JP6914494B1 - 排水アダプタ、グリストラップ、油吸着材、凝集剤、排水浄化方法およびグリストラップの清掃方法 - Google Patents

排水アダプタ、グリストラップ、油吸着材、凝集剤、排水浄化方法およびグリストラップの清掃方法 Download PDF

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Abstract

【課題】清潔な状態を維持することができ迅速かつ容易に清掃することができる排水アダプタ、グリストラップ、油吸着材、凝集剤、排水浄化方法およびグリストラップの清掃方法を提供すること。【解決手段】グリストラップ1に排水を流す排水口Eに取り付けられる排水アダプタ10であって、前記排水口Eに取り付けられ前記排水口Eから前記排水を下方に案内する案内部11と、前記案内部11に取り付けられ前記グリストラップ1に設けられた籠部6に蓋をする蓋部12とを備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、排水アダプタ、グリストラップ、油吸着材、凝集剤、排水浄化方法およびグリストラップの清掃方法に関する。
従来、例えば厨房などにおいて、排水口から排出される排水を浄化するためのグリストラップが利用されている。このようなグリストラップとして、バスケットおよび3つの槽部を備えるものが知られている。そして、バスケット等に排水を通して濾過し、槽部に貯留してからさらに当該排水を外部に排出するようになっている。
特開2021−13924号公報
しかしながら、上記のようなグリストラップでは、排水からの異物が槽部に広く付着してしまい汚れや異臭などが発生してしまうという問題がある。
以上に鑑みて、本発明は、清潔な状態を維持することができ迅速かつ容易に清掃することができる排水アダプタ、グリストラップ、油吸着材、凝集剤、排水浄化方法およびグリストラップの清掃方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、グリストラップに排水を流す排水口に取り付けられる排水アダプタであって、前記排水口に取り付けられ前記排水口から前記排水を下方に案内する案内部と、前記案内部に取り付けられ前記グリストラップに設けられた籠部に蓋をする蓋部とを備える。
本願の一観点によれば、清潔な状態を維持することができ迅速かつ容易に清掃することができる。
本発明の実施形態としての排水アダプタ、グリストラップ、油吸着材および凝集剤を示す説明図である。 図1の排水アダプタを上方から見た様子を示す説明図である。 排水アダプタの補強縁部が開閉する様子を示す図であって、(A)は補強縁部が抑え位置に配された様子を示す側面図、(B)は補強縁部が非抑え位置に配された様子を示す側面図である。 排水アダプタが槽部に設置された様子を示す図であって、(A)は補強縁部が抑え位置に配された様子を示す説明図、(B)は補強縁部が非抑え位置に配された様子を示す説明図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態における排水アダプタ、グリストラップ、油吸着材および凝集剤について説明する。
図1は、本発明の実施形態としてのグリストラップ1を示す説明図である。
グリストラップ1は、槽部5と、籠部6と、油吸着材7と、凝集剤8と、外方排出部9と、排水アダプタ10とを備えている。
槽部5は、排水口Eから排出される排水を貯留する矩形箱状(略直方体形状)の貯留槽である。槽部5は、矩形箱状(略立方体形状)の第1の槽部51と第2の槽部52とを備えている。すなわち、槽部5は、第1の槽部51と第2の槽部52とが仕切り板部53を介して隣接して2槽に形成されている。
第1の槽部51は、排水口Eから排出される排水を第1に受け入れて貯留するものである。
第2の槽部52は、第1の槽部51に貯留された排水を流入させて貯留し、例えば下水道などの外方に排出するものである。
仕切り板部53は、矩形板状に形成されており、第1の槽部51と第2の槽部52との間において高さ方向Hに取り外しできるようになっている。仕切り板部53が第1の槽部51と第2の槽部52との間に設置されると、第1の槽部51と第2の槽部52との間が仕切られ、仕切り板部53が取り外されると、第1の槽部51と第2の槽部52とが連通するようになっている。
また、仕切り板部53が同様に設置されると、仕切り板部53の下方に流通孔54が設けられるようになっている。
流通孔54は、第1の槽部51から第2の槽部52へと排水を流通させるクリアランスである。
第2の槽部52には、外方排出部9が設けられている。
外方排出部9は、管状に形成されており、第2の槽部52に貯留された排水を外方に排出するようになっている。
また、第1の槽部51には、排水口Eから排出される排水を濾過する籠部6が設けられている。
籠部6は、バスケット部61と、ネット部62とを備えている。
バスケット部61は、例えばステンレスなどからなり、上方が開放されて矩形箱状に形成されている。そして、バスケット部61の側面部および底面部には、排水を濾過する複数の穴部が形成されている。また、バスケット部61の上端には、外側に突出した矩形板状のフランジ縁部63が設けられている。フランジ縁部63は、バスケット部61の上端において全周にわたって設けられている。フランジ縁部63のうち、長手方向の両端の短辺部には、把持部64が設けられている。この把持部64を手で把持することによりバスケット部61がユーザに保持されるようになっている。
ネット部62は、樹脂からなるメッシュ状の袋体である。メッシュのサイズは、バスケット部61の穴部よりも小さくして、例えば1mmとされている。このネット部62は、バスケット部61の内方に設けられている。
油吸着材7は、排水が通されることにより当該排水から油を吸着するものである。この油吸着材7は、不図示の油吸着袋体と、この袋体の内方に設けられた本体吸着材とを備えている。油吸着袋体は、水溶性PVAなどの生分解性プラスチックからなるものである。本体吸着材は、例えばトドマツなどの植物系・木質系からなるものである。油吸着材7は、ネット部62の内方に設けられている。
凝集剤8は、排水に含まれた粉状物等を凝集するものであり、例えば鉱物や高分子などからなっている。これら凝集剤8は、籠部6の外であって第1の槽部51に設けられている。
排水アダプタ10は、案内部11と、蓋部12と、固定部13とを備えている。
案内部11は、ステンレスからなる直方体形状の本体案内部14と、この本体案内部14に設けられる取付部15とを備えている。
本体案内部14には、1つの側壁面から底面にわたってL字状に貫通するL字孔部16が形成されている。このL字孔部16は、排水口Eから水平方向に排出される排水を下方に向けて排出するように排水を案内するようになっている。なお、図2に示すように、上面視してL字孔部16の延びる方向が延在方向Fとなり、この延在方向Fは排水口Eが向けられた排水方向となる。
また、本体案内部14の底面には、蓋部12が設けられている。
蓋部12は、ステンレスからなる矩形板状の本体板部20と、この本体板部20に設けられたステンレスからなる補強縁部21とを備えている。
本体板部20は、図2に示すように、長方形状に形成されている。本体板部20は、籠部6の上端に設けられ籠部6の上方の開放端に蓋をして塞ぐようになっている。具体的には、本体板部20は、フランジ縁部63に載置されるようになっている。
本体板部20の中央部には、円形状の貫通孔25が設けられている。この貫通孔25は、L字孔部16の底面の孔と連通している。
図2において、本体板部20の長手方向が符号Wで示され、短手方向が符号Dで示されている。本体板部20の全周の縁部22のうち取付部15が配された側の縁部が取付縁部23となる。なお、取付部15が配された側というのは、排水アダプタ10が設置されたときに、排水口Eの側に配されるということになる。また、取付縁部23と短手方向Dに対向する縁部22が対向縁部24となる。なお、取付縁部23に対向するとは、本体板部20の中心点を通り長手方向Wに延びる中央仮想線Mに対して、取付縁部23と線対称となる位置を示すものである。すなわち、排水アダプタ10が設置されたときに、取付縁部23は排水口Eの近傍に配され、対向縁部24は排水口Eから短手方向Dに離れた位置に配される。
取付縁部23と本体案内部14の縁部は揃えられており、本体案内部14の縁部が取付縁部23に一致して設けられている。すなわち、本体案内部14は、本体板部20のうち短手方向Dに寄せられて設けられている。
本体板部20の長手方向Wの両端部には、短手方向Dに矩形状に延びる切欠部26がそれぞれ設けられている。
また、対向縁部24には、ステンレスからなる補強縁部21がヒンジ部27を介して設けられている。
補強縁部21は、本体板部20が籠部6の上端に載置されたときに、籠部6に対する対向縁部24の押さえを補強するものである。補強縁部21は、矩形板状に形成されている。補強縁部21の長手方向は、本体板部20の長手方向Wに向けられ、補強縁部21の短手方向は、本体板部20の短手方向Dに向けられている。補強縁部21の長手寸法L1は、本体板部20の長手寸法L2よりも短くなっている。そして、補強縁部21は、本体板部20の長手方向Wの中央部に寄せて対向縁部24に設けられている。
補強縁部21は、図3(A)に示すように籠部6の上端を抑える抑え位置Aと、図3(B)に示すように籠部6の上端の抑えを開放する非抑え位置Bとの間で移動可能に設けられている。すなわち、補強縁部21は、抑え位置Aと非抑え位置Bとの間で一対のヒンジ部27を介して開閉可能に対向縁部24に設けられている。そして、補強縁部21が、抑え位置Aに配されると、図3(A)に示すように補強縁部21と本体板部20とが面一になり、非抑え位置Bに配されると、図3(B)に示すように上方に向けられて本体板部20に対して90度立ち上げられるようになっている。
この補強縁部21の上面には、固定部13が着脱可能に設けられるようになっている。
固定部13は、一対の基盤部30と、取手部31と、円板部32とを備えている。
基盤部30は、ステンレスからなり円柱状に形成されている。
取手部31は、ステンレスの棒状部材からなりコ字状に形成されている。そして、取手部31の両端は基盤部30の上面中央にそれぞれ固定されている。取手部31の高さ寸法は、対向縁部24から本体案内部14までの短手方向Dの寸法よりも短くなっており、補強縁部21が非抑え位置Bに配されると、取手部31は本体板部20の上面に倒れるようになっている。
円板部32は、円板状の磁石からなっており、基盤部30の下面に固定されている。
このような構成のもと、固定部13は、円板部32を介して補強縁部21の上面に着脱可能に固定されるようになっており、このように固定されると、ユーザが取手部31を手で持って動かすことにより、補強縁部21を本体板部20に対して開閉させるようになっている。
次いで、排水アダプタ10の使用方法、グリストラップ1による排水浄化方法およびグリストラップ1の清掃方法等について説明する。
まずは、排水アダプタ10を排水口Eに設置する工程から説明する。
厨房等の所定の床板部を開けて、グリストラップ1を外方に露出させる。そして、バスケット部61を取り外し、第1の槽部51に凝集剤8を投入する。凝集剤8は、図1に示すように、第1の槽部51に貯留された排水の中に沈んでいき、第1の槽部51の底部にたまっていく。さらに、バスケット部61の内方にネット部62を入れ、ネット部62の縁をフランジ縁部63の上方に配する。そして、ネット部62の中に油吸着材7を入れる。このときの油吸着材7は、不図示の油吸着袋体の中に本体吸着材が入れられた状態である。これら油吸着材7およびネット部62が入れられたバスケット部61を第1の槽部51に取り付ける。このとき、バスケット部61の長手方向が、排水口Eが向けられた排水方向と直交する方向に配置される。
さらに、補強縁部21の上面に着脱可能に設けられた固定部13の取手部31を、ユーザが手で持って動かし、補強縁部21を非抑え位置Bに配する。この状態で、排水アダプタ10をバスケット部61の上方に配しながら、取付部15を排水口Eに取り付ける。すなわち、図4(B)に示すように、本体板部20をバスケット部61の上方に配すると、把持部64が切欠部26を貫通し本体板部20の上面から上方に突出した状態になる。この状態から本体板部20を排水口E側に短手方向Dに移動させることにより、取付部15が排水口Eに取り付けられる。このとき、上面視して、本体板部20の短手方向Dが排水方向に向けられ、長手方向Wが排水方向に直交する方向に向けられる。そして、取付縁部23が排水口Eの近傍に配され、対向縁部24が排水口Eから排水方向に離れた位置に配される。このとき本体案内部14が取付縁部23に揃えられていることから、バスケット部61の排水口E側の長辺部が取付縁部23によって抑えられた状態になる。
さらに、図4(A)に示すように、取手部31を手で持って動かして補強縁部21を抑え位置Aに配する。すると、補強縁部21が、本体板部20と面一に配されフランジ縁部63のさらに縁を越えて配される。これにより、補強縁部21によりフランジ縁部63への抑えが補強される。さらに、このとき、円板部32の磁力により、固定部13が補強縁部21とフランジ縁部63とを固定する。これにより、フランジ縁部63への抑えがさらに補強される。
このようにして、排水アダプタ10が排水口Eに取り付けられる(設置工程)。
この状態から、不図示の床板部を閉めてグリストラップ1を閉じた状態にする。
なお、第1の槽部51には排水が溜められていることから、籠部6内に排水が浸透し、これにより油吸着材7の油吸着袋体が溶かされて本体吸着材が露出して排水の上部に浮いた状態になる。
この状態から、排水口Eから排水が流れるとL字孔部16が排水を水平に流入させてから下方に案内して排出する。L字孔部16の先端口は、本体板部20の中央部に取り付けられていることから、L字孔部16は籠部6の中央部に排水を排出する。このとき、籠部6内の排水の上部に油吸着材7が浮いていることから、L字孔部16から流出した排水は、油吸着材7に向かって吹きかけられる。すると、その排水が油吸着材7を通過することにより、油が吸着されていく。さらに、その排水はネット部62の網目を通過することにより小さな異物が濾過され、バスケット部61の穴部を通過することにより大きな異物が濾過される。
なお、従来は、排水口Eから槽部へと排水を流出させていくと槽部内の水位が上昇し槽部の上方に排水が逆流してしまい、異物が槽部に広く付着することにより、汚れや異臭などが発生してしまっていた。
排水アダプタ10によると、排水口Eから第1の槽部51に排水を流出させて第1の槽部51内の水位が上昇しようとしても、蓋部12が籠部6の開放端を蓋しているため、排水の逆流が防止される。このとき、排水口Eから離れた位置に配される対向縁部24では、蓋部12に対する抑えが相対的に弱くなってしまうが、補強縁部21が抑え位置Aに配されることにより、抑えが補強され対向縁部24からの逆流が防止される。また、補強縁部21が抑え位置Aに配された状態で固定部13によって固定されることから、対向縁部24からの逆流しようとする負荷に対する耐力が増強されて逆流がさらに防止される。
また、取付縁部23が排水口Eの近傍に配され、本体案内部14が取付縁部23に揃えられていることから、取付縁部23における抑えが補強され排水の逆流がさらに防止される。
また、本体板部20の長手方向Wが排水方向に直交する方向に向けられることから、
長手方向Wが排水方向に向けられるときよりも、排水口Eに対する対向縁部24の距離が近づけられ、そのため蓋部12が弾性変形しようとする力に対する負荷を強くすることができ、排水の逆流がさらに防止される。
このようにして、排水口Eから排出された排水が浄化される(浄化工程)。
そして、バスケット部61から流出した排水は、流通孔54を通って第2の槽部52へと流通していき、外方排出部9を介して外方に排出されていく(外方排出工程)。
なお、排水口Eからの排水には、コーヒーの粉などのように、より小さな粉末なども含まれることがある。このような粉末は、ネット部62およびバスケット部61を通過して第1の槽部51に沈んでいく場合がある。第1の槽部51の底部には凝集剤8が溜められていることから、凝集剤8によってそれら粉末が凝集されて第1の槽部51に溜められた排水の中をそれら粉末が浮かされていく。
このようにして排水を浄化していくと、異物が籠部6内に溜まっていく。そのため、以下のようにして、グリストラップ1が清掃される。
まず、所定の床板部を開けて、グリストラップ1を露出させる。そして、図4(B)に示すように、取手部31を介して補強縁部21を非抑え位置Bに配する。これにより、対向縁部24から仕切り板部53に対するクリアランスが大きくなる。そして、排水アダプタ10を排水口Eから離れるように短手方向Dに移動させ排水口Eから外し、さらに蓋部12を籠部6から上方に離すことにより、排水アダプタ10を取り外す(取り外し工程)。
さらに、ネット部62を油吸着材7ごとバスケット部61から外す(除去工程)。これによって、籠部6内の異物が除去される。そして、油吸着材7を含むネット部62を不図示の廃棄部に入れ、新たなネット部62をバスケット部61に装着し、ネット部62の中に新たな油吸着材7を入れる。
そして、前述したようにして、排水アダプタ10を排水口Eに取り付ける(設置工程)。
このようにして、籠部6内の異物が除去されグリストラップ1の清掃が行われる。
なお、汚れの度合いに応じて、バスケット部61を取り外してバスケット部61を掃除したり、凝集剤8によって浮いている粉末を除去して新たな凝集剤8を入れたり、第1の槽部51または第2の槽部52を掃除したりしてもよい。
以上より、本実施形態における排水アダプタ10によれば、案内部11および蓋部12を備えることから、排水口Eから第1の槽部51に排水を流出させて第1の槽部51内の水位が上昇しようとしても、蓋部12が籠部6を蓋しているため、排水の逆流を防止することができる。そのため、周囲の清潔な状態を維持することができ迅速かつ容易に清掃することができる。
また、案内部11がL字孔部16を備え、蓋部12が案内部11の先端部に設けられて板状に形成されていることから、排水口からの排水を下方に案内し、蓋部12を迅速かつ容易に設置し取り外すことができる。
また、本体案内部14の縁部が取付縁部23に揃えられていることから、取付縁部23における抑えを補強することができ、取付縁部23からの排水の逆流を防止することができる。
また、対向縁部24に補強縁部21が設けられていることから、籠部6への抑えを補強することができ、対向縁部24からの排水の逆流を防止することができる。
また、補強縁部21が抑え位置Aと非抑え位置Bとの間で移動可能に設けられていることから、取り付けや取り外しの作業のときに、補強縁部21を非抑え位置Bに配することができ、それら作業を迅速かつ容易に行うことができる。
また、補強縁部21が抑え位置Aと非抑え位置Bとの間で開閉可能に設けられていることから、補強縁部21の移動を容易にすることができ、取り付けや取り外しの作業を迅速かつ容易に行うことができる。
また、補強縁部21に固定部13が設けられていることから、対向縁部24からの逆流しようとする負荷に対する耐力を補強することができ、対向縁部24からの排水の逆流を防止することができる。
また、補強縁部21の長手寸法が、蓋部12の長手寸法よりも短くなっており、補強縁部21が蓋部12の長手方向Wの中央部に設けられていることから、補強縁部21の移動動作を容易にすることができ、利便性を向上させることができる。
また、蓋部12の長手方向Wが延在方向Fに直交する方向に向けられていることから、排水アダプタ10を設置したときに、蓋部12が排水方向に直交する方向に向けられることから、長手方向Wが排水方向に向けられるときよりも、排水口Eに対する対向縁部24の距離を近づけることができる。そのため、蓋部12が弾性変形しようとする力に対する負荷を強くすることができ、排水の逆流を防止することができる。
また、切欠部26が設けられていることから、把持部64を上方に貫通させることにより、蓋部12を籠部6の上方に容易に設置することができるだけでなく、本体板部20を動かしたときに籠部6もその動きに追随させることができ、籠部6に容易に蓋をすることができる。さらに、切欠部26により、軽量化を図り操作性を向上させることができる。
また、本実施形態におけるグリストラップ1によれば、排水アダプタ10と槽部5と籠部6とを備えることから、前述と同様の効果を奏することができるだけでなく、排水口Eからの排水を浄化して外方に排出することができる。
また、本実施形態におけるグリストラップ1における油吸着材7によれば、籠部6の内方に設けられることにより、案内部11から案内される排水の油を効果的に吸着することができる。なお、油吸着材7は、植物系・木質系からなる本体吸着材を備えることから、排水口Eから案内部11を介して吹きかけられる排水を通しやすくすることができ、排水の逆流を防止することができる。
また、本実施形態におけるグリストラップ1における凝集剤8によれば、槽部5に設けられることにより、粉末を効果的に凝集し排水に浮かせることができる。
また、本実施形態における排水浄化方法によれば、排水アダプタ10からの排水を、籠部6に設けられた油吸着材7に向けて下方に案内して油吸着材7に通し、さらに籠部6に通して濾過することから、効果的に排水を浄化することにより、清潔な状態を維持することができ迅速かつ容易に清掃することができる。
また、本実施形態におけるグリストラップ1の清掃方法によれば、排水アダプタ10を取り外す取り外し工程と、異物を除去する除去工程と、排水アダプタ10を設置する設置工程とを含むことから、周囲を清潔な状態に維持することができ迅速かつ容易に清掃することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、案内部11が直方体形状の本体案内部14を備えるとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、本体案内部14が、種々の形状であってもよいし、パイプであってもよい。パイプの場合パイプの孔部がL字孔部16となる。また、パイプがL字状でなくてもよい。さらに、案内部11が設けられていなくてもよい。その場合、蓋部12の貫通孔25を通して、排水口Eからの排水を槽部51の下方へと流通させてもよい。
また、L字孔部16が形成されているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。
また、本体案内部14の縁部が、取付縁部23に揃えられているとしているが、これに限ることはなく、本体案内部14の縁部と取付縁部23とがズレていてもよい。
また、本体案内部14に取付部15が設けられているとしているが、取付部15は本体案内部14に一体に設けられていてもよいし、別個の部材として取り付けられるようになっていてもよい。
また、案内部11、蓋部12および固定部13がステンレスからなるとしているが、これに限ることはなく、その材料は適宜変更可能である。例えば、案内部11、蓋部12または固定部13の少なくともいずれか1つが他の金属や樹脂などからなっていてもよい。
また、対向縁部24に補強縁部21が設けられているとしているが、これに限ることはなく、本体板部20の短辺部などいずれの縁部に設けられていてもよい。また補強縁部21が設けられていなくてもよい。
また、補強縁部21が、抑え位置Aと非抑え位置Bとの間で移動可能に設けられているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、抑え位置Aにおいて移動可能であってもよいし、抑え位置Aに固定されていてもよい。
また、補強縁部21が開閉可能に設けられているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、着脱可能に設けられてもよいし、スライド移動可能に設けられてもよい。
また、固定部13が設けられるとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、取手形状に代えて棒状にしてもよいし、取手部31が設けられていなくてもよい。また、固定部13が、補強縁部21とフランジ縁部63を挟む挟持部であってもよいし、錘などであってもよい。また、固定部13が、磁石に代えて、接着剤などにより固定されていてもよいし、補強縁部21に一体に設けられていてもよい。さらに、固定部13が設けられていなくてもよい。
また、補強縁部21の長さ寸法が、本体板部20の長さ寸法より短くされているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、補強縁部21の長さ寸法が、本体板部20の長さ寸法と同一になっていてもよいし、本体板部20の長さ寸法よりも長くなっていてもよい。
また、補強縁部21が本体板部20の長手方向Wの中央部に寄せられているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、長手方向Wのいずれか一端部に寄せられていてもよい。
また、蓋部12の長手方向Wが、上面視して案内部11の延在方向Fに直交する方向に向けられているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、上面視して長手方向Wが延在方向Fに交差する方向に向けられていてもよいし、延在方向Fに向けられていてもよい。
また、蓋部12が矩形板状に形成されているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、円形、楕円形、多角形やその他の形状であってもよい。
また、本体板部20の中央部に円形の貫通孔25が形成されているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、貫通孔25が多角形やその他の形状であってもよいし、本体板部20の長手方向Wまたは短手方向Dの一端側に寄せられていてもよい。
また、籠部6がバスケット部61およびネット部62を備えるとしているが、これに限ることはなく、バスケット部61またはネット部62の少なくともいずれか一方が設けられていなくてもよい。
また、油吸着材7が設けられているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、油吸着袋体が非水溶性の素材であってもよいし、本体吸着材が樹脂や化学繊維などであってもよい。また、油吸着材7が籠部6の外に設けられていてもよいし、油吸着材7自体が設けられていなくてもよい。
また、凝集剤8が設けられているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、凝集剤8が第1の槽部51から第2の槽部52にわたって撒かれていてもよいし、第2の槽部52に撒かれていてもよい。また、凝集剤8が設けられていなくてもよい。
また、槽部5が、第1の槽部51および第2の槽部52を備えるとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、第1の槽部51のみであってもよいし、3槽以上が設けられていてもよい。
また、グリストラップ1の製造方法も適宜変更可能である。
また、切欠部26が設けられているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、切欠部26が短手方向Dの少なくともいずれか一端が切り欠かれて開放端とされていてもよいし、切欠部26が設けられていなくてもよい。
また、本体板部20に、籠部6との抑えを補強する補強部材が設けられていてもよい。例えば、本体板部20の裏面の四隅に磁石が設けられ、これら磁石の磁力により本体板部20が籠部6に接着していてもよい。
また、本体板部20の縁部22に、フランジ縁部63を内方に配して折り返すような折り返し部が設けられていてもよい。これにより、排水アダプタ10を籠部6に取り付けることができ操作性を向上させることができる。
既述の実施形態に関し、さらに以下の付記を示す。
(付記1)
グリストラップに排水を流す排水口に取り付けられる排水アダプタであって、
前記排水口に取り付けられ前記排水口から前記排水を下方に案内する案内部と、
前記案内部に取り付けられ前記グリストラップに設けられた籠部に蓋をする蓋部と
を備える排水アダプタ。
(付記2)
前記案内部は、側方から下方に向けてL字状に形成されたL字孔部を備え、
前記蓋部が前記案内部の先端部に設けられて板状に形成されている付記1に記載の排水アダプタ。
(付記3)
前記案内部は、前記排水口に取り付けられる取付部と、側方から下方に向けてL字状に形成されたL字孔部が形成された本体案内部とを備え、
前記本体案内部の縁部は、前記蓋部の縁部のうち前記取付部が配された側の取付縁部に揃えられている付記1または付記2に記載の排水アダプタ。
(付記4)
前記案内部が前記排水口に取り付けられる取付部を備え、
前記蓋部の縁部のうち前記取付部が配された側の取付縁部に対向する対向縁部に、前記籠部の抑えを補強する補強縁部が設けられている付記1から付記3のいずれか一項に記載の排水アダプタ。
(付記5)
前記補強縁部が、前記籠部を抑える抑え位置と非抑え位置との間で移動可能に設けられている付記4に記載の排水アダプタ。
(付記6)
前記補強縁部が、前記籠部を抑える抑え位置と非抑え位置との間で開閉可能に設けられている付記4または付記5に記載の排水アダプタ。
(付記7)
前記補強縁部を前記籠部に固定する固定部を備える付記4から付記6のいずれか一項に記載の排水アダプタ。
(付記8)
前記補強縁部の長さ寸法が前記蓋部の長さ寸法より短くされており、前記蓋部の長さの中央部に前記補強縁部が設けられている付記4から付記7のいずれか一項に記載の排水アダプタ。
(付記9)
前記蓋部は、矩形状に形成されており前記蓋部の長手方向が前記案内部の延在方向に対して交差する方向に向けられて前記案内部に設けられている付記1から付記8のいずれか一項に記載の排水アダプタ。
(付記10)
付記1から付記9のいずれか一項に記載の排水アダプタと、
前記排水を貯留する槽部と、
前記槽部の内方に設けられ前記排水アダプタから排出される排水を濾過する籠部と
を備えるグリストラップ。
(付記11)
付記10に記載のグリストラップにおける籠部の内方に設けられて前記排水から油を吸着する油吸着材。
(付記12)
付記10に記載のグリストラップにおける槽部に設けられて前記排水から異物を凝集する凝集剤。
(付記13)
付記10に記載のグリストラップにおける排水アダプタにより前記排出口から排出される排水を、前記籠部に設けられた油吸着材に向けて下方に案内して前記油吸着材に通し、さらに前記籠部に通して濾過することにより浄化する排水浄化方法。
(付記14)
付記10に記載のグリストラップを清掃するためのグリストラップの清掃方法であって、
前記排水口および前記槽部に設置された前記排水アダプタの案内部を前記排水口から外し前記蓋部を前記籠部から外して前記排水アダプタを取り外す取り外し工程と、
前記取り外し工程において前記排水アダプタが取り外された状態で前記籠部の異物を除去する除去工程と、
前記除去工程において前記異物が除去された状態で前記案内部を前記排水口に取り付け前記蓋部によって前記槽部に蓋をして前記排水アダプタを設置する設置工程と
を含むグリストラップの清掃方法。
1 グリストラップ
5 槽部
6 籠部
7 油吸着材
8 凝集剤
10 排水アダプタ
11 案内部
12 蓋部
13 固定部
14 本体案内部
15 取付部
16 L字孔部
21 補強縁部
22 縁部
23 取付縁部
24 対向縁部
A 抑え位置
B 非抑え位置
D 長手方向
E 排水口
F 延在方向
L1,L2 長手寸法

Claims (11)

  1. グリストラップの槽部に排水を流す排水口に前記槽部の内方において取り付けられる排水アダプタであって、
    前記排水口に取り付けられ前記排水口から前記排水を下方の前記槽部に案内する案内部と、
    前記案内部に取り付けられ前記槽部の内方に設けられた籠部に蓋をする蓋部とを備え、
    前記案内部は、
    前記排水口に取り付けられる取付部と、
    側方から下方に向けてL字状に形成されたL字孔部が形成された本体案内部とを備え、
    前記蓋部は、
    前記本体案内部に設けられ前記籠部に載置されて前記籠部を抑える本体板部と、
    前記本体板部の縁部のうち前記取付部が配された側の取付縁部に対向する対向縁部に設けられ前記籠部の抑えを補強する補強縁部とを備え、
    前記本体案内部の縁部は、前記取付縁部に揃えられている排水アダプタ。
  2. 前記補強縁部が、前記籠部を抑える抑え位置と非抑え位置との間で移動可能に設けられている請求項1に記載の排水アダプタ。
  3. 前記補強縁部が、前記籠部を抑える抑え位置と非抑え位置との間で開閉可能に設けられている請求項1または請求項2に記載の排水アダプタ。
  4. 前記補強縁部を前記籠部に固定する固定部を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の排水アダプタ。
  5. 前記補強縁部の長さ寸法が前記本体板部の長さ寸法より短くされており、前記本体板部の長さの中央部に前記補強縁部が設けられている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の排水アダプタ。
  6. 前記本体板部は、矩形状に形成されており前記本体板部の長手方向が前記L字孔部の延在方向に対して交差する方向に向けられて前記本体案内部に設けられている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の排水アダプタ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の排水アダプタと、
    前記排水を貯留する槽部と、
    前記槽部の内方に設けられ前記排水アダプタから排出される排水を濾過する籠部と
    を備えるグリストラップ。
  8. 請求項7に記載のグリストラップにおける籠部の内方に設けられて前記排水から油を吸着する油吸着材。
  9. 請求項7に記載のグリストラップにおける槽部に設けられて前記排水から異物を凝集する凝集剤。
  10. 請求項7に記載のグリストラップにおける排水アダプタにより前記排出口から排出される排水を、前記籠部に設けられた油吸着材に向けて下方に案内して前記油吸着材に通し、さらに前記籠部に通して濾過することにより浄化する排水浄化方法。
  11. 請求項7に記載のグリストラップを清掃するためのグリストラップの清掃方法であって、
    前記排水口および前記槽部に設置された前記排水アダプタの案内部を前記排水口から外し前記蓋部を前記籠部から外して前記排水アダプタを取り外す取り外し工程と、
    前記取り外し工程において前記排水アダプタが取り外された状態で前記籠部の異物を除去する除去工程と、
    前記除去工程において前記異物が除去された状態で前記案内部を前記排水口に取り付け前記蓋部によって前記籠部に蓋をして前記排水アダプタを設置する設置工程と
    を含むグリストラップの清掃方法。
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