JP6920616B2 - 容器 - Google Patents
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Description
好ましくは、第1及び第2上壁は、互いに重なる重なり部を備え、第1傾斜面は、前記重なり部に設けられ、第2上壁は、前記重なり部において、第2上壁の先端に向かって高くなる第2傾斜面を有し、第1及び第2傾斜面は、第1傾斜面が第2傾斜面の上側に位置するように対向する、容器である。
好ましくは、前記記載の容器であって、第1傾斜面の傾斜角度は、第1上壁の上面に対して、1〜45度である、容器である。
好ましくは、前記記載の容器であって、第3及び第4側壁と、底部材を備え、第3及び第4側壁は、互いに対向し、且つ第1及び第2側壁の間に設けられ、第1〜第4側壁は、前記底部材に対して回転可能に構成される、容器である。
図1に示すように、本実施形態の容器1は、組立式の保冷コンテナである。容器1は、底部材2と、互いに対向する一対の長側壁3と、互いに対向する一対の短側壁4と、第1及び第2上壁5,6を備える。これらの部材は、発泡体を樹脂シートでサンドイッチしたサンドイッチ構造であることが強度、断熱性、軽量性等の観点から好ましいが、別の構成であってもよく、中空の二重壁構造や、発泡体のみで構成される構造であってもよい。
図2〜図3に示すように、上壁5,6は、互いに重なる重なり部5h,6hを備える。重なり部5h,6hでは、上壁5,6の合計厚さが、重なり部5h,6hに隣接した隣接部5i,6iでの上壁5,6の厚さと同じになっている。上壁5は、重なり部5hの先端に向かって低くなる傾斜面5bを有する。上壁6は、重なり部6hの先端に向かって高くなる傾斜面6bを有する。傾斜面5b,6bの傾斜角度は同一であることが好ましいが、異なっていてもよい。傾斜面5b,6bの傾斜角度が異なる場合、傾斜面5bの傾斜角度>傾斜面6bの傾斜角度であることが好ましい。傾斜面5b,6bが当接することによって、上壁5,6の間に隙間が形成されることが妨げられる。また、上壁5が上方から押圧されると、傾斜面5bが傾斜面6b上を滑ることによって上壁5が上壁6に近づく方向の力が加わる。このため、容器1を重ねることによって上壁5が上方から押圧されても上壁5,6の間に隙間が形成されることが抑制される。
図4〜図5に示すように、底部材2の下面2aには、前後方向に中央において、左右方向の両端近傍に凹部2bが設けられている。凹部2bは、最深部2cから端に向かって浅くなっており、途中には段差2dが設けられている。容器1を持ち上げる際には、指の先端を最深部2cに置いて指が段差2dに引っかかるようにすると、指が滑って容器1を落下させてしまうことを防ぐことができる。また、両端近傍の凹部2bを繋ぐように溝2eが設けられている。溝2eは凹部2bよりも浅く形成されている。溝2eにベルトを引っ掛けて容器1を持ち上げることが可能になっている。
容器1の畳み方について説明する。
まず、図1の状態から上壁5,6を開いて図6の状態にする。図1の状態では、短側壁4の上端に設けられた凸条4d(図6に図示)が上壁5,6の下面5d,6dに設けられた溝6e(図6に図示)に係合していて、短側壁4と上壁5,6の間に隙間ができないようになっている。このため、この状態では、短側壁4を回転させることはできないが、上壁5,6を開くことによって、凸条4dと溝6eに係合が解除されて、短側壁4を回転させることが可能になる。上壁5,6は、上ヒンジ部材8を介して長側壁3に連結されているので、上壁5,6が長側壁3に平行になるまで、上壁5,6を回転させることが可能になっている。
容器1の組み立て方について説明する。
まず、図9〜図10に示すように、短側壁4の本体部4aにラッチ構造体11を装着する。ラッチ構造体11は、本体金具11a、付勢部材11bと、突出部材11cを備える。付勢部材11bは、例えば樹脂製の板バネである。本体金具11aは、収容凹部11a1と、係合凹部11a2を備える。付勢部材11bを収容凹部11a1内に配置した状態で突出部材11cを収容凹部11a1内に押し込むと、突出部材11cが弾性変形しながら突出部材11cの側面の突起11c1が本体金具11aの係止壁11a3を乗り越えて、付勢部材11bと突出部材11cが収容凹部11a1内に保持されて、ラッチ構造体11が得られる。突出部材11cは、付勢部材11bによって、収容凹部11a1の開口端から突出する方向に付勢されているが、突起11c1が係止壁11a3によって係止されることによって、突出部材11cが収容凹部11a1内に保持される。ラッチ構造体11は、本体部4aの側面に圧入して固定する。これによって、図10Aに示す構造が得られる。
図9及び図11に示すように、短側壁4の下端には、断面略円弧状の凸条4bが設けられている。凸条4bは、前後方向(短側壁4の幅方向)に沿って延びる。凸条4bの両端には、突出軸4cが設けられている。底部材2の周囲壁2iのうち短側壁4が取り付けられる部位に隣接した位置に、凸条4bを収容する凹条2gが設けられている。凹条2gの両端には、軸受孔2fが設けられている。軸受孔2fに繋がるように傾斜する傾斜溝2hが設けられている。突出軸4cの先端を傾斜溝2hに当接させながら移動させて突出軸4cを軸受孔2fに係合させる。この際に、凸条4bが凹条2g内に収容される。これによって、短側壁4が底部材2に連結される。一対の短側壁4を底部材2に取り付けて、これらを転倒させると、図12に示す状態となる。このような構成では、短側壁4が底部材2に対して回転しても短側壁4と底部材2の間に密着が維持されるので、短側壁4と底部材2に隙間が形成されることが抑制される。
次に、図12〜図17に示すように、長側壁3の本体部3aに下ヒンジ部材7を装着する。下ヒンジ部材7は、ケース7aと、側壁係止部材7bと、底部材係止部材7cを備える。ケース7aは、本体部7a1と、蓋部7a2を備える。本体部7a1は、側壁係止部材7bと底部材係止部材7cを収容可能になっている。側壁係止部材7bは、一対の突出軸7b1と、その間に付勢部7b2を備える。底部材係止部材7cは、一対の突出部7c1と、その間に付勢部7c2を備える。突出軸7b1と突出部7c1が突出する方向は平行となっている。
次に、図12及び図16〜図17に示すように、下ヒンジ部材7を底部材2に連結する。下ヒンジ部材7は、下ヒンジ部材7を長側壁3に連結させる前に底部材2に連結してもよい。また、下ヒンジ部材7は、長側壁3と上壁5,6を上ヒンジ部材8で連結した後に底部材2に連結してもよい。
次に、図12及び図18〜図19に示すように、長側壁3の本体部3aに係合金具3bを装着する。係合金具3bは、圧入によって装着可能である。係合金具3bは、本体部3aの内面から突出する係合凸部3cに隣接した位置に装着される。ラッチ構造体11と、係合金具3bと、係合凸部3cによって連結機構9が構成される。図7に示す状態から短側壁4を起立させると、図10に示す突出部材11cが係合凸部3cに当接し、突出部材11cが係合凸部3cに押されて後退しながら係合凸部3cを乗り越える。
次に、図12及び図20〜図22に示すように、長側壁3と上壁5,6を連結する。一方の長側壁3と上壁5を連結し、他方の長側壁3と上壁6を連結する。長側壁3と上壁6の連結構造は、長側壁3と上壁5の連結構造と同じなので、以下、長側壁3と上壁5の連結を例に挙げて説明する。
図22に示すように、上壁5は、突出軸8b1を中心に上壁5を回転させながら、突出軸8c1を中心に上ヒンジ部材8を回転させることによって閉じることができる。突出軸8b1,8c1が回転軸となる。上壁6も同様である。
2:底部材、2a:下面、2b:凹部、2c:最深部、2d:段差、2e:溝、2f:軸受孔、2g:凹条、2h:傾斜溝、2i:周囲壁、2j:収容凹部、2k:傾斜面、2l:下面、2m:係合孔、2n:係合孔、2o:壁面、2p:凸条、2r:凹部、2s:凹部、
3:長側壁、3a:本体部、3b:係合金具、3b1:係合突部、3c:係合凸部、3d:収容凹部、3e:軸受孔、3f:壁面、3g:円弧面、3h:凸条、3i:凸条、3j:収容凹部、3j1:下面、3k:軸受孔、3l:壁面、3m:円弧面、3o:外面、3p:凹部、
4:短側壁、4a:本体部、4b:凸条、4c:突出軸、4d:凸条、4e:凸条、4p:凹部、
5:第1上壁、5a:先端面、5b:傾斜面、5c:上面、5d:下面、5f:収容凹部、5g:先端面、5h:重なり部、5i:隣接部、5j:軸受孔、5k:凹部、5r:凸部、5s:凸部
6:第2上壁、6a:先端面、6b:傾斜面、6c:溝、6d:下面、6e:溝、6g:先端面、6h:重なり部、6i:隣接部、6k:凹部、6r:凸部、6s:凸部
7:下ヒンジ部材、7a:ケース、7a1:本体部、7a2:蓋部、7a3:側面、7a4:下面、7a5:傾斜面、7a6:下側突出部、7a7:ガイド壁、7a8:凸条、7b:側壁係止部材、7b1:突出軸、7b2:付勢部、7c:底部材係止部材、7c1:突出部、7c2:付勢部、7c3:先端面、7c4:下面、7c5:先端、7d:円弧面、7e:凹部、
8:上ヒンジ部材、8a:ケース、8a1:本体部、8a2:蓋部、8a3:回転規制部、8b:上壁係止部材、8b1:突出軸、8b2:付勢部、8c:側壁係止部材、8c1:突出軸、8c2:付勢部、8d:円弧面、
9:連結機構、
11:ラッチ構造体、11a:本体金具、11a1:収容凹部、11a2:係合凹部、11a3:係止壁、11b:付勢部材、11c:突出部材、11c1:突起
Claims (3)
- 容器であって、
第1及び第2側壁と、第1及び第2上壁を備え、
第1及び第2側壁は、互いに対向し、
第1及び第2上壁は、それぞれ、第1及び第2側壁に対して回転可能に構成され、
第1上壁が上方から押圧されると第1上壁が第2上壁に近づく方向の力が第1上壁に加わるように構成され、
第1及び第2上壁は、互いに重なる重なり部を備え、
第1傾斜面は、前記重なり部に設けられ、
第1上壁は、第1上壁の先端に向かって低くなる第1傾斜面を有する
第2上壁は、前記重なり部において、第2上壁の先端に向かって高くなる第2傾斜面を有し、
第1及び第2傾斜面は、第1傾斜面が第2傾斜面の上側に位置するように対向する、容器。 - 請求項1に記載の容器であって、
第1傾斜面の傾斜角度は、第1上壁の上面に対して、1〜45度である、容器。 - 請求項1又は請求項2に記載の容器であって、
第3及び第4側壁と、底部材を備え、
第3及び第4側壁は、互いに対向し、且つ第1及び第2側壁の間に設けられ、
第1〜第4側壁は、前記底部材に対して回転可能に構成される、容器。
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