以下に図面を用いて、本実施形態に係る通信システム1を詳細に説明する。
<<システム構成の概略>>
まず、通信システム1の構成の概略について説明する。図1は、本実施形態に係る通信システムの概略図である。
図1に示されているように、本実施形態の通信システム1は、電子黒板2x、電子黒板2y、IC(Integrated Circuit)カード3、スマートフォン4、端末管理サーバ5、宛先管理サーバ6、メールサーバ7、印刷サーバ8、MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer)9、PC(Personal Computer)10a,10b、及びビデオ会議端末13によって構築されている。なお、以下では、電子黒板2x、電子黒板2yのうち、任意の電子黒板を「電子黒板2」として表わす。また、PC10a,10bのうち、任意のPCを「PC10」として表す。
また、通信システム1を構成する電子黒板2、端末管理サーバ5、宛先管理サーバ6、メールサーバ7、印刷サーバ8、MFP9、PC10、及びビデオ会議端末13は、通信ネットワーク100を介して通信することができる。通信ネットワーク100は、インターネット、移動体通信網、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。通信ネットワーク100には、有線通信だけでなく、3G(3rd Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)等の無線通信によるネットワークが含まれてもよい。また、電子黒板2と、ICカード3及びスマートフォン4は、それぞれNFC(Near Field Communication)(登録商標)等の近距離通信技術によって通信可能である。また、スマートフォン4は、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信技術によって電子黒板2と通信してもよい。
また、電子黒板2xと電子黒板2yは、それぞれ利用者によって描画された内容である描画像のデータ(以下、「描画像データ」という)を送受信することができる。そのため、電子黒板2xで描画された内容は電子黒板2yでも表示され、逆に、電子黒板2yで描画された内容は電子黒板2xでも表示される。
また、電子黒板2は、描画像データからRPCS(Refined Printing Command Stream)形式の画像データを作成し、通信ネットワーク100を介してMFP9に送信することができる。更に、電子黒板2は、描画像データからPDF(Portable Document Format)形式の画像データを作成して電子メールに添付した後、通信ネットワーク100を介してPC10に電子メールを送信することができる。これにより、MFP9は描画像を印刷することができ、PC10は描画像を表示することができる。
また、電子黒板2は、利用者によって描画されていない資料やディスプレイ220に表示される背景画像等の非描画像も表示することができる。この場合も、電子黒板2は、非描画像のデータ(以下、「非描画像データ」という)からRPCS形式の画像データを作成し、通信ネットワーク100を介してMFP9に送信することができる。更に、電子黒板2は、非描画像データからPDF形式の画像データを作成して電子メールに添付した後、通信ネットワーク100を介してPC10に電子メールを送信することができる。
なお、RPCS形式の画像データ及びPDF形式の画像データは、元の描画像又は元の非描画像としての画像に係るデータである。また、電子黒板2は共有端末の一例であり、複数の利用者が同時に同じ画像を閲覧する(見る)ことができる。ICカード3及びスマートフォン4は、専有端末の一例である。専用端末は、好ましくは、利用者により携帯可能な端末であり、例えば、会議等に携帯できる。MFP9は、印刷装置の一例である。PC10は、個人端末の一例である。個人端末の例として、デスクトップPC、ノートPC、タブレット端末等がある。個人端末は、ユーザが自身のメールアドレスへのアクセスに利用されるPCであればよく、会議等に携帯する必要はない。
また、画像データは、RPCS形式だけでなく、PCL(Printer Control Language)形式、PDL(Page Description Language)形式、又はPS(PostScript)形式であってもよい。
図1では、利用者Aは、ICカード3を所有しており、電子黒板2を利用した会議にICカード3を持参している。利用者Bは、スマートフォン4を所有しており、電子黒板2を利用した会議にスマートフォン4を持参している。PC10aは、利用者Aが所有しているPCである。PC10bは、利用者Bが所有しているPCである。また、電子黒板2は、ビデオ会議機能を有しており、通信ネットワーク100を介してビデオ会議端末13と映像及び音声による会議等を行なうことができる。
端末管理サーバ5は、専有端末を識別するための端末ID(Identification)を管理する。宛先管理サーバ6は、各利用者が所有するPCの電子メールアドレスを管理する。ここでは、各利用者が所有するPCの電子メールアドレスとは、各利用者のメールアドレスであり、宛先管理サーバ6に利用者IDと紐づいて登録されている。メールサーバ7は、通信ネットワーク100を介する電子メールの送受信を管理する。印刷サーバ8は、いわゆる「セキュアプリント」を実現するためのサーバであり、電子黒板2やPC10から送信された画像に係るデータ(ここでは、印刷データ)を一旦保存しておき、MFP9からの要求に応じてMFP9に画像に係るデータを送信する。
<<ハードウェア構成>>
続いて、図2乃至図7を用いて、通信システム1を構築する装置又は端末のハードウェア構成を説明する。
<電子黒板のハードウェア構成>
図2は、電子黒板のハードウェア構成図である。図2に示されているように、電子黒板2は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、SSD(Solid State Drive)204、ネットワークI/F205、及び、外部機器接続I/F(Interface)206を備えている。
これらのうち、CPU201は、電子黒板2全体の動作を制御する。ROM202は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。SSD204は、電子黒板用のプログラム等の各種データを記憶する。ネットワークI/F205は、通信ネットワーク100を介した外部装置との通信を制御する。外部機器接続I/F206は、USB(Universal Serial Bus)メモリ2600、外付け機器(カメラ2400、スピーカ2300、マイク2200)との通信を制御する。
また、電子黒板2は、キャプチャデバイス211、GPU212、ディスプレイコントローラ213、接触センサ214、センサコントローラ215、電子ペンコントローラ216、近距離通信回路219、近距離通信回路219のアンテナ219a、及び電源スイッチ222を備えている。
これらのうち、キャプチャデバイス211は、PC10のディスプレイ508に対して映像情報を静止画または動画として表示させる。GPU(Graphics Processing Unit)212は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップである。ディスプレイコントローラ213は、GPU212からの出力画像をディスプレイ220等へ出力するために画面表示の制御及び管理を行う。接触センサ214は、ディスプレイ220上に電子ペン2500やユーザの手H等が接触したことを検知する。センサコントローラ215は、接触センサ214の処理を制御する。接触センサ214は、赤外線遮断方式による座標の入力及び座標の検出を行う。この座標の入力及び座標の検出する方法は、ディスプレイ220の上側両端部に設置された2つ受発光装置が、ディスプレイ220に平行して複数の赤外線を放射し、ディスプレイ220の周囲に設けられた反射部材によって反射されて、受光素子が放射した光の光路と同一の光路上を戻って来る光を受光する方法である。接触センサ214は、物体によって遮断された2つの受発光装置が放射した赤外線のIDをセンサコントローラ215に出力し、センサコントローラ215が、物体の接触位置である座標位置を特定する。電子ペンコントローラ216は、電子ペン2500と通信することで、ディスプレイ220へのペン先のタッチやペン尻のタッチの有無を判断する。近距離通信回路219は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
電源スイッチ222は、電子黒板2の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。
更に、電子黒板2は、バスライン210を備えている。バスライン210は、図2に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
なお、接触センサ214は、赤外線遮断方式に限らず、静電容量の変化を検知することにより接触位置を特定する静電容量方式のタッチパネル、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネルなどの種々の検出手段を用いてもよい。また、電子ペンコントローラ216が、電子ペン2500のペン先及びペン尻だけでなく、電子ペン2500のユーザが握る部分や、その他の電子ペンの部分のタッチの有無を判断するようにしてもよい。
<ICカードのハードウェア構成>
図3は、ICカードのハードウェア構成図である。ここでは、非接触型の構成について説明するが、接触型を利用してもよい。図3に示されているように、ICカード3は、ICチップ310、及びアンテナコイル330を備えている。更に、ICチップ310は、CPU311、ROM312、RAM313、EEPROM314、アンテナI/F318を備えている。
これらのうち、CPU311は、ICカード3全体の動作を制御する。ROM312は、CPU311の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM313は、CPU311のワークエリアとして使用される。EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)314は、ICカード3用のプログラムや、ICカード3を識別するための端末ID等の各種データを記憶する。アンテナI/F318は、アンテナコイル330を介して、外部装置と行なうデータの送受信を制御する。
更に、ICカード3は、バスライン320を備えている。バスライン320は、図3に示されているCPU311等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
アンテナコイル330は、ICカード3がリーダ・ライタ等の外部装置の発生する磁界を通過する際に、この磁気を受けて電流を発生するためのコイルである。ICカード3は、この電気を利用することで、ICチップ310が起動し、外部装置のリーダ・ライタと交信し、データの取得や提供が可能になる。
<スマートフォンのハードウェア構成>
図4は、スマートフォンのハードウェア構成図である。図4に示されているように、スマートフォン4は、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、CMOSセンサ405、加速度・方位センサ406、メディアI/F408、GPS受信部409を備えている。
これらのうち、CPU401は、スマートフォン4全体の動作を制御する。ROM402は、IPL等のCPU401の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。EEPROM404は、CPU401の制御にしたがって、スマートフォン4用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ405は、CPU401の制御に従って被写体(主にスマートフォン4を操作するユーザの自画像)を撮像し画像データを得る。加速度・方位センサ406は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F408は、フラッシュメモリ等の記録メディア407に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部409は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
また、スマートフォン4は、遠距離通信回路411、カメラ412、撮像素子I/F413、マイク414、スピーカ415、音入出力I/F416、ディスプレイ417、外部機器接続I/F418、近距離通信回路419、近距離通信回路419のアンテナ419a、及びタッチパネル421を備えている。
これらのうち、遠距離通信回路411は、通信ネットワーク100を介して、他の機器と通信する回路である。カメラ412は、CPU401の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F413は、カメラ412の駆動を制御する回路である。マイク414は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F416は、CPU401の制御に従ってマイク414及びスピーカ415との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ417は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機ELなどの表示手段の一種である。外部機器接続I/F418は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路419は、NFCやBluetooth等の通信回路である。タッチパネル421は、利用者がディスプレイ417を押下することで、スマートフォン4を操作する入力手段の一種である。
また、スマートフォン4は、バスライン410を備えている。バスライン410は、図4に示されているCPU401等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
<サーバ、PCのハードウェア構成>
図5は、サーバ、PCのハードウェア構成図である。なお、端末管理サーバ5、宛先管理サーバ6、メールサーバ7、印刷サーバ8及びPC10a,10bは、基本的に同様のハードウェア構成であるため、ここでは、端末管理サーバ5のハードウェア構成について説明する。また、以降の説明では、宛先管理サーバ6、メールサーバ7、印刷サーバ8及びPC10a,10bのハードウェア構成について説明する場合には、図5に示されている各構成を用いて説明する。
端末管理サーバ5は、コンピュータによって構築されており、図5に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)505、記録メディア506、メディアI/F507、ディスプレイ508、ネットワークI/F509、キーボード511、マウス512、CD−RWドライブ514、及び、バスライン510を備えている。なお、端末管理サーバ5は、サーバとして機能するため、キーボード511やマウス512等の入力装置や、ディスプレイ508等の出力装置はなくてもよい。
これらのうち、CPU501は、端末管理サーバ5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDD(Hard Disk Drive)505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。メディアI/F507は、フラッシュメモリ等の記録メディア506に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。ディスプレイ508は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。ネットワークI/F509は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。マウス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。CD−RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−RW(Compact Disk-Rewritable)513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
また、端末管理サーバ5は、バスライン510を備えている。バスライン510は、図5に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
<MFPのハードウェア構成>
図6は、MFPのハードウェア構成図である。図6に示されているように、MFP9は、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、ネットワークI/F950を備えている。
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM−P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM−C)907、HDD908、及び、記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
これらのうち、CPU901は、MFP9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM−P902、SB904、及びAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM−P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
MEM−P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及び印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、FD、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDD908およびMEM−C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM−C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの座標変換などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931及びプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
MEM−C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HDD908は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM−P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
また、近距離通信回路920には、近距離通信用アンテナ920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
更に、エンジン制御部930は、スキャナ部931及びプリンタ部932によって構成されている。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル940bを備えている。コントローラ910は、MFP9全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理を行なう制御部が含まれている。
なお、MFP9は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
また、ネットワークI/F950は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920及びネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
<ビデオ会議端末のハードウェア構成>
図7は、本実施形態に係るビデオ会議端末のハードウェア構成図である。図7に示されているように、ビデオ会議端末13は、CPU101、ROM102、RAM103、フラッシュメモリ104、SSD105、メディアI/F107、操作ボタン108、電源スイッチ109、バスライン110、ネットワークI/F111、カメラ112、撮像素子I/F113、マイク114、スピーカ115、音入出力I/F116、ディスプレイI/F117、外部機器接続I/F118、近距離通信回路119、近距離通信回路119のアンテナ119aを備えている。これらのうち、CPU101は、ビデオ会議端末13全体の動作を制御する。ROM102は、IPL等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。フラッシュメモリ104は、通信用プログラム、画像データ、及び音データ等の各種データを記憶する。SSD105は、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、SSDに代えてHDDを用いてもよい。メディアI/F107は、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。操作ボタン108は、ビデオ会議端末13の宛先を選択する場合などに操作されるボタンである。電源スイッチ109は、ビデオ会議端末13の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。
また、ネットワークI/F111は、インターネット等の通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。カメラ112は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F113は、カメラ112の駆動を制御する回路である。マイク114は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F116は、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイI/F117は、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを送信する回路である。外部機器接続I/F118は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路119は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
また、バスライン110は、図7に示されているCPU101等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示手段の一種である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
なお、カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。外部機器接続I/F118には、USBケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
また、記録メディア106は、ビデオ会議端末13に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM等を用いてもよい。
<<電子黒板の画面例>>
図8乃至図10を用いて、電子黒板2の画面例について説明する。図8乃至図10は、電子黒板のディスプレイに表示された画面例である。電子黒板2はディスプレイ220上に、図8(A)に示されているような描画画面230を表示させる。この描画画面230には、利用者によって電子ペン2500等で描画された画像が表示される。また、描画画面230の右下部には、「メニュー」ボタン231及び「終了」ボタン237が表示されている。「メニュー」ボタン231は、電子黒板2の各種機能を実行する際に、利用者によって押下されるボタンである。「終了」ボタン237は、利用者がログアウトして画面表示を行なわないようにする際に、利用者によって押下されるボタンである。ここで、利用者が電子ペン2500等により、「メニュー」ボタン231を押下すると、電子黒板2は、図8(B)に示されているように、描画画面230上に、各種機能を選択するためのメニュー選択画面232を表示させる。
メニュー選択画面232は、図8(B)に示されているように、「読み込み」ボタン234、「保存」ボタン235、「印刷」ボタン236、「メール送信」ボタン237、及び「QRコード」ボタン239が表示されている。
これらのうち、「読み込み」ボタン234は、電子黒板2が、既に描画されてSSD204に保存されている描画像データを読み込んで、ディスプレイ220上に表示させるためのボタンである。「保存」ボタン235は、電子黒板2が、利用者によって描画された描画像を描画像データとしてSSD204に保存するためのボタンである。「印刷」ボタン236は、電子黒板2が描画画面230に表示されている描画像を、MFP9等で印刷させるためのボタンである。「メール送信」ボタン237は、電子黒板2が利用者のPC10a,10b等に対して、描画画面230に表示されている描画像を描画像データとして電子メールに添付して送信するためのボタンである。「QRコード」ボタン239は、電子黒板2がディスプレイ220上に自装置を識別するための装置IDが埋め込まれたQRコード(登録商標)を表示するためのボタンである。
続いて、各ボタン234〜237,239がそれぞれ押下された場合に、電子黒板2が表示する画面について説明する。
利用者によって「読み込み」ボタン234が押下されると、電子黒板2はディスプレイ220上に、図9(A)に示されているようなフォルダ選択画面240を表示させる。このフォルダ選択画面240には、読み込まれるファイルのフォルダを選択するための複数のフォルダアイコンが表示されている。利用者が電子ペン2500を用いて所望のフォルダアイコン(例えば「フォルダ01」)選択することで、電子黒板2はディスプレイ220上に、図9(B)に示されているようなファイル選択画面245を表示させる。このファイル選択画面245には、読み込まれるファイルを選択するための複数のファイルアイコンが表示されている。利用者が電子ペン2500を用いて所望のファイルアイコンを選択することで、電子黒板2はディスプレイ220上に、選択されたファイルのデータに係る描画像を含む描画画面230を表示させる。
利用者によって「保存」ボタン235が押下されると、電子黒板2はディスプレイ220上に、図9(C)に示されているフォルダ選択画面250を表示させる。このフォルダ選択画面250には、保存するファイルのフォルダを選択するための複数のフォルダアイコンが表示されている。利用者は、電子ペン2500を用いて所望のフォルダアイコン選択することで、保存するフォルダの選択が可能となる。
利用者によって「印刷」ボタン236が押下されると、電子黒板2はディスプレイ220上に、図9(D)に示されている印刷設定画面260を表示させる。この印刷設定画面260には、印刷者名、及び各種印刷パラメータが表示されている。印刷者名は、ログインした利用者の利用者名として表示される。また、各種印刷パラメータは、カラー又は白黒の選択、用紙サイズ(A4、A3等)の選択、印刷面(片面又は両面)の選択、部数の増減の選択の各メニュー261〜264によって表示されている。また、印刷設定画面260には、印刷装置を特定するための装置名(ここでは、「MFP9」)が表示される。更に、印刷設定画面260には、印刷を開始する際に利用者によって押下される「印刷」ボタン267が表示される。なお、図9の各画面には、その画面から図8(A)に示されている描画画面230に戻るための「キャンセル」ボタン249,259,269が表示されている。
利用者によって「印刷」ボタン236が押下されると、電子黒板2はディスプレイ220上に、図9(D)に示されている印刷設定画面260を表示させる。この印刷設定画面260には、各種印刷パラメータが表示されているとともに、設定変更できるプルダウンメニューが表示されている。この印刷設定画面260には、カラー又は白黒の選択、用紙サイズ(A4、A3等)の選択、印刷面(片面又は両面)の選択、部数の増減の選択の各メニュー261〜264が表示される。また、印刷設定画面260のフィールド265には、印刷装置を特定するための装置名(ここでは、「MFP9」)が表示される。印刷設定画面260には、印刷を開始する際に利用者によって押下される「印刷」ボタン267が表示される。なお、図9の各画面には、その画面から図8(A)に示されている描画画面230に戻るための「キャンセル」ボタン249,259,269が表示されている。
利用者Aによって「メール送信」ボタン237が押下されると、電子黒板2xの表示制御部24は、ディスプレイ220上に、図10(A)に示されている宛先設定画面270を表示させる。この宛先設定画面270には、既に登録された電子メールアドレスを表すための「登録アドレス帳」タブ271、及び、利用者が電子ペン2500等で電子メールアドレスを直接入力するための「直接入力」タブ272が表示されている。ここでは、「登録アドレス帳」タブ271が選択されている場合が示されており、登録済みの電子メールアドレスを含む登録アドレス帳欄273が表示されている。
更に、登録アドレス帳欄273の下部には、実際に電子メールを送信する宛先を示す電子メールアドレスを表示するアドレス設定欄274が設けられている。ここでは、利用者Aがログインすることで、後述のステップS19によって送られて来た電子メールアドレス(例えば、「USER1@・・・」)が表示されている。また、宛先設定画面270には、電子メールの送信を開始する際に利用者によって押下される「送信」ボタン277が表示されている。
なお、一般には利用者が表示させることができないが、管理者やサービスエンジニア等が表示させることができる画面として、電子黒板2はディスプレイ220上に、図10(B)に示されている電子メール設定画面280を表示させることができる。この電子メール設定画面280は、サーバアドレス欄281、ポートナンバー欄282、メール送信者のアドレス欄283、認証要求欄284、アカウント欄285、及び、パスワード欄286を表示している。
これらのうち、サーバアドレス欄281は、メールサーバ7のIPアドレスが入力される欄である。ポートナンバー欄282は、メールサーバ7が電子メールの受け付けのために開放しているポート番号が入力される欄である。メール送信者のアドレス欄283には、メール送信元が電子黒板2であるとして、予め電子黒板2のメールアドレスが設定されている。即ち、予め設定されている送信元は、電子黒板2の利用者ではなく、電子黒板2である。認証要求欄284は、メールサーバ7に認証要求するか否かを設定するための欄である。アカウント欄285、及びパスワード欄286は、SMTP(Send Mail Transfer Protocol)によりメールサーバ7が電子黒板2を認証するためのアカウント情報である。
利用者によって「QRコード」ボタン239が押下されると、電子黒板2はディスプレイ220上に、図10(C)に示されているQRコード表示画面290を表示させる。このQRコード表示画面290には、電子黒板2(自装置)を識別するための装置IDが示されたQRコード291が表示されている。例えば、利用者は、スマートフォン等のQRコードの読み取りアプリケーションを利用して、QRコード291を読み取ることで、電子黒板2の装置IDを取得することができる。QRコード表示画面290には、QRコード表示画面290から描画画面230に戻るための「終了」ボタン297が表示されている。図10(A),(B)の各画面には、その画面から図8(A)に示されている描画画面230に戻るための「キャンセル(Cancel)」ボタン279,289が表示されている。
一方、図8(A)に戻って、利用者が電子ペン2500等により、「終了」ボタン237を押下すると、電子黒板2は、図8(C)に示されているように、描画画面230上に、ログアウトして表示を終了するための終了画面238を表示させる。
終了画面238は、図8(C)に示されているように、「一次保存して終了」ボタン238a、「終了」ボタン238b、及び「キャンセル」ボタン238cが表示されている。
これらのうち、「一次保存して終了」ボタン238aは、描画像データを一次保存するとともにログアウト及び表示の終了を行なうためのボタンである。「終了」ボタン238bは、そのままログアウト及び表示の終了を行なうためのボタンである。即ち、次にログインした場合には、描画像データは表示されない。「キャンセル」ボタン238cは、終了画面の表示を止めて、図8(A)に示されている元の描画画面230に戻るためのボタンである。
なお、上記各IDは、識別情報の一例である。即ち、装置IDは、装置識別情報の一例である。端末IDは、端末識別情報の一例である。利用者IDは、利用者識別情報の一例である。また、装置識別情報及び端末識別情報には、製造番号も含まれる。また、利用者識別情報には、社員番号、運転免許証番号、日本の社会保障・税番号制度におけるマイナンバー等が含まれる。
また、上記各プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク、SDカード等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。
更に、各サーバ5,6,7,8は、それぞれ単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能、手段、又は記憶部)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。
<<通信システムの機能構成>>
続いて、図11及び図12を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。図11は、通信システムの機能ブロック図である。なお、図11では、図1に示されている各端末、装置、サーバのうち、後述の処理または動作に関連しているものが示されている。
<電子黒板の機能構成>
図11に示されているように、電子黒板2は、送受信部21、受付部22、画像・音処理部23、表示制御部24、判断部25、作成部26a、作成部26b、設定部27、取得・提供部28、記憶・読出処理部29を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD204からRAM203上に展開された電子黒板用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能、又は機能する手段である。また、電子黒板2は、図2に示されているRAM203及びSSD204によって構築される記憶部2000を有している。
(電子黒板の各機能構成)
次に、電子黒板2の各構成要素について説明する。送受信部21は、図2に示されているCPU201からの命令、並びにネットワークI/F205及び外部機器接続I/F206によって実現され、通信ネットワーク100を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
受付部22は、主に、図2に示されているCPU201からの命令、並びに接触センサ214及び電子ペンコントローラ216によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。
画像・音処理部23は、図2に示されているCPU201からの命令によって実現され、カメラ2400が被写体を撮像して得た画像データに対して画像処理を行なう。また、画像・音処理部23は、マイク2200によって利用者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号に係る音データに対して音声処理を行なう。更に、画像・音処理部23は、音データに係る音声信号をスピーカ2300に出力し、スピーカ2300から音声を出力させる。また、画像・音処理部23は、利用者によって電子ペン2500や手Hでディスプレイ220上に描画されることで得た描画像データを座標データに変換する処理を行なう。例えば、電子黒板2xが、他の拠点の電子黒板2yに座標データを送信すると、電子黒板2yは、座標データに基づいて他の電子黒板2y側のディスプレイ220上に同じ内容の描画を表示する。
表示制御部24は、図2に示されているCPU201からの命令、及び図2に示されているディスプレイコントローラ213によって実現され、ディスプレイ220に描画像を表示させる。
判断部25は、図2に示されているCPU201からの命令によって実現され、ICカード3やスマートフォン4から、端末IDを取得したかの判断等を行なう。
作成部26aは、図2に示されているCPU201からの命令によって実現され、利用者による描画によって得られたビットマップ形式の描画像データから、RPCS形式の画像データを作成する。なお、RPCS形式だけでなく、PDL形式、又はPS形式であてもよい。また、作成部26bは、図2に示されているCPU201からの命令によって実現され、利用者による描画によって得られたビットマップ形式の描画像データから、PDF形式の画像データを作成する。
設定部27は、図2に示されているCPU201からの命令によって実現され、例えば、電子メールの送信元及び送信先の設定や、印刷データの印刷者名の設定を行なう。
取得・提供部28は、図2に示されているCPU201からの命令、及び近距離通信回路219及びアンテナ219aによって実行され、ICカード3又はスマートフォン4との間で、近距離通信により、データの取得及び提供を行なう。
記憶・読出処理部29は、図2に示されているCPU201からの命令及びSSD204によって実行され、記憶部2000又は記録媒体2100に各種データを記憶したり、記憶部2000又は記録媒体2100に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。更に、記憶部2000には、他の電子黒板やビデオ会議端末との通信を行う際に受信される画像データ及び音データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ220に画像が表示され、上書きされる前の音データによってスピーカ2300から音声が出力される。記録媒体2100は、図2に示されているUSBメモリ2600によって実現される。
<ICカードの機能構成>
図11に示されているように、ICカード3は、取得・提供部38、記憶・読出処理部39を有している。これら各部は、図3に示されている各構成要素のいずれかが、EEPROM314からRAM313上に展開されたICカード用プログラムに従ったCPU311からの命令によって動作することで実現される機能、又は機能する手段である。また、ICカード3は、図3に示されているRAM313及びEEPROM314によって構築される記憶部3000を有している。
(ICカードの各機能構成)
次に、ICカード3の各構成要素について説明する。取得・提供部38は、図3に示されているCPU311からの命令、アンテナコイル330によって実行され、電子黒板2との間で、近距離通信により、データの取得及び提供を行なう。
記憶・読出処理部39は、図3に示されているCPU311からの命令によって実行され、記憶部3000に各種データを記憶したり、記憶部3000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。更に、記憶部3000には、専有端末の一例としてのICカードを識別するための端末IDが記憶されている。
<スマートフォンの機能構成>
図11に示されているように、スマートフォン4は、取得・提供部48、記憶・読出処理部49を有している。これら各部は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、EEPROM404からRAM403上に展開されたスマートフォン用プログラムに従ったCPU401からの命令によって動作することで実現される機能、又は機能する手段である。また、スマートフォン4は、図4に示されているRAM403及びEEPROM404によって構築される記憶部4000を有している。
(スマートフォンの各機能構成)
次に、スマートフォン4の各構成要素について説明する。取得・提供部48は、図4に示されているCPU401からの命令、近距離通信回路419、アンテナ419aによって実行され、電子黒板2との間で、近距離通信により、データの取得及び提供を行なう。
記憶・読出処理部49は、図4に示されているCPU401からの命令によって実行され、記憶部4000に各種データを記憶したり、記憶部4000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。なお、記憶部4000には、専有端末の一例としてのスマートフォン4を識別するための端末IDが記憶されている。
<端末管理サーバの機能構成>
端末管理サーバ5は、送受信部51、認証部52、判断部55、及び記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開された端末管理用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、端末管理サーバ5は、図5に示されているHD504により構築される記憶部5000を有している。
(端末管理テーブル)
図12(A)は、端末管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図12(A)に示されているような端末管理テーブルによって構成されている端末管理DB5001が構築されている。この端末管理テーブルでは、端末管理サーバ5によって管理される全ての専有端末(ICカード3、スマートフォン4)を識別するための各端末IDに対して、各専有端末の所有者である利用者を識別するための利用者ID、及び利用者名が関連付けられて管理される。
(端末管理サーバの各機能構成)
次に、端末管理サーバ5の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、端末管理サーバ5の各機能構成を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、端末管理サーバ5の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図11に示されている端末管理サーバ5の送受信部51は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワーク100を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
認証部52は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、電子黒板2から送られて来る端末IDが、予め登録されている利用者の専有端末(ICカード3、スマートフォン4)であるかを判断する。
判断部55は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、各種判断を行なう。
記憶・読出処理部59は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているHDD505によって実現され、記憶部5000に各種データを記憶したり、記憶部5000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
<宛先管理サーバの機能構成>
宛先管理サーバ6は、送受信部61、及び記憶・読出処理部69を有している。これら各部は、図11に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開された宛先管理用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、宛先管理サーバ6は、図5に示されているHD504により構築される記憶部6000を有している。
(宛先管理テーブル)
図12(B)は、宛先管理テーブルを示す概念図である。記憶部6000には、図12(B)に示されているような宛先管理テーブルによって構成されている宛先管理DB6001が構築されている。この宛先管理テーブルでは、宛先管理サーバ6によって管理される全ての利用者を識別するための各利用者IDに対して、各利用者のPC10の電子メールアドレスが関連付けられて管理される。
(宛先管理サーバの各機能構成)
次に、宛先管理サーバ6の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、宛先管理サーバ6の各機能構成を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、宛先管理サーバ6の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図11に示されている宛先管理サーバ6の送受信部61は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワーク100を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
記憶・読出処理部69は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているHDD505によって実現され、記憶部6000に各種データを記憶したり、記憶部6000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
<メールサーバの機能構成>
メールサーバ7は、送受信部71、及び記憶・読出処理部79を有している。これら各部は、図11に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開された宛先管理用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、メールサーバ7は、図5に示されているHD504により構築される記憶部7000を有している。
(メールサーバの各機能構成)
次に、メールサーバ7の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、メールサーバ7の各機能構成を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、メールサーバ7の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図11に示されているメールサーバ7の送受信部71は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワーク100を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
記憶・読出処理部79は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているHDD505によって実現され、記憶部7000に各種データを記憶したり、記憶部7000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
<印刷サーバの機能構成>
印刷サーバ8は、送受信部81、及び記憶・読出処理部89を有している。これら各部は、図11に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開された印刷管理用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、印刷サーバ8は、図5に示されているHD504により構築される記憶部8000を有している。この記憶部8000には、電子黒板2等から送られて来た画像に係るデータ(ここでは、印刷データ)が記憶される。
(印刷データ管理テーブル)
図12(C)は、印刷データ管理テーブルを示す概念図である。記憶部8000には、図12(C)に示されているような印刷データ管理テーブルによって構成されている印刷データ管理DB8001が構築されている。この印刷データ管理テーブルでは、各専有端末の所有者である利用者を識別するための利用者名、利用者が印刷するための画像に係るデータ(ここでは、印刷データ)のファイル名、及び印刷設定パラメータが関連付けられて管理される。
(印刷サーバの各機能構成)
次に、印刷サーバ8の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、印刷サーバ8の各機能構成を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、印刷サーバ8の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図11に示されている印刷サーバ8の送受信部81は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワーク100を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
記憶・読出処理部89は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているHDD505によって実現され、記憶部8000に各種データを記憶したり、記憶部8000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
<MFPの機能構成>
図11に示されているように、MFP9は、送受信部91、受付部92、印刷部93、表示制御部94、判断部95、取得・提供部98、及び記憶・読出処理部89を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、RAM902b上に展開された印刷用プログラムに従ったCPU901からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、MFP9は、図6に示されているHD504により構築される記憶部9000を有している。
(MFPの各機能構成)
次に、MFP9の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、MFP9の各機能構成を説明するにあたって、図6に示されている各構成要素のうち、MFP9の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図11に示されているMFP9の送受信部91は、主に、図6に示されているCPU901からの命令、及び図6に示されているネットワークI/F950によって実現され、通信ネットワーク100を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
受付部92は、主に、図6に示されているCPU901からの命令、及び操作パネル940によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。
印刷部93は、主に、図6に示されているCPU901からの命令、及びプリンタ部932によって実現され、画像に係るデータ(印刷データ)を印刷する。
表示制御部94は、主に、図6に示されているCPU901からの命令、及び操作パネル940によって実現され、コピー処理時におけるカラー印刷又は白黒印刷等の印刷設定パラメータを表示する。
判断部95は、主に、図6に示されているCPU901からの命令によって実現され、例えば、端末管理サーバ5から送られて来る認証結果が、正当なICカード(端末ID)であるかを判断する。
取得・提供部98は、図6に示されているCPU901からの命令、及び近距離通信回路920及びアンテナ220aによって実行され、ICカード3又はスマートフォン4との間で、近距離通信により、データの取得及び提供を行なう。
記憶・読出処理部99は、図6に示されているCPU901からの命令及びHDD908によって実行され、記憶部9000に各種データを記憶したり、記憶部9000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
利用者による各種入力を受け付ける。
<PCの機能構成>
図11に示されているように、PC10は、送受信部11、受付部12、表示制御部14、及び記憶・読出処理部19を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開された端末用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、PC10は、図5に示されているHD504により構築される記憶部1000を有している。
(PCの各機能構成)
次に、PC10の各構成要素について説明する。図11に示されているPC10の送受信部11は、図5に示されているCPU501からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワーク100を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
受付部12は、主に、図5に示されているCPU501からの命令、並びにキーボード511、及びマウス512によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。
表示制御部14は、図5に示されているCPU501からの命令によって実現され、ディスプレイ508に描画像等を表示させる。
記憶・読出処理部19は、図5に示されているCPU501からの命令及びHDD505によって実行され、記憶部1000又は記録媒体1100に各種データを記憶したり、記憶部1000又は記録媒体1100に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。記録媒体1100は、図5に示されている記録メディア506によって実現される。
<<実施形態の処理または動作>>
以降、実施形態の処理または動作について説明する。ここでは、図1において、ある会議室で利用者A,Bが電子黒板2xを利用して会議している場合であって、利用者Aがログイン処理して、利用者A,Bによる描画後に、電子黒板2xから各PC10a,10bに描画像等の画像に係るデータを送信する場合等について説明する。
<ログイン処理>
まずは、図13至図16を用いて、利用者Aが電子黒板2xに対して行なうログイン処理について説明する。図13は、ログイン処理を示したシーケンス図である。図14は、電子黒板のディスプレイに表示された画面例である。図15は、利用者が電子黒板を利用する状態を示したイメージ図である。
図15に示されているように、利用者Aは電子黒板2xの電源スイッチ222を押下すると、表示制御部24が、図14(A)に示されているように、ディスプレイ220上にログイン画面170を表示する(ステップS11)。次に、図15に示されているように、利用者Aが、電子黒板2xの近距離通信部221に、自己のICカード3を近接する(かざす)と、電子黒板2xの取得・提供部28が、ICカード3の取得・提供部38からICカードの端末IDを取得する(ステップS12)。そして、電子黒板2xの送受信部21は、端末管理サーバ5に対して、ログイン認証の要求を送信する(ステップS13)。このログイン認証の要求には、ステップS12によって取得された端末IDが含まれている。これにより、端末管理サーバ5の送受信部51は、ログイン認証の要求を受信する。
次に、端末管理サーバ5の認証部52は、端末IDを利用してICカード3のログイン認証を行なう(ステップS14)。具体的には、記憶・読出処理部59は、ステップS13によって受信された端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図12(A)参照)において、端末IDに対応する利用者IDを検索する。対応する利用者IDがある場合には、認証部52は、正当なICカード(端末ID)であると判断する。対応する利用者IDがない場合には、認証部52は、正当なICカード(端末ID)ではないと判断する。
次に、端末管理サーバ5の送受信部51は、電子黒板2xに対して、認証結果を送信する(ステップS15)。認証部52が正当なICカードであると判断した場合には、認証結果に、正当である旨を示す情報、利用者ID及び利用者名が含まれている。また、認証部52が正当なICカードでないと判断した場合には、認証結果に、正当でない旨を示す情報が含まれている。これにより、電子黒板2xの送受信部21は、認証結果を受信する。
次に、電子黒板2xは、認証結果に基づく処理を行なう(ステップS16)。ここで、図16を用いて、ステップS16の認証結果に基づく処理について詳細に説明する。図16は、ログインする場合の認証結果に基づく処理示すフローチャートである。
図16に示されているように、判断部25は、ステップS15によって受信された認証結果が正当である旨を示す情報であるか(即ち、ステップS13によって送信された端末IDが正当であるか)を判断する(ステップS16−1)。そして、判断部25が正当である旨を示す情報でないと判断した場合、即ちログインに失敗したと判断した場合には(NO)、表示制御部24が、ディスプレイ220上に、図14(B)に示されているように、エラー画面180を表示する(ステップS16−2)。また、判断部25が正当である旨を示す情報であると判断した場合、即ちログインに成功したと判断した場合には(YES)、設定部27は、ログインした利用者(ここでは、利用者A)を印刷者として設定する(ステップS16−3)。そして、ステップS17の処理に進む。以降、正当である場合に関して、説明を続ける。
電子黒板2xの送受信部21は、宛先管理サーバ6に対して、電子メールアドレスの要求を送信する(ステップS17)。この要求には、上記ステップS15によって受信された利用者IDが含まれている。これにより、宛先管理サーバ6の送受信部61は、電子メールアドレスの要求を受信する。
次に、宛先管理サーバ6では、記憶・読出処理部69が、ステップS37によって受信された利用者IDを検索キーとして、宛先管理テーブル(図12(B)参照)を検索することにより、対応する電子メールアドレスを読み出す(ステップS18)。そして、送受信部61は、電子黒板2xに対して要求結果を送信する(ステップS19)。この要求結果には、ステップS18によって読み出された電子メールアドレスが含まれている。これにより、電子黒板2xの送受信部21は、要求結果を受信する。
次に、電子黒板2xの設定部27は、電子メールの送信元と送信先を設定する(ステップS20)。これにより、表示制御部24が、図10(B)に示されている電子メール設定画面280を表示すると、送信元のメールアドレス欄283には、電子黒板2のメールアドレスから、ログインした利用者の電子メールアドレスに切り替えて表示する。また、表示制御部24が、図10(A)に示されている電子メール設定画面280を表示すると、アドレス設定欄274には、ログインした利用者の電子メールアドレスを表示する。
次に、表示制御部24は、ディスプレイ220上に、図14(C)に示されているように、「ようこそ、Katoさん」等の描画を開始することができる旨を示すティッカー(Ticker)による表示を行なう。この「Kato」の文字は、ステップS15によって受信された利用者名が利用されている。以上によって、利用者A,Bは、電子黒板2xに描画を行なうことができる。
<電子メールの送信>
続いて、図17乃至図18を用いて、利用者A,Bが、電子黒板2xから、それぞれ自己のPC10a,10bに対して、描画像データを添付した電子メールを送信する処理について説明する。図17は、電子メールで描画像データを送信する場合の処理を示すシーケンス図である。図18は、電子メールで描画像データを送信する場合の認証結果に基づく処理を示すフローチャートである。
利用者A,Bが、電子ペン2500を用いて、電子黒板2xに描画しながら会議を進めた後、利用者Aが電子ペン2500等で図8(B)に示されている「メニュー」ボタン231を押下し、更に、「メール送信」ボタン237を押下することで、表示制御部24はディスプレイ220上に図10(A)に示されている宛先設定画面270を表示する(ステップS31)。このように、宛先設定画面270を表示させた場合、図10(A)に示されているように、初めからアドレス設定欄274には、ログインした利用者Aの電子メールアドレスが表示される。なお、「直接入力」タブ272を選択して、電子ペン2500等で自己の電子メールアドレスを入力してもよい。
次に、ログインしていない利用者Bも自分の電子メールアドレスを宛先に含めたい場合には、電子黒板2の近距離通信部221に自己のスマートフォン4を近接することで、電子黒板2xの取得・提供部28が、スマートフォン4の取得・提供部48からスマートフォン4(専有端末の一例)を識別するための端末IDを取得する(ステップS32)。
次に、電子黒板2xの送受信部21は、端末管理サーバ5に対して、スマートフォン4の認証要求を送信する(ステップS33)。この認証要求には、取得・提供部28によって取得されたスマートフォン4の端末IDが含まれている。これにより、端末管理サーバ5の送受信部51は、認証要求を受信する。
次に、端末管理サーバ5の認証部52は、端末IDを利用してスマートフォン4の認証を行なう(ステップS34)。具体的には、記憶・読出処理部59は、ステップS33によって受信された端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図12(A)参照)において、端末IDに対応する利用者IDを検索する。対応する利用者IDがある場合には、認証部52は、正当なスマートフォン4(端末ID)であると判断する。対応する利用者IDがない場合には、認証部52は、正当なスマートフォン4(端末ID)ではないと判断する。
次に、端末管理サーバ5の送受信部51は、電子黒板2xに対して、認証結果を送信する(ステップS35)。認証部52が正当なスマートフォン(端末ID)であると判断した場合には、認証結果に、正当である旨を示す情報、利用者ID、及び利用者名が含まれている。また、認証部52が正当なスマートフォン(端末ID)でないと判断した場合には、認証結果に、正当でない旨を示す情報が含まれている。これにより、電子黒板2xの送受信部21は、認証結果を受信する。
次に、電子黒板2xは、認証結果に基づく処理を行なう(ステップS36)。ここで、図18を用いて、ステップS36の認証結果に基づく処理について詳細に説明する。図18は、電子メールで描画像データを送信する場合の認証結果に基づく処理を示すフローチャートである。
図18に示されているように、判断部25は、ステップS35によって受信された検討結果が正当である旨を示す情報であるか(即ち、ステップS33によって送信された端末IDが正当であるか)を判断する(ステップS36−1)。そして、判断部25が正当である旨を示す情報でないと判断した場合には(NO)、表示制御部24が、ディスプレイ220上に、図14(B)に示されているように、エラー画面180を表示する(ステップS36−2)。また、判断部25が正当である旨を示す情報であると判断した場合には(YES)、更に、ステップS35によって受信された利用者IDが、ログインしている利用者Aの利用者IDと同じであるかを判断する(ステップS36−3)。そして、判断部25が、同じであると判断した場合には(YES)、後述のステップS41に進む。一方、判断部25が、同じでないと判断した場合には(NO)、電子黒板2xの送受信部21は、宛先管理サーバ6に対して、電子メールアドレスの要求を送信する(ステップS37)。この要求には、上記ステップS35によって受信された利用者IDが含まれている。ここでは、利用者Bの利用者IDである。これにより、宛先管理サーバ6の送受信部61は、電子メールアドレスの要求を受信する。
次に、宛先管理サーバ6では、記憶・読出処理部69が、ステップS37によって受信された利用者IDを検索キーとして、宛先管理テーブル(図12(B)参照)を検索することにより、対応する電子メールアドレスを読み出す(ステップS38)。そして、送受信部61は、電子黒板2xに対して要求結果を送信する(ステップS39)。この要求結果には、ステップS38によって読み出された電子メールアドレスが含まれている。これにより、電子黒板2xの送受信部21は、要求結果を受信する。
次に、電子黒板2xの表示制御部24は、図14(D)に示されているように、アドレス設定欄274に、既に表示している利用者Aの電子メールアドレス(USER1@・・・)に加え、新たに利用者Bの電子メールアドレス(USER2@・・・)を追加表示する(ステップS40)。
続いて、電子黒板2xの受付部22が、利用者A又は利用者Bによって「送信」ボタン277の押下を受けると、電子黒板2xの作成部26aは、ビットマップ形式である描画像データから、PDF形式の画像データを作成する(ステップS41)。そして、送受信部21は、メールサーバ7に対して、ステップS41で作成された画像データを添付した電子メールを送信する(ステップS42)。これにより、メールサーバ7の送受信部71は、PDF形式の画像データが添付されている電子メールを受信する。この際、電子メールには、送信元として、ログインした利用者Aの電子メールアドレス、及び送信先(宛先)として、ログインした利用者Aの電子メールアドレスが含まれている。また、利用者Bが近距離通信部221にスマートフォン4を近接していた場合には、送信先(宛先)として、ログインしていない利用者Bの電子メールアドレスも含まれている。即ち、この場合、ステップS20により、送信元が電子黒板2xではなく利用者Aの電子メールアドレスに変更されているため、利用者Aとしては、自分から自分に電子メールアドレスを送信することになる。また、利用者Bとしては、利用者Aから自分に電子メールアドレスが届くことになる。以降、利用者Bの電子メールアドレスも含まれている場合について説明を続ける。
メールサーバ7の送受信部71は、PC10a,10bに対して、PDF形式の画像データが添付された電子メールを送信する。(ステップS43,S44)。この際、電子メールには、利用者Aである送信元の電子メールアドレス、及び上記ステップS39によって受信された各電子メールアドレスであり送信先のPC10a,10bの各電子メールアドレスが含まれている。これにより、PC10a,10bは、それぞれPDF形式の画像データが添付された電子メールを受信する。
<描画像データの印刷>
続いて、図19乃至図23を用いて、利用者A,Bによる描画後に、電子黒板2xから印刷サーバ8を介してMFP9に描画像データを送信し、最終的に印刷する場合について説明する。図19は、描画像データの印刷準備処理を示したシーケンス図である。図20は、印刷する場合の認証結果に基づく処理を示すフローチャートである。図21は、印刷設定画面の表示例を示した図である。
利用者A,Bが、電子ペン2500を用いて、電子黒板2xに描画しながら会議を進めた後、利用者Aが電子ペン2500等で図8(B)に示されている「メニュー」ボタン231を押下し、更に、「印刷」ボタン236を押下することで、表示制御部24はディスプレイ220上に図9(D)に示されている印刷設定画面260を表示する(ステップS51)。また、設定部27が、ログインした利用者Aの利用者名を印刷者名として設定し、表示制御部24が、印刷設定画面260に、ログインした利用者Aの利用者名を印刷者名として表示している。
次に、図15に示されているように、利用者Aは、自己のICカード3を電子黒板2xの近距離通信部221に近づけると、電子黒板2の取得・提供部28が、ICカードの取得・提供部38からICカード3(専有端末の一例)を識別するための端末IDを取得する(ステップS52)。そして、電子黒板2xの送受信部21は、端末管理サーバ5に対して、ICカード3の認証要求を送信する(ステップS53)。この認証要求には、取得・提供部28によって取得されたICカード3の端末IDが含まれている。これにより、端末管理サーバ5の送受信部51は、認証要求を受信する。
次に、端末管理サーバ5の認証部52は、端末IDを利用してICカード3の認証を行なう(ステップS54)。具体的には、記憶・読出処理部59は、ステップS53によって受信された端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図12(A))において、端末IDに対応する利用者名を検索する。対応する利用者名がある場合には、認証部52は、正当なICカード(端末ID)であると判断する。対応する利用者名がない場合には、認証部52は、正当なICカード(端末ID)ではないと判断する。
次に、端末管理サーバ5の送受信部51は、電子黒板2xに対して、認証結果を送信する(ステップS55)。認証部52が正当なICカードであると判断した場合には、認証結果に、正当である旨を示す情報及び利用者名が含まれている。また、認証部52が正当なICカードでないと判断した場合には、認証結果に、正当でない旨を示す情報が含まれている。これにより、電子黒板2xの送受信部21は、認証結果を受信する。
次に、電子黒板2xは、認証結果に基づく処理を行なう(ステップS56)。ここで、図20を用いて、ステップS56の認証結果に基づく処理について詳細に説明する。図20は、印刷する場合の認証結果に基づく処理を示すフローチャートである。
図20に示されているように、判断部25は、ステップS55によって受信された検討結果が正当である旨を示す情報であるか(即ち、ステップS53によって送信された端末IDが正当であるか)を判断する(ステップS56−1)。そして、判断部25が正当である旨を示す情報でないと判断した場合には(NO)、表示制御部24が、ディスプレイ220上に、図14(B)に示されているように、エラー画面180を表示する(ステップS56−2)。また、判断部25が正当である旨を示す情報であると判断した場合には(YES)、更に、ステップS55によって受信された利用者IDが、ログインしている利用者Aの利用者IDと同じであるかを判断する(ステップS56−3)。そして、判断部25が、同じであると判断した場合には(YES)、後述のステップS57に進む。一方、判断部25が、同じでないと判断した場合には(NO)、設定部27は、印刷者名を、ステップS55によって受信された利用者名に変更する(ステップS56−4)。例えば、表示制御部24が図9(D)で示されている印刷設定画面260を表示している際に、ログインした利用者Aが近距離通信部221に自己のICカード3を近接した場合、印刷者名は「Kato」のままで変更されない。これに対して、表示制御部24が図9(D)で示されている印刷設定画面260を表示している際に、ログインしていない利用者Bが近距離通信部221に自己のスマートフォン4を近接した場合、図21に示されているように、印刷者名は「Kato」から「Jim」に変更される。そして、ステップ56−4の処理後は、ステップS57に進む。
次に、図19に戻り、電子黒板2xの受付部22は、図9(D)において利用者Aから、又は図21において利用者Bから、電子ペン2500によって、カラー又は白黒等の印刷設定パラメータの設定を受け付け、「印刷」ボタン267の押下を受け付ける(ステップS57)。これにより、作成部26bは、利用者A,Bによる描画によって得られたビットマップ形式の描画像データから、PDL形式の画像データとしての印刷データを作成する(ステップS58)。
次に、電子黒板2xの送受信部21は、印刷サーバ8に対して、ステップS58で作成された印刷データを送信する(ステップS59)。この印刷データには、印刷データに関連する情報(印刷者名、ファイル名、及び印刷設定パラメータ)が含まれている。これにより、印刷サーバ8の送受信部81は、印刷データを受信する。
次に、印刷サーバ8の記憶・読出処理部89は、記憶部8000にステップS59によって受信された印刷データを記憶する(ステップS60)。更に、記憶・読出処理部89は、印刷データ管理テーブル(図12(C)参照)に対して、ステップS59によって受信された印刷データに関連する情報(印刷者名、ファイル名、及び印刷設定パラメータ)を関連付けて記憶することで管理する(ステップS61)。以上より、印刷の準備処理が終了する。
続いて、図22及び図23を用いて、最終的に印刷する場合について説明する。図22は、利用者がMFPを利用する状態を示したイメージ図である。図23は、描画像データの印刷処理を示したシーケンス図である。ここでは、印刷の準備処理(ステップS51〜S61)において、利用者Aが印刷の準備をした場合について説明する。なお、図22において、MFP9における近距離通信部921は、取得・提供部98による処理を実行する部分である。
まず、利用者AがMFP9の設置場所に移動し、図22に示されているように、自己のICカード3をMFP9の近距離通信部921に近接させると、図23に示されているように、MFP9の取得・提供部98が、ICカード3の取得・提供部38からICカード(専有端末の一例)を識別するための端末IDを取得する(ステップS71)。そして、MFP9の送受信部91は、端末管理サーバ5に対して、ICカード3の認証要求を送信する(ステップS72)。この認証要求には、取得・提供部98によって取得されたICカード3の端末IDが含まれている。これにより、端末管理サーバ5の送受信部51は、認証要求を受信する。
次に、端末管理サーバ5の認証部52は、端末IDを利用してICカード3の認証を行なう(ステップS73)。具体的には、記憶・読出処理部59は、ステップS72によって受信された端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図12(A))において、端末IDに対応する利用者名を検索する。対応する利用者名がある場合には、認証部52は、正当なICカード(端末ID)であると判断する。対応する利用者名がない場合には、認証部52は、正当なICカード(端末ID)ではないと判断する。
次に、端末管理サーバ5の送受信部51は、MFP9に対して、認証結果を送信する(ステップS74)。認証部52が正当なICカードであると判断した場合には、認証結果に、正当である旨を示す情報、利用者ID及び利用者名が含まれている。また、認証部52が正当なICカードでないと判断した場合には、認証結果に、正当でない旨を示す情報が含まれている。これにより、MFP9の送受信部91は、認証結果を受信する。
次に、MFP9は、認証結果に基づく処理を行なう(ステップS75)。具体的には、判断部95が認証結果の内容を判断し、認証結果に正当でない旨を示す情報を含んでいると判断した場合には印刷を行なわないが、認証結果に正当である旨を示す情報を含んでいると判断した場合には、ステップS76の処理に進む。以降、認証結果に正当である旨を示す情報を含んでいる場合について説明を続ける。
MFP9の送受信部91は、印刷サーバ8に対して、印刷データの要求を送信する(ステップS76)。この要求には、ステップS74で受信された利用者名が含まれている。これにより、印刷サーバ8の送受信部81は、印刷データの要求を受信する。
次に、印刷サーバ8では、記憶・読出処理部89が、ステップS74によって受信された利用者名を検索キーとして、印刷データ管理テーブル(図12(B)参照)を検索することにより、対応するファイル名を読み出す(ステップS77)。更に、記憶・読出処理部89は、ステップS77によって読み出したファイル名の印刷データを記憶部9000から読み出す(ステップS78)。そして、送受信部81は、MFP9に対して印刷データを送信する(ステップS79)。この印刷データには、ステップS76で受信された利用者名が含まれている。これにより、MFP9の送受信部91は、印刷データを受信する。
次に、MFP9では、印刷部93が、印刷データに基づき、印刷用紙に画像を印刷して出力する(ステップS80)。なお、ステップS76,S79では利用者名を送受信したが、これに限らず、利用者IDであってもよい。この場合、ステップ77では、利用者IDが検索キーとして用いられる。以上により、印刷処理が終了する。
<終了処理>
続いて、図24及び図25を用いて、上述の電子メールの送信及び印刷以外の処理の例として、終了処理について説明する。図24は、描画の終了処理を示したシーケンス図である。図25は、保存時にフォルダを選択する場合における終了処理を示すフローチャートである。ここでは、主に、利用者Aが、電子黒板2xの近距離通信部221に自己のICカード3を近接する場合について説明する。
利用者A,Bが、電子ペン2500を用いて、電子黒板2xに描画しながら会議を進めた後、利用者Aが電子ペン2500等で図8(B)に示されている「メニュー」ボタン231を押下し、更に、「保存」ボタン235を押下することで、表示制御部24はディスプレイ220上に図9(C)に示されているフォルダ選択画面250を表示する(ステップS91)。
次に、利用者Aが、電子黒板2xの近距離通信部221に自己のICカード3を近接することで、電子黒板2xの取得・提供部28が、ICカード3の取得・提供部38からICカード3(専有端末の一例)を識別するための端末IDを取得する(ステップS92)。
次に、電子黒板2xの送受信部21は、端末管理サーバ5に対して、ICカード3の認証要求を送信する(ステップS93)。この認証要求には、取得・提供部28によって取得されたICカード3の端末IDが含まれている。これにより、端末管理サーバ5の送受信部51は、認証要求を受信する。
次に、端末管理サーバ5の認証部52は、端末IDを利用してICカード3の認証を行なう(ステップS94)。具体的には、記憶・読出処理部59は、ステップS93によって受信された端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図12(A)参照)において、端末IDに対応する利用者IDを検索する。対応する利用者IDがある場合には、認証部52は、正当なICカード(端末ID)であると判断する。対応する利用者IDがない場合には、認証部52は、正当なICカード(端末ID)ではないと判断する。
次に、端末管理サーバ5の送受信部51は、電子黒板2xに対して、認証結果を送信する(ステップS95)。認証部52が正当なICカード(端末ID)であると判断した場合には、認証結果に、正当である旨を示す情報、利用者ID、及び利用者名が含まれている。また、認証部52が正当なICカード(端末ID)でないと判断した場合には、認証結果に、正当でない旨を示す情報が含まれている。これにより、電子黒板2xの送受信部21は、認証結果を受信する。
次に、電子黒板2xは、認証結果に基づく処理を行なう(ステップS96)。ここで、図25を用いて、ステップS96の認証結果に基づく処理について詳細に説明する。
図25に示されているように、判断部25は、ステップS95によって受信された検討結果が正当である旨を示す情報であるか(即ち、ステップS93によって送信された端末IDが正当であるか)を判断する(ステップS96−1)。そして、判断部25が正当である旨を示す情報でないと判断した場合には(NO)、表示制御部24が、ディスプレイ220上に、図14(B)に示されているように、エラー画面180を表示する(ステップS96−2)。また、判断部25が正当である旨を示す情報であると判断した場合には(YES)、更に、ステップS95によって受信された利用者IDが、ログインしている利用者Aの利用者IDと同じであるかを判断する(ステップS96−3)。そして、判断部25が、同じであると判断した場合には(YES)、表示制御部24が、ディスプレイ220上に、図8(C)に示されているような終了画面238を表示する(ステップS96−4)。一方、判断部25が、同じでないと判断した場合には(NO)、ステップS96−2の処理に進み、表示制御部24が、ディスプレイ220上に、図14(B)に示されているようなエラー画面180を表示する。
以上のように、表示制御部24が、図10(A)に示されている電子メールの宛先設定画面270及び図9に示されている印刷設定画面260以外の画面の一例として、図9(C)に示されているフォルダ選択画面250を表示している際に、ログインした利用者Aが近距離通信部221に自己のICカード3を近接した場合には、判断部25は利用者Aがログオフを所望していると判断し、表示制御部24は図8(C)に示されている終了画面238を表示する。一方、表示制御部24が、図10(A)に示されている電子メールの宛先設定画面270及び図9に示されている印刷設定画面260以外の画面が表示されている場合に、ログインしていない利用者Bが近距離通信部221に自己のスマートフォン4を近接した場合には、判断部25は利用者Bが誤操作をしたと判断し、表示制御部24は図14(B)に示されているエラー画面180を表示する。
なお、電子メールの宛先設定画面270及び図9に示されている印刷設定画面260以外の画面の他の例として、例えば、描画画面230(図8(A)),メニュー選択画面232(図8(B))、読み込み時のフォルダ選択画面240(図9(A))、読み込み時のファイル選択画面245(図9(B))、電子メール設定画面280(図10(B))、QRコード表示画面(図10(C))の各画面が挙げられる。
<<実施形態の主な効果>>
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の利用者が共有することができる電子黒板2x等の共有端末であっても、ログインに利用するICカード等の端末を専有のものとすることで、セキュリティーを確保することができるという効果を奏する。
また、ログインした利用者Aが電子黒板2xに自己のICカード3を近接すると終了画面238(図8(C)参照)の表示へ進み(S96−4参照)、ログインしていない利用者Bが電子黒板2xに自己のスマートフォン4を近接するとエラー画面180(図14(B)参照)の表示へ進む(S96−2参照)。これにより、ICカード3の近接で容易にログインした利用者Aは、ICカード3の近接で容易にログアウトすることができる。更に、電子黒板2xは、ログインしていない利用者Bがスマートフォン4を近接させても、ログアウトを受け付けないことで、セキュリティーを確保することができる。
また、設定部27は、ログインした利用者Aの電子メールアドレスを、送信元メールアドレス及び送信先メールアドレスとして設定するので(S20参照)、利用者Aは送信元や送信先の設定を容易に行なうことができる。更に、宛先設定画面270(図10(A)参照)が表示されている場合に、ログインしていない利用者Bが自己のスマートフォン4を電子黒板2xに近接すると、表示制御部24は宛先設定画面270(図14(D)参照)に利用者Bの電子メールアドレスを追加表示させる(S40参照)。これにより、利用者Bが描画像データを自己のPC10bに送信したい場合、わざわざ自己の電子メールアドレスの入力又は選択を行なう必要がないため、電子メールアドレスの設定の手間を省くことができる。
また、設定部27が、ログインした利用者Aの利用者名を印刷者名として設定し、表示制御部24が、印刷設定画面260に、ログインした利用者Aの利用者名を印刷者名として表示している(S51参照)。これにより、利用者Aは印刷者名の設定を容易に行なうことができる。更に、印刷設定画面260(図9(D)参照)が表示されている場合に、ログインしていない利用者Bが自己のスマートフォン4を電子黒板2xに近接すると、表示制御部24は印刷設定画面260(図21参照)も印刷者名を、ログインした利用者Aの利用者名から利用者Bの利用者名に変更表示させる(S56−4)。これにより、ログインしていない利用者Bが描画像データを印刷したい場合であっても、容易に印刷することができる。即ち、利用者がMFP9の設置場所まで移動して自己の専有端末を近接しなければ印刷が開始されないセキュアプリントを採用する場合、ログインしなかった利用者Bが印刷しようとして、MFP9に自己のスマートフォン4(専有端末)を近接しても印刷することができない。しかし、本実施形態では、利用者Bが電子黒板2xに自己のスマートフォン4(専有端末)を近接しておけば、印刷者が利用者Bになるため、ログインしていない利用者Bであってもセキュアプリントによる印刷が可能である。
<<その他の処理または動作>>
次に、図28を用いて、その他の処理または動作を説明する。図28は、第2の実施形態における画像に係るデータの他の通信処理を示したシーケンス図である。なお、本実施形態は、図13に示されている第1の実施形態のステップS13,S14の処理に代えて、ステップS113〜S117の処理を実行するため、以降、ステップS113〜S117の処理について説明する。なお、端末管理サーバ5は複数設置されていてもよい。
まず、図11に示されているステップS12において、電子黒板2xの取得・提供部28が、ICカード3の取得・提供部38からICカードの端末IDを取得した場合、図28において、電子黒板2xの送受信部21は、端末管理サーバ5に対して、接続キーk1を送信する(ステップS113)。これにより、端末管理サーバ5の送受信部51は、接続キーk1を受信する。この接続キーk1は、認証する情報を保持している端末管理サーバ5のクライアントとして発行されるものであり、あらかじめ電子黒板2xの記憶部2000に記憶されている。
一方、端末管理サーバ5側の記憶部5000にも、発行された接続キーk2が保存されている。そして、端末管理サーバ5の判断部55は、受信された接続キーk1と保存されている接続キーk2が同じであるか否かを判断することで、アクセス可否の判断を行なう(ステップS114)。接続キーk1と接続キーk2が同じ場合には、判断部55はアクセス可能であると判断する。接続キーk1と接続キーk2が同じでない場合には、判断部55はアクセス不可能であると判断する。
次に、端末管理サーバ5の送受信部51は、電子黒板2xに対して、判断結果を送信する(ステップS115)。判断部55がアクセス可能であると判断した場合には、判断結果に、アクセス可能である旨を示す情報、及びアクセス情報a1が含まれている。また、判断部55がアクセス不可能であると判断した場合には、判断結果に、アクセス不可能である旨を示す情報が含まれている。これにより、電子黒板2xの送受信部21は、判断結果を受信する。なお、アクセス情報a1は、例えば、16文字、32文字、64文字などの一意のランダムな英数字列であり、判断部55によってアクセス可能であると判断された場合に、続けて、判断部55によって生成される情報である。生成されたアクセス情報a1は、記憶・読出処理部59によって記憶部5000に一時的に記憶される。
次に、電子黒板2xは、判断結果に基づく処理を行なう(ステップS116)。この処理の例として、判断結果がアクセス不可能である旨を示す情報を含んでいる場合には、表示制御部24は、ディスプレイ220上に、アクセス不可能である旨の表示を行なう。また、判断結果がアクセス可能である旨を示す情報を含んでいる場合には、ステップS117の処理に進む。以降、アクセス可能である場合に関して、説明を続ける。
電子黒板2xの送受信部21は、端末管理サーバ5に対して、認証要求を送信する(ステップS117)。この認証要求には、ステップS12によって取得された端末ID、及びアクセス情報a2が含まれている。これにより、端末管理サーバ5の送受信部51は、認証要求を受信する。
次に、端末管理サーバ5の認証部52は、アクセス情報a2及び端末IDを利用してICカード3の認証を行なう(ステップS118)。具体的には、判断部55が、受信されたアクセス情報a2と、記憶部5000に一時的に記憶されているアクセス情報a1とが一致しているか否かを判断し、一致していると判断した場合には、更に、上述のステップS14と同様に、認証部52が認証の処理を実行する。一方、判断部55が、受信されたアクセス情報a2と、記憶部5000に一時的に記憶されているアクセス情報a1とが一致していないと判断した場合には、認証部52による認証の処理を実行せずに、送受信部51が、電子黒板2xに対して、正当でない旨を示す情報を送信する。この処理以降は、第1の実施形態におけるステップS14以降の処理と同様であるため、説明を省略する。
なお、ステップS114の処理後に、送受信部51は、アクセス情報を暗号化してからステップS115の送信を行なってもよい。
<<その他の処理または動作による主な効果>>
以上説明したように、本実施形態によれば、端末管理サーバ5は、端末IDを利用した認証だけでなく、電子黒板2x(共有端末)がライセンスされた正当な端末であるか否かを判定することができるため、第1の実施形態に加えて、更にセキュリティが確保された通信システムを提供することができるという効果を奏する。
また、端末管理サーバ5が複数存在する場合、電子黒板2xは、ステップS114でアクセス情報を生成していない端末管理サーバに認証要求を送信したときには、アクセス不可であることが応答されるため、認証による正当性を強化することができるという効果を奏する。
<その他>
図2に示されているCPU201等の各構成要素は、単一であってもよく複数であってもよい。図3に示されているICカード3、図4に示されているスマートフォン4、図5に示されている端末管理サーバ5等を構成するPC等、図6に示されているMFP9、及び図7に示されているビデオ会議端末13についても同様に、各構成要素は、単一であってもよく複数であってもよい。
上述の実施形態における各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本実施形態における「処理回路」は、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上述した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU、及び従来の回路モジュール等のデバイスを含む。