図1は、血液や尿などの検体サンプルを処理する検体処理システムを示す図である。
検体処理システムは、検体サンプルの入った試験管を搬送ラインに投入などを行う検体投入ユニット1、血液や尿などの検体サンプルの遠心分離、血液や尿などの検体サンプルの入った試験管の開栓や閉栓、血液や尿などの検体サンプルを小分けにするための試験管へのラベル貼付、血液や尿などの検体サンプルの分注などをする検体処理ユニット2、血液や尿などの検体サンプルの入った試験管を搬送する検体搬送ライン3、血液や尿などの検体サンプルの分析を行う検体分析ユニット4a、4b、4c、処理された試験管を分類や収納する検体回収ユニット5、また、検体投入ユニット1、検体処理ユニット2、検体搬送ライン3、検体分析ユニット4a、4b、4c、検体回収ユニット5を制御する制御部6からなる。検体搬送ラインは分岐せずに一つの直線で配置され、各ユニットは検体搬送ラインに沿って配置されている。制御部6は、検体投入ユニット1、検体処理ユニット2、検体搬送ライン3、検体分析ユニット4a、4b、4c、検体回収ユニット5のすべてに電気的に接続され、制御を可能としている。
検体処理システムでは、例えば、検体分析ユニット4aで分析を行う検体は、検体投入ユニット1から投入され、検体搬送ライン3で搬送され、検体分析ユニット4aで検体の分析が行われ、その後、検体搬送ライン3を介して検体回収ユニット5まで搬送され、収納される。一方で、検体分析ユニット4aで分析されるべき検体が検体分析ユニット4aの処理能力を超えた量で投入されると、検体分析ユニット4aの処理が間に合わず、検体搬送ライン3上に検体が溜まり、検体の渋滞が発生する。一方、検体搬送ライン3は、検体分析ユニット4a、4b、4cで分析する検体を共通して搬送するため、例えば、検体分析ユニット4aで分析する検体の滞留が原因で検体搬送ライン3上に検体の渋滞が発生すると、検体分析ユニット4bや、検体分析ユニット4cで分析すべき検体も目的の分析ユニットへ搬送することができずに検体搬送ライン3上に溜まってしまい、検体検査の結果報告の遅延が生じる。
そのため本発明における制御部6は、検体投入ユニット1から投入する検体の数を、検体処理ユニット2、検体分析ユニット4a〜4cで処理や分析可能な処理能力以内の数とするように制御する。
具体的な例として、以下の検体処理能力を有する検体投入ユニット1について説明する。
・検体投入部11から投入された検体が検体識別部12にて検体IDの読み取りを実行され、搬送先の検体処理ユニットや検体分析ユニットを識別するのに1秒/検体を要する。
・検体識別部12から検体搬送ライン3へ検体を移送して検体投入開始状態にするのに1秒/検体を要する。
・実際に検体搬送ライン3へ検体を投入するのに3秒/検体を要する。
つまり、この検体投入ユニット1では、一つの検体を処理するために必要となる最小限の時間は、検体IDの読み取りと、検体搬送ライン3への移送のための計2秒/検体となる。この場合、検体処理ユニット2が1本の検体を処理するのに十秒を要する処理能力の場合、検体投入ユニット1から検体搬送ライン3を介して検体処理ユニット2に投入する検体を10秒以上の投入間隔とする検体処理時刻スケジュールを作成し、作成した検体処理時刻スケジュールに従い検体投入ユニット1から検体処理ユニット2に検体を投入することで処理能力以内の数とするように制御する。つまり、検体処理ユニット2で処理すべき検体が十本連続で検体識別部12で識別された場合、1本目を00:02、二本目を00:12、三本目を00:22、・・・、十本目を01:32、のタイミングで投入開始するように検体処理時刻スケジュールを作成する。
また、検体処理ユニット2が1本の検体を処理するのに10秒を要する処理能力を持ち、検体分析ユニット4aが1本の検体を分析するのに20秒を要する処理能力を有し、これらのユニットに搬送すべき検体が混在して検体投入ユニット1に投入された場合、検体処理ユニット2に搬送される検体については十秒以上の投入間隔とする検体処理時刻スケジュールを作成し、検体分析ユニット4aに搬送される検体については20秒以上の投入間隔とする検体処理時刻スケジュールを作成し、作成した検体処理時刻スケジュールに従い検体投入ユニット1から検体処理ユニット2または、検体分析ユニット4aに検体を投入することで処理能力以内の数とするように制御する。
具体的に、検体処理ユニット2で処理すべき検体を10本連続で検体識別部12で識別した後に、検体分析ユニット4aで分析すべき検体が2本連続で検体識別部12で識別した場合について説明する。検体処理ユニット2への検体処理時刻スケジュールは上記の通りに作成される。一方、検体分析ユニット4aへ搬送される検体は、検体識別部11で識別される正味11〜12本目の検体なので、検体処理時刻スケジュールの投入開始時刻は、一本目00:12、二本目00:32、と算出される。
この場合、検体処理ユニット2へ搬送される二本目の検体と、検体分析ユニット4aへ搬送される一本目の検体の投入開始時刻がバッティングするため、ユニットの優先順位に基づいて投入開始時刻が調整される。検体分析ユニット4aよりも検体処理ユニット2の優先順位が高い場合、検体分析ユニット4aへの投入開始時刻は、検体処理ユニット2での処理が必要な二本目の検体が投入された後の00:16、検体分析ユニット4aでの分析が必要な二本目の投入開始時刻は00:36と調整される。検体処理時刻スケジュールに従い検体は検体投入ユニット1から体搬送ライン3へ投入されることにより、検体投入ユニット1から処理能力の異なる検体処理ユニット2と検体分析ユニット4aに処理能力以内の数とするように検体の投入を制御する。これにより、滞留した検体が検体搬送ライン3上に溜まることがないため、検体搬送ライン3が検体の渋滞を回避することが出来る。
検体投入ユニット1の模式図を図2に示す一例により説明する。図2は本実施例における検体投入ユニット1の機能を模式的に示した図である。
検体投入ユニット1は、ユーザが本システムで処理すべき検体を投入するための検体投入部11、検体を搬送するコンベヤラインで構成される検体搬送ライン3、検体投入部11に投入された検体の識別を行う検体識別部12、識別された検体の待機を行う検体待機部13を備えている。さらに、図示されていないが、検体投入部11から検体識別部12、検体待機部13、もしくは検体搬送ライン3へ検体を掴んで搬送する、ロボットアームのような検体搬送機構を備えている。
検体投入部11は、ユーザから投入された検体を保持する機構を備える。たとえば、垂直方向に起立保持された検体容器を収納するトレイやラックを載せる場所である。検体投入部は、大量の検体容器をランダムな姿勢と順序で投入するバルク投入部であってもよい。
検体識別部12は、検体を固定及び認識するためのカメラなどの撮像素子又はバーコードリーダやタグリーダ等の読取り機構を備え、搬送された検体容器の検体IDを識別する。検体待機部13は、今すぐには検体搬送ライン3へ投入できないと判断された検体を一時的に待機させる場所を有する。検体投入部11に設けられた搬送機構は、検体投入部11から検体識別部12へ検体を搬送させるだけでなく、検体識別部12から検体待機部13や検体搬送ライン3や、検体待機部13から検体搬送ライン3へ検体を搬送することができる。
次に、検体投入ユニット1における処理フローについて説明する。
検体投入部11に投入された検体は、検体識別部12に搬送される。検体識別部12で検体の検体IDを読取り、読取られた検体IDを制御部6に送信する。制御部6は検体識別部12で読取った検体IDから当該検体に依頼された検査項目情報を取得し、検体の処理時刻スケジュールを作成する。
その後、制御部6は作成された処理時刻スケジュールを確認して、検体を検体搬送ライン3へ搬送するタイミングを制御する。例えば、後述する処理時刻スケジュールで設定された検体投入時刻がすぐの場合は、検体識別部12で検体IDを読み取った検体を検体搬送ライン3上に移動させる。検体搬送ライン3上に移動された検体はその後所望の検体分析ユニットへと搬送される。
一方、処理時刻スケジュールでの検体投入時刻まで時間がある場合、検体識別部12で検体IDを読み取った検体を検体識別部12から検体待機部13へ搬送する。検体待機部13へ搬送された検体は、制御部6で作成された処理時刻スケジュール内の検体投入時刻を確認し、検体投入時刻を迎えると検体識別部12から検体待機部13へ搬送された検体は、検体待機部13から検体搬送ライン3へ投入される。制御部6で作成される検体の処理時刻スケジュールは、検体処理ユニット2、検体搬送ライン3、検体分析ユニット4a、検体分析ユニット4b、検体分析ユニット4cの処理能力以内で処理出来る時刻で設定され、検体の投入をコントロールしているため、検体搬送ライン3に処理を待つ検体が発生せず、検体の渋滞を回避させることが出来る。
図3は制御部6における機能ブロック図、図4は本発明の実施例における、制御部6の検体識別部12でIDを読み取った検体の検体IDの受信から、検体識別部12でIDを読み取った検体を検体搬送ライン3に投入するまでの処理フローを示す図である。
検体識別部12で読み取られた検体IDは制御部6の通信処理部31に送信される(図4のステップ51)。分析処理時間算出部32は、検査依頼項目保存DB35に保存された該当検体の検査依頼項目と、分析処理時間保存DB36に保存された検査項目ごとの分析処理時間を参照し、当該検体を検体処理ユニット2で処理するために必要な時間、および、検体分析ユニット4a、4b、4cで分析するために必要な時間を算出する(ステップ52)。
ここで、分析処理時間保存DB36には、検体処理システムのメーカにより、予め検査項目ごとに要する分析処理時間が設定されて記憶されている。設定された絵分析処理時間は、サービスエンジニアやユーザにより任意に調整できる機能を有することが望ましい。分析処理時間は検査項目ごとに設定しているため自動計算で設定ができる。分析処理時間は手入力でも設定できる。
次に、検体処理時刻スケジュール作成部33は、検体搬送時間情報保存DB37に記憶された、検体搬送ライン3での検体の搬送に要する時間と、投入検体情報保存DB38に記憶された、検体処理ユニット2や検体分析ユニット4a〜4cに投入された/投入を予定された検体に関する情報を参照し、検体処理時刻スケジュールを作成する。
ここで、検体搬送時間情報保存DB37には、検体処理システムのメーカにより、搬送ルートに応じた搬送時間が搬送ルートごとに設定されて記憶されている。また、サービスエンジニアやユーザが検体搬送ライン3のライン長を入力することにより、自動計算した搬送時間を設定し、記憶する機能を有していてもよい。搬送時間は手入力でも設定できる機能を有する。
検体処理時刻スケジュールは、検体投入ユニット1から検体搬送ライン3への検体投入、検体処理ユニット2および検体分析ユニット4a〜4cへの搬送、各ユニットでの処理・分析、検体回収ユニット5への回収、という一連の工程と、それらの工程を実施するタイミング(時刻)を含むスケジュールである。具体的には、検体処理時刻スケジュールは、検体識別部12または検体待機部13から検体搬送ライン3に検体を投入する「検体投入時刻」と、検体搬送ライン3で搬送された検体が検体処理ユニット2または検体分析ユニット4a〜4cに到着する「処理分析ユニット到着時刻」と、検体処理ユニット2または検体分析ユニット4a〜4cで処理分析された検体が検体処理ユニット2または検体分析ユニット4a〜4cから検体搬送ライン3に搬出される「処理分析ユニット搬出時刻」と、検体搬送ライン3で搬送された検体が検体回収ユニット3に到着する「検体回収ユニット到着時刻」が設定されている。
新しく検体投入部11に投入後、検体識別部12で識別された検体の「検体投入時刻」は、投入検体情報保存DB38にすでに記憶されている検体の投入時刻と、検体識別部12または検体待機部13から検体搬送ライン3に検体を投入することができる時刻を照合して決定される。例えば、検体識別部12または検体待機部13から検体搬送ライン3に投入するのに要する時間が1検体あたり3秒の場合、1本目の検体の検体投入時刻は00:00:03と設定される。10本目の検体は、9本目の検体投入後に投入出来る時刻である00:00:30を設定する。もし新しく投入ユニットに投入された検体の検体投入時刻が、すでに投入検体情報保存DB38に記憶されている検体の投入時刻とバッティングする場合には、検体やユニットの優先度に基づいて調整する。
「処理分析ユニット到着時刻」は、設定された検体投入時刻と、検体搬送時間情報保存DB37に記載されている搬送ルートの搬送時間から設定される。例えば、検体投入時刻が00:00:03であり、検体識別部12から検体分析ユニット4aまで搬送されるのに要する時間が10秒であると検体搬送時間情報保存DB37に記憶されている場合、処理分析ユニット到着時刻は、00:00:13と設定される。
「処理分析ユニット搬出時刻」と「検体回収ユニット到着時刻」は、設定された処理分析ユニット到着時刻と、分析処理時間算出部32で算出された検体の分析時間と、検体搬送時間情報保存DB37に記憶されている該当する搬送ルートの搬送時間に基づいて設定される。例えば、処理分析ユニット到着時刻が00:00:13であり、検体分析ユニット4aの分析時間が10分であり、検体分析ユニット4aから検体回収ユニット3まで搬送する時間が15秒の場合、処理分析ユニット搬出時刻は00:10:13、検体回収ユニット到着時刻は00:10:28と設定される。
緊急検体が認識された場合、検体待機部13で投入を待機している検体のある場合は、投入を待機している検体のスケジュールを変更する。検体が投入されているかつ未処理や未分析の検体がある場合は、未処理や未分析の検体のスケジュールを変更する。
検体処理時刻スケジュール作成部33で作成された検体処理時刻スケジュールの「検体投入時刻」に基づき、当該検体を、検体搬送ライン3へ投入するか、又は、検体待機部13で待機させるかを決定する(ステップ53)。ここでは、検体投入時刻までにまだ時間がある場合には、当該検体は検搬送ライン3へは投入せず、検体待機部12で待機させるように判断する。その後に、検体処理時刻スケジュール作成部33は、作成した検体処理時刻スケジュールを投入検体情報保存DB38に書込む(ステップ54)。
ここで、投入検体情報保存DB38には、各ユニット内で処理または待機している検体の個数や状況を監視する検体監視/更新部41からの情報がフィードバックされる。検体処理ユニット2、検体分析ユニット4a〜4cに投入された、又は、これから投入予定の検体の数量と投入/搬出時刻から、各ユニットに搬送される検体数がそれぞれのユニットの処理能力を超えないようにするため、各検体の投入時刻及び搬出時刻の条件を算出し、その条件が書き込まれている。
例えば、検体処理ユニット2が一本の検体を処理するのに四秒を要する処理能力を有する場合、検体処理ユニット2へ検体を投入する時刻の条件は、四秒間隔で投入検体情報保存DB38に記憶させる。検体処理時刻スケジュール作成部33は、検体処理ユニット2への検体の投入間隔を四秒以上とする検体処理時刻スケジュールを作成し、作成された検体処理時刻スケジュールに従い、検体識別部12または検体待機部13から検体を検体搬送ライン3に投入し、検体処理ユニット2で処理が行われる。
また、例えば、検体分析ユニット4aが、二十秒に一本の検体を分析処理可能な処理能力を有し、検体分析ユニット4aでの分析が必要な300本の検体を待機できるバッファを有する場合、検体分析ユニット4aへ検体の投入は、301本の検体の投入までは、検体分析ユニット4aへ検体を投入する時刻の条件は、検体投入ユニット1の検体を投入する処理時間の間隔として投入検体情報保存DB38に記憶させる。投入検体情報保存DB38に記憶させる検体投入ユニット1の検体を投入する処理時間の間隔は、検体処理システムのメーカやユーザにより検体を投入する時刻間隔を設定できる機能を有する。
検体投入ユニット1で検体分析ユニット4aでの分析が必要な302本目の検体が認識された場合は、検体監視/更新部41の情報から検体分析ユニット4aのバッファ内に待機している検体数を確認する。バッファ内に300本の検体が待機している場合は、302本目の検体は検体分析ユニット4aに向けて投入せず、検体待機部13へ搬送させて待機させる。当該検体の投入時刻は、次に検体分析ユニット4aから搬出される検体の処理分析ユニット搬出時間とし、その時刻に検体待機部13から検体搬送ユニット3を介して検体分析ユニット4aに搬送する。一方、検体分析ユニット4aのバッファ内で待機している検体の本数が300本未満の場合は、投入検体情報保存DB38に記憶されている検体の投入時間の間隔で検体を検体分析ユニット4aに投入する。
また、もし検体処理ユニット2、検体分析ユニット4a〜4cの状態を監視している検体監視/更新部41にて、搬送先のユニットの動作状態が異常(動作停止中)と認識された場合は、異常状態が解消されるまで(つまり、当該ユニットの動作状態が正常となるまで)検体処理時刻スケジュールの検体投入時刻を迎えても検体は投入しない。検体処理ユニット2、検体分析ユニット4a〜4cの動作状態が正常となった後、検体処理時刻スケジュール作成部33で検体処理時刻スケジュールを検体処理ユニット2、検体分析ユニット4a〜4cの動作状態は正常となった後の時刻で再度作成し、作成した検体処理時刻スケジュールに従い、検体を投入する。
検体処理時刻スケジュール作成部33は、検体監視/更新部41から投入検体情報保存DB38に書き込まれた検体処理ユニット2、検体分析ユニット4a、4b、4cが処理能力以内とするための投入時刻及び搬出時刻の条件を満たすように検体処理時刻スケジュールを作成する。検体処理時刻スケジュール作成部33では、検体処理ユニット2、検体分析ユニット4a、4b、4cが処理能力以内の検体処理時刻スケジュールが作成される。検体処理時刻スケジュールを作成後、検体識別部12指示部34は、検体処理時刻スケジュール作成部33で作成された検体処理時刻スケジュールで検体が投入可能と判断されている場合(ステップ55)、検体を検体識別部12から検体搬送ライン3に投入するよう指示し(ステップ56)、検体投入ユニット1は、検体を検体識別部12から検体搬送ライン3に投入する(ステップ57)。
検体識別部指示部34は、検体処理時刻スケジュール作成部33で作成された検体処理時刻スケジュールで、検体の投入元が検体待機部13に決定されている場合(ステップ55)、検体を検体識別部12から検体待機部13に搬送するよう指示し(ステップ58)、検体投入ユニット1は、検体を検体識別部12から検体待機部13に搬送する(ステップ59)。その後、検体が検体識別部12から検体待機部13に到着すると、制御部6は、検体投入ユニット1から、検体識別部12から検体待機部13に搬送された検体の到着報告を通信処理部31で受信する(ステップ60)。受信後、検体待機部指示部40は、投入検体情報保存DB38に書込まれた検体処理時刻スケジュールを確認し、検体待機部13から検体搬送ライン3への投入検体情報保存DB38に書込まれた検体の投入時刻を迎えると(ステップ61)、検体投入ユニット1に、検体識別部12から検体待機部13に搬送された検体の、検体待機部13から検体搬送ライン3への投入を指示する(ステップ62)。
検体識別部12から検体待機部13に搬送された検体は、検体待機部13から検体搬送ライン3に投入される(ステップ63)。検体監視/更新部41は、検体がいずれかの検体処理ユニット2、検体分析ユニット4a、4b、4cに投入された、あるいは搬出されたことを受信すると、当該ユニットの検体情報を検体が投入された場合は「投入」に書き換えて検体の数を1つ追加し、検体が搬出された場合は搬出された検体の情報を削除する。
次に、投入検体情報保存DB38の構成を図5に示す一例により説明する。
図5は投入検体情報保存DB38の模式的な例で、投入ユニット検体処理時刻スケジュール保存部61、検体処理ユニット投入検体情報保存部62、検体分析ユニット4a投入検体情報保存部63、検体分析ユニット4b投入検体情報保存部64、検体分析ユニット4c投入検体情報保存部65からなる。
投入ユニット検体処理時刻スケジュール保存部61は、検体処理時刻スケジュール作成部33で作成された検体処理時刻スケジュールが保存される。検体処理ユニット投入検体情報保存部62には、検体処理時刻スケジュール作成部33で作成された検体処理時刻スケジュールの中の、検体処理ユニット2へ投入された又は投入予定の検体の情報が保存される。検体分析ユニット4a投入検体情報保存部63、検体分析ユニット4b投入検体情報保存部64、検体分析ユニット4c投入検体情報保存部65には、検体処理時刻スケジュール作成部33で作成された検体処理時刻スケジュールの中の、検体分析ユニット4a乃至4cへ投入された又は投入予定の検体の情報がそれぞれ保存される。
検体処理時刻スケジュール作成部33は、作成した検体処理時刻スケジュールを投入ユニット検体処理時刻スケジュール保存部61に書き込む。投入ユニット検体処理時刻スケジュール保存部61の検体処理時刻スケジュールに従い、検体識別部12でIDを読み取られた検体は、検体識別部12又は検体待機部13から検体搬送ライン3に投入され、処理が対象のユニットでの処理は行われる。検体処理時刻スケジュール作成部33は、検体処理時刻スケジュール作成部33で作成した検体処理時刻スケジュールの中に検体処理ユニット2での処理が含まれている場合には、当該検体のID、投入時刻、搬出時刻を検体処理ユニット投入検体情報保存部62に書き込む。同様に、検体処理時刻スケジュール作成部33は、検体処理時刻スケジュール作成部33で作成した検体処理時刻スケジュールの中に検体分析ユニット4a、4b、4cでの処理が含まれている場合には、当該検体のID、投入時刻、搬出時刻を検体分析ユニット4a投入検体情報保存部63乃至検体分析ユニット4c投入検体情報保存部65に書き込む。
検体監視/更新部41は、検体処理ユニット2投入検体情報保存部62、検体分析ユニット4a投入検体情報保存部63〜検体分析ユニット4c投入検体情報保存部65に書き込まれた検体の投入時刻、搬出時刻の情報から検体数を算出し、算出した検体数の情報を検体処理ユニット2投入検体情報保存部62、検体分析ユニット4a投入検体情報保存部63、検体分析ユニット4b投入検体情報保存部64、検体分析ユニット4c投入検体情報保存部65に書き込む。
本実施例1によれば、検体投入の部分で検体の投入を管理することで、検体が搬送ライン上で滞留し、渋滞が発生することを将来的に抑止することが可能となる。
本発明の第二の実施例として、すでに検体搬送ライン上に投入された検体について、なるべく渋滞を起こさずに搬送する制御方法を図6から図11を用いて説明する。なお、実施例1と重複する部分については記載を省略している。
2つの検体搬出先を持つ結合ラインを備えるシステム構成の例を図6に、3つの検体搬出先を持つ結合ラインを備えるシステム構成の例を図7に示す。
実施例2における検体搬送システムは、実施例1の構成に加えて、検体サンプルの入った試験管を搬送する検体搬送ライン3a、3b、3c、3dおよび、それぞれの検体搬送ラインと連結した結合ライン200、検体あるいは検体を保持するホルダに付された情報記録媒体を読取り検体の識別を行う検体識別部111a、111b、111c、111dを備えている。結合ライン200の構成の詳細は後述する図8にて説明する。
検体搬送ライン3a、3b、3c、3dは結合ライン200へ試験管を搬出/搬入する一対の搬送ラインを備え、結合ライン200内には一対の搬送ライン同士を接続する接続ラインと接続ラインの手前に設けられた分岐機構が設けられており、これらを使用して、検体サンプルの入った試験管をもと来た検体搬送ライン内へ戻すことができる。また、図には記載していないが、検体搬送ライン内には、検体搬送ライン内に設けられた一対の搬送ライン同士を接続する接続ラインを備えている。検体搬送ライン内の一対の搬送ライン、接続ライン、および結合ライン内の接続ラインによって検体搬送ライン3a〜3dごとに複数のループ搬送路を形成しており、結合ライン200から戻した検体を検体搬送ライン内で巡回することを可能とする。制御部6は、各ユニット、検体搬送ライン検体識別部のすべてとEthernetなどの通信機能7a〜7oを使用して電気的に接続され、制御を可能としている。
例えば、検体分析ユニット4bでの分析が依頼された検体の数が、検体分析ユニット4bの処理能力を超えている場合、または一時的に検体分析ユニット4bが装置故障やメンテナンス等で停止している場合、そのまま検体を検体投入ユニットから検体搬送ラインに投入すると、検体搬送ライン3bに検体が溜まり、検体の渋滞が発生する。検体処理ユニット2から搬送され、検体分析ユニット4bで処理を行う検体、検体分析ユニット4cで処理を行う検体、検体分析ユニット4dで処理を行う検体は、いずれも、結合ライン200を共有して搬送されるため、検体搬送ライン3bで検体の渋滞が発生すると、検体搬送ライン3aから検体搬送ライン3bへ搬送する検体も検体搬送ライン3aで停滞する。検体搬送ライン3aから検体搬送ライン3cへ搬送する検体、検体搬送ライン3aから検体搬送ライン3dへ搬送する検体も、停滞している検体の影響により、検体搬送ライン3a上に溜まり、検体搬送ライン3c、検体搬送ライン3dへの搬送や検体分析ユニット4c、検体分析ユニット4dでの分析処理も停滞して、ひいては検体検査の結果報告の遅延が生じる。
本実施例のように結合ライン200を備えたシステム構成の場合、すでに検体搬送ライン上に投入された検体についても、検体識別部111a〜111dによって識別した検体搬送ライン上の検体の識別有無に関する情報を用いて、各検体搬送ライン3a〜3dの渋滞状況を把握し、なるべく渋滞の発生しない搬送経路を選択することが可能となる。検体識別部は、例えば光学的に検体容器の有無をチェックする受光センサ、画像の撮像により有無を検知する撮像素子、バーコードラベル等の情報記録媒体の読取り有無によって検知するラベルリーダ、検体容器や容器ホルダに埋設されたタグの読取り有無によって検知するタグリーダなど、公知ないずれの方式で合っても良い。
以下に、渋滞を回避するために検体を巡回させる巡回制御について説明する。
上述のように検体分析ユニット4bへ接続された検体搬送ライン3b上の渋滞を検知する検知センサ121bが検体の存在を検知している場合、検体搬送ライン3b上には検体が渋滞していると判断し、制御部6で認識させる。この状態で、結合ライン200と検体搬送ライン3bを経由して検体分析ユニット4bで分析されるべき別の検体が検体識別部111aで認識されると、検体搬送ライン3aの上で検体搬送ライン3bの渋滞が解消するまで待機させると、例えば、検体搬送ライン3cや検体搬送ライン3dを経由して搬送されるべき後続の検体まで詰まってしまい、システム内に渋滞が発生する。この場合、検体搬送ライン3bを経由する検体を、検体搬送ライン3bの渋滞が解消するまで検体搬送ライン3a、検体投入ユニット1、検体処理ユニット2、検体回収ユニット5の間で巡回させる。これによって検体搬送ライン3a上を次に搬送される検体が検体分析ユニット4cや4dで分析されるべき検体である場合、検体搬送ライン3bの渋滞の解消を待つことなく、渋滞の発生していない検体搬送ライン3c,3dへ搬送することができる。
検体搬送ラインと結合ラインの例を図8に示す一例により説明する。
図8は図7の構成における検体搬送ラインと結合ラインの模式的な例である。各検体搬送ライン3a〜3dは、互いに逆方向に検体を搬送する一対の搬送ライン131a〜d,132a〜dをそれぞれ有する。結合ライン200は、検体搬送ライン3aにおける搬送ライン132aと検体搬送ライン3cにおける搬送ライン131cを接続するライン201、検体搬送ライン3cにおける搬送ライン132cと検体搬送ライン3aにおける搬送ライン131aを接続するライン202、ライン201から分岐して検体搬送ライン3bの搬送ライン131bに接続する分岐ライン203、ライン202から分岐して検体搬送ライン3dの搬送ライン131dに接続する分岐ライン204、検体搬送ライン3bの搬送ライン132bに接続しライン201に合流する合流ライン205、検体搬送ライン3dの搬送ライン132dに接続し、ライン202に合流する合流ライン206、ライン201とライン202の間で検体をわたす2本の接続ライン207、208、そして各ラインと接続ラインの間で検体を分岐させる分岐機構141e、142e、143e、144eから成る。
また、結合ライン200から検体を受け取る検体搬送ライン3aの搬送ライン131aには、結合ライン200との接続部の近傍に検体容器の有無を検知する検知センサ121aを備える。検知センサ121aで検体を検知した場合は、検体回収ユニット5および検体搬送ライン3a上に検体が渋滞していると判断し、その渋滞状況の情報を制御部6で認識させる。同様に、結合ライン200から検体を受け取る検体搬送ライン3b、3c、3dの搬送ライン131b、131c、131dには、結合ライン200との接続部の近傍に検知センサ121b、121c、121dを備える。これらの検知センサで検体を検知した場合は当該検体搬送ラインまたは当該検体搬送ラインが接続されるユニットで検体が渋滞していると判断し、その渋滞状況の情報を制御部6で認識させる。
各検体搬送ラインは、検体識別部111a、111b、111c、111dで到着した検体の次の搬送先を識別し、制御部6で認識している渋滞状況の情報と照合する。照合結果に基づき、その検体を設定された搬送先(次の検体分析ユニットや検体回収ユニット5)へ搬送させるか、渋滞回避のために結合ライン200を経由して別の検体搬送ラインへ巡回させるかを選択する。例えば、検体分析ユニット4bで分析を終えた検体の次の搬送先が検体分析ユニット4cの場合、検体分析ユニット4bで分析を終えた検体は検体搬送ライン3bの搬送ライン132dで検体を搬送し、検体識別部111bでその検体の次の搬送先を識別し、制御部6で認識している次の搬送先である検体搬送ライン3cの検知センサ121cの検体の有無による渋滞状況の情報と照合する。照合の結果、次の搬送先である検体搬送ライン3cの検知センサ121cで検体の存在が検知されない場合には、結合ライン200を経由してその検体を検体搬送ライン3cへ搬送させる。一方、照合の結果、検体搬搬送ライン3cの検知センサ121cで検体の存在が検知され、検体が渋滞していることが判明した場合には、検体搬送ライン3cでの渋滞回避のために、検体搬送ライン3bへ巡回させる。また、検体搬送ライン3c、検体搬送ライン3bのいずれの検知センサ121b,121cのいずれにも検体が有り、いずれも渋滞している場合には、その他の渋滞の無い検体搬送ライン3a又は検体搬送ライン3dへ結合ライン200を経由して、搬送先の検体搬送ラインで検体を巡回させる。
巡回する検体の搬送される経路を、検体搬送ライン3a内を巡回する場合を例に説明する。たとえば検体搬送ライン3c内が渋滞していることを検知すると、検体は結合ライン200の接続ライン208を介して搬送ライン202、搬送ライン131aへと運ばれる。搬送ライン131aは検体搬送ライン3a内に図示しない接続ラインにて搬送ライン132aと接続されており、検体は当該接続ラインを介して搬送ライン132aへと搬入され、ふたたび検体識別部111aへと運ばれる。検体識別部111aは検体IDを読み取り、この検体の搬送先である検体搬送ライン3cが依然として渋滞状態であるか否かを判別する。渋滞状態が解消されていない場合は、当該検体を再び同じループ搬送路を経由して検体搬送ライン3a内を巡回させる。一方、渋滞情報が解消されている場合には、検体搬送ライン3cへと搬入する。
巡回させている検体が複数有り、その複数が同じ搬送先に設定されている場合、搬送先の渋滞が解消した時は緊急処理検体を最優先、次に巡回時間が長い検体を優先して搬送処理を行うことが望ましい。この場合でも、結合ライン200を一度に搬送される検体は1個である。結合ライン200は、結合ライン200から各検体搬送ラインへ送りだした検体が搬送先の検体搬送ライン上に設けられた検知センサを通過したこと、つまり検体を搬送したことによって渋滞が発生していないことを確認してから、次の検体を結合ライン200に入れて搬送制御する。これらの機能を備え、制御させることで結合ライン200前の検体停滞によって発生する検体の渋滞を回避することが出来る。
図9は本発明における検体処理ユニット2で処理された検体を検体分析ユニット4bで分析し、その後、分析を終えた検体が検体回収ユニット5へ保管されるまでの処理フローを示す図である。
検体処理ユニット2で処理された検体Aを検体搬送ライン3aの搬送ライン132aで搬送し、検体搬送ライン3aの検体識別部111aに到着させ、検体Aの搬送先情報を読取る。次の搬送先が「検体分析ユニット4b」である場合、検体分析ユニット4bの情報と、制御部6で確認している検体搬送ライン3bの検知センサ121bによる検体の有無を制御部6で照合し、その検体が検体搬送ライン3bへ搬送可能か判断する。
検体搬送ライン3bの検知センサ121bに検体が検知されない場合は検体搬送ライン3bへ検体Aを搬送可能と判断し、検体Aを結合ライン200から検体搬送ライン3bを経由して検体分析ユニット4bへ搬送する。一方、検体搬送ライン3bの検知センサ121bに検体が検知されている場合は検体搬送ライン3bが渋滞していると判断し、渋滞回避の巡回処理へと切り替える。
渋滞回避の巡回処理では、まず、検体Aを検体搬送ライン3a内で巡回可能か、検体搬送ライン3aの検知センサ121aによる検体の有無で確認する。検体搬送ライン3bの検知センサ121bに検体が有り、且つ、検体搬送ライン3aの検知センサ121aに検体が無い場合は検体搬送ライン3aで検体Aを巡回可能と判断し、結合ライン200を経由して検体Aを検体搬送ライン3aの搬送ライン131aへ搬送させ、検体Aを検体搬送ライン3aに巡回させる。
検体搬送ライン3bの検知センサ121bで検体が検知され、且つ、検体搬送ライン3aの検知センサ121aでも検体が検体されている場合は、検体搬送ライン3aも渋滞していると判断し、検体Aを検体搬送ライン3cまたは3dに巡回可能かを判断する。検体搬送ライン3cの検知センサ121c、検体搬送ライン3dの検知センサ121dによる検体検知の有無で渋滞状況を確認し、渋滞していない検体搬送ラインへ結合ライン200を経由して検体Aを巡回させる。
検体搬送ライン3a、または検体搬送ライン3b、検体搬送ライン3cで巡回した検体Aは、巡回している検体搬送ラインの検体識別部に到着したタイミングで、再び検体情報を読取られ、次の搬送先「検体分析ユニット4b」が識別される。このタイミングで検体搬送ライン3bの渋滞が解消して搬出可能であれば、結合ライン200を経由して検体Aを検体搬送ライン3bへ搬送する。
検体搬送ライン3bへ搬送された検体Aは検体分析ユニット4bへ搬送し、分析処理する。検体分析ユニット4bで分析を終えた検体Aは検体搬送ライン3bの搬送ライン132bで搬送し、検体搬送ライン3bの検体識別部111bに到着させる。到着した検体Aの次の搬送先である「検体回収ユニット5」の情報と、制御部6で確認している検体搬送ライン3aの検知センサ121aによる検体の有無を制御部6で照合させ、その検体が検体搬送ライン3aへ搬送可能か判断する。
検体搬送ライン3aの検知センサ121aに検体が無い場合は検体搬送ライン3aへ検体Aを搬送可能と判断し、結合ライン200を経由して検体Aを検体搬送ライン3aへ搬送させる。検体搬送ライン3aの検知センサ121aに検体が有る場合は検体搬送ライン3aが渋滞していると判断し、検体搬送ライン3bの検体識別部111bに到着している検体を検体搬送ライン3bに巡回可能か、検体搬送ライン3bの検知センサ121bによる検体の有無で確認する。
検体搬送ライン3aの検知センサ121aに検体が有り、且つ、検体搬送ライン3bの検知センサ121bに検体が無い場合は検体搬送ライン3bへ検体Aを搬送可能と判断し、結合ライン200を経由して検体Aを検体搬送ライン3bへ搬送させ、検体Aを検体搬送ライン3bに巡回させる。検体搬送ライン3aの検知センサ121aに検体が有り、且つ、検体搬送ライン3bの検知センサ121bにも検体が有る場合は検体搬送ライン3bも渋滞していると判断し、検体搬送ライン3bの検体識別部111bに到着している検体を、他の検体搬送ライン3c、3dに巡回可能かを、検体搬送ライン3c、3dの検知センサ121c、121dによる検体の有無で渋滞状況を確認し、渋滞していない検体搬送ラインへ結合ライン200を経由して検体Aを巡回させる。
検体搬送ライン3b、3c、3dで巡回している検体Aは、巡回している検体搬送ラインの検体識別部に到着させ、次の搬送先の情報「検体回収ユニット5」を識別し、検体搬送ライン3aの渋滞が解消して搬出可能となった場合、結合ライン200を経由して検体Aを検体搬送ライン3aへ搬送する。検体搬送ライン3aへ搬送された検体Aは検体回収ユニット5へ搬送し、検体を収納する。
なお、本実施例ではさらに、実施例1に記載された検体投入ユニットでの検体を投入制御スケジュールと併せて制御することにより、より効果的に搬送ライン上の渋滞の発生を抑止することもできる。
本実施例2によれば、仮に検体が検体投入部から検体搬送ラインに投入された後に、例えば分析システムの突然の停止やメンテナンスの発生等により、検体が検体搬送ライン上に渋滞する可能性のある状況が発生しても、渋滞を発生させることなく分析を継続することが可能となる。特に、連続して搬送される検体のうち、先に搬送される検体の搬送先が渋滞状態になった場合に、当該検体を巡回させることによって、次に搬送される検体を停滞させることなく迅速に必要な搬送先に搬送することが可能となる。