JP6922816B2 - 絶縁計測装置及び絶縁計測方法 - Google Patents

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Description

本開示は、電源から3相モータに接続される3相配線の抵抗成分漏れ電流を計測する絶縁計測装置及び絶縁計測方法に関するものである。
従来、例えばモータへの配線において、絶縁抵抗の劣化に起因して生じる漏れ電流を検出するセンサとして零相変流器(ZCT:Zero-phase-sequence Current Transformer)が広く利用されている。
零相変流器(ZCT)は、交流3相分の電線を一括して変流器に通すことにより、3相分の貫通電流を合成した零相電流を検出するものである。
ここで、零相変流器(ZCT)は、貫通電流を1次巻線とし、かつ零相変流器(ZCT)の内部のコイルを2次巻線とした変圧器であるため、巻線比に応じた電流が零相変流器(ZCT)の2次側に出力される。このため、3相分の貫通電流を一括して零相変流器(ZCT)に通すと、3相分の貫通電流を合成した零相電流が2次側に流れる。この場合、3相交流は、各相とも同じ大きさでそれぞれが120°ずつ位相がずれているので、3相交流の3相分の貫通電流を合成した零相電流は零になる。すなわち、普段の状態では零相変流器(ZCT)の2次側には電流は流れない。
一方、零相変流器(ZCT)の二次側に零相電流が流れるというのは、3相の電流のバランスが崩れたとき、つまり3相の電線のうち1本の電線から電気が大地に流れた状態つまり漏れ電流が発生したときである。この結果、零相変流器(ZCT)を用いることにより、3相の相配線のいずれかが所定の絶縁抵抗以下になったことを検出することができる。
この種の技術として、例えば特許文献1に開示された地絡電圧感度試験方法が知られている。
特許文献1に開示された地絡電圧感度試験方法で用いられる地絡電圧感度試験装置100は、図9に示すように、零相変流器101と、地絡方向継電器102と、電圧計測部103と、トランスTと、残留電圧消去装置104と、電源105と、測定試験器106と、電圧検出器107とを備えている。
この地絡電圧感度試験方法では、電圧計測部103にて残留電圧つまり漏れ電圧を計測し、残留電圧が発生しているときには、残留電圧消去装置104を電源105に接続し、残留電圧消去装置104の出力端子y1・y2と電圧計測部103の出力端子y1・y2とを接続して、位相調整器104aで位相を調整し、かつ電圧調整器104bで電圧を調整して電圧検出器107に現れる残留電圧を零としている。
これにより、電圧計測部103の残留電圧が除去された状態となるので、残留電圧には影響されない正確な地絡電圧を測定できるものとなっている。
特開平4−48273号公報(1998年9月8日公開) 特開2010−25743号公報(2010年2月4日公開)
ところで、従来の特許文献1に開示された地絡電圧感度試験方法では、モータが劣化していないことを前提にして残留電流を含む零相電流の値を零にすることによって、残留電流(特許文献1では残留電圧)を補正している。しかし、初期状態でモータが僅かでも劣化している場合には、初期誤差を含んだ状態になってしまう。また、配電線の零相変流器101への貫通位置や貫通電流が変化すると補正値の位相や大きさが変化してしまうため、再度、補正が必要になるという問題点を有している。
これらの問題について、以下に詳述する。
すなわち、漏れ電流(Io)は、通常流れ得る静電容量成分漏れ電流(Ioc)と火災や事故の要因になり得る抵抗成分漏れ電流(Ior)との二つの成分を持っている。抵抗成分漏れ電流(Ior)は、絶縁劣化と共に徐々に上昇し、所定の絶縁抵抗以下になったとき、絶縁破壊を起し、モータが破壊される。この抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測するために、二つの成分を分離する手法がIor方式といわれ、広く利用されている。
Ior方式では、図10に示すように、電圧取得部で絶縁抵抗つまり3相配線にかかる電圧を計測する(S101)。次いで、零相変流器(ZCT)で零相電流を測定する(S102)。その後、零相電流を静電容量成分漏れ電流(Ioc)と抵抗成分漏れ電流(Ior)とに分離する(S103)。最後に、抵抗成分漏れ電流(Ior)と電圧とから絶縁抵抗値を演算する(S104)。
ここで、ユーザが早期に絶縁劣化を知るためには、例えば10MΩ程度の絶縁抵抗に流れる微小な抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測する必要がある。10MΩ相当の抵抗成分漏れ電流(Ior)は、200V系のモータの場合、20μA程度である。さらに、前述したように、零相変流器(ZCT)は、3相配線の貫通電流を1次巻線とし、かつ零相変流器(ZCT)の内部のコイルを2次巻線とした変圧器であるため、巻線比に応じた零相電流が零相変流器(ZCT)の2次側に出力される。零相変流器(ZCT)の2次側に出力される零相電流は、通常1/1000程度となるため、nAオーダーの計測精度が必要になる。この結果、零相変流器(ZCT)の2次側に出力される零相電流は、周囲環境の誘導ノイズの影響も受けてしまうため、零相変流器(ZCT)のコイルや2次側出力線及び電流計測回路には十分な金属シールドが必要となる。
さらに、モータの駆動電流はモータ容量によって異なり、一般的な低圧モータの高容量品300kWの場合、600A程度流れることになる。そのため、600Aの1次電流からnAオーダーの2次電流を計測するという、非常にシビアな計測システムのため、周囲ノイズの影響を除去する対策が必要となる。
また、周囲ノイズだけでなく、零相変流器(ZCT)の計測精度も問題となる。零相変流器(ZCT)は、2次側において零相電流を計測したときに、残留電流という誤差電流が発生する。この残留電流という誤差電流は、零相変流器(ZCT)を構成する鉄心の製造ムラ又はコイルの巻きムラ等の構造ばらつきによって、貫通電流が発生させる磁束を、精度よく取り切れないために発生する。零相変流器(ZCT)は、3相配線の漏れ電流、つまり3相配線のアンバランスな成分を計測するため、構造ばらつきによるアンバランスな成分は誤差となる。このような構造ばらつきについては、例えば、3相配線と零相変流器(ZCT)との位置関係によっても残留電流の大きさや位相差が変化し得るので、誤差要因の特定が困難である。
本来計測する必要のある、絶縁抵抗10MΩ時の抵抗成分漏れ電流(Ior)に対して誤差を含む残留電流は非常に大きいため、微小な抵抗成分漏れ電流(Ior)の計測はできず、10MΩよりも十分に絶縁劣化が進んでから計測可能となってしまう。十分に絶縁劣化が進んでしまうと絶縁破壊を引き起こすまでの時間的な余裕がなくなり、ユーザは急にメンテナンスをする必要があり、計画的な保全ができない。
前述したように、残留電流は、零相変流器(ZCT)の構造上のばらつきが起因して誤差を含むのであり、3相配線の貫通位置によって残留電流の大きさや位相が変化してしまう。また、モータはモータ容量によって駆動する電流が変化し、その電流の大きさに応じて残留電流の大きさも変化するという問題点を有している。
尚、静電容量成分漏れ電流(Ioc)と抵抗成分漏れ電流(Ior)との二つの成分を分離したIor方式を採用した従来技術として例えば特許文献2に開示された絶縁計測装置が知られている。しかし、特許文献2に開示された絶縁計測装置においても、このような多種の誤差を含む残留電流の解析までは行っていない。
本開示の一態様は、前記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、検出時の誤差要因を的確に除去して真の抵抗成分漏れ電流を精度良く求め得る絶縁計測装置及び絶縁計測方法を提供することにある。
本発明者らは、3相モータの残留電流(誤差に基づく電流)の発生要因を調査し、零相変流器と3相モータへの3相配線との貫通位置を導電部材で固定することによって、残留電流の位相と大きさとが変化しないことを発見し、本開示の絶縁計測装置及び絶縁計測方法を完成するに至った。
本開示の絶縁計測装置及び絶縁計測方法の具体的な一態様は以下の通りである。
本開示の一態様における絶縁計測装置は、上記の課題を解決するために、電源から3相モータに接続される3相配線の抵抗成分漏れ電流を計測する絶縁計測装置において、前記3相配線をそれぞれ中継する各導電部材と、貫通孔を有し、各前記導電部材を前記貫通孔に絶縁的に固定支持して貫通させ、かつ各前記導電部材に流れる各貫通電流を合成した零相電流を検出する零相変流器と、少なくとも1つの前記導電部材に流れる貫通電流を検出する貫通電流変流器と、前記貫通電流変流器にて検出した少なくとも1つの前記貫通電流を用いて、検出した前記零相電流を補正し、前記抵抗成分漏れ電流を計測する制御部とを備えていることを特徴としている。
本開示の一態様における絶縁計測方法は、上記の課題を解決するために、電源から3相モータに接続される3相配線の抵抗成分漏れ電流を計測する絶縁計測方法において、前記3相配線をそれぞれ中継する各導電部材を設ける工程と、零相変流器にて、各前記導電部材を貫通孔に絶縁的に固定支持して貫通させ、かつ各前記導電部材に流れる各貫通電流を合成した零相電流を検出する工程と、貫通電流変流器にて、少なくとも1つの前記導電部材に流れる貫通電流を検出する工程と、前記貫通電流変流器にて検出した少なくとも1つの前記貫通電流を用いて、検出した前記零相電流を補正し、前記抵抗成分漏れ電流を計測する工程とを含むことを特徴としている。
従来、一般的に、3相配線の零相電流を零相変流器で検出すると、誤差である残留電流が問題となるため、ユーザは接地線の零相電流を計測して、計測した零相電流を静電容量成分漏れ電流(Ioc)と抵抗成分漏れ電流(Ior)とに分離して、抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測している。しかし、接地線には漏れ電流(Io)しか流れず、大電流が流れることがないため、誤差である残留電流の影響も問題にはならない。一方、系統接地線での零相電流の計測は、その系統に接続されたモータやその他の負荷を含む複数の負荷の漏れ電流を計測することになるため、一つのモータの負荷の絶縁劣化状態を監視することはできなかった。
そこで、本開示の一態様における絶縁計測装置では、3相配線をそれぞれ中継する各導電部材を設けている。そして、零相変流器の貫通孔に各導電部材を絶縁的に固定支持して貫通させ、該零相変流器にて、各導電部材に流れる各貫通電流を合成した零相電流を検出している。この結果、本開示の一態様においては、3相モータへの動力線の零相電流を直接検出するので、3相モータのみの絶縁劣化状態を示す抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測することができる。
また、導電部材は導電性を有し、各導電部材は零相変流器の貫通孔に絶縁的に固定支持して貫通されている。このため、零相変流器の貫通孔内におけるに3相モータの動力線の位置を固定するので、残留電流の位相と大きさとが変化しなくなる。この結果、零相変流器の貫通孔における、各3相配線の貫通位置によって残留電流の大きさや位相が変化するという誤差要因を排除することができる。したがって、残留電流の補正が可能となり、nAレベルの微小抵抗成分漏れ電流を計測することができる。
さらに、本開示の一態様における絶縁計測装置では、貫通電流変流器にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、検出した零相電流を補正し、抵抗成分漏れ電流を計測する制御部を備えている。
これにより、貫通電流変流器にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、計測零相電流を補正するので、3相モータのモータ容量に基づく誤差要因を排除することができる。また、制御部にて、抵抗成分漏れ電流を計測するので、計測零相電流を補正した後、真の抵抗成分漏れ電流(Ior)を求めることができる。
それゆえ、検出時の誤差要因を的確に除去して真の抵抗成分漏れ電流を精度良く求め得る絶縁計測装置及び絶縁計測方法を提供することができる。延いては、3相モータの絶縁劣化を早期に発見できるので、計画的な保守が可能となる。
本開示の一態様における絶縁計測装置では、前記導電部材は、剛性を有していることが好ましい。
これにより、零相変流器の貫通孔の内部で各導電部材を固定支持する場合に、簡易な支持部材にて導電部材が容易に動かないようにすることができる。
本開示の一態様における絶縁計測装置では、前記制御部は、前記零相変流器にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める第1計測零相電流取得部と、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を用いて、前記貫通電流変流器にて検出した前記貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、前記計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて前記計測零相電流を補正して補正後の零相電流を求める第1補正部と、前記導電部材の少なくとも1つの相配線間電圧の大きさ及び位相を計測して導電部材電圧を取得する第1電圧取得部と、前記補正後の零相電流と前記導電部材電圧とにより、前記抵抗成分漏れ電流を演算する第1演算部とを備えているとすることができる。
これにより、第1計測零相電流取得部は、零相変流器にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める。
また、第1補正部は、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を用いて、貫通電流変流器にて検出した貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて計測零相電流を補正して補正後の零相電流を求める。この補正後の零相電流は、略真の零相電流を示す。
さらに、第1電圧取得部は、導電部材の少なくとも1つの相配線間電圧の大きさ及び位相を計測して導電部材電圧を取得する。第1演算部は、補正後の零相電流と導電部材電圧とにより、抵抗成分漏れ電流を演算する。
この結果、具体的に、検出時の誤差要因を的確に除去して真の抵抗成分漏れ電流を精度良く求め得る絶縁計測装置を提供することができる。
本開示の一態様における絶縁計測装置では、前記第1補正部は、前記導電部材に第1貫通電流を流したときの、前記貫通電流変流器にて検出した該第1貫通電流の大きさに応じた誤差を含む第1残留電流と、前記導電部材に第2貫通電流を流したときの、前記貫通電流変流器にて検出した該第2貫通電流の大きさに応じた誤差を含む第2残留電流とから、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を予め求めておく。
すなわち、出願人は、貫通電流の大きさと残留電流の大きさはリニアに変化する特性を特定することができた。そこで、予め、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を補正式として用意しておく。
具体的には、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値の補正式が貫通電流の1次式で表されることから、第1貫通電流を流したときの第1残留電流と第2貫通電流を流したときの第2残留電流とによって、補正式の勾配と切片とが求まる。この結果、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を求めておくことが可能となる。
したがって、貫通電流の大きさによって変化する残留電流の補正値を補正式にて決定することができるので、ユーザが補正する手間が省け、利便性を有する絶縁計測装置を提供することができる。
本開示の一態様における絶縁計測装置では、前記貫通電流変流器は、各前記導電部材に流れる貫通電流をそれぞれ検出するように3つ設けられているとすることができる。
すなわち、電源環境の悪化で電流不平衡が発生し各相で貫通電流が変化してしまう場合がある。つまり、3相配線の貫通電流がそれぞれ異なる場合がある。この結果、各相で貫通電流の電流不平衡によって残留電流の補正値が変化することになる。
しかし、本開示の一態様における絶縁計測装置では、貫通電流変流器は、各導電部材に流れる貫通電流をそれぞれ検出するように3つ設けられているので、各相の貫通電流を計測することによって、不平衡状態の貫通電流を常時モニタリングすることができる。したがって、電流不平衡に合わせた補正が可能となる。
本開示の一態様における絶縁計測装置では、前記制御部は、前記零相変流器にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める第2計測零相電流取得部と、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を予め求めておくと共に、前記貫通電流変流器にて検出した各前記導電部材に流れる各前記貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、前記計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて前記計測零相電流を補正して補正後の零相電流を求める第2補正部と、前記導電部材の相配線間電圧の大きさ及び位相を計測して導電部材電圧を取得する第2電圧取得部と、前記補正後の零相電流と前記導電部材電圧とにより、前記抵抗成分漏れ電流を演算する第2演算部とを備えているとすることができる。
これにより、第2計測零相電流取得部は、零相変流器にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める。
また、第2補正部は、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を予め求めておくと共に、貫通電流変流器にて検出した各貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて計測零相電流を補正して補正後の零相電流を求める。この補正後の零相電流は、略真の零相電流を示す。
さらに、第2電圧取得部は、導電部材の相配線間電圧の大きさ及び位相を計測して導電部材電圧を取得する。第2演算部は、補正後の零相電流と導電部材電圧とにより、抵抗成分漏れ電流を演算する。
この結果、各導電部材に不平衡状態の貫通電流が流れる場合に、具体的に、検出時の誤差要因を的確に除去して真の抵抗成分漏れ電流を精度良く求め得る絶縁計測装置を提供することができる。
本開示の一態様における絶縁計測装置では、前記制御部は、電気的及び磁気的にシールドするシールド材からなる筐体の内部に設けられているとすることができる。
これにより、制御部をシールド材からなる筐体で覆うことによって、制御部を微小ノイズから隔離することができる。この結果、誘導ノイズによる誤差を小さくし、nAレベルの微小電流計測が可能となる。
本開示の一態様によれば、検出時の誤差要因を的確に除去して真の抵抗成分漏れ電流を精度良く求め得る絶縁計測装置及び絶縁計測方法を提供するという効果を奏する。
本開示の実施形態1における絶縁計測装置の全体構成を示す斜視図である。 前記絶縁計測装置における工場出荷時の補正方法を示すフローチャートである。 前記絶縁計測装置における補正情報を導くための概念を示すグラフである。 前記絶縁計測装置におけるユーザ使用時の補正方法を示すフローチャートである。 (a)は前記絶縁計測装置における、計測した零相電流から残留電流を補正して真の零相電流を求めるためのベクトル図であり、(b)は残留電流の補正が無い場合の零相電流を示すベクトル図である。 本開示の実施形態2における絶縁計測装置の全体構成を示す斜視図である。 前記絶縁計測装置における不平衡状態の補正情報を導くための概念を示すグラフである。 (a)は前記絶縁計測装置における不平衡状態の補正情報であるγを算出するための図であり、(b)は不平衡状態の補正情報であるδを算出するための図である。 従来の地絡電圧感度試験装置の構成を示す回路図である。 従来の絶縁計測装置において、補正が無い場合の計測フローを示すフローチャートである。
以下、本開示の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。
(適用例)
まず、図1に基づいて、本開示が適用される場面の一例について説明する。図1は、本開示の一態様における絶縁計測装置10Aの全体構成を示す斜視図である。
図1に示すように、本開示の一態様における絶縁計測装置10Aは、電源1から3相モータ2に接続される3相配線TRSの抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測する。そして、3相配線TRSをそれぞれ中継する各ブスバー11・11・11と、貫通孔12aを有し、各ブスバー11・11・11を貫通孔12aに絶縁的に固定支持して貫通させ、かつ各ブスバー11・11・11に流れる各貫通電流を合成した零相電流を検出する零相変流器(ZCT)12と、少なくとも1つのブスバー11・11・11に流れる貫通電流を検出する貫通電流変流器(CT)13と、貫通電流変流器(CT)13にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、検出した前記零相電流を補正し、抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測する制御部14とを備えている。
また、本開示の一態様における絶縁計測方法は、3相配線TRSをそれぞれ中継する各ブスバー11・11・11を設ける工程と、零相変流器(ZCT)12にて、各ブスバー11・11・11を貫通孔12aに絶縁的に固定支持して貫通させ、かつ各ブスバー11・11・11に流れる各貫通電流を合成した零相電流を検出する工程と、貫通電流変流器(CT)13にて、少なくとも1つのブスバー11・11・11に流れる貫通電流を検出する工程と、貫通電流変流器(CT)13にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、検出した零相電流を補正し、抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測する工程とを含んでいる。尚、ブスバー11は本開示の導電部材としての機能を有している。
これにより、3相モータ2への動力線の零相電流を直接検出するので、3相モータ2のみの絶縁劣化状態を示す抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測することができる。
また、ブスバー11・11・11は導電性を有し、各ブスバー11・11・11はZCT12の貫通孔12aに絶縁的に固定支持して貫通されている。このため、ZCT12の貫通孔12a内におけるに3相モータ2の動力線の位置を固定するので、残留電流の位相と大きさとが変化しなくなる。この結果、ZCT12の貫通孔12aにおける、各3相配線TRSの貫通位置によって残留電流の大きさや位相が変化するという誤差要因を排除することができる。したがって、残留電流の補正が可能となり、nAレベルの微小抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測することができる。
さらに、本開示の一態様における絶縁計測装置10Aでは、貫通電流変流器(CT)13にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、検出した零相電流を補正し、抵抗成分漏れ電流を計測する制御部14を備えている。
これにより、貫通電流変流器(CT)13にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、計測零相電流を補正するので、3相モータ2のモータ容量に基づく誤差要因を排除することができる。また、制御部14にて、抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測するので、計測零相電流を補正した後、真の抵抗成分漏れ電流(Ior)を求めることができる。
それゆえ、検出時の誤差要因を的確に除去して真の抵抗成分漏れ電流(Ior)を精度良く求め得る絶縁計測装置10A及び絶縁計測方法を提供することができる。延いては、3相モータ2の絶縁劣化を早期に発見できので、計画的な保守が可能となる。
〔実施の形態1〕
本開示の実施の形態について図1〜図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(構成例)
本実施の形態の絶縁計測装置10Aの全体構成について、図1に基づいて説明する。図1は、本実施の形態における絶縁計測装置の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態の絶縁計測装置10Aは、電源1から3相モータ2に接続される3相配線TRSの絶縁抵抗値を求めるものである。尚、電源1は、インバータの2次側でもよい。
絶縁計測装置10Aは、3相配線TRSをそれぞれ中継する3つの導電部材としてのブスバー11・11・11と、貫通孔12aを有すると共に、3つのブスバー11・11・11を貫通孔12aに絶縁的に固定支持して貫通させ、かつブスバー11・11・11にそれぞれ流れる貫通電流に含まれる漏れ電流を計測する零相変流器12(以下、「ZCT12」という)と、3つのブスバー11・11・11の少なくともいずれか1つに流れる貫通電流の大きさを計測する貫通電流変流器13(以下、「CT13」という)とを備えている。
ブスバー11は、板状の金属板からなっており、導電性かつ剛性を有している。各ブスバー11・11・11は、ZCT12の貫通孔12aの内部を貫通していると共に、各ブスバー11・11・11の間及び貫通孔12aとブスバー11・11・11との間は絶縁されている。具体的には、これらの間は、図示しない絶縁材が装着されており、絶縁材によって、各ブスバー11・11・11が貫通孔12aの内部で動かないように固定支持されている。尚、ブスバー11は、本実施の形態では、剛性を有していることが好ましいが、必ずしも剛性を有していなくても、絶縁材で固定して支持されていれば足りる。
各ブスバー11・11・11は、一端が電源1への3相配線TRSに接続されている一方、他端が3相モータ2への3相配線TRSにそれぞれ接続されている。
ZCT12は、図示しないコイルを有しており、各ブスバー11・11・11に流れる貫通電流を1次巻線とし、かつZCT12の内部のコイルを2次巻線とした変圧器として機能するものであり、巻線比に応じた電流がZCT12の2次側である後述する制御部14に出力される。
CT13は、中央部に貫通孔13aを有し、貫通型電流器となっている。本実施の形態では、CT13の貫通孔13aは、3つのブスバー11・11・11の3つのいずれか1つを貫通させるようにして設けられている。CT13は、3ついずれか1つのブスバー11に流れる貫通電流の電流値を測定するようになっている。本実施の形態では、CT13は、ブスバー11の3相モータ2側に設けられているが、必ずしもこれに限らず、ブスバー11の電源1側に設けることも可能である。
本実施の形態の絶縁計測装置10Aでは、例えば、ZCT12の上側に制御部14が設けられている。制御部14は、電気的及び磁気的にシールドするシールド部材からなる筐体の内部に設けられている。筐体をシールド部材にて構成するのは、制御部14をシールド部材で覆うことによって、微小ノイズから制御部14を隔離するためである。これにより、誘導ノイズによる誤差を少なくし、Aレベルの微小電流計測を可能とするものとなっている。
制御部14は、図1に示すように、第1計測零相電流取得部としての計測零相電流取得部14aと、第1補正部としての補正部14bと、第1電圧取得部としての電圧取得部14cと、第1演算部としての演算部14dとを含んでいる。
計測零相電流取得部14aは、ZCT12にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める。補正部14bは、工場出荷時において、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を求める。補正部14bは、また、CT13にて検出した貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて計測零相電流を補正して補正後の零相電流を求める。この補正後の零相電流は、略真の零相電流を示す。電圧取得部14cは、ブスバー11の少なくとも1つの相配線間電圧の大きさ及び位相を計測して導電部材電圧としてのブスバー電圧を取得する。演算部14dは、CPUにて構成されており、真の零相電流とブスバー電圧とにより、抵抗成分漏れ電流(Ior)及び絶縁抵抗値を演算する。演算結果は、図示しない記憶部に記憶しておくことができる。
前述した構成を備えた絶縁計測装置10Aにて、3相配線TRSに漏れ電流が存在するか否か及び3相配線TRSの絶縁抵抗値を求める制御動作について、図2〜図5の(a)(b)に基づいて説明する。図2は、本実施の形態の絶縁計測装置10Aにおける工場出荷時の補正方法を示すフローチャートである。図3は、補正情報を導くための概念を示すグラフである。図4は、本実施の形態の絶縁計測装置10Aにおけるユーザ使用時の補正方法を示すフローチャートである。図5の(a)は、絶縁計測装置10Aにおける、計測した零相電流から残留電流を補正して真の零相電流を求めるためのベクトル図である。図5の(b)は、残留電流の補正が無い場合の零相電流を示すベクトル図である。
図2及び図3に示すように、本実施の形態の絶縁計測装置10Aにおいては、ブスバー電圧に流れる任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を工場出荷時に求めておく。すなわち、ブスバー11・11・11に流れる貫通電流の大きさと残留電流の大きさはリニアに変化する特性を有している。そこで、予め、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を補正式として用意しておく。
具体的には、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値の補正式は、貫通電流の1次式で表される。これにより、ブスバー11に第1貫通電流を流したときの第1残留電流と、ブスバー11に第2貫通電流を流したときの第2残留電流とによって、補正式の勾配と切片とが求まる。この結果、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を求めておくことが可能となる。
具体的な、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値の算出方法は以下の通りである。
図2及び図3に示すように、まず、ブスバー11に流した第1貫通電流IT1にて第1残留電流IR1の大きさ及び位相を計測し(S1)、次いで、ブスバー11に流した第2貫通電流IT2にて第2残留電流IR2の大きさを計測する(S2)。具体的には、図1に示す電源1から3相モータ2に3相配線TRS及びブスバー11・11・11を介して第1貫通電流IT1を供給し、CT13にて第1残留電流IR1の大きさ及び位相を計測する。また、図1に示す電源1から3相モータ2に3相配線TRS及びブスバー11・11・11を介して第2貫通電流IT2を供給し、CT13にて第2残留電流IR2の大きさを計測する。尚、本実施の形態では、各ブスバー11・11・11がZCT12の貫通孔12aの内部で動かないように固定支持されている。このため、各ブスバー11・11・11に第1貫通電流IT1を流したときと第2貫通電流IT2を流したときとにおいては、第1残留電流IR1及び第2残留電流IR2の位相は変化せず、互いに同じとなる。このため、位相の測定は第1残留電流IR1又は第2残留電流IR2のいずれか一方で足りる。そこで、本実施の形態では、例えば第1残留電流IR1の位相のみを計測している。
これにより、図3に示すグラフから、残留電流補正値として、
残留電流I=α*貫通電流I+β ……(式1)
の関係式を導くことができ、具体的な定数α及び定数βを求めることができる。
この結果、実際の貫通電流に対する残留電流補正値つまり電流対応補正値は、
残留電流補正値=−(α*貫通電流+β) ……(式2)
で表される。(式2)の貫通電流は、ユーザが実際に測定したときに得られる貫通電流である。また、(式2)にマイナスが付加されているのは、残留電流補正値=−(残留電流I)であり、計測した零相電流に対して補正は、マイナス側に働くためである。これらの演算は、補正部14bが行う。
尚、図3に示す残留電流は、ブスバー11に第1貫通電流IT1を流したときには、その第1貫通電流IT1に応じた第1残留電流IR1が生じ、ブスバー11に第2貫通電流IT2を流したときには、その第2貫通電流IT2に応じた第2残留電流IR2が生じることを示している。また、第1貫通電流IT1の大きさは、使用する3相モータ2の最小モータ容量の貫通電流であると共に、第2貫通電流IT2の大きさは、使用する3相モータ2の最大モータ容量の貫通電流であることが好ましい。
この結果、図2に示すように、算出された残留電流Iの補正情報(α,β)は演算部14dの記憶部に保持される(S3)。
図4に示すように、一方、この絶縁計測装置10Aを購入したユーザは、使用に際しては、まず、CT13にて貫通電流を求める(S11)。具体的には、図1に示す電源1から3相モータ2に3相配線TRS及びブスバー11・11・11を介して第3貫通電流IT3を供給する。これにより、CT13及び補正部14bにて第3貫通電流IT3の大きさを計測する。そして、求めた第3貫通電流IT3から(式1)にて電流対応補正値、つまり第3貫通電流IT3に対応する残留電流補正値を補正部14bで決定する(S12)。
次いで、電圧取得部14cでブスバー11・11・11に関して絶縁抵抗にかかる相配線間電圧及び位相を計測すると共に(S13)、ZCT12及び計測零相電流取得部14aにて零相電流及び位相を計測する(S14)。
ここで、図5の(a)に示すように、計測した零相電流は、静電容量成分漏れ電流(Ioc)と抵抗成分漏れ電流(Ior)とを含んでいると共に、残留電流による誤差を含んでいる。そこで、計測した零相電流に残留電流補正値をベクトル合成する。これにより、真の零相電流が求まる(S15)。
次いで、図4及び図5の(a)に示すように、真の零相電流を静電容量成分漏れ電流(Ioc)と抵抗成分漏れ電流(Ior)とに分離する(S16)。分離する場合には、計測した零相電流の位相と絶縁抵抗にかかる電圧の位相との位相差により、静電容量成分漏れ電流(Ioc)と抵抗成分漏れ電流(Ior)とに分離する。
次いで、抵抗成分漏れ電流(Ior)と電圧取得部14cにて取得した絶縁抵抗にかかる相配線間電圧とから絶縁抵抗値を演算部14dにて演算する(S17)。絶縁抵抗値は、電圧取得部14cにて取得した絶縁抵抗にかかる電圧を、抵抗成分漏れ電流(Ior)で除算することにより求めることができる。
尚、このような補正をしなかった場合には、図5の(b)に示すように、計測した零相電流に基づいて、抵抗成分漏れ電流(Ior)を算出するので、残留電流による誤差を含む抵抗成分漏れ電流(Ior)を算出してしまうことになる。
このように、本実施の形態の絶縁計測装置10Aは、電源1から3相配線TRSにて接続される3相モータ2の抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測する。3相配線TRSをそれぞれ中継する導電部材としての各ブスバー11・11・11と、貫通孔12aを有し、各ブスバー11・11・11を貫通孔12aに絶縁的に固定支持して貫通させ、かつ各ブスバー11・11・11に流れる各貫通電流を合成した零相電流を検出する零相変流器(ZCT)12と、少なくとも1つのブスバー11・11・11に流れる貫通電流を検出する貫通電流変流器(CT)13と、CT13にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、検出した前記零相電流を補正し、抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測する制御部14とを備えている。
また、本実施の形態における絶縁計測方法は、電源1から3相配線TRSにて接続される3相配線TRSの抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測する。3相配線TRSをそれぞれ中継する各導電部材としてのブスバー11・11・11を設ける工程と、零相変流器(ZCT)12にて、各ブスバー11・11・11を貫通孔12aに絶縁的に固定支持して貫通させ、かつ各ブスバー11・11・11に流れる各貫通電流を合成した零相電流を検出する工程と、貫通電流変流器(CT)13にて、少なくとも1つのブスバー11・11・11に流れる貫通電流を検出する工程と、CT13にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、検出した零相電流を補正し、抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測する工程とを含む。
これにより、3相モータ2への動力線の零相電流を直接検出するので、3相モータ2のみの絶縁劣化状態を示す抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測することができる。
また、ブスバー11・11・11は導電性を有し、各ブスバー11・11・11はZCT12の貫通孔12aに絶縁的に固定支持して貫通されている。このため、ZCT12の貫通孔12a内におけるに3相モータ2の動力線の位置を固定するので、残留電流の位相と大きさとが変化しなくなる。この結果、ZCT12の貫通孔12aにおける、各3相配線TRSの貫通位置によって残留電流の大きさや位相が変化するという誤差要因を排除することができる。したがって、残留電流の補正が可能となり、nAレベルの微小抵抗成分漏れ電流を計測することができる。
さらに、本実施の形態における絶縁計測装置10Aでは、CT13にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、検出した零相電流を補正し、抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測する制御部14を備えている。
これにより、CT13にて検出した少なくとも1つの貫通電流を用いて、計測零相電流を補正するので、3相モータ2のモータ容量に基づく誤差要因を排除することができる。また、制御部14にて、抵抗成分漏れ電流(Ior)を計測するので、計測零相電流を補正した後、真の抵抗成分漏れ電流(Ior)を求めることができる。
それゆえ、検出時の誤差要因を的確に除去して真の抵抗成分漏れ電流(Ior)を精度良く求め得る絶縁計測装置10A及び絶縁計測方法を提供することができる。延いては、3相モータ2の絶縁劣化を早期に発見できので、計画的な保守が可能となる。
また、本実施の形態における絶縁計測装置10Aでは、ブスバー11は、剛性を有している。これにより、ZCT12の貫通孔12aの内部で各ブスバー11・11・11を固定支持する場合に、簡易な支持部材にてブスバー11・11・11が容易に動かないようにすることができる。
また、本実施の形態における絶縁計測装置10Aでは、制御部14は、ZCT12にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める第1計測零相電流取得部としての計測零相電流取得部14aと、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を予め求めておくと共に、CT13にて検出した貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて計測零相電流を補正して補正後の零相電流を求める第1補正部として補正部14bと、ブスバー11・11・11の少なくとも1つの相配線間電圧の大きさ及び位相を計測して導電部材電圧としてのブスバー電圧を取得する第1電圧取得部としての電圧取得部14cと、補正後の零相電流とブスバー電圧とにより、抵抗成分漏れ電流(Ior)を演算する第1演算部としての演算部14dとを備えている。
これにより、計測零相電流取得部14aは、ZCT12にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める。また、補正部14bは、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を用いて、CT13にて検出した貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて計測零相電流を補正して補正後の零相電流である真の零相電流を求める。
さらに、電圧取得部14cは、ブスバー11・11・11の少なくとも1つの相配線間電圧の大きさ及び位相を計測してブスバー電圧を取得する。演算部14dは、真の零相電流とブスバー電圧とにより、抵抗成分漏れ電流(Ior)を演算する。
この結果、具体的に、検出時の誤差要因を的確に除去して真の抵抗成分漏れ電流(Ior)を精度良く求め得る絶縁計測装置10Aを提供することができる。
また、本実施の形態における絶縁計測装置10Aでは、補正部14bは、ブスバー11・11・11に第1貫通電流IT1を流したときの、CT13にて検出した該第1貫通電流の大きさに応じた誤差を含む第1残留電流IR1と、ブスバー11・11・11に第2貫通電流IT2を流したときの、CT13にて検出した該第2貫通電流の大きさに応じた誤差を含む第2残留電流IR2とから、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を予め求めておく。
具体的には、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値の補正式が貫通電流の1次式で表されることから、第1貫通電流IT1を流したときの第1残留電流IR1と第2貫通電流IT2を流したときの第2残留電流IR2とによって、補正式の勾配と切片とが求まる。この結果、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を求めておくことが可能となる。
したがって、貫通電流の大きさによって変化する残留電流の補正値を補正式にて決定することができるので、ユーザが補正する手間が省け、利便性を有する絶縁計測装置10Aを提供することができる。
また、本実施の形態における絶縁計測装置10Aでは、制御部14は、電気的及び磁気的にシールドするシールド材からなる筐体の内部に設けられている。これにより、制御部14をシールド材からなる筐体で覆うことによって、制御部14を微小ノイズから隔離することができる。この結果、誘導ノイズによる誤差を小さくし、nAレベルの微小電流計測が可能となる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図6〜図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の絶縁計測装置10Bは、前記実施の形態1の絶縁計測装置10Aの構成に加えて、図6に示すように、3つのブスバー11・11・11のそれぞれにCT23a・23b・23cが設けられている点が異なっている。
本実施の形態の絶縁計測装置10Bの全体構成について、図6に基づいて説明する。図6は、本実施の形態の絶縁計測装置10Bの全体構成を示す斜視図である。
図6に示すように、本実施の形態の絶縁計測装置10Bは、3つのブスバー11・11・11のそれぞれにCT23a・23b・23cが設けられている。尚、CT23a・23b・23cは、実施の形態1のCT13と同じ部材である。
図6に示すように、制御部24には、第2計測零相電流取得部としての計測零相電流取得部24aと、第2補正部としての補正部24bと、第2電圧取得部としての電圧取得部24cと、第2演算部としての演算部24dとが設けられている。
計測零相電流取得部24aは、ZCT12にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める。補正部24bは、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を用いて、CT13・13・13にて検出した各ブスバー11・11・11に流れる各貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて計測零相電流を補正して真の零相電流を求める。電圧取得部24cは、ブスバー11・11・11の少なくとも1つの相配線間電圧の大きさ及び位相をそれぞれ計測してブスバー電圧を取得する。演算部24dは、真の零相電流と少なくともいずれか1つのブスバー電圧とにより、抵抗成分漏れ電流(Ior)を演算する。
前記構成を備えた絶縁計測装置10Bにて、3相配線TRSに漏れ電流が存在するか否か及び3相配線TRSの絶縁抵抗値を求める制御動作について、図7及び図8の(a)(b)に基づいて説明する。図7は、絶縁計測装置10Bにおける不平衡状態の補正情報を導くための概念を示すグラフである。図8の(a)は絶縁計測装置10Bにおける不平衡状態の補正情報であるγを算出するための図である。図8の(b)は、不平衡状態の補正情報であるδを算出するための図である。
まず、本実施の形態の絶縁計測装置10Bでは、工場等においては、電源環境の悪化で電流不平衡が発生し3相配線TRSの各相で貫通電流が変化してしまう場合があることを想定したものとなっている。つまり、一般的には、3相配線TRSの貫通電流は同じであるが、工場等に設置された3相モータでは、3相配線TRSの貫通電流がそれぞれ異なる場合がある。この結果、各相での貫通電流の電流不平衡によって残留電流の補正値が変化することになる。
そこで、本実施の形態における絶縁計測装置10Bでは、CT23a・23b・23cが、各ブスバー11・11・11に流れる貫通電流をそれぞれ検出するように3つ設けられている。そして、各CT23a・23b・23cで、各相の貫通電流をそれぞれ計測することによって、不平衡状態の貫通電流を常時モニタリングすることができる。したがって、電流不平衡に合わせた補正が可能となる。
本実施の形態の絶縁計測装置10Bにおける計測した零相電流の補正方法について、以下に説明する。
図7に示すように、絶縁計測装置10Bにおいて、工場出荷時にて補正する場合には、まず、第1貫通電流IT1にて第1残留電流IR1の大きさを計測し、第2貫通電流IT2にて第2残留電流IR2の大きさを計測する。具体的には、図6に示す電源1から3相モータに3相配線TRS及び各ブスバー11・11・11を介して第1貫通電流IT1を供給し、CT23a・23b・23cのいずれか1つ及び補正部24bにて第1残留電流IR1の大きさを計測する。また、図6に示す電源1から3相モータに3相配線TRS及びブスバー11・11・11を介して第2貫通電流IT2を供給し、CT23a・23b・23cのいずれか1つ及び補正部24bにて第2残留電流IR2の大きさを計測する。
尚、工場の出荷時には、不平衡状態は発生しないので、一つのブスバー11に流れる第1貫通電流IT1及び第2貫通電流IT2を流せばよい。この結果、この処理は、前記実施の形態1での処理と同じである。
これにより、前記図3に示すように、一般的な残留電流補正値として、実施の形態1で示した以下の(式1)を得ることができる。
残留電流I=α*貫通電流I+β ……(式1)
そして、(式1)により、第1貫通電流IT1、第1残留電流IR1、第2貫通電流IT2、及び第2残留電流IR2により、具体的な定数α及び定数βを求めることができる。この演算は、演算部24dが行う。
ここで、CT23a・23b・23cは、合計3つ存在するので、(式1)より、図7に示すように、個別の残留電流補正値、つまり電流対応補正値として、
残留電流補正値=−(α’*貫通電流+β’) ……(式3)
の関係式が得られる。この場合、
α’=α*γ(不平衡係数) ……(式4)
β’=β*δ(不平衡係数) ……(式5)
として表すことができる。
これらの不平衡係数γ・δは、図8の(a)に示す不平衡係数γ算出テーブル及び図8の(b)に示す不平衡係数δ算出テーブルより求めることができる。
具体的には、図8の(a)の縦軸には、3相配線TRSにおけるR相配線に対してS相配線の貫通電流が、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.3倍のいずれであるかを示し、図8の(a)の横軸には、3相配線TRSにおけるR相配線に対してT相配線の貫通電流が、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.3倍のいずれであるかを示している。そして、それぞれの交点に、不平衡係数γが示されている。
これにより、例えば、R相配線に対してS相配線の貫通電流が0.8倍であり、R相配線に対してT相配線の貫通電流が0.9倍である場合には、不平衡係数γは、0.9となる。この結果、
α’=α*γ(不平衡係数)=0.9*α
となる。
また、図8の(b)の縦軸には、3相配線TRSにおけるR相配線に対してS相配線の貫通電流が、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.3倍のいずれであるかを示し、図8の(b)の横軸には、3相配線TRSにおけるR相配線に対してT相配線の貫通電流が、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.1倍、1.2倍、1.3倍のいずれであるかを示している。そして、それぞれの交点に、不平衡係数δが示されている。
これにより、例えば、R相配線に対してS相配線の貫通電流が0.8倍であり、R相配線に対してT相配線の貫通電流が0.9倍である場合には、不平衡係数δは、0.9となる。この結果、
β’=β*δ(不平衡係数)=0.9*β
となる。
したがって、(式3)にこれらのα’・β’を代入し、R相配線の貫通電流を代入することにより、計測した零相電流に対して補正して、真の零相電流を求めることができる。
その後、真の零相電流から抵抗成分漏れ電流(Ior)を求めると共に、別途、電圧取得部24cで求めた相配線間電圧を、前記抵抗成分漏れ電流(Ior)で除算することにより、3相配線TRSの絶縁抵抗値を求めることができる。この場合、各3相配線TRS及び各ブスバー11・11・11に流れる貫通電流が互いに異なっていても、各相配線間電圧は殆ど変化しない。したがって、相配線間電圧については、1つの相配線間電圧の計測で足りる。
尚、図8の(a)(b)に示すテーブルは、不平衡状態として電流値の大きさがそれぞれの3相配線TRSで互いに異なることに着目して不平衡係数γ・δを表したものとなっている。しかし、不平衡状態としては位相もそれぞれ変化するので、位相についても補正する必要がある。そこで、位相に関しても位相用の不平衡係数を求めるテーブルを用意して残留電流補正値を算出することが好ましい。
このように、本実施の形態における絶縁計測装置10Bでは、CT23a・23b・23cは、各ブスバー11・11・11に流れる貫通電流をそれぞれ検出するように3つ設けられている。これにより、3相配線TRSにおける各相の貫通電流を計測することによって、不平衡状態の貫通電流を常時モニタリングすることができる。したがって、電流不平衡に合わせた補正が可能となる。
また、本実施の形態における絶縁計測装置10Bでは、制御部24は、ZCT12にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める第2計測零相電流取得部としての計測零相電流取得部24aと、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を用いて、CT23a・23b・23cにて検出した各ブスバー11・11・11に流れる各貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて計測零相電流を補正して補正後の零相電流である真の零相電流を求める第2補正部としての補正部24bと、ブスバー11・11・11の相配線間電圧の大きさ及び位相を計測してブスバー電圧を取得する第2電圧取得部としての電圧取得部24cと、真の零相電流とブスバー電圧とにより、抵抗成分漏れ電流(Ior)を演算する第2演算部としての演算部24dを備えている。
この結果、各ブスバー11・11・11に不平衡状態の貫通電流が流れる場合に、具体的に、検出時の誤差要因を的確に除去して真の抵抗成分漏れ電流(Ior)を精度良く求め得る絶縁計測装置10Bを提供することができる。
尚、本開示は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 電源
2 3相モータ
10A・10B 絶縁計測装置
11 ブスバー(導電部材)
12 ZCT(零相変流器)
12a・13a 貫通孔
13 CT(貫通電流変流器)
23a・23b CT(貫通電流変流器)
14 制御部
14a 計測零相電流取得部(第1計測零相電流取得部)
14b 補正部(第1補正部)
14c 電圧取得部(第1電圧取得部)
14d 演算部(第1演算部)
24 制御部
24a 計測零相電流取得部(第2計測零相電流取得部)
24b 補正部(第2補正部)
24c 電圧取得部(第2電圧取得部)
24d 演算部(第1演算部)
R1 第1残留電流
R2 第2残留電流
T1 第1貫通電流
T2 第2貫通電流
T3 第3貫通電流
TRS 3相配線
α・β 定数
γ・δ 不平衡係数

Claims (8)

  1. 電源から3相モータに接続される3相配線の抵抗成分漏れ電流を計測する絶縁計測装置において、
    前記3相配線をそれぞれ中継する各導電部材と、
    貫通孔を有し、各前記導電部材を前記貫通孔に絶縁的に固定支持して貫通させ、かつ各前記導電部材に流れる各貫通電流を合成した零相電流を検出する零相変流器と、
    少なくとも1つの前記導電部材に流れる貫通電流を検出する貫通電流変流器と、
    任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を用いて、前記貫通電流変流器にて検出した少なくとも1つの前記貫通電流に応じた電流補正値を演算して、検出した前記零相電流を補正し、前記抵抗成分漏れ電流を計測する制御部とを備えていることを特徴とする絶縁計測装置。
  2. 前記導電部材は、剛性を有していることを特徴とする請求項1に記載の絶縁計測装置。
  3. 前記制御部は、
    前記零相変流器にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める第1計測零相電流取得部と、
    任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を用いて、前記貫通電流変流器にて検出した前記貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、前記計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて前記計測零相電流を補正して補正後の零相電流を求める第1補正部と、
    前記導電部材の少なくとも1つの相配線間電圧の大きさ及び位相を計測して導電部材電圧を取得する第1電圧取得部と、
    前記補正後の零相電流と前記導電部材電圧とにより、前記抵抗成分漏れ電流を演算する第1演算部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁計測装置。
  4. 前記第1補正部は、
    前記導電部材に第1貫通電流を流したときの、前記貫通電流変流器にて検出した該第1貫通電流の大きさに応じた誤差を含む第1残留電流と、前記導電部材に第2貫通電流を流したときの、前記貫通電流変流器にて検出した該第2貫通電流の大きさに応じた誤差を含む第2残留電流とから、任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を予め求めておくことを特徴とする請求項3に記載の絶縁計測装置。
  5. 前記貫通電流変流器は、各前記導電部材に流れる貫通電流をそれぞれ検出するように3つ設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁計測装置。
  6. 前記制御部は、
    前記零相変流器にて検出した零相電流から該零相電流の大きさ及び位相を計測して計測零相電流を求める第2計測零相電流取得部と、
    任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を用いて、前記貫通電流変流器にて検出した各前記導電部材に流れる各前記貫通電流に応じた電流対応補正値を演算し、前記計測零相電流に対して該電流対応補正値を用いて前記計測零相電流を補正して補正後の零相電流を求める第2補正部と、
    前記導電部材の相配線間電圧の大きさ及び位相を計測して導電部材電圧を取得する第2電圧取得部と、
    前記補正後の零相電流と前記導電部材電圧とにより、前記抵抗成分漏れ電流を演算する第2演算部とを備えていることを特徴とする請求項5に記載の絶縁計測装置。
  7. 前記制御部は、電気的及び磁気的にシールドするシールド材からなる筐体の内部に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の絶縁計測装置。
  8. 電源から3相モータに接続される3相配線の抵抗成分漏れ電流を計測する絶縁計測方法において、
    前記3相配線をそれぞれ中継する各導電部材を設ける工程と、
    零相変流器にて、各前記導電部材を貫通孔に絶縁的に固定支持して貫通させ、かつ各前記導電部材に流れる各貫通電流を合成した零相電流を検出する工程と、
    貫通電流変流器にて、少なくとも1つの前記導電部材に流れる貫通電流を検出する工程と、
    任意の貫通電流に対応する残留電流補正値を用いて、前記貫通電流変流器にて検出した少なくとも1つの前記貫通電流に応じた電流補正値を演算して、検出した前記零相電流を補正し、前記抵抗成分漏れ電流を計測する工程とを含むことを特徴とする絶縁計測方法。
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