JP6923578B2 - 圧力容器 - Google Patents

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本発明は、圧力容器に関する。
円筒部および円筒部の両側に形成される一対のドーム部を有するライナーと、ライナーの外側に形成される繊維強化樹脂材からなる補強層と、を有する圧力容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
補強層は一般にフィラメントワインディング法により形成されている。フィラメントワインディング法では、樹脂を含浸させた強化繊維(以下、「樹脂含浸強化繊維」とも言う)をライナーの外側に巻回した後、所定の温度で当該樹脂を硬化させて補強層を形成する。
特開2012−246962号公報
しかし、強化繊維に含浸させる樹脂の粘度が低いため、樹脂含浸強化繊維をライナーの外側に巻回すると、含浸された樹脂が強化繊維の間からにじみ出し、当該樹脂が径外方向に移動する。これにより、補強層の内層側の樹脂量が外層側の樹脂量よりも少なくなり、補強層の内層側の強度が低下するという問題がある。
本発明はこのような課題を解決するために創作されたものであり、補強層の内層側の強度が低下するのを抑制することができる圧力容器の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、樹脂が含浸された樹脂含浸強化繊維をライナーに巻回して前記ライナーの外側に補強層を形成する圧力容器の製造方法であって、前記ライナーの外側に前記樹脂と同質の基礎樹脂層を形成する基礎樹脂層形成工程と、前記樹脂含浸強化繊維を前記基礎樹脂層の外側に巻回して前記補強層を形成する補強層形成工程と、を含み、前記補強層形成工程では、前記基礎樹脂層の外表面に前記樹脂含浸強化繊維を巻回して第一補強層を形成する工程と、前記第一補強層の外表面に、前記樹脂含浸強化繊維で用いられている樹脂と同質の樹脂フィルムを貼り付ける工程と、前記樹脂フィルムの外表面に、前記樹脂含浸強化繊維を巻回して第二補強層を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
また、前記補強層形成工程では、前記第一補強層の端部も覆うように前記樹脂フィルムを貼り付けることが好ましい。
本発明によれば、強化繊維に含浸される樹脂と略同質の樹脂で形成された基礎樹脂層をライナーの外側に予め形成することにより、補強層の内層側の樹脂量の減少を抑制することができる。これにより、内層側の強度が低下するのを抑制することができる。また、第一補強層の端部も覆うように樹脂フィルムを貼り付けることで樹脂フィルムによって内層側の樹脂が外層側に移動するのを抑制することができる。これにより、より確実に補強層の内層側の強度が低下するのを抑制することができる。
また、前記基礎樹脂層の粘度を増加させた後、前記樹脂含浸強化繊維を前記基礎樹脂層の外側に巻回して前記補強層を形成することが好ましい。また、所定雰囲気において所定時間経過させることにより、前記基礎樹脂層の粘度を増加させることが好ましい。
本発明によれば、基礎樹脂層の粘度を増加させることで、基礎樹脂層を構成する樹脂が径外方向に移動しにくくなるため、より確実に補強層の内層側の強度が低下するのを抑制することができる。
また、前記補強層の内層側に、前記樹脂と略同質の芯物質を含んだカプセルを供給することが好ましい。
本発明によれば、カプセルが破裂することにより内包されていた樹脂が供給されるため、補強層の内層側の樹脂量を多くすることができる。これにより、より確実に補強層の内層側の強度が低下するのを抑制することができる。
本発明に係る圧力容器の製造方法によれば、補強層の内層側の強度が低下するのを抑制することができる。
本実施形態に係る圧力容器の側断面図である。 本実施形態に係る圧力容器の製造方法の基礎樹脂層形成工程を示す側断面図である。 本実施形態に係る圧力容器の製造方法の補強層形成工程を示す側断面図である。 従来技術及び本実施形態に係る圧力容器の補強層の位置とRC(resin content)との関係を示すグラフである。 従来技術及び本実施形態に係る硬化工程における温度と粘度との関係を示すグラフである。 第一変形例に係る圧力容器の製造方法の樹脂フィルムの配置を示す側断面図である。 第一変形例に係る圧力容器の製造方法の補強層形成工程を示す側断面図である。 第二変形例に係る圧力容器の製造方法のカプセルの供給作業を示す概要図である。
本発明の実施形態に係る圧力容器及び圧力容器の製造方法について図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に係る圧力容器1は、LPG等の低圧ガス、水素ガス等の高圧ガス、その他の流体を貯留する容器として適用されるものである。図1に示すように、本発明の圧力容器1は、ライナー2と、ライナー2の外側にフィラメントワインディングにより形成される繊維強化樹脂材からなる補強層3とを有する。
ライナー2は、略定断面の円筒形状の円筒部6と、円筒部6の両端に形成されるドーム部7,7とを有する。少なくとも一方のドーム部7の平面部の中央には、ライナー2の軸心Oと同軸状に金属製の口金5がライナー2と一体成形されている。
ドーム部7は、円筒部6の端部から曲面状に縮径する肩部7Aと、肩部7Aの先端側に形成され軸心Oとの略直交面をなす平面部7Bとを有した形状からなる。場合により、平面部7Bを形成することなく、円筒部6の端部から口金5にかけて全て曲面状に縮径形成してもよい。
補強層3は、樹脂が含浸された強化繊維の束からなる樹脂含浸強化繊維を、図示しない回転装置により軸心O回りに回転するライナー2の外面に巻き付けることで形成される。強化繊維に含浸させる樹脂は、硬化後に所定の強度が発現されるものであれば特に制限されないが、本実施形態では、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を主剤として構成されている。強化繊維に含浸させる樹脂は、例えば、エポキシ樹脂を主剤とし、硬化剤、硬化促進剤を所定の割合で配合して構成されている。
補強層3は、フープ巻き、高角度ヘリカル巻き及び低角度ヘリカル巻きを適宜組み合わせながら、樹脂含浸強化繊維を層状に積層させて構成されている。フープ巻きは、圧力容器の軸心Oと略直交する方向に巻く巻き方であり、高角度ヘリカル巻きは、軸心Oに対して高い配向角度で巻く巻き方である。低角度ヘリカル巻きは、軸心Oに対して低い配向角度で巻く巻き方である。高角度ヘリカル巻きの配向角度は、概ね軸心Oに対し65°〜75°の範囲である。低角度ヘリカル巻きの配向角度は、口金5周りのライナーネックに掛け回し可能な最小角度以上で15°以下の範囲である。
次に、本実施形態に係る圧力容器の製造方法について説明する。本実施形態に係る圧力容器の製造方法では、ライナー形成工程と、基礎樹脂層形成工程と、補強層形成工程と、硬化工程とを行う。
ライナー形成工程は、図2に示すように、インジェクション成形やブロー成形等により口金5が一体成形されたライナー2を形成する工程である。ライナー2は、例えばポリエチレン等の合成樹脂材を用いている。
基礎樹脂層形成工程は、図2に示すように、ライナー2を図示しない回転装置で回転させながらライナー2の外表面全体に亘って基礎樹脂層11を形成する工程である。基礎樹脂層11は、補強層3を構成する強化繊維に含浸させる樹脂と略同質の樹脂を用いて一定の厚さで形成する。また、基礎樹脂層形成工程では、所定雰囲気において、所定時間経過させることにより基礎樹脂層11の粘度を増加させる増粘工程を行う。なお、増粘工程は、例えば、増粘剤等の添加物を混入して増粘させてもよい。また、基礎樹脂層11は、数μ〜数mm程度の厚さで形成するが、説明の便宜上、図面では実際よりも厚く描画している。
補強層形成工程は、図3に示すように、基礎樹脂層11の外表面にフィラメントワインディングを行って補強層3を形成する工程である。補強層形成工程では、フープ巻き、高角度ヘリカル巻き及び低角度ヘリカル巻きを適宜組み合わせながら樹脂が含浸された樹脂含浸強化繊維を基礎樹脂層11の外表面に巻回する。
硬化工程は、補強層形成工程後の容器を温度調節装置に入れ、所定の温度で加熱して強化繊維に含浸させた樹脂を硬化させる工程である。基礎樹脂層11も、硬化工程における温度上昇によって硬化する。基礎樹脂層11は、補強層3の樹脂と同じタイミングで硬化するようにしてもよいし、補強層3の樹脂よりも遅い(又は早い)タイミングで硬化するようにしてもよい。この場合は、基礎樹脂層11の樹脂の配合(主剤、硬化剤、硬化促進剤等の配合)を変更するなどして、基礎樹脂層11の樹脂と補強層3で用いる樹脂の硬化温度を変化させてもよい。以上の工程により、圧力容器1が完成する。
以上説明した本実施形態の圧力容器の製造方法の作用効果について、従来技術と対比しながら説明する。図4は、従来技術及び本実施形態に係る圧力容器の補強層の位置とRC(resin content=樹脂含有量)との関係を示すグラフである。図4の横軸は、補強層3の「内層」、「中層」、「外層」の位置を示している。点線M1は、従来技術に係る補強層のRCを示し、実線M2は本実施形態に係る補強層3のRCを示している。一般的に、RCが所定の値よりも小さいと所定の強度が発現されない。
図4の点線M1で示すように、従来技術に係る圧力容器であると内層側のRCが低くなる傾向がある。点線M1のピーク部分は、内層側の樹脂が外層側に移動したことに起因すると考えられる。つまり、従来技術であると、補強層の板厚方向においてRCにバラツキがあるため、補強層の強度も一定にならない傾向がある。
図5は、従来技術及び本実施形態に係る硬化工程における温度と粘度との関係を示すグラフである。温度X1は補強層形成工程時(フィラメントワインディング時)の温度であって常温である。温度X2は、硬化工程によって加熱され、強化繊維に含浸させている樹脂(熱硬化性樹脂)が硬化し始める温度を示している。点線N1は、従来技術に係る粘度を示し、実線N2は本実施形態に係る基礎樹脂層11の粘度を示している。
図5の点線N1で示すように、従来技術に係る硬化工程では、加熱していくと樹脂の粘度は一旦低下し、所定の温度になった時に硬化促進剤が作用して急激に粘度が増加した後、温度X2以上の温度で硬化する。補強層形成工程を行うと、強化繊維に含浸された樹脂がにじみ出し、径外方向に移動傾向がある。点線N1に示すように、温度装置の温度を上昇させていくと樹脂の粘度が一旦低下するため、この時に樹脂の径外方向への移動がより促進されると考えられる。
これに対し、本実施形態によれば、強化繊維に含浸される樹脂と略同質の樹脂で形成された基礎樹脂層11をライナー2の外表面に予め形成することにより、補強層3の内層側の樹脂量の減少を抑制することができる。これにより、図4の実線M2に示すように、補強層3のRCを板厚方向で一定とすることができるため、補強層3の内層側の強度が低下するのを抑制することができる。
換言すると、基礎樹脂層11を予め形成することにより補強層形成工程中及び補強層形成工程直後は、補強層3の内層側のRCの値は相対的に大きくなる。しかし、強化繊維の締結によりにじみ出された樹脂が徐々に内層側から外層側へ移動するため、結果的に補強層3の板厚方向においてRCの均一化を図ることができる。基礎樹脂層11の厚さは、樹脂の移動量に応じて、RCが補強層3の板厚方向で均一となるように適宜調整することが好ましい。
また、基礎樹脂層11を形成した後、その粘度を増加させることで、図5の実線N2に示すように、従来技術の点線N1よりも温度上昇に伴う粘度の低下を抑えることができる。これにより、基礎樹脂層11を構成する樹脂が径外方向に必定以上に移動しにくくなるため、より確実に補強層3の内層側の強度が低下するのを抑制することができる。つまり、基礎樹脂層11の粘度を可変することで、樹脂の移動を制御することができるため、容易に補強層3の内層側の強度が低下するのを抑制することができる。
また、ライナー2の外表面に含浸樹脂強化繊維を巻回する際に、特に肩部7A(図1参照)あたりであるとライナー2に対して含浸樹脂強化繊維が滑ってしまい所望の位置に巻回できないおそれがある。しかし、本実施形態によれば、ライナー2の外表面に基礎樹脂層11を設けているため、含浸樹脂強化繊維を所望の位置に巻回することができる。
なお、基礎樹脂層11は、本実施形態では樹脂を塗布して形成したが、樹脂シートをライナー2の外表面に貼り付けて基礎樹脂層11を形成してもよい。当該樹脂シートも、強化繊維に含浸させる樹脂と略同質の樹脂で構成する。また、強化繊維に含浸させる樹脂よりも粘度の高い樹脂を予め用意しておき、当該樹脂を塗布又は貼り付けるなどして基礎樹脂層11として形成してもよい。また、本実施形態では、ライナー2の外表面に直接基礎樹脂層11を形成したが、例えば、ライナー2の外表面に補強層3の第一層を形成した後に、基礎樹脂層11を形成してもよい。
[第一変形例]
次に、本実施形態の第一変形例について説明する。図6に示すように、第一変形例では、補強層形成工程中において、樹脂フィルム21を介設する点で、前記した実施形態と相違する。第一変形例では、前記した実施形態と相違する部分を中心に説明する。
第一変形例では、ライナー2の外表面に基礎樹脂層11を形成した後、補強層形成工程を行う。補強層形成工程では、まず、基礎樹脂層11の外表面に、例えばフープ巻きを行って第一補強層(初期フープ層)3Aを形成する。第一補強層3Aは、主にライナー2の円筒部6に対応する位置に対して形成する。
次に、第一補強層3Aの外表面に樹脂フィルム21を貼り付ける。樹脂フィルム21は、強化繊維に含浸させる樹脂と略同質の樹脂で形成されている。樹脂フィルム21は、第一補強層3Aの端部3Aaも覆うように貼り付けることが好ましい。
次に、図7に示すように、樹脂フィルム21の外表面及び基礎樹脂層11の外表面にフープ巻き、高角度ヘリカル巻き及び低角度ヘリカル巻きを適宜組み合わせて第二補強層3Bを形成する。その後、硬化工程を行うことで圧力容器1Aが形成される。
樹脂フィルム21も硬化工程における温度上昇によって硬化する。なお、樹脂フィルム21は、補強層3の樹脂と同じタイミングで硬化するようにしてもよいし、補強層3の樹脂よりも遅いタイミングで硬化するようにしてもよい。
第一変形例に係る圧力容器の製造方法によれば、補強層形成工程において、補強層3を構成する隣り合う第一補強層3A、第二補強層3Bの間に、強化繊維に含浸させる樹脂と略同質の樹脂フィルム21を介設する。換言すると、補強層3の内層側に樹脂フィルム21を介設する。樹脂フィルム21を介設することにより、内層側の樹脂が外層側に必定以上に移動するのを抑制することができる。これにより、より確実に補強層3の内層側の強度が低下するのを抑制することができる。樹脂フィルム21を、第一補強層3Aの端部3Aaも覆うように貼り付けることで、内層側から外層側への樹脂の移動をより確実に抑制することができる。
[第二変形例]
次に、本実施形態の第二変形例について説明する。図8に示すように、第二変形例では、補強層形成工程において、樹脂の中にカプセル35を供給する点で前記した実施形態と相違する。第二変形例では、前記した実施形態と相違する部分を中心に説明する。
図8に示すように、第二変形例に係る補強層形成工程では、第一レジンバス31及び第二レジンバス33を用いる。第一レジンバス31は、ローラ32を介して樹脂Jを強化繊維が束ねられたトウTに含浸させる器具である。第二レジンバス33は、ローラ34を介してカプセル35が含有された樹脂JをトウTに含浸させる器具である。第二レジンバス33は、トウTに近接又は離間できるように構成されている。第一レジンバス31及び第二レジンバス33の樹脂Jはいずれも同じものを用いている。
カプセル35は、樹脂Jと略同質の樹脂からなる芯物質と、芯物質を覆う壁材とで構成されている。カプセル35の粒径は約数μm〜数千μmである。壁材は、所定の圧力、薬品又は熱等によって破裂されるように構成されている。樹脂J及びカプセル35が含浸されたトウ(含浸樹脂強化繊維)TAは、案内部材40を介して基礎樹脂層11の外表面に巻回される。
補強層形成工程では、まず、例えば、フープ巻きによって第一補強層(初期フープ層)を形成する。第一補強層を形成する際には、第二レジンバス33をトウTに近接させて、樹脂Jに加えカプセル35が含浸されたトウ(含浸樹脂強化繊維)TAを巻回する。
所定の厚さで第一補強層が形成されたらフープ巻き、高角度ヘリカル巻き及び低角度ヘリカル巻きを適宜組み合わせて第二補強層を形成する。第二補強層を形成する際には、第二レジンバス33をトウTから離間させて、第一レジンバス31のみで樹脂Jが含浸されたトウ(含浸樹脂強化繊維)Tを巻回する。硬化工程は、前記した実施形態と同一である。
以上説明した第二変形例に係る圧力容器の製造方法によれば、カプセル35は、内層側を構成する第一補強層に多く含まれた状態となる。硬化工程で、例えば、所定の温度でカプセル35の壁材が破裂されるように設定しておけば、内包されていた樹脂が層内に供給されるため、補強層3の内層側の樹脂量を多くすることができる。これにより、補強層3の樹脂量の均一化を容易に図ることができ、ひいては補強層3の内層側の強度が低下するのを抑制することができる。また、補強層形成工程で、例えば、所定の圧力(繊維張力)が作用したときにカプセル35の壁材が破裂されるように設定してもよい。
なお、第二変形例では、第二レジンバス33を設けたが、第二レジンバス33を省略して、カプセル35をトウTに供給するカプセル供給装置をトウTの近傍に別途設けてもよい。また、カプセル35の芯物質(樹脂)は、補強層3の樹脂と同じタイミングで硬化するようにしてもよいし、補強層3の樹脂よりも遅い(又は早い)タイミングで硬化するようにしてもよい。また、第一変形例及び第二変形例では、第一補強層をいずれもフープ巻きで形成したが、ヘリカル巻きで形成してもよい。また、カプセル35を供給する位置は、本変形例では基礎樹脂層11と接触する位置としたが、板厚方向の他の位置に供給するようにしてもよい。
また、上記の実施例及び第一変形例では、樹脂含侵強化繊維は素材状態であらかじめ樹脂が含侵されたトウプリプレグなどでもよい。
1 圧力容器
2 ライナー
3 補強層
11 基礎樹脂層
21 樹脂フィルム
35 カプセル

Claims (5)

  1. 樹脂が含浸された樹脂含浸強化繊維をライナーに巻回して前記ライナーの外側に補強層を形成する圧力容器の製造方法であって、
    前記ライナーの外側に前記樹脂と同質の基礎樹脂層を形成する基礎樹脂層形成工程と、
    前記樹脂含浸強化繊維を前記基礎樹脂層の外側に巻回して前記補強層を形成する補強層形成工程と、を含み、
    前記補強層形成工程では、前記基礎樹脂層の外表面に前記樹脂含浸強化繊維を巻回して第一補強層を形成する工程と、
    前記第一補強層の外表面に、前記樹脂含浸強化繊維で用いられている樹脂と同質の樹脂フィルムを貼り付ける工程と、
    前記樹脂フィルムの外表面に、前記樹脂含浸強化繊維を巻回して第二補強層を形成する工程と、を含むことを特徴とする圧力容器の製造方法。
  2. 前記補強層形成工程では、前記第一補強層の端部も覆うように前記樹脂フィルムを貼り付けることを特徴とする請求項1に記載の圧力容器の製造方法。
  3. 前記基礎樹脂層の粘度を増加させた後、前記樹脂含浸強化繊維を前記基礎樹脂層の外側に巻回して前記第一補強層を形成することを特徴とする請求項1に記載の圧力容器の製造方法。
  4. 所定雰囲気において所定時間経過させることにより、前記基礎樹脂層の粘度を増加させることを特徴とする請求項に記載の圧力容器の製造方法。
  5. 樹脂が含浸された樹脂含浸強化繊維をライナーに巻回して前記ライナーの外側に補強層を形成する圧力容器の製造方法であって、
    前記ライナーの外側に前記樹脂と同質の基礎樹脂層を形成した後、前記樹脂含浸強化繊維を前記基礎樹脂層の外側に巻回して前記補強層を形成し、
    前記補強層の内層側に、前記樹脂と同質の芯物質を含んだカプセルを供給することを特徴とする圧力容器の製造方法。
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