JP6925116B2 - 継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置 - Google Patents

継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6925116B2
JP6925116B2 JP2016211598A JP2016211598A JP6925116B2 JP 6925116 B2 JP6925116 B2 JP 6925116B2 JP 2016211598 A JP2016211598 A JP 2016211598A JP 2016211598 A JP2016211598 A JP 2016211598A JP 6925116 B2 JP6925116 B2 JP 6925116B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capillary
joint
tapered portion
sample
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016211598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018071648A (ja
Inventor
熊澤 博嗣
博嗣 熊澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd filed Critical Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority to JP2016211598A priority Critical patent/JP6925116B2/ja
Publication of JP2018071648A publication Critical patent/JP2018071648A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6925116B2 publication Critical patent/JP6925116B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置に関する。
従来、ルアーロックタイプの継手部材(以下「ルアーロック継手」という。)が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。これらは、針基の凹部に入り込むように突出するとともに、針管に連通する筒状のルアー先を備えたものである。
特開2008−119359号公報 特表2004−513675号公報
しかしながら、ルアーロック継手は、本来注射器等の用途に対応したものであり、継手内の流路径が大きく、ナノリットルレベルの微量な液制御には適していない。そのため、微量な液制御を精度良く行うことができない可能性があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、微量な液制御を精度良く行うことができる継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置を提供することを目的とする。
本発明の第一態様に係る継手部材は、キャピラリーに連結された雌継手に接続される継手部材であって、前記雌継手の凹部に入り込むように突出するとともに、前記キャピラリーに連通する筒状のテーパー部を備え、前記キャピラリーの内径Dcに対する前記テーパー部の内径Dfの比Df/Dcは、0.1以上かつ10以下である。
ところで、キャピラリーの雌継手に継手部材を接続して継手部材のテーパー部内に液体を流通させる場合において、テーパー部内の流路径が適切に設定されていないと、テーパー部内を流れる液体の量とキャピラリー内を流れる液体の量との差が過大になることで、ナノリットルレベルの微量な液制御を精度良く行うことができない可能性がある。
本発明者は鋭意研究の結果、キャピラリーの内径Dcに対するテーパー部の内径Dfの比Df/Dcを適切な範囲に設定することで、キャピラリーの内径に合わせテーパー部の内径の最適化を図り、微量な液制御を精度良く行うことができるとの知見を得た。前記比Df/Dcが小さすぎると、テーパー部内を流れる液体の量が過少になる。一方、前記比Df/Dcが大きすぎると、テーパー部内を流れる液体の量が過多になる。そうすると、テーパー部内を流れる液体の量とキャピラリー内を流れる液体の量との差が過大になる。
そこで、本態様に係る継手部材は、前記比Df/Dcを0.1以上かつ10以下としている。この構成によれば、キャピラリーの内径に合わせテーパー部の内径の最適化を図り、テーパー部内を流れる液体の量が過少になったり過多になったりすることを回避することができる。そのため、テーパー部内を流れる液体の量とキャピラリー内を流れる液体の量との差が過大になることを回避することができる。したがって、微量な液制御を精度良く行うことができる。
上記の継手部材において、前記凹部の深さLcに対する前記テーパー部の入り込み量Lfの比Lf/Lcは、0.85以上であることが好ましい。
ところで、キャピラリーの雌継手に継手部材を接続して継手部材のテーパー部内に液体を流通させる場合において、テーパー部の長さが適切に設定されていないと、雌継手の凹部とテーパー部との接続部分に無駄なスペースが生じることで、前記接続部分での液制御が緩慢になり、ナノリットルレベルの微量な液制御を精度良く行うことができない可能性がある。
本発明者は鋭意研究の結果、凹部の深さLcに対するテーパー部の入り込み量Lfの比Lf/Lcを所定値以上に設定することで、凹部に入り込むテーパー部の長さを長くして無駄なスペースを可及的に無くし、微量な液制御を精度良く行うことができるとの知見を得た。前記比Lf/Lcが所定値よりも小さいと、凹部に入り込むテーパー部の長さが短くなる。そうすると、雌継手の凹部とテーパー部との接続部分に無駄なスペースが生じ、前記接続部分での液制御が緩慢になる。
そこで、本態様に係る継手部材は、前記比Lf/Lcを0.85以上としている。この構成によれば、雌継手の凹部とテーパー部との接続部分に無駄なスペースが生じることを回避し、前記接続部分での液制御が緩慢になることを回避することができる。したがって、微量な液制御を精度良く行うことができる。
上記の継手部材において、前記テーパー部とは反対側に配置されるとともに、ポンプに連結された配管継手が接続される配管継手接続部を更に備え、前記配管継手接続部は、前記配管継手の先端が当接する底部を備えていてもよい。
この構成によれば、ポンプに連結された配管継手を配管継手接続部に接続した場合に、配管継手の先端が配管継手接続部の底部に当接するため、液体が外部に漏れないように配管継手と配管継手接続部との間をシールすることができる。
上記の継手部材において、前記底部の表面粗さは、Rmax6.3s以上かつRmax0.2s以下であることが好ましい。
この構成によれば、底部の表面粗さがRmax6.3s以上かつRmax0.2s以下であることで、底部の面精度を最適化することができる。これにより、ポンプに連結された配管継手を配管継手接続部に接続した場合に、配管継手の先端が配管継手接続部の底部により確実に当接するため、配管継手と配管継手接続部との間のシール性を向上することができる。
上記の継手部材において、前記雌継手が接続される筒状の雌継手接続部と、前記テーパー部とを着脱可能に係止する係止部を更に備えていてもよい。
この構成によれば、雌継手接続部とテーパー部とが着脱可能となるため、メンテナンス性を向上することができる。加えて、目的及び用途に合わせて雌継手接続部を替えることができるため、汎用性を向上することができる。加えて、雌継手接続部とテーパー部とを別個独立して作製することができるため、成形性を向上することができる。
本発明の第二態様に係るキャピラリーユニットは、キャピラリーと、前記キャピラリーに連結された雌継手と、前記雌継手に接続される上記継手部材と、を備えている。
この構成によれば、上記継手部材を備えたことで、微量な液制御を精度良く行うことができる。
本発明の第三態様に係るスクリーニング装置は、試料の中から検査対象となる標的細胞を選択的に取得するスクリーニング装置であって、前記試料を載置する試料台と、上記キャピラリーユニットと、前記キャピラリーユニットを介して、前記試料の中から前記標的細胞を吸引する吸引装置と、を備えている。
この構成によれば、上記キャピラリーユニットを備えたことで、微量な液制御を精度良く行うことができる。
本発明によれば、微量な液制御を精度良く行うことができる継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置を提供することができる。
第一実施形態に係るスクリーニング装置の概略構成を示す平面図である。 基板の概略構成を示す斜視図である。 第一実施形態に係るキャピラリーユニットを示す図である。 第一実施形態に係る継手部材を示す図である。 第一実施形態に係るスクリーニング装置の要部を示す図である。 第一実施形態に係る光学観察部及びその周辺構成を示す図である。 ディップ部の概略構成を示す平面図である。 第一検出装置の概略構成を示す図である。 第二検出装置の概略構成を示す図である。 XYアライメントを説明するための図である。 第二実施形態に係る継手部材を示す図である。 第二実施形態に係る第一継手半体を示す図である。 第一継手半体の平面図である。 第二実施形態に係る第二継手半体を示す図である。 第二実施形態の変形例に係る第一継手半体を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図1〜図10を用いて説明する。本実施形態では、試料台に載置された試料に対して光を照射し、試料から発する蛍光(光情報)を標識として探索することで、複数の凹部に収容された試料の中から検査対象となる標的細胞を選択的に回収(取得)するスクリーニング装置を例に挙げて説明する。本実施形態のスクリーニング装置は、試料を載置する試料台と、キャピラリーユニットと、キャピラリーユニットを介して試料の中から標的細胞を吸引する吸引装置と、を備えたものである。本実施形態の試料台は、試料を収容可能な凹部が形成された基板である。
例えば、試料は、直径10μm〜200μm程度の細胞である。細胞には、抗体分泌細胞、希少細胞などが含まれる。なお、試料は、単一の細胞に限らず、コロニー及びスフェロイド(細胞の塊)等を広く含む概念である。
<スクリーニング装置>
図1は、第一実施形態に係るスクリーニング装置1の概略構成を示す平面図である。
図1に示すように、スクリーニング装置1は、基台2と、制御装置3と、表示装置4と、入力装置5と、基板10(試料台)と、キャピラリーユニット100と、吸引装置20(図5参照)と、キャピラリー位置調整装置30と、光学観察部40と、ディップ部50(図7参照)と、検出装置60と、を備えている。スクリーニング装置1は、不図示のケースで覆われている。これにより、スクリーニング装置1内には外部から異物(塵埃)が侵入しないようになっている。
<基台>
基台2は、スクリーニング装置1の各要素(基板10、キャピラリーユニット100及びキャピラリー位置調整装置30)を保持する。平面視で、基台2は矩形状をなしている。
<制御装置>
制御装置3は、スクリーニング装置1の各要素(基台2、吸引装置20、キャピラリー位置調整装置30及び光学観察部40等)の駆動を制御する。制御装置3は、検出装置60と電気的に接続されている。制御装置3は、検出装置60の検出結果に基づいて、後述のアライメント制御を行う。
<表示装置>
表示装置4は、文字及び画像の表示を行う。表示装置4は、スクリーニング装置1に関する種々の情報を表示する。例えば、表示装置4は、液晶ディスプレイである。
<入力装置>
入力装置5は、作業者の操作を受け付ける入力機器を備える。例えば、入力機器は、キーボード及びマウス等である。入力装置5は、入力された所定の情報を制御装置3に出力する。
<基板(試料台)>
図2は、基板10の概略構成を示す斜視図である。
図2に示すように、基板10は、矩形板状をなしている。例えば、基板10は、X軸方向及びY軸方向に50mm程度の長さを有している。基板10は、透光性を有している。例えば、基板10は、ガラス基板又はプラスチック基板である。
基板10には、試料Mを収容可能に窪む複数の凹部11が形成されている。複数の凹部11は、X軸方向及びY軸方向に沿って一定の間隔でマトリックス状に配置されている。例えば、凹部11の断面形状は、U字型の凹形状又はカップ型の凹形状となっている。凹部11の大きさは、1個の試料Mのみが収容され得る大きさとなっている。なお、凹部11の大きさは、複数の試料Mが収容され得る大きさであってもよく、特に限定されない。
なお、各凹部11には、試料Mとともに培養液が収容されていてもよい。例えば、培養液は、DMEM培地、MEM培地、RPMI1640培地、Fischer's培地等が挙げられる。なお、培養液の種類は特に限定されない。
基板10の表面10a(上面)の角部には、マーキング12が形成されている。マーキング12は、基板10の表面10aにおける各凹部11のX軸方向及びY軸方向に関する座標を設定する際の基準となる。例えば、マーキング12は、基板10の表面10aの角部を切削加工することで形成する。なお、マーキング12は、基板10の表面10aの角部を印刷処理することで形成していてもよい。
<キャピラリーユニット>
図3は、第一実施形態に係るキャピラリーユニット100を示す図である。なお、図3では、キャピラリーユニット100をZ軸方向と平行な面(言い換えると、キャピラリー110の中心軸線を含む面)で切断した断面を示している。
図3に示すように、キャピラリーユニット100は、キャピラリー110と、キャピラリー110に連結された雌継手120と、雌継手120に接続された継手部材130と、を備えている。
<キャピラリー>
キャピラリー110は、Z軸方向に長手を有する直線状をなし、かつZ軸方向下側に先端部111を有する円筒状をなしている。例えば、キャピラリー110は、マイクロキャピラリーである。例えば、キャピラリー110は、ステンレス等の金属で形成されている。なお、キャピラリー110は、ガラスで形成されていてもよい。
キャピラリー110は、基板10の凹部11に収容された試料Mのサイズに対応したものを用いる。例えば、キャピラリー110の内径は、試料Mの外形よりも小さく設定されている。例えば、キャピラリー110の内径は、10μm〜100μm程度に設定されている。
<雌継手>
雌継手120は、キャピラリー110の基端部112に連結されている。雌継手120は、樹脂製である。雌継手120は、筒状の雌継手本体121と、雌継手本体121の下端に連結されるとともにキャピラリー110の基端部112が結合されたキャピラリー接続部122と、雌継手本体121の上端から径方向外方に突出する円環状のフランジ部123と、を備えている。雌継手本体121、キャピラリー接続部122及びフランジ部123は、同一の部材により一体的に形成されている。
雌継手本体121は、Z軸方向下側ほど径方向内側に位置するように緩やかに先細りする円筒状をなしている。
キャピラリー接続部122は、Z軸方向に厚みを有する円盤状をなしている。キャピラリー接続部122の径方向中心には、Z軸方向に開口するとともにキャピラリー110の基端部112が嵌合される貫通孔122hが形成されている。
雌継手120には、Z軸方向下側に窪む凹部124が形成されている。凹部124は、雌継手本体121の内周面121aとキャピラリー接続部122の上面122aとで区画される部分である。凹部124内の空間124sは、キャピラリー110の内部通路に連通している。
<継手部材>
図4は、第一実施形態に係る継手部材130を示す図である。なお、図4は、図3に示すキャピラリーユニット100から雌継手120を取り外した状態の断面を示している。
図4に示すように、継手部材130の外形は、筒状をなしている。例えば、継手部材130は、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の樹脂製である。なお、継手部材130は、樹脂製に限らず、金属製であってもよい。
図3に示すように、継手部材130は、雌継手120よりも大きい外形を有する筒状の継手本体131と、雌継手120の凹部124に入り込むように突出するとともにキャピラリー110に連通する筒状のテーパー部135と、を備えている。継手本体131及びテーパー部135は、同一の部材により一体的に形成されている。
継手本体131は、テーパー部135の側(すなわち下側)に配置されるとともに、雌継手120が接続される筒状の雌継手接続部132と、テーパー部135とは反対側(すなわち上側)に配置されるとともに、ポンプ21に連結された配管継手23(図5参照)が接続される配管継手接続部133と、を備えている。
雌継手接続部132は、下方に開口する円筒状をなしている。雌継手接続部132は、配管継手接続部133の外形と実質的に同じ外形を有するとともに、配管継手接続部133の内形よりも小さい内形を有している。すなわち、雌継手接続部132の肉厚(径方向の厚み)は、配管継手接続部133の肉厚(径方向の厚み)よりも厚くなっている。
雌継手接続部132の内周面132aには、雌継手120のフランジ部123が螺合される不図示のネジ山が形成されている。すなわち、雌継手接続部132には、雌継手120が螺合により着脱可能に取り付けられている。
配管継手接続部133は、上方に開口する有底円筒状をなしている。配管継手接続部133の内周面133aには、配管継手23(図5参照)の雄ネジ部(不図示)が螺合される不図示の雌ネジ部が形成されている。すなわち、配管継手接続部133には、配管継手23が螺合により着脱可能に取り付けられている。
配管継手接続部133は、配管継手23の先端が当接する上面134aを有する底部134を備えている。底部134は、継手本体131とテーパー部135とを連結する部分である。言い換えると、底部134は、配管継手接続部133の内周面133aと雌継手接続部132の内周面132aとを上下に区画する部分である。
底部134の上面134aは、鏡面仕上げが施されている。具体的に、底部134の表面粗さは、Rmax6.3s以上かつRmax0.2以下とされている。なお、底部134の表面粗さは、JIS規格「JISB0601−1982」の方法で測定している。
テーパー部135は、雌継手本体121の外形よりも小さい外形を有するとともに、Z軸方向下側ほど径方向内側に位置するように緩やかに先細りする円筒状をなしている。テーパー部135の下端135aは、継手本体131の下端131a(すなわち、雌継手接続部132の下端)よりも下方に位置している。テーパー部135の内部通路は、凹部124内の空間124sを介して、キャピラリー110の内部通路に連通している。
本実施形態において、キャピラリー110の内径Dcに対するテーパー部135の内径Dfの比Df/Dcは、0.8以上かつ3.2以下とされている。なお、前記比Df/Dcは、上記範囲に限らず、0.1以上かつ10以下とされていてもよい。
本実施形態において、凹部124の深さLcに対するテーパー部135の入り込み量Lfの比は、0.85以上とされている。ここで、凹部124の深さLcは、キャピラリー接続部122の上面122aとフランジ部123の上面123aとのZ軸方向間の距離である。テーパー部135の入り込み量Lfは、テーパー部135の下端135aとフランジ部123の上面123aとのZ軸方向間の距離である。
<吸引装置>
図5は、第一実施形態に係るスクリーニング装置1の要部を示す図である。
図5に示すように、吸引装置20は、キャピラリーユニット100を介して、試料Mの中から標的細胞を吸引する。吸引装置20は、ポンプ21を備えている。例えば、ポンプ21は、ステッピングモーターで駆動するチューブポンプである。ポンプ21は、配管22及び配管継手23を介してキャピラリーユニット100に接続されている。これにより、ポンプ21が駆動すると、キャピラリーユニット100内を液体が流れるようになっている。
<キャピラリー位置調整装置>
キャピラリー位置調整装置30は、基板10に対するキャピラリー110(キャピラリーユニット100)の位置を調整する。キャピラリー位置調整装置30は、キャピラリー昇降機構31と、基板移動機構35と、を備えている。
<キャピラリー昇降機構>
キャピラリー昇降機構31は、キャピラリー110(キャピラリーユニット100)をZ軸方向に昇降させる。キャピラリー昇降機構31は、アーム32と、Z駆動機構33と、アライメント機構34と、を備えている。
アーム32は、キャピラリー110を保持する。具体的に、アーム32は、キャピラリーユニット100における継手部材130を把持してキャピラリー110の姿勢を保つ。アーム32は、XY平面に平行な方向に延びる棒状部材である。アーム32の一端部には、キャピラリーユニット100が着脱可能に取り付けられている。アーム32の他端部には、Z駆動機構33が連結されている。
Z駆動機構33は、アーム32をZ軸方向に昇降可能とするとともに、Z軸回り(θZ方向)に回転可能である。例えば、Z駆動機構33は、ステッピングモーターにより駆動される。このような構成により、キャピラリー110(キャピラリーユニット100)は、旋回、昇降、吸引及び排出といった動作を実行可能となっている。
例えば、Z駆動機構33は、Z軸方向におけるストロークが20mm、移動速度が5〜5000μm/sec、Z軸方向における位置制御が±1μmに設定されている。また、Z駆動機構33は、θZ方向の旋回動作における駆動角度が±100度(ストローク200度)、回転位置制御が±0.002度に設定されている。
アライメント機構34は、キャピラリー110のアライメントを行うための機構である。例えば、アライメント機構34は、マイクロメーター等の調整用ツマミを備えている。これにより、アーム32に対するキャピラリー110の取付位置をXY平面内において微調整することができる。
<基板移動機構>
基板移動機構35は、基板10をXY平面に沿って移動させる。基板移動機構35は、ステージ36と、XY駆動機構37と、を備えている。
ステージ36は、基板10を載置する載置台である。ステージ36の上面には、吸引回収領域36a及び排出回収領域36bが設けられている。吸引回収領域36aは、基板10の凹部11から試料Mを吸引して回収する回収作業を行うための領域である。排出回収領域36bは、基板10の凹部11から吸引回収した試料Mを排出して回収するための領域である。すなわち、キャピラリー110は、吸引回収領域36aにおいて基板10(凹部11)から試料Mを吸引し、吸引した試料Mを排出回収領域36bにおいて排出する。
排出回収領域36bには、キャピラリー110が排出した試料Mを回収するための回収トレイ15が設置されている。回収トレイ15は、矩形板状をなしている。回収トレイ15には、試料Mを収容可能に窪む複数のウエル16が形成されている。複数のウエル16は、X軸方向及びY軸方向に沿って一定の間隔でマトリックス状に配置されている。ウエル16は、キャピラリー110から順次排出される試料Mを別々に回収して収容する。例えば、ウエル16の断面形状は、U字型の凹形状又はカップ型の凹形状となっている。ウエル16の大きさは、基板10の凹部11の大きさと同程度となっている。なお、ウエル16の大きさは、複数の試料Mが収容され得る大きさであってもよく、特に限定されない。
ステージ36における吸引回収領域36aには、基板10の下面を臨ませる開口36hが形成されている。ステージ36における吸引回収領域36aには、基板10を保持するためのガイド(不図示)が設けられている。これにより、基板10は、吸引回収領域36aの所定位置に位置決めされた状態で保持されている。
なお、吸引回収領域36aにおける基板10の保持方法は、吸着機構による吸着保持であってもよく、特に限定されない。
XY駆動機構37は、ステージ36をX軸方向及びY軸方向に沿って移動可能である。例えば、XY駆動機構37は、モータ及び送りネジ等を備えている。なお、XY駆動機構37は、リニアモータ等を備えていてもよく、特に限定されない。
なお、基板移動機構35は、XY駆動機構37とは独立して、ステージ36の上面をXY面内において傾斜可能となっていてもよい。これにより、ステージ36は、基板10の表面10aの平行度に僅かな傾きが存在した場合であっても補正することができる。
<光学観察部>
図6は、第一実施形態に係る光学観察部40及びその周辺構成を示す図である。
図6に示すように、光学観察部40は、対物レンズユニット41と、接眼レンズ42と、受光部43と、照明部44と、光源ユニット45と、第一ミラー46と、第二ミラー47と、ハーフミラー48と、を備えている。
対物レンズユニット41は、吸引回収領域36aに形成された開口36hを介して、基板10の下面と対向した状態で配置されている。例えば、対物レンズユニット41は、10倍、20倍、40倍に対応した3つの対物レンズ41a,41b,41cを備えている。例えば、対物レンズユニット41は、レボルバー式で回転することで、使用する対物レンズ41a,41b,41cを切り替え可能になっている。
例えば、ステージ36が上下動することで、基板10と各対物レンズ41a,41b,41cとのZ軸方向における相対距離を調整可能になっている。これにより、各対物レンズ41a,41b,41cは、基板10の凹部11内の試料Mに対するピント調整を行う。
なお、対物レンズユニット41側に昇降機構を設けてもよい。すなわち、対物レンズユニット41が上下動することで、基板10と各対物レンズ41a,41b,41cとのZ軸方向における相対距離を調整可能になっていてもよい。
接眼レンズ42は、対物レンズを介した観察像を作業者の肉眼で視認可能とさせる。例えば、接眼レンズ42の倍率は、10倍に設定されている。
例えば、受光部43は、CCDイメージセンサ等の撮像素子である。受光部43は、撮像画像を制御装置3に出力する。これにより、表示装置4(図1参照)には、撮像画像が表示される。
照明部44は、基板10の上方に配置された上側照明44aと、基板10の下方に配置された下側照明44bと、を備えている。
例えば、上側照明44aは、基板10の凹部11に対する対物レンズユニット41のピント調整時に使用される。例えば、下側照明44bは、キャピラリー110と観察領域との位置合わせ時に使用される。
光源ユニット45は、励起光源45aと、光学フィルタ45bと、ダイクロイックミラー45cと、を備えている。
励起光源45aは、基板10の凹部11に収容された試料Mを励起して蛍光Yを生じさせるための励起光Bを発する。例えば、励起光源45aは、レーザー光源、水銀ランプ等である。なお、蛍光Yは、励起光Bよりも長波長の光である。
光学フィルタ45bは、励起光源45aの光射出面の側に設けられている。光学フィルタ45bは、励起光源45aから発せられた光のうち所定の励起波長帯域のみを透過させる。
ダイクロイックミラー45cは、励起光源45aから発せられて光学フィルタ45bを透過した波長帯域の励起光Bを反射するとともに、基板10に載置された試料Mからの蛍光Yを透過する光学特性を有している。加えて、ダイクロイックミラー45cは、基板10から反射光として戻ってくる光(励起光B)も反射する光学特性を有している。
このような構成により、励起光源45aが励起光を発すると、光学フィルタ45bを透過した波長帯域の励起光Bがダイクロイックミラー45cで反射される。その後、ダイクロイックミラー45cで反射された励起光Bは、対物レンズユニット41に入射し、開口36hを介して基板10の下面に入射する。これにより、基板10の凹部11に収容された試料Mにおいて蛍光Yを発生させることができる。
一方、基板10で反射された光(励起光B)は、ダイクロイックミラー45cで反射されて励起光源45a側に戻るため、受光部43側へは導かれない。
試料Mで発生した蛍光Yは、ダイクロイックミラー45cを透過した後、不図示の蛍光フィルタに入射する。蛍光フィルタは、ダイクロイックミラー45cを透過した蛍光Yのうち検出したい波長帯域のみを透過させる。蛍光フィルタを透過した蛍光Yは、第一ミラー46で反射された後、第二ミラー47で反射されて受光部43側に導かれる。
ハーフミラー48は、受光部43の手前(具体的には、第二ミラー47と受光部43との間の光路上)に配置されている。ハーフミラー48は、第二ミラー47で反射された蛍光Yの一部を透過するとともに、残りの一部を反射する。ハーフミラー48を透過した光は、受光部43へと導かれる。一方、ハーフミラー48で反射された光は、接眼レンズ42へと導かれる。
制御装置3は、受光部43から出力された撮像画像を解析する画像解析部3aを備えている。上述のように、基板10で反射された光は受光部43側に導かれない。これにより、画像解析部3aは、受光部43から出力されるノイズの少ない撮像画像を解析することができる。そのため、後述する回収条件を満たした高輝度の蛍光Yを発する試料Mが収容されている凹部11の座標位置を算出することができる。
制御装置3は、算出した凹部11の座標位置に基づき、キャピラリー位置調整装置30を駆動制御する。これにより、回収対象となる試料Mを収容した凹部11上にキャピラリー110を配置することができる。
<ディップ部>
図7は、ディップ部50の概略構成を示す平面図である。
図7に示すように、ディップ部50は、キャピラリー110を浸漬(ディップ)する。ディップ部50は、試薬ディップ部51と、洗浄液ディップ部52と、を備えている。
以下、キャピラリー110が試料Mを吸引する位置を「吸引ポジション」、キャピラリー110の待機位置を「待機ポジション(ホームポジション)」、キャピラリー110を洗浄する位置を「洗浄ポジション」、キャピラリー110が試料Mを排出する位置を「排出ポジション」という。キャピラリー110は、アーム32の回動動作によって、吸引ポジションP1、待機ポジションP2、洗浄ポジションP3及び排出ポジションP4間を移動する。
試薬ディップ部51は、待機ポジションP2に配置されている。試薬ディップ部51は、キャピラリー110の先端部111(図3参照)を液体で濡らした状態とする。これにより、待機ポジションP2において、キャピラリー110の先端部111が乾燥してしまうことを抑制することができる。
なお、試薬ディップ部51において、キャピラリー110の先端部111をディップする液体としては、凹部11に試料Mとともに配置されている培養液又はPBS(Phosphate bufferedsaline)を用いる。
洗浄液ディップ部52は、洗浄ポジションP3に配置されている。洗浄液ディップ部52は、浸漬したキャピラリー110の先端部111に洗浄液を充填することで、キャピラリー110の先端部111の内部を洗浄する。これにより、各凹部11における回収動作において1つのキャピラリー110を共用した場合であっても、コンタミネーションの発生を抑制することができる。
なお、洗浄液ディップ部52において、キャピラリー110の先端部111を洗浄する洗浄液としては、凹部11に試料Mとともに配置されている培養液又はPBSを用いる。
<検出装置>
図1に示すように、平面視で、検出装置60は、吸引回収領域36aと重なる位置に配置されている。検出装置60は、第一検出装置61と、第二検出装置62と、を備えている。
図8は、第一検出装置61の概略構成を示す図である。
図8に示すように、第一検出装置61は、検出光としてレーザー光を用いることで、基板10の表面10aの高さ及び平行度を非接触方式で測定可能である。第一検出装置61は、不図示の固定部材によって基台2(図1参照)に固定されている。そのため、第一検出装置61は、ステージ36上に載置された基板10に対して相対的な位置が固定されたものとなっている。これにより、第一検出装置61は、精度の高い測定を行うことが可能である。
第一検出装置61は、検出光L1を発する発光部61aと、検出光L1を受ける受光部61bと、を備えている。例えば、発光部61aは、検出光L1として光径が1μmのレーザー光を発する。受光部61bは、発光部61aから発せられて基板10の表面10aで反射された検出光L1を受ける。
例えば、発光部61aは、YAGレーザーである。受光部61bは、基板10の表面10aで反射されて受光部61bに検出光L1が到達するまでの時間、及び基板10の表面10aによる検出光L1の反射角度等に基づいて、基板10の高さ(Z軸方向の座標位置)及び平行度に関する情報を取得する。第一検出装置61は、検出結果を制御装置3に出力する。
図9は、第二検出装置62の概略構成を示す図である。
図9に示すように、第二検出装置62は、検出光としてレーザー光を用いることで、キャピラリー110の先端部111の高さを非接触方式で計測可能である。第二検出装置62は、不図示の固定部材によって基台2(図1参照)に固定されている。そのため、第二検出装置62は、キャピラリー110に対して相対的な位置が固定されたものとなっている。これにより、第二検出装置62は、精度の高い測定を行うことが可能である。
加えて、第二検出装置62は、計測位置と待機位置との間で移動可能となっている。例えば、第二検出装置62によってキャピラリー110の検出を行わない場合、第二検出装置62をアーム32よりも上方の待機位置に退避させることで、キャピラリー110の動作を妨げないようになっている。
第二検出装置62は、検出光L2を発する発光部62aと、検出光L2を受ける受光部62bと、を備えている。例えば、発光部62aは、検出光L2として光径が1μmのレーザー光を発する。受光部62bは、発光部62aから発せられた検出光L2を受ける。
例えば、発光部62aは、YAGレーザーである。受光部62bは、発光部62aから発せられた検出光L2がキャピラリー110の先端部111で遮られることで変化する検出光L2の受光量(輝度)等に基づいて、キャピラリー110の先端部111の高さ(Z軸方向の座標位置)に関する情報を検出する。第二検出装置62は、検出結果を制御装置3に出力する。
このような構成により、基板10、及びキャピラリー110の先端部111の高さに関する情報を非接触方式で検出することができる。よって、基板10及びキャピラリー110に接触に伴うダメージを与えることなく、且つ接触に伴う位置ズレを生じさせることなく、基板10及びキャピラリー110の位置情報を高精度で検出することが可能である。
<スクリーニング方法>
以下、本実施形態のスクリーニング装置1を用いて、基板10の凹部11内から蛍光を発する試料Mを標的細胞としてキャピラリー110により吸引して回収するスクリーニング方法の一例について説明する。
まず、スクリーニング装置1の電源をオンにする。
スクリーニング装置1は、電源をオンにされると、初期化動作を行う。例えば、初期化動作では、ステージ36を待機位置(初期位置)まで移動させる。そして、キャピラリー110の旋回動作、昇降動作、吸引排出動作を行った後に、キャピラリー110を待機位置(待機ポジションP2)まで移動させる。これにより、ステージ36及びキャピラリー110が他の機構に干渉することなく正常に動作することを確認することができる。加えて、ステージ36及びキャピラリー110が基準位置(ホームポジション)で待機した状態となる。
次に、各凹部11内に試料Mを収容した基板10を、ステージ36の吸引回収領域36aにセットする。また、ステージ36の排出回収領域36bに回収トレイ15をセットする。例えば、基板10及び回収トレイ15のセット作業は作業者による手動で行う。なお、前記セット作業は、ロボットにより自動化してもよい。
次に、対物レンズの凹部11に対するピント調整を行う。具体的に、対物レンズユニット41の中から使用する対物レンズ(例えば、対物レンズ41a)を選択し、選択した対物レンズ41aを励起光Bの光路上にセットする。なお、ピント調整時においては、光源ユニット45のダイクロイックミラー45cを対物レンズユニット41の下方から退避させておく。
次に、照明部44の上側照明44aを点灯する。このとき、上側照明44aからの光は凹部11を透過して対物レンズ41a、第一ミラー46、第二ミラー47及びハーフミラー48を介して接眼レンズ42へと導かれる。例えば、作業者は、接眼レンズ42を介して凹部11の観察像を視認しつつ、対物レンズ41aのピント調整を行う。
次に、第一検出装置61によって、基板10の上面10aの高さおよび平行度を非接触方式で検出する。これにより、基板10に接触に伴うダメージを与えることなく、且つ接触に伴う位置ズレを生じさせることなく、基板10の上面10aの位置情報を高精度で検出することができる。
第一検出装置61は、制御装置3に検出結果を送信する。制御装置3は、基板10の上面10aの平行度に僅かな傾きが認められた場合、ステージ36の上面をXY面内において傾斜させることで平行度を補正する。
制御装置3は、第一検出装置61から送信された検出結果を表示装置4に出力する。例えば、表示装置4には、基板10の上面10aの高さが表示される。
ところで、第一検出装置61による基板10の上面10aの検出は、基板10の上面10aの全域について実施するものでは無いため、基板10の上面10aの一部の領域(検出エリアの外側の領域)に何らかの理由によって僅かな凹凸が生じていることも想定される。
本実施形態においては、作業者が入力装置5により、上記データに対して数μmのマージンを加えることが可能となっている。この場合、第一検出装置61で検出した基板10の上面10aの高さデータに所定のマージンを加えたものを、基板10の上面10aの高さとして設定することができる。
以上により、装置内における、基板10の上面10aのアライメント(位置決め)が終了する。
次に、X軸方向及びY軸方向において、基板10とキャピラリー110との位置決め(以下「XYアライメント」という。)を行う。例えば、XYアライメントは、目視により行う。具体的に、XYアライメントは、キャピラリー110の先端部111と凹部11とがZ軸方向に重なるように目視確認しながら、XY駆動機構37によりステージ36をX軸方向及びY軸方向に沿って移動させることで行う。加えて、アライメント機構34の調整用ツマミ(マイクロメーター)を操作することで行う。
例えば、XYアライメントにおいては、下側照明44bを点灯し、吸引ポジションP1におけるキャピラリー110のXY平面内での位置決めを行う。このとき、照明光は、凹部11を透過してキャピラリー110に照射される。キャピラリー110で反射された光は、対物レンズ41a、第一ミラー46、第二ミラー47及びハーフミラー48を介して、接眼レンズ42及び受光部43へと導かれる。そして、表示装置4には、受光部43へと導かれた画像が表示される。
図10はXYアライメントを説明するための図である。
図10に示すように、XYアライメントにおいては、例えば、キャピラリー110の中心軸C1(径方向中心を通る軸)と凹部11の観察領域の基準点G1とを一致させる。ここで、「凹部11の観察領域の基準点G1」は、表示装置4に表示される表示画像G(対物レンズ41aを介して受光部43へと導かれた画像)の中心点に相当する。
キャピラリー110の中心軸C1と表示画像Gの中心G1とのアライメントは、アライメント機構34の調整用ツマミ(マイクロメーター)を操作することで行う。例えば、表示画像Gの中心G1に相当する位置に、十字印等のターゲットマークTMを表示させる。これにより、キャピラリー110の中心軸C1と表示画像Gの中心G1とのアライメントを容易に行うことができる。
アライメント調整後、キャピラリー110は待機ポジションP2にて待機する。キャピラリー110は、試薬ディップ部51において先端部111が液体で濡れた状態とされるので、先端部111が乾燥してしまうことを抑制することができる。
次に、光源ユニット45を起動する。励起光源45aからの光は、光学フィルタ45bを介した所定波長の励起光Bとなる。この励起光Bは、ダイクロイックミラー45cで反射された後に対物レンズ41aに入射して基板10の下面側を照射する。これにより、所定の凹部11に収容された試料Mから蛍光Yが発生する。
試料Mで発生した蛍光Yは、ダイクロイックミラー45cを透過した後、さらに蛍光フィルタ(不図示)によって検出したい波長帯域のみが透過される。蛍光フィルタを透過した蛍光Yは、受光部43に受光される。受光部43による受光画像は、表示装置4に表示される。
作業者は、表示装置4に表示された画像により蛍光Yが発している試料Mを確認した場合、全ての凹部11の蛍光画像の取得動作を開始する。例えば、上記取得動作は、作業者が入力装置5を介して表示装置4に表示されたスタートスイッチを操作することで開始される。
これにより、受光部43の受光した蛍光画像が制御装置3に取得される。制御装置3の画像解析部3aは、受光部43から出力される受光画像を解析することで、試料Mが発している蛍光輝度を算出し、試料Mを収容している凹部11の座標位置と蛍光輝度とを対応させたデータを作成する。
例えば、制御装置3は、蛍光発光点が凹部座標上に位置するもの(凹部11内で発生した蛍光である)で、蛍光発光面積が所定の閾値より小さく、且つ蛍光発光輝度が所定の閾値よりも高い試料Mを収容した凹部11を上位100個までリスト化(対応する凹部11の蛍光発光輝度及び座標位置を収容したもの)し、表示装置4に表示させる。なお、制御装置3は、蛍光発光面積が必要以上に大きいものについてはカウントしない。これは、蛍光発光面積が必要以上に大きいものは、凹部11内の複数の試料Mから蛍光が発生しているからである。なお、蛍光発光面積および蛍光発光輝度の閾値は、試料Mの種類に応じて適宜変更可能である。
一例として、蛍光タンパク質と目的タンパク質とからなる融合タンパク質をコードする遺伝子の安定性発現株のスクリーニングにおいて、制御装置3は、安定性発現株中の蛍光タンパク質から発生される蛍光をリスト化する。蛍光タンパク質としては、緑色蛍光タンパク質(Green Fluorescent Protein, GFP)、赤色蛍光タンパク質(Red Fluorescent Protein, RFP)、黄色蛍光タンパク質(Yellow Fluorescent Protein, YFP)等が挙げられる。蛍光発光面積が大きいことは、安定性発現株中で目的タンパク質をコードする遺伝子が高発現していることを意味する。目的遺伝子の安定性高発現株を取得したい場合、作業者は、リストの中から、蛍光発光面積が大きい細胞株を選択すればよい。
また、一例として、特定の抗原に特異的に結合するモノクローナル抗体を分泌する抗体産生細胞のスクリーニングにおいて、凹部11内に存在する抗体を蛍光標識する場合、制御装置3は、各凹部11から発生される蛍光をリスト化する。蛍光発光面積が大きいことは、抗体産生細胞が目的の抗体を大量に分泌していることを意味する。作業者は、リストの中から、蛍光発光面積が大きい細胞を選択することにより、特定の抗原に特異的に結合するモノクローナル抗体を分泌する抗体産生細胞を得ることができる。
従来、モノクローナル抗体の製造方法としては、ハイブリドーマ法が一般的に用いられてきた。ハイブリドーマ法は、例えば、抗原を免疫したマウスの脾細胞と骨髄腫細胞とを細胞融合させることで自律増殖能を持ったハイブリドーマを作製し、目的の特異性を有するクローンのみをスクリーニングする方法である。当該方法においては、ハイブリドーマ作製の際の融合効率が1/10〜1/10と低く、多くの抗体産生細胞を取り逃しているという欠点がある。
係る欠点に対する解決策として、ハイブリドーマを作製せずに、抗体産生細胞であるB細胞自体を評価する方法が考えられる。しかしながら、B細胞自体は体外で長期間培養できないという問題点があった。本実施形態によれば、簡便にスクリーニングが可能であるため、B細胞の短期培養で目的の抗体産生細胞を選別することができる。
なお、試料Mから2色の蛍光が発光される場合においては、蛍光フィルタ(不図示)を変更し、受光部43により検出する波長帯域を変更すればよい。制御装置3は、受光部43から送信される受光画像から試料Mが発している2色の蛍光輝度をそれぞれ算出し、該試料Mを収容している凹部11の座標位置を対応させて記憶する。そして、2色の蛍光発光輝度がそれぞれ閾値よりも高い試料Mを収容した凹部11の位置座標を上述のようにリスト化する。
一例として、蛍光タンパク質と目的タンパク質とからなる2種類の融合タンパク質(例えば、タンパク質XとGFPの融合タンパク質、及び、タンパク質YとYFPの融合タンパク質)をコードする遺伝子の安定性発現株のスクリーニングにおいて、制御装置3は、安定性発現株中の蛍光タンパク質から発生される2色の蛍光をリスト化する。2つの目的遺伝子の安定性高発現株を取得したい場合、作業者は、リストの中から、2色の蛍光発光面積が大きい細胞株を選択すればよい。
作業者は、表示装置4に表示されたリストから細胞回収を行う凹部11を任意で選択することができる。作業者は、表示装置4に表示されたリストから任意の凹部11を選択した後、キャピラリーユニット100による吸引回収動作を開始させる。例えば、上記吸引回収動作は、作業者が入力装置5を介して表示装置4に表示されたスタートスイッチを操作することで開始される。
キャピラリーユニット100は、制御装置3からの指示に基づいて、上記選択されたリストに対応した凹部11に対し、細胞回収動作を順次行う。
細胞回収動作は、以下のステップを繰り返す。
第一動作として、キャピラリー110は、待機ポジションP2から吸引ポジションP1へと移動する。
第二動作として、キャピラリー110は、吸引ポジションP1に位置する凹部11内から試料Mを吸引回収する。
第三動作として、キャピラリー110は、アーム32の旋回動作によって排出回収領域36bに設置された回収トレイ15上に移動する。
第四動作として、キャピラリー110は、回収トレイ15の所定のウエル16に試料Mを排出する。
第五動作として、キャピラリー110は、アーム32の旋回動作によって洗浄ポジションP3へと移動する。キャピラリー110は、洗浄ポジションP3に設置された洗浄液ディップ部52にディップすることで、先端部111の内部を洗浄する。
第六動作として、キャピラリー110は、アーム32の旋回動作によって待機ポジションP2へと移動する。キャピラリー110は、待機ポジションP2に設置された試薬ディップ部51にて先端部11を液体にディップさせた状態とする。
以上の6つの動作を繰り返すことで、キャピラリーユニット100による細胞回収動作が実行される。
制御装置3は、キャピラリー110が待機ポジションP2(試薬ディップ部51)から離間した事を確認した後、又は確認する少し前のタイミングで、次の細胞回収動作の対象となる凹部11を吸引ポジションP1に位置させるように、XY駆動機構37によりステージ36上の基板10を移動する。
これにより、キャピラリー110が吸引ポジションP1に到達した際、吸引ポジションP1には次の細胞回収対象となる凹部11が既に配置された状態となる。よって、キャピラリー110は吸引ポジションP1で凹部11が移動してくるのを待つことなく、上記第二動作以降を迅速に実行できる。したがって、上記細胞回収動作を短時間で繰り返し行うことができる。
制御装置3は、上記選択されたリストに対応した全ての凹部11から試料Mを回収した後、キャピラリー110を洗浄ポジションP3で洗浄し、洗浄後のキャピラリー110を待機ポジションP2にて先端部11を液体にディップした状態で待機させる。
また、制御装置3は、表示装置4の画面に、指定動作(細胞回収動作)が完了(終了)した旨の表示を行う。
以上のように、本実施形態に係る継手部材130は、キャピラリー110に連結された雌継手120に接続される継手部材であって、雌継手120の凹部124に入り込むように突出するとともに、キャピラリー110に連通する筒状のテーパー部135を備え、キャピラリー110の内径Dcに対するテーパー部135の内径Dfの比Df/Dcは、0.1以上かつ10以下である。
ところで、キャピラリー110の雌継手120に継手部材130を接続して継手部材130のテーパー部135内に液体を流通させる場合において、テーパー部135内の流路径が適切に設定されていないと、テーパー部135内を流れる液体の量とキャピラリー110内を流れる液体の量との差が過大になることで、ナノリットルレベルの微量な液制御を精度良く行うことができない可能性がある。
本発明者は鋭意研究の結果、キャピラリー110の内径Dcに対するテーパー部135の内径Dfの比Df/Dcを適切な範囲に設定することで、キャピラリー110の内径に合わせテーパー部135の内径の最適化を図り、微量な液制御を精度良く行うことができるとの知見を得た。前記比Df/Dcが小さすぎると、テーパー部135内を流れる液体の量が過少になる。一方、前記比Df/Dcが大きすぎると、テーパー部135内を流れる液体の量が過多になる。そうすると、テーパー部135内を流れる液体の量とキャピラリー110内を流れる液体の量との差が過大になる。
そこで、本実施形態に係る継手部材130は、前記比Df/Dcを0.1以上かつ10以下としている。この構成によれば、キャピラリー110の内径に合わせテーパー部135の内径の最適化を図り、テーパー部135内を流れる液体の量が過少になったり過多になったりすることを回避することができる。そのため、テーパー部135内を流れる液体の量とキャピラリー110内を流れる液体の量との差が過大になることを回避することができる。したがって、微量な液制御を精度良く行うことができる。
本実施形態においては、テーパー部135の内径の更なる最適化を図り、キャピラリー110の内径Dcに対するテーパー部135の内径Dfの比Df/Dcを、0.8以上かつ3.2以下としている。そのため、テーパー部135内を流れる液体の量とキャピラリー110内を流れる液体の量との差が過大になることをより一層確実に回避することができる。したがって、微量な液制御をより一層精度良く行うことができる。
また、本実施形態に係る継手部材130において、凹部124の深さLcに対するテーパー部135の入り込み量Lfの比Lf/Lcは、0.85以上である。
ところで、キャピラリー110の雌継手120に継手部材130を接続して継手部材130のテーパー部135内に液体を流通させる場合において、テーパー部135の長さが適切に設定されていないと、雌継手120の凹部124とテーパー部135との接続部分に無駄なスペースが生じることで、前記接続部分での液制御が緩慢になり、ナノリットルレベルの微量な液制御を精度良く行うことができない可能性がある。
本発明者は鋭意研究の結果、凹部124の深さLcに対するテーパー部135の入り込み量Lfの比Lf/Lcを所定値以上に設定することで、凹部124に入り込むテーパー部135の長さを長くして無駄なスペースを可及的に無くし、微量な液制御を精度良く行うことができるとの知見を得た。前記比Lf/Lcが所定値よりも小さいと、凹部124に入り込むテーパー部135の長さが短くなる。そうすると、雌継手120の凹部124とテーパー部135との接続部分に無駄なスペースが生じ、前記接続部分での液制御が緩慢になる。
そこで、本実施形態に係る継手部材130は、前記比Lf/Lcを0.85以上としている。この構成によれば、雌継手120の凹部124とテーパー部135との接続部分に無駄なスペースが生じることを回避し、前記接続部分での液制御が緩慢になることを回避することができる。したがって、微量な液制御を精度良く行うことができる。
また、本実施形態に係る継手部材130において、テーパー部135とは反対側に配置されるとともに、ポンプ21に連結された配管継手23が接続される配管継手接続部133を更に備え、配管継手接続部133は、配管継手23の先端が当接する底部134を備えている。
この構成によれば、ポンプ21に連結された配管継手23を配管継手接続部133に接続した場合に、配管継手23の先端が配管継手接続部133の底部134に当接するため、液体が外部に漏れないように配管継手23と配管継手接続部133との間をシールすることができる。
また、本実施形態に係る継手部材130において、底部134の表面粗さは、Rmax6.3s以上かつRmax0.2s以下である。
この構成によれば、底部134の表面粗さがRmax6.3s以上かつRmax0.2s以下であることで、底部134の面精度を最適化することができる。これにより、ポンプ21に連結された配管継手23を配管継手接続部133に接続した場合に、配管継手23の先端が配管継手接続部133の底部134により確実に当接するため、配管継手23と配管継手接続部133との間のシール性を向上することができる。
本実施形態に係るキャピラリーユニット100は、キャピラリー110と、キャピラリー110に連結された雌継手120と、雌継手120に接続される上記継手部材130と、を備えている。
この構成によれば、上記継手部材130を備えたことで、微量な液制御を精度良く行うことができる。
本実施形態に係るスクリーニング装置1は、試料Mの中から検査対象となる標的細胞を選択的に取得するスクリーニング装置であって、試料Mを載置する基板10と、上記キャピラリーユニット100と、キャピラリーユニット100を介して、試料Mの中から標的細胞を吸引する吸引装置20と、を備えている。
この構成によれば、上記キャピラリーユニット100を備えたことで、微量な液制御を精度良く行うことができる。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態について、図11〜14を用いて説明する。
図11は、第二実施形態に係る継手部材230を示す図である。
図11に示すように、本実施形態では、第一実施形態に対して、継手部材の態様が特に異なる。以下の図において、第一実施形態と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
<継手部材>
図11に示すように、継手部材230は、第一継手半体240と、第一継手半体240に着脱可能に接続された第二継手半体250と、を備えている。
<第一継手半体>
図12は、第二実施形態に係る第一継手半体240を示す図である。
図12に示すように、第一継手半体240は、雌継手120(図3参照)の凹部124に入り込むように突出するとともにキャピラリー110に連通する筒状のテーパー部241と、テーパー部241とは反対側(すなわち上側)に配置されるとともに、ポンプ21に連結された配管継手23(図5参照)が接続される配管継手接続部242と、を備えている。テーパー部241及び配管継手接続部242は、同一の部材により一体的に形成されている。
テーパー部241は、Z軸方向下側ほど径方向内側に位置するように緩やかに先細りする円筒状をなしている。テーパー部241の下端241aは、第二継手半体250(図11参照)の下端(すなわち、雌継手接続部251の下端251a)よりも下方に位置している。テーパー部241の上部の外周面には、雄ネジ部を有する係止部241bが設けられている。
配管継手接続部242は、上方に開口する有底円筒状をなしている。配管継手接続部242の内周面242aには、配管継手23の雄ネジ部(不図示)が螺合される不図示の雌ネジ部が形成されている。すなわち、配管継手接続部242には、配管継手23が螺合により着脱可能に取り付けられている。
配管継手接続部242は、配管継手23の先端が当接する上面243aを有する底部243を備えている。底部243は、配管継手接続部242とテーパー部241とを連結する部分である。底部243の上面243aは、鏡面仕上げが施されている。
図13は、第一継手半体240の平面図である。
図13に示すように、配管継手接続部242の外周面の一部(両側)には、平坦面242bが形成されている。これにより、工具等で配管継手接続部242を把持し易くなるため、配管継手23(図5参照)を配管継手接続部242に接続する際の作業性を向上することができる。加えて、第一継手半体240に第二継手半体250を接続する際の作業性を向上することができる。
<第二継手半体>
図14は、第二実施形態に係る第二継手半体250を示す図である。
図14に示すように、第二継手半体250は、テーパー部241(図11参照)の側(すなわち下側)に配置されるとともに、雌継手120(図3参照)が接続される筒状の雌継手接続部251と、テーパー部241に着脱可能に接続されるテーパー部接続部252と、を備えている。雌継手接続部251及びテーパー部接続部252は、同一の部材により一体的に形成されている。
雌継手接続部251の内周面251aには、雌継手120のフランジ部123が螺合される不図示のネジ山が形成されている。すなわち、雌継手接続部251には、雌継手120が螺合により着脱可能に取り付けられている。
テーパー部接続部252の内周面252aには、テーパー部241における係止部241bの雄ネジ部が螺合される不図示の雌ネジ部が形成されている。すなわち、雌継手接続部251とテーパー部241とは、螺合により着脱可能に係止されている。
以上のように、本実施形態に係る継手部材230は、雌継手120が接続される筒状の雌継手接続部251と、テーパー部241とを着脱可能に係止する係止部241bを更に備えている。
この構成によれば、雌継手接続部251とテーパー部241とが着脱可能となるため、メンテナンス性を向上することができる。加えて、目的及び用途に合わせて雌継手接続部251を替えることができるため、汎用性を向上することができる。加えて、雌継手接続部251(第二継手半体250)とテーパー部241(第一継手半体240)とを別個独立して作製することができるため、成形性を向上することができる。
<変形例>
図15は、第二実施形態の変形例に係る第一継手半体240Aを示す図である。以下の図において、第二実施形態と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図15に示すように、第一継手半体240Aは、テーパー部241の下端241aから突出する突出部244を更に備えている。テーパー部241及び突出部244は、同一の部材により一体的に形成されている。
突出部244は、テーパー部241の外形よりも小さい筒状をなしている。すなわち、突出部244は、テーパー部241の下端部とともに段付き部を形成している。突出部244の内径は、テーパー部241の内径と実質的に等しい。なお、突出部244の突出高さ及び突出部244の外形の大きさは、テーパー部241の外形に合わせて適宜変更することができる。
本変形例によれば、テーパー部241の下端241aから突出する突出部244を更に備えたことで、雌継手120の凹部124(図3参照)とテーパー部241との接続部分に無駄なスペースが生じることを可及的に抑制することができる。したがって、微量な液制御をより一層効果的に精度良く行うことができる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、基板に複数の凹部が形成された例を挙げたが、これに限らない。例えば、基板に1つの凹部のみが形成されていてもよい。すなわち、基板が1つの試料Mのみを収容可能であってもよい。
また、上記実施形態では、XYアライメントを目視により行う例を挙げたが、これに限らない。例えば、XYアライメントを、マーキング12を基準として自動的に行ってもよい。例えば、制御装置3は、XY駆動機構37を制御して、X軸方向及びY軸方向において基板とキャピラリー110とが一致するように、XYアライメントを行ってもよい。
なお、上記において実施形態又はその変形例として記載した各構成要素は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜組み合わせることができるし、また、組み合わされた複数の構成要素のうち一部の構成要素を適宜用いないようにすることもできる。
1…スクリーニング装置、10…基板(試料台)、20…吸引装置、21…ポンプ、23…配管継手、100…キャピラリーユニット、110…キャピラリー、120…雌継手、124…凹部、130,230…継手部材、133,242…配管継手接続部、134,243…底部、135,241…テーパー部、241b…係止部、M…試料

Claims (5)

  1. キャピラリーに連結された雌継手に接続される継手部材であって、
    前記雌継手の凹部に入り込むように突出するとともに、前記キャピラリーに連通する筒状のテーパー部を備え、
    前記キャピラリーの内径Dcに対する前記テーパー部の内径Dfの比Df/Dcは、0.1以上かつ10以下であり、かつ、
    前記凹部の深さLcに対する前記テーパー部の入り込み量Lfの比Lf/Lcは、0.85以上であり、
    前記テーパー部の先端の外形よりも小さい筒状をなして前記テーパー部の先端から突出する突出部を更に備え
    前記継手部材は、前記テーパー部とは反対側に配置されるとともに、ポンプに連結された配管継手が接続される配管継手接続部を備え、
    前記配管継手接続部は、前記配管継手の先端が当接する底部を備えている
    継手部材。
  2. 前記底部の表面粗さは、Rmax6.3s以上かつRmax0.2s以下である
    請求項に記載の継手部材。
  3. 前記雌継手が接続される筒状の雌継手接続部と、前記テーパー部とを着脱可能に係止する係止部を更に備えている
    請求項又はに記載の継手部材。
  4. キャピラリーと、
    前記キャピラリーに連結された雌継手と、
    前記雌継手に接続される請求項1からの何れか一項に記載の継手部材と、
    を備えている
    キャピラリーユニット。
  5. 試料の中から検査対象となる標的細胞を選択的に取得するスクリーニング装置であって、
    前記試料を載置する試料台と、
    請求項に記載のキャピラリーユニットと、
    前記キャピラリーユニットを介して、前記試料の中から前記標的細胞を吸引する吸引装置と、
    を備えている
    スクリーニング装置。
JP2016211598A 2016-10-28 2016-10-28 継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置 Active JP6925116B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016211598A JP6925116B2 (ja) 2016-10-28 2016-10-28 継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016211598A JP6925116B2 (ja) 2016-10-28 2016-10-28 継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018071648A JP2018071648A (ja) 2018-05-10
JP6925116B2 true JP6925116B2 (ja) 2021-08-25

Family

ID=62113836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016211598A Active JP6925116B2 (ja) 2016-10-28 2016-10-28 継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6925116B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024048645A1 (ja) * 2022-08-31 2024-03-07 公益財団法人川崎市産業振興財団 キャピラリー近接検知方法およびキャピラリー近接検知装置

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS538512B2 (ja) * 1974-05-13 1978-03-29
JPH0519961U (ja) * 1991-08-27 1993-03-12 プレシジヨン・システム・サイエンス株式会社 分注装置
JPH0628700U (ja) * 1992-09-03 1994-04-15 照明 伊藤 吸引器用ピアスチップ
JP3080118B2 (ja) * 1992-09-25 2000-08-21 日石三菱精製株式会社 液体試料の採取装置
FR2809316B1 (fr) * 2000-05-26 2002-07-26 Becton Dickinson France Dispositif de connexion etanche a usage medical, du type "luer-lock", et seringue incorporant un tel dispositif
JP4076048B2 (ja) * 2000-09-22 2008-04-16 富士フイルム株式会社 定量吸引装置
JP2003093505A (ja) * 2001-09-25 2003-04-02 Fujio Sakai 輸液具
WO2004020456A2 (en) * 2002-08-28 2004-03-11 Bionexus Ventures L.L.C. Selecting therapeutic human monoclonal antibodies from disease-specific libraries
DE10393203B4 (de) * 2002-09-12 2017-12-14 Waters Technologies Corp. (N.D.Ges.D. Staates Delaware) Kapillarverbindungsfassung und Verfahren zum Halten einer Kapillarverrohrung
JP4847252B2 (ja) * 2006-08-11 2011-12-28 日本シャーウッド株式会社 ルアーコネクターの接続構造およびそれに用いられる雄側コネクター
JP4971728B2 (ja) * 2006-08-31 2012-07-11 日本コヴィディエン株式会社 コネクターの接続構造
JP4895767B2 (ja) * 2006-11-15 2012-03-14 株式会社アルテ 注射器のルアーロック型筒先
US20080295847A1 (en) * 2007-05-30 2008-12-04 Kimberly-Clark Woldwide, Inc. Unique connectors for apparatus for vap preventative ventilation of intubated critically ill patients
JP2009214028A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂製ピペット
PT2138202E (pt) * 2008-06-23 2010-07-13 Logica Peãa de ligaã†o para ligaã†o a uma ligaã†o de bloqueio luer normalizada
TWI588258B (zh) * 2011-11-17 2017-06-21 國立交通大學 經標記細胞的分離方法及其用途
FR3008792B1 (fr) * 2013-07-17 2017-03-24 Horiba Abx Sas Dispositif et procede d'echantillonnage et de distribution d'un fluide biologique utilisant un tube capillaire, et appareil d'analyse biologique
CN103900873B (zh) * 2014-03-19 2016-04-20 苏州中科医疗器械产业发展有限公司 一种流式细胞仪的液流装置
CN205118494U (zh) * 2015-10-16 2016-03-30 深圳迈瑞生物医疗电子股份有限公司 一种气路连接公头和气路连接母头

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018071648A (ja) 2018-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080297774A1 (en) Methods and apparatus for optical analysis of samples in biological sample containers
US7535556B2 (en) Methods and apparatus for optical analysis of samples in biological sample containers
JP6074429B2 (ja) フォーカスおよびイメージングシステムならびにエラー信号を使用する技術
JP5290690B2 (ja) 微細粒子のスクリーニング装置
JP7291683B2 (ja) ピペット先端の撮像ベースの位置特定を伴う物体ピッキング装置
US9360659B2 (en) Method for presenting and evaluation of images of micro-titer plate properties
JP6134348B2 (ja) 細胞撮像装置及び細胞撮像方法
CN104603597A (zh) 筛选装置以及筛选方法
CN103080807A (zh) 用来在荧光显微术中对培养基进行自动聚焦的方法和设备
US20190339505A1 (en) Inclination measurement and correction of the cover glass in the optical path of a microscope
US9594241B2 (en) Transmitted-light microscope and method for transmitted-light microscopy
US9104200B2 (en) Method for the collision-free positioning of a micromanipulator tool
JP4956289B2 (ja) 微細粒子のスクリーニング装置および微細粒子のスクリーニング方法
JP6925116B2 (ja) 継手部材、キャピラリーユニット及びスクリーニング装置
JP6461580B2 (ja) スクリーニング装置およびスクリーニング方法
JP6735349B2 (ja) 微粒子の回収方法及び回収システム
US7419836B2 (en) Device and method for observing reactions in samples
JP2011047695A (ja) 制御装置、およびその制御装置を用いた顕微鏡システム
EP3034602B1 (en) Cell suction system, and method for performing suction work of intracellular substance using the same
JP2005037421A (ja) 分注器付き顕微鏡
JP2006138654A (ja) 有形成分分析装置および有形成分分析方法
JP2007108146A (ja) ウエルの配列方向を検出する方法および光分析装置
Quinn et al. Viewing dynamic interactions of proteins and a model lipid membrane with atomic force microscopy
JP5006117B2 (ja) 微細粒子のスクリーニング装置および微細粒子のスクリーニング方法
US20220404602A1 (en) Systems, methods, and apparatuses for immersion media application and lens cleaning

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161031

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210511

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210803

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6925116

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150