JP6916583B2 - 流動化砂の製造方法 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

本発明は、地盤改良に用いられる砂材料に流動化剤を混ぜてポンプ圧送可能な状態とした流動化砂の製造方法に関する。
サンドコンパクションパイル工法(SCP工法)は、液状化対策等として多用されており、地盤中に締固めた砂杭を造成することで地盤の密度を増加させるものである。このSCP工法では、大型施工機械を用いるため施工スペースの確保上の制約から適用できない場合が多い。代用工法として、小型施工機を用いる薬液注入系やセメントモルタルを圧入する工法を適用することもあるが、コストが高くなる。このような背景から、本出願人らは、特許文献1や2に開示されるごとく材料砂をポンプで圧送可能な流動化状態にし、地盤への圧入を行うことでコスト削減と環境負荷の低減を可能にした圧入式砂杭造成工法を開発し既に実用化している。この工法は、砂圧入式静的締固め工法やSAVE−SP工法(登録商標)と称され、小型施工機の使用により狭隘地での施工、既設構造物直下の改良にも対応可能である。
特許文献1は圧入式砂杭造成工法の基本を開示している。この工法では、材料砂に含水比調整用水と共に流動化剤と遅効性塑性化剤とを含有する砂杭材料流動化物(以下、流動化砂と言う)を、流動状態を保持したまま地盤中に圧入し、地盤中で塑性化させる。細部は、図6に例示されるごとく中空管23を地盤中に設計深度まで貫入した後、中空管23を通して流動化砂を地表から地中に圧入し、地中に該流動化砂を残致し、この上に次のステップ分の流動化砂を圧入し、これを繰り返すことで所定長さの改良体25を造成する。符号10は流動化砂製造プラント、1は流動化砂供給手段、2は砂材料供給手段、3は流動化剤供給手段、4は圧送ポンプ、5は遅効性塑性化剤供給装置である。また、特許文献2は流動化砂の作製プラントを開示している。この作製プラントでは、材料砂に流動化剤を混合して流動化砂を作製するプラントであり、流動化砂は砂材料に水、流動化剤、遅効性塑性剤の順に混合する。好ましくは流動化砂は砂材料の重量を計測し、その重量に基づき水、流動化剤、遅効性塑性剤を自動計算して混合する。
図7は施工時における流動化砂の状態変化を示した模式図である。(a)は圧入前の流動化砂を示す。流動化砂は、中空管から地盤中に圧入されるまでは流動化剤(例えば、アニオン系高分子材料)が砂の粒子同士の間隙水の粘性を高め、粒子同士の摩擦をなくし砂と水との分離を抑制して、高い流動性を維持している。(b)は圧入中の流動化砂を示す。圧入中は、流動化砂が脱水し密な状態に締め固められる。流動化剤は網状で残る。(c)は塑性化終了状態を示す。この状態では、遅効性塑性化剤が電気的に流動化剤を中和して流動化剤の網状構造を保持できなくなり粒子同士の摩擦を回復している。
また、以上の圧入式砂杭造成工法では、直径100〜200mm程度の中空管が用いられ、流動化砂の地中圧入により直径500〜700mm程度の改良体を造成することが多い。施工に際しては、対象地盤の特性が事前調査で把握されて、それに応じて材料砂の選定と配合仕様を決定したり、製造した流動化砂としてテーブルフロー試験、ブリーディング試験、テクスチャー試験により適用性を判断し、使用可否を決定している。また、原料の材料砂に関しては粒度分布で使用可能な規定範囲を設定している。
特許第5188894号公報 特許第5189951号公報
しかし、実際の施工では、粒度分布で使用可能な規定範囲内にある材料砂についても、製造した流動化砂として地中に圧入するとき圧力が短時間で高くなったり圧送ロスが増大して圧入量が目標値に達しなくなることがある。本出願人は、その原因を調べてきたところ、対象の材料砂や水に金属イオンを多く含有するものや、細粒分含有率が高く比較的大きな粒径を有する材料砂や、砂産地で対象の砂を洗う工程で用いられる薬剤の影響などが挙げられることが分かった。
ここで、次の表1は産出地別の材料砂の物性特徴をまとめた一例である。木曽川産と吉良産の材料砂はD50(平均粒径)の値が使用範囲から外れており、万田野産と戸崎産の材料砂は細粒分含有率が高くなっている。法木産は金属イオンの含有量が多く塑性化の進行が早いことが確認されている。勿論、法木産以外の材料砂にも金属イオンが含有されている可能性がある。
表1:材料砂の産出地別特性

Figure 0006916583
下記表2は表1の各材料砂を用いて特許文献2の方法で製造した流動化砂について、物性試験としてテーブルフローとテクスチャーを調べた一例を示している。表2中の基準値は、従来より圧入式砂杭造成工法に適用可能とされた範囲であり、含水比は30〜40%、テーブルフローは170〜230、テクスチャーの貫入応力は6000(Pa)以下である。これらの値は、含水比だけではなく、製造後の経過時間により変化するため少なくともテーブルフローやテクスチャーについては製造1時間後の値で満たしていることが好ましい。この点から、表1の材料砂を使用して製造された流動化砂は、製造1時間後でいずれもがテクスチャー試験による貫入応力が基準値である6000(Pa)を超えてしまい使用できない砂であることが分かる。また一部の材料砂ではテーブルフロー値も基準値外となっている。
本出願人は、このような流動性喪失の対策として、金属イオン等の陽イオンを電荷中和可能なイオン電荷中和用添加剤を添加することである程度改善されることを見出した(特願2017−109646)。但し、このイオン電荷中和用添加剤は、流動性喪失の要因が金属イオンを多く含む場合だとそれなりの改善効果が得られるが、金属イオンを除く他の要因による場合だと効果を得ることができなかった。そこで、本出願人は流動性喪失の対策として更に有効な構成を検討追求してきた効果、本発明の完成に至った。
表2:表1の材料砂を用いた流動化砂(非イオン系流動化保持剤添加なし)の試験結果

Figure 0006916583

・表2中の「×」はテーブルフローやテクスチャー(貫入応力)の値が基準値外であることを示す。
・*法木産の含水比30%で流動化保持剤の添加量0%のものはテクスチャー(貫入応力)が248,679(Pa)以上となる。
本発明の目的は、圧入式砂杭造成工法や砂充填工法の適用に際し、適用が困難である材料砂でも流動性喪失の対策として、金属イオンを含め、更に材料砂の粒度等に起因した流動性喪失にも有効に対応できる非イオン系の流動化保持剤を添加することで製造される流動化砂として経時的な性状を改善して適用可能にすることにある。他の目的は以下の内容説明のなかで明らかにする。
上記目的を達成するため請求項1の発明では、材料砂に含水比調整用水と共に流動化剤を加えて圧送ポンプにより配管を通して移送可能に処理される地盤改良用の流動化砂の製造方法において、前記含水比調整用水と共に非イオン系の流動化保持剤としてヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)を前記材料砂に混入した後、前記流動化剤と遅効性塑性化剤とを混入することを特徴としている。
また、請求項2の発明は、材料砂に含水比調整用水と共に流動化剤を加えて圧送ポンプにより配管を通して移送可能に処理される地盤改良用の流動化砂の製造方法において、前記含水比調整用水に非イオン系の流動化保持剤としてヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)を溶解した含水比調整用水を前記材料砂に混入した後、前記流動化剤と遅効性塑性化剤とを混入することを特徴としている。
以上の本発明は、以下のように更に具体化されることがより好ましい。
すなわち、請求項1又は2により製造される前記流動化砂は、テクスチャー試験より少なくとも作製1時間経過時の貫入応力が約6,000(Pa)以下となっている構成である。
請求項1と2の発明は、流動化砂が時間と共に流動性を喪失させる要因を前記材料砂や含水比調整用水に有する場合、非イオン系の流動化保持剤としてヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)により流動化砂の経時的な性状を改善して正常な圧入施工を維持可能となる。この場合、原料の材料砂に対し流動化保持剤を混ぜる時期が重要であり、材料砂に流動化剤と同時に混ぜたり、流動化剤を混入した後に混ぜると改善効果がさほど期待できない。これは、材料砂に対し流動化剤を混ぜる前に、非イオン系の流動化保持剤としてヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)を材料砂に混ぜて阻害要因を予め解消ないしは抑制することが必須となる。
以上のように本発明で製造される流動化砂は、原料の材料砂として、粒度分布等の規定範囲を満足しているにもかかわらず適用不能であった材料砂が使用可能となることにより、使用する材料砂の適用範囲を広げ、引いては経費低減と共に流動化砂を用いる地盤改良工法の適用機会拡大に寄与できる。
また、後述の実施例から推察されるごとく流動化砂の含水比を低く抑えることが可能となり、それによって地盤中への投入容量も少なくして地盤変位を生じなくする上でも有効となる。
請求項3の発明では、改善後の流動化砂の性状として、特に重要な貫入応力、つまりテクスチャー試験より作製1時間経過時の流動化砂の貫入応力が6,000(Pa)以下に改善される点を特定したものである。この値は現状の実施工で好ましいとされている基準値を満たすことを明確化したことに意義がある。
以上の各発明では、請求項1から3の何れかに記載の流動化砂の製造方法において、流動化砂の理想的な組成を明確化したものであり、流動化砂として上記段落0004に記載したと同じように正常に機能する。
本発明の圧入式砂杭造成工法や砂充填工法を実施する場合の装置構成を示した説明用の模式図である。 本発明を適用した流動化砂(非イオン系流動化保持剤を添加した実施例)の物性試験結果のうち、(a)と(b)は材料砂が法木産を用い、含水比30.0%の流動化砂のテーブルフローとテクスチャー試験結果を示すグラフである。 本発明を適用した流動化砂(非イオン系流動化保持剤を添加した実施例)の物性試験結果のうち、(a)と(b)は材料砂が法木産を用い、含水比32.5%の流動化砂のテーブルフローとテクスチャー試験結果を示すグラフである。 本発明を適用した流動化砂(非イオン系流動化保持剤を添加した実施例)の物性試験結果のうち、(a)と(b)は材料砂が法木産を用い、含水比35%の流動化砂のテーブルフローとテクスチャー試験結果を示すグラフである。 本発明を適用した流動化砂(非イオン系流動化保持剤を添加した実施例)の物性試験結果のうち、(a)と(b)は材料砂が法木産を用い、含水比37%の流動化砂のテーブルフローとテクスチャー試験結果を示すグラフである。 特許文献1に開示されている砂杭造成装置を示す説明図である。 (a)〜(c)は施工時における流動化砂の状態変化を示す説明図である。
以下、本発明を適用した形態例を図面を参照して説明する。この説明では、砂圧入式静的締固め工法や砂充填工法に用いられる施工機、流動化砂製造プラント、流動化砂の製造方法、地盤改良工法である砂圧入式静的締固め工法を述べた後、実施例を挙げて本発明の利点を明らかにする。
(地盤改良工法)本発明で製造される流動化砂を使って地盤改良工法を行うときに用いられる施工機は、大別すると、中空管をリーダに沿って垂直に貫入したり引き抜くクローラタイプと、中空管を補助クレーンに吊り下げた状態で貫入したり引き抜くボーリングマシンタイプと、中空管を任意の角度に貫入したり引き抜くロータリーパーカッションドリルタイプとがあり、対象地盤や施工深度などに応じて選択される。
図1は小型クローラタイプの施工機1の一例であり、流動化砂製造プラント2と共に模式的に示している。この施工機1は、中空管3を上下動する昇降機構4と、昇降機構4に保持されて中空管3を回動する回転機構5と、中空管の上端3aに設けられたスイベル15と、製造プラント2で作られた流動化砂を圧送するポンプPと、ポンプPの出口とスイベル15を接続している管路16と、管路16の途中に設けられて圧送されている流動化砂の圧力を検出する圧力計6を備えている。
ここで、昇降機構4は、ベースマシン10により移動可能に起立された柱状リーダー12の一側に沿ってラック・ピニオン機構等を介して上下動される。回転機構5は、昇降機構4でリーダー12に沿って昇降されると共に、中空管3をモーター及び減速ギア機構等を介し正転・逆転する。ベースマシン10は、運転室11の前方にリーダー12の下端側を保持し、運転室11の後方側に図示を省いた油圧装置や電動機等を搭載している。運転室11には各種の施工用操作部や制御部が配設されている。リーダー12は、起状シリンダ13等により支持されており、下側に付設されて中空管3の振れを規制する振止具18、上側に付設されて管路16の上側を支えるガイド具17などを有している。管路16の上端は、スイベル15を介し中空管3の上端3aに接続されている。
ポンプPは、特に高い吸込み力、機密性、空気の吸込みを起こさず、流動化砂性状の変化を低く抑えられるものとして、圧送構造が油圧ピストンを利用したタイプが選択されている。ポンプ駆動は、運転室11に配置された制御部を介して自動制御、又は操縦者により制御される。圧力計6は、ポンプPで圧送されている流動化砂の圧力を検出して中空管3の下端開口より地盤側領域つまり中空管引き抜きにより密度が低くなった箇所及びその周囲に圧入されるときの流動物の圧入圧力を推定可能にする。そして、圧力計6は、施工時において、流動化砂の圧送時の圧力を検出し、その検出信号を運転室11の制御部に送信している。制御部では、その検出信号に基づいて流動物の圧入圧力として、設定圧入圧力になったときにポンプPが駆動停止するようになっている。
(流動化砂製造プラント)この製造プラント2は、混合室21及びアジテータ室22等を有した製造装置20を中心として、混合室21に対し、砂材料7を投入するバックホウ等の砂供給手段23、非イオン系の流動化保持剤を供給する流動化保持剤供給手段24、流動化剤を投入する流動化剤供給手段25、含水量調整用の水を供給する水供給手段26、塑性化剤を投入する塑性化剤供給手段27が設けられている。
砂圧入式静的締固め工法の適用に際しては、事前調査により対象地盤の特性に応じて材料砂の選定と配合仕様が決定される。製造プラント2では、通常、目的の流動化砂が混合室21で1バッチ量(改良体9)毎に作製される。砂供給手段23により投入される材料砂7、添加剤供給手段24により供給されるイオン電荷中和用添加剤、流動化剤供給手段25により投入される流動化剤、水供給手段26により供給される水、塑性化剤供給手段27により供給される塑性化剤については、以下にその選択基準や作用などを明らかにする。
(1)、対象の材料砂は、一旦流動性を高めた状態でポンプ圧送するため、配管内で閉塞しない保水性の良さと、圧入時に脱水する排水性の良さとを併せ持つ性質が好ましい。この点は、特開2015−183466号公報の図6及びその関連記載を参照されたい。しかし、ここでの材料砂7は、通常ではないイレギュラーな砂、つまり砂が流動化剤の阻害要因となる陽イオンを含んでいたり、細粒分含有率が高い等の要因により、テクスチャー試験等から砂圧入式静的締固め工法や砂充填工法への適用が困難であると判断された砂である。従って、それ以外つまり通常の材料砂の場合は、本発明の非イオン系の流動化保持剤を混ぜる必要はないことは勿論である。
(2)、非イオン系流動化保持剤は、流動化砂の経時的な性状を改善して正常な圧入施工を維持可能にするもので、具体的には非イオン性界面活性剤やそれに類似のものである。非イオン性界面活性剤は、アニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤よりも流動化砂の経時的な性状を改善する上でかなり優れていることが判明している。この理由は、未だよく解明されていないが、非イオン性界面活性剤は他の界面活性剤に比べ水に溶けたときにイオン化しない親水基を持っており水の硬度や電解質の影響を受け難くいことと、乳化・可溶化力に優れているからと考えられる。
また、非イオン性界面活性剤としては、イオンに解離する基を持たない界面活性剤であり、エーテル型、エステル型、エーテルエステル型などいずれでもよい。以下に非イオン性界面活性剤の好適な具体例として化学名称と市販の製品例を挙げる。(a)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)、製品例は第一工業製薬株式会社製(以下、第一工業製と略称する)の商品名ダイヤノールCDEである。(b)ポリオキシエチレンアルキルエーテル、製品例は第一工業製の商品名ノイゲン ET-115やノイゲン ET-135である。(c)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、製品例は第一工業製の商品名エパン 720やU-108である。(d)ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、製品例は第一工業製の商品名イノゲン DS-601である。(e)ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、製品例は第一工業製の商品名ノイゲン ES-149Dである。(f)ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル、製品例は第一工業製の商品名アミラジンC-1802である。(g)ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、製品例は第一工業製の商品名ノイゲン EA-137である。(h)ポリオキシアルキレンオレイルセチルエーテル、製品例は第一工業製の商品名ノイゲン ET-129である。
以上の非イオン系の流動化保持剤は、原料の材料砂に流動化剤と同時に混ぜても改善効果はあまり期待できず、更に材料砂に流動化剤を混入した後に混ぜると改善効果が得られない。つまり、原料の材料砂には、当該材料砂や水に含まれる上記した流動化剤の阻害要因を流動化保持剤にて予め解消ないしは抑制してから流動化剤を混入する。また、原料の材料砂に対する添加剤の混合割合は、後述の実施例より推察されるごとく対象の材料砂や含水比によっても異なる。一般的には、添加量の下限値が0.05%以上で、添加量の上限値が大きくなると経費も比例して高くなるため0.10%程度にすることが好ましい。
(3)、水は、含水比調整用であり、流動化剤等に影響する成分、特に金属イオン等の陽イオンを含む工業用水や海水は避けて、中性の水道水を用いることが好ましい。水の使用量は通常、製造される流動化砂の含水比が30%から40%となるよう算出される。この含水比は、高くなると投入容量も比例して多くなり地盤変位を生じ易くなるため低い方が好ましい。
(4)、流動化剤は、砂の粒子間の間隙水の粘性を高め、飽和状態で砂と水の分離を抑制してポンプ圧送性を向上させる添加剤である。好ましくは、粘性を高め砂粒子の沈降分離を抑制するアニオン系高分子凝集剤であり、他にノニオン系高分子凝集剤、カチオン系高分子凝集剤などでもよい。これらは、高分子の親水基と高分子の網の内部に水分を保持する性能に優れ、品質の長期安定性も高い。なお、アニオン系高分子凝集剤としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸、ビニルスルフォン酸、スチレンスルフォン酸などの単独重合体あるいはアクリルアミドとの共重合体が挙げられる。
流動化剤の配合割合は、材料砂に対し、外割配合で0.01〜2.0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%である。この配合割合は、少な過ぎると、材料砂が流動化せず、配管内で分離したり目詰まりしたりして圧送できなくなると共に、多過ぎても流動化効果は変わらず、却ってコストを上昇させることになる。
(5)、遅効性塑性化剤の使用量は、流動化砂を塑性化できる配合量であり、製造される流動化砂中の材料砂に対して、外割配合で0.001〜2重量%、好ましくは0.01〜1.0重量%である。この添加量は、少な過ぎると、流動化物が塑性化せず、設計通りの改良体が造成できなくなり、添加が多過ぎると塑性化が早く起こりポンプ圧送に支障をきたすと同時に、コスト的に高くなる。
(流動化砂の製造方法)図1の製造プラント2において、砂圧入式静的締固め工法や砂充填工法に使用する流動化砂作製に際し、原料の材料砂がテクスチャー試験などから適用困難であると判断された場合に次のような要領で目的の流動化砂が作製されることになる。まず、1バッチ量に対応する所定量の材料砂に対し、所要量の非イオン系の流動化保持剤を均一となるよう混ぜ、又は、所要量の非イオン系の流動化保持剤と共に含水比調整用水を混ぜる。その後、流動化剤と遅効性塑性化剤とを加えて流動化砂を作製する。これらは、例えば、材料砂に対し、流動化剤、又は、流動化剤と含水比調整用水、或いは流動化剤と含水比調整用水と遅効性塑性化剤を混ぜて流動化砂を作製した後、非イオン系の流動化保持剤を混ぜても、作製される流動化砂としての経時的な性状が改善されないからである。つまり、原料の材料砂に対し流動化剤を混ぜる前段階において、非イオン系の流動化保持剤を混ぜて当該材料砂に含まれる流動化剤の阻害要因を解消ないしは抑制することが必須となる。
(砂圧入式静的締固め工法)この工法は、図1の施工機1を使用した例で特徴点を挙げると次のようになる。まず、操作手順は、中空管3を昇降機構4を介して地中の設計深さまで貫入した後、所定ピッチだけ引き抜く引抜工程と、該引抜工程にて中空管3の下方にできる密度の低い領域及びその周囲に流動化砂を圧入する供給工程とを繰り返し行うことにより所定長さの改良体9を造成する。施工管理は、運転室11の制御部において、中空管3の最大貫入深さ(下端深度)、1ピッチ分の引抜長さL、総ピッチ数((下端深度−上端深度)/L)、設定圧入(吐出)圧力などの値がプログラムに入力される。また、製造された流動化砂がアジテータ部22に用意される。
施工に際しては、施工機1が施工箇所に移動されて位置決めされた後、中空管3が昇降機構4及び回転機構5を介して回転されながら地盤に貫入操作される。この貫入は、中空管3の下端が設計深さ(下端深度)に達したか否かを不図示の深度計からの信号により判断され、設計深さに達した時点で昇降機構4などを介して貫入が停止される。
次に、制御部は、昇降機構4を介して1ピッチ(例えば、20cm)分だけ中空管3の引抜きを開始するよう制御し、同時に、ポンプPが稼動されて流動化砂が圧送されて引抜きに伴って中空管3の下方に形成される領域及びその周囲に圧入するよう制御する。すなわち、制御部は、引抜きが1ピッチ分に達したか否かを判断し、引抜きが1ピッチに達したと判断されると、昇降機構4が停止ないしはアイドリング状態となるよう制御する。また、制御部は、流動化砂の圧入状態として、上記した領域に吐出される流動化砂の圧入圧力が設定値に達したか否かを圧力計6から送られている検出信号に基づいて判断し、圧入圧力が設定圧力になったと判断すると、ポンプPが停止ないしは不図示の開閉バルブを閉状態に切り換える。また、制御部では、総ピッチ数ないしは全ピッチ引抜完了したか否かが判断され、総ピッチ数に達するまで引抜きと流動化砂の圧入が繰り返される。また、総ピッチ数に達すると、1本の改良体9が終了される。その後、地盤改良装置1は次の施工箇所に移動されて位置決めされた後、再び以上の操作が行われる。
(実施例1)この実施例1では、表3に示されるごとく原料の材料砂として表2の法木産を用い、含水比を表2と同じく30%、32.5%、35%、37%のグループに調整した。そして、各含水比の材料砂を、更に3つの材料砂試料に分け、各材料砂試料に対し非イオン系流動化保持剤として上記したダイヤノールCDEを、添加量0.05%、添加量0.075%、添加量0.10%(但し、含水比37%の材料砂はダイヤノールCDE5を添加量0.10%だけ)となるよう混入し、10種類の材料砂試料を作製した。その後は、各材料砂試料に流動化剤と遅効性塑性化剤をそれぞれ決められた割合で混合して10種類の流動化砂を作製した。各流動化砂について、表2の場合と同様にテーブルフロー試験とテクスチャー試験を行った。表3はその試験結果を一覧したものである。
なお、テクスチャー試験では、所定容器に流動化砂(試料)を充填し、市販のテクスチャー試験装置として株式会社山電製の卓上式物性測定器にセットした後、シリンダーを一定速度で上下させ、試料上面から20mmの貫入及び引抜を行う。貫入応力は、貫入時の最大荷重haを応力に換算した値である。また、フロー(テーブルフロー)試験は、セメントの物性試験方法(JIS R5201−1997)に準拠して行った。これらは表2〜表7の各実施例共に同じである。
表3:表2の法木産の材料砂を用いた流動化砂(非イオン系の流動保持剤を添加して作製した実施例1の流動化砂)の試験結果。すなわち、材料砂は法木産、材料砂の含水比が30%、32.5%、35.0%、37% 、非イオン系流動化保持剤としてダイヤノールCDEを添加(含水比30%、32.5%、35.0%では添加量0.05%、添加量0.075%、添加量0.10%となるよう添加、含水比37%では添加量0.10%となるよう添加)し作製した合計10の実施例である。この比較例は、上記表2の法木産の材料砂、含水比が30%、32.5%、35.0%、37%で、非イオン系流動化保持剤を添加しない4例である。































Figure 0006916583

・表3中の「×」はテーブルフロー値・テクスチャー値が基準値外であることを示す。
・*含水比30%でイオン系流動化保持剤であるダイヤノールCDEの添加量0%のものはテクスチャー(貫入応力)が248,679(Pa)以上となった。
(実施例2)この実施例2では、実施例1に対し非イオン系流動化保持剤としてノイゲンET-115を用いた例であり、それ以外は実施例1と同じ。なお、表2の法木産を用い、イオン系流動化保持剤の添加量0%の試験結果は表3と同じため省略した。
表4:表2の法木産の材料砂を用いた流動化砂(非イオン系流動化保持剤を添加して作製した実施例2の流動化砂)の物性試験結果。すなわち、材料砂は法木産、材料砂の含水比が30%、32.5%、35.0%、37%、非イオン系流動化保持剤としてノイゲンET-115を添加 (含水比30%、32.5%、35.0%では添加量0.05%、添加量0.075%、添加量0.10%となるよう添加し、含水比37%では添加量0.10%となるよう添加)し作製した合計10の実施例である。


Figure 0006916583

・表4中の「×」はデーブルフロー値・テクスチャー値が基準値外であることを示す。
(評価)図2〜図5は以上の実施例1と2の試験結果をグラフにまとめたものである。各図において、製造された流動化砂は、非イオン系流動化保持剤が添加されていない比較例(表2の法木産、非イオン系流動化保持剤添加なし)の流動化砂の計測値を×印で示している。非イオン系流動化保持剤としてダイヤノールCDEが用いられて、添加量0.05%の流動化砂の計測値を黒三角印、添加量0.075%の流動化砂の計測値を黒四角印、添加量0.10%の流動化砂の計測値を黒丸印で示している。非イオン系流動化保持剤としてノイゲンET-115が用いられて、添加量0.05%の流動化砂の計測値を白三角印、添加量0.075%の流動化砂の計測値を白四角印、添加量0.10%の流動化砂を白丸印で示している。各図からは、流動化砂として、非イオン系流動化保持剤が添加されているか否かにより次のようなことが分かる。
第1に、×印で示された比較例の流動化砂は、非イオン系流動化保持剤を添加していないもので、含水比に係わらずテーブルフロー値及び貫入応力値共に製造直後を除いて基準値から大きく外れている。これに対し、×印以外の実施例の流動化砂は、非イオン系流動化保持剤を添加しているため、比較例と比べて、テーブルフロー値及び貫入応力値共に物性的にかなりの程度に改善されたことが分かる。従って、このような流動化砂の性状改善方法は、原料の材料砂として、粒度分布等の規定範囲を満足していないため適用不能であった材料砂、粒度分布等の規定範囲を満足しているにも係わらず上記した性状阻害要因により適用不能であった材料砂、それらの材料砂の適用可能性を広げ、引いては経費低減と共に流動化砂を用いる地盤改良工法の適用機会拡大に寄与できる。
第2に、前記改善度合いは、例えば、材料砂の含水比が30%より35%や37%と言うように高くなる程、基準値に収まる確率も上がる傾向となる。図4の含水比35%において、非イオン系流動化保持剤としてダイヤノールCDEとノイゲンET-115を用いて、それぞれ添加量0.05%となるよう添加した流動化砂を比べると、テーブルフロー値は共に基準値に収まっているが、貫入応力の値はノイゲンET-115を添加した流動化砂は製造1時間後で基準値に収まっているが、ダイヤノールCDEを添加した流動化砂は製造1時間後で基準値から少し外れている。一方、ダイヤノールCDEとノイゲンET-115を用いて、それぞれ添加量0.10%となるよう添加した流動化砂を比べると、テーブルフロー値と貫入応力の値は製造1時間後、製造3時間後共に基準値に収まっている。イオン系流動化保持剤の添加による改善方法を採用する際は、含水比との関係も検討することが重要となる。勿論、一般的には含水比が高くなる程、地盤に圧送すべき流動化砂の体積も増えるためその点からの検討も必要となる。
第3に、前記改善度合いは、非イオン系流動化保持剤として、ダイヤノールCDEを使用した流動化砂と、ノイゲンET-115を使用した流動化砂とを比較すると、テーブルフロー値は全体としてさほどの違いがないのに対し、貫入応力の値は特に含水比30%と低い場合だとかなりの相違となり、含水比35%以上になると差が縮まる傾向となる。すなわち、非イオン系流動化保持剤のうち、非イオン性界面活性剤として具体的に何を用いるかは対象の材料砂や水等に応じ予め検討し最適なものを選択決定することが好ましい。
(実施例3)この実施例3では、原料の材料砂として表2の万田野産を用い、含水比を表2と同じく37.5%、40%の2グループに調整すると共に、非イオン系の流動化保持剤として上記したダイヤノールCDEを、添加量0.10%、0.15%となるよう混入し、4種類の材料砂試料を作製した。その後、各材料砂試料に流動化剤と遅効性塑性化剤をそれぞれ決められた割合で混合して4種類の流動化砂を作製した。各流動化砂について、表2と同様にテーブルフロー試験とテクスチャー試験を行った。表5はその試験結果と共に一覧したものである。
表5:表2の万田野産の材料砂を用いた流動化砂(非イオン系の流動保持剤を添加して作製した実施例3の流動化砂)の試験結果。すなわち、材料砂は万田野産、材料砂の含水比37.5%と40%、非イオン系流動化保持剤としてダイヤノールCDEを使用した4つの実施例と、無添加の2つの比較例である。









Figure 0006916583

・表5中の「×」はテーブルフロー値・テクスチャー値が基準値外であることを示す。
(評価)実施例3の試験結果からは、万田野産の材料砂を用い、含水比37.5%、40%に調整した材料砂試料により作製した従来の流動化砂、つまり非イオン系の流動化保持剤を添加しないと流動化砂は、テーブルフロー値と貫入応力の値が製造直後を除いて共に基準値から外れて使用できない。これに対し、非イオン系の流動化保持剤を添加量0.10%、及び添加量0.15%となるよう添加して作製した流動化砂は、テーブルフロー値と貫入応力の値が共に基準値内に収まり、また製造3時間後でも含水比37.5%で、添加量0.1%のものを除いて基準値内に収まっている。このため、実施例3からも従来使用不能とされていた材料砂でも、非イオン系の流動化保持剤を適量添加するだけで性状が大幅に改善されて使用可能になることが分かる。
(実施例4)この実施例4では、原料の材料砂として表2の木曽川産を用い、含水比を表2と同じく30%、35%の2グループに調整すると共に、非イオン系の流動化保持剤として上記したダイヤノールCDEを、添加量0.1%、添加量0.15%となるよう混入し、2種類の材料砂試料を作製した。その後、各材料砂試料に流動化剤と遅効性塑性化剤をそれぞれ決められた割合で混合して2種類の流動化砂を作製した。各流動化砂について、表2の場合と同様にテーブルフロー試験とテクスチャー試験を行った。表6はその試験結果と共に一覧したものである。
表6:表2の木曽川産の材料砂を用いた流動化砂(非イオン系の流動保持剤を添加して作製した実施例4の流動化砂)の試験結果。すなわち、材料砂は木曽川産、材料砂の含水比30%と35%、非イオン系流動化保持剤としてダイヤノールCDEを添加して作製した4つの実施例と、無添加の2つの比較例である。



Figure 0006916583

・表6中の「×」はデーブルフロー値・テクスチャー値が基準値外であることを示す。
(評価)実施例4の試験結果からは、木曽川産の材料砂を用い、含水比30%、35%に調整した材料砂試料により作製した従来の流動化砂、つまり非イオン系の流動化保持剤を添加しない流動化砂は、貫入応力の値が製造直後を除いて共に基準値から外れて使用できない。これに対し、非イオン系の流動化保持剤を添加量0.10%、及び添加量0.15%となるよう添加して作製した流動化砂は、テーブルフロー値と貫入応力の値が共に基準値内に収まり、また製造3時間後でも含水比に関わらず基準値内に収まっている。このため、実施例4も従来使用不能とされていた材料砂であっても、非イオン系の流動化保持剤を適量添加するだけで性状が大幅に改善されて使用可能になることが分かる。
(実施例5)この実施例5では、原料の材料砂として表2の戸崎産を用い、含水比40%に調整した2組の材料砂を用意し、各材料砂に非イオン系の流動化保持剤として上記したダイヤノールCDEを、添加量0.10%及び添加量0.15%となるよう混入し、2種類の材料砂試料を作製した。その後、各材料砂試料に流動化剤と遅効性塑性化剤をそれぞれ決められた割合で混合して2種類の流動化砂を作製した。各流動化砂について、表2の場合と同様にテーブルフロー試験とテクスチャー試験を行った。表7はその試験結果と共に一覧したものである。
表7:表2の戸崎産の材料砂を用いた流動化砂(非イオン系の流動保持剤を添加した実施例5の流動化砂)の試験結果。すなわち、材料砂は戸崎産、材料砂の含水比40%、非イオン系流動化保持剤としてダイヤノールCDEを添加して作製した2つの実施例と、無添加の1つの比較例である。




Figure 0006916583

・表7中の「×」はテーブルフロー値・テクスチャー値が基準値外であることを示す。
(評価)実施例5の試験結果からは、戸崎産の材料砂を用い、含水比40%に調整した材料砂試料により作製した従来の流動化砂、つまり非イオン系の流動化保持剤を添加しない場合、及び非イオン系の流動化保持剤を添加量0.10%となるよう添加して作製した流動化砂は、テーブルフロー値と貫入応力の値が共に基準値から大きく外れて使用できない。これに対し、非イオン系の流動化保持剤を添加量0.15%となるよう添加して作製した流動化砂は、テーブルフロー値と貫入応力の値が共に基準値内に収まり、また製造3時間後でも基準値内に収まっているため改善効果が顕著である。要は、この実施例5でも従来使用不能であったものが問題なく使用可能になることが分かる。
(実施例6)この実施例6では、原料の材料砂として表2の吉良産を用い、含水比30%に調整した2組の材料砂を用意し、各材料砂に非イオン系の流動化保持剤として上記したダイヤノールCDEを、添加量0.05%、0.10%となるよう混入し、2種類の材料砂試料を作製した。その後、各材料砂試料に流動化剤、遅効性塑性化剤をそれぞれ決められた割合で混合して2種類の流動化砂を作製した。各流動化砂について、表2の場合と同様にテーブルフロー試験とテクスチャー試験を行った。表8はその試験結果と共に一覧したものである。
表8:表2の吉良産の材料砂を用いた流動化砂(非イオン系の流動保持剤を添加した実施例6の流動化砂)の試験結果。すなわち、材料砂は吉良産、材料砂の含水比30%、非イオン系流動化保持剤としてダイヤノールCDEを添加して作製した2つの実施例と、無添加の1つの比較例である。













Figure 0006916583

・表8中の「×」はテーブルフロー値・テクスチャー値が基準値外であることを示す。
(評価)実施例6の試験結果からは、吉良産の材料砂を用い、含水比30%に調整した材料砂試料により作製した従来の流動化砂、つまり非イオン系の流動化保持剤を添加しない流動化砂は、貫入応力の値が製造1時間後だと基準値から外れて使用できない。これに対し、非イオン系の流動化保持剤を添加量0.05%、添加量0.10%となるよう添加して作製した流動化砂は、貫入応力の値が製造1時間後と製造3時間後共に基準値内に収まり、改善効果が認められる。また、以上の実施例1〜6からは、対象の材料砂がいろいろな流動化阻害要因を有していても、非イオン系流動化保持剤を添加することにより無添加に比べ、含水比に係わらず顕著な改善効果が得られることが分かる。
なお、以上の形態例や実施例は本発明を何ら制約するものではない。本発明は、請求項で特定される技術要素を備えておればよく、細部は必要に応じて種々変更可能なものである。
1・・・・・施工機
2・・・・・流動化砂製造プラント
3・・・・・中空管
4・・・・・昇降機構
5・・・・・回転手機構
6・・・・・圧力計
7・・・・・材料砂
8・・・・・注液管
9・・・・・改良体
15・・・・・スイベル
16・・・・・管路
24・・・・・非イオン系の流動化保持剤供給手段
25・・・・・流動化剤供給手段
26・・・・・調整用水供給手段
27・・・・・塑性化剤供給手段

Claims (3)

  1. 材料砂に含水比調整用水と共に流動化剤を加えて圧送ポンプにより配管を通して移送可能に処理される地盤改良用の流動化砂の製造方法において、
    前記含水比調整用水と共に非イオン系の流動化保持剤としてヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)を前記材料砂に混入した後、前記流動化剤と遅効性塑性化剤とを混入することを特徴とする流動化砂の製造方法。
  2. 材料砂に含水比調整用水と共に流動化剤を加えて圧送ポンプにより配管を通して移送可能に処理される地盤改良用の流動化砂の製造方法において、
    前記含水比調整用水に非イオン系の流動化保持剤としてヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)を溶解した含水比調整用水を前記材料砂に混入した後、前記流動化剤と遅効性塑性化剤とを混入することを特徴とする流動化砂の製造方法。
  3. 請求項1又は2により製造される前記流動化砂はテクスチャー試験より少なくとも作製1時間経過時の貫入応力が約6,000(Pa)以下であることを特徴とする流動化砂の製造方法。
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