JP6926365B2 - アンカー及びナット - Google Patents

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Description

本発明は、アンカーに関するものである。
従来、コンクリート躯体等の被定着体への取付物の固定に用いられるアンカーとして、金属拡張アンカーがある。拡張アンカーは、コンクリート躯体等に穿孔された下孔に挿入され、先端部が拡張されることにより被定着体に定着される。金属拡張アンカーとしては、打ち込み方式の他、テーパーボルト式、コーンナット式、ウェッジ式等に代表される締付け方式がある(特許文献1参照)。
特許第4545608号公報
しかしながら、従来の締付け方式の金属拡張アンカーは、アンカーボルトに螺合されたナットを規定トルクで締め付けることを、施工作業における品質管理の対象項目としている。
そのため、規定トルクで締付けたことを確認するために、実際の締付トルクを測定できたり、所望のトルクで締付けたりできるトルクレンチ等の特殊な工具が必要となるとともに、品質管理は煩雑となっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、特殊な工具を要することなく品質管理を簡略化できるアンカーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下の構成によって把握される。
(1)本発明のアンカーは、被定着体に定着されるアンカーボルトと、前記アンカーボルトに螺合されるナットと、を備えるアンカーであって、前記ナットは、締付トルクが与えられる締付部と、先端側に前記アンカーボルトが螺合され、後端側に接続ボルトが螺合可能な接続部と、前記締付部と前記接続部とを連結し、前記締付トルクが規定トルク以上になると破断して前記接続部から前記締付部を分離する柱状の破断部と、を有する。
(2)上記(1)の構成において、前記破断部は、前記アンカーボルトの軸を中心とする回転方向に沿って均等に配置された3本以上の柱状体である。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記破断部は、前記締付部に設けられた嵌合孔に嵌合された状態で固定されている。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの構成において、前記ナットは、分離した前記締付部を支持可能な逸脱防止部を有する。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの構成において、前記ナットは、前記アンカーボルトの軸に対して略直交する方向において対向する係合孔と、前記係合孔を貫通した状態で両端が前記接続部から外方に突出し、分離した前記締付部を支持可能なストッパ部材を有する。
(6)上記(5)の構成において、前記ストッパ部材は、前記接続部に対して前記接続ボルトが規定量以上に螺合されると、前記接続ボルトの作用により変形して前記締付部の支持を解除可能である。
(7)上記(1)から(6)の構成において、前記締付部は、前記接続部の表面色とは異なる表面色を有する。
本発明によれば、特殊な工具を要することなく品質管理を簡略化できるアンカーを提供できる。
(a)はアンカーの分解斜視図であり、(b)はアンカーの組立斜視図である。 (a)はナットの組立図である。(b)は(a)におけるA矢視断面図である。(c)は(a)におけるB矢視断面図である。(d)はナットの分解図である。(e)は接続部の側面図である。(f)は(d)におけるC矢視断面図である。 被定着体にアンカーが定着した状態を示す説明図である。 締付部が分離した状態を示す説明図である。 接続ボルトをアンカーに接続する状況を示す説明図である。 接続ボルトがストッパ部材に当接した状態を示す説明図である。 接続ボルトがストッパ部材を押し込んで変形させている状況を示す説明図である。 ストッパ部材が分離した締付部の支持を解除した状態を示す説明図である。 分離した締付部が接続部の後端側に移動した状態を示す説明図である。 (a)は、先端フランジ、破断部及び締付部の組立図である。(b)は、先端フランジ、破断部及び締付部の分解図である。
(実施形態)
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号が付される。また、特に説明のない限り、アンカー100が被定着体Tに定着された状態における被定着体側(図1において上側)を先端側又は上側とし、その反対の作業空間側(図1において下側)を後端側又は下側とする。なお、本発明は、アンカー100の後端側が鉛直方向(重力方向)において下になるように設置される場合において、特に、分離した締付部21が重力によって移動することによる効果が得られるが、これに限らず、アンカー100が設定される方向は、水平方向等、いずれの方向であってもよい。
図1(a)はアンカー100の分解斜視図である。図1(b)はアンカー100の組立斜視図である。
図2(a)はナット20の組立図である。図2(b)は図2(a)におけるA矢視断面図である。図2(c)は図2(a)におけるB矢視断面図である。図2(d)はナット20の分解図である。図2(e)は接続部22の側面図である。図2(f)は図2(d)におけるC矢視断面図である。
本実施形態に係るアンカー100は、構造物を構成するコンクリート躯体等の被定着体Tへの取付物の固定に主に用いられる。取付物としては、例えば、吊りボルトに吊られた配管、軽量設備機器又は天井仕上材等を想定できる。
アンカー100は、ウェッジ式の拡張アンカーであるが、これに限らず、締付け方式であれば、テーパーボルト式、コーンナット式等の他の方式の拡張アンカーであってもよい。
図1に示すように、アンカー100は、被定着体Tに定着されるアンカーボルト10と、アンカーボルト10に螺合されるナット20と、を備える。また、アンカー100は、被定着体Tとナット20との間に配置されるワッシャ30を備える。なお、ワッシャ30はナット20の先端部と一体にしてもよく、省略してもよい。
アンカーボルト10は、先端部に、先端側に向かうに連れて外径が大きくなるテーパ部を有するウェッジ11を有する。また、アンカーボルト10は、ウェッジ11を囲むように配置され、ウェッジ11の作用により外形状が大きくなるように変形して被定着体Tに設けられた下孔Th(図3参照)に係止可能な拡張部12を有する。
また、アンカーボルト10は、後端部に、ナット20の接続部22の雌ねじ部22fに螺合される雄ねじ部13を有する。
ナット20は、締付工具によって締付トルクが与えられる締付部21と、先端側にアンカーボルト10が螺合され、後端側に接続ボルト40(図5から図9参照)が螺合可能な接続部22を有する。なお、接続部22は、いわゆる高ナットを加工して転用してもよい。また、接続ボルト40としては、例えば、天井用の吊りボルトが適用できる。
締付部21は、外形状が略六角形状であり、スパナやソケットレンチ等の締付工具によって係合して締付トルクを作用させ易くなっている。なお、締付部21の外形状は、六角形状以外の多角形状であってよく、スパナと係合可能な少なくとも一対の互いに略平行な面が形成されたものであれば、多角形形状でなくてもよい。
ところで、締付部21は、六角形状を構成する六面における任意の面に、接続部22の雌ねじ部22fに対して、アンカーボルト10が規定量(規定ねじ深さ)以上に螺合されたかどうかを確認するための貫通孔である確認窓21Wを有している。
そして、接続部22は、接続部22と締付部21とを組み合わせた状態における確認窓21Wが設けられた位置に対応する位置に、確認窓22Wを設ける。すなわち、締付部21の確認窓21Wと接続部22の確認窓22Wとは、側面視において重なっているので、横から目視できるようになっている。なお、確認窓21Wは、締付部21の六角形の各辺を含むいずれの面に設けてもよく、複数設けてもよい。同様に、確認窓22Wは、接続部22の六角形の各辺を含むいずれの面に設けてもよく、複数設けてもよい。
これにより、接続部22の雌ねじ部22fに対して、アンカーボルト10が規定量(規定ねじ深さ)以上に螺合されていれば、確認窓21W及び確認窓22Wを通してアンカーボルト10の後端側が目視でき、螺合されていなければ目視できないので、接続部22の雌ねじ部22fに対して、アンカーボルト10が規定量(規定ねじ深さ)以上に螺合されたかどうかを、目視するだけで確認できる。
また、締付部21は、接続部22の表面色とは異なる表面色を有する。例えば、接続部22の表面色を金属光沢を有するアルミダイカストの鋳肌の銀色のままとし、締付部21の表面色を硬質樹脂(エンジニアリングプラスチック等)に含有されるオレンジ色の顔料の色とする等、締付部21及び接続部22の表面色に色相や彩度や明度のコントラストを付けると、接続部22に対して、締付部21の位置の変化が更に視認し易くなる。よって、アンカー100がアクセスし難い離れた場所にあっても、視認し易くなるので、品質管理を簡略化できる。
なお、接続部22の材質は、アルミニウム又はアルミニウム合金であってよいが、亜鉛又は亜鉛合金としてもよい。
なお、締付部21、接続部22、破断部23又は先端フランジ24の各部品の製造方法又はそれらの部品同士を適宜の組み合わせで一体化したアセンブリの製造方法としては、鋳造であってよく、ロストワックス又は射出成形法等であってもよい。
なお、締付部21の表面色は、例えば、空調衛生は緑、電気は黄、衛生は青、防災は赤等、アンカー100に取り付けられる取付物の設置業種によって慣用されている色分けに従って着色されてもよい。
また、ナット20は、締付部21と接続部22とを連結し、締付工具によって与えられた締付トルクが、あらかじめ調節されて設定された規定トルク以上になると破断して接続部22から締付部21を分離する柱状の破断部23を有する。
これにより、破断部23が破断したかどうか、すなわち、締付部21が接続部22から分離したかどうかを目視によって確認することができるので、トルクレンチ等の特殊な工具を要することなく、締付部21に規定トルクが与えられたかどうかを施工後の何時の時点においても確認できる。よって、品質管理を簡略化できる。
詳細には、破断部23は、先端フランジ24と締付部21との間を跨ぐように配置され、先端フランジ24及び締付部21に対して両端固定の状態で支持された柱状体となる。
ここで、締付部21に締付トルクを与えると、摩擦力が抵抗して被定着体Tに対して先端フランジ24は回転せずに留まるので、先端フランジ24及び締付部21に対して両端固定の状態で支持された破断部23には、曲げ・引張力が作用する。
そして、この曲げ・引張力に対応する引張応力が、破断部23の材料の破断応力(引張強さ)を超えると、破断部23が破断する。
したがって、破断部23の材料の破断応力(引張強さ)に対応する締付トルクが、規定トルクよりやや大きくなるように、破断部23の形状(断面積、柱の長さ)や機械的性質(材質)や支持条件(先端フランジ24の材質や締付部21の材質)を調節して設定する。
このように、破断部23は、作用する曲げ・引張力に対応する引張応力が、材料のせん断強さより大きい、材料の引張強さを超えると破断するように、材種や材質が調整される。
よって、作用するせん断応力が材料のせん断強さを超えると破断するように調整される場合に比べて、破断部23の破断応力を大きくでき、破断部23の材種や材質を調整し易くなる。
また、破断部23は、作用する曲げ・引張力に対応する引張応力が、材料の引張強さを超えると破断するように、材種や材質が調整されて、強度規定を担う部品となるので、材料表面の切り欠きに敏感なせん断応力に基づいて調整される場合に比べて、量産時の品質を高められる。
反対に、破断部23は、締付工具によって与えられた締付トルクが、あらかじめ調節されて設定された規定トルク未満であれば、破断せず、締付部21に与えられた締付トルクをそのまま接続部22に伝達する。そして、アンカーボルト10の先端側の拡張部12が被定着体Tの下孔Thの内壁に係止されているので、接続部22に伝達された締付トルクは、接続部22に螺合されたアンカーボルト10を後端側に引くように作用する。
図2(b)には、破断部23を構成する3本の柱状体23a、23b、23cが示されている。そして、破断部23は、3本以上の柱状体から構成するのが好ましい。3本以上であると、締付トルクを締付部21に対して与えた際に、締付部21が安定した姿勢で回転されるので、破断部23を構成する柱状体23a、23b、23cのそれぞれに対して均等な曲げ引張力を作用させることができ、破断部23が破断する際の締付トルクを安定させることができる。
また、破断部23は、アンカーボルト10の軸Xを中心とする回転方向に沿って均等に配置された3本以上の柱状体であることが好ましい。これにより、締付トルクが破断部23を構成する柱状体23a、23b、23cのそれぞれに対して均等な曲げ・引張力を作用させることができ、破断部23が破断する際の締付トルクをより安定させることができる。柱状体の最大本数は、柱状体をダイカストにより成形する場合を考慮し、柱状体の1本当たりの最小寸法を確保するため、6本程度とするのが好ましい。
破断部23を構成する柱状体23a、23b、23cは、高さH(図2(a)参照)が約0.5mm〜1.5mmに設定される。また、柱状体23a、23b、23cの断面積及び材質(破断強度等の機械的性質)は、締付部21に作用する規定トルク(先端フランジ24に対する相対的な回転トルク)によって柱状体23a、23b、23cに生じる曲げ・引張力によって破断されるように、大きさが調節されて設定される。
また、破断部23は、先端フランジ24に設けられているので、アンカーボルト10及び接続ボルト40が接続されて所定の強度を必要とする接続部22からは離れており、強度部として機能する部分ではないので、破断して生じる破面の腐食が進展することによるアンカー100の強度低下への影響をなくすことができる。
また、破断部23を構成する柱状体23a、23b、23cは、柱状体23a、23b、23cの各軸が、アンカー100の軸Xに対して略平行になるように配置されるので、アンカー100における径方向の最大寸法を小さくでき、コンパクトにできる。
柱状体23a、23b、23cの断面形状は、図2(b)及び図2(f)に示すように、矩形であってよく、円形(図10参照)であってもよい。柱状体23a、23b、23cの断面形状は、図2(b)及び図2(f)に示すような、アンカーボルト10の軸Xに近い辺を長い下底とし、遠い辺を短い上底とする略台形状であってもよい。
接続部22は、雌ねじ部22f(図2(d)参照)を有し、雌ねじ部22fの先端側にアンカーボルト10の雄ねじ部13が螺合され、雌ねじ部22fの後端側に接続ボルト40が螺合されるようになっている。
また、接続部22は、先端側に、外方に突出する環状の先端フランジ24、後端側に、外方に突出する環状の逸脱防止部25を有する。
先端フランジ24は、具体的には、外形状が円形で、内形状が六角形である。先端フランジ24の内形状は、接続部22の外形状と同形状、すなわち、六角形状となっている。なお、先端フランジ24の外形状及び内形状は、単純な円形であってよく、少なくとも一対の平行な辺を有する形状であってもよい。
先端フランジ24は、接続部22の先端側と一体的に形成されてよく、破断部23と一体的に形成されてもよい。すなわち、破断部23、先端フランジ24及び接続部22は、例えば、金属製等のダイカストによってあらかじめ一体成形されてよい。
また、製作上の簡便性を考慮して、例えば、先端フランジ24と破断部23と接続部22とをそれぞれ別体としてそれぞれ形成した後に、互いを嵌め合わせて、圧入や溶接等の適宜の方法によって結合してもよい。
そして、先端フランジ24は、後端側(被定着体T側とは反対側)の面に、破断部23を有しており、破断部23を介して締付部21を分離可能に連結している。
先端フランジ24、破断部23及び締付部21は、ダイカストによる一体成形品であってよいが、複数の部品を組み合わせた構造としてもよい。
例として、先端フランジ24及び破断部23をダイカストにより一体成形し、それとは別途、硬質樹脂で締付部21を射出成形し、それらを組み立てた構造を以下に説明する。
図10(a)は、先端フランジ24、破断部23及び締付部21の組立図である。図10(b)は、先端フランジ24、破断部23及び締付部21の分解図である。
図10(a)及び図10(b)に示すように、先端フランジ24の後端側の面から破断部23が突出するように一体成形されている。
締付部21は、破断部23の数と同じ数の嵌合孔21hを、破断部23の位置に応じた位置に有している。
そして、破断部23は、締付部21に設けられた嵌合孔21hに嵌合された状態で固定されている。なお、破断部23は嵌合孔21hに圧入された状態で固定されてもよい。これにより、図10(b)に示すように、先端フランジ24及び破断部23を一体成形したものと、締付部21とを、個別に製造できる。よって、例えば、締付部21をプラスチックの樹脂成形品とする一方で先端フランジ24及び破断部23を金属のダイカストや切削により一体成形する等、着色の変更や材質の変更を部品ごとにでき、先端フランジ24及び破断部23を一体成形したものと、締付部21とを別の表面色にし易い。
図2に戻り、ナット20の各部を説明すると、接続部22は、後端側に、逸脱防止部25を有している。逸脱防止部25は、最大外形寸法が締付部21の内径寸法より大きくなっている。なお、外形状が、接続部22の外形状と相似形状となる、六角形となっている。よって、逸脱防止部25は、破断部23の破断により分離した締付部21が接続部22から逸脱しないように支持可能になっている。
なお、逸脱防止部25の外形状及び内形状は、単純な円形であってよく、少なくとも一対の平行な辺を有する形状であってもよい。
また、図2(e)に示すように、ナット20は、軸Xに対して略直交する方向において対向する係合孔22hと、係合孔22hを貫通した状態で両端が接続部22から外方に突出し、分離した締付部21を支持可能なストッパ部材27を有する。
ストッパ部材27は、硬質樹脂やゴムなどの弾性部材であり、変形し易い板部27aと、接続ボルト40(図2(e)では不図示、図7から図9等参照)による押力を板部27aの中央に作用させるための当接部27bを有する。
板部27aの横寸法は、締付部21の内径寸法よりも大きくなっている。これにより、破断部23を破断させて締付部21が分離すると、締付部21はストッパ部材27に支持される。
ここで、アンカー100の使用方法を、施工手順に沿って、主に図3から図9を用いて説明する。ここでは、例として、建築構造物の天井におけるコンクリート躯体等の被定着体Tに、本実施形態に係るアンカー100を定着し、アンカー100に吊りボルト(接続ボルト40)を接続する場合を想定して説明する。
図3は、被定着体Tにアンカー100が定着した状態を示す説明図である。図4は、締付部21が分離した状態を示す説明図である。図5は、接続ボルト40をアンカー100に接続する状況を示す説明図である。図6は、接続ボルト40がストッパ部材27に当接した状態を示す説明図である。図7は、接続ボルト40がストッパ部材27を押し込んで変形させている状況を示す説明図である。図8は、ストッパ部材27が分離した締付部21の支持を解除した状態を示す説明図である。図9は、分離した締付部21が接続部22の後端側に移動した状態を示す説明図である。
(1)初めに、図1(a)に示すように、アンカーボルト10、ワッシャ30及びナット20を用意し、図1(b)に示すように、それらを組み立てて、アンカー100を用意する。この際、確認窓21Wを通して外方からアンカーボルト10の雄ねじ部13が目視できたことを以て、アンカーボルト10の雄ねじ部13が、規定量(規定ねじ深さ)以上、ナット20の雌ねじ部22fにねじ込まれたかどうかを確認できる。
(2)被定着体Tに、下孔Th(図3参照)を設ける。
(3)図3に示すように、下孔Thに、組み立てられた状態のアンカー100を構成するアンカーボルト10の先端側を挿入する。
ここで、接続部22の後端側に対して工具を用いて打撃を与える等して、ワッシャ30(ワッシャ30を使用しない場合は先端フランジ24)の先端側の面を被定着体Tの後端側の面に当接するまで挿入する。
これにより、アンカーボルト10の先端側が下孔Thに対して規定長さ以上挿入されたことを、ワッシャ30の先端側の面が被定着体Tの後端側の面に当接しているかどうかを目視することで確認できる。
(4)ソケットレンチ等の工具を利用して、図3において矢印で示すように、締付部21に対して締付トルクを与える。
(5)締付トルクを上げていき、締付トルクが規定トルクを超えると、図4に示すように、破断部23が破断し、締付部21が分離する。
締付部21が分離すると、締付部21はストッパ部材27の上に移動する。なお、本例のように、アンカー100の先端側が重力方向の上になるようにアンカー100が被定着体Tに対して設置される場合、締付部21はストッパ部材27によって支持された状態でストッパ部材27の上に位置する。
これにより、作業者や施工管理者は、締付部21が配置されている位置を目視で確認することにより、締付部21に規定トルクが与えられたかどうか、すなわち、アンカーボルト10に規定の軸力が導入されてアンカー100が確実に被定着体Tに定着されたかどうかを確認できる。
(6)被定着体Tにアンカー100が設置された後、アンカー100に取付物を取り付ける場合は、続いて、接続部22に対して接続ボルト40を螺合する(図5及び図6参照)。そして、接続ボルト40をねじ込んでいくと、接続ボルト40の先端側がストッパ部材27の当接部27bに当接する(図6参照)。
(7)接続ボルト40を接続部22に更にねじ込んでいくと、接続ボルト40の作用によりストッパ部材27の板部27aが変形して(図7参照)、接続部22の内部に収容されていく。
(8)そして、接続ボルト40のねじ込み長さが規定量以上となると、ストッパ部材27の板部27aは接続部22から外方に突出しなくなり、締付部21の支持を解除する(図8参照)。すなわち、ストッパ部材27は、接続ボルト40の作用により変形して締付部21の支持を解除可能である。
(9)ここで、接続部22は、後端側に逸脱防止部25を有するので、図8及び図9に示すように、締付部21は、ストッパ部材27による支持を失っても、逸脱防止部25に引っ掛かり、逸脱防止部25の上に配置される。これにより、作業者や施工管理者は、締付部21が配置されている位置を目視で確認することにより、規定量のねじ込みがなされたかどうかを確認できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係るアンカー100は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変化が可能である。
本発明のアンカー100によれば、ナット20は、締付トルクが与えられる締付部21と、先端側にアンカーボルト10が螺合され、後端側に接続ボルト40が螺合可能な接続部22と、締付部21と接続部22とを連結し、締付トルクが規定トルク以上になると破断して接続部22から締付部21を分離する柱状の破断部23と、を有するので、トルクレンチのような締付トルクを測定できる特殊な工具を使用しなくても、作業者や施工管理者は、締付部21が移動したことを締付部21が配置されている位置を目視することによって、アンカー100に規定トルクが導入されたかどうかを確認できる。また、締付け工程後における何時のタイミングであっても、締付部21が配置されている位置を目視することによって、アンカー100に規定トルクが導入されたかどうかを確認できる。したがって、作業者や施工管理者のスケジュールを拘束しない。よって、特殊な工具を要することなく品質管理を簡略化できる。
10 アンカーボルト
11 ウェッジ
12 拡張部
13 (アンカーボルトの)雄ねじ部
20 ナット
21 締付部
21h 嵌合孔
21W 確認窓
22 接続部
22f (接続部の)雌ねじ部
22h 係合孔
22W 確認窓
23 破断部
23a 柱状体
23b 柱状体
23c 柱状体
24 先端フランジ
25 逸脱防止部
27 ストッパ部材
27a 板部
27b 当接部
30 ワッシャ
40 接続ボルト
100 アンカー
T 被定着体
Th 下孔
H 高さ
X 軸

Claims (15)

  1. 被定着体に定着されるアンカーボルトと、前記アンカーボルトに螺合されるナットと、を備えるアンカーであって、前記ナットは、締付トルクが与えられる締付部と、先端側に前記アンカーボルトが螺合され、後端側に接続ボルトが螺合可能な接続部と、前記締付部と前記接続部とを連結し、前記締付トルクが規定トルク以上になると破断して前記接続部から前記締付部を分離する柱状の破断部と、を有し、
    前記ナットは、分離した前記締付部を支持可能な逸脱防止部を有する
    ことを特徴とするアンカー。
  2. 前記破断部は、前記アンカーボルトの軸を中心とする回転方向に沿って均等に配置された3本以上の柱状体である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンカー。
  3. 前記破断部は、前記締付部に設けられた嵌合孔に嵌合された状態で固定されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアンカー。
  4. 被定着体に定着されるアンカーボルトと、前記アンカーボルトに螺合されるナットと、を備えるアンカーであって、前記ナットは、締付トルクが与えられる締付部と、先端側に前記アンカーボルトが螺合され、後端側に接続ボルトが螺合可能な接続部と、前記締付部と前記接続部とを連結し、前記締付トルクが規定トルク以上になると破断して前記接続部から前記締付部を分離する柱状の破断部と、を有し、
    前記ナットは、
    前記アンカーボルトの軸に対して略直交する方向において対向する係合孔と、
    前記係合孔を貫通した状態で両端が前記接続部から外方に突出し、分離した前記締付部を支持可能なストッパ部材を有する
    ことを特徴とするアンカー。
  5. 前記ストッパ部材は、前記接続部に対して前記接続ボルトが規定量以上に螺合されると、前記接続ボルトの作用により変形して前記締付部の支持を解除可能である
    ことを特徴とする請求項に記載のアンカー。
  6. 前記締付部は、前記接続部の表面色とは異なる表面色を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載のアンカー。
  7. 締付トルクが与えられる締付部と、
    先端側と後端側に雌ねじを有する接続部と、
    前記締付部と前記接続部とを連結し、前記締付トルクが規定トルク以上になると破断して前記接続部から前記締付部を分離する柱状の破断部と、を有し、
    前記破断部は、前記雌ねじに螺合される雄ねじの軸を中心とする回転方向に沿って均等に配置された3本以上の柱状体であり、
    前記接続部は、
    前記雌ねじに螺合される前記雄ねじの軸に対して略直交する方向において対向する係合孔と、
    前記係合孔を貫通した状態で両端が前記接続部から外方に突出し、分離した前記締付部を支持可能なストッパ部材を有する
    ことを特徴とするナット。
  8. 前記ストッパ部材は、前記接続部に対して接続ボルトが規定量以上に螺合されると、前記接続ボルトの作用により変形して前記締付部の支持を解除可能である
    ことを特徴とする請求項に記載のナット。
  9. 前記破断部は、前記締付部に設けられた嵌合孔に嵌合された状態で固定されている
    ことを特徴とする請求項7又は請求項に記載のナット。
  10. 締付トルクが与えられる締付部と、
    先端側と後端側に雌ねじを有する接続部と、
    前記締付部と前記接続部とを連結し、前記締付トルクが規定トルク以上になると破断して前記接続部から前記締付部を分離する柱状の破断部と、を有し、
    前記接続部は、分離した前記締付部を支持可能な逸脱防止部を有する
    ことを特徴とするナット。
  11. 前記締付部は、前記接続部の表面色とは異なる表面色を有する
    ことを特徴とする請求項から請求項10のいずれか1項に記載のナット。
  12. 締付トルクが与えられる締付部と、
    先端側と後端側に雌ねじを有する接続部と、
    前記締付部と前記接続部とを連結し、前記締付トルクが規定トルク以上になると破断して前記接続部から前記締付部を分離する柱状の破断部と、を有し、
    前記接続部の前記雌ねじは、前記接続部に貫通して設けられている
    ことを特徴とするナット。
  13. 接続部とストッパ部材と締付部と、を有し、
    前記接続部が、先端側と後端側に雌ねじと、
    前記雌ねじに螺合される雄ねじの軸に対して略直交する方向において対向する係合孔と、を有し、
    前記ストッパ部材が、前記係合孔を貫通した状態で両端が前記接続部から外方に突出し、前記接続部に組み合わせた状態の前記締付部を支持可能に構成されている
    ことを特徴とするナット。
  14. 前記ストッパ部材は、前記接続部に対して接続ボルトが規定量以上に螺合されると、前記接続ボルトの作用により変形して前記締付部の支持を解除可能である
    ことを特徴とする請求項13に記載のナット。
  15. 前記締付部は、前記接続部の表面色とは異なる表面色を有する
    ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載のナット。
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