JP6910417B2 - 梱包材 - Google Patents

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Description

本発明は、梱包材に関する。
特許文献1には、物品の上端と下端に配置され、バンドによって結束される段ボールシート製の梱包材が開示されている。梱包材は、筒状の外周壁と、外周壁の一端を覆う蓋板とを備えるトレイ状である。
特許第5077387号公報
搬送装置によって製造ラインからパレットに物品を移送する際、上側の梱包材の蓋板(天板)が搬送装置の吸着パッドに吸引される。持ち上げられた天板には物品の重量が作用するため、天板が弾性的に変形し、折れ曲がることもある。折れ曲がった位置が吸着パッドによる吸引部分の場合、これらの間の隙間を通して空気の流動が可能になるため、天板に対する吸引力が不足し、物品の搬送に影響する。この搬送時の天板の折れ曲がりについて、特許文献1の梱包材では何も考慮されていない。
本発明は、意図しない部分での天板の折れ曲がりを抑制し、物品の搬送を安定化できる梱包材を提供することを課題とする。
本発明の一態様は、一対のライナの間に波状の中しんが配置された段ボールシートからなり、物品の上端に配置されてバンドによって結束される天板を備え、前記物品を搬送するための吸着パッドによって前記天板が吸着される梱包材であって、前記天板は、前記中しんの凸条及び凹条が延びる方向である段目方向に沿って延びように、前記吸着パッドによる吸着領域の両側外方に設けられた一対の第1罫線部を有する補助折曲線を備える、梱包材を提供する。
段ボールシート製の梱包材は、段目方向と交差する方向に沿って折れ曲がり難く、段目方向に沿った方向に沿って折れ曲がり易い。この梱包材には、吸着パッドによる吸着領域の外側に、段目に沿って延びる第1罫線部を有する補助折曲線が設けられている。そのため、搬送装置によって吸引して搬送する際、物品の重量によって天板は、第1罫線部に沿って折れ曲がり、それ以外の部分での折れ曲がりが抑制される。
このように、天板の吸着領域での折れ曲がりを抑制できるため、天板と吸着パッドとの間に隙間が生じることによる吸引力不足を抑制し、物品の搬送を安定化できる。また、意図しない部分が折れ曲がることによる梱包材の外観不良を抑制できる。さらに、梱包材の強度向上のために、坪量(単位面積当たりの重量)が多いライナ又は中しんを用いる必要がないため、梱包材を軽量化できる。
前記天板は、平行に延びる一対の第1辺と、前記一対の第1辺に対して交差する方向にそれぞれ延びる一対の第2辺とを備え、前記補助折曲線は、前記第1辺と前記第2辺の交点から、この交点に最も近い前記第1罫線部の端に向けて延びる第2罫線部を有する。この態様によれば、第1罫線部及び第2罫線部に沿って天板における吸着領域の外周部を屈曲させ、吸着領域を平面状に維持できる。よって、天板と吸着パッドとの間に隙間が生じることによる吸引力不足を抑制し、物品を確実に搬送できる。
前記第1罫線部から前記吸着領域までの最短距離は、以下を満たす、請求項1又は2に記載の梱包材。このように、定められた範囲内に設けられた第1罫線部は、吸着領域に対して近づき過ぎている訳でも離れ過ぎている訳でもないため、天板と吸着パッドとの間での隙間の発生を抑制できる。よって、吸着力不足によって搬送不可能な状況になることを回避できる。
[数1]
(L0×0.1)≦Lt≦(L0×0.5)
Lt:第1罫線部から吸着領域までの最短距離
L0:天板の辺から吸着領域までの最短距離
前記第1罫線部は、前記段目方向と交差する方向へ間隔をあけて配置された2本以上の折曲線からなる。この態様によれば、第1罫線部に沿って天板を確実に折り曲げることができる。
前記第1罫線部は、前記吸着領域に向けて突出するように湾曲する折曲線、及び/又は前記吸着領域から離れる向きに突出するように湾曲する折曲線を有する。この態様によれば、隣接した凸条及び凹条、又は複数の凸条及び複数の凹条に跨がって、湾曲した第1罫線部が延びるため、物品の重量による負荷を複数の凸条及び凹条で受けることができる。よって、第1罫線部が段目方向に沿って直線状に延びる場合と比較して、吸着領域の外周部分の剛性を向上できるため、吸着領域を平面状に維持できる。
なお、前記天板の外周から下向きに突出し、前記物品を取り囲む外周壁を備える。
本発明の梱包材では、意図しない部分での天板の折れ曲がりを抑制し、物品の搬送を安定化できる。
物品に配置した本発明の第1実施形態に係る梱包材を示す斜視図。 吸着パッドによって吸引された梱包材を示す斜視図。 図1の梱包材のブランクを示す平面図。 段ボールシートの断面図。 図3の一部拡大図。 第1変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第2変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第3変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第4変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第5変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第6変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第7変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第8変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第9変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第10変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第11変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第12変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第13変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第14変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第15変形例の梱包材のブランクを示す平面図。 第2実施形態の梱包材のブランクを示す平面図。 第3実施形態の梱包材を示す斜視図。 図22の梱包材のブランクを示す平面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、物品1に配置した本発明の第1実施形態に係る梱包材20を示す。この梱包材20は、物品1の上端に配置される上カバー25と、物品1の下端に配置される下カバー35とを備え、樹脂製のバンド2によって結束されている。但し、下カバー35を用いることなく、上カバー25のみを用いてもよい。
物品1は、例えば空気調和機の室外機であり、その最大重量は60kgである。バンド2の数は、物品1の形状によって異なる。本実施形態の物品1は、X方向の寸法がY方向の寸法よりも長い直方体形状であるため、バンド2は、X方向に間隔をあけて2本、Y方向の中央に1本、合計で3本用いられている。
上カバー25は、図3に示す一枚のブランクを、所定部位で折り曲げて固着することで形成されている。下カバー35のブランクは、上カバー25と概ね同様であり、補助折曲線50が設けられていない点で、上カバー25と相違する。これらのブランクは、周知の紙器打抜装置によって、紙製の段ボールシート10を打ち抜いて形成されている。
図4を参照すると、段ボールシート10は、外側に配置される表ライナ11、物品1と対向する内側に配置される裏ライナ12、及び中しん13によって構成されている。一対のライナ11,12は平行に配置されている。中しん13は複数の凸条14と凹条15が交互に形成された波状であり、凸条14の頂部が表ライナ11に接着され、凹条15の頂部が裏ライナ12に接着されている。凸条14と凹条15は、図4の紙面に対して垂直な方向に延びており、図1ではX方向に延び、図3では左右方向に延びている。以下の説明では、この凸条14と凹条15が延びる方向を段目方向ということがある。
図1に示すように、上カバー25は、四角形状の天板26と、天板26の外周から下向きに突出する四角筒状の外周壁27とを備える。
天板26は、物品1を上方から見た形状に対応する長方形状であり、X方向の寸法がY方向の寸法よりも長い。
外周壁27は、天板26の一対の長側辺に折曲部(第1辺)31を介して連設された一対の側板28と、天板26の一対の短側辺に折曲部(第2辺)32を介して連設された一対の端板29とを備える。一対の側板28は、細長い長方形状であり、Y方向に間隔をあけて平行に配置されている。一対の端板29は、細長い長方形状であり、X方向に間隔をあけて平行に配置されている。側板28の両端にはそれぞれ、折曲部33を介して付代板30(図3参照)が連設されている。
図3を参照すると、側板28及び端板29はそれぞれ、天板26の長側辺及び短側辺から外向きに突出している。天板26と側板28の間には折曲部31を構成する折曲線31’が設けられ、天板26と端板29の間には折曲部32を構成する折曲線32’が設けられ、側板28と付代板30の間には折曲部33を構成する折曲線33’が設けられている。これらの折曲線31’〜33’は、図4において、裏ライナ12の方から罫を入れることで、段ボールシート10の肉厚を部分的に圧縮した汎用罫線からなる。
天板26に対して側板28を折り曲げるとともに、側板28に対して付代板30を内向きに折り曲げる。その後、天板26に対して端板29を折り曲げ、重なり合った端板29と付代板30を、酢酸ビニルエマルジョン系の接着剤又は熱溶融樹脂(ホットメルト)によって貼着する。これにより上カバー25が組み立てられる。
図1に示すように、下カバー35は、四角形状の底板36と、底板36の外周から上向きに突出する四角筒状の外周壁37とを備える。底板36及び外周壁37は、天板26及び外周壁27と同様に形成されている。つまり、外周壁37は、折曲部41を介して底板36に連設された一対の側板38と、折曲部42を介して底板36に連設された一対の端板39とを備える。また、側板38の両端にはそれぞれ、折曲部43を介して付代板40が連設されている。そして、下カバー35は上カバー25と同様に組み立てられる。
例えば、底板36上に物品1が配置され、底板36の外周から上向きに突出した外周壁37によって物品1の下部が取り囲まれる。物品1の上端に天板26が配置され、天板26の外周から下向きに突出した外周壁27によって物品1の上部が取り囲まれる。この状態で、下カバー35の底板36の外面から上カバー25の天板26の外面にかけてバンド2を掛け渡し、バンド2の端部同士を熱溶着することで、物品1の梱包が完了する。
なお、物品1と上カバー25の間及び物品1と下カバー35の間には、発泡材からなる緩衝部材(図示せず)が配置されてもよい。バンド2は、後述する吸着パッド7が位置しない部分に配置される。
引き続いて図1を参照すると、物品1は、剛性を有する枠体6に配置された複数(本実施形態では8個)の吸着パッド7を備える搬送装置5によって搬送される。複数の吸着パッド7に外接する四角形状の吸引領域Saは、天板26よりも小さい。図2に示すように、吸着パッド7によって天板26を吸着することで、バンド2を介して一体化された物品1が持ち上げられ、定められた位置(例えばパレット上)に物品1が搬送される。
上カバー25と物品1はバンド2によって結束されているが、物品1とバンド2との隙間、上カバー25とバンド2との隙間、バンド2の弾性的な延び、及び段ボールシート10の弾性的な延びによって、天板26の弾性的な変形は不可避である。また、段ボールシート10からなる上カバー25は、段目方向と交差する方向(Y方向)に沿って折れ曲がり難いが、段目方向に沿った方向(X方向)に沿って折れ曲がり易い。
そのため、吸着パッド7によって天板26を吸着して物品1を持ち上げた状態では、物品1の重量によって、天板26が変形(湾曲)したり、段目方向に沿って折れ曲がったりする虞がある。いずれかによって天板26と吸着パッド7との間に隙間が生じると、その隙間を通して空気が流動するため、吸着パッド7による天板26の吸着力が不足し、物品1を持ち上げることができない。
そこで、本実施形態では、物品1の重量によって天板26が定められた位置で折れ曲がるように、天板26に補助折曲線50が設けられている。
図2及び図3に示すように、補助折曲線50は、X方向に延びる一対の第1罫線部51、及び第1罫線部51に対して傾斜した第2罫線部52を備える。また、本実施形態の補助折曲線50は、Y方向に延びる一対の第3罫線部53を備える。
罫線部51〜53はいずれも、直線状に形成された1本の汎用罫線によって構成されている。但し、罫線部51〜53は、湾曲した折曲線によって構成されてもよい。また、罫線部51〜53は、単一の罫線又は複数の罫線によって1本の罫線部を構成してもよい。これらの変形例については、後で詳述する。
図2及び図3の破線で囲まれた四角形状の内側部分は、吸着パッド7による吸引領域Saに対応する吸着領域26aである。実際の天板26には、この吸着領域26aを認識できるような線や模様等は設けられていない。補助折曲線50は、天板26において、吸着領域26aの外側に位置する外周部26bに設けられている。
第1罫線部51は、段目方向(X方向)に沿って平行に延びるように、吸着領域26aの両側にそれぞれ設けられている。個々の第1罫線部51は、吸着領域26aの外側に定められた間隔をあけて配置され、折曲部31に対して平行に延びている。第1罫線部51の両端51aはそれぞれ、折曲部32に対して定められた間隔をあけて配置されている。
図5に示すように、天板26の折曲線31’(折曲部31)から吸着領域26aまでの最短距離をL0とすると、第1罫線部51から吸着領域26aまでの最短距離Ltは、以下を満たすように形成されている。
[数2]
(L0×0.1)≦Lt≦(L0×0.5)
Lt:第1罫線部から吸着領域までの最短距離
L0:天板の辺(折曲線31)から吸着領域までの最短距離
つまり、第1罫線部51から吸着領域26aまでの最短距離Ltは、折曲線31’から吸着領域26aまでの最短距離L0の10%以上50%以下の範囲に設定されている。また、最短距離Ltは、ライナ11,12及び中しん13の坪量(単位面積当たりの重量)に応じて、上記定められた範囲内で変更される。具体的には、最短距離Ltは、坪量が低い場合には上記範囲のうちの低い数値に設定され、坪量が高い場合には上記範囲のうちの高い数値に設定することができる。
物品1の重量は外周部26bを介して吸着領域26aに伝わる。第1罫線部51と吸着領域26aが過度に近づいている場合、吸着領域26aに伝わった重量によって吸着領域26aの外周部分が変形する。第1罫線部51と吸着領域26aが過度に離れている場合、物品1の重量によって外周部26bが第1罫線部51に沿って折れ曲がっても、吸着領域26aの内部又は近傍で更に折れ曲がる。いずれの場合でも、天板26と吸着パッド7との間に生じる隙間によって、搬送に必要な吸着力が不足する虞がある。
つまり、吸着領域26aに対して第1罫線部51は、近づき過ぎていても離れ過ぎていても好ましくない。上記定められた範囲内に設けられた第1罫線部51は、吸着領域26aに対して近づき過ぎている訳でも離れ過ぎている訳でもないため、意図しない部分での天板26の折れ曲がりを抑制し、天板26と吸着パッド7との間での隙間の発生を抑制できる。よって、吸着力不足によって物品1が搬送不可能な状況になることを回避できる。なお、第1罫線部51の端51aから折曲線32’(折曲部32)までの最短距離は、折曲線31’から第1罫線部51までの距離(L0−Lt)と同一に設定されている。
図2及び図3に示すように、第2罫線部52は、天板26の角部から傾斜して延びている。より具体的には、第2罫線部52は、折曲部31(折曲線31’)と折曲部32(折曲線32’)との交点から第1罫線部51の端51aに向けて延びている。ここで、交点とは、折曲部31,32が厳密に交差した部分に限られず、これらの延長線が交差する実質的構成が含まれる。また、第2罫線部52が向かう第1罫線部51の端51aとは、一対の第1罫線部51の合計で4点の端51aのうち、折曲部31,32の交点に対して、最も近くに位置する1点である。
第2罫線部52の一端は、折曲部31,32の交点上、より詳しくは図5において端板29と付代板30との間のスリットの縁に位置する。第2罫線部52の他端は、第1罫線部51の端51a上に位置する。但し、第2罫線部52の一端は、折曲部31,32の交点(スリットの縁)と間隔をあけて配置されてもよいし、第2罫線部52の他端は、第1罫線部51の端51aと間隔をあけて配置されてもよい。
図5に示すように、第1罫線部51に対する第2罫線部52の傾斜角度αは、折曲線31’、第1罫線部51、及び吸着領域26aの距離関係と、折曲線32’、第3罫線部53、及び吸着領域26aの距離関係とによって定められる。本実施形態では、折曲線31’から第1罫線部51までの距離(L0−Lt)と、折曲線32’から第3罫線部53までの距離とを同一に設定しているため、傾斜角度αは135度である。但し、外周部26bを補助折曲線50に沿って確実に折り曲げ、吸着領域26aを平面状に維持するためには、傾斜角度αは120度以上150度以下の範囲に設定されていればよい。
図2及び図3に示すように、第3罫線部53は、段目方向に対して直交する方向(Y方向)に延びるように、吸着領域26aの両端にそれぞれ設けられている。個々の第3罫線部53は、吸着領域26aの外側に定められた間隔をあけて配置され、折曲部32に対して平行に延びている。
第3罫線部53の一端は、一方の第1罫線部51の端51a上に位置し、第3罫線部53の他端は、他方の第1罫線部51の端51a上に位置する。但し、第3罫線部53の一端と他端は、第1罫線部51の端51aに対して間隔をあけて配置されてもよい。図5を参照すると、第3罫線部53から吸着領域26aまでの最短距離は、天板26の折曲線32’から吸着領域26aまでの最短距離に対して、前述した第1罫線部51と同じ範囲に設定される。
図2に示すように、吸着パッド7によって天板26の吸着領域26aを吸着し、上カバー25を介して物品1を持ち上げると、補助折曲線50に沿って天板26が折れ曲がる。これにより、外周部26bにおいて、折曲部31、第1罫線部51、及び一対の第2罫線部52によって画定された一対の第1部分26cがそれぞれ、側板28及び吸着領域26aに対して傾斜する。また、外周部26bにおいて、折曲部32、第3罫線部53、及び一対の第2罫線部52によって画定された一対の第2部分26dがそれぞれ、端板29及び吸着領域26aに対して傾斜する。
第1部分26cと第2部分26dの傾斜によって吸着領域26aは概ね平面状に維持され、吸着領域26aと吸着パッド7との間には空気の流動を許容するような隙間は生じない。その結果、吸着パッド7によって吸着領域26aを定められた吸引力で吸着できるため、物品1を確実に搬送できる。
以上のように構成した上カバー25(梱包材20)は、以下の特徴を有する。
上カバー25には、吸着パッド7による吸着領域26aの外側に補助折曲線50が設けられている。そのため、搬送装置5によって上カバー25を吸引して物品1を搬送する際、物品1の重量によって天板26は、補助折曲線50に沿って折れ曲がり、それ以外の部分での折れ曲がりが抑制される。特に、補助折曲線50は段目方向(X方向)に延びる第1罫線部51を備えるため、Y方向における折れ曲がる位置を規定できる。
よって、天板26の吸着領域26aでの折れ曲がりを抑制できるため、吸着領域26aと吸着パッド7との間に隙間が生じることによる吸引力不足を抑制し、物品1の搬送を安定化できる。また、意図しない部分が折れ曲がることによる上カバー25の外観不良を抑制できる。
上カバー25の強度向上のために、坪量が多いライナ11,12又は中しん13を用いる必要がないため、上カバー25を軽量化できる。例えば、補助折曲線50を設けることなく上カバー25の強度を向上する場合、坪量が280g/mのライナ11,12と、坪量が160g/mの中しん13を用いる必要がある。これに対して、上カバー25に補助折曲線50を設けた場合、少なくとも中しん13の坪量を120g/mまで下げることができる。また、ライナ11,12の坪量を250g/mまで下げることも可能である。よって、上カバー25を含む梱包した物品1の総重量を下げることができる。
補助折曲線50は、折曲部31,32の交点から第1罫線部51の端51aに向けて延びる第2罫線部52を有する。そのため、第1罫線部51及び第2罫線部52に沿って天板26における吸着領域26aの外周部26bを確実に屈曲させ、吸着領域26aを平面状に維持できる。よって、天板26と吸着パッド7との間に隙間が生じることによる吸引力不足を抑制し、物品を確実に搬送できる。
第1罫線部51から吸着領域26aまでの最短距離Ltは、折曲線31’から吸着領域26aまでの最短距離L0の10%以上50%以下の範囲に設定されている。このように、第1罫線部51は、吸着領域26aに対して近づき過ぎている訳でも離れ過ぎている訳でもないため、意図しない部分での天板26の折れ曲がりを抑制し、天板26と吸着パッド7との間での隙間の発生を効果的に抑制できる。よって、吸着力不足によって物品1が搬送不可能な状況になることを回避できる。
(梱包材の変形例)
上カバー25の補助折曲線50は、図6から図20のようにしてもよい。
具体的には、補助折曲線50は、段目方向と交差する方向に延びる第3罫線部を設けずに、第1罫線部51と第2罫線部52とで構成されてもよい。このようにした例は、図6の第1変形例、図7の第2変形例、図14の第9変形例、図17の第12変形例、図19の第14変形例、及び図20の第15変形例である。必要に応じて他の変形例においても、第1罫線部51と第2罫線部52とによって補助折曲線50を構成してもよい。
補助折曲線50は、天板26の角部から傾斜して延びる第2罫線部、及び段目方向と交差する方向に延びる第3罫線部を設けずに、第1罫線部51のみで構成されてもよい。このようにした例は、図8の第3変形例、及び図13の第8変形例である。必要に応じて他の変形例においても、第1罫線部51だけで補助折曲線50を構成してもよい。なお、図13の第8変形例においては、第1罫線部51の端51aが折曲線31’,32’の交点上に位置するため、第1罫線部51と第2罫線部52が一体化された1本の折曲線によって構成されていると見なすこともできる。
補助折曲線50を構成する第1罫線部51と第2罫線部52は、間隔をあけて配置されてもよい。このようにした例は、図7の第2変形例、及び図14の第9変形例である。必要に応じて他の変形例においても、互いの端が間隔をあけて位置するように、第1罫線部51と第2罫線部52を配置してもよい。
補助折曲線50を構成する第1罫線部51は、複数の折曲線によって構成されてもよい。このようにした例は、図9の第4変形例、図10の第5変形例、及び図14の第9変形例から図20の第15変形例である。具体的には以下の通りである。
図9の第4変形例では、段目方向に対して傾斜し、段目方向に沿って間隔をあけて設けた複数の折曲線51bによって、外観上1本の第1罫線部51が構成されている。
図10の第5変形例では、段目方向に沿って断続的に設けた複数の第1折曲線51cと複数の第2折曲線51dとによって、外観上1本の第1罫線部51が構成されている。第2折曲線51dは、第1折曲線51cに対して段目方向と直交する方向へ間隔をあけて配置されている。第1折曲線51cと第2折曲線51dは、段目方向に沿って位相がずれるように配置されている。
図14の第9変形例では、吸着領域26aから離れる向きへ突出するように湾曲した複数の第1折曲線51eと、吸着領域26aに向けて突出するように湾曲した複数の第2折曲線51fとによって、外観上1本の第1罫線部51が構成されている。第1折曲線51eと第2折曲線51fは、段目方向に沿って交互に設けられるとともに、間隔をあけて断続的に設けられている。
図15の第10変形例から図20の第15変形例では、2本以上の折曲線によって第1罫線部51が構成されている。なお、図15の第10変形例、図17の第12変形例、及び図18の第13変形例では、2本の折曲線51g,51hによって第1罫線部51が構成され、図16の第11変形例、図19の第14変形例、及び図20の第15変形例では、3本の折曲線51g〜51iによって第1罫線部51が構成されている。
このように、段目方向と交差する方向へ間隔をあけて配置された2本以上の折曲線によって罫線部51が構成されている。よって、第1罫線部51に沿って天板26を確実に折り曲げることができる。
また、図16の第11変形例のように、第3罫線部53を複数(図示では3本)の折曲線によって構成してもよい。必要に応じて他の変形例においても、第3罫線部53を複数の折曲線によって構成してもよい。
補助折曲線50を構成する第1罫線部51は、湾曲した折曲線によって構成されてもよい。また、第1罫線部51が2本以上の折曲線によって構成される場合、少なくとも1本が湾曲した折曲線によって構成されてもよい。このようにした例は、図11の第6変形例、図12の第7変形例、図13の第8変形例、及び図17の第12変形例から図20の第15変形例である。具体的には以下の通りである。
図11の第6変形例の上カバー25では、吸着領域26aから離れる向きへ突出するように湾曲した1本の折曲線によって第1罫線部51が構成されている。
図12の第7変形例及び図13の第8変形例では、吸着領域26aに向けて突出するように湾曲した1本の折曲線によって第1罫線部51が構成されている。
図17の第12変形例では、吸着領域26aの方に位置する折曲線51gが、吸着領域26aに向けて突出するように湾曲した曲線で構成され、吸着領域26aから離れて位置する折曲線51hが、段目方向に沿って平行に延びる直線で構成されている。
図18の第13変形例では、吸着領域26aの方に位置する折曲線51gが、吸着領域26aに向けて突出するように湾曲した曲線で構成され、吸着領域26aから離れて位置する折曲線51hが、吸着領域26aから離れる向きに突出するように湾曲した曲線で構成されている。
図19の第14変形例及び図20の第15変形例では、吸着領域26aの方に位置する折曲線51gが、吸着領域26aに向けて突出するように湾曲した曲線で構成され、吸着領域26aから離れて位置する折曲線51hが、吸着領域26aから離れる向きに突出するように湾曲した曲線で構成されている。また、これらの間に位置する折曲線51iが、折曲線51gに対して並行に延びるように、吸着領域26aに向けて突出するように湾曲した曲線で構成されている。さらに、これらの変形例では、折曲線51g,51iがそれぞれ、断続的に設けた複数の汎用罫線によって構成されている。個々の汎用罫線は、段目方向に沿って延びており、全体として階段状に配置することで曲線状をなしている。
このように、図11の第6変形例、図12の第7変形例、図13の第8変形例、及び図17の第12変形例から図20の第15変形例では、湾曲した折曲線によって第1罫線部51が構成されている。この場合、中しん13の隣接した凸条及び凹条、又は複数の凸条及び複数の凹条に跨がって、湾曲した第1罫線部51が延びるため、物品1の重量による負荷を複数の凸条及び凹条に分散できる。よって、第1罫線部51が段目方向に沿って直線状に延びる場合と比較して、吸着領域26aの外周部分の剛性を向上できるため、吸着領域26aを平面状に維持できる。
(第2実施形態)
図21は第2実施形態の上カバー25(梱包材20)を示す。この第2実施形態では、縦横比が同じ正方形状をなすように天板26を構成した点で、第1実施形態と相違する。このように、上カバー25の寸法は必要に応じて変更が可能である。また、第2実施形態の上カバー25においても、前述した第1変形例から第15変形例に示す補助折曲線50を設けることができる。なお、この第2実施形態の上カバー25の場合、天板26の中央を通るように、2本のバンド2(図1参照)が縦横に配置される。
(第3実施形態)
図22及び図23は第3実施形態の上カバー25(梱包材20)を示す。この第3実施形態の上カバー25は、外周壁27を二重壁構造とした点で、第2実施形態の上カバー25と相違する。なお、第1実施形態の上カバー25、及び第1実施形態の第1変形例から第15変形例の上カバー25においても、外周壁27を二重壁構造とすることもできる。
具体的には、側板28は、天板26に連設された外板部28aと、外板部28aに連設された連続板部28bと、連続板部28bに連設された内板部28cとを備える。これらは、折曲部(汎用罫線からなる折曲線)を介して連なっている。内板部28cの先端中央には、天板26に形成された係止孔26eに係止する係止片28dが設けられている。
端板29は、天板26に連設された外板部29aと、外板部29aに連設された連続板部29bと、連続板部29bに連設された内板部29cとを備える。これらは、折曲部(汎用罫線からなる折曲線)を介して連なっている。内板部29cの先端中央には、天板26に形成された係止孔26fに係止する係止片29dが設けられている。
図23を参照すると、第1実施形態の付代板30(図3参照)の代わりに、側板28の外板部28a及び内板部28cの両端にはそれぞれ、折込片34が連設されている。なお、折込片34は、端板29の外板部29a及び内板部29cの両端にそれぞれ連設されてもよい。
図22に示すように、外板部28a、連続板部28b、及び内板部28cを順番に折り曲げ、係止片28dを係止孔26eに係止する。続いて、外板部28a及び内板部28cに対して折込片34を内向きに折り曲げる。その後、折込片34を包み込むように、外板部29a、連続板部29b、及び内板部29cを順番に折り曲げ、係止片29dを係止孔26fに係止する。これにより、上カバー25の組み立てが完了する。
このように構成した第3実施形態では、天板26に第1実施形態と同様の補助折曲線50が設けられているため、第1実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
なお、本発明の梱包材20(上カバー25)は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
例えば、天板26は四角形状に限られず、三角形状であってもよいし、五角形状以上の多角形状であってもよい。外周壁27を設けることなく、天板26のみによって梱包材20が構成されてもよい。梱包材20は、紙製の段ボールシートに限らず、樹脂製の段ボールシートによって形成されてもよい。
1…物品
2…バンド
5…搬送装置
6…枠体
7…吸着パッド
10…段ボールシート
11…表ライナ
12…裏ライナ
13…中しん
14…凸条
15…凹条
20…梱包材
25…上カバー
26…天板
26a…吸着領域
26b…外周部
26c…第1部分
26d…第2部分
26e…係止孔
26f…係止孔
27…外周壁
28…側板
28a…外板部
28b…連続板部
28c…内板部
28d…係止片
29…端板
29a…外板部
29b…連続板部
29c…内板部
29d…係止片
30…付代板
31…折曲部(第1辺)
31’…折曲線
32…折曲部(第2辺)
32’…折曲線
33…折曲部
33’…折曲線
34…折込片
35…下カバー
36…底板
37…外周壁
38…側板
39…端板
40…付代板
41…折曲部
42…折曲部
43…折曲部
50…補助折曲線
51…第1罫線部
51a…端
51b…折曲線
51c…第1折曲線
51d…第2折曲線
51e…第1折曲線
51f…第2折曲線
51g…折曲線
51h…折曲線
51i…折曲線
52…第2罫線部
53…第3罫線部
Sa…吸引領域
Lt…第1罫線部から吸着領域までの最短距離
L0…天板の辺から吸着領域までの最短距離

Claims (7)

  1. 一対のライナの間に波状の中しんが配置された段ボールシートからなり、物品の上端に配置されてバンドによって結束される天板を備え、前記物品を搬送するための吸着パッドによって前記天板が吸着される梱包材であって、
    前記天板は、前記中しんの凸条及び凹条が延びる方向である段目方向に沿って延びように、前記吸着パッドによる吸着領域の両側外方に設けられた一対の第1罫線部を有する補助折曲線を備える、梱包材。
  2. 前記天板は、平行に延びる一対の第1辺と、前記一対の第1辺に対して交差する方向にそれぞれ延びる一対の第2辺とを備え、
    前記補助折曲線は、前記第1辺と前記第2辺の交点から、この交点に最も近い前記第1罫線部の端に向けて延びる第2罫線部を有する、請求項1に記載の梱包材。
  3. 前記第1罫線部から前記吸着領域までの最短距離は、以下を満たす、請求項1又は2に記載の梱包材。
    (L0×0.1)≦Lt≦(L0×0.5)
    Lt:第1罫線部から吸着領域までの最短距離
    L0:天板の辺から吸着領域までの最短距離
  4. 前記第1罫線部は、前記段目方向と交差する方向へ間隔をあけて配置された2本以上の折曲線からなる、請求項1から3のいずれか1項に記載の梱包材。
  5. 前記第1罫線部は、前記吸着領域に向けて突出するように湾曲する折曲線を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の梱包材。
  6. 前記第1罫線部は、前記吸着領域から離れる向きに突出するように湾曲する折曲線を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の梱包材。
  7. 前記天板の外周から下向きに突出し、前記物品を取り囲む外周壁を備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の梱包材。
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