JP6910877B2 - 外装構造の軒先加工方法 - Google Patents
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Description
このような施工に用いられるシーム溶接は、重ね合わせた金属板材の継手部に大電流を流し、ここに発生する抵抗熱によって加熱し、圧力を加えて連続的に溶接を行うことができる方法であり、例えば本出願人も特許文献1のような建築外装構造に適用している。
前記特許文献1に記載の建築外装構造は、母屋上に固定した保持部材に屋根板を弾性的に嵌合させ、特に屋根材に設けた内側立上り部に保持部材に設けた起立部を位置させて、その対向させた上端(接合部)をシーム溶接する構造である。
但し、前記特許文献1では、当該文献自体には屋根軒先の構造について言及(記載)されておらず、軒樋の施工(接続)も含めて有効な構造が希求されていた。
前記第1の操作を行う縦方向への変形箇所とは、横(X軸)方向よりも縦(Y軸)方向の変形が大きい箇所を指し、前記第2の操作を行う横方向の変形箇所とは、縦(Y軸)よりも横(X軸)方向の変形が大きい箇所を指し、端的には前者が縦山状(縦谷状)、後者が横山状(横谷状)を指している。
なお、これらの操作(加工)は、軒先付近から内側へ向かって行うことにより、歪みを軒先端から逃がしつつ行うことが望ましい。
なお、折り畳みが生じる原因は、第1の操作による縦方向(高さ方向)の変形と第2の操作による横方向の変形とが複雑に組み合わされている場合が多い。このような場合は、加工部位を、細かく分け、第1の操作や第2の操作をそれぞれ複数回に分けて行ったり、更には加工に際して加工部分を作業者が補助的に引っ張りながら行うことにより解消することができる。
なお、このシーム溶接も、軒先付近から内側へ向かって連続的に行うことが望ましい。
前記立ち上がり部12は、略平坦状の面板部11の端縁から上方へ凸状に立ち上がる内側係合部121と、その外側に下方へ凹状に窪む排水部122と、その外側に傾斜状に立ち上がる傾斜面部123と、その外側に外側へく字状に突出する外側係合部124と、その外側に上方へ延在する延在部125とからなる。
なお、前記第2の操作の直前(=第1の操作の直後)の状態は、同図(c)に示すように外側係合部124が僅かに下方を向いているので、そのまま左右方向から挟む加工を行った場合に折り畳みが生ずる恐れがある。そのため、前記第2の操作に際し、作業者が立ち上がり部12の上端125を補助的に上方へ引っ張りながら操作を開始したので、同図(e)に示すように折り畳みを生ずることなく加工できた。
しかし、同図(c),(d)から同図(e),(f)に示す第2の操作においては、前述のように外側係合部124が僅かに下方を向いているので、そのまま左右方向から挟む加工を行った場合に折り畳みが生ずる恐れがある。そのため、この第2の操作に際しては、前述のように作業者が立ち上がり部12の上端125を補助的に上方へ引っ張りながら操作を開始することにより、同図(e),(f)に示すように折り畳みを生ずることなく加工することができる。
同図において軒先側が左側であり、シーム溶接2は軒先端(左端)から開始されて連続的に行われている。
なお、同図における符号12'は、前記第1の工程において略鉛直状に立ち上げられた立ち上げ部を示し、該工程を行っていない内側の部分における立ち上がり部12と区別するために示している。そして,当然のことながら、略鉛直状に加工された立ち上がり部12'は、該工程を行っていない内側部分の立ち上がり部12に比べて上端が高く延ばされている。
その後、適宜に軒樋等の部材を取り付ければよいが、外装面の軒先端が略水平状に形成されているため,容易に軒樋等の部材を取り付けることができる。例えば前記第2の工程にて用いたシーム溶接にて,この軒先端に軒樋を一体的に接合するようにしてもよい。
また、前記保持部材4は、左右に上向きの起立部41を有し、該起立部41の内側に平坦部分42を、更に中央に上端が上向き矢印状の塔状部43を有する。この塔状部43の左右には隅部状の被係合部431,431が形成されている。この保持部材4は、アルミや硬質樹脂による押出成形品、メッキ鋼板等のプレス加工品等よりなり、下地上に固定する場合には、前記平坦部分42又は前記塔状部43の略三角柱状の頭部を部分的に切り欠いて図示しない固定具を打ち込む固定部としてもよい。また、この構成の保持部材4の起立部41と塔状部43との間(平坦部分42の上方空間)が被嵌合部44であり、外装材1"の外側係合部124を嵌合できる。
更に、前記カバー材3は、前記外装材1"と同様の素材で形成され、隣り合う前記外装材1",1"の外側係合部124,124間を覆う覆い部31を備え、該外側係合部124に係合させる係合部32を備え、該係合部32から左右の脚片33が外方へ延在し、該脚片33が前記外装材1"の内側係合部121の上端に当接して略直角状に折り下げられている。さらに、前記覆い部31は、敷設状態においては内側方向へ弾性抗力が作用するように形成され、前記脚片33は、敷設状態においては下側方向へ弾性抗力が作用するように形成されている。
11 面板部
12 立ち上がり部
12' (第1の工程を終えた)立ち上がり部
121 外側係合部(縦方向への変形箇所)
122 排水部(縦方向への変形箇所
123 傾斜面部(横方向への変形箇所)
124 内側係合部(横方向への変形箇所)
125 延在部
2 シーム溶接(施工部)
3 カバー材
4 保持部材
Claims (2)
- 面板部の側縁に上方へ凸状に立ち上がる内側係合部を有する内側立上り部、その外側に外側へ突出する外側係合部を有する外側立上り部からなる立ち上がり部を備える外装板が、横方向に隣り合わせて形成されてなる外装構造の軒先加工方法であって、
横方向に隣り合う前記外装材のそれぞれの前記立ち上がり部を対向状に臨ませた状態で、それぞれの前記立ち上がり部の縦方向への変形箇所である前記内側立上り部を略水平状に加工する操作と、それぞれの前記立ち上がり部の横方向への変形箇所である前記外側立上り部を略鉛直状に加工する操作とを行う第1の工程の後、
それぞれ略鉛直状に加工された前記立ち上がり部をシーム溶接する第2の工程と、
シーム溶接した前記立ち上がり部の軒先を略水平状に倒す第3の工程と、
を行うことを特徴とする外装構造の軒先加工方法。 - 横方向に隣り合う前記外装材のそれぞれの前記立ち上がり部の縦方向への変形箇所を略水平状に加工する操作を、上下方向から挟む治具にて行い、それぞれの前記立ち上がり部の横方向への変形箇所を略鉛直状に加工する操作を、左右方向から挟む治具にて行うことを特徴とする請求項1に記載の外装構造の軒先加工方法。
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JP2017143509A JP6910877B2 (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 外装構造の軒先加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017143509A JP6910877B2 (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 外装構造の軒先加工方法 |
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JP6910877B2 true JP6910877B2 (ja) | 2021-07-28 |
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Family Applications (1)
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JP2017143509A Active JP6910877B2 (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 外装構造の軒先加工方法 |
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- 2017-07-25 JP JP2017143509A patent/JP6910877B2/ja active Active
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