JP6917071B2 - 歯科用ハンドピース、歯科用ハンドピース管理システム及び歯科用ハンドピース用光ファイバーの交換方法 - Google Patents

歯科用ハンドピース、歯科用ハンドピース管理システム及び歯科用ハンドピース用光ファイバーの交換方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバーを有する歯科用ハンドピース、歯科用ハンドピース管理システム及び歯科用ハンドピース用光ファイバーの交換方法に関する。
従来、光ファイバ(光ファイバケーブル)を備えた歯科用ハンドピースとしては、例えば、特許文献1に記載された歯科用ハンドピースが知られている。特許文献1に記載の歯科用ハンドピースには、術者が手術の状況を明瞭に観察し得るように、光源からの光を、患者の口へ供給するための照明用導光部材(光ファイバー)が使用されている。
一般に、光ファイバーは、光の伝送損失の小さい石英ガラス、あるいは、シリカガラス等のガラス製光ファイバーが使用されている。ガラス製光ファイバーは、剛体で、曲げに弱いという性質がある。このため、歯科用ハンドピースに使用される光ファイバーは、歯科用ハンドピース内に固定されて配設されている。
特許文献1に記載の光ファイバーは、基端部を接続部(コネクタ)に固定し、先端を中空状のスリーブの前後方向中央部まで真っ直ぐに設置されたガイドチューブに挿入して支持されて、接続部からヘッド部(カートリッジ)まで配置されている。
このような歯科用ハンドピースは、日々の診療において、繰り返し高圧滅菌処理され、光ファイバーの劣化に伴う照度の低下の不具合が発生する。その場合、ユーザーは、メーカーに修理を依頼し、メーカー側で歯科用ハンドピースの分解や、部品の交換を行って補修を行う必要がある。
特表2000−508951号公報(図1)
しかしながら、従来の歯科用ハンドピースは、光ファイバーが劣化した場合や、不具合が起きた場合、ユーザーがメーカーに修理を依頼する必要があり、依頼時から修理完了時までに時間がかかるものであった。
このため、歯科用ハンドピースにおいて、光ファイバーが劣化して照度が低下した場合に、ユーザーが簡単に光ファイバーを交換することができる歯科用ハンドピース、歯科用ハンドピース管理システム及び歯科用ハンドピース用光ファイバーの交換方法が望まれていた。
そこで、本発明は、ユーザーが光ファイバーを容易に交換することができる歯科用ハンドピース、歯科用ハンドピース管理システム及び歯科用ハンドピース用光ファイバーの交換方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、先端部に配設されて患部治療用の工具が着脱可能に装着されるヘッド部と、後端部に配設された接続部と、前記ヘッド部と前記接続部とを連通する複数のガイド部材と、を有し、前記接続部を、エネルギーを供給する供給手段を備える歯科用ユニットに接続して使用する歯科用ハンドピースであって、前記ガイド部材は、前記ヘッド部にエネルギーを供給する供給配管を含み、前記ガイド部材の少なくとも一つは、前記接続部と前記工具の近傍との間に可撓性の光ファイバーを着脱及び挿通可能な挿通手段を有し、前記挿通手段は、前記光ファイバーが、前記接続部から前記工具の近傍に向かう方向、及び、前記工具の近傍から前記接続部へ向かう方向の双方向から貫通可能にすると共に、前記光ファイバーを設置するときに、前記光ファイバーの端部を、前記工具の近傍側、または、前記接続部側へ向けて突出可能にする出入口を有し、前記光ファイバーは、少なくとも、前記接続部側の前記出入口から突出して配置される摘み代を有し、前記摘み代を摘まんで前記挿通手段へ抜き差しすることによって交換可能であって、
前記工具の近傍とは、前記挿通手段の先端面が、前記歯科用ハンドピースのグリップ部と前記ヘッド部とを連結する当該ヘッド部の首部の下面に配置された位置であることを特徴とする。
ここで、「エネルギー」とは、照明光、レーザ光等の光や、水、洗浄液等の液体や、空気等の気体や、電力等である。
また、本発明の歯科用ハンドピース管理システムは、先端部に配設されて患部治療用の工具が着脱可能に装着されるヘッド部と、後端部に配設された接続部と、前記ヘッド部と前記接続部とを連通する複数のガイド部材と、前記接続部から前記工具の近傍に配置された挿通手段と、前記挿通手段に挿入された可撓性の光ファイバーと、を備えた歯科用ハンドピースと、前記接続部にエネルギーを供給する供給手段を備えた歯科用ユニットと、通信ネットワークを介して通信可能な処理部を備えた情報共有先との間で情報の送受信を行う通信部と、前記光ファイバーの照度データ、または、前記光ファイバーの管理データが記憶される記憶部と、予め定められた一定条件の下で照度検出手段によって検出された照度と、前記照度データを比較して、前記可撓性の光ファイバーの照度が低下しているとき、または、前記管理データに記録された可撓性の光ファイバーの経過年数を比較し、耐久年数が経過しているとき、前記歯科用ユニット、情報共有先のメーカー、あるいは、ユーザーの端末の表示部に、前記可撓性の光ファイバーの劣化及び交換を報知する報知手段と、前記情報共有先のメーカーの端末に交換用の可撓性の光ファイバーを自動的、または、任意に発注する発注手段と、光ファイバーユーザーによって交換されたことを確認するために、新たに検出された照度と前記照度データと比較し照度が改善したことを検知する照度検出手段と、前記管理データを更新する更新手段と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、先端部に配設されて患部治療用の工具が着脱可能に装着されるヘッド部と、後端部に配設された接続部と、前記ヘッド部と前記接続部とを連通する複数のガイド部材と、前記接続部から前記工具の近傍に亘って配置された挿通手段と、前記挿通手段の一端及び他端の双方から挿通自在に配置されて、光源から放射された光を一端から入光して他端から放出する光ファイバーと、を備えた歯科用ハンドピースの光ファイバー交換方法であって、前記歯科用ハンドピースは、エアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、超音波スケーラ、マルチウェイシリンジのいずれかであり、前記工具の近傍とは、前記挿通手段の先端面が、前記歯科用ハンドピースのグリップ部と前記ヘッド部とを連結する当該ヘッド部の首部の下面に配置された位置であり、前記光ファイバーは、可撓性材料によって形成された当該光ファイバーを前記挿通手段の一端及び他端の双方から挿入可能にして配置し、前記光ファイバーの端部に形成された摘み代を引き出すか、あるいは、押し出すことによって前記挿通手段から取り外して交換することを特徴とする。
本発明は、ユーザーが光ファイバーを容易に交換することができる歯科用ハンドピース、歯科用ハンドピース管理システム及び歯科用ハンドピース用光ファイバーの交換方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る歯科用ハンドピースを示す中央部拡大概略縦断面図である。 図1のII−II断面図であって、光ファイバーを分離したときの状態を示す。 歯科用ハンドピースを示す一部断面を有する側面図であり、(a)は光ファイバーの先端部に摘み代があるときの状態を示し、(b)は光ファイバーの先端部に摘み代があるときの状態を示す。 本発明の第2実施形態に係る歯科用ハンドピース管理システムを示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係る歯科用ハンドピースを示す要部斜視図である。 ヘッド部を検出補助具で覆ったときの歯科用ハンドピースを示す一部断面を有する要部概略側面図である。 光ファイバーから放射される光の照度によって光ファイバーの劣化を検出して報知する場合の手順を示すフローチャートである。 (a)〜(e)は、ガイド部材の変形例を示す説明図である。 (f)〜(i)は、ガイド部材の変形例を示す説明図である。 (j)〜(l)は、ガイド部材の変形例を示す説明図である。 (m)、(n)は、ガイド部材の変形例を示す説明図である。 (a)〜(e)は、光ファイバーの変形例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る歯科用ハンドピースの変形例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のVIII−VIII断面図である。 図8のA部拡大図である。
[第1実施形態]
まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る歯科用ハンドピース1、及び、歯科用ハンドピース用光ファイバーの交換方法について説明する。
なお、本第1実施形態では、図2に示す歯科用ハンドピース1において、ヘッド部2側を前方向、接続部3側を後方向として説明する。また、各部品においても同様とする。
≪歯科用ハンドピース≫
図2または図3に示すように、歯科用ハンドピース1は、例えば、歯科の治療に用いられる医療機器である。歯科用ハンドピース1は、ヘッド部2と、接続部3と、ガイド部材4と、光ファイバー5と、弾性樹脂部材6と、工具7と、発光体8と、を備えている。その歯科用ハンドピース1は、接続部3を歯科用ユニット410(図4参照)に接続して、所望の工具7をヘッド部2に取り付けて使用される。
なお、歯科用ハンドピース1は、ヘッド部2と、接続部3と、ガイド部材4と、光ファイバー5と、を備えていれば、機能、構造、種類等は特に限定されない。歯科用ハンドピース1は、エアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、コントラアングルハンドピース、超音波スケーラ、歯面清掃機、マルチウェイシリンジ、レーザ装置のハンドピースのうちのいずれかであればよい。
つまり、歯科用ハンドピース1は、種々のタイプのものがあり、内部にバッテリまたは外部電源からの電力で駆動するモータ(図示省略)等が内蔵されているものであっても、内蔵されていないものでもよい。また、歯科用ハンドピース1は、ヘッド部2に歯科用チップを設け電力によって超音波振動させる歯科用スケーラでもよい。また、歯科用ハンドピース1は、電力以外で駆動するものでもよい。以下、ヘッド部2にロータ(図示省略)を内蔵している歯科用ハンドピース1を例に挙げて説明する。
図2に示すように、グリップ部1aにおいて、ガイド部材4の外周部は、弾性樹脂部材6の内部に密着して埋設された状態で内在されている。このため、ガイド部材4は、グリップ部1aにおける骨部材の役目を果している。
なお、グリップ部1aは、弾性樹脂部材6によって形成されたものであっても、金属製の筒体で形成したものであってもよく、以下、グリップ部1aを弾性樹脂部材6で形成した場合を説明する。
<ヘッド部>
ヘッド部2は、患部治療用の工具7が着脱可能に装着される部位である。ヘッド部2は、歯科用ハンドピース1のグリップ部1aの先端部に設けられた略円筒状の部材である。ヘッド部2及び接続部3は、ステンレス鋼等の金属によって形成されている。ヘッド部2には、下部側に形成された工具着脱用の開口穴(図示省略)と、グリップ部1aが連結される首部2aと、工具7を回転駆動させるロータ(図示省略)等が設けられている。
首部2aの後端側の外周部には、弾性樹脂部材6で覆った状態に樹脂が成形されている。ロータ(図示省略)を内蔵したタイプの歯科用ハンドピース1は、ヘッド部2内のロータ(図示省略)を圧縮空気によって高速回転させて、ロータ軸に装着された工具7を高速回転させることで、歯牙を切削するようになっている。
<工具>
工具7は、ヘッド部2の開口穴(図示省略)内に取り付けられる柄部と、開口穴(図示省略)から突出した状態に設けられる先細状の針部と、を有する周知の切削用工具である。
<接続部>
接続部3は、ガイド部材4の後端部と、エネルギーを供給する供給手段を備える歯科用ユニット410(図4参照)に接続されたチューブ(図示省略)の先端部と、を接続する部位である。接続部3の形状、構造等は、特に限定されない。接続部3は、その一例を挙げると、図2に示すように、弾性樹脂部材6の後端部に一体に取り付けられる略筒状の金属製部材から成る。接続部3は、軸方向に貫通して形成された連通孔(図示省略)と、前端部寄りの位置に環状に形成された凹部3aと、本体被覆部後端面6dに隣接された段差部3bと、ガイド部材4が挿入されるガイド部材挿設孔3c,3dと、を有している。
<ガイド部材>
図2に示すように、ガイド部材4は、ヘッド部2と接続部3とを連通させるための管状部材である。ガイド部材4は、ヘッド部2から接続部3に亘って弾性樹脂部材6内に配置された複数の金属製パイプから成る。図1に示すように、ガイド部材4は、可撓性の光ファイバー5を挿通可能な挿通手段41と、ヘッド部2にエネルギーを供給する供給配管42,43と、から構成されている。ガイド部材4は、例えば、5本から成るが、その数は特に限定されない。
ガイド部材4の前端部は、首部2aの後端面2bからヘッド部2内に挿入されている。ガイド部材4の前端部は、ヘッド部2の後端面2bに、ろう付け等によって接合されている。ガイド部材4の後端部は、接続部3を貫通した状態で接続部3の後端部からはみ出すように突出して配設されている。ガイド部材4の後端部は、接続部3の前端面3eにろう付け等によって接合されている。
<挿通手段>
図2に示すように、挿通手段41は、グリップ部1a内に光ファイバー5を配置するためのガイドと成る光ファイバー5設置用の筒状部材である。挿通手段41は、接続部3からヘッド部2に亘って配置された金属製パイプから成る。挿通手段41は、縦断面視して、左右の供給配管42の下方に配置された左右の供給配管43の略中間位置に配置されている(図1参照)。挿通手段41は、後端部に形成された出入口41aと、前端部に形成された出入口41bと、出入口41bの近傍に形成された曲部41cと、前後方向の中央部に形成された緩やかな湾曲部41dと、を有している。
挿通手段41は、光ファイバー5が接続部3から工具7の近傍に、または、工具7の近傍から接続部3へ双方から貫通可能に配置される。挿通手段41は、前端部に略への字状に折り曲げて形成された曲部41cを有し、先端面が首部2aの下面2cから面一に露出した状態に配置されている。図3(a)、(b)に示すように、挿通手段41は、光ファイバー5の前端部及び後端部の摘み代5a,5bを、工具7の近傍側、または、接続部3側から出入可能にする出入口41a,41bを有している。
出入口41a,41bは、挿通手段41の開口端であって、光ファイバー5を交換するときの交換口となる。出入口41aの切口は、前後方向に延びる管状の挿通手段41に対して直交するように形成されている。出入口41bの切口は、前後方向に対して斜め上方方向に向けて形成された首部2aの下面2cに沿って形成されている。
挿通手段41の曲部41c付近は、曲部41cから後側が、首部2aに沿って後方向に延設され、曲部41cから前側が、工具7の先端がある方向に向けて斜めに形成されている。
<供給配管>
供給配管42,43は、従来の配管と同様に、ロータ用などの圧縮空気を供給及び排気したり、水や空気を供給したりするための流路を形成する金属製パイプから成る。
供給配管42は、例えば、図2に示すように、ロータ(図示省略)を回転させるための圧縮空気供給用のパイプと、圧縮空気排気用のパイプとの2本から成る(図1参照)。この2本の供給配管42は、接続部3及び弾性樹脂部材6において、縦断面視して略中央部分の左右に配置されている。
また、図1に示す供給配管43は、水を供給するための水供給用のパイプと、その水と共にエアを供給してミスト(霧)を生成するためのチップ用エアを供給するパイプとの2本から成る。つまり、2本の供給配管43は、工具7(図2参照)を冷却して作業効率をよくしたり、また、治療中に血液等で汚れた患部を視認し易くしたりする目的で、異物等を吹き飛ばすために使用される。供給配管43は、供給配管42よりも小径に形成されている。
<光ファイバー>
図2に示す光ファイバー5は、熱硬化性または熱可塑性の可撓性材料(弾性体)によって形成されている。光ファイバー5は、例えば、透明なポリメタクリル酸メチル系ポリマーやフッ素系ポリマーの樹脂等の樹脂製光ファイバー(光導体)から成る。このほか、光ファイバー5は、フッ化物ガラス(ZBLAN系)、ジルコニウム(ZrF)、バリウム(BaF)、ランタン(LaF)、ナトリウム(NaF)、アルミニウム(ALF)、酸化ゲルマニウム(GeO)、カルコゲナイトガラス 、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)の化合物ガラスでもよい。
また、石英の他にNaO,B,Al,GeOなどの酸化物を混合し、ガラス軟化点を低下させて加工性を高めた多成分ガラス光ファイバーであってもよい。
また、光ファイバー5は、弾性を有し、曲げることが可能なものであれば、ガラス製ファイバーと、樹脂製ファイバーとのハイブリッドのファイバーでもよい。このため、光ファイバー5は、従来の石英ガラス等のガラス製ファイバーと比較して、弾性を有し曲げに対して強く、割れ難い性質を有し、挿通手段41の形状に沿って変形する。光ファイバー5は、挿入前には単純なストレート形状で有って安価に構成される。その結果、光ファイバー5は、ユーザー500(図4参照)であっても、歯科用ハンドピース1に着脱自在に取り扱うことができる。さらに、樹脂製の光ファイバー5は、ガラス製ファイバーよりも、比重が小さく軽量で、光の伝送損失がガラス製よりも大きく、光の近距離伝送に好適であり、コストが安価であるという利点がある。
図2に示すように、光ファイバー5は、挿通手段41内に挿入、離脱できるように、挿通手段41内と略同じ形状に形成されている。光ファイバー5は、挿通手段41内に挿入したときに、前端部及び後端部の摘み代5a,5bのどちらかが、挿通手段41から食み出るように、挿通手段41よりも長く形成された略円柱形状の透明体から成る。光ファイバー5は、摘み代5a,5bと、受光面5cと、光放出面5dと、曲部5eと、湾曲部5fと、を有している。
図3(a)、(b)に示すように、摘み代5a,5bは、挿通手段41から食み出ている前後端部であって、光ファイバー5を交換する際に、術者が指で摘まんで引っ張る箇所である。摘み代5a,5bは、光ファイバー5の前端部と後端部のどちらか一方にあってもよく、また、両方にあってもよい。図3(b)に示すように、挿通手段41から突出した摘み代5bは、例えば、摘み代5bを抱持する固定具11(固定手段)によって歯科用ハンドピース1に固定される。
受光面5cは、発光体8から放出された光を取り込む面である。受光面5cは、光ファイバー5の後端面で構成されている。
光放出面5dは、受光面5cから入光した光が放出される面である。光放出面5dは、光ファイバー5の中心線に対して傾斜した前端面で構成されている。なお、光放出面5dは、図3(a)に示すように、光ファイバー5の中心線に直交するように形成した面であってもよく、また、図3(b)に示すように、首部2aの下面2cに沿って形成した面であってもよい。
図2に示すように、曲部5e及び湾曲部5fは、挿通手段41の曲部41c及び湾曲部41dに合わせて曲げて形成されている。
このような形状に形成された光ファイバー5は、歯科用ハンドピース1の接続部3側のファイバー交換口である出入口41a、または、ヘッド部2側(照明部側)のファイバー交換口である出入口41bから挿し入れられる。光ファイバー5を挿通手段41から抜き取る場合は、後側の出入口41a側、または、前側の出入口41b側から抜き取られる。
<発光体>
図3(a)、(b)に示すように、発光体8は、照明用のLEDあるいはハロゲン球、または、レーザ治療用のレーザ発振器から成る。以下、発光体8の一例として、照明用のLEDの場合を説明する。発光体8は、光ファイバー5の受光面5cの近傍、または、歯科用ユニット410(図4参照)内に配置されている。発光体8を歯科用ユニット410(図4参照)内に配置する場合は、発光体8から放射された光を光ファイバー(図示省略)によって受光面5cに導く。
<弾性樹脂部材>
弾性樹脂部材6は、ガイド部材4を覆う表皮部材である。弾性樹脂部材6は、ヘッド部2の後端部から接続部3の先端部までを、ガイド部材4を覆うようにして装着されている。弾性樹脂部材6は、本体被覆部6aと、シール部6bと、連通部(図示省略)と、係止部6cと、本体被覆部後端面6dと、ヘッド後端部被覆部6eと、を有している。
弾性樹脂部材6は、例えば、金属よりも軽く、可撓性及び弾力性を有する熱硬化性樹脂から成る。弾性樹脂部材6は、具体的には無色のシリコーン樹脂を所望の色に着色した有色の合成樹脂から成る。弾性樹脂部材6は、例えば、ガイド部材4の周囲に巻き付けたテープ形状(シート形状)の巻付樹脂部材を高温に加熱された金型内に配置されることで、溶けてグリップ部1aにモールド成形される。
図2に示すように、本体被覆部6aによって形成されたグリップ部1aは、術者が手で握って操作するための部位である。グリップ部1aは、ガイド部材4を内蔵した本体被覆部6aによって断面視して略円形状に形成されている(図1参照)。
本体被覆部6aは、ヘッド部2の後端部から接続部3の先端部までをガイド部材4を覆うように装着された部位である。本体被覆部6aは、側面視して円弧状(略逆への字状)に曲がって形成されている。
図2に示すシール部6bは、接続部3を歯科用ユニット410(図4参照)に接続したときに、接続部3と、接続部3に接続される歯科用ユニット410(図4参照)と、の間に介在されるパッキンの役目を果す部位である。シール部6bは、接続部3の後端面全体を覆うようにして装着されている。
連通部(図示省略)は、接続部3に形成された連通孔(図示省略)内に樹脂材料を充填させることで、本体被覆部6aとシール部6bとを連通させて繋いだ状態にするための部位である。
本体被覆部後端面6dは、段差部3bとで凹溝を形成するように配置されて、樹脂材料のバリを取り易くしている。
係止部6cは、環状の凹部3a内に充填して形成された樹脂材料である。係止部6c及び前記連通部(図示省略)は、弾性樹脂部材6が接続部3から剥離するのを防止する機能がある。
≪第1実施形態の作用≫
次に、図1〜図3を参照しながら本発明の第1実施形態に係る歯科用ハンドピース1、及び、歯科用ハンドピース用光ファイバーの交換方法の作用を説明する。
例えば、光ファイバー5を挿通手段41内に設ける場合は、図2に示すように、光ファイバー5の光放出面5dを出入口41aから押し込んで、配管状の挿通手段41内に配置する。そして、図3(b)に示すように、先端の光放出面5dを、首部2aの下面2cに一致する位置まで光ファイバー5を押し込んで、挿通手段41内に配置する。光ファイバー5は、可撓性の樹脂材料で形成されているので、挿通手段41が曲がって形成されていても、破損することが無い。
この場合、光ファイバー5の前後方向の長さは、挿通手段41の前後方向の長さよりも摘み代5bの分だけ長く形成されている。このため、摘み代5bは、挿通手段41の後端の出入口41aから突出した状態に配置される。例えば、摘み代5bに固定具11等を外嵌させて、コネクタ(図示省略)を接続部3に装着することによって、光ファイバー5を固定することができる。
また、図3(a)に示すように、光ファイバー5は、前端側の摘み代5aを首部2aの下面2cから突出するように配置してもよい。
そして、発光体8を点灯させると、発光体8から放射された光は、受光面5cから光ファイバー5内に入って光放出面5dから工具7の先端部位に向かって放射されて、工具7及びその周辺を照明する。
使用している光ファイバー5が劣化して新品な光ファイバー5と交換する場合は、例えば、図3(b)に示す光ファイバー5の受光面5cを、新品の光ファイバー5の前端部で押圧して、先端側の摘み代5aを出入口41aから挿通手段41内に押し込む。さらに、新品の光ファイバー5を挿通手段41内に押し込むことで、挿通手段41内の劣化した光ファイバー5を押し出して、新品の光ファイバー5に置き換える。
また、挿通手段41内に挿入されてあった劣化した光ファイバー5は、図3(a)、(b)に示すように、挿通手段41から食み出ている摘み代5a,5bを摘まんで引き出してもよい。
このように、本発明は、図2に示すように、先端部に配設されて患部治療用の工具7が着脱可能に装着されるヘッド部2と、後端部に配設された接続部3と、ヘッド部2と接続部3とを連通する複数のガイド部材4と、を有し、接続部3を、エネルギーを供給する供給手段を備える歯科用ユニット410(図4参照)に接続して使用する歯科用ハンドピース1であって、ガイド部材4は、ヘッド部2にエネルギーを供給する供給配管42を含み、ガイド部材4の少なくとも一つは、接続部3から工具7の近傍に可撓性の光ファイバー5を挿通可能な挿通手段41を有する。
これにより、光ファイバー5は、可撓性であるため、ガラス製光ファイバーと比較して、曲げに対して強く、割れることがない。このため、術者等のユーザー500(図4参照)であっても、光ファイバー5を容易に交換することができる。
また、挿通手段41は、光ファイバー5が、接続部3から工具7の近傍に向かう方向、及び、工具7の近傍から接続部3へ向かう方向の少なくとも一方の方向に貫通可能にする。
これにより、光ファイバー5は、挿通手段41の前端側と後端側のいずれからも押し込んで、交換することが可能となる。
また、挿通手段41は、光ファイバー5を設置するときに、光ファイバー5の端部を、工具7の近傍側、または、接続部3側へ向けて突出可能にする出入口41a,41bを有している。
これにより、光ファイバー5は、挿通手段41の接続部3側の出入口41a、または、工具7側の出入口41bから挿入することができる。
また、図2に示す光ファイバー5は、樹脂製光ファイバーである。
これにより、光ファイバー5は、熱硬化性または熱可塑性の樹脂製であることで、可撓性を有しているため、曲げることが可能である。
また、ガイド部材4は、金属製パイプであって、ヘッド部2の後端部から接続部3の先端部まで金属製パイプを覆うように装着された弾性樹脂部材6を有する。
これにより、ガイド部材4は、金属製パイプから成ることによって、弾性樹脂部材6のグリップ部1aの骨格部材としての機能を果たす。また、グリップ部1aは、弾性樹脂部材6によって形成されていることで、感触を良好にすることができる。
また、歯科用ハンドピース1は、エアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、コントラアングルハンドピース、超音波スケーラ、歯面清掃機、マルチウェイシリンジ、レーザ装置のハンドピースのうちのいずれかである。
これにより、光ファイバー5を有する歯科用ハンドピース1は、種々のハンドピースの照明用として使用したり、レーザ装置のレーザ光を送るための光導体としても使用したりすることができる。
また、本発明は、先端部に配設されて患部治療用の工具7が着脱可能に装着されるヘッド部2と、後端部に配設された接続部3と、ヘッド部2と接続部3とを連通する複数のガイド部材4と、接続部3から工具7の近傍に亘って配置された挿通手段41と、挿通手段41に挿通自在に配置されて、光源(発光体8)から放射された光を一端から入光して他端から放出する光ファイバー5と、を備えた歯科用ハンドピース1の光ファイバー交換方法であって、光ファイバー5は、可撓性材料によって形成された当該光ファイバー5を挿通手段41の一端、または、他端から挿入して配置し、光ファイバー5の端部に形成された摘み代5a,5bを引き出すか、あるいは、押し出すことによって挿通手段41から取り外して交換する。
これにより、光ファイバー5は、挿通手段41の一端、または、他端から摘み代5a,5bを引き出すか、あるいは、押し出すことで、容易に挿通手段41から取り外して交換することができる。
[第2実施形態]
次に、図4、図5A〜図5Cを参照して、本発明の第2実施形態に係る歯科用ハンドピース1、及び、歯科用ハンドピース管理システム100について説明する。
なお、既に説明した構成は、同じ符号を付してその説明を省略する。
≪歯科用ハンドピース≫
図4、図5Aあるいは図5Bに示すように、第2実施形態の歯科用ハンドピース1Aは、第1実施形態の歯科用ハンドピース1(図2参照)に対して、光を検出する照度検出手段9と、検出補助具10と、金属製グリップ6Aと、を有している点で相違している。歯科用ハンドピース1Aの光ファイバー5は、オートクレーブによる加熱滅菌によって劣化して光の透過率が低下すると、光ファイバー5から放射される照度が低下する。
<照度検出手段>
図5Aに示す照度検出手段9は、光ファイバー5の光放出面5dから放射された光の強度のうち、照度あるいは輝度を検出するものであって、例えば、受光素子から成る。照度検出手段9は、光ファイバー5の内部から放出された光が物体の表面を照らす照度あるいは光源に照らされた面の明るさの度合いを示す輝度を検出して、光ファイバー5の劣化状況を検出可能にするためのセンサである。照度検出手段9は、歯科用ハンドピース1Aにおいて、光ファイバー5の光放出面5dと、工具7との間に、表面を露出した状態で設置されて、光放出面5dから放射される光を検出し易い位置に設けられている。
<検出補助具>
前記物体の照度或いは輝度を検出する際に、周囲環境、検出距離、検出角度によって値が変動する場合が考えられる。図5Bに示す検出補助具10は、これら周囲環境の影響や測定条件の変動がないように照度測定時に常に同条件で測定できるようにした検出補助具である。検出補助具10は、光放出面5d及び照度検出手段9を設けたヘッド部2を全て覆って外部からの光を遮断し、光放出面5d及び照度検出手段9と、検出補助具10の内底に設けた反射板12までの距離及び角度を一定に保つように構成されている。検出補助具10は、グリップ部1aの前端部に取り付ける取付部10aを有し、ヘッド部2全体を覆うように形成された略箱状の不透明部材から成る。
<金属製グリップ>
金属製グリップ6Aは、ステンレス鋼等の金属から成るグリップ部1aである。つまり、グリップ部1aは、第1実施形態のように弾性樹脂部材6から成るものでも、金属製グリップ6Aから成るものでもよい。
≪歯科用ハンドピース管理システム≫
図4に示すように、歯科用ハンドピース管理システム100は、光ファイバー5(図5参照)を有する歯科用ハンドピース1を管理するシステムである。歯科用ハンドピース管理システム100は、歯科用ユニット410及び歯科用ハンドピース1を備えた歯科診療装置400と、制御装置200と、記憶部300と、クラウド800と、情報処理装置510を備えたユーザー500と、情報処理装置610を備えた工場600と、情報処理装置510を備えた工場600と、通信ネットワークNWと、を有して成る。
歯科用ハンドピース管理システム100は、歯科用ハンドピース1に交換可能に設けた光ファイバー5の情報を飛ばし、制御装置200に設けた通信部260で情報を送受信し、使用状況等から光ファイバー5の交換時期を算出して、光ファイバー5の交換時期を制御装置200の表示部240に表示し、術者等に知らせる装置である。
制御装置200は、データを入力したり書き換えたりする入力部210と、光ファイバー5の交換時期等を演算する演算部220と、演算したデータを出力する出力部230と、光ファイバー5の交換時期等を表示する表示部240と、光ファイバー5の交換時期等を報知する報知部250と、光ファイバー5の交換時期等のデータを送受信する通信部260と、を備えて成る。制御装置200は、例えば、歯科診療室や管理センター等に配置されて、歯科用ハンドピース1や光ファイバー5の管理等を行う中央処理装置である。
記憶部300は、医院情報310と、光ファイバー5等の耐久年数320と、光ファイバー5の照度基準値330と、歯科用ハンドピース1の滅菌回数340と、光ファイバー5が保管されている歯科診療室内の温度情報350と、光ファイバー5の照度の照度データ360等を記憶している。記憶部300のデータは、制御装置200の通信部260から、通信ネットワークNWを経由して、歯科医院内の診療室にある歯科診療装置400や、ユーザー500の情報処理装置510や、工場600の情報処理装置610や、メーカー700の情報処理装置710に伝達される。これにより、術者等のユーザー500は、歯科用ハンドピース1の交換時期を把握することができる。
記憶部300のデータは、電気情報の通信ネットワークNWを経由してクラウド800のサーバーに保存される。その保存されたクラウド800のデータは、歯科診療装置400の歯科用ユニット410の表示部(図示省略)や、ユーザー500、工場600、メーカー700の情報処理装置510,610,710から表示部511,611,711に表示して、光ファイバー5の交換時期を知らせることができる。これらの交換情報から、光ファイバー5の交換を必要とする場合は、歯科用ハンドピース1Aの光ファイバー5以外の部材を残し、光ファイバー5のみを交換可能にすることができる。
歯科診療装置400は、歯科診療室内に配置された歯科用ユニット410と、照度検出手段9を有する歯科用ハンドピース1等を備えている。歯科用ハンドピース1及び光ファイバー5の情報は、通信ネットワークNWを介して記憶部300や制御装置200に送信される。
ユーザー500は、歯科医院等の術者である。工場600は、歯科用ハンドピース1Aや光ファイバー5を製造する現場である。メーカー700は、歯科用ハンドピース1Aや光ファイバー5の製造会社である。
ユーザー500、工場600及びメーカー700は、制御装置200で演算された術者が使用している歯科用ハンドピース1Aの光ファイバー5の劣化情報等や、記憶部300の情報を、通信ネットワークNWを介して端末等の情報処理装置510,610,710の表示部511,611,711で知ることができる。
≪第2実施形態の作用≫
次に、図4、図5A、図5B及び図5Cを参照しながら本発明の第2実施形態に係る歯科用ハンドピース1A、及び、歯科用ハンドピース管理システム100を説明する。
図5A及び図5Bに示すように、歯科用ハンドピース1Aの工具7の近傍には,受光素子から成る照度検出手段9が設けられている。照度検出手段9は、一定条件下で光ファイバー5から放射される光の照度を検出する。一定条件とは、反射板の色相、彩度または明度、周囲の照度、反射板までの距離と角度が一定であることを指す。
歯科用ハンドピース1Aは、術者が使用した後に滅菌処理される。歯科用ハンドピース1Aの光ファイバー5は、高温滅菌等によって劣化して、光の透過率が低下する。光ファイバー5の劣化は、光ファイバー5から放射される光の照度を照度検出手段9で検出することで、把握することができる。
次に、図5Cを主に図5A及び図5Bを参照して、光ファイバー5から放射される光の照度によって光ファイバー5の劣化を検出して報知する場合を説明する。
その場合は、まず、図5Bに示すように、歯科用ハンドピース1Aの先端のヘッド部2に検出補助具10を装着する(ステップS1)。続いて、光源を点灯する(ステップS2)。次に、歯科用ハンドピース1Aのヘッド部2に設けた照度検出手段9(発光素子)で、光ファイバー5から放射されて反射板12で反射された光の照度を、変換された電気信号から検出する(ステップS3)。
検出された光ファイバー5から放射された光の照度の電気信号は、歯科用ハンドピース1Aが接続された歯科用ユニット410に送信され(ステップS4)、電気情報の通信ネットワークNWに接続された歯科用ユニット410の記憶部300に記憶された照度基準値330と比較される。まず、光の照度の電気信号が、色相、彩度あるいは明度の基準値を満たしているか比較される(ステップS5)。
光の照度の電気信号が、色相、彩度あるいは明度の基準値を満たしていない場合は、ステップS6に進む(ステップS5のNo)。そして、光源または照明部材の交換を行う(ステップS6)。あるいは、配線の断線の確認を歯科用ユニット410や、端末の表示部に報知し(ステップS6)、ステップS7に進む。
ステップS5で、光の照度の電気信号が、色相、彩度あるいは明度の基準値を満たしていない場合は、ステップS7に進む(ステップS5のYes)。ステップS7では、光の照度の電気信号が、照度基準値330を満たしているか比較される(ステップS7)。例えば、検出された光ファイバー5から放射された光の照度が工場出荷時と比較して7割以下に低下しているか比較する(ステップS7)。光の照度の電気信号が照度基準値330を満たしている場合(ステップS7のYes)は、光ファイバー5が劣化していないと判断して終了する。光の照度の電気信号が照度基準値330を満たしていない場合(ステップS7のNo)は、ステップS8に進む。
ステップS8では、光源の出力を上昇させて、光の照度の電気信号が照度基準値330を満たすか、再度比較する(ステップS8)。光の照度の電気信号が照度基準値330を満たしている場合(ステップS8のYes)は、光ファイバー5が出荷時の7割以下に劣化しているものの、所定の基準値よりも劣化していないと判断して終了する。光の照度の電気信号が照度基準値330を満たしておらず、光ファイバー5が劣化していると判断した場合(ステップS8のNo)は、ステップS9に進む。
ステップS9では、光源または照明部材の交換を行うことを制御装置200の報知部250から歯科用ユニット410や、端末の表示部に報知して(ステップS6)、終了する。
このように、歯科用ハンドピース管理システム100は、光ファイバー5から放射された光を電気信号に変換して、変換された光の照度の電気信号から光ファイバー5の劣化を監視することができる。劣化した光ファイバー5の情報は、歯科用ユニット410の表示部や、通信ネットワークNWに接続されたメーカー700、工場600及びユーザー500等の指定された情報処理装置510,610,710に報知される。
図4に示すように、歯科用ユニット410、ユーザー500、工場600及びメーカー700の情報処理装置510,610,710(端末)は、通信ネットワークNWに接続されて、情報交換可能になっている。このため、歯科用ハンドピース管理システム100は、光ファイバー5の照度(透過率)の情報や、光ファイバー5の耐久年数320と、歯科用ハンドピース1Aの使用状況等を管理することができる。
例えば、光ファイバー5の照度(透過率)の低下、または、光ファイバー5の耐久年数320の経過が検知された段階で、新たな光ファイバー5を新品に交換するために、メーカー700に自動的に発注することできる。
メーカー700からユーザー500に納品された光ファイバー5は、前記したように、交換する作業が簡単であるため、ユーザー500が容易に交換することができる。歯科用ハンドピース1Aの光ファイバー5が新品なものに交換されると、ユーザー500の歯科用ハンドピース1Aの光ファイバー5から放射される光の照度が高くなる。照度検出手段9が照度の低下が改善されたことを検知すると、通信ネットワークNW上に記憶されていた光ファイバー5の管理データが更新され、新しい光ファイバー5の耐久年数320の管理へ移行される。
このため、この管理データを入手したメーカー700は、メーカー700の工場600等で新たな光ファイバー5の生産計画が立て易くなる。このように、照度検出手段9で検出された情報を元に、使用されている光ファイバー5の状況を把握することができるため、光ファイバー5の研究開発や改善等にも役立てることが可能になる。
このように、ヘッド部2の近傍には、光ファイバー5から導光された光の強さを検出する照度検出手段9(受光素子)を設け、照度の検出を可能とした。
これにより、照度検出手段9は、光ファイバー5から放射された光の照度を検出して、照度の低下を監視することで、光ファイバー5の劣化状況を確認することができる。
また、図2または図4に示すように、本発明は、先端部に配設されて患部治療用の工具7が着脱可能に装着されるヘッド部2と、後端部に配設された接続部3と、ヘッド部2と接続部3とを連通する複数のガイド部材4と、接続部3から工具7の近傍に配置された挿通手段41と、挿通手段41に挿入された可撓性の光ファイバー5と、を備えた歯科用ハンドピース1と、接続部3にエネルギーを供給する供給手段を備えた歯科用ユニット410と、通信ネットワークNWを介して通信可能な処理部を備えた情報共有先(ユーザー500、工場600、メーカー700)との間で情報の送受信を行う通信部260と、光ファイバー5の照度データ360、または、光ファイバー5の管理データ(医院情報310、耐久年数320、照度基準値330、滅菌回数340、温度情報350、照度データ360等)が記憶される記憶部300と、予め定められた一定条件の下で照度検出手段9によって検出された照度と照度データ360を比較して可撓性の光ファイバー5の照度が低下しているとき、または、管理データに記録された可撓性の光ファイバー5の経過年数を比較し、耐久年数320が経過しているとき、歯科用ユニット410、情報共有先のメーカー700、あるいは、ユーザー500の端末の表示部511に、可撓性の光ファイバー5の劣化及び交換を報知する報知部250(報知手段)と、情報共有先のメーカー700の端末(情報処理装置710)に交換用の可撓性の光ファイバー5を自動的または任意に発注する発注手段と、納品された可撓性の光ファイバー5をユーザー500が交換したことを、新たに検出された照度と照度データ360と比較し、照度が改善したことを検知する照度検出手段9と、管理データを更新する更新手段と、を備えている。
これにより、歯科用ハンドピース管理システム100は、繰り返しの高圧滅菌における光ファイバー5の部材劣化に伴う照度の低下の不具合を改善するために、ユーザー500サイドでの光ファイバー5の交換を可能としている。情報共有先のユーザー500、工場600及びメーカー700は、光ファイバー5の交換すべき時期や、交換作業が行われたことを、歯科用ハンドピース1Aの照度検出手段9で検出された照度と、照度データ360とによって、通信ネットワークNWを介して知ることができる。
このため、メーカー700は、ユーザー500の歯科用ハンドピース1Aの使用状況や、光ファイバー5の劣化状況及び交換時期等を把握することができるので、それに合わせて部品を製造管理することができる。その結果、メーカー700は、効率よく所望数の光ファイバー5等の部品を適時に製造することができるので、部品の修理コストをダウンさせることができると共に部品の生産管理をし易くすることができる。
これにより、光ファイバー5は、劣化して光の透過率が低下すると、ユーザー500に対して、光ファイバー5の交換を自動的に告知されて、新品の光ファイバー5への交換が適時に促進される。このようにして交換される光ファイバー5は、光の透過率が常に高度に維持されることにより、作業部位の明瞭な状態を確保することができるため、診療効率を向上させることができる。
また、歯科用ハンドピース管理システム100は、その交換に連動させて、新品の光ファイバー5の劣化状態を監視することができる。
さらに、ガイド部材4の少なくとも一つは、既存のガイド部材4とは別に後から増設することを含む。
これにより、歯科用ハンドピース1Aは、ガイド部材4を増設して仕様を変更しても、光ファイバー5の劣化を監視することができる。
[ガイド部材の変形例]
なお、本発明は、前記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。なお、既に説明した構成は、同じ符号を付してその説明を省略する。
図6A(a)〜(e)、図6B(f)〜(i)、図6C(j)〜(l)、及び、図6D(m)、(n)は、ガイド部材4A〜4Nの変形例を示す説明図である。
図6A(a)は、ガイド部材4Aの変形例を示す側面図及び正面図である。
図6A(a)に示すように、光ファイバー5(図2参照)が挿入されるガイド部材4Aは、両端部にそれぞれ狭窄部4Aa(固定手段)を形成して、狭窄部4Aaによってガイド部材4A内に挿入された光ファイバー5(図示省略)を固定してもよい。
これにより、ガイド部材4Aは、両端部の狭窄部4Aaによって、光ファイバー5(図示省略)を保持して、光ファイバー5が軸方向に移動するのを抑制することができる。
図6A(b)は、ガイド部材4Bの他の変形例を示す側面図及び正面図である。
図6A(b)に示すように、ガイド部材4Bは、一方の端部に狭窄部4Ba(固定手段)を形成して、一か所に形成した狭窄部4Baによってガイド部材4B内の光ファイバー5(図示省略)を固定してもよい。
このようにしても、ガイド部材4Bは、狭窄部4Baによって、光ファイバー5(図示省略)を保持して、光ファイバー5が軸方向に移動するのを抑制することができる。
図6A(c)は、ガイド部材4Cの他の変形例を示す正面図及び正面図のVAC−VAC断面図である。
図6A(c)に示すように、ガイド部材4Cは、一方の端部側寄りの位置の下面部等に、溝形状の凸部4Ca(固定手段)を形成して、その凸部4Caによってガイド部材4C内の光ファイバー5(図示省略)を固定してもよい。
図6A(d)は、ガイド部材4Dの他の変形例を示す正面図及び正面図のVAD−VAD断面図である。
図6A(d)に示すように、ガイド部材4Dは、端部側寄りの位置の下面部及び上面部等の複数個所に、溝形状の凸部4Da,4Da(固定手段)を形成して、その凸部4Daによってガイド部材4D内の光ファイバー5(図示省略)を保持してもよい。
図6A(e)は、ガイド部材4Eの他の変形例を示す正面図及び正面図のVAE−VAE断面図である。
図6A(e)に示すように、ガイド部材4Eは、両端部の外周部に、径方向外側に突出した拡径部4Eaを形成し、両端の拡径部4Ea間に小径部4Eb(固定手段)を形成する。光ファイバー5(図示省略)は、ガイド部材4Eの小径部4Ebの内径を、光ファイバー5の外径と近似する寸法にする。
これにより、光ファイバー5をガイド部材4Eの小径部4Eb内に密着するように内嵌させることができるため、樹脂製の光ファイバー5をガイド部材4Eから摩擦で容易に抜け落ちないようにすることができる。
図6B(f)は、ガイド部材4Fの他の変形例を示す側面図及び正面図である。
図6B(f)に示すように、ガイド部材4Fは、狭窄部や凸部や凹部等がないストレートな円筒状の配管であってもよい。
この場合、ガイド部材4Fは、配管側に狭窄部等の固定手段のなくても、光ファイバー5側に一つ以上の凸部、または、光ファイバー5の外周面の一部を広大にするなどして構成すれば、ガイド部材4Fに光ファイバー5を固定することができる。
図6B(g)は、ガイド部材4Gの他の変形例を示す側面図及び正面図である。
図6B(g)に示すように、ガイド部材4Gは、外周面全体にテーパ部4Gaを形成してもよい。
このように、ガイド部材4Gは、テーパ部4Gaを形成し、このガイド部材4G内に挿入される光ファイバー5の外周面にも、テーパ部を形成して、両者のテーパ面を密着するようにして嵌合させれば、摩擦によって固定することができる。
図6B(h)は、ガイド部材4Hの他の変形例を示す側面図及び正面図である。
図6B(h)に示すように、ガイド部材4Hに形成するテーパ部4Haは、外周面の一部であってもよい。例えば、ガイド部材4Hの外周面の前後方向一方側の半分にテーパ部4Haを形成してもよい。
このように、ガイド部材4Hは、外周面の一部にテーパ部4Haを形成しても、前記同様に、両者のテーパ面を密着するようにして嵌合させれば、摩擦によって固定することができる。
このように、本発明の歯科用ハンドピース1の変形例は、ガイド部材4A〜4Dは、光ファイバー5を任意の位置に固定する固定手段を有し、固定手段は、ガイド部材4A〜4Dの内径の中心方向の少なくとも一部に形成された凸部4Ca,4Da、または、ガイド部材4A,4Bの内径よりも小径に形成された狭窄部4Aa,4Baから成る。
これにより、可撓性の光ファイバー5は、凸部Ca,4Da、または、狭窄部4Aa,4Baによって軸方向の移動が規制されて、ガイド部材4A〜4D内から抜け落ちないように配置することができる。
図6B(i)は、ガイド部材4Iの他の変形例を示す側面図及び正面図である。
図6B(i)に示すように、ガイド部材4Iは、前後方向の中央部寄りの位置に分岐部4Iaを設けて、複数に分かれるように形成してもよい。この場合は、ガイド部材4I内に挿入される光ファイバー5(図示省略)は、ガイド部材4Iの形状に合わせて、二股状に形成し、後側から分岐部4Ia側に向けてガイド部材4I内に挿入する。
これにより、ガイド部材4Iは、分岐部4Iaを形成することで、二股状に分かれた箇所で、ガイド部材4I内に挿入される光ファイバー5を係止させて支持することができるので、光ファイバー5が前方向に移動するのを規制することができる。
このように、挿通手段41は、複数に分岐して形成され、光ファイバー5(図示省略)は、挿通手段41の分岐に合わせて複数に分岐して形成してもよい。
これにより、挿通手段41内に挿入される光ファイバー5(図示省略)は、分岐部4Iaによって前後方向に移動が規制されるので、挿通手段41内に安定した状態に配置することができる。また、挿通手段41は、分岐部4Iaによって、一か所から導入した光を複数個所に分けて放出することができる。
図6C(j)は、ガイド部材4Jの他の変形例を示す概略正面図である。
図6C(j)に示すように、ガイド部材4Jは、両端面に、軸方向に対して傾斜した傾斜面4Ja,4Jbを有するものであってもよい。この場合、ガイド部材4Jに挿入される光ファイバー5(図示省略)は、ガイド部材4Jの形状に合わせて、両端面を斜めに形成する。
これにより、ガイド部材4J及び光ファイバー5(図示省略)は、光の入射角度及び出射角度を変えて、所望方向に照明光が放出されるように調整することが可能となる。
図6C(k)は、ガイド部材4Kの他の変形例を示す概略正面図である。
図6C(k)に示すように、ガイド部材4Kは、1つのガイド部材4Kに複数の光ファイバー5(図示省略)を挿入配置することができる複数の挿通孔4Ka,4Kbを形成してもよい。
これにより、ガイド部材4Kは、1本であっても、複数の光ファイバー5(図示省略)を配置することができる。
図6C(l)は、ガイド部材4Lの他の変形例を示す概略正面図である。
図6C(l)に示すように、ガイド部材4Lは、1つの円柱形状の部材内に、二股状に分岐した光ファイバー設置孔4Laを形成してもよい。つまり、ガイド部材4Lは、1つの光取入口4Lbと、光取入口4Lbから分岐した2つ(複数)の光放出口4Lc,4Ldと、を有している。
これにより、ガイド部材4Lは、1つの円柱形状の部材であっても、光を放出する箇所を2つに分けることが可能である。このため、ガイド部材4Lは、外面形状が複雑化することがない。
図6D(m)は、ガイド部材4Mの他の変形例を示す概略正面図である。
図6D(m)に示すように、ガイド部材4Mは、1つの円筒形状の部材を、二股状に切り裂いて、二股状に形成してもよい。この場合、二股状に裂かれた分岐部4Ma,4Mbは、縦断面視して、半円形状に形成されている。
これにより、ガイド部材4Mは、1つの円柱形状の部材を半分に切り裂くようにして2つの半円形状の分岐にしてもよい。この場合、光ファイバー5(図示省略)の外周面は、芯部の屈折率と相違しているので、漏光することがないため、ガイド部材4Mが縦断面視しても半円形状であっても、光を漏れなく導光させることができる。
図6D(n)は、ガイド部材4Nの他の変形例を示す概略正面図である。
前記図6B(i)では、Y字状(略放射状)に分岐したガイド部材4Iを説明したが、これに限定されるものではない。ガイド部材4Nは、図6D(n)に示すように、1つの円筒形状の光導入部側筒部4Naに対して、分岐した二股状の光導出側分岐筒部4Nb,4Ncを、光導入部側筒部4Naの中心線に沿って延設してもよい。
これにより、2つの光導出側分岐筒部4Nb,4Ncは、互いに平行に配置されて、同じ方向に向けて光を放出するように配置することができる。
このように、ガイド部材4A〜4Nは、照明する非照明体に応じて適宜な形状に変更してもよい。
[光ファイバーの変形例]
図7(a)〜(e)は、光ファイバー5A〜5Eの変形例を示す説明図である。
図7A(a)は、光ファイバー5Aの変形例を示す正面図である。
図7A(a)に示すように、光ファイバー5Aは、光の放出側の端部を凸レンズ形状に形成した凸レンズ部5Aaを有するものであってもよい。
これにより、光ファイバー5Aは、凸レンズ部5Aaによって光を集光させて局部的に明るく照明させることができる。
図7A(b)は、光ファイバー5Bの変形例を示す正面図である。
図7A(b)に示すように、光ファイバー5Bは、光の放出側の端部を凹レンズ形状に形成した凹レンズ部5Baを有するものであってもよい。
これにより、光ファイバー5Bは、凹レンズ部5Baによって光を拡散させて広範囲にわたって照明可能にさせることができる。
図7A(c)は、光ファイバー5Cの変形例を示す正面図である。
図7A(c)に示すように、光ファイバー5Cは、光の放出側の端部に艶消し加工を施した艶消し部5Caを有するものであってもよい。
これにより、光ファイバー5Cは、艶消し部5Caによって照射される光の輪郭をぼかした状態の光の照度を低下させて照明させることができる。
このように、光ファイバー5A〜5Cは、少なくとも一方の端部に凸レンズ部5Aa、凹レンズ部5Ba、あるいは、艶消し部5Caを有していてもよい。
これにより、光ファイバー5A〜5Cから放出される光を、集光させたり、拡散させたり、乱反射させたりして、照度を調整することができる。
図7A(d)は、光ファイバー5Dの変形例を示す正面図である。
図7A(d)に示すように、光ファイバー5Dは、光の放出側の端部に光学フィルタ5Daを設けてもよい。
これにより、光ファイバー5Dは、光学フィルタ5Daによって、種々の光を放出するようにすることができる。光学フィルタ5Daは、例えば、光の波長を変えられるようにすることで、齲蝕や歯垢、切削した歯牙に充填したコンポジットレジン等の視認性の向上を図ることができる。また、光学フィルタ5Daは、照度は低下するものの、特定波長のみが抽出されるようにすることができる。
なお、樹脂製の光ファイバー5Dを加工して光学フィルタ5Daを設けた場合は、光量が制限されるものの、光の照度を検出する照度検出手段9により照度を検知して、所望の照度が得られる程度に、調光手段を設けて照明の出力を自動的に調整できるようにしてもよい。
図7A(e)は、光ファイバー5Eの変形例を示す正面図である。
図7A(e)に示すように、光学フィルタ5Eaは、光ファイバー5Eの光の取入口側の端部に設けてもよい。このようにしても、前記同様な効果が得られる。
このように、光ファイバー5D,5Eは、少なくとも一方の端部に光学フィルタ5Da,5Eaを備えていてもよい。
これにより、光学フィルタ5Da,5Eaは、光ファイバー5D,5Eから放出される光を調整することができる。
[光ファイバーのその他の変形例]
また、光ファイバー5は、図2に示す摘み代5a,5bを有していないものであってもよい。つまり、光ファイバー5は、光ファイバー5の長さが挿通手段41の長さと同等、または、それ以下の長さであってもよい。そのような摘み代5a,5bが無い光ファイバー5を新品な光ファイバー5に交換する場合は、新品の光ファイバー5を古い光ファイバー5が挿入されている挿通手段41の光ファイバー交換口である出入口41aに押し込むようにして挿入する。すると、古い光ファイバー5は、新しい光ファイバー5に押し出されるので、新しい光ファイバー5に交換することができる。
なお、交換の際には、挿通手段41内の光ファイバー5を押し出すための棒状の治具(図示省略)を使用してもよい。
[歯科用ハンドピースの変形例]
図8は、本発明の実施形態に係る歯科用ハンドピース1Bの変形例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のVIII−VIII断面図である。図9は、図8のA部拡大図である。
図8(a)、(b)及び図9に示す歯科用ハンドピース1Bは、LED素子から成る発光体8Bと、発光体8Bから発した光を導く可撓性の光ファイバー5Fと、光ファイバー5Fが挿入される管状のガイド部材4Pと、ヘッド部2と、接続部3Bと、弾性樹脂部材6Bと、を備えている。
ガイド部材4Pは、弾性樹脂部材6Bの骨格の役目も果たす。ガイド部材4Pは、後端の出入口41Paが、弾性樹脂部材6Bの後端の本体被覆部後端面6Bdに面一に配置され、前端の出入口41Pbが、弾性樹脂部材6Bの前端面を挿通してヘッド部2の首部2aの下面2cまで配置されている。ガイド部材4Pの後側開口端部の近傍には、発光体8Bが対向配置されている。
光ファイバー5Fは、後端の受光面5Fcが、ガイド部材4Pの開口端に一致させて配置され、前端が、首部2aの下面2cから摘み代5Faが突出し、光放出面5Fdが工具7(図示省略)の前端部の方向に向けて斜めに配置されている。
弾性樹脂部材6Bには、前端部にヘッド部2が連結され、後端部に接続部3Bが連結されている。弾性樹脂部材6B内には、挿通手段41Pと、供給配管42P,43Pと、から成るガイド部材4Pが、固定されている。軟質樹脂から成る弾性樹脂部材6Bの後端部には、金属または硬質樹脂から成る補強部材61Bがインサート成形されている。
接続部3Bには、後端の出入口41Paに対向配置された発光体8Bが配置された接続部本体31Bと、接続部本体31Bに係止されたカプラ32Bと、カプラ32Bにバネ部材33Cを介在して係止される可動係止体34Bと、を主に備えて成る。
接続部本体31Bには、発光体8Bを設置するための発光体設置孔31Baが、ガイド部材4Pの出入口41Paに合わせて軸線方向に沿って穿設されている。発光体設置孔31Ba内には、前側開口部側から、発光体8Bが接合された基板35Bと、基板35Bが装着された支持体36Bと、支持体36Bを発光体設置孔31Ba内に保持する固定具37Bと、が順に着脱可能に挿入されている。
カプラ32Bには、基端部が歯科用ユニット410に接続されて、先端部が供給配管42P,43Pに接続されたチューブ(図示省略)及び電線(図示省略)の先端部に設けられたコネクタ420が、着脱可能に取り付けられる。
基板35Bには、この基板35Bから支持体36Bを介在して固定具37Bの後面から突出した導電線38Bが設けられている。導電線38Bは、カプラ32Bにコネクタ420を接続することで、コネクタ420に設けられた相手側接続コネクタ(図示省略)に電気的に接続される。その際には、供給配管42P,43Pの後端に設けられた接続コネクタ42Pa,43Paが、コネクタ420の設けられた相手側接続コネクタ(図示省略)に連結される。
このように、歯科用ハンドピース1Bは、接続部3に発光体8Bを有していることで、発光体8Bから放射された光を効率よく光ファイバー5Fに送ることができる。また、光ファイバー5Fが劣化して光の透過率が低下した場合は、前端部の摘み代5Faを摘まんで引き出して交換すればよい。
1,1A,1B 歯科用ハンドピース
2 ヘッド部
3,3B 接続部
4,4A〜4N,4P ガイド部材(配管)
4Ba,4Ca 凸部
4Aa,4Ba 狭窄部
5,5A,5B,5C,5D,5E,5F 光ファイバー
5a,5b,5Fa 摘み代
5Aa 凸レンズ部
5Ba 凹レンズ部
5Ca 艶消し部
5Da,5Ea 光学フィルタ
6 弾性樹脂部材
7 工具
8,8B 発光体
9 受光素子(照度検出手段)
41,41P 挿通手段
41a,41b,41Pa,41Pb 出入口
42,42P 供給配管
100 歯科用ハンドピース管理システム
200 制御装置(発注手段、更新手段)
250 報知部(報知手段)
260 通信部
300 記憶部
310 医院情報(管理データ)
320 耐久年数(管理データ)
330 照度基準値(管理データ)
340 滅菌回数(管理データ)
350 温度情報(管理データ)
360 照度データ(管理データ)
400 歯科診療装置
410 歯科用ユニット
500 ユーザー(情報共有先)
510,610,710 情報処理装置(端末)
511,611,711 表示部
600 工場(情報共有先)
700 メーカー(情報共有先)
NW 通信ネットワーク

Claims (11)

  1. 先端部に配設されて患部治療用の工具が着脱可能に装着されるヘッド部と、
    後端部に配設された接続部と、
    前記ヘッド部と前記接続部とを連通する複数のガイド部材と、を有し、
    前記接続部を、エネルギーを供給する供給手段を備える歯科用ユニットに接続して使用する歯科用ハンドピースであって、
    前記ガイド部材は、前記ヘッド部にエネルギーを供給する供給配管を含み、
    前記ガイド部材の少なくとも一つは、前記接続部と前記工具の近傍との間に可撓性の光ファイバーを着脱及び挿通可能な挿通手段を有し、
    前記挿通手段は、前記光ファイバーが、前記接続部から前記工具の近傍に向かう方向、及び、前記工具の近傍から前記接続部へ向かう方向の双方向から貫通可能にすると共に、前記光ファイバーを設置するときに、前記光ファイバーの端部を、前記工具の近傍側、または、前記接続部側へ向けて突出可能にする出入口を有し、
    前記光ファイバーは、少なくとも、前記接続部側の前記出入口から突出して配置される摘み代を有し、前記摘み代を摘まんで前記挿通手段へ抜き差しすることによって交換可能であって、
    前記工具の近傍とは、前記挿通手段の先端面が、前記歯科用ハンドピースのグリップ部と前記ヘッド部とを連結する当該ヘッド部の首部の下面に配置された位置であること、
    を特徴とする歯科用ハンドピース。
  2. 前記ガイド部材は、前記光ファイバーを任意の位置に固定する固定手段を有し、
    前記固定手段は、前記ガイド部材の内径の中心方向の少なくとも一部に形成された凸部、または、前記ガイド部材の内径よりも小径に形成された狭窄部から成ること、
    を特徴とする請求項1に記載の歯科用ハンドピース。
  3. 前記光ファイバーは、樹脂製光ファイバーであること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯科用ハンドピース。
  4. 前記光ファイバーは、少なくとも一方の端部に凸レンズ部、凹レンズ部、あるいは、艶消し部を有していること、
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の歯科用ハンドピース。
  5. 前記光ファイバーは、少なくとも一方の端部に光学フィルタを備えていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の歯科用ハンドピース。
  6. 前記ガイド部材は、金属製パイプであって、
    前記ヘッド部の後端部から前記接続部の先端部まで前記金属製パイプを覆うように装着された弾性樹脂部材を有すること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の歯科用ハンドピース。
  7. 前記歯科用ハンドピースは、エアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、コントラアングルハンドピース、超音波スケーラ、歯面清掃機、マルチウェイシリンジ、レーザ装置のハンドピースのうちのいずれかであること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の歯科用ハンドピース。
  8. 前記ヘッド部の近傍には、前記光ファイバーから導光された光の強さを検出する受光素子を設け、照度の検出を可能としたこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の歯科用ハンドピース。
  9. 先端部に配設されて患部治療用の工具が着脱可能に装着されるヘッド部と、
    後端部に配設された接続部と、
    前記ヘッド部と前記接続部とを連通する複数のガイド部材と、
    前記接続部から前記工具の近傍に配置された挿通手段と、
    前記挿通手段に挿入された可撓性の光ファイバーと、を備えた歯科用ハンドピースと、
    前記接続部にエネルギーを供給する供給手段を備えた歯科用ユニットと、
    通信ネットワークを介して通信可能な処理部を備えた情報共有先との間で情報の送受信を行う通信部と、
    前記光ファイバーの照度データ、または、前記光ファイバーの管理データが記憶される記憶部と、
    予め定められた一定条件の下で照度検出手段によって検出された照度と、前記照度データを比較して、前記可撓性の光ファイバーの照度が低下しているとき、または、前記管理データに記録された可撓性の光ファイバーの経過年数を比較し、耐久年数が経過しているとき、前記歯科用ユニット、情報共有先のメーカー、あるいは、ユーザーの端末の表示部に、前記可撓性の光ファイバーの劣化及び交換を報知する報知手段と、
    前記情報共有先のメーカーの端末に交換用の可撓性の光ファイバーを自動的、または、任意に発注する発注手段と、
    光ファイバーがユーザーによって交換されたことを確認するために、新たに検出された照度と前記照度データとを比較して照度が改善したことを検知する照度検出手段と、
    前記管理データを更新する更新手段と、を備えていること、
    を特徴とする歯科用ハンドピース管理システム。
  10. さらに前記ガイド部材の少なくとも一つは、既存のガイド部材とは別に後から増設することを含むこと、
    を特徴とする請求項に記載の歯科用ハンドピース管理システム。
  11. 先端部に配設されて患部治療用の工具が着脱可能に装着されるヘッド部と、
    後端部に配設された接続部と、
    前記ヘッド部と前記接続部とを連通する複数のガイド部材と、
    前記接続部から前記工具の近傍に亘って配置された挿通手段と、
    前記挿通手段の一端及び他端の双方から挿通自在に配置されて、光源から放射された光を一端から入光して他端から放出する光ファイバーと、を備えた歯科用ハンドピースの光ファイバー交換方法であって、
    前記歯科用ハンドピースは、エアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、超音波スケーラ、マルチウェイシリンジのいずれかであり、
    前記工具の近傍とは、前記挿通手段の先端面が、前記歯科用ハンドピースのグリップ部と前記ヘッド部とを連結する当該ヘッド部の首部の下面に配置された位置であり、
    前記光ファイバーは、可撓性材料によって形成された当該光ファイバーを前記挿通手段の一端及び他端の双方から挿入可能にして配置し、前記光ファイバーの端部に形成された摘み代を引き出すか、あるいは、押し出すことによって前記挿通手段から取り外して交換すること、
    を特徴とする歯科用ハンドピース用光ファイバーの交換方法。
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