JP6926409B2 - 高強度鋼板及び溶接継手の製造方法 - Google Patents

高強度鋼板及び溶接継手の製造方法 Download PDF

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本発明は、高強度鋼板及び溶接継手の製造方法に関する。
近年、建造物の高層化などに伴って、クレーン車等の建設機械や産業機械(建産機)の大型化が進められている。しかしながら、更なる大型化のためには、建産機の構造部材の軽量化が必要である。したがって、建産機の構造部材を軽量化するために、使用される鋼材の高強度化が要求されている。
また、大型の建設機械や産業機械に使用される高強度鋼板(建産機用高強度鋼板)の場合、ある程度、靱性も要求される。靱性を向上させ、焼入れ性を高めて高強度化にも寄与するNiは有用な元素であるが、高価である。そのため、例えば特許文献1には、Niの含有量を制限した高強度鋼板及びその製造方法が提案されている。具体的には、特許文献1では、Mn及びNiの含有量を抑制し、Mo及びVの含有量を増加させることによって、マルテンサイトの生成を抑制し、下部ベイナイト主体の組織とした高強度鋼板及びその製造方法が提案されている。
また、例えば特許文献2には、建設機械や産業機械に使用される高強度鋼板の表層の硬化を抑制し、金属組織のアスペクト比を大きくすることによって、曲げ加工性を向上させた、溶接性及び靭性に優れる高強度鋼板が提案されている。特許文献2では、熱間圧延を行う際の加熱によって表層に脱炭層を形成し、未再結晶温度域での熱間圧延の間に、圧延方向を90°回転させて制御圧延を行い、アスペクト比を大きくしている。また、特許文献2では、強度を確保するためにCを添加しつつ、溶接性を確保するためにPcmを制限している。
しかしながら、特許文献1及び2では継手強度については、何ら言及されていない。
例えば特許文献3には、引張強度が780MPa以上であり、良好な溶接継手特性を有する高強度鋼板の製造方法が提案されている。特許文献3では、C量を低減し、適正な焼入れ性が得られるように合金を添加した鋼を熱間圧延し、急冷することによって、引張強度が780MPa以上である高強度で靱性に優れた鋼板を製造している。しかしながら、特許文献3には、950MPa以上の継手強度を有する鋼板は示されていない。
国際公開第2012/60405号 国際公開第2011/142285号 特開2009−287081号公報
高強度鋼板を建設機械や産業機械の部材に使用する場合、鋼板には溶接が施される。一般に、溶接継手は、溶接部やその近傍での破断を避けることが好ましいので、母材よりも溶接部やその近傍の強度が高いことが求められる。しかしながら、加熱した鋼片を熱間圧延し、室温まで加速冷却して金属組織をマルテンサイトのような焼入れ組織とした高強度鋼板を溶接した場合、溶接の熱によって溶接熱影響部(HAZ)が軟化し、その結果、溶接継手が母材で破断せず、溶接継手の引張強度(継手強度)が母材よりも低下することがあった。
本発明者らは、検討の結果、溶接継手を母材で破断させるには、溶接熱影響部の軟化を防止する必要があり、高強度鋼板の場合、合金元素を含有させて焼入れ性を高めることが有効であるという知見を得た。一方、合金の含有量を多くすると製造コストが高くなる。そのため、必要とされる継手強度に応じて、合金元素の含有量を適正な範囲に制御することが望ましい。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、過度な合金コストの上昇を抑制しつつ、溶接継手とした際に溶接熱影響部の軟化を防止できる、引張強度が950MPa以上である高強度鋼板、及びこのような高強度鋼板を母材として用いる溶接継手の製造方法を提供する。上記鋼板は、建設機械や産業機械に好適に使用される。
本発明者らは、種々の成分及び製造条件で引張強度が950MPa以上の高強度鋼板を製造し、種々の溶接入熱で溶接継手を製造して引張試験を行った。その結果、溶接入熱が大きくなると溶接継手がHAZで破断する傾向が大きくなること、継手強度はHAZの軟化幅の影響を受けること、HAZでの破断を防止するには、溶接入熱に応じて鋼板の焼入れ性を制御することが有効であるという知見を得た。
また、溶接継手の強度には溶接入熱が影響を及ぼすので、溶接継手を製造する際に想定される溶接入熱(想定溶接入熱)を考慮しながら、合金の添加によって焼入れ性を適切に制御することにより、合金コストの上昇を抑えつつ、高強度鋼板を得ることができることを知見した。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであって、その要旨は以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.050〜0.100%、Mn:1.00〜1.70%、Nb:0.003〜0.050%、Ti:0.003〜0.030%、B:0.0003〜0.0030%、Cr、Mo、Niの1種又は2種以上の合計:0.10〜1.00%、Cu:0〜0.80%、V:0〜0.100%、Ca:0〜0.0030%を含有し、Si:0.50%以下、Al:0.100%以下、P:0.020%以下、S:0.0050%以下、N:0.0080%以下に制限し、残部がFe及び不純物からなり、金属組織が面積率で90%以上のマルテンサイトを含み、引張強度であるTSが950MPa以上である高強度鋼板を、下記(式7)によって求められる焼入れ性の指標を単位%でPcm、溶接入熱を単位kJ/cmでHi、前記Pcmの値及び前記Hiの値を用いて下記(式8)で求められる溶接継手の引張強度の指標をJSとしたとき、前記JSと前記TSとが、下記(式9)を満足するように、溶接することを特徴とする溶接継手の製造方法。
Pcm=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+[Cu]/20+[Ni]/60+[Cr]/20+[Mo]/15+[V]/10+5×[B] ・・・ (式7)
JS=(4.3/Hi+3.4)×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式8)
TS≦JS≦TS+250 ・・・ (式9)
(式7)において、[X]は各成分の単位質量%での含有量である。
)質量%で、Cu:0.10〜0.80%、V:0.005〜0.100%、Ca:0.0010〜0.0030%、の1種又は2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の溶接継手の製造方法。
)前記JSが前記(式8)に替えて、下記(式10)によって求められることを特徴とする(1)又は(2)に記載の溶接継手の製造方法。
JS=3.8×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式10)
)前記JSが前記(式8)に替えて、下記(式11)によって求められることを特徴とする(1)又は(2)に記載の溶接継手の製造方法。
JS=3.9×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式11)
)前記JSが前記(式8)に替えて、下記(式12)によって求められることを特徴とする(1)又は(2)に記載の溶接継手の製造方法。
JS=4.3×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式12)

本発明によれば、母材の引張強度が950MPa以上であり、靱性も良好であり、かつ、溶接継手が母材で破断する高強度鋼板を、高価な合金元素を多量に含有させることなく提供することができる。したがって、本発明は、建設機械や産業機械などの構造部材に好適に使用され、建設機械や産業機械の大型化や軽量化に寄与する高強度鋼板を、製造コストを大幅に上昇させることなく、提供することができる。そのため、本発明は、産業上の貢献が極めて顕著である。
予測式による継手強度の評価と継手強度の実測値との関係を示す図である。
本発明者らは、溶接継手における溶接熱影響部の軟化の原因を調査した。具体的には、種々の高強度鋼板を用いて、溶接入熱を変化させて溶接継手を製造し、継手に対して引張試験を行い、継手強度が低下した試料の破断部位の近傍の金属組織を光学顕微鏡で観察した。その結果、溶接継手の破断部位には溶接の熱影響によってフェライトが生成していることがわかった。したがって、継手強度を確保するには、鋼板の焼入れ性を高めて、フェライトの生成に起因するHAZの軟化を防止することが必要である。
また、上記試験の結果、溶接入熱が大きくなるとHAZの軟化幅が広くなっていた。そこで、本発明者らは、塑性拘束を考慮すれば、溶接継手の強度は溶接入熱に反比例すると考え、溶接継手の強度を鋼板の焼入れ性及び溶接入熱によって評価する予測式の検討を行った。その結果、高強度鋼板の成分組成及び溶接入熱により、溶接継手の強度を評価できることがわかった。
以下、本発明の一実施形態に係る高強度鋼板(以下、本実施形態に係る高強度鋼板と言う)について詳細に説明する。
本実施形態に係る高強度鋼板は、(i)所定の化学成分を有し、(ii)金属組織が面積率で90%以上のマルテンサイトを含み、(iii)引張強度であるTSが950MPa以上であり、(iv)焼入れ性の指標Pcm及び想定溶接入熱Hiで求められる溶接継手の引張強度の指標JSと引張強度TSとが、TS≦JS≦TS+250を満足する。
まず、本実施形態に係る高強度鋼板の成分組成(化学成分)の限定理由について説明する。なお、成分に関する%の表記は特に断りがない場合は質量%を意味する。
(C:0.050〜0.100%)
Cは、鋼板及び継手の強度を高める有用な元素である。十分な強度を得るには、C量を0.050%以上にすることが必要である。更に強度を高める場合、C量は0.060%以上が好ましい。一方、C量が0.100%を超えると、炭化物が過剰に生成し、靱性が劣化する。そのため、良好な靱性を得るには、C量を0.100%以下にすることが必要である。更に靱性を向上させるには、C量を0.090%以下にすることが好ましい。
(Si:0.50%以下)
Siを過剰に含有すると、靱性が低下する。そのため、Si量を0.50%以下に制限する。好ましくは、0.40%以下、または0.35%以下である。Si量は0%でもよい。一方、Siは、脱酸元素であり、Siを脱酸に使用する場合、その効果を得るために、Si量を0.03%以上としてもよい。また、Siは、炭化物の生成を抑制する元素であり、この効果を得るために、Si量を0.10%以上、または0.20%以上としてもよい。
(Mn:1.00〜1.70%)
Mnは、焼入れ性を向上させる重要な元素である。金属組織においてマルテンサイトを増加させて、高強度を得るため、Mn量を1.00%以上とする。好ましくはMn量を1.20%超、より好ましくは1.25%以上、更に好ましくは1.30%以上とする。一方、Mn量が過剰になると、靱性が低下することがある。そのため、Mn量を1.70%以下とする。好ましくは、Mn量を1.60%以下とする。
(P:0.020%以下)
(S:0.0050%以下)
P、Sは不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であり、母材や溶接熱影響部の靱性を劣化させる。そのため、P量を0.020%以下、S量を0.0050%以下にそれぞれ制限する。P量、S量は、少ない方が好ましいが、脱リンや脱硫のコストの観点から、P量を0.001%以上、S:0.0001%以上としてもよい。
(B:0.0003〜0.0030%)
Bは、粒界に偏析して鋼の焼入れ性を高める元素であり、微量の含有でその効果を発現する有用な元素である。鋼板の金属組織においてマルテンサイトを増加させるため、B量を0.0003%以上とする。好ましくはB量を0.0005%以上とする。一方、Bを0.0030%を超えて含有させても焼入れ性を向上させる効果は飽和する上、窒化物や炭硼化物などの析出物が形成され、靱性が低下する。そのため、B量を0.0030%以下とする。好ましくは、B量を0.0020%以下とする。
(Ti:0.003〜0.030%)
Tiは窒化物を形成する元素であり、鋼中のNをTiNとして固定する元素である。上述のように、Bは固溶状態で粒界に偏析して、焼入れ性を高める元素であるが、BNを形成するとその効果が損なわれる。鋼中のNをTiNとして固定することにより、BNの生成が抑制され、Bによる焼入れ性の向上効果が確保できる。この効果を得るため、Ti量を0.003%以上にする。好ましくは、Ti量を0.005%以上、より好ましくは0.010%以上とする。一方、Ti量が過剰になると、形成されるTiNが粗大になり、鋼の靱性を損なう場合があるので、Ti量を0.030%以下とする。好ましくはTi量を0.020%以下とする。
(Nb:0.003〜0.050%)
Nbは、Bと同時に含有させることにより、焼入れ性を著しく向上させる元素である。金属組織においてマルテンサイトを増加させるため、Nb量を0.003%以上とする。また、Nbは、微細な窒化物を形成して、結晶粒の微細化に寄与し、靱性を高める元素でもある。この効果を得る場合、Nb量を0.005%以上とすることが好ましい。より好ましくはNb量を0.010%以上とする。一方、Nb量が過剰になると、窒化物が粗大になり、靱性が低下する場合がある。したがって、Nb量は0.050%以下とする。好ましくはNb量を0.030%以下とする。
(Cr、Mo、Niからなる群から選択される1種又は2種以上の合計:0.10〜1.00%)
Cr、Mo及びNiは、いずれも焼入れ性を向上させる元素であり、1種又は2種以上を含有させる。金属組織においてマルテンサイトを増加させるため、Cr量、Mn量、Ni量の合計を0.10%以上とする。好ましくはCr量、Mn量、Ni量の合計を0.20%以上、より好ましくは0.30%以上、更に好ましくは0.40%以上とする。一方、Cr、Mo、Niは高価な元素であり、Cr量、Mn量、Ni量の合計を1.00%以下、より好ましくは0.90%以下、更に好ましくは0.80%以下とする。Cr、Mo、Niの各元素の含有量の上限も、1.00%以下、より好ましくは0.90%以下、更に好ましくは0.80%以下とする。
(Al:0.100%以下)
Alを過剰に含有させると、酸化物や窒化物が形成され、靱性が低下する。そのため、Al量を0.100%以下に制限する。好ましくは0.080%以下、より好ましくは0.050%以下、更に好ましくは0.030%以下である。Al量は0%でもよい。一方、Alは脱酸元素であり、脱酸のために含有させてもよい。Alを脱酸に使用する場合、十分な効果を得るために、Al量を0.010%以上にすることが好ましい。
(N:0.0080%以下)
Nは、不純物であり、特に、Bと結合してBNを形成すると、Bの持つ焼入れ性向上効果を阻害する。そのため、N量を0.0080%以下に制限する。好ましくは、N量を0.0060%以下、より好ましくは0.0050%以下とする。N量は、少ない方が好ましいが、脱窒のコストの観点から、N量を0.0001%以上としてもよい。一方、窒化物による金属組織の微細化を図るため、N量を0.0020%以上としてもよい。
本実施形態に係る高強度鋼板は、上記の成分を含有し、残部がFe及び不純物からなることを基本とする。しかしながら、Feの一部に代えて、上記成分の他に、強度、延性の向上や、金属組織の微細化、硫化物の形態制御などのために、Cu:0.80%以下、V:0.100%以下、Ca:0.0030%以下の1種又は2種以上を含有させてもよい。これらの元素は必ずしも含まなくてもよいので、その下限は0%である。
(Cu:0.80%以下)
Cuは、焼入れ性を向上させて金属組織のマルテンサイトを増加させるために有効な元素である。この効果を得る場合、Cu量を0.10%以上とすることが好ましい。しかしながら、Cuは高価な元素であるので、含有させる場合でも、Cu量を0.80%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.70%以下、より好ましくは0.60%以下である。
(V:0.100%以下)
Vは、炭化物や窒化物を形成し、結晶粒微細化に寄与する元素である。結晶粒を微細化させて靱性を高めるには、V量を0.005%以上とすることが好ましい。一方、NbやTiに比べて悪影響が小さいものの、V量が過剰になると靱性が低下するので、含有させる場合でも、V量を0.100%以下とすることが好ましい。より好ましくはV量を0.050%以下とする。
(Ca:0.0030%以下)
Caは、酸化物や硫化物の形態を制御するのに有効な元素である。この効果を得る場合、Ca量を、0.0001%以上とすることが好ましい。より好ましくは、Ca量を、0.0005%以上、更に好ましくは0.0010%以上とする。一方、Ca量が過剰になると効果が飽和するだけでなく、介在物の形成によって靱性が低下することがある。そのため、含有させる場合でも、Ca量を0.0030%以下とすることが好ましい。
また、上記元素以外でも、本発明の作用効果を害さない範囲内で他の元素を含有することができる。
次に、焼入れ性の指標Pcm及び想定溶接入熱Hiで求められる溶接継手の引張強度の指標JSと引張強度TSとが、TS≦JS≦TS+250を満足する必要がある理由について説明する。
本発明者らは、種々の高強度鋼板を用いて、溶接入熱を変化させて溶接継手を製造して試験を行った。その結果、溶接継手の強度は、焼入れ性に比例し、溶接入熱に反比例することを知見した。具体的には、溶接に用いる高強度鋼板の成分組成から下記(式a)によって求められるPcm及び溶接入熱Hi[kJ/cm]を用いて下記(式b)で算出されるJSにより、溶接継手の強度を評価できることがわかった。
Pcm=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+[Cu]/20+[Ni]/60+[Cr]/20+[Mo]/15+[V]/10+5×[B] ・・・ (式a)
上記(式a)において、[X]は各元素の含有量(質量%)であり、その元素を含まない場合は0として計算する。
JS=(4.3/Hi+3.4)×(1680.7×Pcm−81.5) ・・・(式b)
また、溶接継手の引張強度を950MPa以上にするためには、溶接に供する母材として950MPa以上の高強度鋼板を用いた上で、焼入れ性の指標であるPcm及び溶接入熱Hiによって求められるJSが、高強度鋼板の引張強度TS以上になることが必要である。一方、JSをTSに対して過剰に大きくすると合金コストが高くなるので、JSはTS+250以下にすることが好ましい。即ち、JSとTSとが、下記(式c)を満足することにより、合金コストの上昇を抑制しつつ、溶接熱影響部の軟化を抑制した溶接継手の強度に優れる高強度鋼板を得ることができる。
TS≦JS≦TS+250 ・・・ (式c)
ところで、建設機械や産業機械などの構造部材に高強度鋼板を使用する場合、適用される部位や鋼板の板厚に応じて溶接入熱が想定されている。したがって、上記(式b)における溶接入熱を想定される溶接入熱(即ち、想定溶接入熱)とすれば、確保すべき継手強度(JS)に対して必要な焼入れ性の指標Pcmを得ることができる。高強度鋼板に必要な焼入れ性が決定されれば、適正に合金量を設定することが可能になり、コストの上昇を抑制しつつ、高強度鋼板を得ることが可能となる。
従って、溶接に供する高強度鋼板においては、上記(式b)の溶接入熱を想定溶接入熱とした上で、(式1)〜(式3)を満足していれば、溶接継手とした際に溶接熱影響部の軟化によるHAZ破断を防止できると言える。
本実施形態に係る高強度鋼板では、下記(式1)によって求められる焼入れ性の指標を単位%でPcm、想定溶接入熱を単位kJ/cmでHi、前記Pcmの値及び前記Hiの値を用いて下記(式2)で求められる溶接継手の引張強度の指標をJSとしたとき、前記JSと前記TSとが、下記(式3)を満足する。
Pcm=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+[Cu]/20+[Ni]/60+[Cr]/20+[Mo]/15+[V]/10+5×[B] ・・・ (式1)
JS=(4.3/Hi+3.4)×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式2)
TS≦JS≦TS+250 ・・・ (式3)
(式1)において、[X]は各成分の単位質量%での含有量であり、その元素を含まない場合は0として計算する。複数の溶接入熱が想定される場合、最大の溶接入熱を想定溶接入熱とすることにより、継手強度の確保が可能になる。
本発明者らは、Pcmを0.17〜0.22%に調整した板厚8mmの鋼板を用いて、想定溶接入熱及び溶接入熱を11.5[kJ/cm]として、上記(式2)による継手強度の予測値と実測値との関係を調査した。溶接は、突合せ溶接とし、開先はV開先とした。継手強度の実測値は、溶接継手を作製して溶接熱影響部の硬さをビッカース試験によって測定し、引張強度に換算して求めた。その際、引張強度への換算は、ビッカース硬さの3倍として行った。なお、硬さは、溶接線から母材側に0.5mmピッチで測定し、最も低い値を採用した。
その結果、図1に示すように、予測値と実測値との間に良い相間関係が認められることが確認された。
なお、Pcmは焼入れ性の指標であり、強度を確保するためには、0.19%以上であることが好ましい。一方、Pcmの上限は溶接性を確保するため、0.25%以下であることが好ましい。
また、JSは、上記(式2)において想定溶接入熱Hiを11.5[kJ/cm]、9.0[kJ/cm]、4.9[kJ/cm]とした場合、Pcmによって、それぞれ、下記(式4)、(式5)、(式6)で求められる。この場合も、上記(式3)を満足することにより、合金コストの上昇を抑制しつつ、溶接継手の強度に優れた高強度鋼板を得ることができる。
これらの入熱は、建設機械や産業機械分野において、高強度鋼板を溶接される際に適用される入熱であり、それぞれの入熱に対して下記(式4)〜(式6)を用いれば、容易にJSを算出することができる。
JS=3.8×(1680.7×Pcm−81.5) ・・・(式4)
JS=3.9×(1680.7×Pcm−81.5) ・・・(式5)
JS=4.3×(1680.7×Pcm−81.5) ・・・(式6)
次に、本実施形態に係る高強度鋼板の特性及び金属組織について説明する。
(引張強度TSが950MPa以上)
建設機械や産業機械の大型化や軽量化に寄与するためには、高強度化が求められており、顕著に経済的な効果を得るために、引張強度を950MPa以上とする。上限を規定する必要はないが、例えば1300MPaとしてもよい。
また、寒冷地での使用を考慮すると、−20℃でのシャルピー吸収エネルギーが47J以上であることが好ましい。
降伏強度、引張強度は、JIS Z 2241に準拠して引張試験を行って測定する。シャルピー吸収エネルギーは、JIS Z 2242に準拠して、シャルピー衝撃試験を行って測定する。
なお、クレーンなどに使用される高強度鋼板の板厚は、一般に、6〜25mmであるが、このような高強度鋼板を建設機械や産業機械の部材に適用する場合、軽量化の観点から、板厚は20mm以下が好ましい。
(マルテンサイトの面積率:90%以上)
鋼板の強度を高めるためには、金属組織のマルテンサイトを増加させることが必要である。本実施形態に係る高強度鋼板では、引張強度を950MPa以上にするために、金属組織の90%以上をマルテンサイトとする。本実施形態に係る高強度鋼板の金属組織のマルテンサイトは、焼入れままであっても、焼戻しマルテンサイトであってもよい。マルテンサイト以外の残部は、フェライト、パーライト、ベイナイト、残留オーステナイトの1種又は2種以上である。なお、金属組織の判別及びマルテンサイトの面積率の測定は、鋼板の板厚tの1/4の位置(1/4t)に対して、光学顕微鏡、及び走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて行う。具体的には、1/4t部付近における圧延方向に平行な断面を、ナイタールで腐食し、光学顕微鏡を用いて500倍で、120μm×100μmの範囲の2視野を撮影し、ラス構造が発達した針状組織の面積率を測定する。また、鋼板の断面を電解研磨した後、鋼板断面の1/4t部付近を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、倍率は5000倍で、50μm×40μmの範囲を観察する。観察された針状組織のうち、セメンタイトの長軸方向が、ブロック内に2方向以上に配向している場合には、マルテンサイト組織であるとし、針状組織のうちの当該領域の面積率を求める。光学顕微鏡における針状組織面積率と、SEMにおける針状組織のうちのマルテンサイトの面積率との積を、その鋼種のマルテンサイト組織の面積率とする。
次に、本実施形態に係る高強度鋼板の好ましい製造方法について説明する。
本実施形態に係る高強度鋼板は、常法によって溶製し、鋳造して得られた鋼片を加熱して熱間圧延を行い、加速冷却し、そのまま室温まで放冷して製造することができる。また、冷却後は、焼戻しなどの調質熱処理を施すことができる。しかしながら、工期の短縮や製造コストの削減を目的とした場合、調質熱処理を省略した、いわゆる非調質製造工程で高強度鋼板を製造することが好ましい。非調質製造工程によって製造された高強度鋼板は、非調質高強度鋼板と呼ばれる場合がある。
本実施形態に係る高強度鋼板では、焼入れ性を高めるために合金元素を含有させる必要がある。そのため、本実施形態に係る高強度鋼板の素材となる鋼片には、合金元素の炭化物や窒化物が生成している。熱間圧延に供するために鋼片を加熱する際には、炭化物や窒化物を分解させて、鋼中に固溶させる必要がある。そのため、加熱温度を1000℃以上とすることが好ましい。より好ましくは1050℃、更に好ましくは1100℃以上である。一方、鋼片の加熱温度が高過ぎると、結晶粒径が粗大になり、靱性が低下する場合がある。そのため、加熱温度を1250℃以下とすることが好ましい。
加熱した鋼片について、熱間圧延を行う。熱間圧延は常法で行えばよいが、950℃超の温度範囲での累積圧下率を20〜80%とする再結晶域圧延と、Ar3〜950℃の温度範囲での累積圧下率を50〜90%とする未再結晶域圧延を行うことが好ましい。また、熱間圧延を行った後、加速冷却によってマルテンサイトを主体とした金属組織にするために、熱間圧延の仕上温度をAr3(℃)以上とし、熱間圧延を金属組織がオーステナイトである温度で終了させ、金属組織がオーステナイトである温度で加速冷却を開始することが好ましい。Ar3(℃)は、冷却時にオーステナイトからフェライトへの変態が開始する温度であり、熱膨張挙動から求めることができる。また、Ar3(℃)は、例えば、下記(式d)で求めることもできる。
Ar3=868−396×[C]+24.6×[Si]−68.1×[Mn]−36.1×[Ni]−20.7×[Cu]−24.8×[Cr]+29.6×[Mo] ・・・ (式d)
ここで、式中の[C]、[Si]、[Mn]、[Ni]、[Cu]、[Cr]、[Mo]は各元素の含有量(質量%)であり、元素を含まない場合は0として計算する。
加速冷却の冷却速度は、十分な面積率のマルテンサイトを生成させるため、10℃/s以上にすることが好ましい。マルテンサイト変態を促進させるためには、冷却速度を速くすることが好ましいが、板厚や設備による制約があるので、上限は200℃/sであってもよい。冷却速度は、熱間圧延後の鋼板の表面の温度変化を測定し、水冷開始前の表面温度と水冷停止直後の表面温度との差を、冷却に要した時間で除して算出する。
加速冷却の停止温度は、マルテンサイトを増加させるために、400℃以下にすることが好ましい。加速冷却の停止温度の下限は特に規定せず、室温であってもよい。降伏強度を高めるには、加速冷却の停止温度は100℃以上が好ましい。
加速冷却の停止後は、焼戻しなどの熱処理を施してもよい。ただし、熱処理を施す前に、引張強度を確認し、950MPa未満にならないように、試験を行って加熱温度及び保持時間を決定することが必要である。熱処理温度の下限は好ましくは100℃、より好ましくは200℃とする。熱処理温度の上限は好ましくは600℃、より好ましくは500℃、更に好ましくは400℃とする。保持時間は、製造コストの観点から、2時間以下が好ましい。保持時間の下限は特に制限せず、加熱温度に到達した直後に空冷してもよい。
次に、本実施形態に係る溶接継手の製造方法について説明する。
本実施形態に係る溶接継手の製造方法では、上述した本実施形態に係る高強度鋼板を母材として用い、かつ、下記(式7)によって求められる焼入れ性の指標を単位%でPcm、溶接入熱を単位kJ/cmでHi、Pcmの値及びHiの値を用いて下記(式8)で求められる溶接継手の引張強度の指標をJSとしたとき、JSとTSとが、下記(式9)を満足するように、溶接する。
Pcm=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+[Cu]/20+[Ni]/60+[Cr]/20+[Mo]/15+[V]/10+5×[B] ・・・ (式7)
JS=(4.3/Hi+3.4)×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式8)
TS≦JS≦TS+250 ・・・ (式9)
(式7)において、[X]は各成分の含有量(質量%)である。
溶接方法は例えば突合せ溶接であり、開先形状は例えばV開先である。
また、JSは、溶接入熱Hiを11.5[kJ/cm]、9.0[kJ/cm]、4.9[kJ/cm]とした場合、Pcmによって、それぞれ、下記(式10)、(式11)、(式12)で求められる。
JS=3.8×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式10)
JS=3.9×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式11)
JS=4.3×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式12)
上述の通り、本実施形態に係る高強度鋼板は、想定溶接入熱で溶接され溶接継手となった際に溶接熱影響部の軟化によるHAZ破断を防止できる。したがって、本実施形態に係る溶接継手の製造方法によれば、想定溶接入熱に沿った溶接入熱で溶接を行うことで、溶接継手が母材で破断する高強度鋼板を製造することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、以下に示す実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。また本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得る。
表1に示す化学成分を溶製して得られた鋼片を、表2に示す製造条件によって鋼板とした。表1の残部は、Fe及び不純物である。また、表2において、「加熱温度」とは熱間圧延前の鋼片の加熱温度、「圧延終了温度」とは熱間圧延の終了温度、「水冷開始温度」とは加速冷却(水冷)開始時の鋼板の表面温度、「冷却速度」とはAr3〜加速冷却停止温度までの温度範囲での、鋼板表面温度で算出した平均冷却速度、「水冷停止温度」とは水冷停止時の鋼板の表面温度を表す。鋼板の表面温度は放射温度計によって測定した。
次に、得られた鋼板について、金属組織、及び機械特性(降伏強度、引張強度、靭性、継手強度)を評価した。
まず、鋼板の断面を鏡面研磨した後、ナイタール腐食し、鋼板断面の1/4t部(t:板厚)付近を光学顕微鏡で観察した。ここで、倍率は500倍であり、120μm×100μmの範囲の2視野を撮影し、得られた画像から、マルテンサイトの面積を測定し、組織分率(面積率)を求めた。具体的には、1/4t部付近における圧延方向に平行な断面を、ナイタールで腐食し、光学顕微鏡を用いて500倍で、120μm×100μmの範囲の2視野を撮影し、針状のラス構造が発達した組織の面積率を測定し、マルテンサイト分率とした。
マルテンサイトの分率は以下の方法で求めた。すなわち、鋼板の断面を電解研磨した後、鋼板断面の1/4t部付近を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、倍率は5000倍で、50μm×40μmの範囲を観察した。観察された針状組織のうち、セメンタイトの長軸方向が、ブロック内に2方向以上に配向している場合には、マルテンサイト組織であるとし、当該領域の面積率を求めた。そして、光学顕微鏡における針状組織面積率と、SEMにおける針状組織のうちのマルテンサイトの面積率との積を、その鋼種のマルテンサイト組織の面積率とした。
マルテンサイト面積率は、90%以上であることを目標に設定した。なお、表3中に記載の「マルテンサイト」以外の組織(残部)は、フェライト、パーライト、ベイナイト、残留オーステナイトの1種又は2種以上であった。
また、鋼板から試験片(全厚)を採取し、引張強度、降伏強度をJIS Z 2241に準拠して測定した。引張試験片は、長手方向を圧延方向と垂直にして採取した5号試験片(全厚)であり、降伏強度は0.2%耐力である。靱性は、JIS Z 2242に準拠して、Vノッチ試験片を用いて、−20℃でのシャルピー吸収エネルギーを測定して評価した。
更に、得られた鋼板を母材として、V開先の突合せ溶接を行い、溶接継手を製造した。溶接方法はMAG溶接、溶接条件は、(a)電流300A、電圧35V、溶接速度55cm/min、入熱11.5kJ/cm、(b)電流300A、電圧35V、溶接速度70cm/min、入熱9.0kJ/cm、(c)電流240A、電圧24V、溶接速度70cm/min、入熱4.9kJ/cmの何れかとした。溶接継手の引張強度(継手強度)は、JIS Z 3121に規定の引張試験で評価した。
以上の評価結果を表3に示す。なお、表1において、下線を付した化学成分の数値は、その値が本発明外であることを示し、表3において、下線を付した数値は、金属組織、特性が本発明外、または目標値を満足していないことを示している。
Figure 0006926409
Figure 0006926409
Figure 0006926409
表3に示すように、鋼板番号1〜7は、本発明例であり、母材の強度、靱性、継手強度が良好である。一方、鋼板番号8〜14は、母材の強度、靱性、または、継手強度の何れか1つ以上が不十分である。鋼板番号8はC量が、鋼板番号11はMn量が少ないため、マルテンサイトが不足し、母材強度が不足している。鋼板番号9はC量が、鋼板番号10はSi量が、鋼板番号12はMn量が過剰であり、靱性が低下している。鋼板番号13、14はJSが引張強度TSよりも低く、継手強度が不足している。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C :0.050〜0.100%、
    Mn:1.00〜1.70%、
    Nb:0.003〜0.050%、
    Ti:0.003〜0.030%、
    B :0.0003〜0.0030%、
    Cr、Mo、Niの1種又は2種以上の合計:0.10〜1.00%、
    Cu:0〜0.80%、
    V :0〜0.100%、
    Ca:0〜0.0030%、
    を含有し、
    Si:0.50%以下、
    Al:0.100%以下、
    P :0.020%以下、
    S :0.0050%以下、
    N :0.0080%以下
    に制限し、残部がFe及び不純物からなり、
    金属組織が面積率で90%以上のマルテンサイトを含み、
    引張強度であるTSが950MPa以上である高強度鋼板を、
    下記(式7)によって求められる焼入れ性の指標を単位%でPcm、溶接入熱を単位kJ/cmでHi、前記Pcmの値及び前記Hiの値を用いて下記(式8)で求められる溶接継手の引張強度の指標をJSとしたとき、前記JSと前記TSとが、下記(式9)を満足するように、溶接する
    ことを特徴とする溶接継手の製造方法。
    Pcm=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+[Cu]/20+[Ni]/60+[Cr]/20+[Mo]/15+[V]/10+5×[B] ・・・ (式7)
    JS=(4.3/Hi+3.4)×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式8)
    TS≦JS≦TS+250 ・・・ (式9)
    (式7)において、[X]は各成分の単位質量%での含有量である。
  2. 質量%で、
    Cu:0.10〜0.80%、
    V :0.005〜0.100%、
    Ca:0.0010〜0.0030%、
    の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項に記載の溶接継手の製造方法。
  3. 前記JSが前記(式8)に替えて、下記(式10)によって求められることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接継手の製造方法。
    JS=3.8×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式10)
  4. 前記JSが前記(式8)に替えて、下記(式11)によって求められることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接継手の製造方法。
    JS=3.9×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式11)
  5. 前記JSが前記(式8)に替えて、下記(式12)によって求められることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接継手の製造方法。
    JS=4.3×(1680.7×Pcm−81.5)・・・(式12)
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