以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。以下の実施形態に記載されている構成は、特に記載がない限りは発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<第1実施形態>
<システム構成>
図1は、第1実施形態に係るトランクシェアシステム1の概略構成を示す図である。トランクシェアシステム1は、集配物(荷物)の集配作業を依頼する者と依頼された集配物の集配作業を実施する者との間で当該依頼者の指定する車両10の荷室(トランク・ルーム)又は車室を共有(シェア)することで、当該荷室又は車室を受け渡し場所とする集配サービスを実現するためのシステムである。したがって、「集配物の集配作業を依頼する者」及び「集配物の集配作業を実施する者」は、それぞれ車両の荷室又は車室を利用するユーザであるが、両者を区別するために、前者を「依頼ユーザ」と称し、後者を「集配ユーザ」と称する。また、上記荷室又は車室は、集配される荷物を配置可能であって、後述するように車載装置10Aによって施解錠されるように構成される、車両10内の所定領域である。当該荷室は、車両10の運転者等が搭乗する車室とは、互いにアクセスが不可能となるように区切られた領域である。
図1に示される例では、トランクシェアシステム1は、車両10、集配ユーザのユーザ端末200、依頼ユーザのユーザ端末50、センタサーバ400、集配管理サーバ500A、500Bを含む。車両10には、車載装置10A、データ通信装置350が搭載されている。データ通信装置350、ユーザ端末200、ユーザ端末50、センタサーバ400、及び集配管理サーバ500A、500Bは、ネットワークN1によって相互に接続される。なお、ネットワークN1は、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通信網でありWAN(Wide Area Network)やその他の通信網が採用されてもよい。また、ネットワークN1は、携帯電話等の電話通信網、WiFi等の無線通信網を含んでもよい。
車両10は、例えば、乗用自動車である。また、車両10は、軽トラック、バン等の貨物用自動車であってもよい。依頼ユーザは、例えば、車両10の保有者、車両10の保有者の家族等の車両10へのアクセス権限を有する者である。
車載装置10Aは、近距離無線通信等を含むネットワークN2を介して、集配ユーザのユーザ端末200に接続される。なお、トランクシェアシステム1には、例示的に2つの集配管理サーバ500A、500Bが含まれているが、集配管理サーバは3台以上含まれ
てもよい。また、本明細書において集配管理サーバについて総括的に言及する場合には、その参照番号を500とする。
依頼ユーザは、例えば、電子商取引事業者により開設された商品購入サイトで購入した物品を集配ユーザに配送してもらう場合や、配送事業者に荷物の集配を依頼する場合、消費者間取引によって取引が成立した相手ユーザに荷物を集配してもらう場合に、依頼ユーザのユーザ端末50にインストールされたトランクシェアシステム1によるサービスを利用するためのアプリケーションによって、集配対象の物品に関する情報を、集配管理サーバ500に登録することができる。なお、集配とは、集荷又は/及び配送を示す。
また、依頼ユーザは、例えば、車両10への荷物の積載作業を実行する前に、依頼ユーザのユーザ端末50にインストールされた、センタサーバ400によって提供される車両積載判定サービスを利用するためのアプリケーションによって、当該荷物を車両10に積載可能か否かと、車両内の積載位置とを取得することができる。車両積載判定とは、例えば、荷物が車両10内に積載可能か否かと、荷物の車両10内の積載位置の判定とを含む。
集配管理サーバ500は、例えば、配送事業者によって管理されるサーバ、消費者間取引(Consumer to Consumer、CtoC)のアプリケーションの運営会社によって管理されるサーバである。集配管理サーバ500は、依頼ユーザのユーザ端末50や商品購入サイトの管理サーバ等から、集配の対象となる物品(以下、「集配荷物」とも言う)の登録を受け付ける。集配情報は、後述の図3に示すように、依頼ユーザの識別情報、集配荷物の識別情報、集配の日時指定の情報等を含む。また、依頼ユーザは、集配場所の候補から利用する集配場所を適宜選択し、それも集配情報に含められる。依頼ユーザの収集場所の候補には、例えば、車両10も含まれる。なお、以降の説明においては、依頼ユーザの集配場所を車両10としてその説明を進めるものとする。更に、集配情報には、集配荷物のステータスに関する情報も含む。当該ステータス情報としては、集配荷物の集配が完了したか否か等の情報が例示できる。
また、図1に示す集配管理サーバ500Aと集配管理サーバ500Bは、異なる事業者によって管理されているものとする。したがって、集配管理サーバ500Aで管理されている集配情報に従った集配荷物の集配は、集配管理サーバ500Bで管理されている集配情報に従った集配荷物の集配を行う事業者とは異なる事業者によって行われる。集配管理サーバ500A、500Bを管理する各事業者から集配荷物の集配を依頼される集配ユーザを区別して表す場合には、以降、それぞれ集配ユーザA、集配ユーザBのように添え字を付して表すこととする。
集配管理サーバ500は、依頼ユーザのユーザ端末50から荷物の集配の依頼を受け付け、集配場所が車両10である場合には、センタサーバ400に、車両10への集配対象の荷物の車両積載判定を依頼する。センタサーバ400によって判定された車両10内の集配対象の荷物の積載位置は、例えば、集配情報に含まれてもよい。
また、集配管理サーバ500は、集配荷物を積載する車両10の車室又は荷室を施解錠するための認証情報を集配ユーザのユーザ端末200に発行するように、センタサーバ400に要求する。当該要求は、例えば、集配ユーザのユーザ端末200からの要求を起点として行われる。
センタサーバ400は、例えば、車両10の積載領域の荷物の積載状態に関する情報と車両10の施解錠を可能にする認証情報とを保持するサーバである。車両10の積載領域は、車両10内で荷物の積載に用いられる領域である。車両10内には、複数の積載領域
が含まれている。積載領域には、例えば、助手席及び各後方座席の席上又は席下の空間、トランクルーム内の空間がある。センタサーバ400を管理する事業者は、集配管理サーバ500のいずれかを管理する事業者と異なる事業者であってもよいし、同じ事業者であってもよい。第1実施形態では、センタサーバ400を管理する事業者は集配管理サーバ500を管理するいずれの事業者とも異なる事業者であるとする。
センタサーバ400は、例えば、依頼ユーザのユーザ端末50又は集配管理サーバ500からの車両積載判定の要求を受け付け、車両積載判定処理を行う。センタサーバ400は、例えば、ネットワークN1を介して受信したデータ通信装置350から車両10の車室及び荷室のカメラによる撮像画像や、依頼ユーザからユーザ端末50を介して入力された情報に基づいて、車両10内の複数の積載領域それぞれの荷物を積載可能な寸法情報を記憶している。センタサーバ400は、車両積載判定として、車両10内の各積載領域の積載可能な寸法情報と集配荷物の寸法情報とに基づいて、集配荷物の車両10への積載の可否、集配荷物の車両10内の積載位置を判定し、当該判定結果を要求元の依頼ユーザのユーザ端末50又は集配管理サーバ500に通知する。第1実施形態では、積載位置として、荷物の積載が予定される積載領域が通知される。
また、センタサーバ400は、例えば、集配管理サーバ500を介して集配ユーザのユーザ端末200から認証情報の発行の要求を受け付け、認証情報の発行制御処理を行う。集配ユーザのユーザ端末200は、例えば、車両10との距離が所定距離未満となったことを検出した場合に、認証情報の発行の要求を送信する。車両10との距離が所定距離未満となったことが検出されるのは、例えば、車両10と集配ユーザのユーザ端末200との位置情報とに基づいて検出されてもよいし、集配ユーザのユーザ端末200が車両10と近距離無線通信によるネットワークN2で接続されたことによって検出されてもよい。
センタサーバ400は、認証情報の発行要求とともに受信される荷物の識別情報に対応付けられている依頼ユーザの識別情報に基づいて、依頼ユーザの識別情報に対応付けられた車両10の認証情報を、集配管理サーバ500を介して集配ユーザのユーザ端末200に送信する。集配ユーザは、ユーザ端末200で取得した認証情報を使用して車両10の車室又は荷室を施解錠することで、集配荷物を配送又は集荷するために車両10の車室又は荷室にアクセスすることができる。
ここで、認証情報は、ユーザ端末200から近距離無線通信によって車載装置10Aに転送され、車載装置10Aによる認証処理を受けることで、車載装置10Aに車両10の車室又は荷室の施解錠処理を実行させるデジタル情報である。また、車両10の車室又は荷室の施解錠処理とは、集配荷物を収容する車両10の車室又は荷室のドアを、詳細を後述する車載装置10Aによって施解錠する処理である。
図2は、トランクシェアシステム1を構成する車載装置10A、データ通信装置350、集配ユーザのユーザ端末200、依頼ユーザのユーザ端末50、集配管理サーバ500、センタサーバ400のそれぞれの構成を概略的に例示するブロック図である。図2に基づいて、車載装置10A、データ通信装置350、集配ユーザのユーザ端末200、依頼ユーザのユーザ端末50、集配管理サーバ500、センタサーバ400のハードウェア構成及び機能構成について説明する。
車載装置10Aは、キーユニット100と施解錠装置300とを含む。キーユニット100は、スマートキーの電子キー(以下、携帯機)と同様の無線インターフェースを有しており、車載装置10Aが有する既設の施解錠装置300と通信を行うことで、物理的な鍵を用いることなく車両10の荷室や車室の施解錠を行うことができる。また、キーユニット100は、集配ユーザのユーザ端末200と近距離無線通信を行い、集配ユーザのユ
ーザ端末200を認証処理した結果に基づいて、自身が車両10の電子キーとして振る舞うか否かを決定する。以下、荷室と車室を区別する必要が無い場合には、車両10の荷室や車室の施解錠を、単に「車両10の施解錠」と言う場合もある。
集配ユーザのユーザ端末200は、集配荷物の配送又は/及び集荷のために車両10の車室又は荷室にアクセスする際に、当該車室又は荷室の施解錠をするための認証情報を、上記の通り集配管理サーバ500を介してセンタサーバ400に発行してもらう。集配ユーザのユーザ端末200からキーユニット100に送信された認証情報は、キーユニット100に予め記憶された認証情報と照合される。キーユニット100による認証処理が成功すると、ユーザ端末200は、車載装置10Aを正当に作動させる端末として認証される。
ユーザ端末200が認証されると、キーユニット100は、キーユニット100に予め記憶され、認証情報と対応付けられた車両10のキーIDを、施解錠信号とともに施解錠装置300に送信する。施解錠装置300は、キーユニット100から受信したキーIDが、施解錠装置300に予め格納されるキーIDと一致する場合に車両10を施解錠する。キーユニット100および施解錠装置300は、車両10に搭載されるバッテリから供給される電力で動作する。なお、キーユニット100に予め記憶されるキーIDは、認証情報によって暗号化されたものであってもよい。この場合、キーユニット100は、集配ユーザのユーザ端末200の認証処理が成功すると、キーIDを認証情報によって復号してから施解錠装置300に送信すればよい。また、認証情報及びキーIDは、車室及び荷室の積載領域それぞれで異なっていてもよい。例えば、運転席のドア、助手席のドア、後方座席のドア、トランクルームのドアそれぞれで認証情報及びキーIDが異なっていてもよい。
ここで、施解錠装置300の詳細について説明する。施解錠装置300は、車両10の車室や荷室のドアを施錠および解錠するための装置である。例えば、車両10に対応する携帯機から、高周波(Radio Frequency,以下、RFと称する)帯の電波を介して送信さ
れる施錠信号および解錠信号に応じて、車両10のドアを施錠および解錠する。また、携帯機を検索するための、低周波(Low Frequency,以下、LFと称する)帯の電波を送信
する機能を有している。
本実施形態では、上記の携帯機の代わりに、キーユニット100が施解錠装置300との間でRF帯およびLF帯の電波を送受信することで、車両10のドアの施解錠を制御する。以降、断りがない限り、施解錠装置300の通信先をキーユニット100に限定して説明を行う。
施解錠装置300は、LF送信機301、RF受信機302、照合ECU303、ボディECU304、ドアロックアクチュエータ305を含んで構成される。LF送信機301は、キーユニット100を検索(ポーリング)するための低周波数帯(例えば、100KHz〜300KHz)の電波を送信する手段である。LF送信機301は、例えば、車室内のセンターコンソールやハンドルの近傍に内蔵される。RF受信機302は、キーユニット100から送信された高周波数帯(例えば、100MHz〜1GHz)の電波を受信する手段である。RF受信機302は、車室内のいずれかの場所に内蔵される。
照合ECU303は、キーユニット100からRF帯の電波を介して送信された信号(施錠信号または解錠信号)に基づいて、車両10の車室や荷室のドアを施錠および解錠する制御を行うコンピュータである。照合ECU303は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。なお、以下の説明において、施錠信号と解錠信号を施解錠信号と総称する。施解錠信号という用語は、施錠信号と解錠信号の少なくともいずれかを表す。
照合ECU303は、キーユニット100から送信された施解錠信号が、正当な装置から送信されたものであることを認証する。具体的には、施解錠信号に含まれるキーIDが、照合ECU303が有する不図示の記憶部に予め記憶されたキーIDと一致するか否かを判定する。そして、照合ECU303は、この判定の結果に基づいて、ボディECU304に解錠指令または施錠指令を送信する。この解錠指令または施錠指令は、CAN(Controller Area Network)等の車内ネットワークを介して送信される。
ドアロックアクチュエータ305は、車両10のドアを施錠及び解錠するアクチュエータである。車両10のドアには、例えば、乗車空間たる車室への乗り降りの際に開閉される車室ドアや、荷室への荷物の積み卸しの際に開閉される荷室ドアがある。ドアロックアクチュエータ305は、ボディECU304から送信された信号に基づいて動作する。なお、ドアロックアクチュエータ305は、車両10における車室ドアと荷室ドアとを独立して施錠及び解錠することができるように構成されてもよい。
ボディECU304は、車両10のボディ制御を行うコンピュータである。ボディECU304は、照合ECU303から受信した解錠指令または施錠指令に基づいてドアロックアクチュエータ305を制御することで、車両10の車室ドアや荷室ドアの解錠および施錠を同時に又は独立して行う機能を有している。なお、照合ECU303とボディECU304とは一体のものであってもよい。
次に、キーユニット100について説明する。キーユニット100は、車両10の車室内の所定の位置(例えばグローブボックス内)に配置された装置である。キーユニット100は、集配ユーザのユーザ端末200等と近距離無線通信を行って該ユーザ端末200を認証する機能と、この認証結果に基づいて、RF帯の電波を用いて施解錠信号を送信する機能を有している。キーユニット100は、LF受信機101、RF送信機102、近距離通信部103、制御部104を有して構成される。
LF受信機101は、施解錠装置300から、LF帯の電波を介して送信されたポーリング信号を受信する手段である。LF受信機101は、LF帯の電波を受信するためのアンテナ(以下、LFアンテナ)を有している。RF送信機102は、RF帯の電波を介して、施解錠装置300に対して施解錠信号を送信する手段である。
近距離通信部103は、集配ユーザのユーザ端末200と通信を行う手段である。近距離通信部103は、所定の無線通信規格を用いて、近距離(車室内と車室外で通信が行える程度)における通信を行う。第1実施形態では、近距離通信部103は、Bluetooth(登録商標)LowEnergy規格(以下、BLE)によるデータ通信を行う。BLEは、Bluetoothによる低電力通信規格であり、機器同士のペアリングを必要とせず、相手を検知することですぐに通信を開始できるという特徴を有する。なお、本実施形態ではBLEを例示するが、他の無線通信規格も利用可能である。例えば、NFC(Near Field Communication)、UWB(Ultra Wideband)、WiFi(登録商標)などを利用することもできる。
制御部104は、近距離通信部103を介して集配ユーザのユーザ端末200と近距離無線通信を行い、ユーザ端末200を認証する制御と、認証結果に基づいて施解錠信号を送信する制御とを行うコンピュータである。制御部104は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
制御部104は、記憶部1041および認証部1042を有している。記憶部1041には、キーユニット100を制御するための制御プログラムが記憶されている。制御部1
04は、記憶部1041に記憶されている制御プログラムを、制御部104を構成するマイクロコンピュータに含まれる不図示のCPU(Control Processing Unit)によって実
行することで、認証部1042を含む種々の機能を実現してもよい。例えば、制御部104は、施解錠装置300からLF帯の電波として送信されたポーリング信号をLF受信機101を介して受信する機能、施解錠装置300にRF帯の電波として施解錠信号をRF送信機102を介して送信する機能、近距離通信部103を介して行う集配ユーザのユーザ端末200との通信を処理する機能、認証部1042による集配ユーザのユーザ端末200の認証が成功した場合に施解錠信号を生成する機能等を実現する。
認証部1042は、集配ユーザのユーザ端末200から送信された施錠要求または解錠要求(以下、施解錠要求と総称する)に含まれる認証情報に基づいて、ユーザ端末200の認証を行う。具体的には、認証部1042は、記憶部1041に記憶された認証情報と、集配ユーザのユーザ端末200から送信された認証情報とを比較し、これらが所定の関係にある場合に、認証成功と判断する。また、双方の認証情報が所定の関係を満たさない場合には、認証部1042は認証失敗と判断する。ここで、所定の関係とは、記憶部1041に記憶された認証情報と、集配ユーザのユーザ端末200から送信された認証情報とが一致する場合のほか、2つの認証情報を用いた所定の暗号化・複号等の処理結果が一致する場合、2つの認証情報の一方に復号処理を行った結果が他方に一致する場合等を含む。
認証部1042が集配ユーザのユーザ端末200の認証に成功した場合、ユーザ端末200から受信した要求に応じて生成された施解錠信号がRF送信機102を介して施解錠装置300へ送信される。以降、説明の必要に応じて、キーユニット100に記憶される認証情報を装置認証情報、集配ユーザのユーザ端末200から送信される認証情報を端末認証情報と称するものとする。
また、キーユニット100は、施解錠信号とともに、上記のキーIDを施解錠装置300に送信する。キーIDは、平文の状態で予めキーユニット100に記憶されていてもよいし、集配ユーザのユーザ端末200に固有な暗号によって暗号化した状態で記憶されていてもよい。キーIDが暗号化した状態で記憶される場合、集配ユーザのユーザ端末200から送信された認証情報によって暗号化されたキーIDを復号し、本来のキーIDを得るようにしてもよい。
このように、車載装置10Aは、ユーザ端末200から送信された認証情報を起点として、キーユニット100による認証処理を経て施解錠装置300を作動させて、車両10の車室や荷室を施解錠する一連の処理を実行する。この一連の処理が、車載装置10Aによる施解錠処理であり、本発明の施解錠制御装置による施解錠処理に相当する。
次に、車両10には、車載装置10Aに加えて、カメラ390とデータ通信装置350とが搭載されている。カメラ390は、例えば、車両10に複数台搭載されており、車室内と荷室内とのそれぞれに設置されている。カメラ390とデータ通信装置350とは、例えば、CAN等の車内ネットワークによって接続されている。カメラ390は、例えば、車室内又は荷室内を撮像範囲とし、所定の周期で、又は、データ通信装置350やデータ通信装置350を介したセンタサーバ400からの要求に応じて撮像し、撮像画像をデータ通信装置350又はデータ通信装置350を介してセンタサーバ400に送信する。
データ通信装置350は、車両10に搭載された装置であって、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ(不図示)、RAM、ROM(Read Only Memory)等の主記憶部(不図示)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディス
クドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、リムーバブルメディア等の補助記憶部(不図
示)を有するコンピュータの構成を有している。
なお、リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、あるいは、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のようなディスク記録媒体である。補助記憶部には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、所定の目的に合致した機能を実現することができる。
補助記憶部には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、所定の目的に合致した機能を実現することができる。
更に、データ通信装置350は、通信部351を有する。通信部351は、センタサーバ400との間の通信を行う。通信部351は、例えば、無線通信のための無線通信回路である。無線通信回路は、公衆通信網であるインターネット等のネットワークN1に接続される。
データ通信装置350では、上述したプロセッサによるプログラムの実行により、機能部として情報取得部352が形成される。情報取得部352は、例えば、CAN等を通じてカメラ390から車室内又は荷室内の撮像画像を受信し、通信部351を介してセンタサーバ400に、当該車室内又は荷室内の撮像画像を送信する。
次に、集配ユーザのユーザ端末200について説明する。ユーザ端末200は、例えば、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)といった小型で携帯可能なコンピュータである。なお、ユーザ端末200は、公衆通信網であるインターネット等のネットワークN1を介して集配管理サーバ500に接続される、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)
であってもよい。集配ユーザのユーザ端末200は、近距離通信部201、通信部202、制御部203、入出力部204を有して構成される。
近距離通信部201は、キーユニット100の近距離通信部103と同一の通信規格によって、キーユニット100との間で通信を行う手段である。近距離通信部201とキーユニット100との間に形成されるネットワークは、図1でネットワークN2で表されているネットワークである。通信部202は、ユーザ端末200をネットワークN1に接続するための通信手段である。第1実施形態では、ユーザ端末200は、3G(3rd Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の移動体通信サービスを利用して、ネットワ
ークN1経由で他の装置(例えば集配管理サーバ500等)と通信を行うことができる。
制御部203は、ユーザ端末200の制御を司るコンピュータである。制御部203は、例えば、上述した端末認証情報を取得する処理、取得された端末認証情報を含む施解錠要求を生成する処理、生成された施解錠要求をキーユニット100に送信する処理などを行う。なお、制御部203は、例えば、マイクロコンピュータによって構成されている。当該マイクロコンピュータには、例えば、記憶手段とプロセッサとが搭載されている。当該マイクロコンピュータに搭載されている記憶手段(ROM等)に記憶されたプログラムを、当該マイクロコンピュータに搭載されているプロセッサ(CPU等(いずれも不図示))によって実行させることで上記した各種処理を行うための機能が実現される。
また、制御部203は、入出力部204を介して集配ユーザとのインタラクションを行
う。入出力部204は、集配ユーザが行った入力操作を受け付け、集配ユーザに対して情報を提示する手段である。具体的には、タッチパネルとその制御手段、液晶ディスプレイとその制御手段から構成される。タッチパネル及び液晶ディスプレイは、第1実施形態では、一つのタッチパネルディスプレイから構成されるものとする。
制御部203は、入出力部204に操作画面を表示し、集配ユーザが行った操作に応じた施解錠要求を生成する。例えば、制御部203は、タッチパネルディスプレイに、解錠を行うためのアイコン、施錠を行うためのアイコン等を出力し、集配ユーザによって行われた操作に基づいて、解錠要求及び施錠要求を生成する。なお、集配ユーザが行う操作は、タッチパネルディスプレイを介したものに限られない。例えば、ハードウェアスイッチ等によるものであってもよい。
また、制御部203は、センタサーバ400から端末認証情報を取得する処理を行う。なお、端末認証情報は、施解錠装置300がキーユニット100を認証するための情報(キーID)ではなく、キーユニット100がユーザ端末200を認証するための情報である。キーユニット100がユーザ端末200を認証するための情報は、例えば、車両10に搭載されるキーユニット100に固有の認証情報に対応する認証情報である。具体的には、制御部203が、通信部202を介して、端末認証情報の発行要求を、集配管理サーバ500を介してセンタサーバ400に送信する。ここでいう「端末認証情報の発行要求」には、ユーザ端末200の識別情報と、集配荷物の識別情報と、キーユニット100に固有な端末認証情報の発行を要求する信号と、が含まれる。
端末認証情報の発行要求を受信したセンタサーバ400は、車両10に搭載されているキーユニット100に固有な端末認証情報をユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200上において、車両10を解錠する操作が可能になる。なお、ユーザ端末200が端末認証情報を有していない場合、車両10に対する操作画面からの施錠操作及び解錠操作は不可能となる。
第1実施形態においてユーザ端末200が取得する端末認証情報は、例えば、集配ユーザの集配作業の終了に伴う車室ドア又は荷室ドアの施錠をトリガにして無効化される、ワンタイムキーであってもよい。例えば、センタサーバ400から送信される端末認証情報がユーザ端末200によって受信されたタイミングで、該端末認証情報がユーザ端末200の記憶部(不図示)に記憶され、その後、集配作業の終了に伴う荷室ドアの施錠が行われた際にキーユニット100から送信される施錠通知がユーザ端末200によって受信されたタイミングで、該端末認証情報が上記の記憶部から消去される。
なお、ユーザ端末200の記憶部に記憶された端末認証情報が消去されるタイミングは、上記した例に限定されるものではなく、センタサーバ400から送信される端末認証情報をユーザ端末200が受信した時点(又は、センタサーバ400がユーザ端末200へ向けて端末認証情報を送信した時点)から所定時間が経過したタイミングであってもよい。また、端末認証情報は、上記したようなワンタイムキーに限定されるものではなく、所定の時間帯のみ有効となる限定的なキーであってもよい。そして、端末認証情報がワンタイムキーであるか、又は限定的なキーであるかにかかわらず、該端末認証情報に対応する装置認証情報が、キーユニット100に事前に記憶されるものとする。
次に、依頼ユーザのユーザ端末50について説明する。ユーザ端末50も、上記ユーザ端末200と同様に、例えば、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)といった小型のコンピュータであってもよく、パーソナルコンピュータであってもよい。依頼ユーザのユーザ端末50は、通信部51、制御部52、入出力部53を有して構成される。
通信部51は、機能的には上記通信部202と同等の、ネットワークN1に接続するための通信手段である。制御部52は、ユーザ端末50の制御を司るコンピュータである。制御部52は、例えば、マイクロコンピュータによって構成されている。当該マイクロコンピュータに搭載される記憶手段(ROM等)に記憶されたプログラムを、当該マイクロコンピュータに搭載されるCPU(いずれも不図示)によって実行させることで各種処理を行うための機能が実現される。
例えば、制御部52は、トランクシェアシステム1によるサービスを利用するためのアプリケーションを実行して、通信部51を介して集配荷物の集配依頼を、所定の配送事業者の集配管理サーバ500に対して行う。集配依頼とともに、例えば、入出力部53を介して入力された、集配指定日時、集配荷物に関する情報等も集配管理サーバ500に送信される。集配荷物に関する情報は、例えば、荷物のサイズ、重量、天地無用の指定の有無、下積厳禁の指定の有無等である。
また、例えば、制御部52は、センタサーバ400によって提供される車両積載判定サービスを利用するためのアプリケーションを実行して、通信部51を介して、センタサーバ400に荷物の車両10への車両積載判定の要求を行う。車両積載判定の要求とともに、例えば、入出力部53を介して入力された、積載対象の荷物に関する情報もセンタサーバ400に送信される。積載対象の荷物に関する情報は、例えば、集配荷物に関する情報と同様である。
入出力部53も、機能的には上記入出力部204と同様の、依頼ユーザが行った入力操作を受け付け、依頼ユーザに対して情報を提示する手段である。
なお、図2においては、ユーザ端末50は、上記近距離通信部201に相当する構成を明示的には有していないが、そのような構成を有するとともに、上記制御部203のように制御部52がセンタサーバ400から端末認証情報を取得する処理を行いその端末認証情報をキーユニット100に近距離無線通信により送信することで、ユーザ端末50から施解錠装置300を作動させるように構成されてもよい。
次に、集配管理サーバ500について説明する。集配管理サーバ500は、一般的なコンピュータの構成を有しており、上述のように、トランクシェアシステム1に複数の事業者が参加する場合には、各事業者が自己用の管理サーバとして少なくとも1つの集配管理サーバを準備する。集配管理サーバ500は、CPUやDSP等のプロセッサ(不図示)、RAM、ROM等の主記憶部(不図示)、EPROM、HDD、リムーバブルメディア等の補助記憶部(不図示)を有するコンピュータである。
更に、集配管理サーバ500は、通信部501を有する。通信部501は、他の装置と接続し、集配管理サーバ500と他の装置(例えば、センタサーバ400やユーザ端末200等)との間の通信を行う。通信部501は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、無線通信のための無線通信回路である。LANインターフェースボードや無線通信回路は、公衆通信網であるインターネット等のネットワークN1に接続される。
更に、集配管理サーバ500は、上述した集配情報を格納する集配管理DB(データベース)503を有している。集配管理DB503は、上記の補助記憶部に集配情報が格納されて形成されており、そこでは依頼ユーザと集配情報の紐付けが行われている。集配管理DB503は、プロセッサによって実行されるデータベース管理システム(Database Management System、DBMS)のプログラムが、補助記憶部
に記憶されるデータを管理することで構築される。集配管理DB503は、例えば、リレーショナルデータベースである。集配管理DB503に格納される集配情報の詳細については、後述の図3において説明される。
また、集配管理DB503には、依頼ユーザと、対応する集配場所としての車両10とを紐付けた車両管理情報も格納される。車両管理情報には、例えば、集配ユーザが車両10を特定するために有用な、車両のナンバー、車両の外観、車両の位置等の情報である。車両管理情報の詳細については、後述の図4において説明される。
集配管理サーバ500では、上述したプロセッサによるプログラムの実行により、機能部として制御部502が形成される。制御部502は、集配管理DB503への集配情報の登録や更新等の管理制御を行う。例えば、依頼ユーザがユーザ端末50を介して集配荷物の集配を依頼すると、制御部502は、集配荷物に識別情報を付与し、依頼ユーザの識別情報に、集配荷物の識別情報、集配区分、集配日時、集配場所等を紐付けて、当該依頼ユーザに対応する集配情報を生成し、集配管理DB503に格納する。
また、集配情報生成後に、依頼ユーザから、集配日時や集配場所の情報変更の通知があった場合には、制御部502は、その変更に合わせて格納されている集配情報を更新する。また、制御部502は、通信部501を介して集配ユーザのユーザ端末200と通信を行い、集配情報に含まれる、集配荷物のステータスに関する情報の更新も行う。例えば、集配ユーザが入出力部204を介して入力したステータス情報(例えば、集配の完了を表す情報)をそのユーザ端末200から受け取り、対応する集配情報を更新する。
また、制御部502は、依頼ユーザからユーザ端末50を介して車両10を集配場所とする集配荷物の集配の依頼を受け、当該依頼に対応する集配情報が集配管理DB503に登録されると、当該依頼の集配荷物について、センタサーバ400に、車両積載判定を要求する。センタサーバ400から、集配荷物の車両10への積載可能の通知を受けた場合には、制御部502は、例えば、当該通知とともに通知される集配荷物の車両10への積載位置を、当該集配荷物に対応する集配情報に登録する。センタサーバ400から、集配荷物の車両10への積載不可との通知を受けた場合には、制御部502は、例えば、依頼ユーザのユーザ端末50、商品購入サイトやCtoCサイトの管理サーバを通じて依頼ユーザのユーザ端末50に当該通知を転送する。
また、制御部502は、依頼ユーザに紐付けられた集配情報と車両管理情報とに基づいて、集配ユーザが集配荷物を車両10に集配できるように、集配ユーザのユーザ端末200に対して集配の指示を送信する。集配の指示とともに、例えば、集配情報に含まれる、依頼ユーザの識別情報、集配荷物の識別情報、車両10内の積載位置、及び、車両管理情報に含まれる、車両10のナンバー、車両位置等が通知される。なお、この集配の指示は、一度ではなく複数回にわたってユーザ端末200に送信してもよい。例えば、予定の集配日の前日に、翌日の集配に関連する集配指示をまとめて集配ユーザのユーザ端末200に送信し、集配の当日には再度集配指示を送信してもよい。なお、再度の送信の際に、集配情報に更新があった場合にはその更新内容を反映させる。
集配管理サーバ500の各機能構成要素のいずれか、又はその処理の一部は、ネットワークN1に接続される他のコンピュータにより実行されてもよい。また、集配管理サーバ500で実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。
次に、センタサーバ400について説明する。センタサーバ400も、一般的なコンピュータの構成を有しており、基本的なハード構成は集配管理サーバ500と同じであり、
不図示のプロセッサ、主記憶部、補助記憶部を有する。したがって、補助記憶部に格納されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、所定の目的に合致した機能を実現することができる。また、センタサーバ400も通信部401を有しており、通信部401は、機能的には上記集配管理サーバ500の有する通信部501と同等のものであり、センタサーバ400と他の装置(例えば、集配管理サーバ500、依頼ユーザのユーザ端末50等)との間の通信を行う。
更に、センタサーバ400は、その補助記憶部に、各種情報を格納するユーザ情報DB403、認証情報DB404、車両積載情報DB405を有している。これらのデータベース(DB)は、プロセッサによって実行されるデータベース管理システムのプログラムが、補助記憶部に記憶されるデータを管理することで構築される。ユーザ情報DB403、認証情報DB404、車両積載情報DB405は、例えば、リレーショナルデータベースである。
ユーザ情報DB403は、車両10を利用するユーザ(例えば、集配荷物を車両10に配送等する集配ユーザや、配送された集配荷物を回収する依頼ユーザ)の識別情報と、対応するパスワード等を格納する。
認証情報DB404は、上記の端末認証情報に相当する、車両10の認証情報を格納する。車両10の認証情報は、車両10の識別情報(キーID)に対応づけられた情報であり、例えば、車載装置10Aが有するキーユニット100に固有の識別情報とすることができる。また、認証情報DB404は、車両10の認証情報の他、当該認証情報の有効期間(有効時間帯を含む)、当該認証情報の失効有無等の情報を格納してもよい。認証情報の有効期間は、認証情報とともに集配ユーザのユーザ端末200に送信されてもよい。集配ユーザのユーザ端末200は、認証情報の有効期間を受信すると、有効期間を経過した認証情報を削除して失効させることができる。また、認証情報の失効有無は、認証情報が、ユーザ端末200に送信されて有効な状態であるか、有効期間を経過して失効中であるかの状態を表す。後述する認証情報管理部4021が、認証情報がユーザ端末200に送信されて有効な状態である場合には、認証情報が有効期間が重なって発行されないようにすることで、認証情報の重複発行を回避することができる。
車両積載情報DB405は、車両10内の積載領域に関する情報を格納する。車両10内の積載領域に関する情報は、例えば、各積載領域の寸法、各積載領域の荷物の積載状態、等である。車両積載情報DB405には、車両積載判定の要求とともに通知される集配情報(集配管理サーバ500から受信)又は積載対象の荷物に関する情報(依頼ユーザのユーザ端末200から受信)も格納される。車両積載情報DB405に格納される車両積載情報の詳細は後述の図5において説明される。
また、センタサーバ400では、上述したプロセッサによるプログラムの実行により、機能部として制御部402が形成される。制御部402は、集配荷物の車両積載判定処理、ユーザ端末200等への認証情報の発行制御処理、車両積載情報の管理を行う。詳細には、制御部402は、機能部として認証情報管理部4021、積載判定部4022、積載情報管理部4023を含む。
認証情報管理部4021は、車両10を施解錠するための認証情報の発行制御処理を行う。詳細には、認証情報管理部4021は、集配ユーザのユーザ端末200から集配管理サーバ500を介して、車両10を施解錠するための認証情報の発行要求を受け付ける。認証情報管理部4021は、認証情報の発行要求とともに、認証情報の発行先であるユーザ端末200の情報を受信する。認証情報管理部4021は、キーユニット100に対応
する認証情報(端末認証情報)を、集配管理サーバ500を介してユーザ端末200に送信する。認証情報管理部4021は、有効期間の情報を含む認証情報を生成してもよい。車載装置10Aのキーユニット100は、有効期間の情報を含む認証情報を受信しても有効期間を経過している場合には、認証情報が失効したものとして、車両10の施解錠を実行しないようにする。
積載判定部4022は、車両積載判定処理を行う。詳細には、依頼ユーザのユーザ端末50から、又は、集配管理サーバ500からの車両積載判定の要求を受け付ける。積載判定部4022は、車両積載判定の要求とともに、例えば、依頼ユーザのユーザ端末50から積載対象の荷物に関する情報を、集配管理サーバ500から集配荷物に対応する集配情報を受信する。依頼ユーザのユーザ端末50から車両積載判定の要求を受信するのは、例えば、依頼ユーザが、センタサーバ400が提供する車両積載判定のサービスを利用するアプリケーションをユーザ端末50に実行させ、車両積載判定処理の要求をユーザ端末50に入力した場合である。集配管理サーバ500から車両積載判定の要求を受信するのは、例えば、依頼ユーザが、トランクシェアシステム1が提供するサービスを利用するためのアプリケーションをユーザ端末50で実行させ、ユーザ端末50を通じて集配の依頼を行った場合である。
積載判定部4022は、例えば、車両積載情報DB405に格納される車両10の各積載領域の積載可能な寸法情報と、積載対象の荷物に関する情報又は集配情報に含まれる荷物のサイズとに基づいて、車両10に荷物を積載可能か否かと、集配荷物の積載位置とを判定する。積載判定部4022は、車両10に荷物を積載可否判定の結果と、積載可能である場合には荷物の積載位置とを、要求元のユーザ端末50又は集配管理サーバ500に送信する。
積載情報管理部4023は、車両積載情報DB405の管理を行う。詳細には、例えば、依頼ユーザのユーザ端末50又は集配管理サーバ500から車両積載判定の要求とともに積載対象の荷物に関する情報又は集荷情報を受信すると、積載情報管理部4023は、車両積載情報DB405に格納する。また、積載情報管理部4023は、車両10のデータ通信装置350からカメラ390による車室内又は荷室内の撮像画像を受信し、当該撮像画像から各積載領域の積載可能寸法を取得し、車両積載情報DB405内の車両積載情報を更新する。
積載領域の積載可能寸法は、デフォルトの寸法ではなく、積載領域中の荷物の積載に用いることができる空間の寸法である。例えば、或る積載領域に荷物が置かれている場合には、当該積載領域の積載可能寸法は、デフォルトの寸法から当該荷物の寸法を差し引いた寸法となる。すなわち、積載可能寸法とは、荷物を積載するために使用できる積載領域の残りの空間の寸法であり、荷物の積載や荷下ろし等によって変動する。積載情報管理部4023は、依頼ユーザのユーザ端末50から積載又は荷下完了の通知や集配管理サーバ500を介して集配ユーザのユーザ端末200から集配完了の通知を受信し、当該通知に応じて、積載領域の積載可能寸法を管理する。
センタサーバ400の各機能構成要素のいずれか、又はその処理の一部は、ネットワークN1に接続される他のコンピュータにより実行されてもよい。また、センタサーバ400で実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。
図3は、集配情報テーブルのテーブル構成を例示する図である。集配情報テーブルは、例えば、集配管理サーバ500の集配管理DB503に格納されている。集配情報テーブルは、依頼ユーザID、荷物ID、集配区分、集配日時、集配場所、集配ステータス、集
配ユーザID、荷物サイズ、荷物重量、天地無用、下積厳禁、集配位置、レイアウト変更の各フィールドを有する。
依頼ユーザIDフィールドには、依頼ユーザを識別するための識別情報が入力される。荷物IDフィールドには、荷物を識別するための識別情報が入力される。集配区分フィールドには、集配荷物が集配ユーザにより配送されるか集荷されるかを特定するための情報が入力される。集配日時フィールドには、集配荷物が集配される日時を表す情報が入力され、特に、集配時間に関しては、特定の時間が入力されてもよいし、集配が求められる特定の時間帯が入力されてもよい。依頼ユーザによって集配日時の指定が有る場合には、集配日時フィールドには、当該指定された集配日時が入力される。また、依頼ユーザによって集配日時の指定がない場合には、例えば、集配日時フィールドには、集配スケジュールが決定してから、集配日時の情報が入力される。
集配場所フィールドには、依頼ユーザによって指定された集配場所を示す情報が入力される。集配場所フィールドには、例えば、「自宅」、「車両」、「職場」等の値が入力される。集配場所フィールドに入力される「自宅」、「車両」、「職場」等の値に応じて、当該集配情報の対象の集配荷物の集配先の住所に紐づけられている(不図示)。特に、集配場所フィールドに「車両」が入力されている集配情報は、後述の図4に示される車両管理情報と、依頼ユーザの識別情報によって紐づけられる。
集配ステータスフィールドには、集配ユーザによる集配荷物の集配が完了したか否かを表す情報が入力される。例えば、集配荷物の集配が完了している場合には「完了」と入力され、当該集配が完了していない場合には「未完了」と入力される。
集配ユーザIDフィールドには、集配荷物の集配を実行する予定の集配ユーザの識別情報が入力される。集配ユーザIDフィールドは、例えば、依頼ユーザが使用しているサービスがCtoCである場合には、依頼ユーザから集配依頼とともに指定される集配ユーザの識別情報が入力される。例えば、依頼ユーザが使用しているサービスがECサイトや配送事業者のサイトである場合には、集配管理サーバ500によって集配スケジュールが決定され集配ユーザも決定されると、集配ユーザIDフィールドに集配ユーザの識別情報が入力される。
荷物サイズフィールドには、集配荷物のサイズが格納される。集配荷物のサイズは、例えば、縦(cm)×横(cm)×高さ(cm)の形式のデータが入力される。荷物重量フィールドには、集配荷物の重量が格納される。集配荷物の重量は、例えば、オプションである。天地無用フィールドは、集配荷物に天地無用が指定されているか否かが入力される。下積厳禁フィールドは、集配荷物に下積厳禁が指定されているか否かが入力される。
集配荷物のサイズ、集配荷物の重量、天地無用の指定の有無、下積厳禁の指定の有無は、集配依頼とともに依頼ユーザのユーザ端末50から受信されたり、依頼ユーザが商品を購入した購入先の事業者からの配送依頼ともとに受信されたりする。集配荷物のサイズ又は重量は、例えば、依頼ユーザがユーザ端末50を介して直接入力してもよいし、複数の選択肢の中から、集配荷物の実際のサイズ又は重量を超えない範囲で最も近いサイズが選択されてもよい。
集配位置フィールドには、集配荷物の積載位置を示す情報が入力される。例えば、集配位置フィールドには、助手席、後方右座席、後方左座席、トランク右前、トランク中央前、トランク左前等の車両10内の積載領域の識別情報が入力される。集配位置フィールドは、例えば、集配管理サーバ500がセンタサーバ400から車両積載判定の結果を受信すると入力される。
レイアウト変更フィールドには、レイアウトの変更の可否を示す情報が入力される。レイアウト変更とは、例えば、車両10に既に積載されている荷物を移動させること、依頼ユーザによって指定された積載位置に該当する積載領域以外の領域に荷物を積載すること、を示す。レイアウトの変更の可否は、集配依頼毎に依頼ユーザが指定してもよいし、集配依頼に先立って予め依頼ユーザによって設定されていてもよい。
なお、依頼ユーザが、センタサーバ400が提供する車両積載判定のサービスを利用するアプリケーションをユーザ端末50に実行させることで送信される車両積載判定の要求ととともに送信される積載対象の荷物に関する情報は、例えば、図3に示される集配情報のうち、依頼ユーザID、荷物ID、荷物サイズ、荷物重量、天地無用、下積厳禁、集配位置の指定、レイアウト変更の各フィールドに相当する情報が含まれている。
図4は、車両管理情報のテーブル構成を例示する図である。車両管理情報は、例えば、集配管理サーバ500の集配管理DB503に格納されている。車両管理情報は、依頼ユーザと、対応する集配場所としての車両10とを紐付ける。車両管理情報テーブルは、例えば、依頼ユーザIDフィールド、車両IDフィールド、車種フィールド、色フィールド、ナンバーフィールド、車両位置フィールドを有する。
依頼ユーザIDフィールドには、依頼ユーザの識別情報が入力される。車両IDフィールドには、車両10の識別情報が入力される。車種フィールド、色フィールド、ナンバーフィールドは、依頼ユーザが集配場所として車両10を選択したときに、集配ユーザがその車両10を発見可能となるように、車両10を識別するための情報である。車種フィールドには、車両10の車種を示す情報が入力される。色フィールドには、車両10の色を示す情報が入力される。ナンバーフィールドには、車両10のナンバープレートに記載されている識別番号が入力される。
車両位置フィールドには、車両10の位置情報が入力される。車両10の位置情報は、依頼ユーザからのユーザ端末50を介した入力により取得されてもよく、また、車両10に設けられたデータ通信装置350を介してセンタサーバ400が把握している車両10の位置情報をセンタサーバ400から取得してもよい。なお、車両管理情報と同様の情報をセンタサーバ400も有してもよい。図4に示される車両管理情報は、例えば、荷物の集配スケジュールが決定すると、集配荷物に対応する集配情報とともに、集配ユーザのユーザ端末200に送信される。これによって、集配ユーザが集配場所である車両10の位置(住所)を知ることができ、車種、色、ナンバー等から車両10を特定することができる。
図5は、車両積載情報のテーブル構成を例示する図である。車両積載情報は、例えば、センタサーバ400の車両積載情報DB405に格納されている。車両積載情報は、例えば、依頼ユーザの車両10の各積載領域の荷物の積載状態に関する情報である。車両積載情報テーブルは、依頼ユーザIDフィールド、車両IDフィールド、領域フィールド、寸法フィールド、チャイルドシートフィールド、積載可能寸法フィールド、積載荷物IDフィールドを有する。
依頼ユーザIDフィールドには、依頼ユーザの識別情報が入力される。車両IDフィールドには、車両10の識別情報が入力される。領域フィールドには、車両10内に含まれる積載領域の識別情報が入力される。車両10内に含まれる積載領域には、例えば、1座席上又は1つの荷室を積載領域の1単位とする場合に、2列の乗用車では、「助手席」、「後方右座席」、「後方左座席」、「トランクルーム(全体)」がある。また、複数の単位の積載領域が組み合わされて用いられてもよい。複数の単位の積載領域の組合せとして
、図5に示される例では、「後方座席」、「助手席+後方左座席」がある。複数の単位の積載領域の組合せである「後方座席」は、後方右座席と後方左座席との組み合わせである。
また、1単位の積載領域が分割されて用いられてもよい。1単位の積載領域を分割して得られる積載領域を、以降、分割積載領域と称する。分割積載領域には、例えば、トランクルームを前後左右で6分割した「トランク右前」、「トランク中前」、「トランク左前」、「トランク右後」、「トランク中後」、「トランク左後」がある。分割積載領域を複数組み合わせて用いてもよい。例えば、複数の分割積載領域の組み合わせには、「トランク前半分」、「トランク後半分」、「トランク右前+右後」、「トランク中前+中後」「トランク左前+トランク左後」がある。
「トランク前半分」は、「トランク右前」、「トランク中前」、「トランク左前」の組合せである。「トランク後半分」は、「トランク右後」、「トランク中後」、「トランク左後」の組合せである。なお、図5に示される積載領域の定義は一例であって、積載領域がどのように定義されるかについては、車両10の車種、センタサーバ400の管理事業者、依頼ユーザの意向等に依存する。
寸法フィールドには、各積載領域のデフォルトの寸法の情報が入力される。各積載領域のデフォルトの寸法は、例えば、車両10の車種からセンタサーバ400が取得してもよいし、依頼ユーザによってユーザ端末50から入力されてもよいし、カメラ390によって撮像された車両10の車室及び荷室内の撮像画像を解析することで取得されてもよい。寸法フィールドには、例えば、車幅方向(cm)×車長方向(cm)×高さ(cm)の形式でデータが入力される。
チャイルドシートフィールドには、積載領域内にチャイルドシートの設置が有るか否かを示す情報が入力される。チャイルドシートの設置の有無は、例えば、依頼ユーザによってユーザ端末50から入力されてもよいし、カメラ390による車両10内の車室の撮像画像を画像解析することで取得されてもよい。チャイルドシートフィールドにチャイルドシートの設置ありを示す情報が入力されている場合には、例えば、当該積載領域には他の荷物を積載できないとみなし、後述の積載可能寸法は0に設定される。または、チャイルドシートフィールドにチャイルドシートの設置ありを示す情報が入力されている場合には、例えば、チャイルドシート上に積載可能な所定の寸法が入力されてもよい。
積載可能寸法フィールドには、積載領域内の荷物を積載可能な空間の寸法の情報、すなわち、積載可能寸法が入力される。積載領域にいずれの荷物(チャイルドシートも含む)も積載されていない場合には、積載可能寸法フィールドには、寸法フィールドと同じ値が入力される。積載可能寸法フィールドの値は、該当する積載領域への荷物の積載及び積み下ろしに応じて変動する。例えば、積載領域へ「下積厳禁」が指定されている荷物が積載された場合には、当該積載領域の積載可能寸法フィールドの値は、0に更新される。「下積厳禁」が指定されている荷物が積載された場合には、当該積載領域にこれ以上荷物を積載することを抑制するためである。
例えば、積載領域へ「下積厳禁」が指定されている荷物が積載された場合には、当該積載領域の積載可能寸法フィールドの値は、積載された荷物の寸法+αが差し引かれた値に更新される。また、当該積載領域から当該荷物が下された場合には、積載可能寸法フィールドの値は、当該荷物の寸法が加算された値に更新される。ただし、当該積載領域にいずれの荷物も積載されていない場合には、当該積載可能寸法フィールドの値は、寸法フィールドの値に更新される。
積載荷物IDフィールドには、積載領域に積載予定の、又は、積載されている荷物の識別情報が入力される。積載荷物IDフィールドは、積載される順番で荷物の識別情報が入力される。例えば、センタサーバ400によって車両積載判定処理が行われ、積載領域が荷物の積載位置として判定されると、積載荷物IDフィールドに当該荷物の識別情報が入力される。例えば、当該荷物の積載完了を示す通知がセンタサーバ400に届くと、当該荷物の識別情報が入力されている積載荷物IDフィールドに、積載済みを示す情報を入力する。図5に示される例では、荷物の積載済みを示す情報として、当該荷物の識別情報が入力されている積載荷物IDフィールドの背景色が反転されている。
例えば、荷物の荷下完了を示す通知がセンタサーバ400に届くと、積載荷物IDフィールドから当該荷物の識別情報が削除される。
なお、積載領域間の関係は、不図示のテーブルにおいて定義されている。例えば、「トランク前半分」の領域を使用する荷物が積載された場合には、「トランク前半分」の積載可能寸法フィールドの値が更新されるとともに、「トランク前半分」の領域と関連する「トランク右前」、「トランク中前」、「トランク左前」、「トランク(全体)」の積載可能寸法フィールドの値も更新される。
なお、図3〜図5それぞれに示されるテーブルの構成は、例示されたものに限定されず、実施の形態によって、適宜変更可能である。
<処理の流れ>
図6A及び図6Bは、センタサーバ400で実行される車両積載判定処理のフローチャートの一例である。図6A及び図6Bに示される車両積載判定処理は、例えば、センタサーバ400内で実行中の他の処理によって呼び出されると開始される。図6A及び図6Bに示される処理の実行の主体は、センタサーバ400に搭載されるCPUであるが、便宜上、機能構成である積載判定部4022を主体として説明される。以降のフローチャートについても同様に、機能構成を主体として説明される。
S101では、積載判定部4022は、車両10内に空き領域を有する積載領域があるか否かを判定する。空き領域を有する積載領域は、例えば、車両積載情報において、積載可能寸法フィールドの値が所定の閾値以上の積載領域である。以降、空き領域とは、各積載領域内の、所定の閾値以上の積載可能寸法の空間を示す。
S101で肯定判定されると処理がS102に進み、否定判定されると処理がS112に進む。S112では、積載判定部4022は積載不可を判定し、その後、図6Aに示される処理が終了する。
S102では、積載判定部4022は、積載位置の指定の有無を判定する。依頼ユーザからの積載位置の指定が有る場合には、積載位置の指定は、例えば、車両積載判定の要求とともに受信される。S102で肯定判定されると処理が図6BのS120に進み、否定判定されると処理がS103に進む。
S103からS110の処理は、依頼ユーザによる積載位置の指定がない場合の処理である。S103では、積載判定部4022は、車両積載判定の対象の荷物(以降、対象の荷物)を積載可能な空き領域を有する積載領域があるか否かを判定する。或る積載領域について、空き領域に荷物を積載可能か否かは、例えば、当該積載領域の積載可能寸法の車幅方向、車長方向、高さの値が、それぞれ、荷物の縦、横、高さの値、又は、荷物の横、縦、高さの値よりも大きいか否かによって判定される。
対象の荷物に「天地無用」が指定されていない場合には、例えば、積載領域の積載可能寸法の車幅方向、車長方向、高さの値が、それぞれ、荷物の縦、高さ、横の値、荷物の横、高さ、縦の値、荷物の高さ、縦、横の値、又は、荷物の高さ、横、縦の値、よりも大きいか否かによって判定されてもよい。対象の荷物の寸法、「天地無用」の指定の有無は、例えば、車両積載判定の要求とともに受信される。S103で肯定判定されると処理がS104に進み、否定判定されると処理がS105に進む。
S104では、積載判定部4022は、対象の荷物を積載可能な空き領域を有する積載領域の中から、対象荷物の積載位置として、1つの積載領域を選択する。例えば、積載判定部4022は、対象の荷物を積載可能な空き帯域を有する積載領域のうち、空き領域が最も小さい積載領域、いずれの荷物も積載されていない積載領域、又は、いずれの荷物も積載されていない積載領域のうちの最も積載可能寸法が小さい積載領域を、対象荷物の積載位置として選択する。次に、処理がS111に進み、積載判定部4022は、対象の荷物について、車両10への積載可能を判定する。
S105では、積載判定部4022は、使用中の積載領域のうち、対象の荷物を積載可能な寸法である積載領域があるか否かを判定する。使用中の積載領域とは、例えば、車両積載情報において積載可能寸法フィールドの値が0又は所定の閾値未満の積載領域、すなわち、空き領域のない積載領域である。S105で肯定判定されると処理がS106に進む。S105で否定判定されると処理がS112に進み、積載判定部4022は、対象の荷物について、車両10への積載不可を判定する。
S106では、積載判定部4022は、S105で検出された積載領域のうち1つの積載領域について、当該積載領域に積載済みの荷物を積載可能な空き領域を有する積載領域があるか否かを判定する。S106において処理対象となる積載領域は、例えば、S105で検出された積載領域のうち、積載済みの荷物の数が最も少ない積載領域、積載済みの荷物の数が最も多い積載領域、最も寸法が小さい荷物を積載する積載領域、最も寸法が大きい荷物を積載する積載領域、寸法が最も小さい積載領域、又は、寸法が最も大きい積載領域のいずれであってもよい。
S106で肯定判定されると処理がS107に進む。S106で否定判定されると処理がS105に進み、積載判定部4022は、S106で処理対象となった積載領域を除外して、S105の判定を行う。
S107では、積載判定部4022は、積載済みの荷物の移動先の積載領域として、S106で検出した積載領域の中から1つを選択する。選択される積載領域は、S106で検出された積載領域のうち、例えば、最も空き領域が小さい積載領域である。
S108では、積載判定部4022は、レイアウト変更可能が設定されているか否かを判定する。レイアウト変更可否の設定は、例えば、車両積載判定の要求とともに受信される。レイアウト変更可否の設定がなされていない場合には、S108で否定判定となる。S108で肯定判定されると処理がS111に進み、対象の荷物について、積載可能が判定される。S108で否定判定されると処理がS109に進む。
S109では、積載判定部4022は、依頼ユーザのユーザ端末50又は集配管理サーバ500を通じて依頼ユーザのユーザ端末50に、レイアウト変更の可否を問い合わせる通知を送信する。当該通知とともに、積載対象の荷物の新たな積載位置と、移動される荷物の移動先の位置とが通知されてもよい。
S110では、積載判定部4022は、依頼ユーザのユーザ端末50からの、レイアウ
ト変更の可否の問合せに対する許可応答が有ったか否かを判定する。例えば、所定時間経過しても依頼ユーザのユーザ端末50からの応答がない場合には、S110で否定判定となる。S110で肯定判定されると、処理がS111に進み、対象の荷物について積載可能が判定される。S110で否定判定されると、処理がS112に進み、対象の荷物について積載不可が判定される。
図6Bに示される処理は、依頼ユーザによる対象の荷物の積載位置の指定が有る場合の処理である。図6Bに示される処理では、指定位置に対象の荷物が積載できないと判定される場合には、レイアウト変更可否の設定にかかわらず、依頼ユーザにレイアウト変更可否の問合せの通知が送信される。具体的には、以下の通りである。
S120では、積載判定部4022は、依頼ユーザの指定位置に対応する積載領域に対象の荷物を積載可能か否かを判定する。S120で肯定判定されると処理がS129に進み、S129で対象の荷物について積載可能が判定される。S120で否定判定されると処理がS121に進む。
S121では、積載判定部4022は、依頼ユーザの指定位置に対応する積載領域に積載済みの荷物が存在するか否かを判定する。S121で肯定判定されると、依頼ユーザの指定位置に既に存在する荷物が対象の荷物の積載を不可能にしている一因の可能性があることが示され、処理がS125に進む。S121で否定判定されると、そもそも対象の荷物のサイズが大きくて、依頼ユーザの指定位置に積載できない可能性があることが示され、処理がS122に進む。
S122では、対象の荷物を積載可能な空き領域を有する積載領域があるか否かが判定され、肯定判定されると、S123で対象の荷物の積載位置として1つの領域が選択される。その後、処理がS127に進む。
S122で否定判定されると、S124で使用中領域のうち対象の荷物を積載可能な寸法の積載領域があるか否かが判定される。S124で肯定判定されると、S125で、S124で検出された積載領域に積載済みの荷物の移動先となる積載領域があるか否かが判定される。S125で否定判定されると、処理がS130に進む。S124で否定判定されると、S130で、対象の荷物について、積載不可が判定される。
S125で肯定判定されると、S126で、S125で検出された積載領域の中から、積載済み荷物の移動先となる積載領域が選択される。その後、処理がS127に進む。
S127では、依頼ユーザにレイアウト変更可否の問合せが行われ、S128で依頼ユーザの許可が得られると、S129で対象の荷物について積載可能が判定される。S128で依頼ユーザの許可が得られない場合には、S130で、対象の荷物について積載不可が判定される。
なお、S122で肯定判定されている場合には、例えば、S127におけるレイアウト変更可否の問合せとともに、指定位置への積載不可と、対象の荷物の積載位置の候補としてS123で選択された積載領域の情報とが依頼ユーザのユーザ端末50に送信される。なお、S122で否定判定されている場合には、例えば、S127におけるレイアウト変更可否の問合せとともに、指定位置への積載不可と、対象の荷物の積載位置の候補としてS124で選択された積載領域の情報と、当該S124で選択された積載領域に積載済みの荷物の移動先と、が依頼ユーザのユーザ端末50に送信される。
S122〜S130の処理は、それぞれ、図6AのS103〜S107、S109〜S
112の処理に対応する。
図7、図8、図9は、それぞれ、センタサーバ400において実行される、図6A及び図6Bに示される車両積載判定処理を呼び出す処理の一例である。図7は、センタサーバ400において実行される車両積載判定の要求制御処理のフローチャートの一例である。車両積載判定の要求制御処理は、車両積載判定の要求を受信した場合に実行される処理である。図7に示される処理は、例えば、所定の周期で繰り返し実行される。
S201では、積載判定部4022は、車両積載判定の要求を受信したか否かを判定する。車両積載判定の要求は、例えば、依頼ユーザのユーザ端末50から集配依頼を受けた集配管理サーバ500、依頼ユーザから車両積載判定の要求が入力されたユーザ端末50から受信される。車両積載判定の要求とともに、例えば、集配情報、又は、積載対象の荷物に関する情報も受信される。より具体的には、依頼ユーザの識別情報、荷物の識別情報、荷物の寸法の情報、荷物の重量、荷物の「天地無用」及び「下積厳禁」の指定の有無、荷物の積載位置の指定、レイアウト変更可否の設定内容等の情報である。S201で肯定判定されると処理がS202に進み、否定判定されると図7に示される処理が終了する。
S202では、積載判定部4022は、図6A及び図6Bに示される積載判定処理を実行する。S203では、積載判定部4022は、S202における積載判定処理の結果は、積載可能であるか否かを判定する。S203で肯定判定されると処理がS204に進み、否定判定されると処理がS205に進む。
S204では、積載判定部4022は、積載可能通知を要求元の集配管理サーバ500又は依頼ユーザのユーザ端末50に送信する。積載可能通知とともに、例えば、対象の荷物の積載位置、移動させる荷物が有る場合には移動させる荷物の識別情報と当該荷物の移動先とが通知される。その後、図7に示される処理が終了する。
S205では、積載判定部4022は、積載不可通知を要求元の集配管理サーバ500又は依頼ユーザのユーザ端末50に送信する。集配管理サーバ500は積載不可通知を受信すると、例えば、依頼ユーザのユーザ端末50に積載不可を通知する。積載不可通知を受けると、依頼ユーザは、例えば、荷物を積載可能な空き領域を作るために車室又は荷室内のレイアウト変更を自身で行ったり、荷物の集配場所を自宅に変更したりする対応を取ることができる。S205の処理の後、図7に示される処理が終了する。
図8は、センタサーバ400において実行される、認証情報の発行制御処理のフローチャートの一例である。図8に示される処理は、例えば、所定の周期で繰り返し実行される。
S301では、認証情報管理部4021は、認証情報の発行要求を受信したか否かを判定する。認証情報の発行要求は、例えば、集配ユーザのユーザ端末200から集配管理サーバ500を介して受信される。認証情報の発行要求とともに、例えば、依頼ユーザの識別情報、荷物の識別情報等も受信される。S301で肯定判定されると処理がS302に進む。S301で否定判定されると図8に示される処理が終了する。
S302では、認証情報管理部4021は、要求元の集配ユーザのユーザ端末200に対して、車両10の認証情報を発行する。集配ユーザのユーザ端末200に送信される車両の認証情報は、例えば、認証情報の発行要求の対象である集配において荷物の積載位置である積載領域に対応するドアに限定して施解錠可能となる認証情報である。例えば、集配荷物の積載位置が後方左座席である場合には、後方左側のドアに限定して施解錠可能な認証情報が発行される。ただし、これに限定されず、車両10のいずれのドアも施解錠可
能な認証情報が送信されてよい。車両10の認証情報は、認証情報DB404から取得される。
S303では、認証情報管理部4021は、認証情報の発行要求の対象の集配が、配送であるか否かを判定する。認証情報の発行要求の対象の集配が配送であるか否かは、例えば、集配管理サーバ500から車両積載判定の要求とともに受信される集配情報に含まれており、当該集配情報はセンタサーバ400によって記憶部(不図示)に保存されている。認証情報の発行要求の対象の集配が集荷である場合には、S303で否定判定となる。S303で肯定判定されると処理がS304に進み、否定判定されると処理がS310に進む。
S304からS309の処理は、認証情報の発行要求の対象の集配が配送である場合の処理である。S304では、認証情報管理部4021は、例えば、集配ユーザのユーザ端末200から集配管理サーバ500を介して、レイアウト変更の要求を受信したか否かを判定する。集配ユーザのユーザ端末200からのレイアウト変更の要求の受信は、例えば、車両10の積載位置に既に他の荷物が積載されており配送荷物を当該積載位置に積載できない場合や、配送荷物の寸法が予定より大きく積載位置に積載できない場合等に、集配ユーザがユーザ端末200にレイアウト変更の要求を入力することで発生する。S304で肯定判定されると処理がS305に進み、否定判定されると処理がS309に進む。例えば、所定時間経過してもレイアウト変更の要求が受信されない場合に、S304で否定判定される。
S305では、認証情報管理部4021は、積載判定部4022に対して車両積載判定処理を呼出し、配送荷物について、積載判定部4022によって車両積載判定処理が行われる。車両積載判定処理の結果は、積載判定部4022から認証情報管理部4021に通知される。
S306では、認証情報管理部4021は、配送荷物について、車両積載判定処理の結果が、積載可能であるか否かを判定する。S306で肯定判定されると処理がS307に進み、否定判定されると処理がS308に進む。
S307では、配送荷物について車両積載判定処理の結果が積載可能であるので、認証情報管理部4021は、配送荷物の積載位置変更の通知を集配ユーザのユーザ端末200に通知する。配送荷物の積載位置変更の通知とともに、例えば、S305の車両積載判定処理によって判定された配送荷物の新たな積載位置も通知される。
S308では、配送荷物について車両積載判定処理の結果が積載不可であるので、認証情報管理部4021は、積載不可通知を集配ユーザのユーザ端末200に通知する。この場合には、例えば、集配ユーザは集配荷物を一旦持ち帰り、再度配送を行う。
S309では、認証情報管理部4021は、積載完了通知を受信したか否かを判定する。積載完了通知の受信は、例えば、集配ユーザがユーザ端末200に集配完了の入力を行い、ユーザ端末200から集配管理サーバ500を介して集配完了通知が受信され、当該集配完了通知の対象の集配が「配送」であることによって判定される。集配完了通知とともに、例えば、依頼ユーザの識別情報と荷物の識別情報とが受信される。S309で肯定判定されると処理がS311に進む。S309で否定判定されると処理がS309に再度進む。例えば、所定時間経過しても積載完了通知の受信が検出されない場合には、処理がS311に進んでもよい。
S310は、認証情報の発行要求の対象の集配が集荷である場合の処理である。S31
0では、認証情報管理部4021は、認証情報管理部4021は、集荷完了通知を受信したか否かを判定する。集荷完了通知の受信は、例えば、集配ユーザがユーザ端末200に対して集配完了の操作を行うとユーザ端末200から集配管理サーバ500を介して集配完了通知が受信されることによって判定される。S310で肯定判定されると処理がS311に進む。S310で否定判定されると処理がS310に再度進む。例えば、所定時間経過しても集荷完了通知の受信が検出されない場合には、処理がS311に進んでもよい。
S311では、認証情報管理部4021は、認証情報の無効化処理を行う。認証情報の無効化処理については、集配ユーザが既に発行された認証情報による車両10の施解錠ができないようにできれば、その内容は特定のものに限定されないが、以下にその一例を示す。
(1)センタサーバ400が、ユーザ端末200に対して、認証情報を削除するように命じる。
(2)センタサーバ400が、ユーザ端末200に対して、認証情報の無効フラグを立てるように命じる。この場合、制御部203は無効フラグが立っている認証情報は車両10に近距離無線通信で送信しないように構成される必要がある。
(3)センタサーバ400が、ユーザ端末200に対して、認証情報に含まれる有効期限を過去の日時に書き換えるように命じる。
(4)センタサーバ400が、ユーザ端末200に対して、認証情報が無効であり、当該認証情報を車両10に送信しないように命じる。
(5)センタサーバ400が、キーユニット100に対して、データ通信装置350を介して認証情報が無効であり受け付けないように指令する。当該指令が、上記の認証処理関連情報に相当する。
(6)センタサーバ400が、キーユニット100に対して、ユーザ端末200からの認証情報を受け付けないように指令する。当該指令が、上記の認証処理関連情報に相当する。
上記(1)〜(4)に示す無効化処理は、センタサーバ400からユーザ端末200に対して行われる処理であり、上記(5)〜(6)に示す無効化処理は、センタサーバ400からキーユニット100に対して行われる処理である。無効化処理としては、ユーザ端末200に対して行われる処理とキーユニット100に対して行われる処理の何れか一方でもよいが、ユーザ端末200とセンタサーバ400との間の通信、及びデータ通信装置350とセンタサーバ400との間の通信が必ずしも常に良好な状態とは限らないため、好ましくは両方が行われる。
なお、S311において上記の無効化処理が行われると、認証情報が無効化されたユーザ端末200に対して、無効化された旨の通知が行われてもよい。その後、図8に示される処理が終了する。
図9は、センタサーバ400において実行される積載調整処理のフローチャートの一例である。積載調整処理は、車両10への積載が終了した後に、荷物が予定通りの積載位置に積載されたか否かを確認し、例えば、当該荷物が予定の積載位置とは異なる位置に積載されている場合や、荷物が予定通りの積載位置に積載されたものの予定よりサイズが大きく当該積載位置に対応する積載領域からはみ出して隣接の積載領域にまで及ぶ場合に、他の積載予定の荷物の積載位置を調整する処理である。図9に示される処理は、例えば、所定の周期で繰り返し実行される。
S401では、積載判定部4022は、積載完了通知を受信したか否かを判定する。積載完了通知は、例えば、車両10への配送荷物の配送を行う集配ユーザが車両10に配送
荷物を積載し、集配ユーザのユーザ端末200に集配完了を入力した場合に、ユーザ端末200から集配管理サーバ500を介してセンタサーバ400に届く集配完了の通知によって検出される。また、積載完了通知は、例えば、センタサーバ400に車両積載判定を要求した依頼ユーザが、車両積載判定によって判定された車両10の積載位置に荷物を積載し、依頼ユーザのユーザ端末50に積載完了を入力した場合に、依頼ユーザのユーザ端末50からセンタサーバ400へ送信される。積載完了通知とともに、例えば、依頼ユーザの識別情報と荷物の識別情報とが送信される。S401で肯定判定されると処理がS402に進み、否定判定されると図9に示される処理が終了する。
S402では、積載判定部4022は、車両10の車室及び荷室の積載の現状に関する情報を取得し、積載完了通知の対象の荷物について、車両積載情報と整合性があるか否かを判定する。積載完了通知の対象の荷物は、以降、対象の荷物、と称する。車両10の車室及び荷室の積載の現状に関する情報は、以降、積載現状情報、と称する。
積載現状情報は、例えば、積載完了通知とともに、集配ユーザのユーザ端末200又は依頼ユーザのユーザ端末50に入力され、センタサーバ400に送信されてもよいし、積載判定部4022が車両10のデータ通信装置350に車室及び荷室の撮像画像の取得を要求し、カメラ390による車室及び荷室の撮像画像をデータ通信装置350から取得し、当該撮像画像を解析することによって取得されてもよい。
積載現状情報には、例えば、荷物に関する情報と当該荷物が積載されている積載領域とが含まれている。積載現状情報に含まれる荷物に関する情報は、例えば、荷物の識別情報、寸法、形状等のいずれか又は組合せである。
対象の荷物について、積載現状情報と車両積載情報とに整合性があるか否かは、例えば、積載現状情報が示す対象の荷物が積載された積載領域と積載の順番と、車両積載情報が示す対象の荷物に対応する積載領域と積載の順番とが一致するか否かによって判定される。例えば、対象の荷物が積載位置に対応する積載領域から隣接する積載領域にはみ出して積載されている場合には、積載現状情報が示す対象の荷物が積載された積載領域(積載位置に対応する積載領域と隣接する積載領域)と、車両積載情報が示す対象の荷物に対応する積載領域とが一致しないと判定される。例えば、車両積載情報において、対象の荷物に対応する積載領域に、対象の荷物より先に積載される他の荷物の積載予定があるにもかかわらず、当該積載領域に対象の荷物が先に積載された場合には、積載現状情報が示す対象の荷物が積載された積載領域と、車両積載情報が示す対象の荷物に対応する積載領域とが一致するものの、積載の順番が積載現状情報と車両積載情報とで一致しないので、積載現状情報と車両積載情報とに整合性がないと判定される。S402で肯定判定されると図9に示される処理が終了する。S402で否定判定されると処理がS403に進む。
S403では、積載判定部4022は、積載現状情報が示す積載完了通知の対象の荷物が積載された積載領域に、今後、積載が予定されている荷物が有るか否かを判定する。この判定は、例えば、車両積載情報テーブルに基づいて行われる。S403で肯定判定されると処理がS404に進み、否定判定されると図9に示される処理が終了する。
S404では、対象の荷物は、「下積厳禁」が指定されている荷物であるか否かを判定する。対象の荷物の「下積厳禁」の指定の有無は、例えば、車両積載判定の要求とともにセンタサーバ400によって受信され、保存されている(不図示)。S404で肯定判定されると、対象の荷物の上に積載予定の荷物を積載できないので、処理がS406に進み、S406では、積載予定の荷物について、対象の荷物が積載された積載領域を除外して、車両積載判定処理が行われる。
S404で否定判定されると、処理がS405に進み、S405では、積載判定部4022は、対象の荷物が積載されている積載領域において、当該積載領域に積載予定の荷物を対象の荷物の上に積載可能か否かを判定する。S405で肯定判定されると、積載予定の荷物の積載予定領域に変更がないので、図9に示される処理が終了する。ただし、この場合、積載予定の荷物の積載順番は変更になるので、当該変更が車両積載情報に反映される。S405で否定判定されると、積載予定の荷物の積載予定領域の変更の必要があるので、処理がS406に進み、積載予定の荷物について、対象の荷物が積載された積載領域を除外して、車両積載判定処理が行われる。
S407では、積載判定部4022は、積載予定の荷物について、車両積載判定処理の結果が、積載可能であるか否かを判定する。S407で肯定判定されると処理がS408に進み、否定判定されると処理がS409に進む。
S408では、積載予定の荷物について車両積載判定処理の結果が積載可能であるので、積載判定部4022は、積載予定の荷物の積載位置変更の通知を、積載予定の荷物の配達を請け負う集配管理サーバ500を介して集配ユーザのユーザ端末200に又は依頼ユーザのユーザ端末50に通知する。積載位置変更の通知とともに、例えば、S406の車両積載判定処理によって判定された、積載予定の荷物の新たな積載位置も通知される。その後、図9に示される処理が終了する。
S409では、積載予定の荷物について車両積載判定処理の結果が積載不可であるので、積載判定部4022は、積載不可通知を、積載予定の荷物の配達を請け負う集配管理サーバ500を介して集配ユーザのユーザ端末200に又は依頼ユーザのユーザ端末50に集配ユーザのユーザ端末200に通知する。その後、図9に示される処理が終了する。
図10は、センタサーバ400において実行される、車両積載情報の管理処理のフローチャートの一例である。車両積載情報の管理処理は、具体的には、積載可能寸法を制御する処理である。積載可能寸法の制御は、例えば、車両積載判定処理によって荷物の積載予定位置が決定された場合、積載完了通知を受けた場合、荷下通知を受けた場合に発生する。図10に示される処理は、例えば、所定の周期で繰り返し実行される。
S501では、積載情報管理部4023は、車両積載判定の要求が受信されたか否かを判定する。S501で肯定判定されると処理がS502に進み、否定判定されると処理がS506に進む。
S502からS506は、車両積載判定の要求が受信された場合の処理である。S502では、積載情報管理部4023は、積載判定部4022による車両積載判定処理の結果、積載可能の判定がなされたか否かを判定する。S502で肯定判定されると処理がS503に進む。S502で否定判定されると、新たに積載予定の荷物がなく、いずれの積載領域の積載可能寸法に変更がないので、図10に示される処理が終了する。
S503では、積載情報管理部4023は、車両積載判定処理の対象の荷物は、「下積厳禁」が指定されている荷物であるか否かを判定する。S503で肯定判定されると処理がS504に進み、否定判定されると処理がS505に進む。
S504では、積載情報管理部4023は、車両積載判定処理の対象の荷物に「下積厳禁」が指定されているので、車両積載判定テーブル内の当該荷物の積載位置として判定された積載領域のレコードの積載可能寸法フィールドの値を0に設定する。これによって、当該荷物の積載位置として判定された積載領域に空き領域がないことが示され、以降、当該積載領域に他の荷物が積載されることを抑制できる。
S505では、積載情報管理部4023は、車両積載判定処理の対象の荷物に「下積厳禁」が指定されていないので、例えば、車両積載判定テーブル内の当該荷物の積載位置として判定された積載領域のレコードの積載可能寸法フィールドの値を、当該荷物の寸法を差し引いた値に設定する。
S506では、積載情報管理部4023は、車両積載判定処理の対象の荷物の識別情報を、車両積載判定テーブル内の当該荷物の積載予定領域のレコードの積載荷物IDフィールドに登録する。その後、図10に示される処理が終了する。
S507では、積載情報管理部4023は、積載完了通知が受信されたか否かを判定する。S507で肯定判定されると処理がS508に進み、否定判定されると処理がS513に進む。
S508からS512の処理は、積載完了通知が受信された場合の処理である。S508では、積載情報管理部4023は、積載現状情報と車両積載情報との整合性があるか否かを判定する。この判定は、例えば、図9のS402において積載判定部4022によって行われる判定の結果を用いてもよい。S508で肯定判定されると処理がS509に進み、否定判定されると処理がS510に進む。
S509では、積載現状情報と車両積載情報との整合性がある、すなわち、荷物が予定通りの積載位置に積載されたので、積載情報管理部4023は、車両積載情報内の積載完了通知の対象の荷物が登録されているレコードにおいて、当該荷物の積載済みをマークする。その後、図10に示される処理が終了する。
S510では、積載現状情報と車両積載情報との整合性がない、すなわち、荷物が予定の積載位置とは異なる積載領域に積載されたので、積載情報管理部4023は、積載判定部4022による車両積載判定処理の結果(図9のS46)、積載位置が変更となる積載予定の荷物が有るか否かの判定を行う。S510で肯定判定されると処理がS511に進み、否定判定されると処理がS512に進む。
S511では、積載位置が変更となる積載予定の荷物が有るので、積載情報管理部4023は、積載判定部4022による車両積載判定処理の結果と積載現状情報とに従って、車両積載情報を更新する。例えば、積載予定の荷物Aの積載位置が、助手席から後部左座席に変更になった場合には、積載判定部4022は、車両積載情報テーブル内の助手席のレコードの積載可能寸法フィールドの値に荷物Aの寸法の値を追加し、後部左座席のレコードの積載可能寸法フィールドの値から荷物Aの寸法の値を差し引いて更新する。また、このとき、積載現状情報で示される、積載完了通知の対象の荷物の積載位置に対応する積載領域の車両積載情報テーブルのレコードに、積載完了通知の対象の荷物の情報を登録する。その後、図10に示される処理が終了する。
S512では、積載位置が変更となる積載予定の荷物がないので、積載情報管理部4023は、積載現状情報に従って、車両積載情報を更新する。
なお、S511及びS512の車両積載情報の更新において、積載完了通知の対象の荷物に「下積厳禁」が指定されている場合には、当該荷物が積載された積載領域の積載可能寸法フィールドの値は0に設定される。その後、図10に示される処理が終了する。
S513では、積載情報管理部4023は、荷下通知を受信したか否かを判定する。荷下完了通知の受信は、例えば、集配ユーザがユーザ端末200に集配完了の入力を行い、
ユーザ端末200から集配管理サーバ500を介して集配完了通知が受信され、当該集配完了通知の対象の集配が「集荷」であること、又は、依頼ユーザが荷下完了をユーザ端末50に入力し、ユーザ端末50からセンタサーバ400に荷下通知が受信されることによって判定される。荷下通知とともに、例えば、依頼ユーザの識別情報と荷物の識別情報とが受信される。S513で肯定判定されると処理がS514に進む。S513で否定判定されると図10に示される処理が終了する。
S514では、積載情報管理部4023は、荷下通知の対象である荷物を車両積載情報から削除し、当該荷物が積載されていた積載領域の積載可能寸法フィールドの値に当該荷物の寸法を追加して、車両積載情報を更新する。その後、図10に示される処理が終了する。
なお、図6A、図6B、図7、図8、図9、及び図10に示されるフローチャートは、いずれも一例であって、それぞれに示される処理に限定されない。例えば、図10において、積載完了通知を受信し、車両積載情報との整合性が確認された後に(図10、S508)、積載現状情報に基づいて車両積載情報を更新し、更新後の車両積載情報に基づいて、図9のS406の車両積載判定処理が行われるようにしてもよい。例えば、図9の処理対象の荷物(積載完了通知の対象の荷物)に下積厳禁が指定されている場合、当該処理対象の荷物が積載された積載領域の積載可能寸法は0に設定されるので、これによって、当該処理対象の荷物が積載された積載領域は、当該積載領域への積載が予定されている荷物についての車両積載判定処理の対象から除外されることになる。
<具体例>
図11A及び図11Bは、具体例におけるトランクシェアシステム1によるサービスを利用した荷物の車両への配送の処理シーケンスの一例を示す図である。具体例では、依頼ユーザが、トランクシェアシステム1によるサービスを利用するためのアプリケーションを利用して、荷物A、荷物Bの配送を依頼した場合を例に説明する。
S11、S21では、それぞれ、依頼ユーザは、荷物A、荷物Bの配送を、配送事業者A、配送事業者Bに依頼し、依頼ユーザのユーザ端末50から集配管理サーバ500A、集配管理サーバ500Bに、集配依頼が送信される。以降、配送事業者A、Bそれぞれの管理下の集配管理サーバ、集配ユーザ、ユーザ端末には、それぞれ、参照番号に、A、Bの添え字が添えられる。
荷物Aは、依頼ユーザによって、トランクルームの左側の積載領域が積載位置として指定されている。荷物Bには、積載位置の指定はない。また、荷物A、荷物Bは同サイズで、トランクルームの左側の積載領域に積載可能なサイズであることが、集配管理サーバ500A、500Bそれぞれに通知されている。また、車両10のトランクルームは初期状態で空であるとする。また、荷物A、荷物Bのいずれも、配送日時は指定されていないこととする。
S12、S22では、それぞれ、集配管理サーバ500A、集配管理サーバ500Bは、センタサーバ400に、荷物A、荷物Bについての車両積載判定の要求を送信する。S13、S23では、それぞれ、センタサーバ400は、車両積載判定の要求を受けて(図7、S201:YES)、荷物A、荷物Bについて車両積載判定処理を行う(図7、S202)。S14、S24では、それぞれ、センタサーバ400は、集配管理サーバ500A、集配管理サーバ500Bに、荷物A、荷物Bの積載位置を通知し、その後、集配管理サーバ500A、集配管理サーバ500Bから集配ユーザAのユーザ端末200A、集配ユーザBのユーザ端末200Bに通知される(図7、S204)。
図12は、具体例における、荷物A及び荷物Bの積載位置の予定の一例を示す図である。図12は、図11AのS13及びS23において実施された車両積載判定処理の結果の一例である。
荷物Aは、トランクルームの左側の積載領域を積載位置として指定されており(図6A、S103:YES)、トランクルームの左側の積載領域は初期状態では空いているので(図6B、S120:YES)、トランクルームの左側の積載領域が積載位置として判定される。荷物Bは、車両10の空き領域の中から、トランクルームの中央が積載位置として判定されたこととする(図6A、S103:NO、S104:YES、S105)。
センタサーバ400の車両積載情報では、トランクルーム左側の積載領域に荷物Aが対応付けられる。また、トランクルーム中央の積載領域に荷物Bが対応付けられる(図10、S501:YES、S502:YES、S503:NO、S505)。
図11Aに戻って、S31では、まず、集配ユーザBが先に車両10に到着する。S32では、集配ユーザBのユーザ端末200Bが集配管理サーバ500Bを介してセンタサーバ400に認証情報の発行要求を送信する。S33では、センタサーバ400は、認証情報の発行要求を受信し(図8、S301:YES)、荷物Bの積載位置であるトランクルームのドアに限定して施解錠可能な認証情報を発行する(図8、S302)。
S34では、集配ユーザBは、センタサーバ400から発行された認証情報を用いてトランクルームのドアを解錠し、荷物Bの積載位置であるトランクルームの中央に荷物Bを積載する。このとき、荷物Bが予定よりもサイズが大きく、トランクルームの中央部分の積載領域からはみ出し、トランクルームの左側及び右側の積載領域まで及んで、すなわち、トランクルーム全体に及んで積載されたとする。また、トランクルーム全体として、荷物Aを積載可能な空き領域がなくなったこととする。
S35では、集配ユーザBは、ユーザ端末200Bに集配完了を入力し、ユーザ端末200Bから集配管理サーバ500Bを介してセンタサーバ400に集配完了通知が送信される。集配ユーザBは、集配完了通知とともに、荷物Bの寸法の情報と、荷物Bを積載した積載位置として、トランクルーム全体をユーザ端末200Bに入力し、この情報が積載現状情報として集配完了通知とともにセンタサーバ400に通知される。
図11BのS41では、センタサーバ400は、集配ユーザBのユーザ端末200Bから、集配完了通知と積載現状情報とを受信し(図8、S309:YES、図9、S401:YES)、車両積載情報における荷物Bに対応する積載領域はトランクルームの中央の領域であり、積載現状情報が示す荷物Bが積載されている積載領域は、トランクルーム全体であるので、荷物Bについて、車両積載情報と積載現状情報との不整合を検出する(図9、S402:NO、図10、S508:NO)。
S42では、センタサーバ400は、荷物Bによって占められている領域の一つであるトランクルームの左側の領域には、荷物Aの積載予定があり、トランクルーム左側の領域には荷物Aを積載可能な空き領域がないため(図9、S403、S404:NO、S405:NO)、荷物Aについて車両積載判定処理を実行する(図9、S406)。荷物Aの新たな積載予定領域として、後部左座席が決定されたとする(図6B、S121:YES、S122)。
S43では、センタサーバ400は、依頼ユーザのユーザ端末50に対して、レイアウト変更の許可の問合せを送信する(図6B、S126)。この問合せは、指定された積載領域に荷物Aを積載できないことによって発生したものであり、荷物Aの積載位置の変更
の許可を問い合わせるものである。S44では、依頼ユーザはレイアウト変更の許可をユーザ端末50に入力し、依頼ユーザのユーザ端末50はセンタサーバ400にレイアウト変更の許可の通知を送信する。なお、S43、S44の処理は、集配管理サーバ500Aを介して行われる。
S45では、センタサーバ400は、依頼ユーザからレイアウト変更の許可を受信したので(図6B、S127:YES)、荷物Aについて積載位置変更の通知を集配管理サーバ500Aを介して集配ユーザAのユーザ端末200Aに送信する(図9、S408)。このとき、センタサーバ400は、車両積載情報を、トランクルーム全体の積載領域に荷物B(積載済み)を対応付け、後部左座席の積載領域に荷物Aを対応付けて、更新する(図10、S510:YES、S511)。
S51では、集配ユーザAが車両10に到着する。S52では、集配ユーザAのユーザ端末200Aが集配管理サーバ500Aを介してセンタサーバ400に認証情報の発行要求を送信する。S53では、センタサーバ400は、認証情報の発行要求を受信し(図8、S301:YES)、荷物Aの配送位置である後部左座席に対応する車室の後部左側のドアに限定して施解錠可能な認証情報を発行する(図8、S302)。
S54では、集配ユーザAは、センタサーバ400から発行された認証情報を用いて車室の後部左側のドアを解錠し、荷物Aの配送位置である後部左座席に荷物Aを積載する。S55では、集配ユーザAは、ユーザ端末200Aに集配完了を入力し、ユーザ端末200Aから集配管理サーバ500Aを介してセンタサーバ400に集配完了通知が送信される。集配ユーザAは、集配完了通知とともに、荷物Aを積載した積載領域として、後部左側座席をユーザ端末200Aに入力し、この情報が積載現状情報として集配完了通知とともにセンタサーバ400に通知される。
S56では、センタサーバ400は、集配ユーザAのユーザ端末200Aから、集配完了通知と積載現状情報とを受信し(図8、S309:YES、図9、S401:YES)、車両積載情報における荷物Aに対応する積載領域は後部左座席の領域であり、積載現状情報が示す荷物Aが積載されている積載領域も後部左座席であるので、荷物Aについて、車両積載情報と積載現状情報との整合を検出する(図9、S402:YES、図10、S508:YES)。このとき、センタサーバ400は、車両積載情報を、後部左座席の積載領域に対応付けられている荷物Aに積載済みをマークして更新する(図10、S509)。これによって、荷物A及び荷物Bの車両10への配送が終了する。
図13は、具体例における、荷物A及び荷物Bの積載が完了したトランクルーム内の積載状態の一例を示す図である。荷物Aは、図12に示される当初の予定から変更され、後部左座席に積載されている。荷物Bは、図12に示される当初の予定の位置に積載されたものの、当初の予定のサイズよりも大きく、トランクルーム全体にわたって積載されている。
また、他の具体例として、例えば、車両積載情報において、後部左座席に、荷物Aと荷物Bとがこの順番で積載される予定があり、且つ、荷物Bに下積厳禁が指定されている場合に、荷物Aより先に荷物Bが積載された場合について想定する。この場合、車両積載情報において荷物Aの積載済みの情報がないにもかかわらず、積載現状情報では荷物Bの積載済みが示されるため、車両積載情報と積載現状情報との不整合が検出される(図9、S402:NO、図10、S508:NO)。対象の荷物である荷物Bは下積厳禁が指定されているので(図9、S403:YES、S404:YES)、後部左座席を除外して、荷物Aについて、車両積載判定処理が行われ(図9、S406)、荷物Aの新たな積載位置として、例えば、後部右座席が判定され、集配ユーザAのユーザ端末200Aに通知さ
れる(図9、S408)。また、車両積載情報では、後部左座席の積載領域に対応付けられている荷物Bに積載済みがマークされ、後部右座席の積載領域に荷物Aが対応付けられて、更新が行われる(図10、S510:YES、S511)。
また、他の具体例として、例えば、車両積載情報において、後部左座席に、荷物Aと荷物Bとがこの順番で積載される予定があり、且つ、荷物A、荷物Bともに下積厳禁が指定されていない場合に、荷物Aより先に荷物Bが積載された場合について想定する。この場合、車両積載情報において荷物Aの積載済みの情報がないにもかかわらず、積載現状情報では荷物Bの積載済みが示されるため、車両積載情報と積載現状情報との不整合が検出される(図9、S402:NO、図10、S508:NO)。対象の荷物である荷物Bは下積厳禁が指定されておらず、荷物Bの上に荷物Aを積載可能であるので(図9、S403:YES、S404:NO、S405:YES)、荷物Aの積載位置は、後部左座席のままである。車両積載情報では、後部左座席の積載領域に対応付けられている荷物Aと荷物Bとの積載順が変更され、荷物Bに積載済みがマークされて、更新が行われる(図10、S510:NO、S512)。
<第1実施形態の作用効果>
第1実施形態では、センタサーバ400は、車両10内の各積載領域の積載可能な寸法情報(積載可能寸法)を保持しており、各積載領域の積載可能寸法に基づいて、車両10への荷物の積載が可能かどうかと当該荷物の積載位置とを判定する。これによって、車両10への荷物の積載の際に、センタサーバ400に問合わせることによって、実際に積載作業を行う前に当該荷物の積載可否や積載位置を知ることができ、車両10への荷物の積載作業の効率を向上させることができる。
また、第1実施形態では、センタサーバ400は、車両10内に車両積載判定処理の対象の荷物を積載可能な積載領域がない場合に、積載済みの荷物を移動させることで、対象の荷物を積載可能となるか否かを判定する。これによって、車両10内の積載領域をより効率よく使用することができる。
また、第1実施形態では、センタサーバ400は、車両10内の荷物の積載状態を車両積載情報として管理し、荷物が当初予定されていた積載位置に積載されているか否かを確認する。荷物が当初予定されていた積載位置とは異なる位置に積載されている場合には、センタサーバ400は、当該荷物が積載された積載領域にこれから積載される予定の荷物について、積載可能か否か、及び、積載位置を判定し直す。これによって、例えば、複数の集配ユーザが車両10に荷物を積載するような場合に、積載予定が狂っても柔軟に対応することができる。
また、第1実施形態では、センタサーバ400は、集配ユーザに対して、集配荷物の積載位置に対応するドアに限定して施解錠可能な認証情報を発行する。これによって、集配ユーザが集配荷物の積載位置に対応する積載領域以外の領域にアクセスすることを困難にすることができ、車両10のセキュリティを確保することができる。
また、第1実施形態では、センタサーバ400は、複数の事業者による車両10への荷物の積載状況を集約して管理する。これによって、車両10内の荷物の積載状態を一元管理することで、車両10の積載情報のセキュリティを高めることができる。
<その他>
第1実施形態では、車両10にカメラ390が搭載されており、センタサーバ400は、車両10の車室及び荷室内の荷物の積載状況(積載現状情報)を取得する手段の一つとして、当該カメラ390による撮像画像を用いる。ただし、積載現状情報を取得する手段
は、カメラ390に限定されず、車両10が、例えば、赤外線センサ、超音波センサ、レーザセンサを備えることによって、これらを積載現状情報を取得する手段として用いることもできる。または、積載現状情報は、依頼ユーザのユーザ端末50又は集配ユーザのユーザ端末200に備えられているカメラ390による車両10の車室又は荷室内の撮像画像をユーザ端末50又はユーザ端末200から送信してもらい、当該撮像画像を解析することで取得されてもよい。
第1実施形態では、車両積載判定処理では、空き領域のある積載領域から優先して荷物の積載位置が決定される(例えば、図6AのS103〜S105、図6BのS121〜S122等)。これに限定されず、例えば、積載済みの荷物の有無にかかわらず、対象の荷物の積載位置として所定の条件を満たす積載領域を選択し、当該選択された領域に積載済みの荷物が有る場合には、当該荷物の移動先となる領域を判定するようにしてもよい。
また、第1実施形態では、荷物の寸法に基づいて、車両10に積載可能か否かが判定されるが、車両10に積載可能か否かの判定基準は荷物の寸法に限定されない。例えば、荷物の重量、積載の高さが用いられてもよい。具体的には、積載領域ごとに荷物の重量の制限を設け、従量制限を超えて荷物が積載されないようにしてもよい。重量制限を設けることで、車両10が荷物を積載したまま走行する場合の燃費が下がることを抑制することができる。また、例えば、各積載領域に積載の高さの制限を設け、高さ制限を超えて荷物が積載されないようにしてもよい。積載の高さの制限を設けることで、車両10が荷物を積載したまま走行する場合の後方や側方の視認性を保つことができる。
また、第1実施形態では、車両10を荷物の受け渡し場所として用いる場合に荷物の積載位置を決定するために車両積載判定処理が用いられるが、車両積載判定処理の適用先はこれに限定されない。例えば、車両10内に積載されている荷物のレイアウトを自動的に変更するシステムに適用することもできる。
第1実施形態では、レイアウト変更を予め設定する場合には、車両10全体についてレイアウト変更を許可するか否か、という選択肢であるが、これに限られず、例えば、積載領域ごとにレイアウト変更を許可するか否かを設定可能にしてもよい。これによって、車両10内に既に積載されている荷物への集配ユーザの接触を回避することができる。
<記録媒体>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記の発行制御を実現させるプログラムを、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、当該コンピュータが上記のセンタサーバ400として機能する。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる非一時的な記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスク、ROM(リードオンリーメモリ)等がある。さらに、SSD(Solid State Drive)は、コンピュータ等から取り外し可能な記録媒体としても、コン
ピュータ等に固定された記録媒体としても利用可能である。