JP6926548B2 - 電動車両の電源装置 - Google Patents

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Description

本開示は、電動車両の電源装置に関し、特に、燃料電池と2次電池とを備える電動車両の電源装置に関する。
燃料電池を電源装置に備えた電動車両では、燃料電池の運転(発電)制御において、燃料電池を最も効率の高い範囲で運転を行うことで、燃費向上が図られている。
例えば、特許文献1には、燃料電池の発電効率を加味しつつ高負荷要求への対応を可能にした電源装置が開示されている。具体的には、燃料電池と、電気負荷に対して燃料電池と並列に接続された蓄電装置と、燃料電池の出力及び蓄電装置の充電を制御する制御装置とを含む電源装置であって、制御装置は、負荷要求が燃料電池の高効率点での電力より小さい場合には、当該高効率点にて燃料電池を駆動させると共に余剰電力を蓄電装置に充電する。一方、負荷要求が前記高効率点での電力以上の場合には、当該負荷要求に相当する電力を燃料電池から出力させるように制御する、ことが開示されている。
特開2006−210100号公報
しかしながら、特許文献1の電源装置では、燃料電池の高効率点での運転により燃費向上を図ることが示されているが、特許文献1の図2のフローチャートにおけるステップS7のように、蓄電装置(2次電池)の充電率(SOC)がX%(例えば60%)未満の場合に高効率点での運転が行われる制御である。
従って、特許文献1は、充電率がX%の1点を基に高効率点での運転を制御するものであるため、充電率(SOC)を基にきめ細かく高効率点での運転を制御して燃料電池の燃費をより向上することまでは、開示されていない。
さらに、特許文献1には、蓄電装置(2次電池)に車外部から充電できる機会があれば、電気よりエネルギー単価の高い水素による充電よりも車外部からの電気による充電を増やして充電コストの低減を図ることまでは開示されていない。
そこで、上記技術的課題に鑑み、本発明の少なくとも一実施形態は、燃料電池と2次電池とを備える電動車両の電源装置において、燃料電池の最高効率出力での発電時間を増大して燃料電池の燃費を向上し、さらに、蓄電装置(2次電池)への車外部からの充電機会を増大して充電コストの低減を図ることを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る電動車両の電源装置は、水素及び酸素の供給を受けて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池で発生する電力を充電する2次電池と、を備える電動車両の電源装置において、前記2次電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、前記充電状態検出手段からの充電状態を基に前記燃料電池の発電を制御する燃料電池制御部と、を備え、前記燃料電池制御部は、前記充電状態が下限充電率以下に下回ると前記燃料電池を最高効率出力で発電し、前記下限充電率より大きい目標充電率以上に達すると前記燃料電池の発電を停止する発電制御部を有し、前記発電制御部は、充電率の負の時間変化が大きくなるに従って、前記下限充電率を減少して、前記最高効率出力による燃料電池の発電時間を長くすることを特徴とする。
上記構成(1)によれば、2次電池の充填率に下限値と該下限値より大きい目標値とを設定して、その間において燃料電池を最高効率出力の一定値で発電するので、所定の一定値の充電率を境にして最高効率出力による発電を制御するものに比べて最高効率出力による発電時間を長く設定可能になり、燃料電池の燃費向上を図ることができる。また、発電開始と停止の作動回答を低減できるため、燃料電池の劣化が抑制される。
この燃料電池の燃費向上とは、水素ガス量および酸素量の低減、さらに燃料電池を発電するために必要とする補機、例えば、外気から取り込んだ空気を酸素ガスとして燃料電池のカソードへ供給する空気ブロアや、燃料電池のアノードに供給された燃料の水素ガスの未反応水素ガスを燃料電池のアノードに還流させる循環ポンプや、燃料電池の冷却水もしくは冷却風の供給ポンプ等の補機を作動する電力を低減することである。
さらに、上記構成(1)によれば、充電率の負の時間変化が大きくなるに従って、前記下限充電率を減少して、前記最高効率出力による燃料電池の発電時間を長くするので、最高効率出力による発電時間を長くでき、燃料電池の燃費を向上できる。
また、充電率の負の時間変化が大きくなることは、高負荷運転及び高速運転時であり、この場合には大きな減速回生があるので、2次電池の受入を良くするために、SOCを低めに保つことができ、減速回生の効果を得ることができる。
さらに、燃料電池が発電を開始する下限充電率が下がり、2次電池への燃料電池からの充電の機会が減少し、車外からの充電、すなわち、車外充電器による充電の機会が増加する。その結果、水素よりエネルギー単価の低い電気による充電の機会が増加して充電コストの低減を図ることができる。
(2)幾つかの実施形態では、前記発電制御部は、前記下限充電率を前記2次電池への車外からの充電を運転者へ報知する報知充電率より低い値まで減少することを特徴とする。
上記構成(2)によれば、発電制御部によって、下限充電率を2次電池への車外からの充電を運転者へ報知する報知充電率より低い値まで減少するので、車外充電器による充電の機会を増加させて、水素よりエネルギー単価の低い電気による充電の機会を増加させて、充電コストの低減を図ることができる。
(3)幾つかの実施形態では、前記電動車両には、前記発電制御部によって前記目標充電率を維持すると共に前記下限充電率を減少するように前記燃料電池の発電が制御される「ノーマルモード」の走行モードが設けられていることを特徴とする。
上記構成(3)によれば、「ノーマルモード」では、目標充電率が維持され、さらに下限充電率を減少して、最高効率出力による燃料電池の発電時間を長くするので、燃料電池の燃費向上を図りつつ2次電池の目標充電率を維持できる。
(4)幾つかの実施形態では、前記電動車両は走行モードを選択するモード選択手段を備え、前記モード選択手段によって選択時の前記2次電池の充電率を維持する「セーブモード」が選択された場合に、前記発電制御部は、前記「セーブモード」の選択時の充電率を前記目標充電率とし、前記「ノーマルモード」の場合よりも前記下限充電率の減少係数を大きくすることを特徴とする。
上記構成(4)によれば、走行モード選択手段によって「セーブモード」が選択された場合には、走行モードが「ノーマルモード」の場合より下限充電率の減少係数を大きくするので、下限充電率の減少量が大きくなり、燃料電池の最高効率出力による発電時間が「ノーマルモード」より長くなるので、「セーブモード」の目標充電率の維持を燃料電池の燃費向上を図りつつ達成できる。
また、充電率の負の時間変化が大きくなることは、高負荷運転及び高速運転時であり、この場合には大きな減速回生があるので、2次電池の受入を良くするために、SOCを低めに保つことができる。図4に示すように、SOCが低いほど大きな減速回生を受け入れることが出来る。よって、下限充電率の減少係数が大きくなるセーブモードでは、ノーマルモードより下限充電率を下げることで、より大きな減速回生を受けることを可能にし、燃費向上を図ることが出来る。
(5)幾つかの実施形態では、前記モード選択手段によって所定充電率を維持する「チャージモード」が選択された場合に、前記発電制御部は、前記「チャージモード」の所定充電率を前記目標充電率とし、前記「セーブモード」の場合よりも前記下限充電率の減少係数を大きくすることを特徴とする。
上記構成(5)によれば、走行モード選択手段によって「チャージモード」が選択された場合には、走行モードが「セーブモード」の場合より下限充電率の減少係数を大きくするので、下限充電率の減少量が大きくなり、燃料電池の最高効率出力による発電時間が「セーブモード」より長くなるので、「チャージモード」の目標充電率の維持を燃料電池の燃費向上を図りつつ達成できる。
また、前述のセーブモードの場合の説明と同様に、チャージモードでは、セーブモードより下限充電率を下げることで、より大きな減速回生を受けることを可能にし、燃費向上を図ることが出来る。
(6)幾つかの実施形態では、前記燃料電池制御部は、前記燃料電池の最高効率出力から車両要求出力を差引いた出力が2次電池受入電力を上回るとき、前記目標充電率に関わらず前記燃料電池の発電を停止することを特徴とする。
上記構成(6)によれば、燃料電池の最高効率出力から車両要求出力を差引いた出力が2次電池受入電力を上回るとき、目標充電率に関わらず燃料電池の発電を停止するので、2次電池への過剰充電を抑制して2次電池の劣化を防止できる。
(7)幾つかの実施形態では、前記電動車両は走行モードを選択するモード選択手段を備え、前記モード選択手段によって所定充電率を維持する「スーパーチャージモード」が選択された場合には、前記発電制御部は、前記「スーパーチャージモード」の所定充電率を前記目標充電率として前記下限充電率を減少し、前記燃料電池制御部は、前記燃料電池の最高効率出力から車両要求出力を差引いた出力が2次電池受入電力を上回るとき、前記燃料電池の出力を車両要求出力と2次電池受入電力との合算値に制限して、前記2次電池に充電することを特徴とする。
上記構成(7)によれば、モード選択手段によって「スーパーチャージモード」が選択された場合には、燃料電池制御部は、燃料電池の最高効率出力から車両要求出力を差引いた出力が2次電池受入電力を上回るとき、燃料電池の出力を車両要求出力と2次電池受入電力との合算値になるように制限して2次電池に充電するので、「スーパーチャージモード」の所定充電率に達するまで充電ができるようになる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、燃料電池と2次電池とを備える電動車両の電源装置において、燃料電池の最高効率出力での発電を、下限値と該下限値より大きい目標値との間において行うことにより、所定の一定値の充電率を境にして最高効率出力の運転を制御するものに比べて燃費向上を図ることが可能になる。
さらに、燃料電池が発電を開始する下限充電率が下がり、2次電池への燃料電池からの充電の機会が減少し、車外からの充電、すなわち、車外充電器による充電の機会が増加する。その結果、水素よりエネルギー単価の低い電気による充電の機会が増加して充電コストの低減を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る電動車両の電源装置の構成概要図である。 燃料電池の運転制御を説明する制御表である。 燃料電池出力(FC出力)と車両効率との関係を示す特性図である。 2次電池受入可能電力と充電率(SOC)との関係を示す特性図である。 本発明の一実施形態に係る電動車両の電源装置の燃料電池制御部における制御フローチャートである。 図5における「ノーマルモード制御」の制御フローチャートである。 図5における「エマージェンシーモード制御」の制御フローチャートである。 図5における「セーブモード制御」の制御フローチャートである。 図5における「チャージモード制御」の制御フローチャートである。 図5における「スーパーチャージモード制御」の制御フローチャートである。 本発明の他の一実施形態に係る電動車両の電源装置の燃料電池制御部における制御フローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、これらの実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
本発明の一実施形態に係る電動車両1の電源装置3について、全体構成を、図1を参照して説明する。
図1に示すように、電動車両1は、水素及び酸素の供給を受けて発電を行う燃料電池(FC:Fuel Cell)5と、燃料電池5で発生される電力を充電する2次電池7と、主に2次電池7からの電力の供給を受けて駆動する走行用モータ(モータ)9とを備えている。図1においては、前輪11側を走行用モータ9で駆動する例を示しているが、走行用モータ9を後輪側に設けても、前後輪両側に設けてもよい。
燃料電池5は、固体高分子電解質膜を挟んで空気極(カソード)と燃料極(アノード)とを対設した構造を有する発電セルを、セパレータで挟持して、これを複数積層して構成されている。
また、複数の発電セルの各空気極側の触媒層に酸素である空気が供給されるようになっており、各燃料極側の触媒層に燃料ガスの水素ガスが供給されるようになっている。
この燃料電池5においては、燃料極(アノード)に水素ガスを供給すると共に、空気極(カソード)に酸素を含む空気を供給すると、下記に示すような反応が生じるので、電極間に発生する起電力として電気エネルギーを取り出すことが可能となる。
燃料極(アノード):H2→2H++2e-
空気極(カソード):1/2O+2H++2e-→H2
また、燃料電池5の空気極(不図示)に酸素を含む空気を供給する空気ブロア(不図示)や、燃料極(不図示)に水素ガスを供給する水素タンク(不図示)が接続されている。
さらに、燃料電池5のアノードに供給される水素ガスの未反応水素ガスを燃料電池のアノードに還流させる水素ガス循環ポンプ(不図示)や、燃料電池の冷却水もしくは冷却風の供給ポンプ(不図示)等の燃料電池用の補機が設けられている。
電源装置3は、燃料電池5、2次電池7、DC−DCコンバータ13、インバータ15、さらに制御装置17等を備えて構成されている。
この電源装置3によって生成された電力は、モータ9、さらに、燃料電池5の補機である空気ブロア、水素ガス循環ポンプ、燃料電池の冷却水もしくは冷却風の供給ポンプや、車両補機である車室エアコンやランプ等に供給されるようになっている。
また、電動車両1のモータ9は、主に2次電池7の電力によって駆動されるように構成されており、燃料電池5で発電された電力は、DC−DCコンバータ13により所定電圧に調整されて2次電池7に充電される。すなわち、2次電池7の出力不足が生じた場合にだけ、不足を補うように燃料電池5からの電力がモータ9に供給されるようになっている。
このように、2次電池7は、車両走行時おける加減速に伴う負荷変動時の電力供給を担うと共に、車両制動時における回生電力の貯蔵源を担うものである。2次電池7は、リチウムイオン電池や、ニッケル・カドミウム電池や、ニッケル・水素電池等であってもよく特に限定されるものではない。
次に、制御装置17について説明する。
制御装置17は、図示しない信号入力部、信号出力部、記憶部、演算部等が設けられている。信号入力部には、車両状態センサ19からの信号、例えば車速、アクセルペダルの踏込量(加速度)を検出するセンサ等からの信号、また走行モード選択スイッチ21からの走行モード信号が入力される。
また、図1に示すように、制御装置17は、2次電池制御部23、モータ制御部25、車両制御部27、燃料電池制御部(FC制御部)29を主に備えている。
2次電池制御部23は、2次電池7の温度、出力電圧、放電電流、さらには2次電池の充電状態(SOC:State Of Charge)を充電状態検出手段31で検出して、これら情報を取得して、車両制御部27、さらに燃料電池制御部29へ送信する。
また、2次電池制御部23は、2次電池7の充電状態が所定の充電率(例えばSOC20%以下)になった場合には、電欠状態になる可能性が高いため充電を促す充電報知手段32を作動させてドライバーに報知するようになっている。
モータ制御部25は、モータ9のトルク情報などを検出して取得して、該検出情報を車両制御部27へ送信している。また、車両制御部27からの車両要求出力の指示に基づいて、モータ9の出力トルクを制御するためにインバータ15の制御を実行する。
車両制御部27は、車両状態センサ19、例えば車速センサ、アクセルペダルの踏込量(加速度)を検出するセンサ等からの信号を基に、さらに燃料電池5の補機及び車両補機の消費電力を含む車両要求出力を算出して、モータ制御部25及び後述する燃料電池制御部29へ車両要求出力を出力する。
また、電動車両1には、走行モード選択スイッチ21が設けられており、車両制御部27は、走行モード選択スイッチ21からの検出信号、すなわち、ドライバーによって選択された走行モード信号を燃料電池制御部29、モータ制御部25に出力するようになっている。
この走行モード選択スイッチ21によって、ドライバーは走行モードを選択して2次電池7の充電状態を選択できるようになっている。
例えば、走行モード選択スイッチ21は、「セーブモード」、「チャージモード」、「スーパーチャージモード」を選択可能になっており、これら走行モードを選択しない通常運転時には、電動車両1は「ノーマルモード」状態になっている。
さらに、2次電池7が、電欠状態になる場合には、電欠防止のために自動的に「エマージェンシーモード」に切り替わり燃料電池5が最大発電出力で発電する。また、アクセルペダルの踏込が所定量以上の場合には、自動的に「アシストモード」に切り替わり、2次電池7の出力不足を補うように燃料電池5の出力が制御され、2次電池7への充電及びモータ9へ供給されるようになっている。
また、燃料電池5が発電不要で停止状態にある場合には、自動的に「EVモード」に切り替わるようになっている。この場合には、燃料電池5は発電を停止して、電動車両1は2次電池7の充電電力のみで走行される状態となる。
これら各走行モードにおける燃料電池5の発電出力と2次電池7の充電状態については、図2の制御表及び図5〜図11のフローチャートにおいて詳述する。
燃料電池制御部29は、燃料電池5の発電(発電出力、発電タイミング)を制御し、主に充電状態検出手段31からの2次電池7の充電状態の信号を基に燃料電池5の発電(発電出力、発電タイミング)を制御する。そして、燃料電池制御部29には、充電状態が下限充電率以下に下回ると燃料電池5を最高効率出力で発電し、下限充電率より大きい目標充電率以上に達すると燃料電池5の発電を停止する発電制御部33を有している。
図3に、燃料電池出力(FC出力)と車両効率との関係を示す。横軸は燃料電池5の出力電力(KW)であり、縦軸は車両効率(%)を示す。この車両効率は、燃料電池5及び燃料電池5の補機を含む燃料電池システムを搭載した電動車両の効率(車両効率)である。図3に示す特性を基に「最高効率出力」は、図3における最高効率点Xm(%)のFC出力Ps(KW)である。
また、発電制御部33は、充電率の負の時間変化が大きくなるに従って、すなわち、充電率が低下傾向にある場合には、下限充電率を減少して、最高効率出力による燃料電池の発電時間を長くする。このように、下限充電率を減少して、最高効率出力による燃料電池の発電時間を長くするので、最高効率出力による充電時間が確保できるため、燃料電池の燃費を向上できる。
次に、図2の制御表を参照して、燃料電池制御部29による燃料電池5の発電制御について説明する。
制御表のNo.1は、「エマージェンシーモード」を示す。この「エマージェンシーモード」は、2次電池7の電欠を防止するモードであり、例えば、2次電池7のSOCが15%未満になった場合に、SOCが20%に達するまで、燃料電池5をFC最大出力Pmaxで発電する。
制御表のNo.2は、「アシストモード」を示す。この「アシストモード」は、2次電池7の出力不足を補うモードであり、急加速時にアクセルペダルの踏込が所定量以上の場合に、2次電池7の出力不足を補うように燃料電池5の発電出力が制御される。例えば、車両要求出力>2次電池最大出力+現在のFC出力の場合に、車両要求出力−2次電池最大出力となるように、燃料電池出力を制御する。この2次電池最大出力は現在のSOCから算出される。例えば、2次電池最大出力とSOCとの関係を有したマップ等を予め備えておくことで算出される。
制御表のNo.3は、「ノーマルモード」を示す。この「ノーマルモード」は、通常の走行モード状態である。
電動車両1に設けられた走行モード選択スイッチ21によって、ドライバーは「セーブモード」、「チャージモード」、「スーパーチャージモード」を選択可能になっている。これら走行モード選択スイッチ21を選択しない通常運転時には、「ノーマルモード」状態になっている。
この「ノーマルモード」は、通常運転時において下限SOCで発電を開始して目標SOCで発電を停止するモードである。例えば、SOC≦(発電条件(例25%)−A%)[下限SOC]の場合に、燃料電池5は最高効率出力Psの一定値で発電を開始しその一定値の出力状態を維持して、SOC≧30%[目標SOC]になると燃料電池5の発電を停止する。
このA%は、A>0の初期値が設定され、SOCの負の時間変化をフィードバックして増加する。SOCの負の時間変化が大きくなるに従って減少量が増大する。例えば、SOC<(発電条件(例25%)−A%)のとき、現在のSOCと(発電条件(例25%)−A%)との偏差の時間変化、即ち(SOC(現在)−(発電条件(例25%)−A%))/dtを基に算出される。
なお、最高効率出力Psの発電を開始した後に、所定の条件(例えば、最高効率出力Psの発電経過時間が一定時間以上、アクセルペダルの踏込量等の車両要求出力が一定値以上の場合)が成立し、且つ、現在のSOCが下限SOC未満の状態の場合には、現在のSOCと下限SOCとの偏差をフィードバックして燃料電池5の出力を最高効率出力Psより増大して最高効率出力Psの一定値の発電を中断する。下限SOCに達したら再度最高効率出力Psでの発電を再開する。
制御表のNo.4は、「セーブモード」を示す。この「セーブモード」は、ドライバーによって走行モード選択スイッチ21がセーブモードを選択されたときのSOCSAVE[目標SOC]を維持するモードである。例えば、セーブモードが選択され、且つSOC≦(SOCSAVE−B%)[下限SOC]の場合に、燃料電池5は最高効率出力Psの一定値で発電を開始しその一定値状態を維持する。そして、SOC≧SOCSAVE[目標SOC]の場合、または(燃料電池5の最高効率出力Ps−車両要求出力)≧2次電池受入電力の場合には目標SOCに関わらず燃料電池5の発電を停止する。
なお、図4に、充電率(SOC)と2次電池受入電力との関係を示す。横軸は2次電池7のSOC(%)であり、縦軸は2次電池受入電力(KW)を示す。この図4の特性を基に2次電池受入電力を算出する。
B%は、B>0の初期値が設定され、SOCの負の時間変化をフィードバックして増加する。SOCの負の時間変化が大きくなるに従って減少量が増大する。例えば、SOC<(SOCSAVE−B%)のとき、現在のSOCと(SOCSAVE−B%)との偏差の時間変化、即ち(SOC(現在)−(SOCSAVE−B%))/dtを基に算出される。なお、「セーブモード」の場合には、上記「ノーマルモード」よりもフィードバック係数(減少係数)が大きく設定される。
なお、「セーブモード」も「チャージモード」と同様に、最高効率出力Psの発電を開始した後に、所定の条件が成立し、且つ現在のSOCがSOCSAVE(下限SOC)未満の状態の場合には、現在のSOCとSOCSAVEとの偏差をフィードバックして燃料電池5の出力を最高効率出力Psより増大して最高効率出力Psの一定値の発電を中断する。下限SOCに達したら再度最高効率出力Psでの発電を再開する。
制御表のNo.5は、「チャージモード」を示す。この「チャージモード」は、所定のSOCCHARGE(例えば80%)を維持するモードである。例えば、「チャージモード」が選択され、且つSOC≦(SOCCHARGE−C%)[下限SOC]の場合に、燃料電池5は最高効率出力Psの一定値で発電を開始しその一定値状態を維持する。そして、SOC≧SOCCHARGE[目標SOC]の場合、または(燃料電池5の最高効率出力Ps−車両要求出力)≧2次電池受入電力の場合には目標SOCに関わらず燃料電池5の発電を停止する。2次電池受入電力は、図4の特性を基に算出する。
このC%は、C>0の初期値が設定され、SOCの負の時間変化をフィードバックして増加する。SOCの負の時間変化が大きくなるに従って減少量が増大する。例えば、SOC<(SOCCHARGE−C%)のとき、現在のSOCと(SOCCHARGE−C%)との偏差の時間変化、即ち(SOC(現在)−(SOCCHARGE−C%))/dtを基に算出される。なお、「チャージモード」の場合には、上記「セーブモード」よりもフィードバック係数(減少係数)が大きく設定される。
なお、「チャージモード」も「セーブモード」と同様に、最高効率出力Psの発電を開始した後に、所定の条件が成立し、且つ現在のSOCがSOCCHARGE(下限SOC)未満の状態の場合には、現在のSOCとSOCCHARGEとの偏差をフィードバックして燃料電池5の出力を最高効率出力Psより増大して最高効率出力Psの一定値の発電を中断する。下限SOCに達したら再度最高効率出力Psでの発電を再開する。
制御表のNo.6は、「スーパーチャージモード」を示す。この「スーパーチャージモード」は、「チャージモード」と同様に所定のSOCCHARGE(例えば80%)を維持するモードである。例えば、「スーパーチャージモード」が選択され、且つSOC≦(SOCCHARGE−D%)[下限SOC]の場合に、燃料電池5は最高効率出力Psの一定値で発電を開始しその一定値状態を維持する。そして、SOC≧SOCCHARGE[目標SOC]の場合に、燃料電池5の発電を停止する。
このD%は、D>0の初期値が設定され、SOCの負の時間変化をフィードバックして増加する。SOCの負の時間変化が大きくなるに従って減少量が増大する。例えば、SOC<(SOCCHARGE−D%)のとき、現在のSOCと(SOCCHARGE−D%)との偏差の時間変化、即ち(SOC(現在)−(SOCCHARGE−C%))/dtを基に算出される。なお、「スーパーチャージモード」の場合には、上記「チャージモード」の増加量と同様の増加量であってもよく、また「チャージモード」よりもフィードバック係数(減少係数)を大きく設定してもよい。
また、上記No.5の「チャージモード」では、(燃料電池5の最高効率出力Ps−車両要求出力)≧2次電池受入電力の場合には目標SOCに関わらず燃料電池5の発電を停止する制御であるが、「スーパーチャージモード」では、(燃料電池5の最高効率出力Ps−車両要求出力)≧2次電池受入電力の場合には燃料電池5の出力を最高効率状態に維持せずに、車両要求出力+2次電池受入電力に制限して、燃料電池5から2次電池7への充電を継続して目標SOCまで充電を行うようにしている。
従って、「スーパーチャージモード」では、「チャージモード」に比べて燃費低減効果は、得られ難いが、目標SOCへの充電が行われる効果がある。
なお、「スーパーチャージモード」も「チャージモード」と同様に、最高効率出力Psの発電を開始した後に、所定の条件が成立し、且つ現在のSOCがSOCCHARGE(下限SOC)未満の状態の場合には、現在のSOCとSOCCHARGEとの偏差をフィードバックして燃料電池5の出力を最高効率出力Psより増大して最高効率出力Psの一定値の発電を中断する。下限SOCに達したら再度最高効率出力Psでの発電を再開する。
次に、図5〜図10のフローチャートを参照して、燃料電池制御部29における制御フローチャートについて説明する。
図5に全体の制御フローチャートを示す。図5において、まず、ステップS1で、2次電池7のSOCを読み込み、ステップS2では、走行モード選択スイッチ21が操作されて所定の走行モードが選択されているかを判定する。走行モード選択スイッチ21が選択操作されていない場合にはNoとなって、ステップS3に進む。ステップS3では、SOCが第1下限値以下か否かが判定される。この第1下限値は、例えばSOCが25%である。ステップS3で、Yesの場合には、ステップS4に進み、ステップS4ではSOCが第1下限値より小さい第2下限値未満か否かが判定される。この第2下限値は、例えばSOCが15%である。
そして、ステップS4の判定でNoの場合には、ノーマルモード制御が実行され、ステップS4の判定でYesの場合には、エマージェンシーモード制御が実行される。
一方、ステップS3の判定でNoの場合には、ステップS7に進んで、燃料電池5の発電は停止される。
ここで、ステップS2に戻って、ステップS2の判定で、走行モード選択スイッチ21が操作されて所定の走行モードが選択されている場合には、ステップS9に進んで、選択された走行モードがセーブモードか否かが判定される。ステップS9でYesの場合には、ステップS10に進んで、セーブモード制御が実行され、ステップS9でNoの場合には、ステップS11に進んで、チャージモードか否かが判定される。
ステップS11でYesの場合には、ステップS12に進んで、チャージモード制御が実行され、ステップS11でNoの場合には、ステップS13に進んで、スーパーチャージモードか否かが判定される。
ステップS13でYesの場合には、ステップS14に進んで、スーパーチャージモード制御が実行され、ステップS13でNoの場合には、ステップS9に戻って再度走行モードの判定を繰り返す。
次に、ステップS5の「ノーマルモード制御」、ステップS6の「エマージェンシーモード制御」、ステップS10の「セーブモード制御」、ステップS12の「チャージモード制御」、ステップS14の「スーパーチャージモード制御」のそれぞれのサブ制御フローチャートについて説明する。
図6にノーマルモード制御のフローチャートを示す。
ステップS21でノーマルモード制御が開始されると、ステップS22では、燃料電池5を最高効率出力Psで発電を行い、ステップS23では、SOCの負の時間変化を算出する。
例えば、SOC<25%(第1下限SOC)のとき、現在のSOCと(SOC25%−A%)との偏差の時間変化、即ち(SOC(現在)−(SOC25%−A%))/dtを算出する。
次に、ステップS24では、SOCの負の時間変化の大きさに応じて第1下限SOCを減少させる。すなわち、負の時間変化が大きくなるに従って第1下限SOCを大きく減少させる。減少量A%は、ステップS23で算出したSOCの負の時間変化を基に設定される。例えば、減少量A%を、(SOC(現在)−(SOC25%−前回A%))/dt×K(減少係数)のようにして算出する。減少係数Kを走行モードによって変化させることで燃料電池5の最高効率出力Psでの発電時間を調整することができる。
次にステップS25で、SOCが目標SOC(30%)に達したか否かが判定され、達した場合にはYesとなってステップS26でFC発電を停止してステップS27で終了する。ステップS25でNoの場合には、ステップS22に戻って繰り返される。
このように、ノーマルモード制御によれば、目標SOC(30%)が維持され、さらにSOCが減少傾向にある場合には第1下限SOCを減少して、最高効率出力Psによる燃料電池5の発電時間を長くするので、燃料電池の燃費向上を図りつつ2次電池7の目標充電率を維持できる。
さらに、充電率の負の時間変化が大きくなるに従って、第1下限SOCを減少して、最高効率出力Psによる燃料電池5の発電時間を長くするので、燃料電池5が発電を開始する第1下限SOCが下がり、2次電池7への燃料電池5からの充電の機会が減少し、車外からの充電、すなわち、車外充電器による充電の機会が増加するようになる。例えば、充電報知手段32による報知によって、水素よりエネルギー単価の低い電気による充電の機会が増加して充電コストの低減を図ることができる。
図7にエマージェンシーモード制御のフローチャートを示す。
ステップS31でエマージェンシーモード制御が開始されると、ステップS32では、最大出力Pmaxで燃料電池5が発電を行い、ステップS33では、SOCが第2下限値(15%)以上で第1下限値(25%)より小さい第3下限値(20%)に達したかを判定する。達した場合にはYesとなりステップS34で終了し、第3下限値(20%)に達していない場合には、ステップS32に戻って繰り返される。
このように、エマージェンシーモード制御によれば、2次電池7のSOCがステップS4で第2下限値(15%)未満の場合には、最大出力Pmaxで燃料電池5が発電を行うため電欠を防止することができる。
図8にセーブモード制御のフローチャートを示す。
ステップS41でセーブモード制御が開始されると、ステップS42で、SOCがSOCSAVE以下かを判定する。SOCがSOCSAVE以下の場合には、ステップS43に進んで燃料電池5を最高効率出力Psで発電を行い、ステップS44でSOCの負の時間変化を算出する。ノーマルモードの場合と同様に、例えば、SOC<SOCSAVE−B%のとき、SOCとSOCSAVE−B%との偏差の時間変化、即ち(SOC(現在)−(SOCSAVE−B%))/dtを算出する。
次に、ステップS45では、SOCの負の時間変化の大きさに応じて下限SOC(SOCSAVE−B%)を減少させる。すなわち、負の時間変化が大きくなるに従って下限SOCを大きく減少させる。減少量B%はステップS44で算出したSOCの負の時間変化を基に設定される。例えば、減少量B%を、(SOC(現在)−(SOCSAVE−前回B%))/dt×K(減少係数)のようにして算出する。減少係数Kは、ノーマルモードの場合より大きく設定される。
次にステップS46で、SOCが目標SOC(SOCSAVE)に達したか否かが判定され、達した場合にはYesとなってステップS47でFC発電を停止してステップS50で終了する。ステップS46でNoの場合には、ステップS48に進み、ステップS48では、「最高効率出力Ps」から「車両要求出力」を差引いた出力が「2次電池受入電力」以上かを判定して、Yesの場合には、ステップS47に進んでFC発電を停止してステップS50で終了する。これによって、2次電池7へ過剰充電を防止すると共に最高効率出力での発電を停止して燃費向上を図っている。
一方、ステップS42で、SOCがSOCSAVE以下でない場合には、Noとなり、ステップS49に進んでFC発電を停止してステップS50で終了する。
このように、セーブモード制御によれば、「ノーマルモード」の場合より下限SOCの減少係数を大きくするので、「ノーマルモード」の場合より最高効率出力Psによる発電時間が長くなり、燃料電池5の燃費向上を図りつつ2次電池7の充電率をSOCSAVEに維持できる。
図9にチャージモード制御を示す。
チャージモード制御の基本的な流れは、図8のセーブモード制御と同様であり、図8のセーブモード制御とは、セーブモード制御では目標SOCがSOCSAVEであるのに対して、図9のチャージモード制御では目標SOCがSOCCHARGEである。
ステップS61でチャージモード制御が開始されると、ステップS62で、SOCがSOCCHARGE以下かを判定する。SOCがSOCCHARGE以下の場合には、ステップS63に進んで燃料電池5を最高効率出力Psで発電を行い、ステップS64でSOCの負の時間変化を算出する。セーブモードの場合と同様に、例えば、SOC<SOCCHARGE−C%のとき、SOCとSOCCHARGE−C%との偏差の時間変化、即ち(SOC(現在)−(SOCCHARGE−C%))/dtを算出する。
次に、ステップS65では、SOCの負の時間変化の大きさに応じて下限SOC(SOCCHARGE−C%)を減少させる。すなわち、負の時間変化が大きくなるに従って下限SOCを大きく減少させる。減少量C%はステップS64で算出したSOCの負の時間変化を基に設定される。例えば、減少量C%を、(SOC(現在)−(SOCCHARGE−前回C%))/dt×K(減少係数)のようにして算出する。減少係数Kは、セーブモードの場合より大きく設定される。
次にステップS66で、SOCが目標SOC(SOCCHARGE)に達したか否かが判定され、達した場合にはYesとなってステップS67でFC発電を停止してステップS70で終了する。ステップS66でNoの場合には、ステップS68に進み、ステップS68では、「最高効率出力Ps」から「車両要求出力」を差引いた出力が「2次電池受入電力」以上かを判定して、Yesの場合には、ステップS67に進んでFC発電を停止してステップS50で終了する。これによって、2次電池7へ過剰充電を防止すると共に最高効率出力での発電を停止して燃費向上を図っている。
一方、ステップS62で、SOCがSOCCHARGE以下でない場合には、Noとなり、ステップS69に進んでFC発電を停止してステップS70で終了する。
このように、チャージモード制御によれば、「セーブモード」の場合より下限SOCの減少係数を大きくするので、「セーブモード」の場合より最高効率出力Psによる発電時間が長くなり、SOCCHARGEの維持を燃料電池5の燃費を悪化することなく達成することができる。
図10にスーパーチャージモード制御を示す。
スーパーチャージモード制御の基本的な流れは、図9のチャージモード制御と同様であり、図10のスーパーチャージモードのステップS82〜S88は、図9のチャージモードのステップS62〜S68と同様である。図10のステップS89のA部が相違する。
すなわち、図9のチャージモード制御ではステップS68でYesの場合にはステップS67に進んでFC発電を停止したが、本スーパーチャージモード制御ではステップS88でYesの場合にはステップS89に進み、FC発電は停止しせずに出力を制限して発電を続けて2次電池7への充電を確保するものである。
従って、スーパーチャージモードでは、燃料電池5の燃費においては、図9のチャージモードよりも、最高効率出力Psによる発電でないため燃費は悪化するものの、2次電池7への過充電を防止しつつ目標SOCへの充電を達成するように充電される。
以上説明した本実施形態によれば、2次電池7のSOCに下限SOCと該下限SOCより大きい目標SOCとを設定して、その間において燃料電池5の最高効率出力Psの一定値で発電するので、所定の一定値の充電率を境にして最高効率出力による発電を制御するものに比べて最高効率出力による発電時間を長く設定可能になり、燃料電池5の燃費向上を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、SOCの負の時間変化が大きくなるに従って、下限SOCを減少して、最高効率出力Psによる燃料電池5の発電時間を長くするようにするので、燃料電池5が発電を開始する下限SOCが下がり、2次電池7への燃料電池5からの充電の機会が減少する。すなわち、車外からの充電すなわち車外充電器による充電の機会が増加するようになる。例えば、2次電池7の充電状態が所定の充電率(例えばSOC20%以下)になった場合には、電欠状態になる可能性が高いため充電を促す充電報知手段32を作動してドライバーに報知する。その結果、水素よりエネルギー単価の低い電気による充電の機会が増加して充電コストの低減を図ることができる。
本実施形態において下限SOCとしては、ノーマルモード制御ではSOC25%−A%が相当し、セーブモード制御ではSOCSAVE−B%が相当し、チャージモード制御ではSOCCHARGE−C%が相当し、スーパーチャージモード制御ではSOCCHARGE−D%が相当する。
また、目標SOCとしては、ノーマルモード制御ではSOC30%が相当し、セーブモード制御ではSOCSAVEが相当し、チャージモード制御及びスーパーチャージモードではSOCCHARGEが相当する。
そして、本実施形態によれば、SOCの負の時間変化が大きくなるに従って、下限SOCを減少して、最高効率出力Psによる燃料電池5の発電時間を長くするので、燃料電池5の燃費を悪化させることなく、燃費向上を図りつつ上記目標SOCを維持することができる。
また、充電率の負の時間変化が大きくなることは、高負荷運転及び高速運転時であり、この場合には大きな減速回生があるので、2次電池の受入を良くするために、SOCを低めに保つことができ、減速回生の効果を得ることができる。
また、ノーマルモードよりセーブモード、セーブモードよりチャージモードと下限充電率の減少係数が大きくなるため、高負荷運転、高速運転からの大きな減速回生時の2次電池の受入が良くなる。図4に示すように、SOCが低いほど大きな減速回生を受け入れることが出来る。よって、下限充電率の減少係数が大きくなるセーブモードおよびさらに大きくなるチャージモードでは、ノーマルモードより下限充電率を下げることで、より大きな減速回生を受けることを可能にし、燃費向上を図ることが出来る。
次に、本発明の他の一実施形態を図11に示す。
図11は、図5に示す一実施形態の制御の開始前に、ステップS101によって、車両要求出力を算出する。例えば車速センサ、アクセルペダルの踏込量(加速度)を検出するセンサ等からの信号を基に、さらに燃料電池5の補機及び車両補機の消費電力を含む車両要求出力を算出する。
次にステップS102では、車両要求出力が(2次電池7の最大出力+現在のFC出力)より大きいかを判定する。判定結果が大きくYesの場合には、ステップS103に進んで、FC出力を(車両要求出力−2次電池7の最大出力)とする。
一方、ステップS102の判定結果がNoの場合には、図5に示す一実施形態のフローチャートのステップS1に進み、図5のステップS1〜S14の制御を実行する。この図5のフローチャートの場合には、最後のリターン先はステップS101となる。
本実施形態は、図2に示す制御表のNo.2のアシストモード制御に相当するものである。すなわち、車両要求出力>(2次電池7の最大出力+現在のFC出力)の場合には、FC出力をPmin〜Pmaxの範囲で制御して急加速時等の場合における2次電池7の出力を補うことができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、燃料電池と2次電池とを備える電動車両の電源装置において、燃料電池の最高効率出力での発電を、下限値と該下限値より大きい目標値との間において行うことにより、所定の一定値の充電率を境にして最高効率出力の運転を制御するものに比べて燃費向上を図ることが可能になり、さらに、水素よりエネルギー単価の低い電気による充電の機会が増加して充電コストの低減を図ることができるので、電動車両への利用に適している。
1 電動車両
3 電源装置
5 燃料電池
7 2次電池
9 モータ
13 DC−DCコンバータ
15 インバータ
17 制御装置
19 車両状態センサ
21 走行モード選択スイッチ
23 2次電池制御部
25 モータ制御部
27 車両制御部
29 燃料電池制御部
31 充電状態検出手段
32 充電報知手段
33 発電制御部

Claims (7)

  1. 水素及び酸素の供給を受けて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池で発生する電力を充電する2次電池と、を備える電動車両の電源装置において、
    前記2次電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、
    前記充電状態検出手段からの充電状態を基に前記燃料電池の発電を制御する燃料電池制御部と、を備え、
    前記燃料電池制御部は、前記充電状態が下限充電率以下に下回ると前記燃料電池を最高効率出力で発電し、前記下限充電率より大きい目標充電率以上に達すると前記燃料電池の発電を停止する発電制御部を有し、
    前記発電制御部は、充電率の負の時間変化が大きくなるに従って、前記下限充電率を減少して、前記最高効率出力による燃料電池の発電時間を長くし、
    前記最高効率出力の発電を開始した後に、現在の充電率が前記減少した下限充電率未満の場合には、現在の充電率と前記減少した下限充電率との偏差をフィードバックして燃料電池の出力を前記最高効率出力より増大して発電し、前記最高効率出力での発電を中断し、現在の充電率が前記減少した下限充電率に達したら、前記最高効率出力での発電を再開することを特徴とする電動車両の電源装置。
  2. 前記発電制御部は、前記下限充電率を前記2次電池への車外からの充電を運転者へ報知する報知充電率より低い値まで減少することを特徴とする請求項1に記載の電動車両の電源装置。
  3. 前記電動車両には、前記発電制御部によって前記目標充電率を維持すると共に前記下限充電率を減少するように前記燃料電池の発電が制御される「ノーマルモード」の走行モードが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電動車両の電源装置。
  4. 前記電動車両は走行モードを選択するモード選択手段を備え、前記モード選択手段によって選択時の前記2次電池の充電率を維持する「セーブモード」が選択された場合に、前記発電制御部は、前記「セーブモード」の選択時の充電率を前記目標充電率とし、前記「ノーマルモード」の場合よりも前記下限充電率の減少係数を大きくすることを特徴とする請求項3に記載の電動車両の電源装置。
  5. 前記モード選択手段によって所定充電率を維持する「チャージモード」が選択された場合に、前記発電制御部は、前記「チャージモード」の所定充電率を前記目標充電率とし、前記「セーブモード」の場合よりも前記下限充電率の減少係数を大きくすることを特徴とする請求項4に記載の電動車両の電源装置。
  6. 前記燃料電池制御部は、前記燃料電池の最高効率出力から車両要求出力を差引いた出力が2次電池受入電力を上回るとき、前記目標充電率に関わらず前記燃料電池の発電を停止することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電動車両の電源装置。
  7. 前記電動車両は走行モードを選択するモード選択手段を備え、前記モード選択手段によって所定充電率を維持する「スーパーチャージモード」が選択された場合には、前記発電制御部は、前記「スーパーチャージモード」の所定充電率を前記目標充電率として前記下限充電率を減少し、前記燃料電池制御部は、前記燃料電池の最高効率出力から車両要求出力を差引いた出力が2次電池受入電力を上回るとき、前記燃料電池の出力を車両要求出力と2次電池受入電力との合算値に制限して、前記2次電池に充電することを特徴とする請求項1に記載の電動車両の電源装置。
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