JP6910216B2 - 一時染毛剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は一時染毛剤組成物に関する。
染毛剤は、酸化染料を用いて頭髪中で発色させることで着色する永久染毛剤(ヘアカラー等)、直接染料を頭髪に浸透吸収させることで着色する半永久染毛剤(ヘアマニキュア等)、頭髪上の着色剤(主として顔料)を含む着色皮膜を形成させることで着色する一時染毛剤(ヘアマスカラ等)等に分類される。このうち、一時染毛剤は、頭髪へのダメージが少なく、洗髪により容易に除去でき、簡便に用いることができることから、気軽に毛染めを楽しむことができるものとして好まれている。従来の一時染毛剤としては、着色剤を着色皮膜として頭髪上に固着させるとともに、この着色皮膜に耐水性を付与し、また皮膚や衣類への色移りを防止するため、皮膜形成ポリマーを含有させた組成物等が知られている。
特許文献1では、特定のシリコーン変性ポリマーとフィルム形成ポリマーを含有するジェル状一時染毛組成物が開示されている。この一時染毛組成物は、隠蔽性や汗や雨などの水分に対する耐水性、べとつきやごわつきがない感触に優れるものである。
特許文献2では、ハイブリッド被膜形成性疎水性アクリル系ポリマーと直鎖状シリコーンブロックコポリマーを含有する顔料染色組成物が開示されている。この組成物はシャンプーに対して、及び毛髪が受けることがある種々の攻撃に対して耐性があるコーティングを形成しながらも均質で滑らかな着色されたコーティングを毛髪上に得ること、及び更に完全に1本1本離れた毛髪を得ることを可能にする。
特開2005-239626号公報 特開2015-500849号公報
一方、特許文献1のように一時染毛組成物において、べとつきやごわつきなどをなくし感触を良好にしようとすると、着色性が低くなる場合や櫛や手、衣服等が接触したときに着色皮膜の剥離が生じ、色落ちや色移りが起こる場合がある。また、黒髪からも大きく色を変化させたいが、その場合は週末のみや1日間だけに使用したいという要望がある。このため、洗髪により確実に着色剤を洗い流せる必要があるが、特許文献2のように耐水性を高めると、シャンプーによる洗い落ち性が不十分になる場合がある。
したがって本発明は、毛髪着色後も、べたつきやごわつきがなく毛束が扱いやすいためスタイリング性を損なわず、くし通り性が良く、摩擦時の色落ちや着色皮膜の剥離を伴わない耐摩擦性に優れ、更には耐水性に優れるにもかかわらず、黒髪に鮮やかな発色を付与するために十分量塗布した場合でも洗い落ち性に優れる一時染毛剤組成物に関する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の不飽和カルボン酸系シリコーン共重合体と特定のポリオキシアルキレン系共重合体とを特定の比率で含有することで、上記要求を満たす一時染毛剤組成物が得られることを見いだした。
すなわち、本発明は、以下の成分(A)〜(C)を含有する一時染毛剤組成物を提供するものである。
成分(A):以下の構成単位(a-1)及び(a-2)を含む共重合体
(a-1) オルガノシロキサン単位
(a-2) 下記(a-2-1)及び(a-2-2)から選ばれる1種以上の不飽和カルボン酸系モノマーに由来する構成単位
(a-2-1) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸
(a-2-2) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸と炭素数1以上8以下の脂肪族アルコールとのエステル
成分(B):以下の構成単位(b-1)及び(b-2)を含む共重合体
(b-1) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸と片末端に炭素数1以上6以下のアルキル基が置換していてもよいポリアルキレングリコールとのエステルに由来する構成単位
(b-2) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸と炭素数1以上6以下の脂肪族アルコールとのエステルに由来する構成単位
成分(C):顔料
本発明の一時染毛剤組成物は、着色性が良く元の髪色を十分に隠蔽することができ、塗布後のべたつきやごわつきがなく、毛束の滑りが良好で、乾燥後のくし通りが良く、櫛を通せば毛束が容易にばらける。また、塗布後の毛束や、塗布後に一度櫛を通した髪に対して摩擦を与えても色落ちや着色皮膜の剥離がない。更に、耐水性に優れるにもかかわらず、洗い落ち性に優れており、強く発色するために十分な量を塗布した場合でも、シャンプーで洗えば元の髪色に戻すことができる。
〔成分(A):特定の不飽和カルボン酸系シリコーン共重合体〕
成分(A)は、以下の構成単位(a-1)及び(a-2)を含む共重合体である。
(a-1) オルガノシロキサン単位
(a-2) 下記(a-2-1)及び(a-2-2)から選ばれる1種以上の不飽和カルボン酸系モノマーに由来する構成単位
(a-2-1) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸
(a-2-2) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸と炭素数1以上8以下の脂肪族アルコールとのエステル
・オルガノシロキサン単位(a-1)について
オルガノシロキサン単位(a-1)としては、置換基を有してもよいジアルキルオルガノシロキサンが挙げられ、着色性、くし通り性、耐剥離性、及び向上させる観点から、置換基としてはビニル基を有することが好ましく、また、ジアルキルオルガノシロキサンとしてはジメチルシロキサン単位が好ましい。すなわち、オルガノシロキサン単位(a-1)としてはビニル基を有するジメチルシロキサン単位が好ましい。オルガノシロキサン単位の重合度は、好ましくは3以上、より好ましくは9以上であり、また、好ましくは500以下、より好ましくは200以下である。
・不飽和カルボン酸系モノマー(a-2-1)について
モノマー(a-2-1)である炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸としては、着色性、くし通り性、及び耐剥離性を向上させる観点から、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸から選ばれる少なくとも1種が好ましく、クロトン酸がより好ましい。
・不飽和カルボン酸系モノマー(a-2-2)について
モノマー(a-2-2)における炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸としては、着色性、くし通り性、及び耐剥離性を向上させる観点から、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸から選ばれる少なくとも1種が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸がより好ましい。また、モノマー(a-2-2)における炭素数1以上8以下の脂肪族アルコールは、飽和でも不飽和でもよく、また直鎖でも分岐鎖でもよい。モノマー(a-2-2)としては、アクリル酸メチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルが好ましい。
成分(A)の共重合体は、オルガノシロキサン単位(a-1)と不飽和カルボン酸系モノマーに由来する構成単位(a-2)とを含むものであるが、以下の(A-1)及び(A-2)が挙げられ、着色性、くし通り性、及び耐剥離性を向上させる観点から、(A-1)が好ましい。
(A-1):オルガノシロキサン単位(a-1)及び不飽和カルボン酸系モノマー(a-2-1)に由来する構成単位を含む共重合体
(A-2):オルガノシロキサン単位(a-1)及び不飽和カルボン酸系モノマー(a-2-2)に由来する構成単位を含む共重合体
成分(A)の具体例としては、(クロトン酸/ビニル(C8-12)イソアルキルエステルズ/VA/ビスビニルジメチコン)クロスポリマー(例えば、旭化成ワッカー社製のBELSIL P1101)、アクリレーツ・ジメチコン共重合体(例えば、信越化学工業社製のKP-541、KP-543、KP-545、KP-549、KP-550、KP-545L)、アクリレーツ・メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ共重合体(例えば、ダウコーニング社製のFA4001 CM Silicone Acrylate、FA4002 ID Silicone Acrylate)等が挙げられ、着色性、くし通り性、及び耐剥離性を向上させる観点から、(クロトン酸/ビニル(C8-12)イソアルキルエステルズ/VA/ビスビニルジメチコン)クロスポリマー、アクリレーツ・ジメチコン共重合体から選ばれる少なくとも1種が好ましく、(クロトン酸/ビニル(C8-12)イソアルキルエステルズ/VA/ビスビニルジメチコン)クロスポリマーがより好ましい。
成分(A)の共重合体は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の一時染毛剤組成物中における成分(A)の含有量は、黒髪への着色性に優れ、指へべたついたりごわついたりせず、櫛通りをよくする観点、剥離性及び洗い落ち性を向上させる観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは6質量%以上、更に好ましくは9質量%以上であり、また、好ましくは19質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは13質量%以下である。
〔成分(B):特定のポリオキシアルキレン系共重合体〕
成分(B)は、以下の構成単位(b-1)及び(b-2)を含む共重合体である。
(b-1) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸と片末端に炭素数1以上6以下のアルキル基が置換していてもよいポリアルキレングリコールとのエステルに由来する構成単位
(b-2) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸と炭素数1以上6以下の脂肪族アルコールとのエステルに由来する構成単位
構成単位(b-1)における炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸としては、着色性、くし通り性、及び耐剥離性を向上させる観点から、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく、メタクリル酸がより好ましい。
構成単位(b-1)におけるポリアルキレングリコールとしては、アルキレンの炭素数が2以上4以下であるもの、具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールが挙げられ、着色性、くし通り性、及び耐剥離性を向上させる観点から、なかでもポリエチレングリコールが好ましい。また、当該ポリアルキレングリコールの平均重合度は、10以上が好ましく、20以上がより好ましい。また、100以下が好ましく、50以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。
構成単位(b-1)におけるポリアルキレングリコールに置換してもよいアルキル基の炭素数は、1以上6以下であって、着色性、くし通り性、及び耐剥離性を向上させる観点から、1以上4以下が好ましく、1以上2以下がより好ましい。
構成単位(b-2)における炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸としては、着色性、くし通り性、及び耐剥離性を向上させる観点から、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸が好ましく、メタクリル酸がより好ましい。また、炭素数1以上6以下の脂肪族アルコールは、飽和でも不飽和でもよく、また直鎖でも分岐鎖でもよい。構成単位(b-2)におけるエステルとしては、メタクリル酸メチルが好ましい。
成分(B)の具体例としては、アクリレーツ・メタクリル酸メトキシPEG-23共重合体(例えば、特開2015-13842号公報に記載のポリマー)、アクリル酸アミド・アクリル酸アルキル・メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体(例えば、花王社製のRP-77S、RP-77T)が挙げられ、着色性、くし通り性、及び耐剥離性を向上させる観点から、アクリレーツ・メタクリル酸メトキシPEG-23共重合体が好ましい。
成分(B)の共重合体は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の一時染毛剤組成物中における成分(B)の含有量は、洗い落ち性に優れ、摩擦時にはがれにくくする観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上、また、好ましくは19質量%以下、より好ましくは17質量%以下、更に好ましくは14質量%以下、更に好ましくは11質量%以下である。
〔成分(A)と成分(B)の比率〕
本発明の一時染毛剤組成物中における成分(B)に対する成分(A)の質量比(A)/(B)は、着色力に優れ、摩擦時に色落ちや着色被膜の剥離を抑制し、櫛通りをよくする観点、まとわり性を低減させる観点及び洗い落とし性を向上させる観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上であり、また、同様の観点から、好ましくは7以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは2以下、更に好ましくは1.4以下である。
〔成分(A)と成分(B)の合計〕
また、本願発明の一時染毛剤組成物中における成分(A)と成分(B)の合計量は、毛髪を被覆するのに十分な量の顔料を十分に毛髪上に固定化し、摩擦時にはがれにくくする観点から、好ましくは5.5質量%以上、より好ましくは7質量%以上、更に好ましくは12質量%以上である。また、毛髪の自然な感触を損なわず指へのべたつきやごわつきを抑制し、洗い落ち性に優れる観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは21質量%以下である。
〔他のポリマー〕
本発明の一時染毛剤組成物には、更に成分(A)及び(B)以外のポリマーを含有させることもできるが、本発明の効果を十分に発揮させる観点から、そのようなポリマーの含有量は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0質量%である。
〔成分(C):顔料〕
成分(C)の顔料は、成分(A)及び成分(B)と組み合わせて用いることにより、頭髪に顔料を含む皮膜を形成し、頭髪表面を着色被覆するために配合されるものであり、化粧料に一般に用いられるものであれば特に制限はない。
顔料としては、その形状(球状、針状、板状等)や粒子径、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機顔料、有機顔料、パール顔料、金属粉末顔料、光輝性粉体等が挙げられる。
無機顔料としては、具体的には、カーボンブラック、黒酸化鉄、黒酸化チタン等の無機黒色系顔料;酸化鉄(べんがら)、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機白色系顔料等が挙げられる。これらのうち、カーボンブラック、黒酸化鉄、黒酸化チタン、酸化鉄(べんがら)、黄酸化鉄、群青、紺青から選ばれる少なくとも1種以上が好ましい。
有機顔料としては、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色228号、赤色404号、赤色405号、だいだい色203号、だいだい色204号、だいだい色401号、黄色205号、黄色401号、青色404号等が挙げられ、このうち、赤色202号、赤色404号、黄色205号、黄色401号、青色404号から選ばれる少なくとも1種以上が好ましい。
パール顔料としては、パール粉末、オキシ塩化ビスマス、雲母、金属酸化物被覆雲母(例えば、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、黒酸化鉄被覆雲母、黒酸化鉄被覆雲母チタン、黄酸化鉄被覆雲母、酸化鉄・黒酸化鉄被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化鉄・紺青被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン等)、金属酸化物被覆アルミナフレーク、金属酸化物被覆シリカフレーク、多層コートパール顔料(例えば、TiO2-SiO2-TiO2-Mica等)等が挙げられる。
金属粉末顔料としては、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、真鍮粉等が挙げられる。
光輝性粉体としては、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層体、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム体等が挙げられる。
成分(C)の顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。一時染毛剤組成物中における成分(C)の含有量は、黒髪でも金髪でも元の髪色に関わらず、元の髪色を隠蔽し、かつ元の髪色とは全く異なる赤や青等の鮮やかな色を発色する点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上、更に好ましくは2.0質量%以上である。また、毛髪の感触を損なわず、スタイリング時に毛髪を扱いやすい点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である。
〔ポリマーと顔料の比率〕
更に、本願発明の一時染毛剤組成物中における成分(C)に対する成分(A)及び成分(B)の合計の質量比[(A)+(B)]/(C)は、染毛後に毛髪を擦ったり櫛を通したりした際に色がはがれにくく、くし通り後の色移りを抑制し、また耐水性を向上する観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは2以上、更に好ましくは3以上である。また、着色性を向上させる観点、指へのべたつきやごわつきを抑制する観点、及び洗い落ち性に優れる観点から、好ましくは22以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは10以下、更に好ましくは8以下である。
〔溶媒〕
本発明の一時染毛剤組成物は、塗布後に衣類等への色移りを防止する点、感触を良好にする観点から、水と低級アルコールの混合物又は低級アルコールを溶媒とすることが好ましい。低級アルコールとしては、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等の炭素数2〜4の一価のアルコールが挙げられ、なかでもエタノール、2-プロパノールから選ばれる少なくとも1種が好ましく、エタノールがより好ましい。
本発明の一時染毛剤組成物中における低級アルコールの含有量は、調製時の溶解性促進、顔料分散性、塗布後の速乾性等を向上させる観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、また、好ましくは94質量%以下、より好ましくは92質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。
また、水と低級アルコールの混合物を溶媒として使用する場合には、本発明の一時染毛剤組成物中における水の含有量は、乾燥時間が速く所望の部分以外への色移りをしない点より、35質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
〔任意成分〕
本発明の一時染毛剤組成物中には、上記成分のほかに、本発明の効果を妨げない限度内で、商品価値を高めるために香料や色素、組成物の経日的変質防止のために防腐剤や酸化防止剤を添加することができ、また、更に必要に応じて、界面活性剤、硬化剤、帯電防止剤、消泡剤、分散剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、有色染料、染料定着剤、噴射剤等を添加することもできる。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜8,比較例1〜4
表1に示す一時染毛剤組成物を常法によって調製し、以下に示す評価用毛束に対し、各組成物0.4gを毛束の根元から毛先にかけて塗り伸ばした。室温で1分放置し、毛束を乾燥させた。その後、以下の方法及び基準に従って性能評価を行った。
<評価用毛束>
化学的処理履歴の無い日本人直毛で長さ25cm、重さ1gの毛束を作製した。この毛束を、以下に処方を示すモデルシャンプーで洗浄した。タオルドライを行った後にドライヤー(パナソニック社製、ヘアドライヤーイオニティ:EH-NE67)で1分間乾かした後の毛束を評価に用いた。
モデルシャンプーの組成
(質量%)
ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 15.50
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.28
エデト酸二ナトリウム 0.10
安息香酸ナトリウム 0.50
オキシベンゾン 0.03
リン酸 0.075
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
塩化ナトリウム 0.80
赤色106号 0.00012
香料 0.26
精製水 バランス
<黒髪への着色性>
各着色毛束の着色性について、パネラー5名による4段階視覚評価を行った。
4点:元髪の色が隠蔽され、十分に着色している
3点:元髪の色がやや隠蔽され、着色している
2点:元髪の色があまり隠蔽されず、あまり着色していない
1点:全く着色していない
<乾燥後のくし通り性>
乾燥した着色毛束にくし(貝印社製、HK0103 B’s セットコームL)を1秒間に1回、合計10回通した際のくし通りをパネラー5人によって4段階で評価した。
4点:簡単にくしで梳かして毛束をバラけさせられる
3点:やや簡単にくしで梳かして毛束をバラけさせられる
2点:ややくし通りが悪く毛束をバラけさせにくい
1点:くしが通らず毛束をバラけさせられない
<くし通し後の耐剥離性>
5cm四方の黒色画用紙を半分に折りたたんだ間に、乾燥後のくし通り性を評価した毛束の根本を挟み、200gの重りを載せた。重りを載せたまま、毛束を3秒間で引き抜き、試験後の黒色画用紙を観察し、紙に残る着色毛束の顔料を目視で観察することで200g荷重環境下での耐剥離性を評価した。観察はパネラー5名による4段階視覚評価で行った。
4点:全く色移りしない
3点:剥離膜の断片がやや付着するが、ほとんど色移りしない
2点:剥離膜がすじ状に付着し、やや色移りする
1点:色移りする
<指へのべたつきやごわつきのなさ>
乾燥後のくし通り性を評価した毛束を指で触り、以下の基準で指へのべたつきやごわつきのなさを評価した。評価はパネラー5名による4段階評価で行った。
4点:べたつきやごわつきを全く感じず、すべりが良い
3点:べたつきやごわつきをほとんど感じず、ややすべりが良い
2点:ややべたつきやごわつきを感じ、ややすべりが悪い
1点:べたつきやごわつきを感じ、すべりが悪い
<洗い落ち性>
乾燥後のくし通り性を評価した毛束を40℃の水道水で10秒間濡らした後、この毛束に前掲のモデルシャンプーを0.5g塗布し、30秒間泡立てた後、40℃の水道水で15秒間すすぐという一連の操作を2回行った。その後タオルドライを行った後にドライヤー(パナソニック社製、ヘアドライヤーイオニティ:EH-NE67)で1分間乾かした後の毛束の色を観察した。観察はパネラー5名による4段階視覚評価で行った。
4点:完全に洗い落とすことができ、着色部分が全くない
3点:ほぼ完全に洗い落とすことができ、着色部分がほとんどない
2点:ほぼ洗い落とすことができているが、着色部分がわずかにある
1点:洗い落とすことができておらず、着色部分が顕著にある
<耐水性>
乾燥後のくし通り性を評価した毛束を30℃、100mLの水に浸し、5分間放置後の水の着色度合いを目視評価した。評価はパネラー5名による4段階評価で行った。
4点:5分間放置後でも透明である
3点:5分間放置後でやや着色あり
2点:5分間放置後でかなり着色あり
1点:浸漬直後から着色あり
Figure 0006910216
*1:BELSIL P1101(旭化成ワッカー社製)
*2:シリコーンKP-541(信越化学工業社製)
*3:SILFORM INX(モメンティブ社製、両末端カルボキシ変性シリコーン)
*4:シリコーンKF-96-1000cs(信越化学工業社製)
*5:特開2015-13842号公報に記載のポリマー
*6:タロックス R-516P(大東化成工業社製)

Claims (5)

  1. 以下の成分(A)〜(C)を含有する一時染毛剤組成物。
    成分(A):以下の構成単位(a-1)及び(a-2)を含む共重合体
    (a-1) オルガノシロキサン単位
    (a-2) 下記(a-2-1)及び(a-2-2)から選ばれる1種以上の不飽和カルボン酸系モノマーに由来する構成単位
    (a-2-1) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸
    (a-2-2) 炭素数3以上5以下の不飽和モノカルボン酸と炭素数1以上8以下の脂肪族アルコールとのエステル
    成分(B):以下の構成単位(b-1)及び(b-2)を含む共重合体
    (b-1) アクリル酸又はメタクリル酸と片末端に炭素数1以上以下のアルキル基が置換していてもよい平均重合度20以上50以下のポリエチレングリコールとのエステルに由来する構成単位
    (b-2) アクリル酸、メタクリル酸又はクロトン酸と炭素数1以上6以下の脂肪族アルコールとのエステルに由来する構成単位
    成分(C):顔料
  2. 成分(B)に対する成分(A)の質量比(A)/(B)が0.1以上7以下である請求項1に記載の一時染毛料組成物。
  3. 成分(B)における構成単位(b-1)が、(メタ)アクリル酸と片末端に炭素数1以上以下のアルキル基が置換していてもよい平均重合度20以上50以下のポリエチレングリコールとのエステルに由来するものである請求項1又は2に記載の一時染毛料組成物。
  4. 成分(B)における構成単位(b-2)が、(メタ)アクリル酸と炭素数1以上6以下の脂肪族アルコールとのエステルに由来するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の一時染毛料組成物。
  5. 成分(C)に対する成分(A)及び成分(B)の合計の質量比[(A)+(B)]/(C)が0.5以上22以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の一時染毛料組成物。
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