JP6912958B2 - パイプ構造 - Google Patents
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Description
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るパイプ構造が適用されたパイプ1の斜視図であり、図2は、パイプ1のフランジ部20の断面構造を示す図である。このパイプ1は、各種流体が流通可能に形成されており、例えば空気等の気体の他、水等の液体を搬送する場合に使用することができる。パイプ1は、パイプ本体10と、パイプ本体10の端部(中心線方向の端部)に設けられるフランジ部20と、フランジ部20を貫通するように設けられるブッシュ30と、シール材S(図2に示す)とを備えている。尚、図1ではパイプ1の一方の端部しか示していないが、他方の端部は、一方の端部の構造と同様な構造とすることもできるし、一方の端部とは異なる構造とすることもできる。
パイプ本体10は、ブロー成形またはガスインジェクション成形された部材である。ブロー成形及びガスインジェクション成形は従来から周知の成形方法であり、図示しないが、ブロー成形の場合、パリソンを型内に配置した後、該パリソンの内部に高圧の気体を注入することによってパイプ本体10の形状に成形することができ、また、ガスインジェクション成形の場合、樹脂材の射出工程完了時に、流動樹脂材の中に加圧された不活性ガスを注入することによってパイプ本体10の形状に成形することができる。ガスインジェクション成形は、ガスアシスト成形ともいう。パイプ本体10は屈曲していてもよいし、直管形状であってもよい。また、パイプ本体10の周壁部には蛇腹状の部分等があってもよい。パイプ本体10の端部には、流体の出口または入口となる開口10aが形成されている。この実施形態では、開口10aが円形である場合について説明するが、開口10aは楕円形、長円形等であってもよい。
フランジ部20は、パイプ本体10の端部に設けられ、該パイプ本体10が固定される相手側部材A(図2に仮想線で示す)に締結される射出成形品からなる。フランジ部20は、パイプ本体10の第1突出部11及び第2突出部12を囲むように延びる板状をなしており、フランジ部20の肉厚は、第1突出部11及び第2突出部12を合わせた肉厚よりも厚く設定されている。具体的には、フランジ部20の肉厚は、第2突出部12からパイプ本体10の端部の開口10aが形成された部分までの寸法と略等しく設定されている。これにより、パイプ本体10の第1突出部11及び第2突出部12をフランジ部20に埋め込むことが可能になる。
シール材Sは、パイプ本体10の端部の開口10aを囲む環状に形成されており、相手側部材Aとフランジ部20との間をシールする弾性部材からなる部材である。シール材Sを構成する弾性部材としては、例えばゴムやエラストマー等を挙げることができる。
次に、上記のように構成されたパイプ10の製造要領について説明する。まず、パイプ本体10をブロー成形またはガスインジェクション成形によって得る。パイプ本体10を脱型した後、パイプ本体10の端部を含む所定範囲を、フランジ部20を成形するための射出成形金型(図示せず)の内部に挿入した状態で保持する。パイプ本体10の保持後、射出成形金型のキャビティに溶融樹脂材を射出して射出成形金型の成形面によって成形する。このとき、溶融樹脂がパイプ本体10の第1突出部11と第2突出部12との間に入り込んで固化して係合部21ができる。この係合部21には回り止め部13が入り込んで一体化する。
上記パイプ1を相手側部材Aに固定する場合には、フランジ部20を相手側部材Aに締結することによって固定できる。フランジ部20を相手側部材Aに締結すると、シール材Sにおける溝Bの開放部分から突出した部分が相手側部材Aに圧接してシール材Sが弾性変形するので、シール材Sは、第1突出部11の側面11bにも密着する。これによりパイプ本体を流れる流体が外部に漏れることはなくなる。また、シール材Sの内周面とシール材Sの外周面との一方は、パイプ本体10の側面10bとフランジ部20の対向面20aとの一方に全周に亘って密着し他方は部分的に密着する。または、シール材Sの内周面とシール材Sの外周面の両方が、パイプ本体10の側面10bとフランジ部20の対向面20aに部分的に密着させることもできる。また、シール材Sは、相手側部材Aにも密着して相手側部材Aとフランジ部20との間もシールされる。
図6〜図8は、本発明の実施形態2に係るものであり、この実施形態2では、実施形態1のもの対し、パイプ1の端部の構造が異なるだけであり、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる部分について詳細に説明する。
図11及び図12は、本発明の実施形態3に係るものであり、この実施形態3では、実施形態2のもの対し、フランジ部20の固定構造が異なるだけであり、他の部分は実施形態2と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる部分について詳細に説明する。
10 パイプ本体
10a 開口
10b パイプ本体の側面
11 第1突出部
11b 第1突出部の側面
12 第2突出部
13 回り止め部
16 突出板部
16a パイプ本体側ブッシュ挿入孔
16b 突出板部の側面
16c 段部
20 フランジ部
20a 対向面
21 係合部
25 フランジ側ブッシュ挿入孔
26 孔部
29 凹部
30 ブッシュ
31 鍔部
A 相手側部材
B 溝
S シール材
Claims (7)
- ブロー成形またはガスインジェクション成形されたパイプ本体(10)と、
上記パイプ本体(10)の端部に設けられ、該パイプ本体(10)が固定される相手側部材(A)に締結される射出成形品からなるフランジ部(20)と、
上記パイプ本体(10)の端部の開口(10a)を囲む環状に形成され、上記相手側部材(A)と上記フランジ部(20)との間をシールする弾性部材からなるシール材(S)とを備えたパイプ構造において、
上記パイプ本体(10)の外周面には、径方向外方へ突出して該パイプ本体(10)の周方向に環状に延びる第1突出部(11)が設けられ、
上記フランジ部(20)には、上記第1突出部(11)に対して上記パイプ本体(10)の中心線方向に係合する係合部(21)と、上記パイプ本体(10)の外周面における上記第1突出部(11)よりも該パイプ本体(10)の端部側の側面(10b)と対向するとともに、当該側面(10b)との間に所定の隙間をあけた状態で環状に延びる対向面(20a)とが設けられ、
上記シール材(S)が嵌め込まれる溝(B)が、上記パイプ本体(10)の外周面における上記第1突出部(11)よりも該パイプ本体(10)の端部側の側面(10b)と、上記フランジ部(20)の上記対向面(20a)と、上記第1突出部(11)における上記パイプ本体(10)の端部側の面(11b)とにより、上記開口(10a)を囲む環状に構成され、
上記パイプ本体(10)の外周面における上記第1突出部(11)よりも該パイプ本体(10)の端部側の側面(10b)と、上記対向面(20a)とは、周方向全体で同じ隙間を維持するように形成されていることを特徴とするパイプ構造。 - 請求項1に記載のパイプ構造において、
上記パイプ本体(10)の外周面には、上記第1突出部(11)から上記パイプ本体(10)の中心線方向に離れた部分に、径方向外方へ突出して該パイプ本体(10)の周方向に環状に延びる第2突出部(12)が設けられ、
上記フランジ部(20)の上記係合部(21)は、上記第1突出部(11)と上記第2突出部(12)との間に配置されて両突出部(11、12)に対して上記パイプ本体(10)の中心線方向に係合することを特徴とするパイプ構造。 - 請求項2に記載のパイプ構造において、
上記第1突出部(11)及び上記第2突出部(12)の少なくとも一方には、上記フランジ部(20)に対して上記パイプ本体(10)の周方向に係合して該フランジ部(20)と該パイプ本体(10)との相対回動を抑制する回り止め部(13)が設けられていることを特徴とするパイプ構造。 - 請求項3に記載のパイプ構造において、
上記回り止め部(13)は、上記第1突出部(11)から上記第2突出部(12)まで延び、該第1突出部(11)と該第2突出部(12)とを連結する連結リブであることを特徴とするパイプ構造。 - ブロー成形またはガスインジェクション成形されたパイプ本体(10)と、
上記パイプ本体(10)の端部に設けられ、該パイプ本体(10)が固定される相手側部材(A)に締結される射出成形品からなるフランジ部(20)と、
上記パイプ本体(10)の端部の開口(10a)を囲む環状に形成され、上記相手側部材(A)と上記フランジ部(20)との間をシールする弾性部材からなるシール材(S)と、
上記フランジ部(20)を貫通するように設けられるブッシュ(30)とを備えたパイプ構造において、
上記パイプ本体(10)の外周面には、径方向外方へ突出する突出板部(16)が設けられ、該突出板部(16)には上記ブッシュ(30)が挿入されるパイプ本体側ブッシュ挿入孔(16a)が形成され、
上記フランジ部(20)には、上記パイプ本体側ブッシュ挿入孔(16a)と一致するフランジ側ブッシュ挿入孔(25)と、上記パイプ本体(10)の外周面における上記突出板部(16)よりも該パイプ本体(10)の端部側の側面(10b)と対向して環状に延びる対向面(26a)とが設けられ、
上記シール材(S)が嵌め込まれる溝(B)が、上記パイプ本体(10)の外周面における上記突出板部(16)よりも該パイプ本体(10)の端部側の側面(10b)と、上記フランジ部(20)の上記対向面(26a)と、上記突出板部(16)における上記パイプ本体(10)の端部側の面(16b)とにより、上記開口(10a)を囲む環状に構成されていることを特徴とするパイプ構造。 - 請求項5に記載のパイプ構造において、
上記フランジ部(20)の中央部には、上記パイプ本体(10)の端部が挿入される孔部(26)が形成され、
上記フランジ部(20)は上記パイプ本体(10)の上記突出板部(16)に重なるように配置され、
上記パイプ本体(10)の上記突出板部(16)における上記フランジ部(20)側の面(16b)には、上記フランジ部(20)の上記孔部(26)の周縁部が嵌まる段部(16c)が形成されていることを特徴とするパイプ構造。 - 請求項5に記載のパイプ構造において、
上記ブッシュ(30)の軸方向の端部には、鍔部(31)が形成され、
上記フランジ部(20)における上記フランジ側ブッシュ挿入孔(25)の周縁部には、上記鍔部(31)が嵌まる凹部(29)が形成されていることを特徴とするパイプ構造。
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