JP6913043B2 - 金属精錬炉の操業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属精錬炉の操業方法に関し、さらに詳しくは、例えば、銅精錬における自溶炉をはじめとする金属精錬炉の耐火物の膨張による炉体の変形を抑制することが可能な金属精錬炉の操業方法に関する。
金属精錬における金属精錬炉、例えば、銅精錬における自溶炉100は、図6に示すように、反応シャフト101、セットラ102及びアップテイク103から構成され、反応シャフト101には1〜3本の精鉱バーナ104,104が設けられている。そして、精鉱を酸素富化空気あるいは高温熱風と同時に吹き込んで瞬間的に化学反応を起こさせ、比重差によってマットとスラグに分離する。自溶炉100は精鉱の酸化反応熱を利用するため他の方法より燃料消費率が低いという特徴がある。処理する原料の品位、組成によっては、酸化反応熱だけでは熱量が不足することもあるため、精鉱バーナ104,104から重油等で助燃することもある。
マットには、通常、銅が60〜70%含まれており、このマットは自溶炉100の底部近傍に複数連設して設けられたマットタップホール105,105から抜き出される。一方、スラグには1%前後の銅が含まれているためアップテイク103の下部側に設けられたスラグタップホール106からスラグを抜き出して錬かん炉120へ送って錬かんし、スラグに含まれる銅をマットとして回収し、自溶炉100から抜き出されたマットとあわせて転炉で処理する。そして、電解精製によってさらに品位の高い電気銅が製造される。
自溶炉をはじめとする銅精練炉のシェル(缶体)内部は、主に耐火レンガや不定形耐火物で構成されている。耐火物は操業中の高温状態では膨張し、定期修理(冷間補修)中のように長期操業停止した際には低温状態となって収縮する性質がある。これのような耐火物の熱膨張による炉体の変形は、炉体の健全性悪化につながることから変形状況の確認が必要となる。そして、上記のような高温状態と低温状態が繰り返されると、耐火物の残存線膨張により低温状態となって収縮しても元の大きさまでは戻らず、徐々に膨張が拡大する。そのため、冷間補修を実施する周期が短い炉ほど、耐火物の残存線膨張により、耐火物を保持する炉体フレームの変形や変位が大きくなる。さらに、耐火物中の特定の成分、例えば、MgOやCaOと水が接触すると水和物を形成して耐火物が急激に膨張し、最悪の場合には崩壊する、いわゆるスレーキングが発生する。このような耐火物の膨張は、炉底の耐火レンガの配列を崩したり、空隙を発生させたりすることによる湯漏れのリスクの増大や、炉体フレームの破損等のトラブルにつながるおそれがある。
そのため、従来、炉体が設置されている建物の支柱等を基準点とし、そして、炉体の所定の部分を目印として、その目印までの距離を定期的に測定し、炉体の膨張を監視することが行われていた。例えば、特許文献1では、コークス炉の炉体膨張計測方法が開示されている。
特開平9−26309号公報
しかしながら、従来の方法では、測定点を炉体の代表的な部分に絞って目印としていたため、変化に気付き難いといった問題があった。そのため、炉体の膨張や変形の発見が遅れ、補強等の対応が遅れることとなり、炉体を構成する部材のひび割れや破断につながるおそれがあった。
また、例えば、特許文献1に示す炉体膨張計測方法は、単に炉体の膨張や変形を発見するものであり、炉体の膨張や変形が早期に発見することができた場合であっても、それは適切な時点で補修等の対応を行うことが可能となるだけであって、炉体の膨張や変形それ自体を抑制・制御するものではない。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、炉体の膨張や変形を適正な範囲内に維持することにより炉底の耐火レンガ配列の損傷による湯漏れのリスクの増大や、炉体フレームの変形や破損等のトラブルの発生を抑制することが可能な金属精錬炉の操業方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、経年的に生じる炉長変化を監視して適切なタイミングで炉材の更新を行うことを可能とする金属精錬炉の操業方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に記載の本発明は、炉体の膨張や変形を所定の範囲内に維持する金属精錬炉の操業方法において、複数の変位計によって前記炉体の所定の複数箇所の変位をそれぞれ計測し、少なくとも一箇所以上の変位が予め設定した上限値を超えることとなった場合には、当該変位が前記上限値以下となるように前記炉体内の操業温度を下げることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の金属精錬炉の操業方法において、前記変位が予め設定した上限値を超えることとなった場合には、A.前記炉体に装入する原料について発熱量の小さい原料の混合比率を増加すること、B.前記炉体に装入する原料の時間当たりの装入量を減らすこと、C.前記炉体の冷却を行うこと、D.還元材の投入量を調整することによりセルフコーティングを形成しやすい炉内環境とすること、E.マット層中の銅品位(マットグレード(MG))を下げること、のいずれか又はA乃至Eのいずれかの組み合わせによって前記炉体内の操業温度を下げることを特徴とする
上記課題を解決するため請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の金属精錬炉の操業方法において、前記変位計は、前記炉体の周囲に所定間隔ごとに配置し、前記炉体の全体の変位を計測することを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項4に記載の本発明は、請求項3項に記載の金属精錬炉の操業方法において、前記変位計は、前記炉体の側壁を支持する各バックステイの変位を計測することを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項5に記載の本発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の金属精錬炉の操業方法において、前記上限値は、前記炉体が変位することによって当該炉体を構成するフレームに付加される荷重が当該フレームを塑性変形させる弾性限界を超えない変位であることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項6に記載の本発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の金属精錬炉の操業方法において、前記変位計の計測値によって算出される前記炉体の残存線膨張率が所定の割合を超えた場合に前記炉体を形成する各種炉材の更新を行うことを特徴とする。
本発明に係る金属精錬炉の操業方法によれば、炉体フレームの塑性変形範囲内での操業が可能になることで、炉体の膨張や変形を適正な範囲内に維持できるという効果がある。
また、本発明は、経年的に生じる炉長変化を監視できることで、適切なタイミングで炉材の更新が可能になるという効果がある。
本発明に係る操業方法を実施するための好ましい一実施形態の金属精練炉の構成を示す平面図である。 図1の金属精練炉のA−A断面図である。 ジャケットの正面図である。 変位計の出力に基づいて各種の制御を行う制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る金属精練炉の操業方法の一実施形態のフローチャートである。 銅精錬における自溶炉の一例を示す正面断面図である。
以下、本発明に係る金属精練炉の操業方法について、好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。まず、本発明に係る金属精練炉の操業方法を説明する前に、本発明が適用される金属精練炉の構成について説明する。図1は本発明に係る操業方法を実施するための好ましい一実施形態の金属精練炉の構成を示す平面図、図2は図1の金属精練炉のA−A断面図である。
[金属精練炉の構成]
図示された金属精練炉1は、いわゆる自溶炉であり、概略として、一端側に設けられた反応シャフト3と、他端側に設けられたアップテイク4と、反応シャフト3とアップテイク4の中間部に位置するセットラ5を備えて炉体2が構成されており、炉体2は、全体が鋼材等の金属製材料によって形成されたシェル(缶体)によって形成されている。そして、
炉体2には、必要な強度を確保するための補強材として複数のバックステイ2a,2aが周囲を取り囲むようにして所定間隔で配置されている。
反応シャフト3は、略円筒形状とされ、その上部には複数の精鉱バーナ6,6が配置されている。そして、精鉱バーナ6,6に隣接するようにして予熱空気注入口7が設けられている。セットラ5は、図3に示すような水冷ジャケット30を複数連接することにより形成されている。水冷ジャケット30は、内部に冷却水を循環させる複数の冷却管32,32を備えると共に、各冷却管32,32の一端側にはそれぞれ冷却水を供給するための給水口33,33が設けられ、また、その他端側には冷却水を排出するための排水口34,34が設けられている。炉内側の表面には図示しない複数のリブが形成されており、リブには図示しない耐火レンガが積層される。アップテイク4は、内部の排ガスを廃熱ボイラへ誘導して廃熱の回収を行い、冷却された排ガスは硫酸工場に送られる。
そして、炉体2の周囲には、所定間隔で炉体2を取り巻くようにして所要数(本実施形態では42個)の変位計8(以下、「変位計8−1〜8−42」ともいう。)が配置されている。これらの変位計8によって炉体2の全体の変位の計測を行う。尚、本実施形態では変位計8−1〜8−42は、膨張の大きい炉底レベルの炉体2に配置された42個の各バックステイ2aにそれぞれ対向配置させている。尚、変位計8,8の数は42個に限定されるものではなく、炉体2の形状、大きさ等に応じて適宜決定される。また、変位の計測はバックステイ2aに限るものではなく、炉体2の適宜の位置を目印にすることができる。
変位計8−1〜8−42は、炉体2の変位(膨張)を計測する光学式または物理式のセンサであり、計測した炉体2の変位量を長さに変換した電気信号を出力する。変位計8−1〜8−42には、例えば、レーザフォーカス式、超音波式、三角測距等の非接触方式や差動トランス式の接触方式等がある。
図4は変位計の出力に基づいて各種の制御を行う制御装置の構成を示すブロック図である。制御装置10は、CPUやメモリ等によって構成され、変位計8−1〜8−42による計測値を一定時間毎に取り込み、その計測値に基づいて図5に示すフローを実行するプログラムを備えた演算部11を備えている。すなわち、制御部10は、変位計8−1〜8−42によって計測された炉体2の変位(膨張)が予め設定された上限の範囲内であるか否かを監視し、炉体2の変位(膨張)が予め設定された変位の上限を超えるような場合には変位(膨張)が上限値以下となるように操業温度を下げる制御を行う。そして、操業温度を下げる制御を実行するために以下のような制御系統が設けられている。すなわち、制御装置10は、演算部11からの指令に基づいて炉体2に装入する原料について発熱量の小さい原料、例えば、酸化鉄スラグの混合比率を増加する原料混合制御部12、演算部11からの指令に基づいて精鉱の時間当たりの装入量を制御する装入量制御部13、演算部11からの指令に基づいて炉体2の冷却を行う冷却制御部14、演算部11の指令に基づいて炉内に投入する還元材の投入量を制御する還元材投入制御部15を備えている。
ここで、上限値は、炉体2が変位することによって炉体2を構成するフレーム、例えば、バックステイ2aに付加される荷重がバックステイ2aを塑性変形させる弾性限界を超えない変位、好ましく弾性限界に対して一定の余裕をもたせた変位、例えば10%の余裕を持たせた変位とする。すなわち、耐火物は加熱されると膨張し、温度が下がると収縮するため、操業停止時には操業時よりも変位が小さくなるが耐火物の特性上完全に元に戻ることはなく、加熱冷却を繰り返すうちに加熱時の変位が大きくなり冷却してもその変位は次第に大きくなる。そして、炉体2が変位することによって炉体2を構成するフレーム、例えばバックステイ2aに付加される荷重がバックステイ2aを塑性変形させる弾性限界を超えることになった場合には操業温度を下げても炉体2は変形したままの状態となってしまうからである。
操業温度を下げる制御として、原料混合制御部12は、精鉱と発熱量の小さい原料、例えば、酸化鉄スラグを混合する原料混合装置22において精鉱に供給する酸化鉄スラグの量を増加させ、装入量制御部13は、精鉱を装入する精鉱装入装置23の動作を制御して時間当たりの装入量を減少させ、冷却制御部14は、水冷ジャケット30内に供給する冷却水の水量及び/又は流速を増加させることで炉底部の冷却を促進し、還元材投入制御部15は、還元材投入装置24から炉内に投入される還元材の投入量を調整する。また、炉底部の冷却は、冷却制御部14によって炉底部に向かって冷風を吹き付ける図示しないファンの出力を制御することにより炉底部を冷却したり、炉内へ供給する反応ガスの酸素濃度を減少させて炉内温度の調整を行うように構成することもできる。尚、還元材の投入は炉体の複数箇所から行われるようになっており、例えば、温度の高いエリアへ投入する還元材の投入量を減らす、あるいは中止することで当該エリアの炉内壁に形成されるマグネタイト主体のセルフコーティングの厚みが増加するので当該エリアの炉内温度を部分的に下げることができる。また、所望金属が濃縮したマット層中の所望金属の品位、すなわち、マットグレード(MG)に基づいて管理を行うこともできる。例えば、MGを低くすることによって発熱量を減少させ、炉内操業温度を下げるという調整も可能である。
[金属精練炉の操業方法]
次に、本発明に係る金属精錬炉の操業方法の一実施形態について説明する。図5は本発明に係る金属精練炉の操業方法の一実施形態のフローチャートである。まず、操業が開始されると、各変位計8−1〜8−42に対応する炉体2の各バックステイ2a,2aについて局所的な膨張に伴う変位がそれぞれ所定時間毎に計測され(ステップS1)、その計測値が演算部11に取り込まれる。演算部11は、各変位計8−1〜8−42の少なくとも一つ以上が予め設定した変位の上限値の範囲内か否かを監視する。そして、制御装置10の演算部11が少なくとも一つ以上の変位計8−1〜8−42が上限値を超えたと判断した場合(ステップS2:Yes)には、(A)原料混合制御部12が原料混合装置22の動作を制御して炉体2に装入する原料について発熱量の小さい原料の混合比率を増加する、(B)装入量制御部13が精鉱装入装置23の動作を制御して炉体2に装入する原料の時間当たりの装入量を下げる(例えば、210t/hから170t/hへ下げる)、(C)冷却制御部15は水冷ジャケット30の冷却水の水量を調整して炉体2の温度を下げる、(D)還元材投入制御部15が還元材投入装置24の動作を制御して炉体2内へ投入する還元材の量を減らす或いは中止することにより炉内壁へのセルフコーティングを促し、炉内コーティングを厚くする、(E)マット層中の所望金属のMGを下げること、のいずれか又は上記(A)〜(E)のいずれかの組み合わせによって操業温度を下げ(ステップS3)、変位量が上限以下となるように制御を行う。尚、還元材投入制御部15は、複数の還元材投入装置24の中で、温度の高いエリアに配置された還元材投入装置24についてのみ投入量を調整することにより部分的にセルフコーティングの厚みを制御することができる。
このような制御により炉体2の変位を適正範囲に維持することができるので経年的に生じる炉長変化が監視できる結果、炉体2の塑性変形の範囲内で操業、即ち、炉体2の構成部材を破断させることなく管理することが可能となり、湯漏れや炉体構成部材の破断が発生する前に補強等の対策を実施することが可能となる。そして、湯漏れリスク低減や炉体寿命の延長を図ることが可能となる。また、局所的な膨張が観測された場合は、そのエリア付近での冷却を強化することで、その部分における湯漏れリスクを低減することも可能となる。
上述した制御によって各変位計8−1〜8−42の計測値が上限値以下となった場合(ステップS4:Yes)には、制御部10は、原料混合制御部12、装入量制御部13、冷却制御部14に対して予め設定された通常操業の動作を行うように指令を送り、操業温度が上限値以下である適正範囲内での操業を継続する(ステップS5)。一方、上述した制御によって各変位計8−1〜8−42の計測値が未だ上限値以下になっていない場合には(ステップS4:No)、ステップS3の処理を継続する。
上述のような操業を継続することにより、各変位計8−1〜8−42の計測値によって算出される炉体2の残存線膨張率が所定に割合を超えた場合には炉体2を形成する各種炉材の更新を行う。ここで、上述したように、バックステイ2aに付加される荷重がバックステイ2aを塑性変形させる弾性限界を超えてしまうと炉体2を冷却してもその変位は元に戻ることがないため、各種炉材の更新の目安とする残存線膨張率については、少なくともバックステイ2aを塑性変形させる弾性限界を超えないような割合に設定することが好ましい。
以上のように、本実施形態に係る金属精練炉の操業方法によれば、変位計8−1〜8−42によって炉体2の変位(膨張)、例えば、炉体2の側壁を支持する各バックステイ2aの変位を計測し、少なくとも一箇所以上の変位が予め設定した上限値を超えることとなったときに、上記変位が上限値以下となるように制御装置10によって炉体2内の操業温度を下げる、あるいは上限を超えたエリアのコーティング厚みを増加させて操業温度を下げるように構成したので、炉体2の膨張や変形を適正な範囲内に維持することができ、炉体2の熱膨張による炉底の耐火レンガの配列の崩れや、空隙の発生等を防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る金属精練炉の操業方法によれば、炉体2の周囲に所定間隔ごとに変位計8−1〜8−42によって炉体2の全体の変位を計測することとしたので、炉長変化を随時監視することができ、適切なタイミングで炉材を更新することが可能となる。
さらに、本実施形態に係る金属精練炉の操業方法によれば、炉体の残存線膨張率が所定の割合を超えた場合に炉体を形成する各種炉材の更新を行うことにより、大事に至る前に更新が行えるため、操業停止を短くし、且つ修理費を低減できるという効果がある。
[他の実施の形態]
本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱あるいは変更しない範囲内で種々な変形が可能であることはいうまでもない。
1 金属精練炉
2 炉体
2a バックステイ
3 反応シャフト
4 アップテイク
5 セットラ
6 精鉱バーナ
7 予熱空気注入口
8 変位計
10 制御装置
11 演算部
12 原料混合制御部
13 装入量制御部
14 冷却制御部
15 還元材投入制御部
22 原料混合装置
23 精鉱装入装置
24 還元材投入装置
30 水冷ジャケット

Claims (6)

  1. 炉体の膨張や変形を所定の範囲内に維持する金属精錬炉の操業方法において、
    複数の変位計によって前記炉体の所定の複数箇所の変位をそれぞれ計測し、少なくとも一箇所以上の変位が予め設定した上限値を超えることとなった場合には、当該変位が前記上限値以下となるように前記炉体内の操業温度を下げることを特徴とする金属精錬炉の操業方法。
  2. 請求項1に記載の金属精錬炉の操業方法において、
    前記変位が予め設定した上限値を超えることとなった場合には、
    A.前記炉体に装入する原料について発熱量の小さい原料の混合比率を増加すること、
    B.前記炉体に装入する原料の時間当たりの装入量を減らすこと、
    C.前記炉体の冷却を行うこと、
    D.還元材の投入量を調整することによりセルフコーティングを形成しやすい炉内環境とすること、
    E.マット層中の銅品位(マットグレード(MG))を下げること、
    のいずれか又はA乃至Eのいずれかの組み合わせによって前記炉体内の操業温度を下げることを特徴とする金属精錬炉の操業方法。
  3. 請求項1又は2に記載の金属精錬炉の操業方法において、
    前記変位計は、前記炉体の周囲に所定間隔ごとに配置し、前記炉体の全体の変位を計測することを特徴とする金属精錬炉の操業方法。
  4. 請求項3項に記載の金属精錬炉の操業方法において、
    前記変位計は、前記炉体の側壁を支持する各バックステイの変位を計測することを特徴とする金属精錬炉の操業方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の金属精錬炉の操業方法において、
    前記上限値は、前記炉体が変位することによって当該炉体を構成するフレームに付加される荷重が当該フレームを塑性変形させる弾性限界を超えない変位であることを特徴とする金属精錬炉の操業方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の金属精錬炉の操業方法において、
    前記変位計の計測値によって算出される前記炉体の残存線膨張率が所定の割合を超えた場合に前記炉体を形成する各種炉材の更新を行うことを特徴とする金属精錬炉の操業方法。
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