JP6910868B2 - 歯磨きシート - Google Patents

歯磨きシート Download PDF

Info

Publication number
JP6910868B2
JP6910868B2 JP2017128153A JP2017128153A JP6910868B2 JP 6910868 B2 JP6910868 B2 JP 6910868B2 JP 2017128153 A JP2017128153 A JP 2017128153A JP 2017128153 A JP2017128153 A JP 2017128153A JP 6910868 B2 JP6910868 B2 JP 6910868B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
surface sheet
finger
toothpaste
insertion portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017128153A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019010251A (ja
Inventor
将彦 本田
将彦 本田
Original Assignee
株式会社本田洋行
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社本田洋行 filed Critical 株式会社本田洋行
Priority to JP2017128153A priority Critical patent/JP6910868B2/ja
Publication of JP2019010251A publication Critical patent/JP2019010251A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6910868B2 publication Critical patent/JP6910868B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、手指に装着されて歯や歯茎の清掃やマッサージに供される歯磨きシートに関する。
乳幼児や介護を必要とする人の口腔内の清掃には、歯磨きシートがよく用いられている。この歯磨きシートは、貼り合わされて袋状に形成された二枚の生地の間に指を嵌めて用いられ、歯磨きシートを嵌めた指を口腔内で細かく動かすことで、口腔内の清掃やマッサージを行うものである。
しかしながら、上記のような従来の歯磨きシートは、ただ袋状に形成しているだけで、指から外れやすく、外れた歯磨きシートは、誤飲すると窒息などの虞があり大変危険であった。また、指にフィットしない製品は、指からずれて、使用しにくく、結果綺麗に歯を磨けないという問題があった。
このような問題を解消するために、例えば特許文献1には、指を挿入して対象部位を摺擦するための鞘状をした指サック部と、指サック部に連なる係止部とを形成し、係止部に、指サック部に挿入する指とは異なる指を挿入、係止させるための係止口を設けた指サック式摺擦具が開示されている。
この技術によれば、指サック式摺擦具は、係止口を設けたことにより、使用時にずれ動いたり指から抜け落ちたりすることがない。しかしながら、手や指の大きさの違いに合わせて、寸法や位置の異なる製品を用意しなければならず、製品の種類が増えることにより製造コストが増えるという問題や、販売業者によっては需要の低いサイズの製品が取り扱われず、需要者が購入しにくくなるという問題があった。
このような問題を解消するための技術として、例えば特許文献2には、前後に長い主生地と、主生地の前端形状と一致する従生地とからなり、従生地を主生地の前端部に重ねたうえで、従生地の後端部を除く両生地の外縁を結着することにより、手指挿入用の後端開口を備える袋状の鞘部を形成し、鞘部よりも後方寄りの主生地の左右方向の中央部位には、鞘部に挿入された手指以外の複数本の指を掛けて、鞘部の手指からの抜け落ちを阻止するためのスリットが、前後方向に長く設けられた口腔清掃具が開示されている。
この技術によれば、口腔清掃具は、手や指の大きさとは無関係に、手指に装着することが可能であり、安価に量産できる。しかしながら、使用方法が複雑で分かりにくく、使用できるのが片面のみであるため、一回の使用につき、数枚の口腔清掃具が必要になるという問題があった。
特開2000−126225号公報 特開2005−334065号公報
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一は、使用方法が感覚的に分かりやすく、製造コストが増えず、使用者の指のサイズによらず、使用時に指にしっかりとフィットし、ずれたり、外れたりしにくい歯磨きシートを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の第1の側面に係る歯磨きシートによれば、シート状基材を融着して形成される指サック形状の挿入部を有し、該挿入部を介して指に嵌めて口腔内を清掃する歯磨きシートであって、内面シートと、該内面シートの外側に積層された外面シートとが接合部を介して一体化され、該一体化された2つの内面シート間に前記挿入部を形成する不織布シートと、前記挿入部に入れられた指を跨いで左右対称の位置に、指の引き抜かれる方向に向かって広がるよう前記不織布シートが融着されてなり、指先側先端と指とが接触した状態において、前記挿入部から指が引き抜かれる方向に力が加えられると、指が抜けないよう力を作用させる融着部と、前記挿入部から入れられた指が引き抜かれる方向に、前記不織布シートが、入れられる指とは異なる指によって挟持されるよう延伸された挟持部とを備え、前記内面シートと前記外面シートとの接合部は、前記挟持部に設けることができる。前記構成により、融着部を設けたことによって、使用者が、挿入部に入れた指を引き抜く方向に動かした際に、融着部が指に引っ掛かり、歯磨きシートが指から抜けるのを防ぐことができる。
これにより、歯磨きシートをより安定して保持することができ、歯磨きシートを誤飲し窒息する虞を減らすことができる。また、歯磨きシートの形状から感覚的に使用方法が理解でき、かつ、使用方法が簡単なので、初めて使用する場合であっても容易に使用できる。さらに、融着部は、挿入部を融着して形成する工程と同じ工程で形成できるため、製造工程が増えないので、機能を向上させながらもコスト高にならない。
加えて、挟持部を設け、少なくとも親指又は中指で押さえられるようにしたため、強い力がかかったとしても歯磨きシートが外れることがなく、内面シートと外面シートとが、開口端の近傍において接合されているので、指を間違って内面シートと外面シートとの間に入れることがない。
さらにまた、本発明の第2の側面に係る歯磨きシートによれば、前記内面シートは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、アクリルのうち少なくともいずれか1つを含み、目付が15g/m以上30g/m以下の不織布からなり、前記外面シートは、レーヨン、コットン、ポリエステル、パルプのうち少なくともいずれか1つを含み、目付が30g/m以上100g/m以下の不織布からなり、前記挟持部は、長さ20mm以上80mm以下であるよう構成できる。前記構成により、保水率の高い外面シートは歯磨き剤をよく含むことができ、指と接触し、保水率の低い内面シートは薬剤を含みにくくすることができるため、手に付着する歯磨き剤の量を減らし、肌触りをよくすることができる。
本発明に係る歯磨きシートの実施例1を示す構成図である。 本発明に係る歯磨きシートの実施例1を示す模式正面図である。 図2におけるA−A'模式断面図である。 図2におけるA−A'断面を使用時に開口した状態を示す図である。 図2におけるB−B'模式断面図である。 本発明に係る歯磨きシートを示す模式正面図であって、図6Aは、実施例2を、図6Bは、実施例3を、図6Cは、実施例4を、図6Dは、実施例5を、図6Eは、実施例6を、図6Fは、実施例7を、図6Gは、実施例8を、図6Hは、実施例9示す図である。 本発明に係る歯磨きシートの実施例1の使用例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための歯磨きシート1を例示するものであって、本発明はそれらを以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(歯磨きシート1の構成)
本発明に係る歯磨きシート1の実施例1を示す構成図を図1に示す。この図に示すように、実施例1に係る歯磨きシート1は、前部2aと該前部に隣接する後部2bとからなり、前部2aに挿入部4を形成する不織布シート2と、挿入部4が形成されるよう熱融着された複数のハの字形状の融着部3と、不織布シート2の後部2bに形成され、表向きにも裏向きにも嵌められ、挿入部4に入れられる指とは異なる指によって挟持されるよう、指を引き抜く方向に、両面が同じ長さになるよう延伸された挟持部5とを主要部として備えている。なお、融着部3は、ハの字形状に限られず、歯磨きシート1の外形に沿って線状に接合されていたり、半円状に接合されていたりと種々の形態を採り得るが、挿入部4を形成するための融着部及び指を引き抜きにくくするストッパとして機能させるための融着部の両者を含んでいる。ここでは、ハの字形状を例に説明し、種々の形態については変形例として後述する。
不織布シート2は、歯磨き剤が含浸され、口腔内の汚れを拭き取るための二層の外面シート21、及び、外面シート21の内側に積層され、歯磨き剤の指への付着を防ぐための二層の内面シート22の四層のシートからなり、外面シート21と内面シート22とが接合部6を介して融着されて一体化されており、挿入される指を挟んでそれぞれが対称となるよう配されている。本明細書においては、便宜上、一体化された二組のシートのうち、一方を第一シート、他方を第二シートという。なお、不織布シート2は、前述のような四層構造に限られず、外面シート21のみからなる二層構造としてもよいし、外面シート21及び内面シート22の他に機能性のあるシートなどを加えた多層構造としてもよい。
本発明に係る歯磨きシート1の実施例1を示す模式正面図を図2に、図2におけるA−A'模式断面図を図3に、図2におけるA−A'断面を使用時に開口した状態を示す図を図4に、図2におけるB−B'模式断面図を図5に示す。以下、図1〜図5に基づいて、歯磨きシート1の構成について具体的に説明する。
(外面シート21)
外面シート21は、歯磨きシート1の外面をなす指形状の不織布シート2で、歯磨き剤が含浸されている。歯磨き剤と、シート表面の凹凸とにより、口腔内の清掃及びマッサージに使用される部材である。また、外面シート21の挟持部5は、歯磨きシート1が指から抜けないよう挿入された指以外の指で挟持される部材である。
外面シート21は、図1〜図5に示すように、同一形状の第一外面シート211と第二外面シート212とからなり、全長120mm、幅50mmで先端に向かってやや細くなる指形状に断裁された、レーヨン,コットン,ポリエステル,パルプ等のうち少なくともいずれか一つを含む不織布シート2である。外面シート21は、意図しない化学物質が使用者の体内に侵入するのを防止するため、スパンボンド不織布、又は、水流絡合不織布、サーマルボンド不織布が好ましい。また、外面シート21は、表面に凹凸を有していると、汚れを落としやすくできるので、メッシュ素材が好適である。なお、外面シート21は、エンボス加工などにより表面に凹凸を設けてもよく、穴加工によって複数の貫通穴を設けてもよい。
第一外面シート211及び第二外面シート212は、後述する第一内面シート221及び第二内面シート222の外側に積層され、内面シート22と指の形状に一体に融着されて挿入部4を形成すると共に、挿入部4から入れられた指が引き抜かれる方向に延伸され、第一内面シート221及び第二内面シート222が融着されておらず、歯磨きシート1装着時に掌側と手の甲側に分かれ、歯磨きシート1が指から抜けないよう挿入された指以外の指で挟持される挟持部5を形成する。
外面シート21の繊維は、保水率が600wt%以上1500wt%以下になるよう親水処理されている。外面シート21の保水率は、600wt%を下回ると、歯磨き剤の含浸量が低下し、口腔内の清掃効果が少なくなる。保水率の上限値は、不織布自体が吸収できる水分量の限界値を想定している。
繊維を親水処理する方法としては、一般的に紙おむつや生理用ナプキンの不織布繊維の親水性化のために採用されている方法によって行うことができる。例えば、熱可塑性繊維からなる長繊維不織布であって、前記長繊維不織布を構成する熱可塑性繊維には親水化剤が繊維重量に対し、0.05〜5.0wt%含有され、かつ親水化油剤が長繊維不織布重量に対し、0.1〜2.0wt%付着されてなる親水性長繊維不織布がある(特開2003−201670号公報参照。)。なお、前述の実施形態では、外面シート21の親水処理を行っているが、例えば、不織布の保水率が前述の範囲内にあれば親水処理は必要ない。
外面シート21の目付は、30g/m以上100g/m以下が好ましい。外面シート21は、目付が30g/mより薄くなると保水量の低下に伴い、歯磨き剤の含浸量が低下するためである。また、外面シート21は、吸水量や保水量の増加に伴い、歯磨き剤の含浸量が増すことにより、不織布シート2の単位面積当たりの歯垢などの除去率が増加する。しかしながら、目付が100g/mを超えると、外面シート21の厚みが厚くなることにより、手に嵌めた時の感触がごわついて悪くなると共に、細かな作業ができず、歯垢が除去しにくくなるためである。
(内面シート22)
内面シート22は、歯磨きシート1の内面をなす指形状の不織布シート2で、外面シート21に含浸させた歯磨き剤や唾液などが指に付着するのを妨げ、積層された外面シート21と内面シート22を接着させる部材である。
内面シート22は、図1〜図5に示すように、外面シート21と同一形状の第一内面シート221と第二内面シート222とからなるポリプロピレン100wt%の不織布シート2である。内面シート22は、ポリプロピレン100wt%の不織布シート2の他、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、アクリルのうち少なくともいずれか1つを含む不織布シート2が使用できる。内面シート22は、意図しない化学物質が使用者の体内に侵入するのを防止するため、スパンボンド不織布、又は、水流絡合不織布、サーマルボンド不織布が好ましい。
第一内面シート221及び第二内面シート222は、第一外面シート211及び第二外面シート212の内側に積層され、外面シート21と指の形状に一体に融着されて挿入部4を形成すると共に、挿入部4から入れられた指が引き抜かれる方向に延伸され、第一内面シート221及び第二内面シート222が融着されておらず、歯磨きシート1装着時に掌側と手の甲側に分かれ、歯磨きシート1が指から抜けないよう挿入された指以外の指で挟持される挟持部5を形成する。
内面シート22の繊維は、撥水(疎水)処理がされている。繊維を撥水処理する方法としては、通常採用されている方法でよい。例えば、繊維素材の片面に、化学気相成長法により、無機酸化物の蒸着膜を設けることにより、繊維素材の特徴である吸水性、保水性、風合い、通気性等の種々の特性を損なうことなく、繊維素材の片面に撥水効果を付与することができる(特開2012−246586号公報参照。)。なお、前述の実施形態では、内面シート22の撥水処理を行っているが、例えば、不織布の保水率が前述の範囲内にあれば撥水処理は必要ない。
内面シート22の保水率は、0wt%以上400wt%以下が好ましい。保水率が400wt%を大きく上回ると歯磨き剤や唾液により、手が濡れたり、汚れたりするためである。
内面シート22の目付は、15g/m以上30g/m以下が好ましい。目付が15g/mを下回ると、外面シート21に含浸させた歯磨き剤や唾液が外面シート21から内面シート22を通過して手に触れてベトつくので感触が悪くなり好ましくない。他方、目付が30g/mを超えると内面シート22のごわつきが出るので感触が悪くなり、また、通気性が下がり、指が蒸れるので好ましくない。
なお、内面シート22に代わり、外面シート21が接着させる部材としての役割を担ってもよい。
(融着部3)
融着部3は、外面シート21と内面シート22とを接着すると共に、指が挿入部4に入れられる際には、指が歯磨きシート1の先端方向に挿入されるのを誘導することで、指を入れやすくし、融着部3の指先側先端と指とが接触した状態において、挿入部4から指が引き抜かれる方向に力が加えられた際には、指が融着部3の指先側先端に引っ掛かることで、挿入した指が歯磨きシート1から抜けないよう力を作用させる部材である。
融着部3は、図1〜図5に示すように、挿入部4に入れられた指を跨いで左右対称の位置に、指の引き抜かれる方向に向かって広がるよう、第一外面シート211、第一内面シート221、第二内面シート222、第二外面シート212の順に積層された不織布シート2が、ハの字形状に融着されて形成される。 融着部3の指先側先端が、挿入された指の関節近傍(指の付け根側)に位置するよう設けられた融着部3は、挿入部4から指が引き抜かれる方向に力が加えられた際に、融着部3の指先側先端が関節に引っ掛かることで、指が引き抜かれる方向に移動するのを妨害するよう力が働き、歯磨きシート1から指が抜けるのを好適に防ぐことができる。
例えば、平均的な成人を想定した場合、融着部3は、挿入部4の先端から、第一関節近傍である約25mm〜40mmの位置や、第二関節近傍である約45mm〜60mmの位置に1つ以上設けられるのが好ましい。
図1〜図2に示すように、融着部3は、指に沿うように複数設けられることにより、挿入部4としての役割を担うことができる。
融着方法は、使用する際に、内面シート22と外面シート21が外れない程度のシール強さとシール温度があればよい。例えば、少なくとも一方の外周面に所定パターンのシール突起が突出形成された一対のロールの間に熱融着可能な繊維シートを供給し、前記シール突起によって前記繊維シートを加熱し且つ加圧して、前記繊維シートに前記シール突起のパターンに対応した融着部3を形成するヒートシールする方法がある(特開2007−245458号公報参照。)。
(挿入部4)
挿入部4は、指を挿入するための部材である。
挿入部4は、図1〜図5に示すように、第一内面シート221と第二内面シート222とが袋状に融着されて形成される。挿入部4の幅は、20mm以上50mm以下、好ましくは、指が太い使用者でも挿入しやすい45mm程度の幅が好ましい。
なお、融着部3と、挿入部4とを別に形成する場合には、挿入部4の内側に融着部3を設けるようにする。
(挟持部5)
挟持部5は、挿入した指から歯磨きシート1が抜けないよう挟み持つための部材である。
挟持部5は、図1〜図5に示すように、外面シート21及び内面シート22の挿入部4から延伸された領域である。言い換えると、挟持部5は、外面シート21及び内面シート22からなり、内面シート22同士が貼り合わされていない部位である。長さは、20mm以上80mm以下が好ましい。20mmより短いと持ちにくく、80mmより長いと使用時に手からはみ出し、邪魔になるためである。
挟持部5は、端部に沿って、第一外面シート211と第一内面シート221とが接合部6にて熱融着されて第一シートが形成され、併せて、第二内面シート222と第二外面シート212とが接合部6にて熱融着されて第二シートが形成されている。外面シート21と内面シート22との間に間違って指を挿入するのを防ぐことができると共に、第一シートと、第二シートとの間の挿入部4を容易に開けることができ、挟持しやすくできるからである。ここで、第一外面シート211と第一内面シート221とは、熱融着に限られず、例えば超音波融着で接合されていてもよい。また、接合部6は、挟持部5の端部に沿って直線状に接合されているが、これに限定されず、例えば、複数の箇所で点状に接合されていてもよい。言い換えると、外面シートと内面シートとの間に間違って指を挿入し易いよう、少なくとも当該シート間に形成される開口端の近傍において、第一外面シートと第一内面シートとが接合されているようにするとよい。なお、開口端は、歯磨きシート1が把持部5を有していない場合には、挿入部4の開口の端部を意味し、把持部5を有する場合には、把持部5の開口の端部を意味する。
なお、本実施例では外面シート21及び内面シート22が共に挟持部5の役割を担う場合について説明したが、外面シート21のみ又は内面シート22のみが挟持部5の役割を担ってもよく、挟持部5の役割を一方のシートのみが担う場合には、外面シート21と内面シート22とは、異なる形状であってもよい。
(歯磨き剤)
歯磨き剤は、外面シート21に含浸させて、歯垢を落としやすくし、ユーザに清涼感を与えると共に、シートに防腐効果を付与するための部材である。
例えば、歯磨き剤は、水(基材)、PG(保湿剤)、PEG−60水添ヒマシ油(可溶化剤)、メチルパラベン(防腐剤)、エチルパラベン(防腐剤)、ブチルパラベン(防腐剤)、ベタイン(保湿剤)、グリセリン(保湿剤)、ヒアルロン酸Na(保湿剤)、グリチルリチン酸2K(矯味剤)、スクラロース(甘味剤)、サッカリンNa(甘味剤)、安息香酸Na(防腐剤)、セチルピリジニウムクロリド(防腐剤)、クエン酸(pH調整剤)、クエン酸Na(pH調整剤)を含むものが使用できる。
ただし、歯磨き剤は、上記の物に限られず、使用目的に合わせて調整した薬液成分を含有させることができる。
(変形例)
また、本発明に係る歯磨きシート1を示す模式正面図であって、実施例2を図6Aに、実施例3を図6Bに、実施例4を図6Cに、実施例5を図6Dに、実施例6を図6Eに、実施例7を図6Fに、実施例8を図6Gに、実施例9を図6Hに示す。これらの図に示されているように、本発明に係る歯磨きシート1は、実施例1に記載された歯磨きシート1に限られない。特に図6Aに示すように、ハの字形状の融着部3の端点同士を繋いだような形状に融着すると、第一シートと第二シートの接着を強くすることができる。また、図6B〜図6Eに示すように、挿入部4は、融着部3によって形成されていなくてもよく、融着部3は、挿入部の内側に形成されていればよい。さらにまた図6E〜図6Gに示すように、融着部3の内側に、さらに融着部3を設けてもよい。内側の融着部3の結合を弱くしておき、太い指を入れる場合には内側の融着部3の結合が外れるようにすることもできる。さらにまた、図6Bや図6Hに示すように、融着部3は、挿入部4に入れたられた指を跨ぐように不織布シート2の前部2aに配置されたU字状部分3uと、このU字状部分3uの内側前記指を挟むように配置された、一対の内向き突出部分3hとからなるものでもよい。図6Hに示すように、融着部3の内向き突出部分3hは、半円状にするとよい。このように半円状とすることで、図6Hにおける半円の下部分では、ハの字に近い形状となり、指が引き抜かれにくい効果が得られると共に、滑らかな曲線部分が指と接触することになるため、使用者に対して、指を挿入する際も、指を引き抜く際も、違和感や不快感を与えず、滑らかな感触を与えることができる。
まず、親水性の第一外面シート211及び第二外面シート212と、疎水性若しくは撥水性の第一内面シート221及び第二内面シート222を用意する。用意した不織布シート2を、第一外面シート211、第一内面シート221、第二内面シート222、第二外面シート212の順に積層する。
次に、第一外面シート211と第一内面シート221とを挟持部5で熱融着させて第一シートを形成し、併せて、第二内面シート222と第二外面シート212とを挟持部5で熱融着させて第二シートを形成する。
さらに、第一シートと第二シートとを融着部3と指形状の挿入部4が形成されるよう熱融着し、ロールカッターで、指形状に切断する。
最後に、切断された歯磨きシート1を袋詰めし、歯磨きシート1が入れられた袋に歯磨き剤を注入し、歯磨き剤を歯磨きシート1に含浸させる。
(使用方法)
本発明に係る歯磨きシート1の実施例1の使用例を示す図を図7に示す。この図に示すように、挿入部4に人差し指を差し込み、掌側の挟持部5を親指又は中指で押さえ、歯や口腔内全体の汚れを拭き取る。使用中の歯磨きシート1の表面が汚れてきたら、掌側と手の甲側を入れ替え、同様に歯や口腔内全体の汚れを拭き取る。口腔内の清掃とあわせて、口腔内のマッサージを行えば、血行が改善し、歯槽膿漏や歯周病の予防ができる。また、認知症の予防や糖尿病の改善にも寄与できる。
(保水率の評価試験)
外面シート及び内面シートとして本実施形態で提示した材料であって、且つ、該材料の目付が本実施形態で要求される範囲内の実測値を示す場合に、保水率の実測値が本実施形態で要求される範囲内にあるかを調べるために、保水率の評価試験を行った。外面シート及び内面シートとして、成分、目付が図8の表に示す不織布を用い、下記の測定方法によって保水率を測定した。外面シートの試料は、サンプル1〜サンプル4の4種類作成した。また、内面シートは、サンプル5〜サンプル8の4種類作成した。
(測定方法)
保水率の測定は、JIS L1913により行った。前述の不織布から100mm×100mmの試験片を3枚採取し、適切な大きさの容器に水を入れ、試験片を15分間以上浸せきし、ピンセットで試験片を水中から取り出して1分間以上水をしたたり落とした後、その質量を1mgまで測定した。その後、次の式によって保水率を算出し、さらにその平均値を求め、JIS Z8401の規則B(四捨五入法)によって小数点以下1けたに丸めた。
m=(m−m)/m×100
m:保水率(wt%)
:試験片の標準状態での質量(mg)
:試験片を湿潤し、水をしたたり落とした後の質量(mg)
(保水率の評価)
表1は、前述した外面シート及び内面シートの保水率の評価試験の結果を示している。
Figure 0006910868
前述したように、外面シートの保水率は、600wt%以上1500wt%以下であることが要求されるところ、表1に示すように、要求される数値範囲内の値となった。また、内面シートの保水率は、0wt%以上400wt%以下であることが要求されるところ、表1に示すように、要求される数値範囲内の値となった。
(歯磨きシートの使用感に関する評価試験)
続いて、本発明に係る歯磨きシート1の使用感を調べるため、市販の口腔ケアウェットティッシュ(サンプル9と称す。)、指を引き抜く際のストッパーとして機能する融着部3を有さない歯磨きシート(サンプル10と称す。)、指を引き抜く際のストッパーとして機能する融着部3を有する、実施例9の態様に成形した歯磨きシート(サンプル11と称す。)の三種類のサンプルを作製し、それらのサンプルを、守秘義務を課したユーザに、使用して貰い、(1)清掃のし易さ、(2)指の抜け難さ、(3)総合評価、の3つの観点から、五段階で評価してもらい、30人分の統計データを得た。
(1)の清掃のし易さについては、最も清掃し易い場合を5、最も清掃し難い場合を1とし、(2)の指の抜け難さについては、最も抜け難い場合を5、最も抜け易い場合を1とし、(3)の総合評価については、(1)及び(2)に加え、指のフィット感・口腔内での感触等も含めて、総合的に良い場合を5、悪い場合を1としている。
(歯磨きシートの使用感の評価)
表2は、前述したサンプル9〜サンプル11に係る歯磨きシートの使用感の統計データを示している。
Figure 0006910868
表2に示すように、サンプル9に比べて、サンプル10及びサンプル11は(1)〜(3)のいずれの観点でも良い結果となっており、材料、目付、保水率を適正化することで、使用感が向上することが実証できた。また、サンプル10とサンプル11とを対比すると、サンプル11の方が(1)〜(3)のいずれの観点でも良い結果となっており、指を引き抜く際のストッパーとして機能する融着部3の存在によって、使用感が向上することが実証できた。
本発明に係る歯磨きシートは、口腔内の清掃及びマッサージに使用される口腔内清掃用具として好適に使用できる。
1…歯磨きシート
2…不織布シート
21…外面シート、211…第一外面シート、212…第二外面シート、22…内面シート、221…第一内面シート、222…第二内面シート
3…融着部
4…挿入部
5…挟持部
6…接合部
101…指サック式摺擦具
102…指サック部
103…係止部
104…係止口
201…口腔清掃具
202…主生地
203…従生地
204…鞘部
205…スリット

Claims (3)

  1. サック形状の挿入部を有し、該挿入部を介して指に嵌めて口腔内を清掃する歯磨きシートであって、
    レーヨン、コットン、ポリエステル、パルプのうち少なくともいずれか1つを含み、目付が30g/m 以上100g/m 以下の不織布であって保水率が600wt%以上1500wt%以下になるよう親水処理された第一外面シートと、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、アクリルのうち少なくともいずれか1つを含み、目付が15g/m 以上30g/m 以下の不織布であって保水率が0wt%以上400wt%以下になるよう撥水処理又は疎水処理され、かつ前記第一外面シートに絡合処理又はラミネートすることなく積層された第一内面シートとからなる第一シートと、保水率が600wt%以上1500wt%以下になるよう親水処理された、前記第一外面シートと同じ材質で目付が同じ範囲内の第二外面シートと、保水率が0wt%以上400wt%以下になるよう撥水処理又は疎水処理され、かつ前記第二外面シートに絡合処理又はラミネートすることなく積層された、前記第一内面シートと同じ材質で目付が同じ範囲内の第二内面シートとからなる、前記第一シートと同じ形状で同じ大きさの第二シートとを、前記第一内面シートと前記第二内面シートとが隣り合うように積層してなり、かつ前記挿入部が前記第一内面シートと前記第二内面シートとの間に形成される前部と、該前部に隣接する後部とからなる不織布シートと、
    前記不織布シートの前部に、前記挿入部に入れられた指を跨ぐように配置され、前記第一外面シートと前記第一内面シートと、前記第二外面シートと前記第二内面シートと、及び前記第一内面シートと前記第二内面シートとがそれぞれ融着されてなる融着部と、
    前記不織布シートの後部の前記第一シート並びに前記第二シートにそれぞれ形成され、前記挿入部から指が引き抜かれる方向に、前記挿入部に入れられる指とは異なる指によって挟持されるよう延伸された、長さ20mm以上80mm以下である互いに離反可能な挟持部とを備え、
    前記挿入部が形成された後、前記第一外側シート及び前記第二外側シートに歯磨き剤を含侵させることを特徴とする歯磨きシート。
  2. 請求項1に記載の歯磨きシートであって、
    前記融着部は、前記挿入部から指が引き抜かれる方向に力が加えられると、指が抜けないように力を作用させるよう、前記挿入部に入れられた指を跨ぐように前記不織布シートの前部に配置されたU字状部分と、該U字状部分の内側かつ前記挿入部の先端から25mm〜40mmの位置に前記指を挟むように配置された、一対の対向突出部分とからなることを特徴とする歯磨きシート。
  3. 請求項2に記載の歯磨きシートであって、
    前記対向突出部分は、半円状であることを特徴とする歯磨きシート。
JP2017128153A 2017-06-30 2017-06-30 歯磨きシート Active JP6910868B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017128153A JP6910868B2 (ja) 2017-06-30 2017-06-30 歯磨きシート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017128153A JP6910868B2 (ja) 2017-06-30 2017-06-30 歯磨きシート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019010251A JP2019010251A (ja) 2019-01-24
JP6910868B2 true JP6910868B2 (ja) 2021-07-28

Family

ID=65227574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017128153A Active JP6910868B2 (ja) 2017-06-30 2017-06-30 歯磨きシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6910868B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06143U (ja) * 1992-06-09 1994-01-11 有限会社ヌマックス サック歯ブラシ
JP2000126225A (ja) * 1998-10-27 2000-05-09 Lion Corp 指サック式摺擦具およびその製造方法
JP2001245725A (ja) * 2000-03-07 2001-09-11 Uni Charm Corp フィンガー歯ブラシ
JP4488410B2 (ja) * 2004-05-24 2010-06-23 明星産商株式会社 口腔清掃具
CN105008612A (zh) * 2012-12-28 2015-10-28 日本宝翎株式会社 功能性无纺布及其制造方法
JP3184795U (ja) * 2013-04-30 2013-07-18 花王株式会社 指装着歯ブラシ
JP6300499B2 (ja) * 2013-11-28 2018-03-28 日本バイリーン株式会社 指サック

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019010251A (ja) 2019-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7549188B2 (en) Dental wipe
US6647549B2 (en) Finger glove
AU2001253192B2 (en) Finger glove
KR101262582B1 (ko) 어플리케이터 사용에 의해 전달되는 조성물의 분리된포켓을 가진 어플리케이터
US20030108846A1 (en) Disposable oral hygiene device and methods of making same
AU2001253192A1 (en) Finger glove
US6019773A (en) Tongue cleaner
US10264875B2 (en) Dental finger gloves
KR20200076673A (ko) 구강 세정용 세정 슬리브
GB2099305A (en) Finger stall for wiping infants' teeth
JP6910868B2 (ja) 歯磨きシート
JP2001245725A (ja) フィンガー歯ブラシ
KR100560017B1 (ko) 일회용 구강 세정기 및 그의 제조방법
JP3223067U (ja) 体拭き用おしぼり
JP2004168698A (ja) ドライシャンプーシートおよび使用方法ならびに使用装置
WO2021194841A1 (en) Hair cleaning implement
JP6748552B2 (ja) 拭浄シート
JPH06143U (ja) サック歯ブラシ
JP2005160979A (ja) 口内用クリーナー
KR20050040879A (ko) 일회용 구강 세정기 및 그의 제조방법
JP3443674B2 (ja) 拭き具
WO2022249577A1 (ja) 温熱具
JP2000325367A (ja) 口腔用摺擦具
JP3232350U (ja) 顔タオル
JPH0436714Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200407

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6910868

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150