以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお本明細書等において、「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同を避けるために付したものである。従って、構成要素の数を限定するものではない。また、構成要素の順序を限定するものではない。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素が、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において「第2」に言及された構成要素とすることもありうる。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素を、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において省略することもありうる。
なお図面において、同一の要素または同様な機能を有する要素、同一の材質の要素、あるいは同時に形成される要素等には同一の符号を付す場合があり、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
(実施の形態1)
本発明の一態様の半導体装置の構成および動作について、図1から図13までを参照して説明する。なお本発明の一態様の半導体装置は、マルチコンテキスト方式を実現できるプログラマブルロジックデバイスとしての機能を有する。
<半導体装置の構成>
図1のブロック図に示す半導体装置10は、コンテキストコントローラ11(図中、Context Controller)、クロック生成回路12(図中、Clock Generator)、およびプログラマブル回路13を有する。その他の構成として、半導体装置10はストア/ロードコントローラ15(図中、S/L Con.)および切り替え回路16(図中、MUX)を有する。プログラマブル回路13は、プログラマブルロジックエレメント14(図中、PLE。以下、PLE14)を有する。
コンテキストコントローラ11は、コンテキスト制御信号context_inの切り替えを検出して、プログラマブル回路13内のコンテキストの切り替えに必要となるコンテキスト信号context[1:0]を生成および出力する機能を有する。コンテキストコントローラ11は、コンテキスト制御信号context_inの切り替えを検出して、プログラマブル回路13のコンテキストを切り替える期間に切り替え回路16が出力する信号を切り替えるマルチプレクサ制御信号mux_selを生成および出力する機能を有する。
コンテキストコントローラ11は、外部の回路からコンテキスト制御信号context_inが入力される。コンテキストコントローラ11は、切り替え回路16から選択クロック信号sel_clkが入力される。コンテキストコントローラ11は、切り替え回路16にマルチプレクサ制御信号mux_selを出力する。コンテキストコントローラ11は、PLE14にコンテキスト信号context[1:0]を出力する。
クロック生成回路12は、コンテキストコントローラ11およびプログラマブル回路13を駆動するために必要となる生成クロック信号gen_clkを生成および出力する機能を有する。例えば、クロック生成回路12が4分周回路を有する構成の場合、基準クロック信号ref_clkの1/4の周波数を有するクロック信号を生成クロック信号gen_clkとして生成可能である。
クロック生成回路12は、モード切り替え信号store_modeに応じて、基準クロック信号ref_clkの分周数を切り替えることができる機能を有する。例えば、モード切り替え信号store_modeをハイレベルとしてPLE14内のフリップフロップのデータをストアする場合、基準クロック信号ref_clkを分周して得られる第1の周波数のクロック信号を生成クロック信号gen_clkとする。または、モード切り替え信号store_modeをローレベルとしてPLE14内のフリップフロップのデータをロードする場合、基準クロック信号ref_clkを分周して得られる第2の周波数のクロック信号を生成クロック信号gen_clkとする。
クロック生成回路12は、外部の回路からモード切り替え信号store_modeが入力される。クロック生成回路12は、外部の回路から基準クロック信号ref_clkが入力される。クロック生成回路12は、切り替え回路16に生成クロック信号gen_clkを出力する。
プログラマブル回路13はコンフィギュレーションメモリのデータに応じて回路構成が変更可能なPLE14の他、プログラマブルルーティングスイッチ(PRS)、およびプログラマブルI/O(PIO:Programmable Input/Output)などを有する。一例としてプログラマブル回路13は、コンテキスト信号context[0]の電位がハイレベル時に回路状態config_stateはCircuit[0]、コンテキスト信号context[1]の電位がハイレベルの時に回路状態config_stateはCircuit[1]となる。
PLE14は、コンフィギュレーションメモリ、ルックアップテーブル、およびバックアップ機能を有するフリップフロップを有する。コンフィギュレーションメモリには、コンフィギュレーションデータが記憶される。ルックアップテーブルの機能は、コンフィギュレーションメモリのコンフィギュレーションデータに応じて切り替えられる。バックアップ機能を有するフリップフロップは、フリップフロップおよびバックアップ回路を有する。フリップフロップのデータは、選択クロック信号sel_clkに応じて、伝送される。フリップフロップのデータは、バックアップデータ書き込み信号storeに応じて、バックアップ回路に格納される。バックアップ回路のデータは、バックアップデータ読み出し信号loadに応じて、フリップフロップに戻される。
PLE14は、ストア/ロードコントローラ15からバックアップデータ書き込み信号storeが入力される。PLE14は、ストア/ロードコントローラ15からバックアップデータ読み出し信号loadが入力される。PLE14は、切り替え回路16から選択クロック信号sel_clkが入力される。PLE14は、プログラマブル回路13内の他の回路に、出力信号ple_outを出力する。
ストア/ロードコントローラ15は、モード切り替え信号store_modeおよび書き込み読み出し制御信号rw_onに応じて、バックアップデータ書き込み信号storeおよびバックアップデータ読み出し信号loadを出力する機能を有する。ストア/ロードコントローラ15は、例えば、モード切り替え信号store_modeの電位がハイレベル、且つ書き込み読み出し制御信号rw_onの電位がハイレベルで、バックアップデータ書き込み信号storeの電位をハイレベルとする機能を有する。ストア/ロードコントローラ15は、例えば、モード切り替え信号store_modeの電位がローレベル、且つ書き込み読み出し制御信号rw_onの電位がハイレベルで、バックアップデータ読み出し信号loadの電位をハイレベルとする機能を有する。
ストア/ロードコントローラ15は、外部の回路からモード切り替え信号store_modeおよび書き込み読み出し制御信号rw_onが入力される。ストア/ロードコントローラ15は、PLE14にバックアップデータ書き込み信号storeおよびバックアップデータ読み出し信号loadを出力する。
切り替え回路16は、マルチプレクサ制御信号mux_selに応じて、基準クロック信号ref_clkまたは生成クロック信号gen_clkを出力する機能を有する。
切り替え回路16は、コンテキストコントローラ11からマルチプレクサ制御信号mux_selが入力される。切り替え回路16は、外部の回路から基準クロック信号ref_clkが入力される。切り替え回路16は、クロック生成回路12から生成クロック信号gen_clkが入力される。切り替え回路16は、プログラマブル回路13の各回路およびコンテキストコントローラ11に選択クロック信号sel_clkを出力する。
図1の構成とすることで、コンテキスト切り替え時において、PLE14に出力する選択クロック信号sel_clkの周波数を低くするように切り替えることができる。そのため、コンテキスト切り替えに必要となる時間を確保することができる。コンテキスト切り替え時以外の期間では、選択クロック信号sel_clkの周波数を元の周波数の基準クロック信号ref_clkに戻す構成とすることで、FPGAの高速処理動作を維持しつつ、正確かつ安全にコンテキスト切り替えを実現可能な構成を実現できる。コンテキスト切り替えに必要となる時間は、主にハードウェアの構成(寄生成分を含む回路レイアウト)に依存するため、回路変更にかかるワースト時間以上を確保することでコンテキスト切り替え時の信頼性を向上させることができる。
図1の構成では、コンテキスト切り替え時に選択クロック信号sel_clkの周波数を低くして1クロックの周期を長くできるため、1クロック期間でのコンテキスト切り替え動作を完了させることができる。この場合、コンテキストが切り替わる最中に、コンフィギュレーションデータの設定ではない不完全な回路構成となることはなく、PLE14が有するフリップフロップの出力データを確実に処理することができる。このため、ユーザーが意図しないデータが生成されることはなく、コンテキスト切り替え前後のデータ引き継ぎを正常に行うことができる。さらに、高電位出力信号と低電位出力信号が同じノードに供給されるような不完全な回路となることがなくなるため、貫通電流の発生をなくし、低消費電力を図ることができる。
加えて図1の構成では、コンテキスト切り替え時に選択クロック信号sel_clkの周波数を低くして1クロックの周期を長くできるため、コンテキスト信号のスキューが回路動作に対して影響を及ぼしにくくなる。そのため、高速動作時に必要となるスキュー対策用の回路や配線の引き回しによるレイアウト面積を削減することで寄生容量を低減でき、低消費電力化を図ることができる。
なお図1において、PLE14内のフリップフロップのデータをストアまたはロードする場合を図示したが、本発明の一態様のクロック生成回路12は、ストア/ロードの動作を伴わないコンテキスト切り替え動作においても有効である。この場合クロック生成回路12は、プログラマブル回路13が要するコンテキスト切り替え時間に合った選択クロック信号sel_clkの周波数に切り替えることで、安定したコンテキスト切り替えを実現することができる。
<コンテキストコントローラの構成>
図2のブロック図に示すコンテキストコントローラ11は、検出回路21、信号生成回路22、および判定回路23を有する。
検出回路21は、コンテキスト制御信号context_inの論理の遷移を検出する回路である。検出回路21は、論理の遷移を検出時に選択クロック信号sel_clkに同期したパルス信号FFctx1、およびパルス信号ctx_onを生成する機能を有する。論理の遷移とは、例えば、信号の電位がハイレベルからローレベルに切り替えること、またはローレベルからハイレベルに切り替わることをいう。
検出回路21は、外部の回路からコンテキスト制御信号context_inが入力される。検出回路21は、切り替え回路16から選択クロック信号sel_clkが入力される。検出回路21は、信号生成回路22にパルス信号FFctx1を出力する。検出回路21は、判定回路23にパルス信号ctx_onを出力する。
信号生成回路22は、パルス信号FFctx1および選択クロック信号sel_clkをもとに、コンテキスト信号contextを生成する機能を有する。以下の説明では、コンテキスト信号は2ビットとし、context[1:0]と記す場合があるが、これはコンテキスト信号context[0]およびコンテキスト信号context[1]の組み合わせを意味する。
信号生成回路22は、検出回路21からパルス信号FFctx1が入力される。信号生成回路22は、切り替え回路16から選択クロック信号sel_clkが入力される。信号生成回路22は、PLE14にコンテキスト信号context[0]およびコンテキスト信号context[1]を出力する。
判定回路23は、検出回路21でコンテキスト制御信号context_inの論理の遷移を検出すると、マルチプレクサ制御信号mux_selの論理をアクティブにする機能を有する。また、判定回路23内で規定した一定期間(コンテキスト切り替え時間)を経過すると、自動的に判定回路23をリセットすることで、マルチプレクサ制御信号mux_selの論理を非アクティブにする機能を有する。
判定回路23は、切り替え回路16から選択クロック信号sel_clkが入力される。判定回路23は、検出回路21からパルス信号ctx_onが入力される。判定回路23は、切り替え回路16にマルチプレクサ制御信号mux_selを出力する。
図3の回路図は、図2に示したコンテキストコントローラ11の具体的な回路構成の一例である。
コンテキストコントローラ11は、フリップフロップ31(図中、FF)、フリップフロップ32、インバータ回路33、インバータ回路34、NAND回路35、NAND回路36、フリップフロップ37、フリップフロップ38、インバータ回路39、フリップフロップ40、フリップフロップ41、インバータ回路42、インバータ回路43、フリップフロップ44、およびOR回路45で構成される。フリップフロップ37、フリップフロップ40、フリップフロップ41、およびフリップフロップ44は、2ビットのデータを保持するために、それぞれ2つのフリップフロップ(例えば、フリップフロップ37[0]、フリップフロップ37[1]とする)を有する。
フリップフロップ31は、データ入力端子にコンテキスト制御信号context_inが入力される。フリップフロップ31は、クロック入力端子に選択クロック信号sel_clkが入力される。フリップフロップ31の出力信号は、フリップフロップ32のデータ入力端子に入力される。フリップフロップ31の出力信号は、NAND回路35の入力端子と、インバータ回路34の入力端子に出力される。フリップフロップ31の出力信号は、パルス信号FFctx0とする。
フリップフロップ32は、クロック入力端子に選択クロック信号sel_clkが入力される。フリップフロップ32の出力信号は、フリップフロップ38のデータ入力端子と、NAND回路36の入力端子と、インバータ回路33の入力端子と、に出力される。フリップフロップ32の出力信号は、パルス信号FFctx1とする。
インバータ回路33の出力信号は、NAND回路35の入力端子に出力される。
NAND回路35の出力信号は、フリップフロップ37[0]のデータ入力端子に出力される。NAND35の出力信号は、パルス信号ctx0_onとする。
インバータ回路34の出力信号は、NAND回路36の入力端子に出力される。
NAND回路36の出力信号は、フリップフロップ37[1]のデータ入力端子に出力される。NAND36の出力信号は、パルス信号ctx1_onとする。
フリップフロップ37[0]は、クロック入力端子に選択クロック信号sel_clkが入力される。フリップフロップ37[0]の出力信号は、フリップフロップ44[0]のクロック入力端子に出力される。フリップフロップ37[0]の出力信号は、パルス信号ctx_on[0]とする。
フリップフロップ37[1]は、クロック入力端子に選択クロック信号sel_clkが入力される。フリップフロップ37[1]の出力信号は、フリップフロップ44[1]のクロック入力端子に出力される。フリップフロップ37[1]の出力信号は、パルス信号ctx_on[1]とする。
フリップフロップ38は、クロック入力端子に選択クロック信号sel_clkが入力される。フリップフロップ38の出力信号は、インバータ回路39の入力端子に出力される。フリップフロップ38の出力信号は、コンテキスト信号context[1]とする。インバータ回路39の出力信号は、コンテキスト信号context[0]とする。
フリップフロップ44[0]は、データ入力端子にハイレベルの電位が入力される。フリップフロップ44[0]は、反転リセット端子にインバータ回路42の出力信号が入力される。フリップフロップ44[0]の出力信号は、フリップフロップ40[0]およびフリップフロップ41[0]の反転リセット入力端子、ならびにOR回路45の入力端子に出力される。フリップフロップ44[0]の出力信号は、パルス信号context_on[0]とする。なおパルス信号context_on[0]は、コンテキスト切り替え状態信号context_on[0]ともいう。
フリップフロップ44[1]は、データ入力端子にハイレベルの電位が入力される。フリップフロップ44[1]は、反転リセット端子にインバータ回路43の出力信号が入力される。フリップフロップ44[1]の出力信号は、フリップフロップ40[1]およびフリップフロップ41[1]の反転リセット入力端子、ならびにOR回路45の入力端子に出力される。フリップフロップ44[1]の出力信号は、パルス信号context_on[1]とする。なおパルス信号context_on[1]は、コンテキスト切り替え状態信号context_on[1]ともいう。
フリップフロップ40[0]は、クロック入力端子に選択クロック信号sel_clkが入力される。フリップフロップ40[0]は、データ入力端子にハイレベルの電位が入力される。フリップフロップ40[0]の出力信号は、フリップフロップ41[0]のデータ入力端子に出力される。
フリップフロップ40[1]は、クロック入力端子に選択クロック信号sel_clkが入力される。フリップフロップ40[1]は、データ入力端子にハイレベルの電位が入力される。フリップフロップ40[1]の出力信号は、フリップフロップ41[1]のデータ入力端子に出力される。
フリップフロップ41[0]は、クロック入力端子に選択クロック信号sel_clkが入力される。フリップフロップ41[0]の出力信号は、インバータ回路42の入力端子に出力される。
フリップフロップ41[1]は、クロック入力端子に選択クロック信号sel_clkが入力される。フリップフロップ41[1]の出力信号は、インバータ回路43の入力端子に出力される。
OR回路45の出力信号は、マルチプレクサ制御信号mux_selとする。
コンテキストコントローラ11は、図2および図3の構成とすることで、コンテキスト制御信号context_inの切り替えを検出して、プログラマブル回路13内のコンテキストの切り替えに必要となるコンテキスト信号context[1:0]を生成および出力することができる。加えて、コンテキストコントローラ11は、コンテキスト制御信号context_inの切り替えを検出して、プログラマブル回路13のコンテキストを切り替える期間に切り替え回路16が出力する信号を切り替えるマルチプレクサ制御信号mux_selを生成および出力することができる。
<クロック生成回路の構成>
図4の回路図に示すクロック生成回路12は、分周回路51、分周回路52、および切り替え回路53を有する。
分周回路51(図中、4 DIV.と図示)および分周回路52(図中、8 DIV.と図示)は、基準クロック信号ref_clkの分周数を切り替える回路である。分周回路51および分周回路52は、分周数の異なる分周回路であることが好ましい。例えば、分周回路51は基準クロック信号ref_clkの1/4の周波数を有するクロック信号を出力し、分周回路52は基準クロック信号ref_clkの1/8の周波数を有するクロック信号を出力する。分周回路51および分周回路52で生成されたクロック信号は、切り替え回路53の入力端子に出力される。
切り替え回路53は、モード切り替え信号store_modeに応じて、分周回路51で生成されたクロック信号または分周回路52で生成されたクロック信号を切り替えて出力する。切り替え回路53の出力信号は、生成クロック信号gen_clkとする。
クロック生成回路12は、図4の構成とすることで、モード切り替え信号store_modeに応じて、基準クロック信号ref_clkの分周数を切り替えることができる。分周回路51および分周回路52の2つの分周回路を有することで、例えば、PLE14内のフリップフロップのデータをストアする場合、基準クロック信号ref_clkの1/8の周波数を有するクロック信号を生成クロック信号gen_clkとし、PLE14内のフリップフロップのデータをロードする場合、基準クロック信号ref_clkの1/4の周波数を有するクロック信号を生成クロック信号gen_clkとする、といった動作に応じてクロック信号の周波数を切り替えることができる。
なおクロック生成回路12が出力する生成クロック信号gen_clkは、基準クロック信号ref_clkがストアまたはロードの動作速度よりも低速な場合、PLE14内のフリップフロップのデータをストアまたはロードを実行する際にクロック周波数を低下させる必要はない。この場合、コンテキスト切り替え時において、基準クロック信号ref_clkをそのまま生成クロック信号gen_clkとして使用する構成としてもよい。当該構成とすることで、不必要に動作速度を落とすことなく、半導体装置を駆動することができる。
<プログラマブルロジックエレメントの構成>
図5の回路図に示すPLE14は、一例として、ルックアップテーブル80と、マルチプレクサ84と、コンフィギュレーションメモリ81[0]乃至81[16]と、バックアップ機能付きフリップフロップ60と、を有する。バックアップ機能付きフリップフロップ60は、フリップフロップ61およびバックアップ回路62を有する。
ルックアップテーブル80は、別のPLE14等から信号in[0]乃至信号in[3]が入力される。ルックアップテーブル80の出力信号は、フリップフロップ61のデータ入力端子およびマルチプレクサ84の第1の入力端子に出力される。
なお、ルックアップテーブル80は4入力ルックアップテーブルとしたが、本発明の一態様ではこれに限らない。例えば、ルックアップテーブル80を6入力ルックアップテーブルとしてもよいし、p入力ルックアップテーブル(pは2以上の整数)としてもよい。
コンフィギュレーションメモリ81[0]乃至コンフィギュレーションメモリ81[16]は、コンテキストコントローラ11から信号context[0]および信号context[1]が入力される。コンフィギュレーションメモリ81[0]乃至コンフィギュレーションメモリ81[15]の出力信号は、ルックアップテーブル80に出力される。コンフィギュレーションメモリ81[16]の出力信号は、マルチプレクサ84の選択信号入力端子に出力される。
バックアップ機能付きフリップフロップ60は、選択クロック信号sel_clkの論理に応じてルックアップテーブル80からの出力信号の、保持またはマルチプレクサ84の第2の入力端子への出力を行う機能を有する。マルチプレクサ84は、コンフィギュレーションメモリ81[16]から出力された信号の論理に応じて、ルックアップテーブル80から出力された信号の論理またはフリップフロップ60のデータ出力端子から出力された信号の論理の一方に対応する論理の信号を、出力信号ple_outとして出力する機能を有する。
フリップフロップ61の出力信号は、マルチプレクサ84の第1の入力端子に出力される。フリップフロップ61は、切り替え回路16からの選択クロック信号sel_clkがクロック入力端子に入力される。マルチプレクサ84の出力信号は、出力信号ple_outとする。
バックアップ回路62は、ストア/ロードコントローラ15からバックアップデータ書き込み信号storeおよびバックアップデータ読み出し信号loadが入力される。バックアップ回路62は、バックアップデータ書き込み信号storeに応じて、フリップフロップ61の出力信号および反転出力信号が入力される。バックアップ回路62の出力信号は、バックアップデータ読み出し信号loadに応じて、フリップフロップ61の出力端子および反転出力端子に出力される。
ルックアップテーブル80は、図6に示すように複数の切り替え回路82を有し、信号in[0]乃至信号in[3]の論理に応じてコンフィギュレーションメモリ81[0]乃至コンフィギュレーションメモリ81[15]の中の一つの出力信号を出力する。コンフィギュレーションメモリ81[0]乃至コンフィギュレーションメモリ81[16]は、コンフィギュレーションデータを保持し、また保持されたコンフィギュレーションデータに応じた信号を出力する。
図7は、PLE14が有するバックアップ機能付きフリップフロップ60の構成例を示す。
バックアップ機能付きフリップフロップ60は、フリップフロップ61およびバックアップ回路62を有する。フリップフロップ61は、スイッチ63、スイッチ64、インバータ回路65、インバータ回路66、インバータ回路67、インバータ回路68、スイッチ77、スイッチ78、インバータ回路79、インバータ回路85およびインバータ回路86を有する。バックアップ回路62は、トランジスタ69、トランジスタ70、トランジスタ71、容量素子72、トランジスタ73、トランジスタ74、トランジスタ75、および容量素子76を有する。
スイッチ63、スイッチ64、スイッチ77およびスイッチ78は、選択クロック信号sel_clkによって導通状態が制御される。ここでは、選択クロック信号sel_clkがハイレベルで導通状態となり、ローレベルで非導通状態となる。
フリップフロップ61は、選択クロック信号sel_clkがハイレベルとなり、次いで選択クロック信号sel_clkがローレベルとなることで、データDを取り込む。フリップフロップ61は、スイッチ64を導通状態とし続けることで取り込んだデータDを出力信号Qとして保持し続ける。
トランジスタ69は、ゲート端子にバックアップデータ書き込み信号storeが入力される配線とトランジスタ73のゲート端子が接続される。トランジスタ69は、ソースまたはドレインの一方の端子に、フリップフロップ61内のノードNが接続される。トランジスタ69は、ソースまたはドレインの他方の端子にトランジスタ71のゲート端子と容量素子72の一方の端子が接続される。
トランジスタ70は、ゲート端子にバックアップデータ読み出し信号loadが入力される配線とトランジスタ74のゲート端子が接続される。トランジスタ70は、ソースまたはドレインの一方の端子に、フリップフロップ61内のノードNが接続される。トランジスタ70は、ソースまたはドレインの他方の端子にトランジスタ71のソースまたはドレインの一方の端子が接続される。
トランジスタ71は、ソースまたはドレインの他方の端子に接地電位が与えられる。
容量素子72は他方の端子に接地電位が与えられる。
トランジスタ73は、ゲート端子にバックアップデータ書き込み信号storeが入力される配線とトランジスタ69のゲート端子が接続される。トランジスタ73は、ソースまたはドレインの一方の端子に、フリップフロップ61内のノードNBが接続される。トランジスタ73は、ソースまたはドレインの他方の端子にトランジスタ75のゲート端子と容量素子76の一方の端子が接続される。
トランジスタ74は、ゲート端子にバックアップデータ読み出し信号loadが入力される配線とトランジスタ70のゲート端子が接続される。トランジスタ74は、ソースまたはドレインの一方の端子に、フリップフロップ61内のノードNBが接続される。トランジスタ74は、ソースまたはドレインの他方の端子にトランジスタ75のソースまたはドレインの一方の端子が接続される。
トランジスタ75は、ソースまたはドレインの他方の端子に接地電位が与えられる。
容量素子76は他方の端子に接地電位が与えられる。
トランジスタ69およびトランジスタ74は、非導通状態とした際のリーク電流(オフ電流)が極めて少ないトランジスタとする。このようなトランジスタとして、チャネル形成領域が酸化物半導体層を有するトランジスタ(OSトランジスタ)を用いることが好ましい。トランジスタ69およびトランジスタ74にOSトランジスタを用いることで、当該トランジスタを非導通状態にし続けることで、容量素子72および容量素子76に保持されるデータの電位に応じた電荷を保持することができる。
PLE14は、図5乃至図7に示す構成とすることで、フリップフロップ61において選択クロック信号sel_clkに同期して入力されるデータを保持する機能を有することができる。加えてPLE14は、バックアップ回路62においてバックアップデータ書き込み信号storeがアクティブとなることで、フリップフロップが保持するデータを保持することができる。加えてPLE14は、バックアップデータ読み出し信号loadがアクティブとなることで、フリップフロップ61の保持ノードにバックアップ回路62内に保持したデータを書き込むことができる。
図5および図7では、バックアップ機能付きフリップフロップ60が有するバックアップ回路62は、フリップフロップ61に対応して一つ設ける構成を示したが、当該構成に限らない。例えば、バックアップ機能付きフリップフロップ60は、バックアップ回路62をフリップフロップ61に対して複数有していてもよい。バックアップ回路62を2以上有する場合、フリップフロップ61内のノードNから複数のバックアップ回路62にデータを書き込む構成となり、1個のバックアップ回路62に書き込む場合に比べてより多くの時間が必要となる。そのため、フリップフロップ61のデータを書き込むバックアップ回路62の数に応じて、クロック生成回路12においてクロック周波数を可変にできる回路構成とすることで複数のバックアップ回路62を有するバックアップ機能付きフリップフロップ60を柔軟に制御することができる。
<半導体装置の動作>
図8は、図1の半導体装置を図3乃至図6の回路で構成した際の動作を説明するタイミングチャートの一例である。
図8では、基準クロック信号ref_clk、コンテキスト制御信号context_in、パルス信号FFctx0、パルス信号FFctx1、パルス信号ctx0_on、パルス信号ctx1_on、2ビットのパルス信号ctx_on[1:0]、コンテキスト切り替え状態信号context_on[0]、コンテキスト切り替え状態信号context_on[1]、マルチプレクサ制御信号mux_sel、コンテキスト信号context[0]、コンテキスト信号context[1]、選択クロック信号sel_clk、生成クロック信号gen_clk、バックアップデータ書き込み信号store、バックアップデータ読み出し信号load、出力信号ple_out、プログラマブル回路13の回路状態config_state、モード切り替え信号store_mode、書き込み読み出し制御信号rw_onとして示している。
初期状態はコンテキスト信号context[0]で選択されているものとするため、コンテキスト信号context[0]はHigh、回路状態config_stateはCircuit[0]であり、その他の信号は全てLowである。
図8の説明において、フリップフロップは選択クロック信号sel_clkの立ち上がりエッジに同期してデータを取り込むものとする。
時刻T0においてコンテキスト制御信号context_inをハイレベルとする。コンテキスト制御信号context_inは、非同期信号として入力される。コンテキスト制御信号context_inは、フリップフロップに入力されるため、選択クロック信号sel_clkに同期して取り込まれる。なお、コンテキスト切り替え状態信号context_on[0]及びコンテキスト切り替え状態信号context_on[1]がローレベルであるため、マルチプレクサ制御信号mux_selがローレベルとなり、選択クロック信号sel_clkとして基準クロック信号ref_clkが選択され切り替え回路16から出力される。
時刻T1において選択クロック信号sel_clkがハイレベルに遷移すると、コンテキスト制御信号context_inがハイレベルであるため、パルス信号FFctx0がハイレベルになる。パルス信号FFctx0がハイレベル、パルス信号FFctx1がローレベルであるため、パルス信号ctx0_onがハイレベルとなる。
時刻T2において選択クロック信号sel_clkがハイレベルに遷移すると、パルス信号FFctx0がハイレベルであるため、パルス信号FFctx1がハイレベルになる。パルス信号FFctx0がハイレベルを維持し、パルス信号FFctx1がハイレベルであるため、パルス信号ctx0_onがローレベルになる。
また、パルス信号ctx0_onがローレベルであるため、パルス信号ctx_on[0]がハイレベルになる。パルス信号ctx_on[0]がハイレベルになると、コンテキスト切り替え状態信号context_on[0]がハイレベルになる。コンテキスト切り替え状態信号context_on[0]がハイレベルになると、マルチプレクサ制御信号mux_selがハイレベルになるため、クロック生成回路12が生成した生成クロック信号gen_clkが選択クロック信号sel_clkに選択され、出力される。なおモード切り替え信号store_modeはハイレベルであり、クロック生成回路12で生成される生成クロック信号gen_clkは、基準クロック信号ref_clkの1/8の周波数を有するクロック信号としている。
時刻T3において選択クロック信号sel_clkがハイレベルに遷移すると、パルス信号FFctx1がハイレベルであるため、コンテキスト信号context[1]がハイレベルになる。コンテキスト信号context[1]がハイレベルになると、コンテキスト信号context[0]はコンテキスト信号context[1]の反転信号であるためローレベルになる。回路状態config_stateは、コンテキスト信号context[0]がローレベル、コンテキスト信号context[1]がハイレベルであるため、Circuit[1]に回路状態の遷移を開始する。また、パルス信号ctx0_onがローレベルであるため、パルス信号ctx_on[0]がローレベルになる。
モード切り替え信号store_modeをハイレベルの状態で書き込み読み出し制御信号rw_onがハイレベルとなると、バックアップデータ書き込み信号storeがハイレベルとなる。このとき、出力信号ple_outがハイレベルであるため、フリップフロップ61の出力信号のハイレベルの電位がバックアップ回路62に書き込まれ、保持される。なお、ストア動作にはOSトランジスタを介してハイレベルの電位を容量素子72または容量素子76に書き込むため、書き込みに時間を要する。したがって、クロック生成回路12からストア動作に必要な時間以上の周期を有するクロック信号(ここでは基準クロック信号ref_clkの1/8の周波数を有するクロック信号)を供給する。
時刻T4において回路状態config_stateがCircuit[1]に回路状態の遷移を完了する。高速なクロック信号(基準クロック信号ref_clk)から低速なクロック信号(基準クロック信号ref_clkの1/8の周波数を有するクロック信号)に切り替えて動作を継続することで、回路状態config_stateが遷移する間、つまり、コンテキスト切り替えによる回路構成の変更中と、フリップフロップ61からバックアップ回路62へのストア動作中にデータ処理が行われない構成が可能である。
時刻T5において選択クロック信号sel_clkがハイレベルに遷移すると、コンテキスト切り替え状態信号context_on[0]を出力するフリップフロップがリセットされて、コンテキスト切り替え状態信号context_on[0]がローレベルになる。コンテキスト切り替え状態信号context_on[0]がローレベルになると、マルチプレクサ制御信号mux_selがローレベルになるため、基準クロック信号ref_clkが選択クロック信号sel_clkに選択され、出力される。
時刻T6以降は時刻T0乃至時刻T5と同様に動作する。ただし、コンテキスト制御信号context_inの論理が異なることに伴う論理の違いがある。また、パルス信号ctx0_onが論理変化しない代わりにパルス信号ctx1_onが論理変化し、その信号変化に従ってパルス信号ctx_on[1]、コンテキスト切り替え状態信号context_on[1]、マルチプレクサ制御信号mux_sel、コンテキスト信号context[1:0]が論理変化する。
なお、時刻T11においてモード切り替え信号store_modeをローレベルの状態で書き込み読み出し制御信号rw_onがハイレベルとし、バックアップデータ読み出し信号loadをアクティブにすると、出力信号ple_outがローレベルであるため、バックアップ回路62のハイレベルの電位がフリップフロップ61のデータ保持ノードに書き込まれ、出力信号ple_outはハイレベルになる。なお、図7の構成の場合、ロード動作はnチャネル型トランジスタであるトランジスタ74、75を介してフリップフロップ61のデータ保持ノードの電位をローレベルの電位に引き下げる動作であるため、ストア動作よりも早い時間で動作が完了する。したがって、クロック生成回路12からロード動作に必要な時間以上の周期であるが、ストア動作よりも高速な周波数を有するクロック信号(ここでは基準クロック信号ref_clkの1/4の周波数を有するクロック信号)を供給する。
以上説明したように半導体装置の動作は、コンテキスト切り替え時に選択クロック信号sel_clkの周波数を低くして1クロックの周期を長くできるため、1クロックでのコンテキスト切り替え動作を完了させることができる。この場合、コンテキストが切り替わる最中に、コンフィギュレーションデータの設定ではない不完全な回路構成となることはなく、PLE14が有するフリップフロップの出力データを確実に処理することができる。このため、ユーザーが意図しないデータが生成されることはなく、コンテキスト切り替え前後のデータ引き継ぎを正常に行うことができる。さらに、高電位出力信号と低電位出力信号が同じノードに供給されるような不完全な回路となることがなくなるため、貫通電流の発生をなくし、低消費電力を図ることができる。
加えて半導体装置の動作では、コンテキスト切り替え時に選択クロック信号sel_clkの周波数を低くして1クロックの周期を長くできるため、コンテキスト信号のスキューが回路動作に対して影響を及ぼしにくくなる。そのため、高速動作時に必要となるスキュー対策用の回路や配線の引き回しによるレイアウト面積を削減することで寄生容量を低減でき、低消費電力化を図ることができる。
<コンフィギュレーションメモリ>
図9は、図5および図6に示すコンフィギュレーションメモリ81[0]乃至81[16]の具体的な回路図の一例である。コンフィギュレーションメモリ81は、メモリセル91[0]と、メモリセル91[1]と、トランジスタ92[0]と、トランジスタ92[1]と、トランジスタ93と、配線94とを有する。
図8では、トランジスタ92[0]、トランジスタ92[1]およびトランジスタ93がすべてnチャネル型トランジスタである場合の例を示しているが、本発明の一態様はこれに限定されず、一部またはすべてのトランジスタをpチャネル型トランジスタに置き換えてもよい。
本明細書ではnチャネル型トランジスタをn−ch型トランジスタ、pチャネル型トランジスタをp−ch型トランジスタと呼ぶことがある。
メモリセル91[0]は、トランジスタ92[0]のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。メモリセル91[1]は、トランジスタ92[1]のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。トランジスタ92[0]のソースまたはドレインの他方は、トランジスタ92[1]のソースまたはドレインの他方およびトランジスタ93のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。トランジスタ93のソースまたはドレインの他方は、配線94と電気的に接続されている。
信号dataは、メモリセル91[0]およびメモリセル91[1]に入力することができる。信号word[0]は、メモリセル91[0]に入力することができる。信号word[1]は、メモリセル91[1]に入力することができる。コンテキスト信号context[0]は、トランジスタ92[0]のゲートに入力することができる。コンテキスト信号context[1]は、トランジスタ92[1]のゲートに入力することができる。信号configは、トランジスタ93のゲートに入力することができる。
メモリセル91[0]およびメモリセル91[1]は、コンフィギュレーションデータを保持する機能を有する回路である。トランジスタ92[0]は、メモリセル91[0]に保持されたコンフィギュレーションデータに基づいたデータを信号moutとしてコンフィギュレーションメモリ81の外部に出力するか否かを、信号context[0]の電位に基づいて制御する機能を有する。トランジスタ92[1]は、メモリセル91[1]に保持されたコンフィギュレーションデータに基づいたデータを信号moutとしてコンフィギュレーションメモリ81の外部に出力するか否かを、信号context[1]の電位に基づいて制御する機能を有する。
つまり、信号context[0]の電位がハイレベルである場合、例えばメモリセル91[0]に保持されたコンフィギュレーションデータの電位がハイレベルである場合は信号moutの電位はハイレベルとなり、メモリセル91[0]に保持されたコンフィギュレーションデータの電位がローレベルである場合は信号moutの電位はローレベルとなる。また、コンテキスト信号context[1]の電位がハイレベルである場合、例えばメモリセル91[1]に保持されたコンフィギュレーションデータの電位がハイレベルである場合は信号moutの電位はハイレベルとなり、メモリセル91[1]に保持されたコンフィギュレーションデータの電位がローレベルである場合は信号moutの電位はローレベルとなる。
なお、コンテキスト信号context[0]およびコンテキスト信号context[1]の論理は適宜逆にすることができる。また、コンフィギュレーションメモリ81は、例えばメモリセル91[0]に保持されたコンフィギュレーションデータの電位がハイレベルである場合に信号moutの電位がローレベルとなり、メモリセル91[0]に保持されたコンフィギュレーションデータの電位がローレベルである場合に信号moutの電位がハイレベルとなるような構成とすることができる。また、例えばメモリセル91[1]に保持されたコンフィギュレーションデータの電位がハイレベルである場合に信号moutの電位がローレベルとなり、メモリセル91[1]に保持されたコンフィギュレーションデータの電位がローレベルである場合に信号moutの電位がハイレベルとなるような構成とすることができる。
信号dataは、コンフィギュレーションデータをメモリセル91[0]およびメモリセル91[1]に供給する機能を有する。信号word[0]は、メモリセル91[0]へのコンフィギュレーションデータの書き込みを制御する、書き込み制御信号としての機能を有する。信号word[1]は、メモリセル91[1]へのコンフィギュレーションデータの書き込みを制御する、書き込み制御信号としての機能を有する。
トランジスタ93は、コンフィギュレーション動作中に信号moutの電位を配線94の電位に固定する機能を有する。なお、配線94には、例えばローレベル電位を印加することができる。
図9に示すメモリセル91[0]およびメモリセル91[1]は、例えば図10(A)に示すように、メモリセル91[0]はトランジスタ95[0]およびラッチ回路96[0]を有し、メモリセル91[1]はトランジスタ95[1]およびラッチ回路96[1]を有する構成とすることができる。また、図10(B)に示すように、信号dataの論理を反転させたデータ(相補データ)である信号dataBをラッチ回路96[0]およびラッチ回路96[1]に供給できるような構成としてもよい。この場合、信号dataBはトランジスタ97[0]を介してラッチ回路96[0]に供給され、またトランジスタ97[1]を介してラッチ回路96[1]に供給される。
また、図11(A)に示すように、メモリセル91[0]はトランジスタ95[0]、ラッチ回路98[0]、MRAM99[0](Magnetoresistive Random Access Memory)および配線100[0]を有し、メモリセル91[1]はトランジスタ95[1]、ラッチ回路98[1]、MRAM99[1]および配線100[1]を有する構成としてもよい。また、図11(B)に示すように、ラッチ回路98[0]と、MRAM99[0]とがトランジスタ101[0]を介して接続され、ラッチ回路98[1]と、MRAM99[1]とがトランジスタ101[1]を介して接続されている構成としてもよい。
なお、図10(A)(B)に示す構成のメモリセル91[0]およびメモリセル91[1]において、ラッチ回路98[0]およびラッチ回路98[1]を設けなくてもよい。
また、図9に示すメモリセル91[0]およびメモリセル91[1]は、例えば図12に示す構成とすることができる。図12に示すメモリセル91[0]は、トランジスタ95A[0]と、トランジスタ95B[0]と、容量素子102A[0]と、容量素子102B[0]と、配線103A[0]と、配線103B[0]と、トランジスタ104A[0]と、トランジスタ104B[0]と、配線105A[0]と、配線105B[0]とを有する。また、メモリセル91[1]は、トランジスタ95A[1]と、トランジスタ95B[1]と、容量素子102A[1]と、容量素子102B[1]と、配線103A[1]と、配線103B[1]と、トランジスタ104A[1]と、トランジスタ104B[1]と、配線105A[1]と、配線105B[1]とを有する。
ここでは、トランジスタ95A[0]、トランジスタ95B[0]、トランジスタ95A[1]、トランジスタ95B[1]、トランジスタ104A[0]、トランジスタ104B[0]、トランジスタ104A[1]およびトランジスタ104B[1]がすべてn−ch型トランジスタである場合の例を示すが、本発明の一態様はこれに限定されず、一部またはすべてのトランジスタをp−ch型トランジスタに置き換えてもよい。
トランジスタ95A[0]のソースまたはドレインの一方は、容量素子102A[0]の一方の端子およびトランジスタ104A[0]のゲートと電気的に接続されている。トランジスタ95B[0]のソースまたはドレインの一方は、容量素子102B[0]の一方の端子およびトランジスタ104B[0]のゲートと電気的に接続されている。容量素子102A[0]の他方の端子は、配線103A[0]と電気的に接続されている。容量素子102B[0]の他方の端子は、配線103B[0]と電気的に接続されている。
トランジスタ104A[0]のソースまたはドレインの一方は、トランジスタ92[0]のソースまたはドレインの一方およびトランジスタ104B[0]のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。トランジスタ104A[0]のソースまたはドレインの他方は、配線105A[0]と電気的に接続されている。トランジスタ104B[0]のソースまたはドレインの他方は、配線105B[0]と電気的に接続されている。
トランジスタ95A[1]のソースまたはドレインの一方は、容量素子102A[1]の一方の端子およびトランジスタ104A[1]のゲートと電気的に接続されている。トランジスタ95B[1]のソースまたはドレインの一方は、容量素子102B[1]の一方の端子およびトランジスタ104B[1]のゲートと電気的に接続されている。容量素子102A[1]の他方の端子は、配線103A[1]と電気的に接続されている。容量素子102B[1]の他方の端子は、配線103B[1]と電気的に接続されている。
トランジスタ104A[1]のソースまたはドレインの一方は、トランジスタ92[1]のソースまたはドレインの一方およびトランジスタ104B[1]のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。トランジスタ104A[1]のソースまたはドレインの他方は、配線105A[1]と電気的に接続されている。トランジスタ104B[1]のソースまたはドレインの他方は、配線105B[1]と電気的に接続されている。
配線103A[0]、配線103B[0]、配線103A[1]および配線103B[1]の電位は、例えばローレベルとすることができる。また、配線105A[0]および配線105B[0]にはそれぞれ反対の論理の電位を印加し、配線105A[1]および配線105B[1]にもそれぞれ反対の論理の電位を印加する。例えば、配線105A[0]の電位をハイレベルとする場合、配線105B[0]の電位をローレベルとする。また、例えば配線105A[1]の電位をハイレベルとする場合、配線105B[1]の電位をローレベルとする。
信号dataは、トランジスタ95A[0]のソースまたはドレインの他方、トランジスタ95B[0]のソースまたはドレインの他方、トランジスタ95A[1]のソースまたはドレインの他方およびトランジスタ95B[1]のソースまたはドレインの他方に入力することができる。信号wordA[0]は、トランジスタ95A[0]のゲートに入力することができる。信号wordB[0]は、トランジスタ95B[0]のゲートに入力することができる。信号wordA[1]は、トランジスタ95A[1]のゲートに入力することができる。信号wordB[1]は、トランジスタ95B[1]のゲートに入力することができる。
なお、図12に示す構成のメモリセル91[0]には、2種類の信号word[0]を入力することができる。また、図12に示す構成のメモリセル91[1]には、2種類の信号word[1]を入力することができる。2種類の信号word[0]を、信号wordA[0]および信号wordB[0]と表記し、2種類の信号word[1]を、信号wordA[1]および信号wordB[1]と表記している。
トランジスタ95A[0]は、コンフィギュレーションデータの容量素子102A[0]への書き込みを制御する機能を有する。トランジスタ95B[0]は、コンフィギュレーションデータの容量素子102B[0]への書き込みを制御する機能を有する。トランジスタ95A[1]は、コンフィギュレーションデータの容量素子102A[1]への書き込みを制御する機能を有する。トランジスタ95B[1]は、コンフィギュレーションデータの容量素子102B[1]への書き込みを制御する機能を有する。
容量素子102A[0]、容量素子102B[0]、容量素子102A[1]および容量素子102B[1]は、コンフィギュレーションデータを保持する機能を有する。トランジスタ104A[0]は、容量素子102A[0]に保持されたコンフィギュレーションデータを増幅する機能を有する。トランジスタ104B[0]は、容量素子102B[0]に保持されたコンフィギュレーションデータを増幅する機能を有する。トランジスタ104A[1]は、容量素子102A[1]に保持されたコンフィギュレーションデータを増幅する機能を有する。トランジスタ104B[1]は、容量素子102B[1]に保持されたコンフィギュレーションデータを増幅する機能を有する。
次に、メモリセル91[0]およびメモリセル91[1]が図12に示す構成の場合における、コンフィギュレーションデータの保持および読み出しの手順について説明する。なお、配線105A[0]および配線105A[1]の電位をハイレベルとし、配線105B[0]および配線105B[1]の電位をローレベルとする。
メモリセル91[0]にハイレベル電位のコンフィギュレーションデータを保持する場合、信号dataおよび信号wordA[0]の電位をハイレベルとする。これにより、容量素子102A[0]に電荷が保持され、トランジスタ104A[0]のゲートにハイレベル電位が印加される。したがって、トランジスタ104A[0]がオンとなる。配線105A[0]の電位はハイレベルであるので、コンテキスト信号context[0]の電位がハイレベルとなってトランジスタ92[0]がオンとなった場合、ハイレベル電位の信号が信号moutとして出力される。
また、メモリセル91[0]にローレベル電位のコンフィギュレーションデータを保持する場合、信号dataおよび信号wordB[0]の電位をハイレベルとする。これにより、容量素子102B[0]に電荷が保持され、トランジスタ104B[0]のゲートにハイレベル電位が印加される。したがって、トランジスタ104B[0]がオンとなる。配線105B[0]の電位はローレベルであるので、コンテキスト信号context[0]の電位がハイレベルとなってトランジスタ92[0]がオンとなった場合、ローレベル電位の信号が信号moutとして出力される。
メモリセル91[1]にハイレベル電位のコンフィギュレーションデータを保持する場合、信号dataおよび信号wordA[1]の電位をハイレベルとする。また、メモリセル91[1]にローレベル電位のコンフィギュレーションデータを保持する場合、信号dataおよび信号wordB[1]の電位をハイレベルとする。
図12に示す構成のメモリセル91[0]において、トランジスタ95A[0]のオフ電流を低減することで、容量素子102A[0]に書き込まれた電荷の保持時間を長くすることができ、トランジスタ95B[0]のオフ電流を低減することで、容量素子102B[0]に書き込まれた電荷の保持時間を長くすることができる。また、トランジスタ95A[1]のオフ電流を低減することで、容量素子102A[1]に書き込まれた電荷の保持時間を長くすることができ、トランジスタ95B[1]のオフ電流を低減することで、容量素子102B[1]に書き込まれた電荷の保持時間を長くすることができる。ここで、オフ電流とは、トランジスタがオフ状態のときにソースとドレインとの間に流れる電流をいう。トランジスタがn―ch型である場合、例えば、しきい値電圧が0V乃至2V程度であれば、ゲートの電圧がソースおよびドレインの電圧に対して負の電圧であるときのソースとドレインとの間に流れる電流をオフ電流と呼ぶことができる。また、オフ電流が極めて小さいとは、例えば、チャネル幅1μmあたりのオフ電流が100zA(ゼプトアンペア)以下であることをいう。なお、オフ電流は小さいほど好ましいため、この規格化されたオフ電流が10zA/μm以下、あるいは1zA/μm以下とすることが好ましく、10yA(ヨクトアンペア)/μm以下であることがより好ましい。1zAは1×10−21Aであり、1yAは1×10−24Aである。
このようにオフ電流を極めて小さくするには、トランジスタのチャネル形成領域をバンドギャップが広い半導体で形成すればよい。そのような半導体として、例えば酸化物半導体が挙げられる。酸化物半導体のバンドギャップは3.0eV以上であるため、活性層または活性領域を酸化物半導体で形成したトランジスタ(OSトランジスタ)は熱励起によるリーク電流が小さく、また、オフ電流が極めて小さい。OSトランジスタのチャネル形成領域は、インジウム(In)および亜鉛(Zn)の少なくとも一方を含む酸化物半導体であることが好ましい。このような酸化物半導体としては、In−M−Zn酸化物(元素Mは、例えばAl、Ga、YまたはSn)が代表的である。電子供与体(ドナー)となる水分または水素などの不純物を低減し、かつ酸素欠損も低減することで、酸化物半導体をi型(真性半導体)にする、あるいはi型に限りなく近づけることができる。ここでは、このような酸化物半導体は高純度化された酸化物半導体と呼ぶことができる。高純度化された酸化物半導体を適用することで、チャネル幅で規格化されたOSトランジスタのオフ電流を数yA/μm以上数zA/μm以下程度に低くすることができる。
また、OSトランジスタでは、活性層または活性領域をシリコンで形成したトランジスタ(以下、Siトランジスタと呼ぶ)よりオフ電流特性の温度依存性が小さい。そのため、高温(例えば、100℃以上)であっても、OSトランジスタの規格化されたオフ電流を100zA以下とすることができる。よって、トランジスタ95A[0]にOSトランジスタを適用することで、高温環境下であっても容量素子102A[0]に書き込まれた電荷を長時間保持することができ、トランジスタ95B[0]にOSトランジスタを適用することで、高温環境下であっても容量素子102B[0]に書き込まれた電荷を長時間保持することができる。また、トランジスタ95A[1]にOSトランジスタを適用することで、高温環境下であっても容量素子102A[1]に書き込まれた電荷を長時間保持することができ、トランジスタ95B[1]にOSトランジスタを適用することで、高温環境下であっても容量素子102B[1]に書き込まれた電荷を長時間保持することができる。以上より、高温環境下でも高い信頼性を持つ半導体装置を得ることができる。
なお、トランジスタ92[0]、トランジスタ92[1]、トランジスタ93、トランジスタ104A[0]、トランジスタ104B[0]、トランジスタ104A[1]およびトランジスタ104B[1]は、Siトランジスタとすることができる。Siトランジスタは、OSトランジスタに比べて高い電界効果移動度を有するといった特性を有する。そのため、トランジスタ92[0]、トランジスタ92[1]、トランジスタ93、トランジスタ104A[0]、トランジスタ104B[0]、トランジスタ104A[1]およびトランジスタ104B[1]に流れる電流量を増加させることができる。これにより、本発明の一態様の半導体装置の動作を高速化することができる。
また、トランジスタ92[0]、トランジスタ92[1]、トランジスタ93、トランジスタ104A[0]、トランジスタ104B[0]、トランジスタ104A[1]およびトランジスタ104B[1]をOSトランジスタとしてもよい。つまり、コンフィギュレーションメモリ81が有するトランジスタをすべてOSトランジスタとしてもよい。
また、コンフィギュレーションメモリ81が有するトランジスタのうち、任意のトランジスタをOSトランジスタとし、残りのトランジスタをSiトランジスタとすることができる。
また、メモリセル91[0]およびメモリセル91[1]は、図10乃至図12に示す構成に限らず、例えばReRAM(Resistive Random Access Memory)を有してもよいし、例えばフラッシュメモリを有してもよい。
なお、図9乃至図12に示す回路構成はあくまで一例であり、本発明の一態様を実現可能であれば任意の構成とすることができる。
<PLEおよびPRSを有する半導体装置の構成例>
図13は、本発明の一態様の半導体装置の構成例を示すブロック図であり、PLE14が有する各回路間の接続関係を示している。前述のように、本発明の一態様の半導体装置はコンテキストコントローラ11、クロック生成回路12、ストア/ロードコントローラ15および切り替え回路16を有する。
プログラマブル回路13は、PLE14の他、入出力回路110、PRS120、列ドライバ131および行ドライバ132を有する。なお、PRS120は、コンフィギュレーションメモリ81と同様の構成のコンフィギュレーションメモリを有することができる。
入出力回路110は、本発明の一態様の半導体装置が有する外部端子と、PLE14との間の信号の入出力を制御する機能を有する。PRS120は、PLE14同士の接続関係や、PLE14と入出力回路110との接続関係などを規定する機能を有する。列ドライバ131は、信号dataを生成する機能を有する。行ドライバ132は、信号word[0]および信号word[1]を生成する機能を有する。
図13の例では、PLE14が10個配置されてロジックアレイLAaを構成し、別のPLE14が10個配置されてロジックアレイLAbを構成する。入出力回路110が10個配置されて入出力アレイIOAaを構成し、別の入出力回路110が10個配置されて入出力アレイIOAbを構成する。また、PRS120がマトリクス状に配置されてスイッチアレイSWAa、スイッチアレイSWAbおよびスイッチアレイSWAcを構成する。
本明細書では、ロジックアレイLAaが有する10個のPLE14をPLE14_00乃至PLE14_09と表記する。ロジックアレイLAbが有する10個のPLE14をPLE14_10乃至PLE14_19と表記する。入出力アレイIOAaが有する10個の入出力回路110を入出力回路110_00乃至入出力回路110_09と表記する。入出力アレイIOAbが有する10個の入出力回路110を入出力回路110_10乃至入出力回路110_19と表記する。
図13において、PLE14_00乃至PLE14_19をPLE00乃至PLE19と表記し、入出力回路110_00乃至入出力回路110_19をIO00乃至IO19と表記する場合がある。また、図13に示すPRS120内の表記はその機能を示している。例えば、”PLE0* to IO00”とは、PRS120が、PLE14_00乃至PLE14_09の出力ノードと、入出力回路110_00の入力ノードとの間に配置されていることを示している。
なお、入出力回路110_00乃至入出力回路110_19は、互いに異なる外部端子と電気的に接続されている。入出力アレイIOAaおよび入出力アレイIOAbは、本発明の一態様の半導体装置の外部端子と、ロジックアレイLAaおよびロジックアレイLAbとの間の信号の入出力を制御する機能を有する。
図1乃至図13に示す構成は、それぞれ任意に組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記半導体装置を適用した表示システムの一例、および表示システムが有する表示装置に適用可能な表示装置の一例について説明する。
図14は、表示システムの構成例を説明するブロック図である。
表示システム500は、ビデオデータ通信部510、表示駆動部520、電源制御部530、表示装置部540、およびタッチパネル部550を有する。
ビデオデータ通信部510は、無線信号受信部511、プロセッサ512、およびビデオデータ入力部513を有する。無線信号受信部511は、無線LAN(Local Area Network)に接続し、ビデオデータ等を受信する機能を有する。プロセッサ512は、無線信号受信部511で受信したビデオデータ等をデコードし、表示駆動部520に出力する。ビデオデータ入力部513は、外部からビデオデータを直接入力する場合の入力端子に相当する。ビデオデータ入力部513に入力されたビデオデータは、表示駆動部520に出力される。
表示駆動部520は、PLD521、表示コントローラ522、および電源回路523を有する。PLD521は、上記実施の形態で説明した構成を適用することができる。そのため、コンテキスト切り替え時において、フォーマットの異なるビデオデータの信号処理に対応することができるとともに、クロック周波数を高めてもコンテキストの切り替え前後のデータ引き継ぎを正常に行うことができる。表示コントローラ522は、PLD521で処理されたビデオデータをもとに、表示装置部540を駆動するためのビデオ信号および制御信号を生成して表示装置部540に出力する。電源回路523は、PLD521で処理されたビデオデータをもとに、表示装置部540を駆動するための電源電圧を生成して表示装置部540に出力する。
電源制御部530は、無線給電モジュール531、二次電池532、電圧変換回路533、および電源コントローラ534を有する。無線給電モジュール531は、無線給電の規格に応じて、無線による給電がなされる。二次電池532は、無線給電モジュール531への給電によって得られた電力によって充電される。電圧変換回路533は、二次電池532の放電による電圧を変換して電源コントローラ534に出力する。電源コントローラ534は、表示システム500の各回路で用いられる電力の出力を制御する。
表示装置部540は、複数の画素を有する表示領域の他、各画素へのビデオ信号の書き込みを制御する走査線駆動回路および信号線駆動回路等の駆動回路を有する。表示装置部540の構成例については、図15(A)乃至(C)および図16(A)、(B)で詳述する。
タッチパネル部550は、検出回路551と、演算回路552と、を有する。検出回路551は、被検出物を検出することで得られる電気信号を演算回路552に出力する。演算回路552は、検出回路551で得られる電気信号をもとに被検出物の位置を演算し、演算結果をプロセッサ512に出力する。
図15(A)は、表示装置部540の構成例を説明するブロック図である。
図15(A)に示す表示装置部540は、駆動回路541、駆動回路542A、駆動回路542B、および表示領域543を有する。なお、駆動回路541、駆動回路542A、および駆動回路542Bをまとめて「駆動回路」または「周辺駆動回路」という場合がある。
駆動回路542A、駆動回路542Bは、例えば走査線駆動回路として機能できる。また、駆動回路541は、例えば信号線駆動回路として機能できる。なお、駆動回路542A、および駆動回路542Bは、どちらか一方のみとしてもよい。また、表示領域543を挟んで駆動回路541と向き合う位置に、何らかの回路を設けてもよい。
また、図15(A)に例示する表示装置部540は、各々が略平行に配設され、且つ、駆動回路542A、および/または駆動回路542Bによって電位が制御されるp本の配線544と、各々が略平行に配設され、且つ、駆動回路541によって電位が制御されるq本の配線545と、を有する。さらに、表示領域543はマトリクス状に配設された複数の画素546を有する。画素546は、画素回路および表示素子を有する。
また、3つの画素546を1つの画素として機能させることで、フルカラー表示を実現することができる。3つの画素546は、それぞれが赤色光、緑色光、または青色光の、透過率、反射率、または発光光量などを制御する。なお、3つの画素546で制御する光の色は赤、緑、青の組み合わせに限らず、黄、シアン、マゼンタであってもよい。
また、赤色光、緑色光、青色光を制御する画素に、白色光を制御する画素546を加えて、4つの画素546をまとめて1つの画素として機能させてもよい。白色光を制御する画素546を加えることで、表示領域の輝度を高めることができる。また、1つの画素として機能させる画素546を増やし、赤、緑、青、黄、シアン、およびマゼンタを適宜組み合わせて用いることにより、再現可能な色域を広げることができる。
画素を1920×1080のマトリクス状に配置すると、いわゆるフルハイビジョン(「2K解像度」、「2K1K」、「2K」などとも言われる)の解像度で表示可能な表示装置部540を実現することができる。また、例えば、画素を3840×2160のマトリクス状に配置すると、いわゆるウルトラハイビジョン(「4K解像度」、「4K2K」、「4K」などとも言われる)の解像度で表示可能な表示装置部540を実現することができる。また、例えば、画素を7680×4320のマトリクス状に配置すると、いわゆるスーパーハイビジョン(「8K解像度」、「8K4K」、「8K」などとも言われる)の解像度で表示可能な表示装置部540を実現することができる。画素を増やすことで、16Kや32Kの解像度で表示可能な表示装置部540を実現することも可能である。
g行目の配線544_g(gは1以上p以下の自然数)は、表示領域543においてp行q列(p、qは、ともに1以上の自然数)に配設された複数の画素546のうち、g行に配設されたq個の画素546と電気的に接続される。また、h列目の配線545_h(hは1以上q以下の自然数)は、p行q列に配設された画素546のうち、h列に配設されたp個の画素546に電気的に接続される。
〔表示素子〕
表示装置部540は、様々な形態を用いること、または様々な表示素子を有することが出来る。表示素子の一例としては、EL(エレクトロルミネッセンス)素子(有機EL素子、無機EL素子、または、有機物及び無機物を含むEL素子)、LED(白色LED、赤色LED、緑色LED、青色LEDなど)、トランジスタ(電流に応じて発光するトランジスタ)、電子放出素子、液晶素子、電子インク、電気泳動素子、グレーティングライトバルブ(GLV)、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)を用いた表示素子、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、DMS(デジタル・マイクロ・シャッター)、MIRASOL(登録商標)、IMOD(インターフェロメトリック・モジュレーション)素子、シャッター方式のMEMS表示素子、光干渉方式のMEMS表示素子、エレクトロウェッティング素子、圧電セラミックディスプレイ、カーボンナノチューブを用いた表示素子、など、電気的または磁気的作用により、コントラスト、輝度、反射率、透過率などが変化する表示媒体を有するものがある。また、表示素子として量子ドットを用いてもよい。
EL素子を用いた表示装置の一例としては、ELディスプレイなどがある。電子放出素子を用いた表示装置の一例としては、フィールドエミッションディスプレイ(FED)又はSED方式平面型ディスプレイ(SED:Surface−conduction Electron−emitter Display)などがある。量子ドットを用いた表示装置の一例としては、量子ドットディスプレイなどがある。液晶素子を用いた表示装置の一例としては、液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプレイ)などがある。電子インク、電子粉流体(登録商標)、又は電気泳動素子を用いた表示装置の一例としては、電子ペーパーなどがある。表示装置はプラズマディスプレイパネル(PDP)であってもよい。表示装置は網膜走査型の投影装置であってもよい。
なお、半透過型液晶ディスプレイや反射型液晶ディスプレイを実現する場合には、画素電極の一部、または、全部が、反射電極としての機能を有するようにすればよい。例えば、画素電極の一部、または、全部が、アルミニウム、銀、などを有するようにすればよい。さらに、その場合、反射電極の下に、SRAMなどの記憶回路を設けることも可能である。これにより、さらに、消費電力を低減することができる。
なお、LEDを用いる場合、LEDの電極や窒化物半導体の下に、グラフェンやグラファイトを配置してもよい。グラフェンやグラファイトは、複数の層を重ねて、多層膜としてもよい。このように、グラフェンやグラファイトを設けることにより、その上に、窒化物半導体、例えば、結晶を有するn型GaN半導体層などを容易に成膜することができる。さらに、その上に、結晶を有するp型GaN半導体層などを設けて、LEDを構成することができる。なお、グラフェンやグラファイトと、結晶を有するn型GaN半導体層との間に、AlN層を設けてもよい。なお、LEDが有するGaN半導体層は、MOCVDで成膜してもよい。ただし、グラフェンを設けることにより、LEDが有するGaN半導体層は、スパッタ法で成膜することも可能である。
〔発光素子を用いた画素の一例〕
図15(B)に示す画素546Aは、トランジスタ461と、容量素子463と、トランジスタ468と、トランジスタ464と、表示素子として機能できる発光素子426と、を有する。
トランジスタ461のソースおよびドレインの一方は、配線545_hに電気的に接続される。さらに、トランジスタ461のゲートは、配線544_gに電気的に接続される。配線545_hからはビデオ信号が供給される。
トランジスタ461は、ビデオ信号のノード465への書き込みを制御する機能を有する。
容量素子463の一対の電極の一方は、ノード465に電気的に接続され、他方は、ノード467に電気的に接続される。また、トランジスタ461のソースおよびドレインの他方は、ノード465に電気的に接続される。
容量素子463は、ノード465に書き込まれたデータを保持する保持容量としての機能を有する。
トランジスタ468のソースおよびドレインの一方は、電位供給線VL_aに電気的に接続され、他方はノード467に電気的に接続される。さらに、トランジスタ468のゲートは、ノード465に電気的に接続される。
トランジスタ464のソースおよびドレインの一方は、配線V0に電気的に接続され、他方はノード467に電気的に接続される。さらに、トランジスタ464のゲートは、配線544_gに電気的に接続される。
発光素子426のアノードまたはカソードの一方は、電位供給線VL_bに電気的に接続され、他方は、ノード467に電気的に接続される。
発光素子426としては、例えば有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子ともいう)などを用いることができる。ただし、発光素子426としては、これに限定されず、例えば無機材料からなる無機EL素子を用いても良い。
例えば、電位供給線VL_aまたは電位供給線VL_bの一方には、高電源電位VDDが与えられ、他方には、低電源電位VSSが与えられる。
図15(B)の画素546Aを有する表示装置部540では、駆動回路542A、および/または駆動回路542Bにより各行の画素546を順次選択し、トランジスタ461、をオン状態にしてビデオ信号をノード465に書き込む。
ノード465にデータが書き込まれた画素546Aは、トランジスタ461、およびトランジスタ464がオフ状態になることで保持状態になる。さらに、ノード465に書き込まれたデータの電位に応じてトランジスタ468のソースとドレインの間に流れる電流量が制御され、発光素子426は、流れる電流量に応じた輝度で発光する。これを行毎に順次行うことにより、画像を表示できる。
また、トランジスタ461、トランジスタ464、およびトランジスタ468として、バックゲートを有するトランジスタを用いてもよい。この場合、トランジスタ461、トランジスタ464、およびトランジスタ468のゲートは、バックゲートと電気的に接続されていてもよい。
〔液晶素子を用いた画素の一例〕
図15(C)に示す画素546Bは、トランジスタ471と、容量素子473と、液晶素子472と、を有する。
液晶素子472の一対の電極の一方の電位は、画素546Bの仕様に応じて適宜設定される。例えば、液晶素子472の一対の電極の一方に、共通の電位(コモン電位)を与えてもよいし、容量線CLと同電位としてもよい。また、液晶素子472の一対の電極の一方に、画素546B毎に異なる電位を与えてもよい。液晶素子472の一対の電極の他方はノード476に電気的に接続されている。液晶素子472は、ノード476に書き込まれるデータにより配向状態が設定される。
液晶素子472を備える表示装置の駆動方法としては、例えば、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、ASM(Axially Symmetric Aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード、MVA(Multi−Domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、またはTBA(Transverse Bend Alignment)モードなどを用いてもよい。また、表示装置の駆動方法としては、上述した駆動方法の他、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード、PNLC(Polymer Network Liquid Crystal)モード、ゲストホストモードなどがある。ただし、これに限定されず、液晶素子およびその駆動方式として様々なものを用いることができる。
表示素子として、液晶素子を用いる場合、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
また、配向膜を用いないブルー相(Blue Phase)を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために5重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶層に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が1msec以下と短く、光学的等方性であるため配向処理が不要であり、かつ、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。よって液晶表示装置の生産性を向上させることが可能となる。
また、画素(ピクセル)をいくつかの領域(サブピクセル)に分け、それぞれ別の方向に分子を倒すよう工夫されているマルチドメイン化あるいはマルチドメイン設計といわれる方法を用いることができる。
また、液晶材料の固有抵抗は、1×109Ω・cm以上であり、好ましくは1×1011Ω・cm以上であり、さらに好ましくは1×1012Ω・cm以上である。なお、本明細書における固有抵抗の値は、20℃で測定した値とする。
g行h列目の画素546Bにおいて、トランジスタ471のソースおよびドレインの一方は、配線544_hに電気的に接続され、他方はノード476に電気的に接続される。トランジスタ471のゲートは、配線544_gに電気的に接続される。配線545_hからはビデオ信号が供給される。トランジスタ471は、ノード476へのビデオ信号の書き込みを制御する機能を有する。
容量素子473の一対の電極の一方は、特定の電位が供給される配線(以下、容量線CL)に電気的に接続され、他方は、ノード476に電気的に接続される。なお、容量線CLの電位の値は、画素546Bの仕様に応じて適宜設定される。容量素子473は、ノード476に書き込まれたデータを保持する保持容量としての機能を有する。
例えば、図15(C)の画素546Bを有する表示装置部540では、駆動回路542A、および/または駆動回路542Bにより各行の画素546Bを順次選択し、トランジスタ471をオン状態にしてノード476にビデオ信号を書き込む。
ノード476にビデオ信号が書き込まれた画素546Bは、トランジスタ471がオフ状態になることで保持状態になる。これを行毎に順次行うことにより、表示領域543に画像を表示できる。
また、トランジスタ471として、バックゲートを有するトランジスタを用いてもよい。この場合、トランジスタ471のゲートは、バックゲートと電気的に接続されていてもよい。
〔液晶素子および発光素子を用いた画素の一例〕
図16(A)に示す画素546Cは、トランジスタ461と、容量素子463と、トランジスタ468と、トランジスタ464と、発光素子426と、トランジスタ471と、容量素子473と、液晶素子472と、を有する。
図16(A)に示す画素546Cは、図15(B)に示す画素546Aで説明した構成と、図15(C)に示す画素546Bで説明した構成と、を有する。ノード476へ与えるビデオ信号は、配線545_h_1に与えられる。配線545_h_1のビデオ信号は、配線544_g_1にゲートが電気的に接続されたトランジスタ471を介して書き込まれる。ノード465へ与えるビデオ信号は、配線545_h_2に与えられる。配線545_h_2のビデオ信号は、配線544_g_2にゲートが電気的に接続されたトランジスタ461を介して書き込まれる。図16(A)に示す画素546Cにおける発光素子426および液晶素子472の駆動についての説明は、図15(B)に示す画素546Aでの説明および図15(C)に示す画素546Bでの説明と同様であり、上記記載を援用することができる。
図16(A)に示す画素546Cを有する表示装置部540は、図16(B)に示す断面模式図のように発光素子426と液晶素子472とを重ねて設けることができる。図16(B)において、発光素子426および液晶素子472の間には、トランジスタを有する層481が設けられる。トランジスタを有する層481は、トランジスタ461と、容量素子463と、トランジスタ468と、トランジスタ464と、トランジスタ471と、容量素子473と、を有する。図16(B)の液晶素子472は、外光(LREF)を反射することができる電極482を有する。電極482は、発光素子からの光(LEL)を透過するための開口部483が設けられる。
図16(A)に示す画素546Cは、発光素子426と液晶素子472とを別々に駆動することができる。つまり図16(B)の発光素子426と液晶素子472とを別々に駆動することができる。そのため、図16(A)に示す画素546Cを有する表示装置部540は、照度に応じて発光素子426と液晶素子472とを切り替えて駆動させることができる。例えば、照度が大きい場合、液晶素子472を駆動して所望の階調を得る構成とし、照度が小さい場合、発光素子426を駆動して所望の階調を得る構成とする。当該構成とすることで、低消費電力かつ視認性に優れた表示装置部とすることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、半導体装置の一例として、ICチップ、電子部品、電子機器等について説明する。
<電子部品の作製方法例>
図17(A)は、電子部品の作製方法例を示すフローチャートである。電子部品は、半導体パッケージ、またはIC用パッケージともいう。この電子部品は、端子取り出し方向や、端子の形状に応じて、複数の規格や名称が存在する。そこで、本実施の形態では、その一例について説明することにする。
トランジスタで構成される半導体装置は、組み立て工程(後工程)を経て、プリント基板に脱着可能な部品が複数合わさることで完成する。後工程については、図17(A)に示す各工程を経ることで完成させることができる。具体的には、前工程で得られる素子基板が完成(ステップST71)した後、基板の裏面を研削する。この段階で基板を薄膜化して、前工程での基板の反り等を低減し、部品の小型化を図る。次に、基板を複数のチップに分離するダイシング工程を行う(ステップST72)。
図17(B)は、ダイシング工程が行われる前の半導体ウエハ7100の上面図である。図17(C)は、図17(B)の部分拡大図である。半導体ウエハ7100には、複数の回路領域7102が設けられている。回路領域7102には、本発明の形態に係る半導体装置が設けられている。
複数の回路領域7102は、それぞれが分離領域7104に囲まれている。分離領域7104と重なる位置に分離線(「ダイシングライン」ともいう)7106が設定される。ダイシング工程ST72では、分離線7106に沿って半導体ウエハ7100切断することで、回路領域7102を含むチップ7110を半導体ウエハ7100から切り出す。図17(D)にチップ7110の拡大図を示す。
分離領域7104に導電層や半導体層を設けてもよい。分離領域7104に導電層や半導体層を設けることで、ダイシング工程時に生じうるESDを緩和し、ダイシング工程に起因する歩留まりの低下を防ぐことができる。また、一般にダイシング工程は、基板の冷却、削りくずの除去、帯電防止などを目的として、炭酸ガスなどを溶解させて比抵抗を下げた純水を切削部に供給しながら行なう。分離領域7104に導電層や半導体層を設けることで、当該純水の使用量を削減することができる。よって、半導体装置の生産コストを低減することができる。また、半導体装置の生産性を高めることができる。
ステップST72を行った後、分離したチップを個々にピックアップしてリードフレーム上に搭載し接合する、ダイボンディング工程を行う(ステップST73)。ダイボンディング工程におけるチップとリードフレームとの接着方法は製品に適した方法を選択すればよい。例えば、接着は樹脂やテープによって行えばよい。ダイボンディング工程は、インターポーザ上にチップを搭載し接合してもよい。ワイヤーボンディング工程で、リードフレームのリードとチップ上の電極とを金属の細線(ワイヤー)で電気的に接続する(ステップST74)。金属の細線には、銀線や金線を用いることができる。ワイヤーボンディングは、ボールボンディングとウェッジボンディングの何れでもよい。
ワイヤーボンディングされたチップは、エポキシ樹脂等で封止される、モールド工程が施される(ステップST75)。モールド工程を行うことで電子部品の内部が樹脂で充填され、機械的な外力による内蔵される回路部やワイヤーに対するダメージを低減することができ、また水分や埃による特性の劣化を低減することができる。リードフレームのリードをメッキ処理する。そしてリードを切断及び成形加工する(ステップST76)。めっき処理によりリードの錆を防止し、後にプリント基板に実装する際のはんだ付けをより確実に行うことができる。パッケージの表面に印字処理(マーキング)を施す(ステップST77)。検査工程(ステップST78)を経て、電子部品が完成する(ステップST79)。上掲した実施の形態の半導体装置を組み込むことで、低消費電力で、小型な電子部品を提供することができる。
完成した電子部品の斜視模式図を図17(E)に示す。図17(E)では、電子部品の一例として、QFP(Quad Flat Package)の斜視模式図を示している。図17(E)に示すように、電子部品7000は、リード7001及びチップ7110を有する。
電子部品7000は、例えばプリント基板7002に実装される。このような電子部品7000が複数組み合わされて、それぞれがプリント基板7002上で電気的に接続されることで電子機器に搭載することができる。完成した回路基板7004は、電子機器等の内部に設けられる。電子部品7000を搭載することで、電子機器の消費電力を削減することができる。または、電子機器を小型化することが容易になる。
電子部品7000は、デジタル信号処理、ソフトウェア無線、アビオニクス(通信機器、航法システム、自動操縦装置、飛行管理システム等の航空に関する電子機器)、ASICのプロトタイピング、医療用画像処理、音声認識、暗号、バイオインフォマティクス(生物情報科学)、機械装置のエミュレータ、および電波天文学における電波望遠鏡等、幅広い分野の電子機器の電子部品(ICチップ)に適用することが可能である。このような電子機器としては、カメラ(ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等)、表示装置、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯型情報端末(スマートフォン、タブレット型情報端末など)、電子書籍端末、ウエアラブル型情報端末(時計型、ヘッドマウント型、ゴーグル型、眼鏡型、腕章型、ブレスレット型、ネックレス型等)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機、家庭用電化製品などが挙げられる。
次いで、コンピュータ、携帯情報端末(携帯電話、携帯型ゲーム機、音響再生装置なども含む)、電子ペーパー、テレビジョン装置(テレビ、又はテレビジョン受信機ともいう)、デジタルビデオカメラなどの電子機器に、上述の電子部品を適用する場合について説明する。
図18(A)は、携帯型の情報端末であり、筐体801、筐体802、第1の表示部803a、第2の表示部803bなどによって構成されている。筐体801と筐体802の少なくとも一方には、先の実施の形態に示す半導体装置が設けられている。そのため、低消費電力化が図られた携帯型の情報端末が実現される。
なお、第1の表示部803aはタッチ入力機能を有するパネルとなっており、例えば図18(A)の左図のように、第1の表示部803aに表示される選択ボタン804により「タッチ入力」を行うか、「キーボード入力」を行うかを選択できる。選択ボタンは様々な大きさで表示できるため、幅広い世代の人が使いやすさを実感できる。ここで、例えば「キーボード入力」を選択した場合、図18(A)の右図のように第1の表示部803aにはキーボード805が表示される。これにより、従来の情報端末と同様に、キー入力による素早い文字入力などが可能となる。
また、図18(A)に示す携帯型の情報端末は、図18(A)の右図のように、第1の表示部803a及び第2の表示部803bのうち、一方を取り外すことができる。第2の表示部803bもタッチ入力機能を有するパネルとし、持ち運びの際、さらなる軽量化を図ることができ、一方の手で筐体802を持ち、他方の手で操作することができるため便利である。
図18(A)に示す携帯型の情報端末は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報を操作又は編集する機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有することができる。また、筐体の裏面や側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成としてもよい。
また、図18(A)に示す携帯型の情報端末は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、電子書籍サーバから、所望の書籍データなどを購入し、ダウンロードする構成とすることも可能である。
更に、図18(A)に示す筐体802にアンテナやマイク機能や無線機能を持たせ、携帯電話として用いてもよい。
図18(B)は、電子ペーパーを実装した電子書籍端末810であり、筐体811と筐体812の2つの筐体で構成されている。筐体811及び筐体812には、それぞれ表示部813及び表示部814が設けられている。筐体811と筐体812は、軸部815により接続されており、該軸部815を軸として開閉動作を行うことができる。また、筐体811は、電源816、操作キー817、スピーカー818などを備えている。筐体811、筐体812の少なくとも一には、先の実施の形態に示す半導体装置が設けられている。そのため、低消費電力化が図られた電子書籍端末が実現される。
図18(C)は、テレビジョン装置であり、筐体821、表示部822、スタンド823などで構成されている。テレビジョン装置820の操作は、筐体821が備えるスイッチや、リモコン操作機824により行うことができる。筐体821及びリモコン操作機824には、先の実施の形態に示す半導体装置が設けられている。そのため、低消費電力化が図られたテレビジョン装置が実現される。
図18(D)は、スマートフォンであり、本体830には、表示部831と、スピーカー832と、マイク833と、操作ボタン834等が設けられている。本体830内には、先の実施の形態に示す半導体装置が設けられている。そのため誤動作が少なく、低消費電力化が図られたスマートフォンが実現される。
図18(E)は、デジタルカメラであり、本体841、表示部842、操作スイッチ843などによって構成されている。本体841内には、先の実施の形態に示す半導体装置が設けられている。そのため、低消費電力化が図られたデジタルカメラが実現される。
以上のように、本実施の形態に示す電子機器には、先の実施の形態に係る半導体装置が設けられている。このため、低消費電力化が図られた電子機器が実現される。
(本明細書等の記載に関する付記)
以上の実施の形態、及び実施の形態における各構成の説明について、以下に付記する。
<実施の形態で述べた本発明の一態様に関する付記>
各実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて、本発明の一態様とすることができる。また、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、互いの構成例を適宜組み合わせることが可能である。
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことが出来る。
なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態において、本発明の一態様について述べた。または、他の実施の形態において、本発明の一態様について述べる。ただし、本発明の一態様は、これらに限定されない。つまり、本実施の形態および他の実施の形態では、様々な発明の態様が記載されているため、本発明の一態様は、特定の態様に限定されない。例えば、本発明の一態様として、トランジスタのチャネル形成領域、ソースドレイン領域などが、酸化物半導体を有する場合の例を示したが、本発明の一態様は、これに限定されない。場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様における様々なトランジスタ、トランジスタのチャネル形成領域、または、トランジスタのソースドレイン領域などは、様々な半導体を有していてもよい。場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様における様々なトランジスタ、トランジスタのチャネル形成領域、または、トランジスタのソースドレイン領域などは、例えば、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、ガリウムヒ素、アルミニウムガリウムヒ素、インジウムリン、窒化ガリウム、または、有機半導体などの少なくとも一つを有していてもよい。または例えば、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様における様々なトランジスタ、トランジスタのチャネル形成領域、または、トランジスタのソースドレイン領域などは、酸化物半導体を有していなくてもよい。よって、場合によっては、または、状況に応じて、トランジスタ、トランジスタのチャネル形成領域、または、トランジスタのソースドレイン領域などは、酸化物半導体を有していなくてもよい。例えば、本発明の一態様として、メモリセルに適用した場合の例を示したが、本発明の一態様は、これに限定されない。例えば、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、別の機能を有する回路に適用してもよい。または例えば、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、メモリセルに適用しなくてもよい。
<図面を説明する記載に関する付記>
本明細書等において、「上に」、「下に」などの配置を示す語句は、構成同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている。構成同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化する。そのため、配置を示す語句は、明細書で説明した記載に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また、「上」や「下」の用語は、構成要素の位置関係が直上または直下で、かつ、直接接していることを限定するものではない。例えば、「絶縁層A上の電極B」の表現であれば、絶縁層Aの上に電極Bが直接接して形成されている必要はなく、絶縁層Aと電極Bとの間に他の構成要素を含むものを除外しない。
また本明細書等において、ブロック図では、構成要素を機能毎に分類し、互いに独立したブロックとして示している。しかしながら実際の回路等においては、構成要素を機能毎に切り分けることが難しく、一つの回路に複数の機能が係わる場合や、複数の回路にわたって一つの機能が関わる場合があり得る。そのため、ブロック図のブロックは、明細書で説明した構成要素に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、説明の便宜上任意の大きさに示したものである。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は明確性を期すために模式的に示したものであり、図面に示す形状又は値などに限定されない。例えば、ノイズによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、又は、タイミングのずれによる信号、電圧、若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
また、図面において、上面図(平面図、レイアウト図ともいう)や斜視図などにおいて、図面の明確性を期すために、一部の構成要素の記載を省略している場合がある。
<言い換え可能な記載に関する付記>
本明細書等において、トランジスタの接続関係を説明する際、ソースとドレインとの一方を、「ソース又はドレインの一方」(又は第1電極、又は第1端子)と表記し、ソースとドレインとの他方を「ソース又はドレインの他方」(又は第2電極、又は第2端子)と表記している。これは、トランジスタのソースとドレインは、トランジスタの構造又は動作条件等によって変わるためである。なおトランジスタのソースとドレインの呼称については、ソース(ドレイン)端子や、ソース(ドレイン)電極等、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また、本明細書等において「電極」や「配線」の用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」や「配線」の用語は、複数の「電極」や「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
また、本明細書等において、電圧と電位は、適宜言い換えることができる。電圧は、基準となる電位からの電位差のことであり、例えば基準となる電位をグラウンド電位(接地電位)とすると、電圧を電位に言い換えることができる。グラウンド電位は必ずしも0Vを意味するとは限らない。なお電位は相対的なものであり、基準となる電位によっては、配線等に与える電位を変化させる場合がある。
なお本明細書等において、「膜」、「層」などの語句は、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
<語句の定義に関する付記>
以下では、上記実施の形態中で言及しなかった語句の定義について説明する。
<<スイッチについて>>
本明細書等において、スイッチとは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有するものをいう。または、スイッチとは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有するものをいう。
一例としては、電気的スイッチ又は機械的なスイッチなどを用いることができる。つまり、スイッチは、電流を制御できるものであればよく、特定のものに限定されない。
電気的なスイッチの一例としては、トランジスタ(例えば、バイポーラトランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semiconductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)、又はこれらを組み合わせた論理回路などがある。
なお、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、トランジスタの「導通状態」とは、トランジスタのソースとドレインが電気的に短絡されているとみなせる状態をいう。また、トランジスタの「非導通状態」とは、トランジスタのソースとドレインが電気的に遮断されているとみなせる状態をいう。なおトランジスタを単なるスイッチとして動作させる場合には、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。
機械的なスイッチの一例としては、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のように、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いたスイッチがある。そのスイッチは、機械的に動かすことが可能な電極を有し、その電極が動くことによって、導通と非導通とを制御して動作する。
<<チャネル長について>>
本明細書等において、チャネル長とは、例えば、トランジスタの上面図において、半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲートとが重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソースとドレインとの間の距離をいう。
なお、一つのトランジスタにおいて、チャネル長が全ての領域で同じ値をとるとは限らない。即ち、一つのトランジスタのチャネル長は、一つの値に定まらない場合がある。そのため、本明細書では、チャネル長は、チャネルの形成される領域における、いずれか一の値、最大値、最小値または平均値とする。
<<チャネル幅について>>
本明細書等において、チャネル幅とは、例えば、半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲートとが重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソースとドレインとが向かい合っている部分の長さをいう。
なお、一つのトランジスタにおいて、チャネル幅がすべての領域で同じ値をとるとは限らない。即ち、一つのトランジスタのチャネル幅は、一つの値に定まらない場合がある。そのため、本明細書では、チャネル幅は、チャネルの形成される領域における、いずれか一の値、最大値、最小値または平均値とする。
なお、トランジスタの構造によっては、実際にチャネルの形成される領域におけるチャネル幅(以下、実効的なチャネル幅と呼ぶ)と、トランジスタの上面図において示されるチャネル幅(以下、見かけ上のチャネル幅と呼ぶ)と、が異なる場合がある。例えば、立体的な構造を有するトランジスタでは、実効的なチャネル幅が、トランジスタの上面図において示される見かけ上のチャネル幅よりも大きくなり、その影響が無視できなくなる場合がある。例えば、微細かつ立体的な構造を有するトランジスタでは、半導体の側面に形成されるチャネル領域の割合が大きくなる場合がある。その場合は、上面図において示される見かけ上のチャネル幅よりも、実際にチャネルの形成される実効的なチャネル幅の方が大きくなる。
ところで、立体的な構造を有するトランジスタにおいては、実効的なチャネル幅の、実測による見積もりが困難となる場合がある。例えば、設計値から実効的なチャネル幅を見積もるためには、半導体の形状が既知という仮定が必要である。したがって、半導体の形状が正確にわからない場合には、実効的なチャネル幅を正確に測定することは困難である。
そこで、本明細書では、トランジスタの上面図において、半導体とゲートとが重なる領域における、ソースとドレインとが向かい合っている部分の長さである見かけ上のチャネル幅を、「囲い込みチャネル幅(SCW:Surrounded Channel Width)」と呼ぶ場合がある。また、本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、囲い込みチャネル幅または見かけ上のチャネル幅を指す場合がある。または、本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、実効的なチャネル幅を指す場合がある。なお、チャネル長、チャネル幅、実効的なチャネル幅、見かけ上のチャネル幅、囲い込みチャネル幅などは、断面TEM像などを取得して、その画像を解析することなどによって、値を決定することができる。
なお、トランジスタの電界効果移動度や、チャネル幅当たりの電流値などを計算して求める場合、囲い込みチャネル幅を用いて計算する場合がある。その場合には、実効的なチャネル幅を用いて計算する場合とは異なる値をとる場合がある。
<<接続について>>
本明細書等において、AとBとが接続されている、とは、AとBとが直接接続されているものの他、電気的に接続されているものを含むものとする。ここで、AとBとが電気的に接続されているとは、AとBとの間で、何らかの電気的作用を有する対象物が存在するとき、AとBとの電気信号の授受を可能とするものをいう。
なお、例えば、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1を介して(又は介さず)、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2を介して(又は介さず)、Yと電気的に接続されている場合や、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1の一部と直接的に接続され、Z1の別の一部がXと直接的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2の一部と直接的に接続され、Z2の別の一部がYと直接的に接続されている場合では、以下のように表現することが出来る。
例えば、「XとYとトランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yの順序で電気的に接続されている。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている」と表現することができる。または、「Xは、トランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トランジスタのソース(又は第1の端子など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定することができる。