JP6919121B2 - 合金電極触媒およびにそれを用いた燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、合金電極触媒およびにそれを用いた燃料電池に関し、特に高電位で安定かつ高活性な燃料電池用の電極触媒およびそれを用いた固体高分子形の燃料電池に関する。
固体高分子形燃料電池(PEFC)は、固体高分子電解質膜の片面にアノード(燃料極)、他の片面にカソード(空気極)を構成する触媒層をつけると共に、各触媒層の外側にガス拡散層を接着させた構造からなる。触媒層は、貴金属を含有する粒子状の触媒を、ナノレベルの担体粒子の表面に高分散担持させてなる触媒担持担体で構成される。
このアノードには燃料である水素、カソードには酸素もしくは空気を供給することで、下記反応式(1)(2)により発電を行う。
アノードでの反応:2H→4H+4e- ・・・(1)
カソードでの反応: O+4H+4e-→2HO・・・(2)
上述の反応を起こし発電する燃料電池の触媒について、たとえば、特許文献1〜7、非特許文献1〜2などの技術が開示されている。特許文献7ではPtおよびPt合金触媒の担体として、連鎖状のストラクチャを形成した酸化物及びまたは窒化物担体を用いることを提案している。PtおよびPt合金触媒担持酸化物及びまたは窒化物担体を連鎖状のストラクチャにすることで、高電位での耐久性を向上させつつ、Pt担持カーボン触媒と同等の触媒活性を発現することを記載している。
特開2006−026586 特開2004−363056 特開2003−092114 特開2005−174835 特開2008−155111 特許第5322110号 特許第5515019号
Takeoh Okanishi, Toshiaki Matsui, Tatsuya Takeguchi, Ryuji Kikuchi,Koichi Eguchi,Applied Catalysis A, 298, 2006, 181-187 Naoto Kamiuchi, Tomohiro Mitsui, Nobutada Yamaguchi, HirokiMuroyama, Toshiaki Matsui, Ryuji Kikuchi, Koichi Eguchi, Catalysis Today, Volume 157, Issues 1-4, 17 November 2010,Pages 415-419
固体高分子形燃料電池のカソードでは、起動停止動作時において0.9V以上の電位に達する。その際、カソードで用いられる炭素材料の担体は下記の反応式(3)に示す酸化反応により、著しく劣化を生じ、触媒及び燃料電池の性能が大幅に低下させる。
C + 2HO→ CO+4H +4e (E0 =0.207V vs SHE)・・・(3)
よって、0.9V以上の高電位において化学的に安定であり、高導電性と高い比表面積も兼ね備えた担体が求められている。
上記腐食に関する問題を解決するため、特許文献1、2、3、4、5では、化学的に安定な酸化物そして窒化物を微細化、比表面積を向上させた後に、白金およびまたはその合金化合物を担持させた触媒を提案しているが、導電性が不十分であり、触媒性能を発揮させるには炭素(カーボンブラック、グラファイト化カーボン等)の添加を必要としている。
炭素材料以外の物質として、化学的に安定かつ導電性を示す酸化物、窒化物、炭化物が一般的に用いられるが、それらを微細化するだけでは、必要とする量のPtを高い分散度を保持しながら担持できず、腐食の防止と高い触媒活性を兼ね備えた実用的な触媒を開発することはできない。さらに、燃料電池車向けの触媒については、その普及のため、Ptの使用をより少なくしかつ発電効率の高い触媒の開発が求められている。
本発明の電極触媒は、導電性金属酸化物を有する担体微粒子と担体微粒子に担持した貴金属合金とを備えた電極触媒であって、前記導電性金属酸化物はチタン(Ti)、スズ(Sn)のうち少なくともいずれか1つを含有する第一の成分と、前記導電性金属酸化物の導電率を高めるために添加される第二の成分とを含み、前記貴金属合金は、白金(Pt)と、コバルト(Co)またはニッケル(Ni)の少なくともいずれか1つを含み、前記金属合金のPt―CoまたはPt−Niの原子配列は、前記導電性金属酸化物のTi―OまたはSn―Oの原子配列と平行に配向されていることを特徴とする。
本発明によれば、触媒層中の電極反応が活性化し、燃料電池の発電性能を向上させつつ、Ptの使用量を削減することができる。その結果、本発明の合金電極触媒により、安価で高耐久性と触媒活性に優れ長期安定作動と広汎な普及を可能とする固体高分子形燃料電池を作製することが可能となる。
火炎法装置略図 スプレーノズル部の構造図 Pt担持方法のフロー PtCo合金担持TaドープSnO2触媒についてのXRDパターン PtCo合金担持TaドープSnO2触媒についてのTEM像、粒子径分布、組成分析結果 水銀ポロシメトリで測定されたPtCo合金担持TaドープSnO2触媒の空隙分布 本発明の触媒構造のモデル図 図7Aにおける担体微粒子の図 図7Aにおける担体微粒子の分枝の状態を示す図 図7Aにおけるガス拡散径路を示す図 PtCo合金担持TaドープSnO2触媒のサイクリックボルタモグラム PtCo合金担持TaドープSnO2触媒のリニアスープボルタモグラム PtCo合金担持TaドープSnO2触媒の触媒活性(面積比活性)を示す図 PtCo合金担持TaドープSnO2触媒の触媒活性(質量活性)を示す図 本発明の燃料電池のモデル図 PtCo合金 担持TaドープSnO2粉末触媒の高分解能透過電子顕微鏡像(HRTEM)
図7Aに本発明の合金電極触媒100の触媒構造のモデル図を示す。また、図7Bは図7Aにおける担体微粒子150の図であり、図7Aに示した合金電極触媒100の触媒構造のモデル図から合金電極触媒100を構成する担体微粒子のみを抜き出して示した図である。また、図7Cは図7Aにおける担体微粒子の分枝160の状態を示す図であり、この担体微粒子の分枝160の状態を示している。なお、本発明の合金電極触媒100は、担体として複数の金属酸化物の結晶子(金属酸化物結晶子)120を有する担体微粒子150と、担体微粒子に担持される貴金属合金130とを備える。すなわち本発明の合金電極触媒100は、担体として金属酸化物とその担体に担持される貴金属合金とを備える。また、貴金属合金こそが触媒の本体であり、本明細書では、貴金属合金130を担持した担体微粒子150全体を合金電極触媒100と称し、貴金属合金130を合金触媒と称する。
ここで、貴金属合金には、貴金属の白金(Pt)と遷移元素の内の少なくとも1種の元素が用いられる。遷移元素としてはコバルト(Co)あるいはニッケル(Ni)が好ましく、特にコバルトが好適である。
また、担体微粒子150には、その分枝160及びその複数の分枝間に存在する孔で取り囲まれた立体的な空隙110が形成されている。分枝160は、担体微粒子150を構成する金属酸化物結晶子120のつながりが枝として分かれた部分である。酸化剤である酸素及びまたは燃料である水素を拡散させ、電極触媒(合金電極触媒)上へ輸送するガス拡散経路を上記した担体微粒子150の立体配置により形成されている。本発明の合金電極触媒のTEM像を図5に示す。図5はいずれも担体微粒子150にTaドープSnO2を用いた場合である。図5は貴金属合金(130)すなわちPt100−xCoについてxをそれぞれ20、25、33.33、0の4通りに変えた場合についてそのTEM像を示したものである(図5では左から順にx=20,25,33.33,0を表している)。図5のx=20の場合は貴金属合金130としてPt80Co20(PtCo)が、x=25の場合はPt75Co25(Pt3Co)が、x=33.33の場合はPt66,67Co33.33(PtCo)がそれぞれ対応する。なお、x=0の場合は比較対象のため従来型のPtのみのケースである。
図7A〜図7Cに合金電極触媒の構造モデルの例として示したように、本発明の合金電極触媒の構造では、担体微粒子150が、分枝同士がつながる点(分岐点、以下単に分岐と称す場合もあり)b1、b2、b5、b4、b1で囲まれた第1の孔部、分岐点b1、b2、b3、b1で囲まれた第2の孔部、分岐点b2、b3、b6、b7、b5、b2で囲まれた第3の孔部、分岐点b1、b3、b6、b7、b5、b4、b1で囲まれた第4の孔部の計4つの孔部を備える。ここで各孔部(第1〜第4の孔部)の分岐点で囲まれた面を孔面とすると、空隙110はこれら4つの孔面で囲まれる立体的空間である。担体微粒子150は、このように複数の分枝同士がつながる複数の分岐点で囲まれる孔部を複数備える。そして複数の孔部によって囲まれる立体的空間(空隙)が互いに連続して備えられた構造となっている。したがってこの空隙が酸素や水素などのガス拡散径路(ガス拡散パス)となる。図7Dは、図7Aにおけるガス拡散径路を示す図である。図7Dでは、空隙110のガス拡散径路(ガス拡散パス)の一例を示している。酸化剤(ガス)、燃料ガス等の流れ(ガス拡散径路)170は図7Dに示すように空隙110を介して所望の方向に流れることができる。つまりこの空隙110がガス拡散径路となる。
なお、本発明の合金電極触媒の簡素な構成としては、単に1つの孔部(たとえば分岐点b1、b2、b5、b4、b1で囲まれた第1の孔部)を備えるようにしてもよい。この場合は、第1の孔部の孔面に対する、担体微粒子150の第1の孔部金属酸化物結晶子120の結晶子粒の厚みの分の空隙110を備えることになる。
さらに簡素な構成としては、担体微粒子150は1つ以上の分枝を持つものであってもよい。この場合であっても担体微粒子150同士間に分枝があるために密着できずその間に空隙110を備えることができる。つまり、金属酸化物を有する複数の担体微粒子とこれら担体微粒子に担持した貴金属合金とを備えた電極触媒(合金電極触媒)が、担体微粒子を1つまたは複数の分枝を備えるようにして、この複数の担体微粒子間に空隙を作るようにしてもよい。
なお、これらの構成がミックスされているようにしてもよい。
なお、上記で孔部と記したところは、閉曲線(クローズドループ)と言い換えてもよい。あるいは、複数の上述した分岐点(たとえば分岐点b1〜b7)を含む閉曲面に囲まれた空隙110を有すると言い換えることもできる。分岐点b1〜b7としては、分枝同士がつながる担体微粒子150を構成する金属酸化物の結晶子の重心としてとらえることもできるし、あるいはこの結晶子上の任意の1点としてもよい。
また、本発明の合金電極触媒の担体微粒子150は、金属酸化物結晶子120により構成されており、これ自身が電子を流す性質を備える。担体微粒子150は図7A〜図7Dに示すように、複数の分枝160を持ち、分枝同士が互いにつながる分岐点(b1〜b7)を介して分枝同士がネットワークを組んだ状態となっており、これらの間は電気的に導電性の性質を有することになる。従った図7AのP0点から点線で示した担体微粒子150の分枝160は、これ自体が電子伝導径路(電子伝導パス)140を構成している。
実際の本発明の合金電極触媒は、図7Aに示す合金電極触媒100の微粒子が一定の量使われる。すなわち微粒子状の合金電極触媒100が互いに接しあい全体として電子伝導径路(電子伝導パス)を構成することになる。
図11に本発明の燃料電池のモデル図を示す。図11において、燃料電池(燃料電池セル)200は、電解質膜230を挟んでアノード201側の触媒層220A、ガス拡散層210Aとカソード202側の触媒層220K、ガス拡散層210Kがそれぞれ対向するように構成される。アノード側ガス拡散層210A、アノード側触媒層220A、電解質膜230、カソード側触媒層220K、カソード側ガス拡散層210Kがこの順に並ぶ構成である。触媒層(220A、220K)は触媒204とこれを担持する担体205を備え、電極を担うように構成される。固体高分子形燃料電池200のアノード201とカソード202の間に負荷203を接続することにより、負荷203に対し電力を出力する。本発明の燃料電池200は、カソード側触媒層220Kに合金電極触媒100を用いたものである。したがって触媒204は貴金属合金でありPtと遷移元素(特にCo)を備え、担体205は金属酸化物(たとえば後述するようなTaドープSnO2など)であるように構成される。
以下、まず、本発明の合金電極触媒の作成方法について、その概要を説明する。
(担体作成方法)
本発明の合金電極触媒に用いられる金属酸化物の微粒子(担体微粒子)150の作製には、共沈法、ゾルゲル法、噴霧熱分解法などが利用できるが、その中でもプロパン、メタン、アセチレン、水素もしくは亜酸化窒素等による化学炎を用いた噴霧熱分解法が好適である。上記の手法では、あらかじめ原料となる金属イオンを含む有機溶液を調製し、酸素およびまたは窒素を用いた噴霧器を用いて前記有機溶液をミストにするとともに、化学炎内へ導入して微粒子を作製する。
(担持方法)
このようにして得られた金属酸化物(担体微粒子150)表面上に1〜20nmの貴金属合金130の微粒子を担持させるにあたり、逆ミセル法、コロイド法、含浸法などの手法を応用できる。例えば、コロイド法で合成した白金合金コロイド粒子を水溶液中に分散させた分散液を調製し、前記分散液中に白金合金コロイド粒子を添加及び混合することで、担体微粒子(金属酸化物)150表面に前記コロイド粒子を吸着させる。コロイド粒子を吸着させた担体微粒子はろ過と乾燥を経て、分散媒と分離することができる。前記操作を行ったコロイド粒子を吸着させた担体微粒子を加熱処理することで、担体微粒子表面上に1〜20nmの貴金属合金微粒子を担持した電極触媒(合金電極触媒)が得られる。なお、上記は貴金属合金について述べているが、これらの方法は、貴金属担体でも同じ方法が利用可能である。
(金属酸化物)
次に、本発明の金属酸化物の微粒子(担体微粒子150)について詳細に説明する。本物質(担体微粒子150)は主成分の元素(第1の元素)と、この元素とは原子価の異なる元素(第2の元素)との2つの元素を少なくとも備えた固溶体である。主成分の元素としては、スズを代表とする14族元素およびチタンを代表とする遷移金属元素の中から少なくとも1つが選択される。また、前記元素とは原子価の異なる元素としては、イットリウムを代表とする希土類元素、ニオブ、タンタルを代表とする5属元素、タングステンを代表とする6属元素およびアンチモンを代表とする15属元素の中から少なくとも1つが選ばれる。なお、これら金属酸化物の微粒子(担体微粒子150)は強酸性に対する耐性が求められていることから、チタン、スズのうち少なくとも一種類が含有されていることが好ましい。
後述する実施例においては、主元素としてスズ、これとは原子価の異なる元素としてタンタルを使用しているが、一般に、金属酸化物や窒化物は添加元素などを加えることにより高い導電性を持つものが多く、その選択肢の幅はスズやタンタルに限らず広いと考えられる。いずれの場合にも、高い導電率を有する可能性を持つ元素を、主元素とすることがより好ましい。
また、耐腐食性に優れているものの、導電率が僅かに下がるような担体であっても、炭素を担体へ混合およびもしくは含有させることで、その電極反応の性能を十分発揮させることも可能である。なお、本発明の金属酸化物の各微粒子担体は、それ自体導電性を持つため、炭素を含まずに電極用の触媒担体としても利用できる。
(貴金属合金触媒)
以下、本発明の貴金属合金触媒について詳細に説明する。貴金属合金の貴金属として白金(Pt)が触媒として好適である。白金合金の粒径が1nm未満であれば、電極反応の進行と共に溶解し、また20nmより大きくなると電気化学的活性表面積が小さくなり所望の電極性能が得られない。更に、このときの白金合金の担持量は1〜50重量%であることが望ましい。
合金触媒(貴金属合金)として白金(Pt)に含有させる材料としては、上述したように遷移元素が好適である。これは、遷移元素が局在性が強く吸着分子との化学結合を作りやすいd電子を持つためである。その中でも、コバルト(Co)やニッケル(Ni)はd−バンド中心が高いものであり、特にコバルト(Co)はそれが最も高い元素の一つであるからである。したがって、Coを含有させれば、酸素還元反応が促進すると考えられる。
続いて、本発明の合金電極触媒について具体例を挙げ説明する。
(PtCo合金担持TaドープSnO2触媒)
本実施例においては、担持微粒子として、タンタル(Ta)を酸化スズ(SnO)にドープしたTaドープSnO2を合成しその導電性を向上させた。例えば、Pt触媒をドーパントのない酸化スズ微粒子に担持することで、カーボン添加を行わずに電極触媒として応用できる。しかしながら、この場合、高電位での耐久性が向上するものの、触媒層にて必要な導電性を確保できず、電気化学的活性を示すPtの有効表面積が小さく、また、燃料電池に応用した際に高い電流密度が得られない。酸化スズの導電性を向上させるドーパントとしては、ニオブ(Nb)を代表とする5属元素、アンチモン(Sb)を代表とする15属元素などから選ばれるが、特にタンタル(Ta)が好ましい。
また、本実施例においては、後述する火炎法を用いて金属酸化物担体を作成した。一般に酸化物、窒化物、炭化物の微粒子の集合体では、粉砕などの工程で微粒子とするため、小さくなるにつれて粒子同士の接触点が増加するものの、粒子同士は外力等を加えずに容易に離れる状態である。その結果、ドーパントをいれて導電性を担体微粒子自体の導電性を向上させても、その微粒子の集合体の抵抗は大きくなり、貴金属を含む触媒粒子に電子を充分に供給できず、その触媒及び触媒層は十分な活性を発揮できない。また、液相法などの工程で微粒子を作製すると、結晶化のための高温での熱処理により、接触点が融着結合する場合があるものの、粒子同士の凝集が進行して空隙が減少し、空隙の連続したつながりや、孔部が大幅に減少する。その結果、燃料電池の発電量が増加するにつれて、触媒層中に拡散する酸化剤および燃料ガスの量が不足し、発電性能が低下する。
そこで、本実施例においては、Pt合金触媒(貴金属合金)を担持した金属酸化物を図7A〜図7Dに示すような構造にすることで、高電位での耐久性を向上させつつ、高い触媒活性を発現させること目指した。
まず、担体の合成について説明する。図1は、本実施例で使用した火炎法装置の略図であり、図2は図1に示す火炎法装置のスプレーノズル部の構造図である。本実施例では図2示す火炎法合成装置を用いた。酸素、空気およびプロパンガスを14L/min.(0.5MPa),
1L/min.(0.05MPa)の流量で図2に示すスプレーノズルのガス導入部21及び22から導入し、図2のガス混合機23にて混合する。混合ガスはステンレス管(24)へ導入され、バーナー(30)にて化学炎を生成させる。金属原料としては、ターペンを代表とする有機溶媒に溶解するものであれば良く、今回はオクチル酸スズおよびオクチル酸タンタルを用いた。オクチル酸スズおよびオクチル酸タンタルの混合比は任意であるが、今回は金属モル比にて0.96:0.04の割合で混合したミネラルターペン溶液を溶液導入部(25)へ1分間に1〜10gの量で導入した。キャリヤガス導入部(26)から供給される空気、窒素もしくは酸素によって、混合機(27)及びステンレス管(28)内部にて、前記ミネラルターペン溶液を通過させる。更に、フルイドノズル、エアノズル、リテーナーキャップ(29)を介して前記ミネラルターペン溶液をミストにすると共に、バーナー(30)に前記ミストを化学炎中に導入する。化学炎の温度はプロパンガスとミネラルターペンの燃焼熱により1000℃以上に上昇し、その化学炎中にてTaドープSnO2粉末が生成する。ここで出来上がったTaドープSnO2粉末は上述したような空隙110を備えるものとなっている。生成した粉末はフィルター(17)にて回収される。本実施例の場合では、その粉末回収量は1時間の運転で20gであった。なお、図1において、11は空気、12は燃料ガス(プロパン)・酸素、13は原料溶液、1 4はスプレーノズル(図2に対応する)、15は化学炎、16は一次粒子融合体(ナノ粒子)、17は一次粒子融合体回収フィルタ(ナノ粒子回収フィルタ)、18は回収器である。
一方、TaドープSnO2粉末はそれぞれ大きさが3〜60nmの結晶子からなり、最近接の酸化物微粒子同士が連続的に接合(ネッキング)し、電子導電パスを形成していた。JIS規格(JIS K 7194)に基づき、上記粉末の導電率を測定したところ、19MPaの圧力下にて1.2×10−3 S/cmであった。
また、担体粉末の座屈点を測定するため、圧力と導電率の関係を測定したところ、50MPaであることを確認した。この座屈点を確認することで、最近接の酸化物微粒子同士が融着して接合していることを確認した。
一方、燃料電池の触媒層では、上述の式(1)(2)にあるように、燃料である水素、酸化剤である酸素を拡散させ、触媒表面へ輸送する必要がある。そのため、触媒層には導電性を確保しつつ、ガス拡散パスを形成するための多孔性も確保することも求められる。また、燃料電池の普及及び性能を一層向上させる観点から、従来触媒であるPt担持カーボン触媒より、Ptの担持量を削減させつつ、高い触媒活性を発現させることも併せて求められる。
また、空隙110の大きさを確認するため、水銀ポロシメータを用いて前記担体の立体的な空隙の容積を測定した結果を図6に示す。なお、測定された容積値と空隙の数とから空隙1つあたりの容積を求め、求められた容積と同じ容積の球の直径に換算した値の積算分布を図6に示している。これより、得られた酸化物担体には11nm以下の空隙(一次孔)と11nmより大きな空隙(二次孔)が存在することを確認した。また、燃料電池の触媒層におけるガス拡散経路が確保されていることを見出した。ここで図6は、空隙110を水銀圧入法に対応する球相当径の積算分布である。
次に、Pt合金の担持方法について説明する。一般にPtを酸化物等に担持した触媒としては水性ガスシフト反応用触媒などで用いられている。これに対し、燃料電池用電極触媒では、その反応活性点をより多く持つ必要があることから、前記触媒より小さい3nm程度の大きさの触媒を高分散させる必要がある。3nm程度の大きさの触媒を合成するにはコロイド法が一般に用いられる。
コロイド法で、前記Pt及び合金触媒(貴金属合金)のコロイド粒子を担体上に高分散担持するには双方間で静電的な引力が必要とされる。コロイド粒子などの表面の静電荷はゼータ電位にて評価できる。前記Pt及び合金触媒(貴金属合金)のコロイドのゼータ電位は酸性溶液中では正であり、pHの上昇と共に負となりpH=5.0付近では−12.3mVとなる。この電位は陽イオンであるCoの添加に伴い正の方向へと変化する。
一方、担持される側のTaドープSnO2粉末のゼータ電位は酸性から中性の領域で正である。従って、PtコロイドとTaドープSnO2粉末の間には静電的な引力が働き、容易に担持ができる。一方、PtコロイドにCoなどの陽イオンが含まれると、そのコロイド表面の電位が正へとシフトする。
その結果、静電的な斥力がコロイドとTaドープSnO2粉末間に働き、担持が難しくなる。以上の要因から、燃料電池用電極触媒としてPt合金触媒(貴金属合金)を担持したTaドープSnO2粉末を合成することが困難で、カーボン担体に限られていた。
また、前記PtおよびPt合金を前記酸化スズ担体上に高分散して担持できても、非特許文献1および2にあるように酸化スズ担体の一部が前記PtおよびPt合金表面を覆い、前記PtおよびPt合金表面で生じる電気化学反応を阻害する。この要因からも、燃料電池用電極触媒としてPt合金触媒(貴金属合金)を担持したSnを主元素とする酸化物微粒子からなる電極触媒を合成することが困難で、カーボン担体に限られていた。
その課題に対し、図3の作製手順に従い、Pt合金触媒(貴金属合金)をTaドープSnO2粉末へ担持することを試みた
まず、塩化白金酸六水和物水溶液0.57mLを38mlの超純水に溶解させ、更に亜硫酸ナトリウム1.76gを加え撹拌した(図3のステップS1)。
その溶液を150mlの水で希釈し、NaOHを用いて溶液のpHを5に調整した。その後、過酸化水素を25ml加え、NaOHでpHを5に再調整した。更にCoCl溶液(CoCl(関東化学製)/15 mL超純水)を2
mL min-1で滴下して撹拌した(図3のステップS2)ここで滴下するCoCl溶液の添加量に応じて、PtCo合金のCoの含有量を変化させることができる。実験ではCoCl溶液の添加量を変えて、PtCo、PtCo、PtCoを作成した。これらは原子数比ではそれぞれPtCoは33.33、PtCoは25、PtCoは20の比(割合)でCoを含有するPtCo合金を作成した。なお、本明細書においてCoの含有比とは、PtとCoの原子数全体を100としたときのCoの原子の数の割合(比)としている。
その分散液に15mLの超純水に0.50gのTaドープSnO2を分散させた分散液を加え(図3のステップS3)、90℃にて3時間撹拌した(図3のステップS4)。室温まで冷却した後、濾過及び超純水及びアルコールでの洗浄を行い、80℃にて乾燥して熱処理をする(図3のステップS5)ことにより、PtCo合金 担持TaドープSnO2粉末触媒粉末を得た。
得られたPtCo合金担持TaドープSnO2粉末はXRD(図4)にて単一相であることを確認した。なお、図4において三角印、四角印、菱形はPt合金を、丸印はTa−SnO2の回折ピークを表す。
XRDで測定されるプロファイルにおいて、各酸化物等のピーク位置(文献値)をまとめたJCPDSカードと照らし合わせ、各ピークはTaドープSnOとPtCo合金に帰属され、他の材料に帰属されるピークは確認されなかった。そのため、得られたものはTaドープSnOとPtCo合金からなると判断された。
更に、透過電子顕微鏡(TEM)(図5参照)にて形状観察した。PtCo合金はTaドープSnO2表面に均一に分散して担持されていた。PtとCoの担持量は高周波誘導加熱発光分光法(ICP)を用いて確認し、その組成と平均粒径(像から500個のPtCo合金粒子径を平均して算出)も図5にまとめた。
図3のステップS5記載の熱処理を行った触媒の高分解能透過電子顕微鏡像(HRTEM)を図12に示す。図12に示すようにこの触媒の担持微粒子150と貴金属合金130とが確認できる。図12に示されるようにステップS5記載の熱処理を行った合金触媒(貴金属合金)の一部が担体に配向していることを確認した。ここでいう配向とは、合金触媒(貴金属合金)の原子配列と担体微粒子の原子配列の並びが平行になる状態である。この場合、Pt及びPt合金と酸化物微粒子の原子が整列していることになり、双方に強力な金属結合が形成されていることになる。その結果、触媒の劣化要因の一つであるPtおよびPt合金触媒(貴金属合金)の酸化物微粒子上での移動が妨げられ、触媒の耐久性が向上する。
さらに、上記HRTEMの画像(図12)にて合金触媒(貴金属合金)と酸化物微粒子の接面を観察できる部分を見ると、多くの合金触媒(貴金属合金)は半円もしくは多面体の形態をもち、それらの長径は、合金触媒(貴金属合金)と酸化物微粒子の接触面の長径にほぼ一致することを確認した。従来のカーボンに担持したPtおよびPt合金触媒(貴金属合金)のHRTEM像で合金触媒とカーボン微粒子の接面を観察できる部分を見ると、PtおよびPt合金触媒(貴金属合金)の多くは球形もしくは多面体の状態であるが、それらの長径は、接触面の長径を越えることはほとんどない。この結果、PtおよびPt合金触媒(貴金属合金)は酸化物微粒子との接合面が大きくなり、上記金属結合が生じる面が拡大し、上記触媒耐久性が向上する。上述したように、Pt合金触媒(貴金属合金)の微粒子の大きさは、電子顕微鏡像から確認される長径にて1〜20nm、好ましくは1.5nm〜10nm、もっとも好ましくは1.5nm〜5nmであるとよい。図12からも、本実施例において、Pt合金触媒(貴金属合金)の微粒子はこの所望の範囲に収まっている。
このように、Pt合金コロイドがTaドープSnO2粉末に高分散して担持された要因は、現時点で明らかではないが、アルカリ、塩として導入したNaOH、CoClに含まれるOHイオン及びClイオンなどの陰イオンが影響していることが予想される。これら考察を含め試作を重ねた結果、上記方法により、本来困難であったPt合金触媒(貴金属合金)をTaドープSnO2粉末に担持することに成功した。
以上の方法で得られた各電極粉末について、回転リングディスク電極を用いてCV測定を行った。電解液には0.1mol/lの過塩素酸水溶液を、参照極には標準水素電極(RHE)を用いた。電位の走査速度は0.1V/sec.とした。更に、0.9V以上での電極材料の安定性を確認するため、0.05V〜1.3Vまで電位範囲を100回操引した後、0.05V〜1.0Vの電位範囲でCVを測定した。この測定手順を1セットとして、5セットを行った。PtCo合金担持TaドープSnO2触媒におけるCV測定結果を図8(図8はPtCo合金担持TaドープSnO2触媒のサイクリックボルタモグラム)に示す。比較として0.05V〜1.0Vの電位範囲で操引した市販Pt担持炭素のCV測定結果も図8に示す。0.05Vから0.4V付近での酸素吸着波に起因するピーク面積から求めた白金有効反応面積(ECSA)を表1にまとめた。リニアスイープボルタモグラムを測定(図9)し、Koutecky-Levichプロットから0.85Vでの活性支配電流密度(面積比活性)及び質量活性を求め、図10A(PtCo合金担持TaドープSnO2触媒の触媒活性(面積比活性)を示す図)及び図10B(PtCo合金担持TaドープSnO2触媒の触媒活性(質量活性)を示す図)にまとめた。なお、表1中のxはPt100−xCoの組成比である。
Figure 0006919121
その結果、触媒中に含まれるCo含有量が増えるにつれて触媒活性が向上し、Pt75Co25にてもっとも高い活性を示すこと、及びCoの含有量(x)が25を越えるとその活性が急激に減少することを明らかにした。なお、Pt75Co25の触媒活性は市販白金触媒(Pt担持カーボンブラック触媒)の2.5倍の高い活性を示すことを明らかにした。
すなわち、Pt−Co合金とするだけでは市販Ptカーボン触媒を越える触媒活性は得られず、Coの組成を25(原子数比)以下にする(Pt−Co金属合金の合金材料の白金とコバルトとの原子の含有比の全数を100としたときにコバルト原子の含有比が25以下にする)ことで優れた効果を発揮することを見出した。
さらに、Pt合金におけるCoの組成が原子数比で33より小さく20以上であるようにすれば優れた触媒活性を得ることができる。より好ましくはPt合金におけるCoの組成が原子数比で20以上25以下の範囲にあるようにすればよい。
近年注目されている、燃料電池自動車ではPEFCが採用されている。それに利用される電極材料は炭素を担体として1nm〜20nmの粒子径をもつ貴金属を含有する微粒子を担持させたものを利用している。しかし、自動車用では、走行中の加減速に対応した頻繁な負荷変動・起動停止が生じ、その際カソードの電位は0.9V以上に達する。この0.9V以上の高い電位において、炭素は前記の反応式(1)に示す酸化反応により、著しく劣化する。本発明の電極触媒は、炭素を全く用いずに、0.9V以上の高電位においても安定な担体を応用していることから、耐久性の高い触媒を供給することが可能となる。実施例1により生成した電極触媒を燃料電池、特に燃料電池のカソード側の電極に備えることで自動車に搭載する際の要求性能を満たすことが可能となる。さらに、高い触媒活性を示す貴金属を含有する触媒を担持できることから、耐久性だけでなく触媒活性を兼ね備えている。
本発明の合金電極触媒は、PEFCを搭載した電気自動車等へ利用が期待される。
11 空気
12 燃料ガス(プロパン)・酸素
13 原料溶液
14 スプレーノズル
15 化学炎
16 一次粒子融合体
17 一次粒子融合体回収フィルタ
18 回収器
21 ガス導入部
22 ガス導入部
23 ガス混合機
24 ステンレス管
25 溶液導入部
26 キャリヤガス導入部
27 混合機
28 ステンレス管
29 リテーナーキャップ
30 バーナー
100 合金電極触媒
110 空隙
120 金属酸化物結晶子
130 貴金属合金
140 電子導電径路
150 担体微粒子
160 分枝
170 ガス拡散径路
b1〜b7 分岐点
200 燃料電池
201 アノード
202 カソード
203 負荷
204 触媒
205 担体
210A、210K ガス拡散層
220A、220K 触媒層
230 電解質膜

Claims (14)

  1. 導電性金属酸化物を有する担体微粒子と前記担体微粒子に担持した貴金属合金とを備えた燃料電池に用いられる電極触媒であって、
    前記導電性金属酸化物はチタン(Ti)、スズ(Sn)のうち少なくともいずれか1つを含有する第一の成分と、前記導電性金属酸化物の導電率を高めるために添加される第二の成分とを含み、
    前記貴金属合金は、白金(Pt)と、コバルト(Co)またはニッケル(Ni)の少なくともいずれか1つを含み、前記金属合金のPt―CoまたはPt−Niの原子配列は、前記導電性金属酸化物のTi―OまたはSn―Oの原子配列と平行に配向されていることを特徴とする電極触媒。
  2. 前記担体微粒子は複数の分枝を形成し、前記複数の分枝の間に空隙を備えることを特徴とする請求項1に記載の電極触媒。
  3. 前記複数の分枝同士が互いに接続された複数の分岐点と、前記複数の分岐点で囲まれた複数の孔を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の電極触媒。
  4. 前記担体微粒子で形成された複数の分枝が電子伝導径路であり、
    前記空隙がガス拡散径路であることを特徴とする請求項2または3に記載の電極触媒。
  5. 前記空隙を複数備え、前記空隙は水銀圧入法による球相当径が11nm以下の空隙と11nmより大きな空隙とを有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の電極触媒。
  6. 前記第二の成分は少なくとも、イットリウム(Y)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、アンチモン(Sb)のいずれか1つの元素を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電極触媒。
  7. 前記導電性金属酸化物はチタン(Ti)を含むことを特徴とする請求項6に記載の電極触媒。
  8. 前記貴金属合金は、コバルト(Co)を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電極触媒。
  9. 前記貴金属合金が白金とコバルト(Co)との合金であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電極触媒。
  10. 前記貴金属合金の合金材料の白金(Pt)とコバルト(Co)との原子の含有比の全数を100としたときにコバルト原子の含有比が20以上33.33以下であることを特徴とする請求項9に記載の電極触媒。
  11. 前記貴金属合金の合金材料の白金(Pt)とコバルト(Co)との全原子数を100としたときにコバルト原子の含有比が20以上25以下であることを特徴とする請求項9に記載の電極触媒。
  12. 前記導電性金属酸化物の担体微粒子はスズ(Sn)とドーパントのニオブ(Nb)もしくはタンタル(Ta)を含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の電極触媒。
  13. 前記貴金属合金は、長径が1nmから20nmの微粒子であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の電極触媒。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の電極触媒を備える燃料電池。


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