JP6923328B2 - 構造物の補強構造 - Google Patents

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Description

本発明は、構造物の表面に補強板を取り付けて構造物を補強する補強構造に関する。
コンクリート構造物等の構造物の表面に補強板を取り付けて構造物を補強する方法が知られている(例えば特許文献1;2等参照)。
特開2000−336835号公報 特開2001−159213号公報
上述した従来技術では、接着剤、充填材、アンカーボルトの1つ以上を用いて補強板を構造物の表面に取り付けている。しかしながら、アンカーボルトを用いない場合は、補強板が構造物から剥離する可能性がある。また、1つ1つの補強板をアンカーボルトで構造物に固定する場合においては、施工の未熟、構造物の表面状態等によって、隣り合う補強板の端面同士が1つの線上に一致せず、隣り合う補強板の端面同士を1つの線上に揃えて美観を良くしたいという要望をかなえることができないという問題点があった。
本発明は、補強板を構造物に確実に固定できるとともに、隣り合う補強板の端面同士を1つの線上に簡単に一致させることができ、隣り合う補強板の端面同士が1つの線上に揃った美観上にも優れた補強構造を提供する。
本発明に係る構造物の補強構造によれば、構造体の表面に間隔を隔てて形成された複数の溝と、複数の溝にそれぞれ設けられて固定手段及び溝内に充填された固定用の充填材によって構造体に固定された補強板位置決め部材と、間隔を隔てて隣り合った各溝にそれぞれ設けられた補強板位置決め部材と補強板位置決め部材との間における構造体の表面を板面で覆うように設置され、板の両方の端部が補強板位置決め部材と固化した充填材との間に位置された補強板と、補強板の端部と補強板位置決め部材とを連結した連結手段と、を備え、溝は、構造体としてのトンネル覆工部の上部の内面において当該内面の周方向に沿って形成されかつトンネル延長方向に沿って所定間隔隔てて複数形成され、補強板位置決め部材は、トンネル覆工部の上部の内面の周方向に沿った湾曲面に合致する湾曲面を有した部材により構成され、補強板の板の両方の端部は、補強板位置決め部材の湾曲面と固化した充填材との間に位置されたので、補強板を構造物に確実に固定できるとともに、補強板の端部が補強板位置決め部材の端部縁である1本の湾曲線状に見えるようになるので、隣り合う補強板の端面同士が1つの線上に簡単に一致し、隣り合う補強板の端面同士が1つの線上に揃った美観上に優れた補強構造を提供できる。また、トンネル覆工部を補強できるとともに、補強板のトンネル延長方向の両方の端部が補強板位置決め部材の端部縁である1本の湾曲線状に見えるようになるので、内面の周方向に隣り合う補強板の端面同士を1つの線上に簡単に一致させることができ、より美観上に優れた補強構造を提供できる。
また、連結手段は、補強板位置決め部材に形成された注入口を介して補強板位置決め部材と固化した充填材との間に注入されて固化することにより補強板の端部を補強板位置決め部材に連結する連結用の充填材であるので、補強板の端部と補強板位置決め部材とをより強固に連結できる
た、補強板は、セメントを用いて形成された2枚以上のフレキシブルボードと繊維シートとが積層されて、一方のフレキシブルボードと他方のフレキシブルボードとの間に繊維シートが挟み込まれて形成されたボードであって、繊維シートがボードの厚さ方向の中心位置から外れた位置である一方のボード面側に位置するように設けられた構成のボードであり、当該ボードの他方のボード面が構造体の表面と接触可能で構造体からの力を受けた場合に繊維シートが一方のボード面側に加わる引張力に抵抗するように当該ボードが構造体に固定されたので、ボードの一方のボード面側に引張力が加わった場合に、当該引張力に対して引張強度の大きい補強板を構成できる。
補強構造をブロック材積みトンネルの中心軸と直交する断面で示す図。 補強構造をブロック材積みトンネル覆工部の内側から見て示す斜視図。 ブロック材積みトンネル覆工部の補強構造を示す分解斜視図。 補強板を示す側面図。 補強板位置決め部材の固定構造を示す断面図。 補強板の固定方法の例を示す断面図。 補強構造をブロック材積みトンネル覆工部の内側から見て示す正面図。 補強板の固定方法の例を示す断面図。
実施形態1
図1乃至図7を参照し、構造物の一例としてのブロック材積みトンネル覆工部の補強方法及び補強構造の実施形態1を説明する。
図1に示すように、ブロック材積みトンネル覆工部1は、トンネルの内面にレンガ2、コンクリートブロック、石等のブロック材2Aを積み重ねて形成されたトンネル覆工部である。
ブロック材積みトンネル覆工部1(以下、単に「覆工部1」という)の補強方法は、溝形成ステップと、補強板位置決め部材固定ステップと、補強板固定ステップとを備える。
溝形成ステップでは、覆工部1の内面3の上部側に、内面3のトンネル延長方向(トンネルの中心軸)と直交する内面3の周方向に沿って延長する半円弧状の溝4を、トンネル延長方向に沿って所定間隔隔てて複数形成する。
補強板位置決め部材固定ステップでは、溝形成ステップで形成された各溝4に内面3の周方向に沿って延長する補強板位置決め部材5を覆工部1に固定する。
補強板固定ステップでは、トンネル延長方向に沿って所定間隔隔てて固定された互いに隣り合う各補強板位置決め部材5;5の間の内面3を覆うように補強板6を設置して、覆工部1の内面3の上部側全体を覆うように補強板6を覆工部1に固定する。
即ち、覆工部1の補強構造は、図2;図3に示すように、覆工部1の上部の内面3において当該内面3の周方向に沿って形成されかつトンネル延長方向に沿って所定間隔隔てて形成された複数の溝4と、複数の溝4にそれぞれ設けられて後述する固定手段10(図5参照)及び溝4内に充填された固定用の充填材7(図6参照)によって覆工部1に固定された補強板位置決め部材5と、トンネル延長方向に沿って所定間隔を隔てて互いに隣り合った各溝4;4にそれぞれ設けられた補強板位置決め部材5と補強板位置決め部材5との間における内面3を覆うように設置されて板の両方の端部69;69(内面3を覆うように設置された場合のトンネル延長方向の両方の端部)が補強板位置決め部材5と溝4内に充填されて固化した充填材7との間に位置された補強板6(図6参照)と、補強板6の端部69と補強板位置決め部材5とを連結した後述する連結具80又は連結用の充填材8(図6参照)等の連結手段とを備える。
当該覆工部1の補強構造によれば、トンネル延長方向に沿って所定間隔隔てて覆工部1に固定された互いに隣り合う各補強板位置決め部材5;5の間の内面3を覆うように補強板6が覆工部1に固定されるので、互いに隣り合うレンガ2とレンガ2との間の目地に充填された目地材が剥離して脱落する、所謂、目地やせ現象が生じた場合の、レンガ2の落下を防止できる。
溝4は、例えば、溝幅(トンネル延長方向に沿った方向の長さ)が200mm、溝深さが覆工部1の複数レンガ層のレンガ一層分の長さに形成され、トンネル延長方向に沿って所定間隔隔てて設けられる溝4と溝4との間隔は1000mmに形成される。溝4は、例えば、レンガ2を切断するカッター等を用いて、内面3側の一層分のレンガ2をトンネル延長方向に沿った溝幅分だけ内面3の周方向に沿って延長する半円弧状に除去して形成される。溝4の底面42は、例えば覆工部1の上部の内面3の周方向に沿った湾曲面と平行な湾曲面に形成される。
補強板位置決め部材5としては、例えば、H形鋼50を用いる。即ち、例えば折り曲げ加工機(ヴェンディング・マシーン)を用いてH形鋼のフランジ51;52の面がH形鋼の延長方向に沿って湾曲するように形成されたH形鋼50を用いる。例えばフランジ51;52の面が覆工部1の上部の内面3の周方向に沿った湾曲面に合致する湾曲面に形成されたH形鋼50を用いる。
補強板6は、例えば、複数枚の板材を積層して形成されたボード60を用いる。例えば、セメント、ケイ酸カルシウム、有機繊維(パルプ)を主成分として形成された高強度フレキシブルボードと呼ばれる複数枚のセメントボードと1枚の繊維シートとを積層して形成されたボードを用いる。
具体的には、ボード60としては、図4に示すように、1枚の繊維シート61とボード厚さ寸法が同じ厚さの3枚のセメントボード62とを用い、繊維シート61が2枚のセメントボード62の間に挟まれて積層されるように3枚のセメントボード62と1枚の繊維シート61とが互いに面同士を重ねて積層されて互いに図外の接着剤で接合されて形成された厚さ1cm程度のボード60を用いる。あるいは、図示しないが、1枚の繊維シート61とボード厚さ寸法が異なる2枚のセメントボード62とを用い、繊維シート61が2枚のセメントボード62の間に挟まれて積層されるように2枚のセメントボード62と1枚の繊維シート61とが互いに面同士を重ねて積層されて互いに接着剤で接合されて形成された厚さ1cm程度のボード60を用いる。即ち、繊維シート61がボード60のボード厚さ方向の中心位置から外れた位置である一方のボード面63側に位置するように層状に挟み込まれた構成のボード60を用いる。言い換えれば、繊維シート61がボード60の一方のボード面63側に偏った位置(偏芯した位置)に配置された構成のボード60を用いる。
当該構成のボード60によれば、ボード60の一方のボード面63側にボード60の一方のボード面63側に加わる引張力に抵抗する繊維シート61を備えたので、ボード60の一方のボード面63側に引張力が加わるように当該ボード60を設置することにより、当該引張力に強い補強板6を構成できる。即ち、補強板6としての当該ボード60はセメント系部材であり、圧縮に強く、引張りに弱いという性質があるので、一方のボード面63側に引張力が加わって他方のボード面64側に圧縮力が加わるようにボード60を設置することにより、一方のボード面63側に引張力が加わった場合、繊維シート61が鉄筋コンクリートの鉄筋(引張部材)の役割を果たし、引張力に強いボード60となる。
当該実施形態では、当該ボード60の他方のボード面64を覆工部1の内面3側に向け、当該ボード60の一方のボード面63をトンネル空洞部11(図1参照)側に向けるようにして、内面3を覆うように補強板6としての当該ボード60を覆工部1に固定することにより、山側から覆工部1に力が加わり、ボード60の一方のボード面63側に引張力が加わった場合に、当該引張力に対して引張強度の大きい補強板6を構成できる。
補強板位置決め部材固定ステップは、補強板位置決め部材両端部固定ステップと補強板位置決め部材全体固定ステップとを備える。
補強板位置決め部材両端部固定ステップでは、図5に示すように、各溝4における内面3の周方向の両端部に、補強板位置決め部材5を覆工部1に固定するための固定手段10を用いる。
当該固定手段10は、例えば、溝4における内面3の周方向の端部に位置される補強板位置決め部材5としてのH形鋼50の長手方向の一端部に溶接等で固定された部材側連結部12と、覆工部1に固定されて部材側連結部12と連結される溝側連結部13とを備える。
溝側連結部13は、溝4における内面3の周方向の端部において、溝4の終端面41と向かい合う第1面板部15と溝4の底面42と向かい合う第2面板部16とを有したアングル状連結板17と、第2面板部16を覆工部1に固定する固定用アンカー18と、第1面板部15に形成されたねじ孔19に締結されて当該第1面板部15に設けられたボルト20と、部材側連結部12に形成されたボルト通孔21に通されたボルト20に締結されて部材側連結部12と第1面板部15とを連結するナット22とを備える。
補強板位置決め部材固定ステップでは、まず、溝4における内面3の周方向の両端側にアングル状連結板17を設け、当該アングル状連結板17の第1面板部15の面を溝4の終端面41に設置し、第2面板部16の面と溝4の底面42とが接触するように固定用アンカー18を第2面板部16に形成された貫通孔23を介して覆工部1に打ち込んでアングル状連結板17を溝4における内面3の周方向の両端側に固定する。そして、溝4における内面3の周方向の両端側に位置される補強板位置決め部材5の一端部に固定された部材側連結部12のボルト通孔21にアングル状連結板17の第1面板部15より突出するボルト20を通して当該ボルト20にナット22を締結することにより、各溝4における内面3の周方向の各端部側に位置させる各補強板位置決め部材5:5の一端側が、各溝4における内面3の周方向の各端部側に固定されることになる。そして、図1示すように、溝4における内面3の周方向の中央側に位置させる1つ又は複数の補強板位置決め部材5を、各溝4における内面3の周方向の各端部側に位置させる各補強板位置決め部材5;5の他端側に連結部材25を介して連結することにより、各溝4における内面3の周方向に沿って複数の補強板位置決め部材5が設置される。
連結部材25は、例えば、隣り合う各補強板位置決め部材5;5の端部のフランジ51;52及びウェブ54に跨るように設けられる添設板26とこの添設板26を各補強板位置決め部材5;5の端部のフランジ及びウェブに固定するボルト及びナットのような固定手段27とにより構成される。
尚、1つ1つの溝4毎に、それぞれ、溝4における内面3の周方向の両端に跨る長さの半円弧状の1本のH形鋼50を補強板位置決め部材5として設置して覆工部1に固定してもよい。この場合、連結部材25は不要となる。
そして、図6(a)に示すように、補強板位置決め部材5が覆工部1に固定された状態の溝4内に固定用の充填材7としての例えばモルタル7Aを吹き付ける。そして、吹き付けたモルタル7Aの表面71と内面3とで同一平面を形成し、吹き付けたモルタル7Aの固化を待つ。
さらに、溝4の底面42とH形鋼50の他方のフランジ52との間には充填材79としてのモルタル等の裏込材を注入して、当該充填材79の固化を待つ。この充填材79は、覆工部1の山側から図外の注入路を形成し、当該注入路を介して注入する。
以上により、補強板位置決め部材5が充填材79;79により覆工部1に固定された構造となる。このように溝4が形成されている部分の覆工部1に固定された補強板位置決め部材5としてのH形鋼50のトンネル空洞部11側に位置される一方のフランジ51の裏面72と固化したモルタル7Aの表面71との間の距離は、補強板6の端部69が入り込めるように補強板6のボード厚さ寸法と同程度の寸法に形成される。
補強板固定ステップでは、トンネル延長方向に沿って所定間隔隔てて設置された2つの補強板位置決め部材5;5の間の内面3を複数の補強板6で覆うように設置していって、覆工部1の上部側の内面3における各補強板位置決め部材5;5の間の内面3全体を複数の補強板6で覆うように当該複数の補強板6が覆工部1に固定される。この場合、図2;図7に示すように、トンネル延長方向に沿って互いに隣り合うように設けられた各補強板位置決め部材5;5の間の内面3において、トンネルの周方向に隣り合う各補強板6のトンネル周方向の端面67;67同士が付き合わされて複数の補強板6が内面3の周方向に沿って並ぶように設置される。
つまり、トンネル延長方向に沿って所定間隔隔てて設置された2つの補強板位置決め部材5;5の間に設けられる補強板6におけるトンネル延長方向の両方の端部69;69を、補強板位置決め部材5の一方のフランジ51の裏面72と固化したモルタル7Aの表面71との間に挿入する。この際、補強板6はフレキシブルなボード60であるので、ボード60を内面3の湾曲に合わせて撓ませてボード60の一方の端部69を一方の補強板位置決め部材5のフランジ51の裏面72と固化したモルタル7Aの表面71との間に挿入してボード60の一方の端部69の縁を一方の補強板位置決め部材5のウェブ54に突き当てるとともにボード60の他方の端部69側のボード面64を内面3に押し当てた状態で当該ボード60を他方の補強板位置決め部材5側に移動させて当該他方の補強板位置決め部材5の一方のフランジ51の裏面72と固化したモルタル7Aの表面71との間に挿入する。このようにして、ボード60の一方の端部69側が一方の補強板位置決め部材5の一方のフランジ51の裏面72と固化したモルタル7Aの表面71との間に位置されるとともにボード60の他方の端部69側が他方の補強板位置決め部材5の一方のフランジ51の裏面72と固化したモルタル7Aの表面71との間に位置される。即ち、補強板6の板の両方の端部69;69は、補強板位置決め部材5としてのH形鋼50の一方のフランジ51の裏面72である湾曲面と固化した充填材であるモルタル7Aとの間に位置される。
次に連結具80を用いて補強板6の端部69と補強板位置決め部材5とを連結する。連結具80は、例えば、図6(a)に示すように、補強板6のボード面の4隅部分に形成された貫通孔であるねじ孔81と、補強板位置決め部材5の一方のフランジ51の表面と接触する第1板部82と補強板6の表面としてのボード面63に接触する第2板部83とを備えて当該第2板部83には当該第2板部83を貫通するねじ孔84が形成された補強板押さえ板85と、ボルト86とを備える。そして、第1板部82の面と一方のフランジ51の表面87とを接触させ、かつ、第2板部83の面と補強板6の表面としてのボード面63とを接触させた状態でボルト86をねじ孔84;81に挿入し、ボルト86の先端を固化したモルタル7Aの表面71と接触させて、第1板部82と補強板6とで一方のフランジ51を挟み付けるようにすることで、補強板6の端部69とフランジ51とが連結される。この場合、補強板6のトンネル延長方向の両方の端部69;69が補強板位置決め部材5の一方のフランジ51;51の裏側に隠れるので、補強板6のトンネル延長方向の両方の端部69;69がフランジ51の端部縁である1本の湾曲線状に見えるようになる。
以上により、図6(a)に示すように、覆工部1の補強構造が完成する。
実施形態1の覆工部1の補強構造によれば、覆工部1の内面3に補強板6が設けられたので、目地やせ現象が生じた場合の、レンガ2の落下を防止できる。
また、実施形態1によれば、固定手段10、固定用の充填材7、連結具80によって、補強板6を覆工部1に確実に固定できるとともに、補強板6のトンネル延長方向の両方の端部69;69がフランジ51の端部縁である1本の湾曲線状に見えるようになるので内面3の周方向に隣り合う補強板6の端面同士を1つの線上に簡単に一致させることができるので、美観上に優れた補強構造を提供できる。
実施形態2
図6(b)に示すように、連結手段として充填材8を用いた構成としてもよい。この場合、H形鋼50のトンネル空洞部11側に位置される一方のフランジ51には、フランジ51を貫通する貫通孔による注入口53が形成される。
例えば、図6(a)に示すように、連結具80により、補強板6をフランジ51に連結した状態で、図6(b)に示すように、注入口53より補強板位置決め部材5の一方のフランジ51の裏面72と吹き付けモルタル7Aの表面71との間に充填材8としてのモルタル8Aを注入して当該モルタル8Aが固化することにより、補強板6の端部69が補強板位置決め部材5の一方のフランジ51の裏面72と固化したモルタル7Aの表面71とに固定状態に強固に連結され、補強板6が内面3を覆うように覆工部1に強固に固定されることになる。即ち、補強板6の板の両方の端部69;69は、補強板位置決め部材5としてのH形鋼50の一方のフランジ51の裏面72である湾曲面と固化した充填材であるモルタル7Aとの間に位置される。
モルタル8Aが固化して補強板6が内面3を覆うように覆工部1に固定された後は、ボルト86を外して補強板押さえ板85を外す。
以上により、図6(b)に示すように、覆工部1の補強構造が完成する。
実施形態2によれば、連結手段としての充填材8によって、補強板6を覆工部1に対してより強固に固定できるとともに、補強板6のトンネル延長方向の両方の端部69;69がフランジ51の端部縁である1本の湾曲線状に見えるようになるので内面3の周方向に隣り合う補強板6の端面同士を1つの線上に簡単に一致させることができ、さらに、補強板6の一方のボード面63(表面)に点在して露出する物も無くなるので、より美観上に優れた補強構造を提供できる。
実施形態3
実施形態1;2では、補強板位置決め部材5としてH形鋼50を用いた例を示したが、補強板位置決め部材5として、実施形態1;2でのH形鋼50の他方のフランジ52を除去した図8に示すような断面T字形のT形鋼50Aを用いてもよい。即ち、一方のフランジ51の面が覆工部1の上部の内面3の周方向に沿った湾曲面に合致する湾曲面に形成されたT形鋼50Aを補強板位置決め部材5として用いる。
実施形態3の場合、補強板位置決め部材5としてのT形鋼50Aのウェブ54Aを溝4に挿入した後、溝内にモルタル7A等の充填材7を充填することによりT形鋼50Aを覆工部1に固定する。即ち、補強板6の板の両方の端部69;69が、補強板位置決め部材5としてのT形鋼50Aの一方のフランジ51の裏面72である湾曲面と固化した充填材であるモルタル7Aとの間に位置される。そして、実施形態1のように連結具80を用いて補強板6が覆工部1に固定されたり(図8(a)参照)、実施形態2のように充填材8を用いて補強板6が覆工部1に固定される(図8(b)参照)。
実施形態3によれば、覆工部1の山側から図外の注入路を介して充填材79としてのモルタル等の裏込材を注入する作業をなくすことができる。また、溝4の溝幅を小さくできるので、溝4を形成するための作業手間、作業効率を向上できる。
尚、上述した充填材7;8;79としては、上述したモルタル、又は、コンクリート等のセメント系組成物を用いればよい。
また、補強板位置決め部材5としてH形鋼50やT形鋼50A等の形鋼を用いた例を示したが、形鋼以外のものを用いても良い。
また、補強板6としては、フレキシブルボードと繊維シートとが積層されて構成されたボード以外の板材を用いても良い。例えば、金属製の板、樹脂製の板等を用いてもよい。
また、上記では、構造物としてのブロック材積みトンネル覆工部の補強方法及び補強構造を一例として説明したが、本発明は、構造物としてのトンネル覆工コンクリート、構造物としての建築物の外壁等の補強にも適用可能である。即ち、本発明は、トンネルの覆工コンクリートの補強、トンネル以外のコンクリート構造物の補強、コンクリート構造物以外の構造物の補強にも適用可能である。
1 ブロック材積みトンネル覆工部(構造物)、
3 トンネル覆工部の内面(構造物の表面)、4 溝、5 補強板位置決め部材、
6 補強板、7 固定用の充填材、8 連結用の充填材(連結手段)、
7A;8A モルタル(充填材)、10 固定手段、
50 H形鋼(補強板位置決め部材)、50A T形鋼(補強板位置決め部材)、
60 ボード(補強板)、61 繊維シート、
62 フレキシブルボード、69 補強板の端部、80 連結具(連結手段)。

Claims (3)

  1. 構造体の表面に間隔を隔てて形成された複数の溝と、
    複数の溝にそれぞれ設けられて固定手段及び溝内に充填された固定用の充填材によって構造体に固定された補強板位置決め部材と、
    間隔を隔てて隣り合った各溝にそれぞれ設けられた補強板位置決め部材と補強板位置決め部材との間における構造体の表面を板面で覆うように設置され、板の両方の端部が補強板位置決め部材と固化した充填材との間に位置された補強板と、
    補強板の端部と補強板位置決め部材とを連結した連結手段と、
    を備え
    溝は、構造体としてのトンネル覆工部の上部の内面において当該内面の周方向に沿って形成されかつトンネル延長方向に沿って所定間隔隔てて複数形成され、
    補強板位置決め部材は、トンネル覆工部の上部の内面の周方向に沿った湾曲面に合致する湾曲面を有した部材により構成され、
    補強板の板の両方の端部は、補強板位置決め部材の湾曲面と固化した充填材との間に位置されたことを特徴とする構造物の補強構造。
  2. 連結手段は、補強板位置決め部材に形成された注入口を介して補強板位置決め部材と固化した充填材との間に注入されて固化することにより補強板の端部を補強板位置決め部材に連結する連結用の充填材であることを特徴とする請求項1に記載の構造物の補強構造。
  3. 補強板は、セメントを用いて形成された2枚以上のフレキシブルボードと繊維シートとが積層されて、一方のフレキシブルボードと他方のフレキシブルボードとの間に繊維シートが挟み込まれて形成されたボードであって、繊維シートがボードの厚さ方向の中心位置から外れた位置である一方のボード面側に位置するように設けられた構成のボードであり、当該ボードの他方のボード面が構造体の表面と接触可能で構造体からの力を受けた場合に繊維シートが一方のボード面側に加わる引張力に抵抗するように当該ボードが構造体に固定されたことを特徴とする請求項1又は請求項に記載の構造物の補強構造。
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