JP6925006B1 - 移送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被支持体を支持体に対して二次元面に沿って移動させるための連結機構を備えた移送装置を提供する。【解決手段】移送装置100は少なくとも3個の連結機構1を備え、それぞれの連結機構1は、支持体LB上の円軌道部10と、被支持体UB上の直線状軌道部20と、これらの動作を連動させるための連結部30とを備えている。円軌道部10は、第1の走行体11と、走行体11に円運動を行わせるための第1の案内部材12とを有し、直線状軌道部20は、第2の走行体21と、走行体21に直線的な往復運動を行わせるための第2の案内部材22とを有し、連結部30は、第1の走行体11を保持している第1の保持体15と第2の走行体21を保持している第2の保持体32とが両端に連結されている連結体31を有しており、第1の保持体15及び第2の保持体32の少なくとも一方が連結体31に回転自在に連結されている。【選択図】図6

Description

本発明は、支持体と、この支持体に支持される被支持体と、支持体或いは被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して移動させるための連結機構と、を備えた移送装置に関する。
支持体或いは被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して移動させるための連結機構を備えた揺動椅子や横揺れ免震装置がこれまでに提案されている。
特許文献1(特表平7−503392号公報)は、使用者が座るシート部(被支持体)と、シート部を支持するための脚部(支持体)と、シート部と脚部との間に設けられたシート部を揺動させるための中間部(連結機構)とを備えた能動型動的シート装置(揺動椅子)を開示している(この文献の図1〜3参照)。上記中間部は、シート部の下側に下方に向かって凸面状に形成された皿状のシートシェルと、脚部の上端側に水平な円に沿って取り付けられており且つ皿状のシートシェルの表面と接触している多数の回転するボールとを有している。皿状のシートシェルは、好ましくは球の一部の形状を有するように形成される。使用者によってシート部に外力が加えられると、シートシェルが多数のボールに支承されて移動する。
特許文献2(特開2011−167532号公報)は、腰掛シート(被支持体)と、腰掛シートを支持するための支持体と、腰掛シートと支持体との間に設けられた腰掛シートを揺動させるための連結機構とを備えた揺動椅子を開示している。上記連結機構は、腰掛シートの下面に設けられており且つ腰掛シートの上方に位置する点を中心とした球面の一部分をなす凸面を有する突出体と、水平な円に沿ってほぼ等間隔に配置されており且つ上記突出体の表面と接触しているローラを有する少なくとも3個の旋回自在キャスタとを有しており、それぞれの旋回自在キャスタはその旋回軸が上記球面の中心を通過するように支持体に取り付けられている(この文献の図2参照)。使用者によって腰掛シートに外力が加えられると、上記突出体が、したがってこの突出体上の腰掛シートが旋回自在キャスタに支承されて上記球面に沿って移動する。
特許文献1,2に開示された揺動椅子では、支持体又は被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して移動させるという目的が、被支持体と支持体との間に配置された1種類の連結機構(特許文献1ではシートシェルと多数のボール、特許文献2では突出体と少なくとも3個の旋回自在キャスタ)によって達成されているが、被支持体を支持体に対して一方向(例えばX方向)に移動させるための第1の連結機構と、被支持体を支持体に対して上述の方向と垂直な方向(例えばY軸方向)に移動させるための第2の連結機構とを備え、これらを連動させることによって上記目的を達成する技術も知られている。このような技術では一般に支持体と被支持体との間に中間体が設けられ、支持体と中間体との間に第1の連結機構が配置され、中間体と被支持体との間に第2の連結機構が配置されるという二段構成が採用されている。
特許文献3(特開2010−029646号公報)は、腰掛シート(被支持体)と、腰掛シートを支持するための支持体と、腰掛シートと支持体とを連結する連結部材(連結機構)とを備え、連結部材が、腰掛シートと支持体の間の中間体と、支持体に設けられた下向きに湾曲した2本の第1レールと、腰掛シートに設けられた下向きに湾曲し且つ第1レールと垂直な方向に伸びた2本の第2レールと、中間体に設けられた、第1レールに沿って走行可能な2個のローラを含む2列の第1ローラ列と第2レールに沿って走行可能な2個のローラを含む2列の第2ローラ列と、を備えた揺動椅子を開示している(この文献の図5参照)。
また、上述した二段構成の連結機構を備えた横揺れ免震装置が多く提案されている。例えば、特許文献4(特開平10−061719号公報)には、基台(支持体)と、この基台の上面側に重ね合わせ状態に設けられ、基台に対して水平面内のX方向に移動する第1の可動台(中間体)と、この第1の可動台の上面側に重ね合わせ状態に取付けられ、基台に対して水平面内のY方向に移動する第2の可動台(載置台)と、基台と第1の可動台との間に設けられ、第1の可動台の水平移動を案内して地震等の振動エネルギーを吸収するエネルギー遮断手段としての第1のエネルギー遮断手段(第1の連結機構)と、第1の可動台と第2の可動台との間に設けられ、第2の可動台の水平移動を案内して振動エネルギーを吸収するエネルギー遮断手段としての第2のエネルギー遮断手段(第2の連結機構)と、を備えている、第2の可動台の水平面に沿った移送を実現する免震装置が記載されている(この文献の図2参照)。第1のエネルギー遮断手段は、基台の上面に固定されたX方向に延びるアウターメンバーと第1の可動台の下面に固定されたアウターメンバー内を走行するインナーメンバーとからなる一対のスライドレールにより構成されており、第2のエネルギー遮断手段は、第1の可動台の上面に固定されたY方向に延びるアウターメンバーと第2の可動台の下面に固定されたアウターメンバー内を走行するインナーメンバーとからなる一対のスライドレールにより構成されている。
特表平7−503392号公報 特開2011−167532号公報 特開2010−029646号公報 特開平10−061719号公報
特許文献1に記載の揺動椅子と特許文献2の揺動椅子とは、球面の一部分をなす凸面を有する構造要素(シートシェル、突出体)を有する点で共通しているが、この構造要素を精度良く製造するためには高額な費用が必要となる。また、特許文献1,2の揺動椅子においては揺動する構造体と揺動しない構造体とを衝突させることによって過度の揺動が回避されているが、着座時や椅子からの起立時などに座面が使用者の意図しない動きを起こすおそれがあり、バランスを崩しての転倒やよろめきの原因となることも予想される。そのため、椅子の使用状態や使用者の意思に応じて作動する揺動回避手段(ブレーキ)が求められる。しかし、球面の一部分をなす凸面を有する構造要素を使用する場合には、このような揺動回避手段を簡便に設けることが難しい。
また、特許文献3に記載の揺動椅子及び特許文献4に記載の横揺れ免震装置では、被支持体を支持体に対して一方向(例えばX方向)に移動させるための第1の連結機構と、被支持体を支持体に対して上述の方向と垂直な方向(例えばY軸方向)に移動させるための第2の連結機構と、これを実現するための中間体とが必要であり、構造が複雑である上に製造コストが嵩んでしまう。
そこで、本発明の課題は、支持体或いは被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して移動させるための連結機構を備えた、椅子や横揺れ免震装置のために好適に使用される移送装置であって、簡単な構造で安価に製造することができる移送装置を提供することである。
発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、円運動をする走行体と直線的な往復運動をする走行体とを連動させる新規な連結機構を備えた移送装置に到達した。したがって、本発明は、
支持体と、
該支持体と対向配置されている被支持体と、
上記支持体と上記被支持体との間に設けられている、上記支持体或いは上記被支持体に加えられた外力に応じて上記被支持体を上記支持体に対して所定の二次元面に沿って移動させるための連結機構と、
を備えた移送装置であって、
上記連結機構が上記支持体と上記被支持体との間に少なくとも3個設けられており、
上記少なくとも3個の連結機構のそれぞれが、
第1の走行体と、
上記支持体及び上記被支持体の一方に固定されている、上記第1の走行体を円に沿って走行させるための第1の案内部材と
を有し、上記第1の案内部材が、上記第1の走行体を走行させるための円の中心軸が中立位置において上記所定の二次元面にほぼ垂直になるように配置されている、円軌道部と、
第2の走行体と、
上記支持体及び上記被支持体の他方に固定されており、上記第2の走行体を走行させるためのガイド部を有する第2の案内部材と
を有し、上記ガイド部が、中立位置において上記所定の二次元面或いは該二次元面と法線を共有する平行面にほぼ一致する形状であって、且つ、中立位置において上記円の中心軸と平行な方向から視たときに、上記第2の走行体と上記ガイド部との接触点と上記円の中心点との間の位置を出発点として上記接触点を通過して直線的に延びている形状を有している、直線状軌道部と、
上記第1の案内部材と上記第2の案内部材の間に配置されている連結体と、
上記連結体の一端側に設けられており且つ上記第1の走行体を保持している第1の保持体と、
上記連結体の他端側に設けられており且つ上記第2の走行体を保持している第2の保持体と
を有し、上記連結体が、該連結体の中心軸が中立位置において上記所定の二次元面にほぼ垂直になるように配置されており、上記第1の保持体及び上記第2の保持体の少なくとも一方が、上記連結体に回転自在に連結されている、上記第1の走行体の走行と上記第2の走行体の走行とを連動させるための連結部と
を備えていることを特徴とする移送装置に関する。
本発明に関する限り、“中立位置”とは、支持体及び被支持体のいずれにも外力が加えられていないときに移送装置に含まれる各部材が占める位置を意味する。また、“二次元面”とは、軸の周りに任意の角度で回転させても回転前の面と同一の形状になる回転対称なドーム状の曲面及び平面を意味する。ドーム状の曲面の例としては、球冠、回転楕円面の頂点付近の面、回転放物面が挙げられる。
また、支持体が連結機構を介して被支持体を支持する構成を有している限り、支持体及び被支持体の形状には制限がない。例えば、本発明の移送装置を椅子のために使用する場合には、使用者が座る座部を被支持体とすることができ、座部を支持する脚部を支持体とすることができ、本発明の移送装置を横揺れ免震装置のために使用する場合には、震動から保護されるべき対象物を載置した載置台或いは対象物自体を被支持体とすることができ、載置台或いは対象物自体を支持する床、地面、テーブル、基台などを支持体とすることができる。
本発明の移送装置では、少なくとも3個の連結機構が協働して被支持体を支持体に対して所定の二次元面、すなわち、上述したドーム状の曲面及び平面の中から選択されたいずれかの面に沿って移動させる。ここで、“被支持体を所定の二次元面に沿って移動させる”とは、被支持体の任意に選択された点が所定の二次元面に常に接するように移動させることを意味する。
少なくとも3個の連結機構における円軌道部は、いずれも上記支持体及び上記被支持体の一方に固定されており、上記第1の案内部材は、上記第1の走行体を走行させるための円の中心軸が中立位置において上記所定の二次元面にほぼ垂直(完全な垂直を含む。)になるように配置されている。ここで、上記円の中心軸が中立位置において上記所定の二次元面に完全に垂直に延びていても良いが、完全に垂直な方向からずれた方向に延びていても、支持体又は被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して所定の二次元面に沿って移動させるという目的を達成することができる。どの程度のずれが許容されるのかという点については、移送装置に要求される性能に応じて変化する。
少なくとも3個の連結機構における直線状軌道部は、いずれも上記支持体及び上記被支持体の他方に固定されており、第2の走行体を走行させるための第2の案内部材のガイド部は、上記被支持体を上記所定の二次元面に沿って移動させるためと上記第2の走行体を直線的に走行させるために、上述した特別な形状を有している。第2の案内部材のガイド部は、中立位置において上記所定の二次元面或いは該二次元面と法線を共有する平行面に完全に一致する形状を有していても良いが、完全に一致する形状からずれた形状を有していても、支持体又は被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して所定の二次元面に沿って移動させるという目的を達成することができる。どの程度のずれが許容されるのかという点については、やはり移送装置に要求される性能に依存して変化する。なお、全ての連結機構におけるガイド部が同一の面にほぼ一致(完全な一致を含む)する形状を有している必要はなく、例えば、一の連結機構におけるガイド部が所定の二次元面にほぼ一致(完全な一致を含む)する形状を有し、残りの連結機構におけるガイド部が所定の二次元面と法線を共有する平行面にほぼ一致(完全な一致を含む)する形状を有していても良い。
少なくとも3個の連結機構における連結部の連結体は、いずれも該連結体の中心軸が中立位置において上述した所定の二次元面にほぼ垂直(完全な垂直を含む)になるように配置されており、この連結体の両端に第1の走行体を保持している第1の保持体と第2の走行体を保持している第2の保持体とが連結されている。ただし、第1の走行体の走行と第2の走行体の走行とを連動させるために、第1の保持体及び第2の保持体の少なくとも一方が連結体に回転自在に連結されている必要がある。上記連結体の中心軸は中立位置において上記所定の二次元面に完全に垂直な方向に延びていても良いが、完全に垂直な方向からずれた方向に延びていても、支持体又は被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して所定の二次元面に沿って移動させるという目的を達成することができる。どの程度のずれが許容されるのかという点については、やはり移送装置に要求される性能に依存して変化する。
上記円軌道部と上記直線状軌道部とこれらを連結する上記連結部とを備えた連結機構を備えた本発明の移送装置では、上記円軌道部において、第1の走行体が第1の案内部材に案内されて所定の軸を中心軸とした円に沿って円運動を行うことができ、上記直線状軌道部において、第2の走行体が第2の案内部材のガイド部に案内されて直線的な往復運動を行うことができる。そして、上記連結部において、円運動を行うことができる第1の走行体を保持している第1の保持体及び直線的な往復運動を行うことができる第2の走行体を保持している第2の保持体の少なくとも一方が連結体に回転自在に連結されているため、この連結部を介して第1の走行体と第2の走行体とが連動して運動することになる。その結果、少なくとも3個の連結機構を用いて被支持体と支持体とを連結することによって、支持体又は被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して所定の二次元面に沿って移動させることができる。上記移送装置における少なくとも3個の連結機構の配置に関しては、上記移送装置の使用の過程で上記支持体が上記連結機構を介して上記被支持体を支持することができ、且つ、一の連結機構によって他の連結機構の動作が妨害されることが無い位置であれば、特に限定はない。
本発明の移送装置に備えられている連結機構は、特許文献1,2に示されている球面の一部をなす凸面を有する構造要素のような高額な製造費用を要する構造要素を含まずに、支持体又は被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して移動させるという目的を達成し、また、特許文献3,4に示されているような被支持体を支持体に対して一方向(例えばX方向)に移動させるための第1の連結機構と、被支持体を支持体に対して上述の方向と垂直な方向(例えばY軸方向)に移動させるための第2の連結機構と、これを実現するための中間体とから構成される二段構成を採用することなく上記目的を達成する、簡単な構造で安価に製造することが可能な連結機構である。
上記連結機構の円軌道部における第1の案内部材は、上記第1の走行体を案内するための円環形状を有するガイド部を備えていても良いが、上記円軌道部における第1の案内部材が、上記支持体及び上記被支持体の一方に固定されている支柱と、該支柱に旋回自在に連結されている羽根部材とを有し、上記羽根部材の先端が上記円軌道部における第1の走行体と上記連結部における第1の保持体とを兼ねており、上記連結部の連結体が上記羽根部材の先端に連結されている構成とすることもできる。この構成によると、上記連結機構の円軌道部と連結部を少ない点数の部品を用いて簡便且つ安価に製造することができる。
上記被支持体を上記支持体に対して移動させることが可能な範囲は、上記直線状軌道部における第2の案内部材のガイド部の長さに依存して変化する。そして、上記直線状軌道部における第2の案内部材のガイド部が、中立位置において上記第1の走行体を走行させるための円の中心軸と平行な方向から視たときに上記円の中心点近傍の位置を出発点としており、該出発点と中立位置における上記第2の走行体と上記ガイド部との接触点との間の長さのほぼ2倍の長さを有していると、上記被支持体を上記支持体に対して移動させることができる範囲を最も大きくすることができる。
本発明の移送装置の好適な形態では、上記所定の二次元面が、上記被支持体の上記支持体と対向していない側若しくは上記支持体の上記被支持体と対向していない側に在る特定点を中心とした球面の一部を構成する球冠であり、上記直線状軌道部の第2の案内部材のガイド部が、上記特定点を中心とした同心球の表面と一致する円弧形状を有しており、上記円軌道部における第1の案内部材が、上記第1の走行体を走行させるための円の中心軸が上記特定点を通過するように配置されており、上記連結部における連結体が、該連結体の中心軸が上記特定点を通過するように配置されている。この好適な移送装置は揺動椅子のために好適に使用される。
本発明の移送装置の別の好適な形態では、上記所定の二次元面が、上記被支持体の上記支持体と対向していない側若しくは上記支持体の上記被支持体と対向していない側に在る特定点を中心とした球面の一部を構成する球冠を変形させたドーム状の曲面であり、上記直線状軌道部の第2の案内部材のガイド部が、中立位置において上記特定点を中心とした同心球に対する上記第2の走行体と上記ガイド部との接触点における接平面或いは該接平面と法線を共有する平行面と一致する直線形状を有しており、上記円軌道部における第1の案内部材が、上記第1の走行体を走行させるための円の中心軸が上記特定点を通過するように配置されており、上記連結部における連結体が、該連結体の中心軸が上記特定点を通過するように配置されている。この好適な移送装置も揺動椅子のために好適に使用される。
本発明の移送装置のさらに別の好適な形態では、上記所定の二次元面が平面であり、上記直線状軌道部の第2の案内部材のガイド部が、上記平面と平行に延びている直線形状を有しており、上記円軌道部における第1の案内部材が、上記第1の走行体を走行させるための円の中心軸が上記平面と垂直になるように配置されており、上記連結部における連結体が、該連結体の中心軸が上記平面と垂直になるように配置されている。この移送装置は横揺れ免震装置のために好適に使用される。
上記少なくとも3個の連結機構が、共通の一つの円に沿って第1の走行体を走行させることが可能な第1の案内部材を有しており、上記少なくとも3個の連結機構における第2の案内部材のガイド部が、中立位置において上記共通の一つの円の中心軸と平行な方向から視たときに、上記共通の一つの円の中心から放射状に延びる上記連結機構と同数の直線のいずれかに沿って配置されている、特殊な形態の移送装置を得ることもできる。この移送装置は小型の揺動椅子又は横揺れ免震装置のために好適に使用される。
円運動をする走行体と直線的な往復運動をする走行体とを連動させる連結機構は、簡単な構造で安価に製造することができる連結機構であり、支持体と被支持体との間に簡単に組み入れることができる連結機構である。そして、この連結機構を少なくとも3個使用して支持体と被支持体とを連結することにより、支持体又は被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して所定の二次元面に沿って移動させるという目的を、簡便且つ安価に達成することができる。
支持体に対して被支持体を平面に沿って移動させるための1個の連結機構を支持体と被支持体との間に配置した状態を示した概略的な正面図である。 図1に示した連結機構における円軌道部の概略的な平面図である。 図1に示した連結機構における直線状軌道部の概略的な平面図である。 図1に示した連結機構の動作を示すための説明図である。 図1に示した連結装置の動作を示すための別の説明図である。 図1に示した連結機構を用いた本発明の実施の形態の移送装置の概略的な正面図である。 図6に示した実施の形態の移送装置における連結機構の円軌道部の配置を示した概略的な平面図である。 図6に示した実施の形態の移送装置における連結機構の直線状軌道部の配置を示した概略的な平面図である。 図6に示した実施の形態の移送装置の動作を示すための説明図である。 図1に示した連結機構を用いた本発明の別の実施の形態の移送装置の概略的な正面図である。 図10に示した実施の形態の移送装置における連結機構の円軌道部の配置を示した概略的な平面図である。 図10に示した実施の形態の移送装置における連結機構の直線状軌道部の配置を示した概略的な平面図である。 図10に示した実施の形態の移送装置の動作を示すための説明図である。 支持体に対して被支持体を球冠に沿って移動させるための1個の連結機構を支持体と被支持体との間に配置した状態を示した概略的な正面図である。 図14に示した連結機構における円軌道部の概略的な平面図である。 図14に示した連結機構における直線状軌道部の概略的な平面図である。 図14に示した連結機構の動作を示すための説明図である。 図14に示した連結機構の動作を示すための別の説明図である。 図14に示した連結機構を用いた本発明の実施の形態の移送装置の概略的な正面図である。 図19に示した実施の形態の移送装置における連結機構の円軌道部の配置を示した概略的な平面図である。 図19に示した実施の形態の移送装置における連結機構の直線状軌道部の配置を示した概略的な平面図である。 図19に示した実施の形態の移送装置の動作を示すための説明図である。 図19に示した実施の形態の移送装置の動作を示すための別の説明図である。 図14に示した連結機構を用いた本発明の別の実施の形態の移送装置の概略的な正面図である。 図24に示した実施の形態の移送装置における連結機構の円軌道部の配置を示した概略的な平面図である。 図24に示した実施の形態の移送装置における連結機構の直線状軌道部の配置を示した概略的な平面図である。 図24に示した実施の形態の移送装置の動作を示すための説明図である。 図24に示した実施の形態の移送装置の動作を示すための別の説明図である。 支持体に対して被支持体を球冠以外のドーム状の曲面に沿って移動させるための連結機構を支持体と被支持体との間に配置した本発明の実施の形態の移送装置を示した概略的な正面図である。 支持体に対して被支持体を球冠以外のドーム状の曲面に沿って移動させるための連結機構を支持体と被支持体との間に配置した本発明の別の実施の形態の移送装置を示した概略的な正面図である。 図19に示した実施形態の移送装置を適用した揺動椅子の概略的な正面図である。 図31に示した揺動椅子のブレーキ機構の動作を説明するための説明図であり、(A)及び(C)はブレーキ機構が作動していない状態を示しており、(B)及び(D)はブレーキ機構が作動している状態を示している。
本発明の移送装置は、円運動をする走行体と直線的な往復運動をする走行体とを連動させる新規な連結機構を採用することにより、支持体或いは被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して所定の二次元面に沿って移動させるという目的を達成した移送装置である。以下の説明では、支持体が円形の板体で形成されており、被支持体が方形の板体で形成されているが、これらの形状は説明のために採用されているにすぎず、上述したように支持体及び被支持体は用途に応じて選択される。また、以下の説明では、連結機構の円軌道部が支持体側に設けられており、連結機構の直線状軌道部が被支持体側に設けられているが、全ての連結機構の円軌道部を被支持体側に設け、全ての連結機構の直線状軌道部を支持体側に設けても、本発明の移送装置の動作には問題が生じない。
(1)二次元面が平面である場合
平面を二次元面として選択した場合について、まず移送装置に使用される連結機構の構造及び動作を説明し、次いで移送装置の構造及び動作を説明する。
連結機構
被支持体を支持体に対して平面に沿って移動させるために用いられる連結機構1について、図1〜5を参照しながら説明する。図1は、水平に配置されている支持体LBと、やはり水平に配置されている被支持体UBとを1個の連結機構1によって連結した状態を示した概略的な正面図である。図1では、水平に配置されている被支持体UBの上端に被支持体UBが移送されるべき二次元面が符号S1を付して示されており、二次元面S1と法線を共有する平行面が記号S2を付して示されている。二次元面S1も平行面S2も水平面と平行な平面である。連結機構1は、円軌道部10と、直線状軌道部20と、連結部30とを有しており、支持体LBの被支持体UBに対向している面LBaに円軌道部10が設けられており、被支持体UBの支持体LBに対向している面UBaに直線状軌道部20が設けられている。図2は、支持体LBと円軌道部10とを円軌道部10側から視た概略的な平面図であり、図3は、被支持体UBと直線状軌道部20とを直線状軌道部20側から視た概略的な平面図である。なお、図1〜3には、中立位置に在る各部材が示されている。また、被支持体UBは1個の連結機構1のみによって姿勢が保たれるのではなく、少なくとも3個の連結機構1によって姿勢が保たれるのであるが、ここでは、連結機構1の動作を説明する目的で、被支持体UBの姿勢が保たれるものとして扱う。
図1及び図2から把握されるように、円軌道部10は、下側ローラ(第1の走行体)11と、下側ローラ11を案内するための下側案内部材(第1の案内部材)12と、を有している。下側案内部材12は、支柱13と羽根部材14とを有している。基端側が支持体LBの面LBaに固定されている支柱13は、二次元面S1に垂直な線L1(図1参照)を中心軸として上方に延びた円柱形状を有しており、支柱13の先端には、矩形の板体で構成された羽根部材14がその基端側で旋回自在に連結されている。羽根部材14の先端には、下側ローラ11の軸部11aを回転自在に保持している下側保持体(第1の保持体)15が固定されており、この下側保持体15が下側案内部材12の一部(羽根部材14の先端部)を構成しているということもできる。下側保持体15は、下側ローラ11を、その軸部11aが上述した線L1を中心軸とした円C1の接線と直交するように保持している(図2参照)。したがって、下側ローラ11は、この下側案内部材12に案内されて、支持体LBの面LBa上で、二次元面S1に平行な円C1に沿って円運動を行うことができる。図2では、線L1上に在り且つ円C1の中心となる点が記号P1を付して示されている。なお、以下で説明するが、下側保持体15は連結部30の一部を兼ねている。
図1及び図3から把握されるように、直線状軌道部20は、上側ローラ(第2の走行体)21と、上側案内部材(第2の案内部材)22と、を有している。上側案内部材22は、その上端側で被支持体UBの面UBaに固定されており、その下端側には、上側ローラ21の上部を収容して上側ローラ21を案内するためのガイド部22aが形成されている。図3では、線L1上に在り且つ円C1の中心となる点が記号P2を付して示されているが、ガイド部22aは、二次元面S1と法線を共有する平行面S2に沿って延びている直線形状を有しており(図1参照)、円C1の中心軸L1と平行な方向から視たときに、点P2近傍の位置を出発点として上側ローラ21とガイド部22aとの接触点を通過して直線的に延びている形状を有している(図3参照)。図3では、ガイド部22aが沿う直線が記号L2を付して示されている。ガイド部21の長さDは、上記出発点と上記接触点との間の長さのほぼ2倍である。上側ローラ21の軸部21aは、上側保持体(第2の保持体)32に回転自在に保持されており、この上側保持体32は、上側ローラ21を、その軸部21aが平行面S2と平行になるように保持している。したがって、上側ローラ21は、上側案内部材22の直線形状のガイド部22aに案内されて、平行面S2に沿って且つ線L2に沿って往復運動することができる。なお、以下で説明するが、上側保持体32も連結部30の一部を構成している。
図1から把握されるように、連結部30は、円柱状の連結体31と、下側ローラ11を保持している下側保持体15と、上側ローラ21を保持している上側保持体32とを有している。連結体31の中心軸は、ガイド部22aと直交する方向に、すなわち二次元面S1に垂直な線L1と平行に延びており、連結体31の下端には下側保持体15が取り付けられており、連結体31の上端には上側保持体32が取り付けられている。
連結部30において、下側保持体15は連結体31に固定されているが、上側保持体32は連結体31に回転自在に連結されている(図1参照)。そのため、直線状軌道部20の上側ローラ21の軸部21aは、上側保持体32を介して連結体31を回転軸として自在に回転することができる。なお、上側保持体32を連結体31に固定して下側保持体15を連結体31に回転自在に連結しても、或いは、上側保持体32と下側保持体15の両方を連結体31に回転自在に連結しても、連結機構1の動作には何ら問題が生じない。
次に、連結機構1の動作を図4及び図5の説明図を用いて説明する。図1に示された中立位置を基準として、図4の上段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が正面から視て右側から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が正面から視て左側から加えられた場合、の動作を示す概略的な正面図であり、図4の中段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が正面から視て左側から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が正面から視て右側から加えられた場合、の動作を示す概略的な正面図であり、図4の下段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が正面側から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が背面側から加えられた場合、の動作を示す概略的な側面図である。
図5は、図1及び図4に対応する概略的な平面図であるが、連結機構1においては、被支持体UBの支持体LBに対する相対的な移動と、この移動を達成するための、連結部30の連結体31に固定された下側保持体15に回転自在に保持された下側ローラ11と、連結部30の連結体31に回転自在に連結された上側保持体32に回転自在に保持された上側ローラ21の動作が重要であるため、図5には、支持体LBと、被支持体UBと、連結機構1を構成する下側ローラ11と、上側ローラ21と、上述した線L2、点P1、点P2及び円C1のみが示されている。また、理解を容易にするために、図5では、被支持体UBが透明なものとして示されており、上側ローラ21には模様が施されている。図5の右側中段の図は、図1に対応する概略的な平面図であり、図5の右側上段の図は、図4の上段の図に対応する概略的な平面図であり、図5の右側下段の図は、図4の中段の図に対応する概略的な平面図であり、図5の左側の図は、図4の下段の図に対応する概略的な平面図である。
中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が図5の右側(正面から視て右側)から加えられた場合には、連結部30の連結体31に回転自在に連結された上側保持体32に回転自在に保持された上側ローラ21が、上側案内部材22の直線形状のガイド部22aに案内されて、図5の右側上段の図の矢印A1の方向に移動し、すなわち点P2に接近するように移動するが、連結部30の連結体31に固定された下側保持体15に回転自在に保持された下側ローラ11はその位置を維持する。その結果、図4の上段の図に示されているように、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S1に沿って左側に水平移動する。また、中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が図5の左側(正面から視て左側)から加えられた場合には、連結部30の連結体31に回転自在に連結された上側保持体32に回転自在に保持された上側ローラ21が、上側案内部材22の直線形状のガイド部22aに案内されて、図5の右側下段の図の矢印A2の方向に移動し、すなわち点P2から離れるように移動するが、連結部30の連結体31に固定された下側保持体15に回転自在に保持された下側ローラ11はその位置を維持する。その結果、図4の中段の図に示されているように、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S1に沿って右側に水平移動する。さらに、中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が図5の下側(正面側)から加えられた場合には、連結部30の連結体31に回転自在に連結された上側保持体32に回転自在に保持された上側ローラ21が、上側案内部材22の直線形状のガイド部22aに案内されて、図5の左側の図の矢印A3の方向に移動し、すなわち点P2に少し接近するように移動し、同時に、連結部30の連結体31に固定された下側保持体15に回転自在に保持された下側ローラ11が、支柱13に旋回自在に連結された羽根部材14及び羽根部材に固定された下側保持体15に案内されて、円C1に沿って図5の左側の図の矢印A4の方向に移動する。その結果、図4の下段の図に示されているように、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S1に沿って背面側に水平移動する。中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が図5の上側(背面側)から加えられた場合の平面図は、図5の左側の図と上下反転するだけであるので説明を省略する。
連結機構1において、連結部30の連結体31に固定されている下側保持体15が羽根部材14に固定されているため、下側ローラ11はその軸部11aを円C1の接線と直交する方向に向けながら円運動を行ことができる。また、上側保持体32が連結体31に回転自在に連結されているため、上側ローラ21は連結体31を回転軸として回転しながら線L2に沿って走行することができる。その結果、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S1に沿って力が加えられた方向に移動する。
図4及び図5には、中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が正面から視て右側から加えられた場合と正面から視て左側から加えられた場合と正面側から加えられた場合の動作のみが示されているが、被支持体UBに対して水平面内の力が他の方向から加えられた場合でも、被支持体UBは同様に二次元面S1に沿って力が加えられた方向に移動する。
移送装置
第1の実施の形態
本発明の第1の実施の形態の移送装置100は、水平に配置されている支持体LBと、やはり水平に配置されている被支持体UBとの間に、上述した連結機構1を3個配置することによって得られた移送装置であり、以下の説明では、連結機構1の各部材及びその動作の説明のために用いられた符号がそのまま用いられている。図6は移送装置100の概略的な正面図であり、全ての連結機構1の円軌道部10が支持体LBの被支持体UBに対向している面LBaに設けられており、全ての連結機構1の直線状軌道部20が被支持体UBの支持体LBに対向している面UBaに設けられている。図7は、支持体LBと全ての連結機構1の円軌道部10とを円軌道部10側から視た概略的な平面図であり、図8は、被支持体UBと全ての連結機構1の直線状軌道部20とを直線状軌道部20側から視た概略的な平面図である。なお、図6〜8には、中立位置に在る各部材が示されている。
本実施の形態の移送装置100においては、図6及び図7から把握されるように、3個の連結機構1が水平な円C2に沿って等間隔に配置されており、また、それぞれの連結機構1の円軌道部10における下側ローラ11が走行しうる円C1の一部が重なるように配置されている。それぞれの連結機構1の円軌道部10の支柱13の中心軸L1は、それぞれの連結機構1の円軌道部10の羽根部材14及び下側保持体15によって案内される下側ローラ11が面LBa上を移動できるように、いずれも二次元面S1に垂直に延びている。図7では、円C2の中心点が記号P3を付して示されている。また、図6及び図8から把握されるように、それぞれの連結機構1の直線状軌道部20における上側案内部材22のガイド部22aは、二次元面S1と法線を共有する平行面S2に沿って延びており、且つ、円C2の中心点P4から放射状に延びる直線L3に沿って円C2から離れる方向に延びている。さらに、それぞれの連結機構1の連結部30の連結体31の中心軸は、ガイド部22aと直交する方向に、すなわち二次元面S1に垂直に延びている。
次に、移送装置100の動作を図9の説明図を用いて説明する。図9の上段の図は、移送装置100の中立位置に対応する概略的な平面図であり、図9の下段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が図9の右側(正面から視て右側)から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が図9の左側(正面から視て左側)から加えられた場合、の動作を示す概略的な平面図である。本実施の形態の移送装置100においては、被支持体UBの支持体LBに対する相対的な移動と、この移動を達成するための、それぞれの連結機構1の連結部30の連結体31に固定された下側保持体15に回転自在に保持された下側ローラ11と、連結部30の連結体31に回転自在に連結された上側保持体32に回転自在に保持された上側ローラ21の動作が重要であるため、図9には、支持体LBと、被支持体UBと、連結機構1を構成する下側ローラ11と、上側ローラ21と、上述した線L3、点P4、及び円C1のみが示されている。また、理解を容易にするために、図9では、被支持体UBが透明なものとして示されており、上側ローラ21には模様が施されている。
被支持体UBに対して水平面内の力が図9の右側から加えられた場合には、3個の連結機構1が連動して動作し、連結部30の連結体31に回転自在に連結された上側保持体32に回転自在に保持された上側ローラ21が、上側案内部材22の直線形状を有するガイド部22aに案内されて、図9の下段の図の矢印A5の方向に移動し、同時に、連結部30の連結体31に固定された下側保持体15に回転自在に保持された下側ローラ11が、支柱13に旋回自在に連結された羽根部材14及び下側保持体15に案内されて、図9の下段の図の矢印A6の方向に移動する。すなわち、上側ローラ21のうち、図の左側にあるローラ21−1が線L3−1に沿って走行して点P4に接近し、残りの上側ローラ21−2,21−3がそれぞれL3−2、L3−3に沿って走行して点P4から遠ざかるように移動する。また、下部ローラ11のうち、図の左側にある下側ローラ11−1は中立位置から移動しないが、残りのローラ11−2,11−3が対応する円C1に沿って図の左側に向かって移動する。
本実施の形態の移送装置100に含まれるそれぞれの連結機構1において、連結部30の連結体31に固定されている下側保持体15が羽根部材14に固定されているため、下側ローラ11はその軸部11aを円C1の接線と直交する方向に向けながら円運動を行ことができる。また、上側保持体32が連結体31に回転自在に連結されているため、上側ローラ21は連結体31を回転軸として回転しながら線L3に沿って走行することができる。その結果、被支持体UBが、連動して動作する3個の連結機構1に支持されて、支持体LBに対して力が加えられた方向に二次元面S1に沿って水平移動する。図9には、被支持体UBに対して水平面内の力が図の右側から加えられた場合の動作のみが示されているが、被支持体UBに対して水平面内の力が他の方向から加えられた場合でも、被支持体UBは同様に力が加えられた方向に二次元面S1に沿って水平移動する。
第2の実施形態
本発明の第2の実施の形態の移送装置200は、第1の実施の形態の移送装置の変形形態であり、それぞれの連結機構1の円軌道部10が共通の支柱13を有している点に特徴を有し、第1の実施の形態の移送装置を最も小型にした移送装置である。以下の説明でも、連結機構1の各部材及びその動作のために用いられた符号がそのまま用いられている。図10は移送装置200の概略的な正面図であり、全ての連結機構1の円軌道部10が支持体LBの被支持体UBに対向している面LBaに設けられており、全ての連結機構1の直線状軌道部20が被支持体UBの支持体LBに対向している面UBaに設けられている。図11は、支持体LBと全ての連結機構1の円軌道部10とを円軌道部10側から視た概略的な平面図であり、図12は、被支持体UBと全ての連結機構1の直線状軌道部20とを直線状軌道部20側から視た概略的な平面図である。なお、図10〜12には、中立位置に在る各部材が示されている。
本実施の形態の移送装置200においては、図10及び図11から把握されるように、3個の連結機構1の円軌道部10が共通の支柱13を有している。共通の支柱13の中心軸L1は、それぞれの連結機構1の円軌道部10の羽根部材14及び下側保持体15よって案内される下側ローラ11が面LBa上を移動できるように、二次元面S1に垂直に延びている。そして、この共通の支柱13にそれぞれの連結機構1の羽根部材14が水平な円C1に沿って等間隔に配置されている。図11では、円C1の中心点が記号P5を付して示されている。また、図10及び図12から把握されるように、それぞれの連結機構1の直線状軌道部20における上側案内部材22のガイド部22aは、二次元面S1と法線を共有する平行面S2に沿って延びており、且つ、円C1の中心点P6から放射状に延びる直線L4に沿って円C1の外側に向かって延びている。さらに、それぞれの連結機構1の連結部30の連結体31の中心軸は、ガイド部22aと直交する方向に、すなわち二次元面S1に垂直に延びている。
次に、移送装置200の動作を図13の説明図を用いて説明する。図13の上段の図は、移送装置200の中立位置に対応する概略的な平面図であり、図13の下段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が図13の右側(正面から視て右側)から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が図13の左側(正面から視て左側)から加えられた場合、の動作を示す概略的な平面図である。本実施の形態の移送装置200においては、被支持体UBの支持体LBに対する相対的な移動と、この移動を達成するための、それぞれの連結機構1の連結部30の連結体31に固定された下側保持体15に回転自在に保持された下側ローラ11と、連結部30の連結体31に回転自在に連結された上側保持体32に回転自在に保持された上側ローラ21の動作が重要であるため、図13には、支持体LBと、被支持体UBと、連結機構1を構成する下側ローラ11と、上側ローラ21と、上述した線L4、点P6、及び円C1のみが示されている。また、理解を容易にするため、図13では、被支持体UBが透明なものとして示されており、上側ローラ21には模様が施されている。
被支持体UBに対して水平面内の力が図13の右側から加えられた場合には、3個の連結機構1が連動して動作し、連結部30の連結体31に回転自在に連結された上側保持体32に回転自在に保持された上側ローラ21が、上側案内部材22の直線形状を有するガイド部22aに案内されて、図13の下段の図の矢印A7の方向に移動し、同時に、連結部30の連結体31に固定された下側保持体15に回転自在に保持された下側ローラ11が、支柱13に旋回自在に連結された羽根部材14及び下側保持体15に案内されて、図13の下段の図の矢印A8の方向に移動する。すなわち、上側ローラ21のうち、図の左側にあるローラ21−1が線L4−1に沿って走行して点P6に接近し、残りの上側ローラ21−2,21−3がそれぞれL4−2、L4−3に沿って走行して点P6から遠ざかるように移動する。また、下部ローラ11のうち、図の左側にある下側ローラ11−1は中立位置から移動しないが、残りのローラ11−2,11−3が円C1に沿って図の左側に向かって移動する。
本実施の形態の移送装置200に含まれるそれぞれの連結機構1において、連結部30の連結体31に固定されている下側保持体15が羽根部材14に固定されているため、下側ローラ11はその軸部11aを円C1の接線と直交する方向に向けながら円運動を行ことができる。また、上側保持体32が連結体31に回転自在に連結されているため、上側ローラ21は連結体31を回転軸として回転しながら線L4に沿って走行することができる。その結果、被支持体UBが、連動して動作する3個の連結機構1に支持されて、支持体LBに対して力が加えられた方向に二次元面S1に沿って水平移動する。図13には、被支持体UBに対して水平面内の力が図の右側から加えられた場合の動作のみが示されているが、被支持体UBに対して水平面内の力が他の方向から加えられた場合でも、被支持体UBは同様に力が加えられた方向に二次元面S1に沿って水平移動する。
第1の実施の形態の移送装置100に関する図9と、第2の実施の形態の移送装置200に関する図13とを対比すると、両者における3個の連結機構1の動作は類似している。このことから、3個の連結機構1の円軌道部10における下側ローラが走行しうる円C1の重なりの程度に依存せずに、被支持体UBが支持体LBに対して力が加えられた方向に二次元面S1に沿って水平移動することが分かる。第1の実施の形態の移送装置100及び第2の実施の形態の移送装置200は、横揺れ免震装置のために好適に使用される。
(2)二次元面が球冠である場合
球冠を二次元面として選択した場合について、まず移送装置に使用される連結機構の構造及び動作を説明し、次いで移送装置の構造及び動作を説明する。
連結機構
被支持体を支持体に対して球冠に沿って移動させるために用いられる連結機構2について、図14〜18を参照しながら説明する。以下では、第1の実施の形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分を主に説明する。図14は、水平に配置されている支持体LBと、やはり水平に配置されている被支持体UBとを1個の連結機構2によって連結した状態を示した概略的な正面図である。図14では、被支持体UBが移送されるべき二次元面が記号S3を付して示されており、二次元面S3と法線を共有する平行面が記号S4を付して示されている。二次元面S3も平行面S4も、被支持体UBの上方に在る点P7を中心点とした同心球面の一部を構成する球冠である。連結機構2は、円軌道部40と、直線状軌道部50と、連結部60とを有しており、支持体LBの被支持体UBに対向している面LBaに円軌道部40が設けられており、被支持体UBの支持体LBに対向している面UBaに直線状軌道部50が設けられている。図15は、支持体LBと円軌道部40とを円軌道部40側から視た概略的な平面図であり、図16は、被支持体UBと直線状軌道部50とを直線状軌道部50側から視た概略的な平面図である。なお、図14〜16には中立位置に在る各部材が示されている。また、被支持体UBは1個の連結機構2のみによって姿勢が保たれるのではなく、少なくとも3個の連結機構2によって姿勢が保たれるのであるが、ここでは、連結機構2の動作を説明する目的で、被支持体UBの姿勢が保たれるものとして扱う。
図14及び図15から把握されるように、円軌道部40は、支柱41と羽根部材42とを有している。基端側が支持体LBの面LBaに固定されている支柱41は、二次元面S3に垂直であり且つ点P7を通過する線L1(図14参照)を中心軸として上方に延びた円柱形状を有しており、支柱41の先端には、矩形の板体で構成された羽根部材42がその基端側で旋回自在に連結されている。この連結機構2においては、支柱41と羽根部材42とによって下側案内部材(第1の案内部材)が構成されており、羽根部材42の先端部42aが走行体(第1の走行体)及びこれを保持するための保持体(第1の保持体)を兼ねており、羽根部材42の先端部42aに、以下で説明する連結部60における連結体61の下端部61aが固定されている。したがって、羽根部材42の先端部42aは、下側案内部材である支柱41と羽根部材42とによって案内されて、線L1を中心軸とした円C3に沿って円運動を行うことができる。図15では、線L1上に在り且つ円C3の中心となる点が記号P8を付して示されている。
図14及び図16から把握されるように、直線状軌道部50は、上側ローラ(第2の走行体)51と、上側案内部材(第2の案内部材)52と、を有している。上側案内部材52は、その上端側で被支持体UBの面UBaに固定されており、その下端側には、上側ローラ51の上部を収容して上側ローラ51を案内するためのガイド部52aが形成されている。図16では、線L1上に在り且つ円C3の中心となる点が記号P9を付して示されているが、ガイド部52aは、二次元面S3と法線を共有する平行面S4に沿って延びている円弧形状を有しており(図14参照)、円C3の中心軸L1と平行な方向から視たときに、点P9近傍の位置を出発点として上側ローラ51とガイド部52aとの接触点を通過して直線的に延びている形状をしている(図16参照)。図16では、ガイド部52aが沿う直線が記号L6を付して示されている。ガイド部52aの長さは、上記出発点と上記接触点との間の長さのほぼ2倍である。上側ローラ51の軸部51aは、上側保持体(第2の保持体)62に回転自在に保持されており、この上側保持体62は、上側ローラ51を、その軸部51aが平行面S4の接面と平行になるように、すなわち点P7を通過する線L5と垂直になるように保持している(図14参照)。したがって、上側ローラ51は、上側案内部材51の円弧形状のガイド部52aに案内されて、平行面S4に沿って且つ線L6に沿って往復運動することができる。なお、以下で説明するが、上側保持体62は連結部60の一部を構成している。
図14から把握されるように、連結部60は、円柱状の連結体61と、走行体(第1の走行体)を保持するための保持体(第1の保持体)を兼ねている羽根部材42の先端部42aと、上側ローラ51を保持している上側保持体62とを有している。連結体61の中心軸L5は、平行面S4の接平面と垂直になるように、すなわち点P7を通過するように延びており、連結体61の下端には羽根部材42の先端部42aが取り付けられており、連結体61の上端には上側保持体62が取り付けられている。
連結部60において、羽根部材42の先端部42aは連結体61に固定されているが、上側保持体62は連結体61に回転自在に連結されている(図14参照)。そのため、直線状軌道部50の上側ローラ51の軸部51aは、上側保持体62を介して連結体61を回転軸として自在に回転することができる。なお、連結体61が上側保持体62に固定されて羽根部材42の先端部42aに回転自在に連結されていても、或いは、連結体61が上側保持体62と羽根部材42の先端部42aの両方に回転自在に連結されていても、連結機構2の動作には何ら問題が生じない。
次に、連結機構2の動作を図17及び図18の説明図を用いて説明する。図14に示された中立位置を基準として、図17の上段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が正面から視て右側から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が正面から視て左側から加えられた場合、の動作を示す概略的な正面図であり、図17の中段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が正面から視て左側から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が正面から視て右側から加えられた場合、の動作を示す概略的な正面図であり、図17の下段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が正面側から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が背面側から加えられた場合、の動作を示す概略的な側面図である。
図18は、図14及び図17に対応する概略的な平面図であるが、連結機構2においては、被支持体UBの支持体LBに対する相対的な移動と、この移動を達成するための、連結部60の連結体61に固定された羽根部材42の先端部42aと、連結部60の連結体61に回転自在に連結された上側保持体62に回転自在に保持された上側ローラ51の動作が重要であるため、図18には、支持体LBと、被支持体UBと、羽根部材42の先端部42aに固定された連結体61の下端部61aと、上側ローラ51と、上述した線L6、点P8、点P9及び円C3のみが示されている。また、理解を容易にするために、図18では、被支持体UBが透明なものとして示されており、上側ローラ51には模様が施されている。図18の右側中段の図は、図14に対応する概略的な平面図であり、図18の右側上段の図は、図17の上段の図に対応する概略的な平面図であり、図18の右側下段の図は、図17の中段の図に対応する概略的な平面図であり、図18の左側の図は、図17の下段の図に対応する概略的な平面図である。
中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が図18の右側(正面から視て右側)から加えられた場合には、連結部60の連結体61に回転自在に連結された上側保持体62に回転自在に保持された上側ローラ51が、上側案内部材52の円弧形状のガイド部52aに案内されて、図18の右側上段の図の矢印A9の方向に移動し、すなわち点P9に接近するように移動するが、羽根部材42が支柱41の周りを回転しないため、連結部60の連結体61の下端部61aはその位置を維持する。その結果、図17の上段の図に示されているように、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S3に沿いながら左側に移動する。また、中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が図18の左側(正面から視て左側)から加えられた場合には、連結部60の連結体61に回転自在に連結された上側保持体62に回転自在に保持された上側ローラ51が、上側案内部材52の円弧形状のガイド部52aに案内されて、図18の右側下段の図の矢印A10の方向に移動し、すなわち点P9から離れるように移動するが、羽根部材42が支柱41の周りを回転しないため、連結部60の連結体61の下端部61aはその位置を維持する。その結果、図17の中段の図に示されているように、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S3に沿いながら右側に移動する。さらに、中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が図18の下側(正面側)から加えられた場合には、連結部60の連結体61に回転自在に連結された上側保持体62に回転自在に保持された上側ローラ51が、上側案内部材52の円弧形状のガイド部52aに案内されて、図18の左側の図の矢印A11の方向に移動し、すなわち点P9に少し接近するように移動し、同時に、連結部60の連結体61の下端部61aは、支柱41の周りを回転する羽根部材42の先端部42aに案内されて、円C3に沿って図18の左側の図の矢印A12の方向に移動する。その結果、図17の下段の図に示されているように、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S3に沿いながら背面側に移動する。中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が図18の上側(背面側)から加えられた場合の平面図は、図18の左側の図と上下反転するだけであるので説明を省略する。
連結機構2において、連結部60の連結体61の下端部61aが羽根部材42の先端部42aに固定されているため、連結体61の下端部61aは円C3に沿いながら円運動を行ことができる。また、上側保持体62が連結体61に回転自在に連結されているため、上側ローラ51は連結体61を回転軸として回転しながら線L6に沿って走行することができる。その結果、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S3に沿って力が加えられた方向に移動する。
図17及び図18には、中立位置を基準として、被支持体UBに対して水平面内の力が正面から視て右側から加えられた場合と正面から視て左側から加えられた場合と正面側から加えられた場合の動作のみが示されているが、被支持体UBに対して水平面内の力が他の方向から加えられた場合でも、被支持体UBは同様に二次元面S3に沿って力が加えられた方向に移動する。
移送装置
第3の実施形態
本発明の第3の実施の形態の移送装置300は、水平に配置されている支持体LBと、やはり水平に配置されている被支持体UBとの間に、上述した連結機構2を4個配置することによって得られた移送装置であり、以下の説明では、連結機構2の各部材及びその動作の説明のために用いられた符号がそのまま用いられている。図19は移送装置300の概略的な正面図であり、全ての連結機構2の円軌道部40が支持体LBの被支持体UBに対向している面LBaに設けられており、全ての連結機構2の直線状軌道部50が被支持体UBの支持体LBに対向している面UBaに設けられている。二次元面S3及び二次元面S3と法線を共有する平行面S4は、被支持体UBの上方に在る点P7を中心点とした同心球面の一部を構成する球冠である。図20は、支持体LBと全ての連結機構2の円軌道部40とを円軌道部40側から視た概略的な平面図であり、図21は、被支持体UBと全ての連結機構2の直線状軌道部50とを直線状軌道部50側から視た概略的な平面図である。なお、図19〜21には、中立位置に在る各部材が示されている。
本実施の形態の移送装置300においては、図19及び図20から把握されるように、4個の連結機構2が点P7を通過して延びる線を中心軸とした水平な円C4に沿って等間隔に配置されており、また、それぞれの連結機構2の円軌道部40において走行体(第1の走行体)として作用する羽根部材42の先端部42aが走行しうる円C3の一部が重なるように配置されている。図20において、点P10は円C4の中心点を示している。それぞれの連結機構2の円軌道部40の支柱41の中心軸L1は、やはり点P7を通過するように延びている(図19参照)。また、図19及び図21から把握されるように、それぞれの連結機構2の直線状軌道部50における上側ローラ51を案内するための上側案内部材52の円弧形状を有するガイド部52aは、平行面S4に沿って延びており、且つ、円C4の中心点P11から放射状に延びる直線L7に沿って円C4から離れる方向に延びている。さらに、それぞれの連結機構2の連結部60の連結体61の中心軸L5も、やはり点P7を通過するように延びている(図19参照)。
次に、移送装置300の動作を図22及び図23の説明図を用いて説明する。図22の上段の図は、移送装置300の中立位置に対応する概略的な正面図であり、図22の下段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が図の右側(正面から視て右側)から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が図の左側(正面から視て左側)から加えられた場合、の動作を示す概略的な正面図である。図23の上段の図は図22の上段の図に対応する概略的な平面図であり、図23の下段の図は図22の下段の図に対応する概略的な平面図である。本実施の形態の移送装置300においては、被支持体UBの支持体LBに対する相対的な移動と、この移動を達成するための、連結部60の連結体61に固定された羽根部材42の先端部42aと、連結部60の連結体61に回転自在に連結された上側保持体62に回転自在に保持された上側ローラ51の動作が重要であるため、図22には、支持体LBと、被支持体UBと、連結機構2を構成する羽根部材42の先端部42aに固定された連結体61の下端部61aと、上側ローラ51と、上述した線L7、点P11、及び円C3のみが示されている。また、理解を容易にするため、図23では、被支持体UBが透明なものとして示されており、上側ローラ51には模様が施されている。
被支持体UBに対して水平面内の力が図23の右側から加えられた場合には、4個の連結機構2が連動して動作し、連結部60の連結体61に回転自在に連結された上側保持体62に回転自在に保持された上側ローラ51が、上側案内部材52の円弧形状のガイド部52aに案内されて、図23の下段の図の矢印A13の方向に移動し、同時に、連結体61の下端部61aが、支柱41に旋回自在に連結された羽根部材42に案内されて、図23の下段の図の矢印A14の方向に移動する。すなわち、上側ローラ51のうち、図の左側にあるローラ51−1が線L7−1に沿って走行して点P11に接近し、図の右側にあるローラ51−3が線L7−3に沿って走行して点P11から離れ、残りの上側ローラ51−2、51−4がそれぞれL7−2、L7−4に沿って走行して点P11にわずかに接近するように移動する。また、連結体61の下端部61aのうち、図の左側にある下端部61a−1及び図の右側に在る下端部61a−3は中立位置から移動しないが、残りの下端部61a−2及び61a―4は対応する円C3に沿って図の左側に向かって移動する。その結果、上側案内部材52のガイド部52aが平行面S4に沿った円弧形状を有しているため、図22の下段の図に示されているように、被支持体UBが、連動して動作する4個の連結機構2に支持されて、支持体LBに対して図の左側に二次元面S3に沿って移動する。
本実施の形態の移送装置300では、連結部60の連結体61の下端部61aが羽根部材42の先端部42aに固定されているため、下端部61aは円C3に沿って円運動を行ことができる。また、上側保持体62が連結体61に回転自在に連結されているため、上側ローラ51は連結体61を回転軸として回転しながら線L7に沿って走行することができる。その結果、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S3に沿って力が加えられた方向に移動する。図22及び図23には、被支持体UBに対して水平面内の力が図の右側から加えられた場合の動作のみが示されているが、被支持体UBに対して水平面内の力が他の方向から加えられた場合でも、被支持体UBは同様に二次元面S3に沿って力が加えられた方向に移動する。
第4の実施形態
本発明の第4の実施の形態の移送装置400は、第3の実施の形態の移送装置の変形形態であり、それぞれの連結機構2の円軌道部40が共通の支柱41を有している点に特徴を有し、第3の実施の形態の移送装置を最も小型にした移送装置である。以下の説明でも、連結機構2の各部材及びその動作のために用いられた符号がそのまま用いられている。図24は移送装置400の概略的な正面図であり、全ての連結機構2の円軌道部40が支持体LBの被支持体UBに対向している面LBaに設けられており、全ての連結機構2の直線状軌道部50が被支持体UBの支持体LBに対向している面UBaに設けられている。二次元面S3及び二次元面S3と法線を共有する平行面S4は、被支持体UBの上方に在る点P7を中心点とした同心球面の一部を構成する球冠である。図25は、支持体LBと全ての連結機構2の円軌道部40とを円軌道部40側から視た概略的な平面図であり、図26は、被支持体UBと全ての連結機構2の直線状軌道部50とを直線状軌道部50側から視た概略的な平面図である。なお、図24〜26には、中立位置に在る各部材が示されている。
本実施の形態の移送装置400においては、図24及び図25から把握されるように、4個の連結機構2が共通の支柱41を有しており、共通の支柱41の中心軸L1は点P7を通過するように延びている(図24参照)。そして、それぞれの連結機構2の羽根部材42がこの共通の支柱41の中心軸L1上に在る点P12を中心とした円C3に沿って等間隔に配置されている。また、図24及び図26から把握されるように、それぞれの連結機構2の直線状軌道部50における上側ローラ51を案内するための上側案内部材52の円弧形状を有するガイド部52aは、平行面S4に沿って延びており、且つ、円C3の中心点P13から放射状に延びる直線L8に沿って円C3の外側に向かって延びている。さらに、それぞれの連結機構2の連結部60の連結体61の中心軸L5は、やはり点P7を通過するように延びている(図24参照)。
次に、移送装置400の動作を図27及び図28の説明図を用いて説明する。図27の上段の図は、移送装置400の中立位置に対応する概略的な正面図であり、図27の下段の図は、被支持体UBに対して水平面内の力が図の右側(正面から視て右側)から加えられた場合、言い換えると、支持体LBに対して水平面内の力が図の左側(移送装置の正面から視て左側)から加えられた場合、の動作を示す概略的な正面図である。図28の上段の図は図27の上段の図に対応する概略的な平面図であり、図28の下段の図は図27の下段の図に対応する概略的な平面図である。本実施の形態の移送装置400においては、被支持体UBの支持体LBに対する相対的な移動と、この移動を達成するための、連結部60の連結体61に固定された羽根部材42の先端部42aと、連結部60の連結体61に回転自在に連結された上側保持体62に回転自在に保持された上側ローラ51の動作が重要であるため、図28には、支持体LBと、被支持体UBと、連結機構2を構成する羽根部材42の先端部42aに固定された連結体61の下端部61aと、上側ローラ51と、上述した線L8、点P13、及び円C3のみが示されている。また、理解を容易にするため、図28では、被支持体UBが透明なものとして示されており、上側ローラ51には模様が施されている。
被支持体UBに対して水平面内の力が図28の右側から加えられた場合には、4個の連結機構2が連動して動作し、連結部60の連結体61に回転自在に連結された上側保持体62に回転自在に保持された上側ローラ51が、上側案内部材52の円弧形状のガイド部52aに案内されて、図28の下段の図の矢印A15の方向に移動し、同時に、連結体61の下端部61aが、支柱41に旋回自在に連結された羽根部材42に案内されて、図28の下段の図の矢印A16の方向に移動する。すなわち、上側ローラ51のうち、図の左側にあるローラ51−1が線L8−1に沿って走行して点P13に接近し、図の右側にあるローラ51−3が線L8−3に沿って走行して点P13から離れ、残りの上側ローラ51−2、51−4がそれぞれL8−2、L8−4に沿って走行して点P13にわずかに接近するように移動する。また、連結体61の下端部61aのうち、図の左側にある下端部61a−1及び図の右側に在る下端部61a−3は中立位置から移動しないが、残りの下端部61a−2及び61a―4は円C3に沿って図の左側に向かって移動する。その結果、上側案内部材52のガイド部52aが平行面S4に沿った円弧形状を有しているため、図27の下段の図に示されているように、被支持体UBが、連動して動作する4個の連結機構2に支持されて、支持体LBに対して図の左側に二次元面S3に沿って移動する。
本実施の形態の移送装置400では、連結部60の連結体61の下端部61aが羽根部材42の先端部42aに固定されているため、下端部61aは円C3に沿って円運動を行ことができる。また、上側保持体62が連結体61に回転自在に連結されているため、上側ローラ51は連結体61を回転軸として回転しながら線L8に沿って走行することができる。その結果、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S3に沿って力が加えられた方向に移動する。図27及び図28には、被支持体UBに対して水平面内の力が図の右側から加えられた場合の動作のみが示されているが、被支持体UBに対して水平面内の力が他の方向から加えられた場合でも、被支持体UBは同様に二次元面S3に沿って力が加えられた方向に移動する。
第3の実施の形態の移送装置300に関する図23と、第4の実施の形態の移送装置400に関する図28とを対比すると、両者における4個の連結機構2の動作は類似している。このことから、4個の連結機構2の円軌道部40の羽根部材42の先端部42aが走行しうる円C3の重なりの程度に依存せずに、被支持体UBが支持体LBに対して二次元面S3に沿って力が加えられた方向に移動することが分かる。第3の実施の形態の移送装置300及び第4の実施の形態の移送装置400は、揺動椅子のために好適に使用される。
(3)二次元面が球冠以外のドーム状の曲面の場合
球冠以外のドーム状の曲面を二次元面として選択した場合には、上述した連結機構2における円軌道部、直線状軌道部、及び連結部を構成する部材の形状や配置を以下のように変更することにより、支持体或いは被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して選択されたドーム状の曲面に沿って移動させるという目的を達成することができる。すなわち、円軌道部の第1の案内部材を、第1の走行体を走行させるための円の中心軸が中立位置において選択されたドーム状の曲面とほぼ垂直(完全な垂直を含む。)になるように配置し、直線状軌道部の第2の案内部材のガイド部を、中立位置において選択されたドーム状の曲面或いは該曲面と法線を共有する平行面にほぼ一致(完全な一致を含む。)する形状を有するように形成し、連結部における連結体を、連結体の中心軸が中立位置において選択されたドーム状の曲面にほぼ垂直(完全な垂直を含む。)になるように配置すれば良い。
さらに、第3の実施の形態の移送装置300の変形形態とも言える移送装置600及び第4の実施の形態の移送装置300の変形形態とも言える移送装置700によっても上述した目的を達成することができる。
第5の実施の形態
図29は、移送装置600の概略的な正面図を示している。この移送装置600は、上述した連結機構2と類似した構成を有する連結機構3を4個有している。連結機構3の構成要素のうち、連結機構2と共通の要素には同一の符号を付して説明を省略し、ここでは異なる要素について主に説明する。移送装置600において、全ての連結機構3の円軌道部40が支持体LBの被支持体UBに対向している面LBaに設けられており、全ての連結機構3の直線状軌道部70が被支持体UBの支持体LBに対向している面UBaに設けられている。図29において記号SSを付して示されている面は、被支持体UBの上方に在る点P14を中心点とした球面である。なお、図29には、中立位置に在る各部材が示されている。
本実施の形態の移送装置600では、それぞれの連結機構3の円軌道部40の支柱41の中心軸L1、すなわち、羽根部材42の先端部42aが走行する円の中心軸と、連結部60の連結体61の中心軸L9とが、いずれも点P14を通過するように延びている。そして、直線状軌道部の第2の案内部材72のガイド部72aは、中立位置において点P14を中心とした同心球面の一部をなす球冠SSに対する第2の走行体71とガイド部72aとの接触点における接平面と一致する直線形状を有している。この移送装置600の支持体LB又は被支持体UBに水平面内の力が加えられると、被支持体UBが支持体LBに対して球冠SSを図29の上下方向に伸張させることによって得られる曲面と法線を共有する二次元面(ドーム状の曲面)S5に沿って移動する。
第6の実施の形態
図30は、移送装置700の概略的な正面図を示している。図30には、中立位置に在る各部材が示されている。この移送装置700は、第5の実施の形態の移送装置600と比較して、4個の連結機構3が共通の支柱41を有しており、それぞれの連結機構3の羽根部材42がこの共通の支柱41の周りを回転するように配置されている点で異なっているのみである。共通の支柱41の中心軸L1、したがって羽根部材42の先端部42aが走行する円の中心軸は点P14を通過するように延びている。この移送装置700の支持体LB又は被支持体UBに水平面内の力が加えられると、被支持体UBが支持体LBに対して球冠SSを図30の上下方向に伸張させることによって得られる曲面と法線を共有する二次元面(ドーム状の曲面)S5に沿って移動する。
第5の実施の形態の移送装置600及び第6の実施の形態の移送装置700から把握されるように、円軌道部の第1の案内部材を、第1の走行体を走行させるための円の中心軸が中立位置においてドーム状の曲面(S5)と完全に垂直になるように配置しなくても、直線状軌道部の第2の案内部材のガイド部を、中立位置においてドーム状の曲面(S5)或いは該曲面と法線を共有する平行面に完全に一致する形状に形成しなくても、また、連結部における連結体を、連結体の中心軸が中立位置においてドーム状の曲面(S5)に完全に垂直になるように配置しなくても、支持体或いは被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対してドーム状の曲面(S5)に沿って移動させるという目的を極めて簡単に達成することができる。この形態の移送装置も、揺動椅子のために好適に使用される。
第7の実施の形態:揺動椅子への応用
次に、移送装置を揺動椅子として使用する形態について説明する。図31は、揺動椅子500の概略的な正面図である。揺動椅子500は、床T上に配置されている支持体としての脚部LBと、使用者が座る座面を有する被支持体としての座部UBと、脚部LBと座部UBとの間に配置されている4個の連結機構501と、揺動が回避されるべきときに使用されるブレーキ機構540とを備えている。脚部LBは、床Tに対して垂直に延びている円柱形状の支承部LCと、その上端に配置されている円錐台の形状を有する円錐台部TCと有している。
4個の連結機構501は、脚部UBの円錐台部TCの周面に沿ってほぼ等間隔に配置されており、それぞれの連結機構501は、円軌道部510と、直線状軌道部520と、連結部530とを有している。円軌道部510は、円錐台部TCの周面に固定されている台部511aと台部511aから円錐台部TCの周面に沿うように延びている円柱形状の柱部511bとを有する支柱511と、両端に円筒形状を有する接続部512a,512bを有する羽根部材512と、を有しており、接続部512aの中心軸と接続部512bの中心軸とが座部UBの上方に在り且つ脚部LBの支承部LCの中心軸上に在る点を通過するように配置されている。羽根部材512の円筒形状の接続部512aの内部には支柱511の柱部511bが通されており、したがって羽根部材512は柱部511bに対して回転自在に連結されている。羽根部材512の接続部512aは、円軌道部510における走行体(第1の走行体)とこれを保持する保持体(第1の保持体)とを兼ねる構成要素であり、接続部512bが支柱511の柱部511bの中心軸を中心として円運動することができる。
直線状軌道部520は、上側ローラ521と、上側ローラ521を案内するための上側案内部材522とを有している。それぞれの連結機構501の上側案内部材522は、上述した座部UBの上方に在り且つ脚部LBの支承部LCの中心軸上に在る点を中心とした球面の一部を構成する球冠に沿う円弧形状のガイド部522aを有しており、上側案内部材522の一端は座部UBの縁部に配置された固定プレートSAに固定されており、上側案内部材522の他端は脚部UBの円錐台部TCの上方に配置された固定プレートSBに固定されている。上側ローラ521は、上側案内部材522のガイド部522aに案内されて往復運動することができる。上側案内部材522の構造については後述する。
連結部530は、上側ローラ521を回転自在に保持する上側保持体532と、円柱形状の連結体531と、円軌道部510における走行体(第1の走行体)とこれを保持する保持体(第1の保持体)とを兼ねる羽根部材512の接続部512bとによって構成されている。上側保持体532は連結体531の上端に固定されており、羽根部材512の円筒形状の接続部512bの内部に連結体531が通されており、したがって接続部512bは連結体531に対して回転自在に連結されている。
図32は、揺動椅子500の上部を示した概略図である。但し、ブレーキ機構540の説明のため、揺動椅子500の正面側にある連結機構501が省略されている。図32の(A)は非作動状態のブレーキ機構540を示しており、図32の(B)は作動状態のブレーキ機構540を示している。図32の(C)には、図32の(A)に示された線I−I線における概略断面図が示されており、図32の(D)には、図32の(B)に示された線I−I線における概略断面図が示されている。直線状軌道部520の上側案内部材522は、対向配置されている2つのパーツ522bと、これらのパーツ522bの上端側の隙間に上下動可能なように配置されているブレーキ機構540の構成要素でもあるブレーキパッド545の下端とで構成されている。さらに、対向配置されている2つのパーツ522bのそれぞれの下端には、互いに遠ざかるように伸びている鍔部522cが設けられている(図32の(C)の概略断面図を参照)。
ブレーキ機構540は、固定プレートSB上に配置されているレバー固定部SCに接続されているブレーキの作動/非作動を選択するためのレバー541と、レバー541に固定されているブロック体542と、ブロック体542に支えられているブレーキ押し付け板543と、下端がブレーキ押し付け板543に固定されており上端が座部UBの下面側の中央部に設けられた凹部UBbの底面に固定されているブレーキ押し付けバネ544と、ブレーキパッド545と、上側保持体532を囲むように連結体531に固定されている上側保持体532と類似した形状を有するカバー546と、から構成されている。ブレーキパッド545の一端は上側案内部材522に固定されており、ブレーキパッドの上面には、ブレーキ押し付けバネ544によって下方に押し付けられたブレーキ押し付け板543が接触している。また、カバー546の上端には、上側案内部材522に向かう方向に伸びている突出部546bが設けられている。上側ローラ521の回転軸521aは、上側保持体532だけでなくカバー546にも回転自在に連結されている。
使用者によって座部UBに加えられた力に応じた座部UBの脚部LBに対する移動については、第3の実施形態の移送装置300について説明した移動と同じであるので、説明を省略し、ここではブレーキ機構540の動作についてのみ説明する。図32の(A)に示した状態の揺動椅子500の座部UBに座った使用者が、図32の(B)に示したようにレバー541を倒すと、レバー541に固定されているブロック体542が傾き、これに伴い、ブレーキ押し付けバネ544によって下方に押し付けられているブレーキ押し付け板543がブレーキパッド545を下方に押し付ける。しかし、カバー546の床Tからの距離は変わらないため、上側案内部材522、固定プレートSA、固定プレートSB、ブレーキ機構540及び座部UBが、上側案内部材522の鍔部522aとカバー546の突出部546bとが衝突するまで上方に移動する(図32の(D)の概略断面図を参照)。したがって、鍔部522aと突出部546bとの接触により生じる摩擦と、ブレーキパッド545の下端と上側ローラ521との接触による摩擦の増加とにより、座部UBの脚部LBに対する移動が停止する。また、鍔部522aと突出部546bとは、被支持体UBの支持体LBからの分離を防止する役割も果たす。
以上、本発明の移送装置の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されず、請求項に示した発明の範囲内での変更が可能である。本発明の移送装置は、円運動をする走行体と直線的な往復運動をする走行体とを連動させる新規な連結機構を採用することにより、支持体或いは被支持体に加えられた外力に応じて被支持体を支持体に対して所定の二次元面に沿って移動させるという目的を達成した移送装置であり、要望に沿った被支持体の支持体に対する移動が達成されるか否かという点については、上述した概略正面図や概略平面図を用いて検討することにより判断することができる。例えば、移送装置に含まれる少なくとも3個の連結機構は全て同一の形状を有している必要はなく、被支持体及び支持体の形状に応じて、例えば、羽根部材の長さがそれぞれ異なる連結機構を少なくとも3個使用しても良く、或いは、円軌道部と直線状軌道部との間隔がそれぞれ異なる連結機構を少なくとも3個使用しても良い。また、上述した実施の形態では同心球の中心を被支持体の上方に設定したが、これを支持体の下方に設定することもできる。さらに、移送装置に含まれる少なくとも3個の連結機構における第1の走行体が走行しうる円は重なっていなくても良く、第1の案内部材は円形ガイドレールのように円環形状を有するものであっても良く、この場合には第1の走行体は円形ガイドレール上を走行するガイドブロックのようなものであっても良い。また、第2の走行体も上述した実施の形態に示されたローラに限定されるものではなく、第2の案内部材のガイド部の形状も、請求項に示された条件を満たしている限り、選択された走行体に対応した形状に変更することができる。
本発明により、簡単な構造で安価に製造することができる移送装置が提供される。
100,200,300,400,500,600,700 移送装置
1,2,3,501 連結機構
S1,S3,S5 二次元面
S2,S4 平行面
SS 球面
LB 支持体
UB 被支持体
10,40,510 円軌道部
11 下側ローラ(第1の走行体)
42a,512b 羽根部材先端部(第1の走行体)
12,40 下側案内部材(第1の案内部材)
13,41,511b 支柱
14,42,512 羽根部材
20,50,70,520 直線状軌道部
21,51,71,521 上側ローラ(第2の走行体)
22,52,72,522 上側案内部材(第2の案内部材)
22a,52a,72a,522a ガイド部
30,60,530 連結部
31,61,531 連結体
15 下側保持体(第1の保持体)
42a,512b 羽根部材先端部(第1の保持体)
32,62,72,532 上側保持体(第2の保持体)

Claims (7)

  1. 支持体と、
    該支持体と対向配置されている被支持体と、
    前記支持体と前記被支持体との間に設けられている、前記支持体或いは前記被支持体に加えられた外力に応じて前記被支持体を前記支持体に対して所定の二次元面に沿って移動させるための連結機構と、
    を備えた移送装置であって、
    前記連結機構が前記支持体と前記被支持体との間に少なくとも3個設けられており、
    前記少なくとも3個の連結機構のそれぞれが、
    第1の走行体と、
    前記支持体及び前記被支持体の一方に固定されている、前記第1の走行体を円に沿って走行させるための第1の案内部材と
    を有し、前記第1の案内部材が、前記第1の走行体を走行させるための円の中心軸が中立位置において前記所定の二次元面にほぼ垂直になるように配置されている、円軌道部と、
    第2の走行体と、
    前記支持体及び前記被支持体の他方に固定されており、前記第2の走行体を走行させるためのガイド部を有する第2の案内部材と
    を有し、前記ガイド部が、中立位置において前記所定の二次元面或いは該二次元面と法線を共有する平行面にほぼ一致する形状であって、且つ、中立位置において前記円の中心軸と平行な方向から視たときに、前記第2の走行体と前記ガイド部との接触点と前記円の中心点との間の位置を出発点として前記接触点を通過して直線的に延びている形状を有している、直線状軌道部と、
    前記第1の案内部材と前記第2の案内部材の間に配置されている連結体と、
    前記連結体の一端側に設けられており且つ前記第1の走行体を保持している第1の保持体と、
    前記連結体の他端側に設けられており且つ前記第2の走行体を保持している第2の保持体と
    を有し、前記連結体が、該連結体の中心軸が中立位置において前記所定の二次元面にほぼ垂直になるように配置されており、前記第1の保持体及び前記第2の保持体の少なくとも一方が、前記連結体に回転自在に連結されている、前記第1の走行体の走行と前記第2の走行体の走行とを連動させるための連結部と
    を備えていることを特徴とする移送装置。
  2. 前記円軌道部における第1の案内部材が、前記支持体及び前記被支持体の一方に固定されている支柱と、該支柱に旋回自在に連結されている羽根部材と、を有し、
    前記羽根部材の先端が、前記円軌道部における第1の走行体と前記連結部における第1の保持体とを兼ねており、
    前記連結部の連結体が前記羽根部材の先端に連結されている、請求項1に記載の移送装置。
  3. 前記直線状軌道部における第2の案内部材のガイド部が、中立位置において前記第1の走行体を走行させるための円の中心軸と平行な方向から視たときに前記円の中心点近傍の位置を出発点としており、該出発点と中立位置における前記第2の走行体と前記ガイド部との接触点との間の長さのほぼ2倍の長さを有している、請求項1又は2に記載の移送装置。
  4. 前記所定の二次元面が、前記被支持体の前記支持体と対向していない側若しくは前記支持体の前記被支持体と対向していない側に在る特定点を中心とした球面の一部を構成する球冠であり、
    前記直線状軌道部の第2の案内部材のガイド部が、前記特定点を中心とした同心球の表面と一致する円弧形状を有しており、
    前記円軌道部における第1の案内部材が、前記第1の走行体を走行させるための円の中心軸が前記特定点を通過するように配置されており、
    前記連結部における連結体が、該連結体の中心軸が前記特定点を通過するように配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の移送装置。
  5. 前記所定の二次元面が、前記被支持体の前記支持体と対向していない側若しくは前記支持体の前記被支持体と対向していない側に在る特定点を中心とした球面の一部を構成する球冠を変形させたドーム状の曲面であり、
    前記直線状軌道部の第2の案内部材のガイド部が、中立位置において前記特定点を中心とした同心球に対する前記第2の走行体と前記ガイド部との接触点における接平面或いは該接平面と法線を共有する平行面と一致する直線形状を有しており、
    前記円軌道部における第1の案内部材が、前記第1の走行体を走行させるための円の中心軸が前記特定点を通過するように配置されており、
    前記連結部における連結体が、該連結体の中心軸が前記特定点を通過するように配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の移送装置。
  6. 前記所定の二次元面が平面であり、
    前記直線状軌道部の第2の案内部材のガイド部が、前記平面と平行に延びている直線形状を有しており、
    前記円軌道部における第1の案内部材が、前記第1の走行体を走行させるための円の中心軸が前記平面と垂直になるように配置されており、
    前記連結部における連結体が、該連結体の中心軸が前記平面と垂直になるように配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の移送装置。
  7. 前記少なくとも3個の連結機構が、共通の一つの円に沿って第1の走行体を走行させることが可能な第1の案内部材を有しており、
    前記少なくとも3個の連結機構における第2の案内部材のガイド部が、中立位置において前記共通の一つの円の中心軸と平行な方向から視たときに、前記共通の一つの円の中心から放射状に延びる前記連結機構と同数の直線のいずれかに沿って配置されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の移送装置。
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