JP6927396B2 - 液体を吐出する装置、ヘッドを払拭する装置、ヘッドを払拭する方法 - Google Patents

液体を吐出する装置、ヘッドを払拭する装置、ヘッドを払拭する方法 Download PDF

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Description

本発明は塗布装置に関する。
塗装装置などの塗布装置として、液体吐出ヘッドなどの液体吐出手段を備えるものが知られている。
従来、例えば、硬化性樹脂を含有する第1の塗布液と、硬化剤又は硬化触媒を含有する第2の塗布液をそれぞれ吐出する少なくとも2つの液体吐出ヘッドを、被塗布部材の周方向に、長手方向を被塗布部材の軸方向(長手方向)にして配置し、被塗布部材上で第1の塗布液と第2の塗布液を混合させるものが知られている(特許文献1)。
特開2008−299261号公報
しかしながら、混合することで反応する2つの液体を吐出する2つの液体吐出ヘッドを液体が付与される部材に対して並べて配置すると、2つの液体吐出ヘッドのノズル間の最小距離はヘッド外形状による制限を受けることになる。
そこで、同じヘッドの2つのノズル列から混合することで反応する2つの液体をそれぞれ別のノズル列から吐出させる構成を採用することが考えられる。
この場合、ノズル面を払拭する払拭部材として、先端面が払拭方向と直交する面であるものを使用していると、2つの液体の一部が混合した混合廃液ノズル列に入り込んで目詰まりが発生するという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、払拭部材上で混合することで反応する2つの液体が接触して変質するおそれを低減することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体を吐出する装置は、
複数のノズルが配列された少なくとも2つのノズル列を含むノズル面を有する液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面をノズル配列方向に沿って払拭する払拭部材と、を備え、
前記液体吐出ヘッドは、混合することで反応する第1の液体と第2の液体を別々の前記ノズル列から吐出し、
前記払拭部材は、払拭方向の先端部側に、払拭方向と反対方向に拡開する関係になる2つの傾斜面を有し、前記2つの傾斜面は、前記ノズル面に対して垂直方向に延びる面であり、
前記2つのノズル列のパージ動作を行うときには、
一方のノズル列から吐出を行い、前記払拭部材の先端部を、他方のノズル列の延長線上に位置させ、前記払拭部材と前記液体吐出ヘッドとをノズル配列方向に沿って相対的に移動させて、前記一方のノズル列に対する払拭動作を行った後、
他方のノズル列から吐出を行い、前記払拭部材の先端部を、一方のノズル列の延長線上に位置させ、前記払拭部材と前記液体吐出ヘッドとをノズル配列方向に沿って相対的に移動させて、前記他方のノズル列に対する払拭動作を行う制御をする手段を備えている
構成とした。
本発明によれば、払拭部材上で混合することで反応する2つの液体が接触して変質するおそれを低減できる。
本発明の第1実施形態に係る塗布装置の模式的説明図である。 同装置の液体吐出ヘッドの平面説明図である。 同液体吐出ヘッドと被塗布部材の位置関係の一例を示す側面説明図である。 同じく平面説明図である。 同塗布装置の制御装置のブロック説明図である。 本発明の第2実施形態における液体吐出ヘッドの平面説明図である。 本発明の第3実施形態における被塗布部材に対する液体吐出ヘッドの配置関係の説明に供する平面説明図である。 本発明の第4実施形態の説明に供する払拭機構の平面説明図である。 同実施形態におけるパージ動作及び払拭動作の説明に供する平面説明図である。 同じく平面説明図である。 本発明の第5実施形態における払拭機構の平面説明図である。 同実施形態におけるパージ動作及び払拭動作の説明に供する平面説明図である。 同じく平面説明図である。 比較例1の説明に供する平面説明図である。 比較例2の説明に供する平面説明図である。 比較例3の説明に供する平面説明図である。 本発明の第6実施形態の説明に供する平面説明図である。 同じく平面説明図である。 比較例4の説明に供する平面説明図である。 色味評価及びノズルの目詰まり評価の説明に供する説明図である。 密着性評価の説明に供する説明図である。 同じく評価方法の説明に供する説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る塗布装置について図1ないし図4を参照して説明する。図1は同塗布装置の模式的説明図、図2は同装置の液体吐出ヘッドの平面説明図、図3は液体吐出ヘッドと被塗布部材の位置関係の一例を示す側面説明図、図4は同じく平面説明図である。
液体吐出ヘッド1には、液体吐出手段であり、混合することで反応する第1液体及び第2の液体が各々を貯留する液体タンクから供給される。
液体吐出ヘッド1としては、ノズル面10に、液体を吐出する複数のノズル12が配列された複数(ここでは2列とする。)のノズル列Na、Nbを有し、各ノズル列Na、Nbのノズル12は千鳥状に配置されている。ノズル列Na、Nbの間は列間ピッチPnだけ離れている。
この液体吐出ヘッド1は、混合することで反応する第1の液体及び第2の液体を別々のノズル列から吐出する。例えば、ノズル列Naから第1の液体を、ノズル列Nbから第2の液体を吐出する。
この場合、第1の液体と第2の液体には、共通の溶媒が含まれていることが好ましい。共通の溶媒が含まれていることで、被塗布部材3の周面(被塗工面)で第1の液体と第2の液体が接触するときに、相溶性によって混合され易くなる。
また、第1の液体と第2の液体との粘度差は、30mPa・s以下であることが好ましい。これにより、粘度差が小さくなって、被塗布部材3の周面(被塗工面)で第1の液体と第2の液体とが接触するときに混合され易くなる。
一方、ワークステージ2は、ステージ21上に、被塗布部材3を軸心方向(長手方向)両端部で支持する回転可能な保持部材22、23と、保持部材22を介して被塗布部材3を回転させる駆動モータ25とを備えている。ここで、被塗布部材3は円筒状又は円柱状部材であり、より具体的には金属からなるローラ等を用いることができる。
そして、液体吐出ヘッド1は、被塗布部材3の長手方向(矢印Y方向)にノズル配列方向が沿う方向、すなわち、矢印Y方向にノズル配列方向が平行になる方向に配置されている。
次に、この塗布装置の制御装置について図5のブロック説明図を参照して説明する。
まず、液体吐出ヘッド1は、1軸アクチュエータ15によって、ノズル配列方向に沿う方向(図2の矢印Y方向)に、被塗布部材3の軸心と平行に移動される。
この液体吐出ヘッド1の移動に応じてエンコーダ16からパルス信号が出力される。
制御装置40は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどからなるマイクロコンピュータ等を含み、この塗布装置全体の制御を司る。
制御装置40は、液体吐出ヘッド1に対して吐出信号を出力して液体吐出ヘッド1のノズル12から液滴を吐出させ、1軸アクチュエータ15に対して移動/停止指令を与えて液体吐出ヘッド1の移動を制御する。
制御装置40は、エンコーダ16からのパルス信号をカウントするカウンタ41を有する。
制御装置40は、予め被塗布部材3毎の塗布境界である塗布開始位置と塗布終了位置に関する情報を格納した塗布領域格納部42を有している。塗布開始位置及び塗布終了位置は、予め定めた塗布開始待機位置を基準として液体吐出ヘッドの移動量(カウンタ41のカウント値)で定めている。
制御装置40は、液体吐出ヘッド1の各ノズル12についてヘッド位置(ヘッド移動量)に応じて吐出及び不吐出の情報をテーブル化した吐出テーブル43を有し、吐出テーブル43に従って液体吐出ヘッド1に対して吐出信号を出力する。
制御装置40は、液体吐出ヘッド1のノズル面10をキャッピングするキャップ18、ノズル面10を払拭する払拭部材61を含む維持機構17による維持回復動作を制御する。
なお、液体吐出ヘッド1のノズル面10をキャッピングするキャップ18を備える場合、キャッピングするときに、ヘッド1の内部に2種類の液体に共通の溶媒が含有された液体を充填した後キャッピングする。
これにより、1つのキャップでノズル面をキャッピングすることができる。
このように構成したので、被塗布部材3を回転させ、液体吐出ヘッド1のノズル列Naから第1の液体を、ノズル列Nbから第2の液体を、所定のタイミングで、被塗布部材3の周面に吐出することで、被塗布部材3上(塗工面)で第1の液体と第2の液体とが混合されて反応し、所要の塗膜(塗工膜)が形成される。
ここで、1つの液体吐出ヘッド1の2つのノズル列Na、Nbから反応する第1の液体、第2の液体をそれぞれ吐出しているので、第1の液体が被塗布部材3の周面(塗工面)に着弾してから第2の液体を塗工面に着弾させるまでの時間を短くすることができる。
これにより、例えば第1の液体が揮発性の高い液体であるような場合でも、揮発による増粘・固化が進行する前に、第2の液体を着弾させて均一に混合し、反応させることができる。したがって、使用できる液体の種類に対する制約が少なくなり、多種の反応性液体を塗布することが可能となる。
これに対し、第1の液体、第2の液体を被塗布部材3の周面に沿って配置した2つの液体吐出ヘッドから吐出させる場合、2つの液体吐出ヘッドのノズル列の間隔は、ヘッド外形状の制約を受けるために、1つの液体吐出ヘッドの2つのノズル列の間隔よりも長くなる。
そのため、第1の液体が被塗布部材3の周面に着弾してから第2の液体が被塗布部材3の周面に着弾するまでの時間が長くなり、第2の液体が着弾する前に、第1の液体の揮発による増粘・固化が加速し、第2の液体が着弾しても均一に混合されなくなることがある。したがって、使用できる液体の種類が限定されることになる。
なお、この効果は小径の被塗布部材(ローラ)への塗布においてより顕著となる。具体的には、図4に示すように、被塗布部材3の直径が、被塗布部材3の軸方向と直交する方向の液体吐出ヘッドの幅の2倍よりも小さい際に特に有効である。このような小径の被塗布部材3に対しては複数の液体吐出ヘッドを並べて対向させることが困難となるためである。
次に、本発明の第2実施形態について図6を参照して説明する。図6は同実施形態における液体吐出ヘッドの平面説明図である。
本実施形態の液体吐出ヘッド1は、液体を吐出する複数のノズル12が配列された2列のノズル列Na、Nbを有し、各ノズル列Na、Nbのノズル12はノズル配列方向において同じ位置に配置されている。
各ノズル列Na、Nbのノズル12のノズル配列方向の位置が同じであれば、容易に、確実に、同じ位置に各ノズル列Na、Nbのノズル12から吐出した液体を付与することができる。
次に、本発明の第3実施形態について図7を参照して説明する。図7は同実施形態における被塗布部材に対する液体吐出ヘッドの配置関係の説明に供する平面説明図である。
本実施形態では、被塗布部材3の長手方向に対してノズル配列方向が角度θだけ傾斜して交差する方向に配置されている構成としている。ここで、角度θが大きくなると、液体吐出ヘッド1の端部のノズルが被塗布部材3に対向しなくなってしまうため、角度θとしては30度以下が好ましい。
このような構成でも、第1の液体の着弾から第2の液体の着弾までの時間間隔を短くできる。また、前記第1実施形態のように千鳥配置の液体吐出ヘッド1であっても、ノズル列Naとノズル列Nbのノズル間隔を狭くすることができ、第1の液体と第2の液体との混合性を高めることができる。
次に、本発明の第4実施形態について図8を参照して説明する。図8は同実施形態における払拭機構の説明に供する平面説明図である。
本実施形態では、液体吐出ヘッド1のノズル面1を払拭する払拭部材61を備えている。払拭部材61の払拭方向(矢印Y1方向)の先端部側には、払拭方向と交差する傾斜面61aが設けられている。この払拭部材61の払拭方向と直交する方向の幅は、液体吐出ヘッド1のノズル面1の幅よりも広く形成されている。
液体吐出ヘッド1の両側にはノズル配列方向に沿ってガイドレール62、62が配置され、払拭部材61はガイドレール62に案内されて払拭方向に移動し、ノズル面1の残留物(廃液)を傾斜面61aで掻き取る。
ここで、払拭部材61は、図8(a)に示すように、払拭方向において、傾斜面61aの先端側がノズル列Nb側になる形態と、図8(b)に示すように、払拭方向において、傾斜面61aの先端側がノズル列Na側になる形態とに入れ替え可能である。
本実施形態におけるパージ動作及び払拭動作(ワイピング動作)について図9及び図10も参照して説明する。図9及び図10は同説明に供する平面説明図である。
ここでは、液体吐出ヘッド1のノズル12から塗布に使用しない液体を吐出するパージ動作とこれに続く払拭動作を、ノズル列Na、Nb毎に行うようにしている。
つまり、まず、払拭部材61を図8(a)に示す姿勢でガイドレール62に沿わせた形態とする。
そして、図9(a)に示すように、液体吐出ヘッド1のノズル列Naのノズル12(以下、単に「ノズル列Na」というように「ノズル12」を省略する。以下、同様とする。)からパージを行うことで第1の液体の廃液301がノズル面10に残留する。
そこで、払拭部材61の中央部分がノズル列Naの延長線上に位置するように、ガイドレール62を払拭方向と直交する方向に移動させて、払拭部材61の幅方向位置を定める。
その後、図9(b)に示すように、払拭部材61を払拭方向(矢印Y1方向)に移動させることによって、傾斜面61aによってノズル面10の廃液301が掻き取られ、傾斜面61aに沿って矢印A方向に掻き出される。
このとき、払拭部材61の傾斜面61aによって廃液301は他方のノズル列Nb側に移動しないので、廃液301がノズル列Nb内に侵入して第2の液体と混合して反応することがなくなる。
次いで、払拭部材61を図8(b)に示す姿勢でガイドレール62に沿わせた形態とする。
そして、図10(a)に示すように、液体吐出ヘッド1のノズル列Nbからパージを行うことで第2の液体の廃液302がノズル面10に残留する。
そこで、払拭部材61の中央部分がノズル列Nbの延長線上に位置するように、ガイドレール62を払拭方向と直交する方向に移動させて、払拭部材61の幅方向位置を定める。
その後、図10(b)に示すように、払拭部材61を払拭方向(矢印Y1方向)に移動させることによって、傾斜面61aによってノズル面10の廃液302が掻き取られ、傾斜面61aに沿って矢印B方向に掻き出される。
このとき、払拭部材61の傾斜面61aによって廃液302は他方のノズル列Na側に移動しないので、廃液302がノズル列Na内に侵入して第1の液体と混合して反応することがなくなる。
このとき、払拭部材61は図8(a)に示す形態と図8(b)に示す形態に入れ替える構成としているが、両形態の払拭部材をそれぞれ個別に構成してもよい。このようにすることで、払拭部材61を第1の液体と第2の液体のそれぞれ専用とすることができ、払拭部材上で両液が接触してしまって変質するリスクを排除することができる。
次に、本発明の第5実施形態について図11を参照して説明する。図11は同実施形態の説明に供する払拭機構の平面説明図である。
本実施形態では、液体吐出ヘッド1のノズル面1を払拭する払拭部材63の払拭方向(矢印Y1方向)の先端部側には、払拭方向と反対方向に拡散する方向の2つの傾斜面63a、63bが設けられている。
この払拭部材63の払拭方向と直交する方向の幅は、液体吐出ヘッド1のノズル面1の幅よりも広く形成されている。
液体吐出ヘッド1の両側にはノズル配列方向に沿ってガイドレール62、62が配置され、払拭部材63はガイドレール62に案内されて払拭方向に移動し、ノズル面1の残留物(廃液)を傾斜面63a又は傾斜面63bで掻き取る。
本実施形態におけるパージ動作及び払拭動作について図12及び図13も参照して説明する。図12及び図13は同説明に供する平面説明図である。
ここでも、液体吐出ヘッド1のノズル12から塗布に使用しない液体を吐出するパージ動作とこれに続く払拭動作を、ノズル列Na、Nb毎に行うようにしている。
つまり、図12(a)に示すように、液体吐出ヘッド1のノズル列Naからパージを行うことで第1の液体の廃液301がノズル面10に残留する。
そこで、払拭部材63の先端部(中央部分)がノズル列Nbの延長線上に位置するように、ガイドレール62を払拭方向と直交する方向に移動させて、払拭部材63の幅方向位置を定める。つまり、払拭部材63を傾斜面63aでノズル列Na近傍の廃液301を除去できる位置に移動する。
その後、図12(b)に示すように、払拭部材63を払拭方向(矢印Y1方向)に移動させることによって、傾斜面63aによってノズル面10の廃液301が掻き取られ、傾斜面63aに沿って矢印A方向に掻き出される。
このとき、払拭部材63の傾斜面63aによって廃液301は他方のノズル列Nb側に移動しないので、廃液301がノズル列Nb内に侵入して第2の液体と混合して反応することがなくなる。
次いで、図13(a)に示すように、液体吐出ヘッド1のノズル列Nbからパージを行うことで第2の液体の廃液302がノズル面10に残留する。
そこで、払拭部材63の先端部(中央部分)がノズル列Naの延長線上に位置するように、ガイドレール62を払拭方向と直交する方向に移動させて、払拭部材63の幅方向位置を定める。つまり、払拭部材63の傾斜面63bでノズル列Nb近傍の廃液302を除去できる位置に移動する。
その後、図13(b)に示すように、払拭部材63を払拭方向(矢印Y1方向)に移動させることによって、傾斜面63bによってノズル面10の廃液302が掻き取られ、傾斜面63bに沿って矢印B方向に掻き出される。
このとき、払拭部材63の傾斜面63bによって廃液302は他方のノズル列Na側に移動しないので、廃液302がノズル列Na内に侵入して第1の液体と混合して反応することがなくなる。
このように、本実施形態では、前記第4実施形態のように払拭するノズル列を替えるときに、払拭部材63を裏返す動作ないし切り替える操作が不要になる。
次に、比較例1について図14を参照して説明する。図14は同比較例1の説明に供する平面説明図である。
比較例1では、払拭部材661として、先端面661aが払拭方向と直交する面であるものを使用している。
そして、図14(a)に示すように、液体吐出ヘッド1の2つのノズル列Na、Nbから同時にパージを行っている。この場合、液体吐出ヘッド1のノズル面10には第1の液体の廃液301と第2の液体の廃液302がともに付着し、廃液301、302の一部が混合した混合廃液303も発生した状態になる。
そのため、図14(b)に示すように、払拭部材661でノズル面10の払拭を行うと、廃液301、302の混合が更に増加して、ノズル列Na、Nbに入り込んで目詰まりが発生する。
次に、比較例2について図15を参照して説明する。図15は同比較例2の説明に供する平面説明図である。
比較例2では、前記第4実施形態と同様な払拭部材61を使用しているが、図15(a)に示すように、液体吐出ヘッド1の2つのノズル列Na、Nbから同時にパージを行っている。この場合、液体吐出ヘッド1のノズル面10には第1の液体の廃液301と第2の液体の廃液302がともに付着し、廃液301、302の一部が混合した混合廃液303も発生した状態になる。
そのため、図15(b)に示すように、払拭部材61でノズル面10の払拭を行うと、廃液301、302の混合が更に増加して、ノズル列Na、Nbに入り込んで目詰まりが発生する。
次に、比較例3について図16を参照して説明する。図16は同比較例3の説明に供する平面説明図である。
比較例3では、前記第5実施形態と同様な払拭部材63を使用しているが、図16(a)に示すように、液体吐出ヘッド1の2つのノズル列Na、Nbから同時にパージを行っている。この場合、液体吐出ヘッド1のノズル面10には第1の液体の廃液301と第2の液体の廃液302がともに付着し、廃液301、302の一部が混合した混合廃液303も発生した状態になる。
そのため、図16(b)に示すように、払拭部材63でノズル面10の払拭を行うと、廃液301、302の混合が更に増加して、ノズル列Na、Nbに入り込んで目詰まりが発生する。
次に、本発明の第6実施形態について図17及び図18を参照して説明する。図17及び図18は同実施形態の説明に供する平面説明図である。
本実施形態では、液体吐出ヘッド1のノズル列方向の長さを含む長さを有する払拭部材65を備えている。この払拭部材65は、液体吐出ヘッド1のノズル配列方向と直交する矢印X1方向及び矢印X2方向に往復移動してノズル面10を払拭する。
そして、パージ動作を行うときには、払拭部材65の払拭方向で下流側となるノズル列についてパージを行って払拭し、払拭方向を反転して、同じく、払拭方向で下流側となるノズル列についてパージを行って払拭する。
つまり、図17(a)に示すように、払拭部材65がノズル列Nb側に位置している状態から矢印X1方向を払拭方向として払拭を行うときには、図17(b)も示すように、払拭方向下流側のノズル列Naについてパージを行う。これにより、第1の液体の廃液301がノズル面10に残留する。
そこで、図17(c)に示すように、払拭部材65を矢印X1方向に移動させて、液体吐出ヘッド1の外側に向けて廃液301を払拭除去する。このとき、払拭部材65は、図18(a)に示すように、ノズル列Naの外側に移動される。
したがって、ノズル列Na側の廃液301はノズル列Nb側に移動しないので、廃液301がノズル列Nb内に侵入して第2の液体と混合して反応することがなくなる。
次いで、図18(a)に示すように、払拭部材65がノズル列Na側に位置している状態から矢印X1方向と反対の矢印X2方向を払拭方向として払拭を行うときには、図18(b)も示すように、払拭方向下流側のノズル列Nbについてパージを行う。これにより、第2の液体の廃液302がノズル面10に残留する。
そこで、図18(c)に示すように、払拭部材65を矢印X2方向に移動させて液体吐出ヘッド1の外側まで廃液302を払拭除去する。
したがって、ノズル列Nb側の廃液302はノズル列Na側に移動しないので、廃液302がノズル列Na内に侵入して第2の液体と混合して反応することがなくなる。
このように、払拭方向下流側に位置するノズル列からノズル列毎にパージ及び払拭動作を行うことで、液体の混合を防止することができる。また、払拭部材65の払拭面もノズル列Naとノズル列Nbで変えることができるため、払拭部材65上での液体同士の反応も抑えることができる。
次に、比較例4について図19を参照して説明する。図19は同比較例4の説明に供する平面説明図である。
比較例4では、第6実施形態と同様に、液体吐出ヘッド1のノズル列方向の長さを含む長さを有する払拭部材65を備えている。
そして、維持回復を行うときには、図19(b)に示すように、2つのノズル列Na、Nbから同時にパージを行っている。これにより、ノズル面10には第1の液体の廃液301と第2の液体の廃液302がともに付着し、廃液301、302の一部が混合した混合廃液303も発生した状態になる。
この状態から、例えば払拭部材65を矢印X1方向に移動させて払拭動作を行うと、図19(c)に示すように、ノズルNb側の廃液302がノズル列Na側に移動され、第1の液体の廃液301と第2の液体の廃液302が更に混合して反応し、目詰まりを生じる。
なお、液体吐出ヘッド1のノズル面10をキャッピングするキャップを備える場合、キャッピングするときに、複数の液体に共通の溶媒が含有された液体でキャップ内を満たしてキャッピングする。
これにより、1つのキャップ内でノズル面をキャッピングすることができる。
次に、具体的な実施例について説明する。
<実施例1>
(A)ローラ作製:導電性支持体上に電気抵抗調整層を形成
ABS樹脂(GR−3000、電気化学工業社製)4、及び、ポリエーテルエステルアミド(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)を所望量配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物部にポリカーボネート−グリシジルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリル共重合体(モディパーCL440−G、日本油脂製)を添加して、溶融混練することにより、樹脂溶融組成物とした。
そして、この樹脂溶融組成物を、SUM22(Niメッキ処理)からなる支持体(外径10mm)上に射出成形して電気抵抗調整層を形成し、この電気抵抗調整層のゲートカット、及び、長さ調整を行った後、その両端部に高密度ポリエチレン樹脂(ノバテックPP HY540、日本ポリプロ社製)で構成されるリング状の空隙保持部材を圧入し、前記空隙保持部材の外径を12.54mm、前記電気抵抗調整部の外径を12.40mmに同時切削加工してローラを製造した。
(B)表面層形成
前記ローラにおける電気抵抗調整層の表面に、以下のように表面層を形成する。アクリルポリオール樹脂塗料(ムキコート3000VH R−2クリヤー主剤、川上塗料社製;粘度195mPa・s)、ポリエーテルポリオール樹脂(エクセノールE540、旭硝子社製;粘度400mPa・s)、帯電防止剤であるビス(トリフルオロメタン)スルホニルイミド酸リチウム酢酸ブチル溶解液(サンコノールBUAC−20R、80wt%酢酸ブチル含有、三光化学工業社製;粘度0.3mPa・s)、着色剤(REC−SM−23;33.8wt%カーボンブラック含有、45wt%酢酸ブチル含有、レジノカラー社製;粘度40mPa・s)及び、有機塩触媒(U−CAT SA1、サンアプロ社製;粘度290mPa・s)からなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料を、酢酸ブチルおよびMEK(メチルエチルケトン)からなる希釈溶剤で所望濃度に希釈し、粘度を3mPa・sとしてサブタンク1に充填する。
次に、ポリイソシアネート(ムキコート3000 T4硬化剤、27.5wt%酢酸ブチル含有、川上塗料社製;粘度34mPa・s)を酢酸ブチルからなる希釈溶剤で所望濃度に希釈し、粘度を3mPa・sとしてサブタンク2に充填する。
そして、Odd列(ノズル列Na)、Even(ノズル列Nb)を有する液体吐出ヘッド1のOdd列とサブタンク1を、Even列とサブタンク2を配管で接続し、所望の水頭差になるように液体吐出ヘッド1の吐出面とサブタンク1、2の液面高さを調節する。
表面層の塗装条件は、以下のとおりとする。
(1)ローラ回転数:2000rpm
(2)ヘッド搬送速度:29mm/s
(3)ヘッド吐出周波数:6kHz
(4)ヘッドから吐出される液滴飛翔距離:2mm
電気抵抗調整層の表面に対して、液体吐出ヘッド1のOdd列よりアクリルポリオール樹脂含有塗布液を、Even列よりポリイソシアネート硬化剤含有塗布液をそれぞれ液滴状に吐出させて塗布した。
以上により、膜厚約10μmの表面層を形成する。
続いて、この表面層をコンベクションオーブンで、105℃で90分間加熱硬化させることにより、空隙保持部材と表面層の間に約70μmの段差が形成されたローラ状の帯電部材を製造した。
なお、硬化剤であるポリイソシアネートの酢酸ブチルによる希釈率を変えて、それぞれ粘度が10,15,20,25,30,33,34mPa・sとなるように調製して、サブタンク1及びサブタンク2よりローラ上に吐出した。
[色味評価]
ローラの外観の色味について目視にて評価した。表面に外観が一様である場合を「〇」(良)とし、外観に斑模様などが生じている場合を「×」(不良)とした。
ここでは、上述したように吐出する液体の1又は複数にカーボンを含有し、2種類の液体が被塗工面上で初めて接触し混合されたときに、その混合具合をカーボンの分散度合いによる色味より判断できるようにしている。
[密着性評価]
ローラの塗膜(塗工膜)の密着性について、次のとおり評価した。
(a)キシレンを染み込ませたウエスによるスクラビング
(b)クロスカット法(JIS K5600−5−6;Xカットテープ法)
クロスカット法では、図21に示すように、試験片700に対してナイフを用いて互いに30度の角度で交わり素地に達する約40mmの切込み701を入れる。次に、交差する2本の切込み701の上から接着部分の長さが約50mmになるように透明粘着テープ702を貼り付け、消しゴムで上からこすって、塗膜にテープ702を完全に密着させる。そして、テープ702を付着させてから、1〜2分後にテープ702の端を持って塗膜に直角に瞬間的に引き剥がす。
この結果、Xカット部の剥がれの状態を目視によって観察し、図22に示すように評価点数を求める。
ここで、上記実施例1では、硬化剤粘度が33mPa・s以下の場合では、樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液との混合性がよく、色味外観が良い高品質の帯電部材が得られた(図20参照)。
また、密着性の評価点数は「10」で充分な密着性が得られた。
これに対し、硬化剤粘度が34mPa・sを超えると、高粘度側の塗布液による剪断力が不足することで樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液との混合性が悪化してしまい、外観が一様ではなく、塗膜品質のばらつきの大きい帯電部材の製造を回避できなかった。これらの帯電部材の密着性を評価したところ、上記(a)のキシレンを染ませたウエスにより塗膜が簡単に剥離してしまった。
<実施例2>
前記ローラにおける電気抵抗調整層の表面に、以下のように表面層を形成する。アクリルポリオール樹脂塗料(ムキコート3000VH R−2クリヤー主剤、川上塗料社製;粘度195mPa・s)、帯電防止剤であるポリアルキレングリコール過塩素酸リチウム溶解液(PEL−20A、日本カーリット社製;粘度5800mPa・s)、着色剤(REC−SM−23、レジノカラー社製;粘度40mPa・s)及び、有機塩触媒(U−CAT SA1、サンアプロ社製;粘度290mPa・s)からなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料を、酢酸ブチル、トルエンおよびMEKからなる希釈溶剤で所望濃度に希釈した後、サブタンク1に充填する。
次に、ポリイソシアネート(ムキコート3000 T4硬化剤、川上塗料社製;粘度34mPa・s)を酢酸ブチルからなる希釈溶剤で所望濃度に希釈した後、サブタンク2に充填する。
以降は、実施例1と同様にして、帯電部材を製造し、樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液との混合性がよく、高品質の帯電部材が得られた(図20参照)。
実施例1と同様、これらの帯電部材の密着性を評価した。塗膜に対してクロスカット法を実施したところ(図21)、評価点数は「10」で充分な密着性が得られた(図22)。
<実施例3>
円筒状基体上に電荷発生層、電荷輸送層、保護層が形成される電子写真感光体の製造方法における、保護層の形成方法に関する。浸漬法やロールコート法などにより、円筒状基体上に電荷発生層、電荷輸送層が形成されている。その上に形成する保護層の塗布液は以下の通りである。
〔樹脂含有塗布液〕
ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業株式会社製)、ポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)、テトラヒドロフラン(THF、沸点:66℃)およびシクロヘキサノン(沸点:155℃)を所望量混合して溶解させ、樹脂含有塗布液を調製し、サブタンク1に充填した。
〔硬化剤含有塗布液〕
硬化剤(ブロック化イソシアネート、商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)、ポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル、テトラヒドロフランおよびシクロヘキサノンを混合して溶解させ、硬化剤含有塗布液を調製し、サブタンク2に充填した。
2列のノズル列を有する液体吐出ヘッドのOdd列とサブタンク1を、Even列とサブタンク2を配管で接続し、所望の水頭差になるように液体吐出ヘッド1の吐出面とサブタンク1および2の液面高さを調節する。
表面層の塗装条件は以下のとおりである。
前述のようにして電荷輸送層が形成された導電性基体を60rpmの回転速度で回転させながら、電荷輸送層の表面に対して、液体吐出ヘッド1のOdd列より樹脂含有塗布液を、Even列より硬化剤含有塗布液をそれぞれ液滴状に吐出させて塗布した。
その後、この塗工層をコンベクションオーブンで130℃で60分間加熱硬化させることにより、厚さが3μmの保護層を形成した。
以上のようにして、電子写真感光体を製造した。樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液との混合性がよく、高品質の電子写真感光体保護層が得られた(図20)。
実施例1と同様、これらの電子写真感光体保護層の密着性を評価した。保護層に対してクロスカット法を実施したところ(図21)、評価点数は「10」で充分な密着性が得られた(図22)。
<実施例4>
実施例1と同様に樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液をそれぞれサブタンク1、2に充填する。液体吐出ヘッド1のOdd列とサブタンク1を、Even列とサブタンク2を配管で接続し、所望の水頭差になるように液体吐出ヘッド1の吐出面とサブタンク1および2の液面高さを調節する。
まず、液体吐出ヘッド1のOdd列のみパージを実施する。このとき、パージ液(前述した廃液301)がEven列に到達しないようにパージを行う。
前述した実施形態4で説明したガイドレール62、62に沿わせて楔形払拭部材61を払拭方向に移動させて払拭を行う。払拭部材61に付着した樹脂含有塗布液は、酢酸ブチルを染み込ませたウエスなどで拭き取る。
次いで、液体吐出ヘッド1のEven列のみパージを実施する。このとき、パージ液(前述した廃液302)がOdd列に到達しないようにパージを行う。払拭部材61を払拭方向に移動させて払拭を行う。払拭部材61に付着した硬化剤含有塗布液は、酢酸ブチルを染み込ませたウエスなどで拭き取る。
[目詰まり評価]
払拭動作後のノズルの目詰まりの有無について確認し、目詰まりがないものを「〇」(良)、目詰まりが生じたものを「×」(不良)とした。結果を図20に示している。
本実施例では、片側ノズル列毎に選択的にパージ動作、払拭動作を実施することで、隣接ノズル列へ影響を与えることなくノズルの状態を維持できた。
<実施例5>
前述した第5実施形態の払拭部材63を使用した以外、実施例4と同様である。片側ノズル列を払拭するときに、パージ液が隣接ノズル列に流れ込まないように、払拭部材61のノズル列に対する相対位置を決定する。
本実施例でも、片側ノズル列毎を選択的にパージ動作、払拭動作を実施することで、隣接ノズル列へ影響を与えることなくノズルの状態を維持できた。
<実施例6>
実施例1で各ノズル列より吐出させ、帯電部材の製造が終了したら、各ノズル列より樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液をそれぞれ排出させる。
次いで、樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液の共通溶媒である酢酸ブチルでヘッド内を置換させ、酢酸ブチルが充填された状態でヘッドのキャッピングを実施する。
次の帯電部材の製造時に、ヘッド内の酢酸ブチルを排出し、各ノズル列にそれぞれ樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液をサブタンク1、2に充填する。液体吐出ヘッド1のOdd列とサブタンク1を、Even列とサブタンク2を配管で接続することで、再び高品質な帯電部材の製造が可能となる(図20)。
<比較例5>
ローラにおける電気抵抗調整層の表面に、以下のように表面層を形成する。
アクリルシリコーン樹脂(3000VH−P、川上塗料社製)、ポリエーテルポリオール樹脂(エクセノールE540、旭硝子社製)、ポリイソシアネート(T4硬化剤、川上塗料社製)、帯電防止剤であるビス(トリフルオロメタン)スルホニルイミド酸リチウム酢酸ブチル溶解液(三光化学工業社製)、及び、有機塩触媒(U−CAT SA1、サンアプロ社製)からなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料を、酢酸ブチルおよびMEKからなる希釈溶剤で所望濃度に希釈した後、1つのサブタンクに充填する。
サブタンクから、液体吐出ヘッドのOdd列、Even列の両方より同じ塗布液を吐出形成させた以外は、実施例1と同様にして、帯電部材を製造した。
この場合、塗布液調合時より樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液とを混合しているので、架橋重合反応が開始されており、経時的に粘度上昇が加速化することで、液体吐出ヘッドからの吐出制御限界を容易に超えてしまう。また、配管系やヘッド内でも架橋重合反応が進行しているので、ゲル状の生成物が配管に付着したり、ヘッドの目詰まりの原因となってしまう。
<比較例6>
ローラにおける電気抵抗調整層の表面に、以下のように表面層を形成する。
アクリルポリオール樹脂塗料(ムキコート3000VH R−2クリヤー主剤、川上塗料社製)、ポリイソシアネート(ムキコート3000 T4硬化剤、川上塗料社製)、帯電防止剤であるポリアルキレングリコール過塩素酸リチウム溶解液(PEL−20A、90wt%ポリアルキレングリコール含有、日本カーリット社製)、着色剤(REC−WM−46、水溶媒、レジノカラー社製)及び、有機塩触媒(U−CAT SA1、サンアプロ社製)からなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料を、トルエンからなる希釈溶剤で所望濃度に希釈した後、サブタンク1に充填する。
次に、ポリイソシアネート(ムキコート3000 T4硬化剤、川上塗料社製;粘度34mPa・s)を酢酸ブチルからなる希釈溶剤で所望濃度に希釈した後、サブタンク2に充填する。
以降は、実施例1と同様にして、帯電部材を製造した。
この場合、樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液同士に共通溶媒がなく、電気抵抗調整層の表面に対して、液体吐出ヘッドのOdd列より吐出させた樹脂含有塗布液とEven列より吐出させた硬化剤含有塗布液同士が混合されにくく、塗膜の表面外観にまだら模様がみられ(図20)、高品質な帯電部材の製造ができなかった。
<比較例7>
円筒状基体上の保護層の形成方法に関する。保護層の塗布液は以下のとおりである。
〔樹脂および硬化剤含有塗布液〕
ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業株式会社製)、硬化剤(ブロック化イソシアネート、商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)、ポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)、テトラヒドロフラン(THF、沸点:66℃)およびシクロヘキサノン(沸点:155℃)を混合して溶解させ、樹脂含有塗布液を調製し、1つのサブタンクに充填する。
サブタンクから、液体吐出ヘッドのOdd列、Even列の両方より同じ塗布液を吐出形成させた以外は、実施例3と同様にして電子写真感光体を製造した。
この場合も、比較例1と同様に、塗布液調合時より樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液とを混合しているので、架橋重合反応が開始されており、経時的に粘度上昇が加速化することで、液体吐出ヘッドからの吐出制御限界を容易に超えてしまう。また、配管系やヘッド内でも架橋重合反応が進行しているので、ゲル状の生成物が配管に付着したり、ヘッドの目詰まりの原因となってしまう。
<比較例8>
実施例4と同様にパージ動作、払拭動作を実施する。ただし、パージ動作では、液体吐出ヘッドのOdd列とEven列のパージを同時に行う(前述した比較例1と同様である。)。
パージの段階ですでに樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液がノズル面でミキシングを起こしており、互いのノズル列を汚染しあうこととなる。ノズル部分でゲル状生成物が発生し、ノズル目詰まりの原因となってしまう。また、ワイピングブレードの先端形状を変えても、ノズル面での樹脂含有塗布液と硬化剤含有塗布液のミキシングを防止する効果は発揮されず、ノズル目詰まりが進行する結果となる。
1 液体吐出ヘッド
3 被塗布部材
12 ノズル
15 1軸アクチュエータ
16 エンコーダ
22、23 保持部材
25 駆動モータ
40 制御装置
61、63 払拭部材
61a、63a、63b 傾斜面

Claims (5)

  1. 複数のノズルが配列された少なくとも2つのノズル列を含むノズル面を有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面をノズル配列方向に沿って払拭する払拭部材と、を備え、
    前記液体吐出ヘッドは、混合することで反応する第1の液体と第2の液体を別々の前記ノズル列から吐出し、
    前記払拭部材は、払拭方向の先端部側に、払拭方向と反対方向に拡開する関係になる2つの傾斜面を有し、前記2つの傾斜面は、前記ノズル面に対して垂直方向に延びる面であり、
    前記2つのノズル列のパージ動作を行うときには、
    一方のノズル列から吐出を行い、前記払拭部材の先端部を、他方のノズル列の延長線上に位置させ、前記払拭部材と前記液体吐出ヘッドとをノズル配列方向に沿って相対的に移動させて、前記一方のノズル列に対する払拭動作を行った後、
    他方のノズル列から吐出を行い、前記払拭部材の先端部を、一方のノズル列の延長線上に位置させ、前記払拭部材と前記液体吐出ヘッドとをノズル配列方向に沿って相対的に移動させて、前記他方のノズル列に対する払拭動作を行う制御をする手段を備えている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前記第1の液体及び前記第2の液体には共通する溶媒が含まれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  3. 前記第1の液体と前記第2の液体との粘度差が30mPa・s以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体を吐出する装置。
  4. 複数のノズルが配列された少なくとも2つのノズル列を含むノズル面を有し、混合することで反応する第1の液体と第2の液体を別々の前記ノズル列から吐出する液体吐出ヘッドの前記ノズル面を払拭する払拭部材を備え、
    前記払拭部材は、液体吐出ヘッドの前記ノズル面をノズル配列方向に沿って払拭し、
    前記払拭部材は、払拭方向の先端部側に、払拭方向と反対方向に拡開する関係になる2つの傾斜面を有し、前記2つの傾斜面はノズル面に対して垂直方向に延びる面であり、
    前記2つのノズル列のパージ動作を行うときには、
    一方のノズル列から吐出を行い、前記払拭部材の先端部を、他方のノズル列の延長線上に位置させ、前記払拭部材と前記液体吐出ヘッドとをノズル配列方向に沿って相対的に移動させて、前記一方のノズル列に対する払拭動作を行った後、
    他方のノズル列から吐出を行い、前記払拭部材の先端部を、一方のノズル列の延長線上に位置させ、前記払拭部材と前記液体吐出ヘッドとをノズル配列方向に沿って相対的に移動させて、前記他方のノズル列に対する払拭動作を行う制御をする手段を備えている
    ことを特徴とするヘッドを払拭する装置。
  5. 複数のノズルが配列された少なくとも2つのノズル列を含むノズル面を有し、混合することで反応する第1の液体と第2の液体を別々の前記ノズル列から吐出する液体吐出ヘッドの前記ノズル面を払拭する方法であって、
    前記2つのノズル列のパージ動作を行うとき、
    一方のノズル列から吐出を行い、払拭方向の先端部側に、払拭方向と反対方向に拡開する関係になる2つの傾斜面を有し、前記2つの傾斜面は前記ノズル面に対して垂直方向に延びる面である払拭部材の先端部を、他方のノズル列の延長線上に位置させ、前記払拭部材と前記液体吐出ヘッドとをノズル配列方向に沿って相対的に移動させて、前記一方のノズル列に対する払拭動作を行う工程と、
    前記他方のノズル列から吐出を行い、前記払拭部材の先端部を、前記一方のノズル列の延長線上に位置させ、前記払拭部材と前記液体吐出ヘッドとをノズル配列方向に沿って相対的に移動させて、前記他方のノズル列に対する払拭動作を行う工程と、を行う
    ことを特徴とするヘッドを払拭する方法。
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