JP6914216B2 - 研磨パッド積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェハの面取りや表面に対するCMP法による研磨加工などに好適に用いられる研磨パッド積層体に関するものである。
SiやSiC等の半導体ウェハの表面を平坦化且つ平滑化する研磨として、CMP(化学的機械研磨)法が知られている。CMP法とは、研磨定盤上に貼り着けられた樹脂製の研磨パッド上に半導体ウェハを押し当て、そこに微細な研磨粒子を含むスラリーを供給しつつ研磨定盤と半導体ウェハとを相対回転させることにより、半導体ウェハの研磨を行なうものである。このCMP法によれば、定常的なスラリーの供給下で研磨加工が行なわれるので、スラリーに含まれる高価な研磨粒子が多量に消費されるという問題があった。
これに対して、スラリーを用いないでCMP法により研磨加工を行なうための研磨粒子内包型の研磨パッドが提案されている。たとえば、特許文献1および特許文献2に記載の研磨パッドがそれである。この研磨パッドはポリフッ化ビニルなどの母材樹脂に形成された連通気孔内に研磨粒子が内包されているので、スラリーによらず十分な研磨効率および研磨性能が得られるとともに、半導体ウェハの研磨に寄与する研磨粒子の割合が飛躍的に高められる。
ところで、研磨パッドとそれを支持する支持体との間を接着するために、基材シートの両面に接着剤が塗布された両面接着シートを用いることが提案されている。たとえば、特許文献3および特許文献4に記載の研磨パッドがそれである。
特許第4266579号公報 特許第5511266号公報 特開2016−066781号公報 特開2017−119313号公報
しかしながら、上記の研磨パッドを用いて繰り返し半導体ウェハを研磨する場合に、研磨加工時の研磨液として酸性酸化剤水溶液を用いると、その酸性酸化剤水溶液が、研磨パッドの連通気孔を透過して研磨パッドとそれを支持する支持体との張り合わせに使用されている両面接着シートの接着能力を劣化させ、支持体と両面接着シートとの界面で剥離が発生するという問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、CMP法の研磨加工に酸性酸化剤水溶液を研磨液として用いても、研磨パッドの剥離が発生が抑制される研磨パッド積層体を提供することにある。
本発明者は、かかる研磨体パッド積層体を開発すべく鋭意研究を継続した結果、基材シートの両面に塗布される接着剤について、結合エネルギが100kcal/mol以上の連鎖を主骨格とする粘着剤を用いると、酸性酸化剤水溶液の存在下でも接着能力が劣化しない両面接着シートが得られることを見出した。本発明は、かかる着想に基づいて為されたものである。
第1発明の要旨とするところは、(a)母材樹脂内の連通気孔内に多数の研磨粒子が内包された研磨パッドを最上層として含む複数の層が複数の接着層を介して積層されて研磨定盤上に接着される研磨パッド積層体であって、(b)前記複数の接着層のうち前記研磨パッドと接触する接着層に用いられる接着剤は、100kcal/mol以上の結合エネルギを有する連鎖を主鎖とする高分子材料を主成分として含み、(c)前記研磨パッド積層体は、第2基材シートと前記第2基材シートの両面に塗布された接着剤とを有する第2両面接着シートと、クッション層と、第1基材シートと前記第1基材シートの両面に塗布された接着剤とを有する第1両面接着シートと、第3基材シートと前記第3基材シートの前記研磨パッド側の片面に塗布された接着剤とを有する片面接着シートと、前記研磨パッドとが、前記研磨定盤の上に順に積層されたものであり、(d)前記第3基材シートの前記研磨パッド側の片面に塗布された接着剤が、前記研磨パッドと接触する接着層であることにある。
また、第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記研磨パッドと接触する接着層に用いられる接着剤は、シロキサン結合が主鎖である高分子材料を主成分として構成されたものである。
第3発明の要旨するところは、第1発明または第2発明において、前記研磨パッドと接触する接着層に用いられる接着剤は、シリコーン系樹脂接着剤から構成されたものである。
第4発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明のいずれか1の発明において、研磨定盤上に接着される研磨パッド積層体を用いた研磨加工に際しては、酸性酸化剤水溶液が前記研磨パッド上に供給されることにある。
第1発明によれば、母材樹脂内の連通気孔内に多数の研磨粒子が内包された研磨パッドが、基材シートの両面のうちの少なくとも前記研磨パッド側に接着剤が塗布された両面接着シートを介して支持体に接着された研磨パッド積層体であって、前記基材シートの両面のうちの前記研磨パッド側に塗布された接着剤は、100kcal/mol以上の結合エネルギを有する連鎖を主鎖とする高分子材料が主成分として構成されていることから、その高分子材料は耐薬品性およびタック性に優れており、その高分子材料を主成分として構成された接着剤は、研磨液として酸性酸化剤水溶液が用いられても化学的に安定していて劣化しないので、研磨パッドと両面接着シートとの界面で剥離が好適に抑制される。また、前記研磨パッド積層体は、第2基材シートと前記第2基材シートの両面に塗布された接着剤とを有する第2両面接着シートと、クッション層と、第1基材シートと前記第1基材シートの両面に塗布された接着剤とを有する第1両面接着シートと、第3基材シートと前記第3基材シートの前記研磨パッド側の片面に塗布された接着剤とを有する片面接着シートと、前記研磨パッドとが、前記研磨定盤の上に順に積層されたものであり、前記第3基材シートの前記研磨パッド側の片面に塗布された接着剤が、前記研磨パッドと接触する接着層である。このことから、第2両面接着シートと第1両面接着シートとの間にクッション層を介在させることで、研磨面の平坦化および表面平滑化を両立させることができる。
第2発明によれば、前記面接着シートの前記研磨パッド側に塗布された接着剤は、シロキサン結合が主鎖である高分子材料を主成分として構成されたものであることから、100kcal以上の結合エネルギを有する連鎖を主骨格とする高分子材料を主成分として構成されていて、研磨液として酸性酸化剤水溶液が用いられても化学的に安定していて劣化しないので、研磨パッドと両面接着シートとの界面で剥離が好適に抑制される。
第3発明の要旨するところは、前記面接着シートの前記研磨パッド側に塗布された接着剤は、シリコーン系樹脂接着剤であることから、研磨液として酸性酸化剤水溶液が用いられても化学的に安定していて劣化しないので、研磨パッドと両面接着シートとの界面で剥離が好適に抑制される。
第4発明の要旨とするところは、研磨定盤上に接着される研磨パッド積層体を用いた研磨加工に際しては、酸性酸化剤水溶液が前記研磨パッド上に供給されるとき、前記面接着シートの前記研磨パッド側に塗布された接着剤は化学的に安定していて、酸性酸化剤水溶液に接触しても劣化しないので、研磨パッドと両面接着シートとの界面で剥離が好適に抑制される。
本発明の一実施例の研磨パッド積層体が研磨定盤の上に固着された状態を模式的に説明する断面図である。 図1に示す研磨パッド積層体の最上段に位置する研磨パッドの断面を拡大して示すSEM写真である。 図1に示す研磨パッド積層体を用いたCMP法による研磨加工装置の構成を説明する図である。 本発明の他の実施例の研磨パッド積層体が研磨定盤の上に固着された状態を模式的に示す図であって、図1に相当する図である。 従来の研磨パッド積層体が研磨定盤の上に固着された状態を模式的に示す図であって、図1に相当する図である。 従来の研磨パッド積層体が研磨定盤の上に固着された状態を模式的に示す図であって、図1に相当する図である。 従来の研磨パッド積層体が研磨定盤の上に固着された状態を模式的に示す図であって、図1に相当する図である。
(実施例1)
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例であるの研磨パッド積層体10が研磨定盤12の上に固着された状態を模式的に説明する断面図である。図1において、研磨定盤12の上に固着された研磨パッド積層体10は、研磨パッド14、第1両面接着シート16、クッション層18、および第2両面接着シート20を備え、専らCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械研磨)法による研磨加工に用いられる後述する研磨加工装置の研磨定盤12の上に接着されている。
研磨パッド積層体10の表面(最上層)に位置する研磨パッド14は、Si、SiC(結晶材料)等のウェハなどの半導体ウェハに摺接してそれを研磨する研磨体として機能している。また、第1両面接着シート16、クッション層18、および第2両面接着シート20は、研磨パッド14を支持する支持体22として機能している。すなわち、研磨パッド14は、支持体22を介して研磨定盤12に固着されている。
研磨パッド14は、母材樹脂14aと、母材樹脂14a内に形成された連通気孔14b内に内包された多数の研磨粒子14cを備えて円板状に形成されたものであり、たとえば外径1000(mmφ)×厚み2(mm)程度の寸法を備えている。母材樹脂14aには、たとえばポリスルホン系の樹脂が用いられるが、その他の樹脂たとえばポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、およびポリウレタンの内の少なくとも1つを含むものであってもよい。研磨粒子14cは、好適には、シリカが用いられるが、その他の研磨粒子たとえばセリア、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マンガン酸化物、炭酸バリウム、酸化クロム、および酸化鉄の内の少なくとも1つを含むものが用いられてもよい。上記シリカとしては、たとえばヒュームドシリカ(四塩化ケイ素、クロロシランなどを水素および酸素の存在のもとで高温燃焼させて得られるシリカ微粒子)などが好適に用いられる。研磨粒子14cの平均粒径は、好ましくは、0.005〜3.0(μm)である。
図2は、研磨パッド14の断面の一例を1000倍に拡大して示すSEM写真である。図2において、母材樹脂14aは立体的な編み目状に連続しており、連通気孔14bはその編み目状に連なる母材樹脂14a間の隙間内に示されている。その空間内に存在する多数の小球が研磨粒子14cを示している。
図1に戻って、第1両面接着シート16は、第1基材シート16aと、その第1基材シート16aの両面に塗布された接着剤16bおよび16cとを備えている。研磨パッド14側の面に塗布された接着剤16bは、100kcal/mol以上の結合エネルギを有する連鎖を主鎖とする高分子材料たとえばシロキサン結合(−Si−Si−Si−)が主鎖であるシリコーン樹脂を主成分としたシリコーン系樹脂接着剤である。研磨定盤12側の接着剤16cは、たとえばアクリル樹脂を主成分としたアクリル系樹脂接着剤である。このアクリル樹脂は、炭素結合(−C−C−C−)を主鎖としていて、その結合エネルギは85kcal/molである。また、ゴム系接着剤を構成するジエン系高分子の主鎖(CH2=CH−CH−H)の結合エネルギは77kcal/molである。一般に、結合エネルギは耐薬品性の指標として用いられていることから明らかなように、主鎖の結合エネルギの高いほど、耐薬品性に優れている。これにより、アクリル系樹脂接着剤はゴム系接着剤よりも耐薬品性に優れ、シリコーン系樹脂接着剤はアクリル系樹脂接着剤よりも耐薬品性に優れている。また、シリコーン系樹脂接着剤は、接着剤としての機能を有するだけでなく、タック性にも優れている。
第1両面接着シート16の第1基材シート16aは、たとえばPET樹脂フィルムから構成される。また、第1両面接着シート16の研磨パッド14とは反対側の面に塗布された接着剤16cはアクリル樹脂を主成分とするアクリル系樹脂接着剤である。
クッション層18は、たとえば表面をバフがけし、コロナ処理をしたポリウレタンフォームから成り、たとえば0.8mm程度の厚みを有する。
第2両面接着シート20は、第2基材シート20aと、その第2基材シート20aの両面に塗布された接着剤20bおよび20cとを備えている。第2基材シート20aは、第1両面接着シート16の第1基材シート16aと同様に、たとえばPET樹脂フィルムから構成される。また、接着剤20bおよび20cは、第1両面接着シート16の接着剤16cと同様に、アクリル樹脂を主成分とするアクリル系樹脂接着剤である。
以上のように構成された研磨定盤12の上に固着された研磨パッド積層体10は、図3に示すように、CMP法による研磨加工装置30の研磨定盤12の上に接着された状態で、被研磨体である半導体ウェハ34の研磨に用いられるとき、たとえばpHが5以下の酸性酸化剤水溶液が供給される。図3において、研磨加工装置30には、研磨定盤12がその垂直な軸心C1まわりに回転可能に支持された状態で設けられており、その研磨定盤12は、定盤駆動モータ32により、図に矢印で示す1回転方向へ回転駆動されるようになっている。この研磨定盤12の上面すなわち半導体ウェハ34が押しつけられる面には、本実施例の研磨パッド積層体10が貼り着けられている。
一方、研磨定盤12上の軸心C1から偏心した位置には、SiCウェハ等の半導体ウェハ34を吸着或いは保持枠等を用いて下面において保持するワーク保持部材36がその軸心C2まわりに回転可能、その軸心C2方向に移動可能に支持された状態で配置されており、そのワーク保持部材36は、図示しないワーク駆動モータにより或いは研磨定盤12から受ける回転モーメントにより図3の矢印で示す回転方向へ回転させられるようになっている。
ワーク保持部材36の下面すなわち研磨パッド積層体10と対向する面には半導体ウェハ34が保持され、半導体ウェハ34が所定の荷重で研磨パッド積層体10に押圧されるようになっている。また、研磨加工装置30のワーク保持部材36の近傍には、滴下ノズル38および/またはスプレーノズル40が設けられており、図示しないタンクから送出された酸化性水溶液である研磨液42が研磨定盤12上に供給されるようになっている。
なお、図3では、研磨定盤12の軸心C1に平行な軸心まわりに回転可能、その軸心の方向および研磨定盤12の径方向に移動可能に配置された図示しない調整工具保持部材と、その調整工具保持部材の下面すなわち研磨パッド積層体10と対向する面に取り付けられた図示しないダイヤモンドホイールのような研磨体調整工具(コンディショナー)とが省略されている。
研磨加工装置30によるCMP法の研磨加工に際しては、研磨定盤12およびそれに貼り着けられた研磨パッド積層体10と、ワーク保持部材36およびその下面に保持された半導体ウェハ34とが、定盤駆動モータ32およびワーク駆動モータによりそれぞれの軸心まわりに回転駆動された状態で、滴下ノズル38および/またはスプレーノズル40から研磨液42が研磨パッド14の表面上に供給されつつ、ワーク保持部材36に保持された半導体ウェハ34がその研磨パッド積層体10に押しつけられる。そうすることにより、半導体ウェハ34の被研磨面すなわち研磨パッド積層体10に対向する面が、研磨液42による化学的研磨作用と、研磨パッド14内に内包されてその研磨パッド14から自己供給された研磨粒子による機械的研磨作用とによって平坦に研磨される。この研磨粒子には、たとえば平均粒径80nm程度のシリカが用いられる。また、研磨液42には、たとえば酸化還元電位が500〜1020(Eh)、水素イオン濃度pHが4.5〜5.5程度のものが用いられる。
本実施例の研磨パッド積層体10によれば、母材樹脂内の連通気孔内に多数の研磨粒子が内包された研磨パッド14が、第1基材シート(基材シート)16aの両面のうちの少なくとも研磨パッド14側に接着剤が塗布された第1両面シート(面接着シート)16を介して支持体22に接着されており、第1基材シート16aの両面のうちの研磨パッド14側に塗布された接着剤16bは、100kcal/mol以上の結合エネルギを有する連鎖を主鎖とする高分子材料が主成分として構成されている。これにより、研磨パッド14の下側には、100kcal/mol以上の結合エネルギを有する連鎖を主鎖とする高分子材料が主成分として構成され、耐薬品性およびタック性に優れている接着剤16bが、位置していることから、研磨液42として酸性酸化剤水溶液が用いられても化学的に安定していて劣化しないので、研磨パッド14と第1両面接着シート16との界面で剥離が好適に抑制される。
また、本実施例の研磨パッド積層体10によれば、第1基材シート16aの研磨パッド14側に塗布された接着剤16bは、シロキサン結合が主鎖である高分子材料を主成分として構成されたものであることから、100kcal以上の結合エネルギを有する連鎖を主骨格とする高分子材料を主成分として構成されていて、研磨液として酸性酸化剤水溶液が用いられても化学的に安定していて劣化しないので、研磨パッド14と第1両面接着シート16との界面で剥離が好適に抑制される。
また、本実施例の研磨パッド積層体10によれば、第1両面接着シート16の研磨パッド14側に塗布された接着剤16bは、シリコーン系樹脂接着剤であることから、研磨液として酸性酸化剤水溶液が用いられても化学的に安定していて劣化しないので、研磨パッド14と第1両面接着シート16との界面で剥離が好適に抑制される。
また、本実施例の研磨パッド積層体10によれば、研磨定盤12上に接着される研磨パッド積層体10を用いた研磨加工に際しては、研磨液42として酸性酸化剤水溶液が研磨パッド14上に供給されるが、第1両面接着シート16の研磨パッド14側に塗布された接着剤16bは化学的に安定していて劣化しないので、研磨パッド14と第1両面接着シート16との界面で剥離が好適に抑制される。
また、本実施例の研磨パッド積層体10は、第1基材シート16aの両面のうちの少なくとも研磨パッド14側に接着剤16bが塗布された第1両面接着シート(面接着シート)16を含み、第1基材シート16aの両面のうちの研磨パッド14側に塗布された接着剤16bが研磨パッド14に接触する接着層であることから、第1両面接着シート16を用いることで、容易に研磨パッド積層体10の組み立てを行なうことができる。
また、本実施例の研磨パッド積層体10は、研磨定盤12の上に接着される、第2基材シート20aの両面に塗布された接着剤20bおよび20cと第2基材シート20aとを有する第2両面接着シート20と、クッション層18と、第1基材シート16aの両面に塗布された接着剤16bおよび16cと第1基材シート16aとを有する第1両面接着シート16と、研磨パッド14とが、順に積層されたものであり、第1基材シート16aの両面のうち研磨パッド14側の面に塗布された接着剤16bが、研磨パッド14と接触する接着層である。このことから、第2両面接着シート20および第1両面接着シート16を用いることで、容易に研磨パッド積層体10の組み立てを行なうことができる。また、第2両面接着シート20と第1両面接着シート26との間にクッション層18を介在させることで、研磨面の平坦化および表面平滑化を両立させることができる。
以下において、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
(実施例2)
図4は、他の実施例の研磨パッド積層体50の断面構成を説明する概略部である。図4において、研磨パッド積層体50は、第2基材シート20aの両面に塗布された接着剤20bおよび20cが塗布された第2両面接着シート20と、クッション層18と、第1基材シート16aの両面に塗布された接着剤16cおよび16dと第1基材シート16aとを有する第1両面接着シート16と、第3基材シート52aの研磨パッド14側の片面に塗布された接着剤52bと第3基材シート52aとを有する片面接着シート52と、研磨パッド14とが、研磨定盤12の上に順に接着されて積層されたものである。本実施例では、第3基材シート52aの研磨パッド14側の片面に塗布された接着剤52bが、研磨パッド14と接触する接着層であるので、実施例1の研磨パッド積層体10における第1両面接着シート16の接着剤16bと同様に、シリコーン系樹脂接着剤から構成されている。また、第3基材シート52aは、たとえばPETフィルムから構成されている。また、本実施例の研磨パッド積層体50では、第1両面接着シート16の第1基材シート16aの研磨パッド14の面に塗布された接着剤16dは、接着剤16cと同様のアクリル系樹脂接着剤である。
本実施例の研磨パッド積層体50によれば、研磨パッド14の下側には、100kcal/mol以上の結合エネルギを有する連鎖を主鎖とする高分子材料すなわちシロキサン結合を主骨格とする高分子が主成分とするシリコーン系樹脂接着剤から構成され、耐薬品性およびタック性に優れている接着剤52bが、位置していることから、前述の実施例と同様に、研磨液42として酸性酸化剤水溶液が用いられても化学的に安定していて劣化しないので、研磨パッド14と第1両面接着シート16との界面で剥離が好適に抑制される。
因みに、図5、図6、図7は、従来の研磨パッド積層体60、70、80を示している。図5に示す研磨パッド積層体60は、第1基材シート16aの両面に接着剤16cおよび16dが塗布された第1両面接着シート16と、研磨パッド14とが、研磨定盤12の上に順に接着されて積層されたものである。この研磨パッド積層体60では、第1両面接着シート16の第1基材シート16aの研磨パッド14の面に塗布された接着剤16dは、接着剤16cと同様のアクリル系樹脂接着剤である。
図6に示す研磨パッド積層体70は、第2基材シート20aの両面に接着剤20bおよび20cが塗布された第2両面接着シート20と、クッション層18と、第1基材シート16aの両面に接着剤16cおよび16dが塗布された第1両面接着シート16と、研磨パッド14とが、研磨定盤12の上に順に接着されて積層されたものである。この研磨パッド積層体70においても、第1両面接着シート16の第1基材シート16aの研磨パッド14の面に塗布された接着剤16dは、接着剤16cと同様のアクリル系樹脂接着剤である。
図7に示す研磨パッド積層体80は、第2基材シート20aの両面に接着剤20bおよび20cが塗布された第2両面接着シート20と、クッション層18と、第1基材シート16aの両面に接着剤16cおよび16dが塗布された第1両面接着シート16と、ウレタン系シート状ホットメルト接着剤82とが、研磨定盤12の上に順に接着されて積層されたものである。
上記従来の研磨パッド積層体60、70、80は、いずれも、研磨パッド14の下側には、100kcal/mol以上の結合エネルギを有する連鎖を主鎖とする高分子材料すなわちシロキサン結合を主骨格とする高分子が主成分とするシリコーン系樹脂接着剤から構成され、耐薬品性およびタック性に優れている接着剤層が設けられていないので、酸性酸化剤水溶液を研磨液42として用いるCMP法の研磨加工において、研磨パッド14の剥離の発生が避けられなかった。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
たとえば、前述の実施例では、研磨パッド14の下側には、シリコーン系樹脂接着剤16b、52bが第1両面接着シート16、片面接着シート52の一部として配置されていたが、単独の層として配置されていてもよい。
また、前述の実施例においては、研磨パッド積層体10、50は、被研磨体であるSiウェハ、SiCウェハなどの半導体ウェハ34の一面全体の研磨加工に用いられていたが、本発明の研磨パッド積層体10、50は、たとえば半導体ウェハ34の外周端面、パターン付き半導体ウェハの裏面、各種電子デバイス用ガラス基板の研磨加工などに用いられてもよい。すなわち、このような被研磨体であっても本発明の効果を享受し得るものであれば被研磨体の種類は問わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10、50:研磨パッド積層体
12 :研磨定盤
14 :研磨パッド
14a:母材樹脂
14b:連通気孔
14c:研磨粒子
16 :第1両面接着シート
16b、52b:シリコーン系樹脂接着剤(接着剤、接着層)
18 :クッション層
20 :第2両面接着シート
42 :酸性酸化剤水溶液
52 :片面接着シート

Claims (4)

  1. 母材樹脂内の連通気孔内に多数の研磨粒子が内包された研磨パッドを最上層として含む複数の層が複数の接着層を介して積層されて研磨定盤上に接着される研磨パッド積層体であって、
    前記複数の接着層のうち前記研磨パッドと接触する接着層に用いられる接着剤は、100kcal/mol以上の結合エネルギを有する連鎖を主鎖とする高分子材料を主成分として含み、
    前記研磨パッド積層体は、第2基材シートと前記第2基材シートの両面に塗布された接着剤とを有する第2両面接着シートと、クッション層と、第1基材シートと前記第1基材シートの両面に塗布された接着剤とを有する第1両面接着シートと、第3基材シートと前記第3基材シートの前記研磨パッド側の片面に塗布された接着剤とを有する片面接着シートと、前記研磨パッドとが、前記研磨定盤の上に順に積層されたものであり、
    前記第3基材シートの前記研磨パッド側の片面に塗布された接着剤が、前記研磨パッドと接触する接着層である
    ことを特徴とする研磨パッド積層体。
  2. 前記研磨パッドと接触する接着層に用いられる接着剤は、シロキサン結合が主鎖である高分子材料を主成分として構成されたものである
    ことを特徴とする請求項1の研磨パッド積層体。
  3. 前記研磨パッドと接触する接着層に用いられる接着剤は、シリコーン系樹脂接着剤から構成されたものである
    ことを特徴とする請求項1または2の研磨パッド積層体。
  4. 前記研磨定盤上に接着される前記研磨パッド積層体を用いた研磨加工に際しては、酸性酸化剤水溶液が前記研磨パッド上に供給される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1の研磨パッド積層体。
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