JP6909705B2 - 圧力検出装置、圧電素子 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力検出装置、圧電素子に関する。
特許文献1には、円筒状のフロント外側筐体と、円筒状であってフロント外側筐体の内側に配置されるフロント内側筐体と、フロント外側筐体の背面とフロント内側筐体の背面とに跨って配置されるリア筐体と、フロント外側筐体の前面とフロント内側筐体の前面とに跨って配置され、外部から圧力を受ける受圧リングと、これらフロント外側筐体、フロント内側筐体、リア筐体および受圧リングによって囲まれた内部空間に配置され、受圧リング等を介して受けた圧力に応じた電荷を出力する複数の圧電素子からなる圧電素子群とを備えた圧力検出装置が記載されている。特許文献1において、フロント外側筐体、フロント内側筐体、リア筐体および受圧リングは、導電性を有する金属材料で構成され、溶接により一体化している。また、受圧リングと圧電素子群との間には、絶縁性を有するアルミナセラミックス等で構成され、受圧リングから圧電素子群に圧力を伝達する圧力伝達リングが設けられる。さらに、圧力伝達リングの圧電素子群側には金属製のフロント側電極が、リア筐体の圧電素子群側には金属製のリア側電極が、それぞれ設けられる。そして、圧電素子群は、リア側電極およびリア筐体(フロント外側筐体、フロント内側筐体および受圧リング)を介して接地されており、圧電素子群から出力される電荷は、フロント側電極を介して出力される。なお、特許文献1記載の圧力検出装置は、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射装置や、内燃機関の燃焼室内の混合気を燃焼(爆発)させるための点火を行う点火プラグ等に装着され、使用される。
特開2013−156114号公報
圧電素子を用いた圧力検出装置において、圧電素子の接地側を、例えば圧電素子を内部に収容する筐体に接続する構成を採用した場合、筐体に対し、圧力検出装置の外部から電磁ノイズ等が伝達されることがある。すると、筐体を介して圧力検出装置に伝達された電磁ノイズが、接地のための経路を介して圧電素子に侵入することがあり、結果として、圧電素子から出力される電荷にノイズが重畳されてしまうおそれがあった。
本発明は、圧電素子の接地側からのノイズの侵入を抑制することを目的とする。
本発明の圧力検出装置は、第1面と当該第1面に対向する第2面とを備え、当該第1面と当該第2面とにかかる圧力に応じた電荷を出力する圧電部材と、導電性を有し且つ前記圧電部材の前記第1面に接触する第1導電部材と、導電性を有し且つ前記圧電部材の前記第2面に対向する第2導電部材と、誘電性および前記圧電部材よりも低い電気機械結合係数を有し且つ当該圧電部材の前記第2面と前記第2導電部材とに接触する誘電部材とを含み、前記圧電部材を介した前記第1導電部材と前記誘電部材との間の静電容量をC1、前記圧電部材および前記誘電部材を介した前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の合成静電容量をC12とした場合に、C12/C1の数式で表される割合が20%〜50%である
このような圧力検出装置において、C12/C1の数式で表される静電容量の割合が30%〜50%であることを特徴とすることができる。
また、前記誘電部材は、非晶質で構成されることを特徴とすることができる
また、前記誘電部材の比誘電率が、前記圧電部材の比誘電率よりも小さいことを特徴とすることができる。
また、前記誘電部材のうち、前記圧電部材または前記第2導電部材と接触する部位には、凹凸が設けられていることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明の圧力検出装置は、第1面と当該第1面に対向する第2面とを備え、当該第1面と当該第2面とにかかる圧力に応じた電荷を出力する圧電部材と、前記圧電部材の前記第1面に接続され、前記電荷を伝送する伝送部材と、前記圧電部材の前記第2面に接続され、当該圧電部材を接地する接地部材と、誘電性を有し且つ前記接地部材による接地経路内に設けられ、前記圧電部材に直列接続される誘電部材とを含み、前記圧電部材を介した前記伝送部材と前記誘電部材との間の静電容量をC1、前記圧電部材および前記誘電部材を介した前記伝送部材と前記接地部材との間の合成静電容量をC12とした場合に、C12/C1の数式で表される割合が20%〜50%である
また、他の観点から捉えると、本発明の圧電素子は、第1面と当該第1面に対向する第2面とを備え、当該第1面と当該第2面とにかかる圧力に応じた電荷を出力する圧電部材と、当該圧電部材の前記第2面に接触する第1面と当該第1面に対向する第2面とを備え、誘電性および前記圧電部材よりも低い電気機械結合係数を有し且つ当該圧電部材の前記第2面に接合される誘電部材とを含み、前記圧電部材の前記第1面に第1導電部材を接触させたときの前記圧電部材を介した前記第1導電部材と前記誘電部材との間の静電容量をC1、前記誘電部材の前記第2面に第2導電部材を接触させたときの前記圧電部材および前記誘電部材を介した前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の合成静電容量をC12とした場合に、C12/C1の数式で表される割合が20%〜50%である
本発明によれば、圧電素子の接地側からのノイズの侵入を抑制することができる。
実施の形態1に係る内燃機関の概略構成図である。 実施の形態1の圧力検出装置の斜視図である。 図2におけるIII−III断面図である。 図3におけるIV−IV断面図である。 図3におけるV部の拡大図である。 図3におけるVI部の拡大図である。 実施の形態2に係る内燃機関の概略構成図である。 実施の形態2の圧力検出装置の側面図である。 実施の形態2の圧力検出装置の分解斜視図である。 図9におけるX−X断面図である。 図10におけるXI部の拡大図である。 (a)〜(d)は、実施の形態2で用いた圧電素子の斜視図である。 (a)〜(d)は、各実施例および比較例の評価試験結果を示す図である。 (a)、(b)は、各実施例および比較例の誘電体層厚さとINJドライブノイズとの関係を説明するための図である。 (a)は比較例の圧電部材の静電容量および発生電荷を説明するための図であり、(b)は実施例の圧電部材および誘電体層の静電容量および発生電荷を説明するための図である。 (a)は、圧電部材およびコンデンサの合成静電容量とINJドライブノイズとの関係を示す図であり、(b)は、圧電体静電容量に対する合成静電容量の割合と、各誘電体静電容量のコンデンサを接続した圧力検出装置のアンプ出力電圧に対する、コンデンサを接続しない圧力検出装置のアンプ出力電圧の割合との関係を示す図である。 非晶質シリカを誘電体層に用いた場合の、誘電体層の厚さと誘電体静電容量との関係を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
[内燃機関の構成]
図1は、実施の形態1に係る内燃機関1の概略構成図である。
この内燃機関1は、シリンダ2aを有するシリンダブロック2と、シリンダ2a内を往復動するピストン3と、シリンダブロック2に締結されてシリンダ2aおよびピストン3などとともに燃焼室Cを構成するシリンダヘッド4とを備えている。また、内燃機関1は、シリンダヘッド4に装着されて燃焼室C内の混合気を燃焼(爆発)させるための点火を行う点火プラグ5と、シリンダヘッド4に装着されて燃焼室C内に燃料を噴射し且つ燃焼室C内の圧力を検出するインジェクタユニット6とをさらに備えている。なお、シリンダヘッド4には、燃焼室Cと外部とを連通する連通孔が2つ設けられており、一方の連通孔には点火プラグ5が、他方の連通孔にはインジェクタユニット6が、それぞれ貫通した状態で取り付けられている。
[インジェクタユニットの構成]
インジェクタユニット6は、燃焼室C内に燃料を噴射する燃料噴射装置7と、燃料噴射装置7に取り付けられるとともに、燃焼室C内の圧力を検出する圧力検出装置8とを有している。ここで、燃料噴射装置7は、燃焼室Cの外部に配置される本体部7aと、本体部7aから燃焼室C側に向かって延びる円柱状の先端部7bとを備えている。一方、圧力検出装置8は、燃料噴射装置7の先端部7bにおける先端側に取り付けられている。圧力検出装置8のうち、燃料噴射装置7の先端部7bにおける先端側に取り付けられる部位は、後述するように貫通孔を有する円筒状の形状を備えている。このため、燃料噴射装置7の先端部7bにおける先端すなわち燃料を噴射するためのノズルの形成部位は、貫通孔を介して燃焼室C内に露出している。なお、この燃料噴射装置7における先端部7bの外周面には、長手方向に沿う溝7cが形成されている。
[燃料噴射装置の構成]
本実施の形態の燃料噴射装置7は、内蔵したソレノイド(図示せず)の開閉動作を利用して燃料を噴射するソレノイド式インジェクタで構成されている。ただし、これに限られるものではなく、内蔵したピエゾ素子を用いて燃料を噴射するピエゾ式インジェクタであってよいし、さらに他の方式を採用したものであってもかまわない。
[圧力検出装置の構成]
次に、インジェクタユニット6における圧力検出装置8の構成について説明を行う。
図2は、実施の形態1の圧力検出装置8の斜視図である。また、図3は、図2におけるIII−III断面図である。さらに、図4は、図3におけるIV−IV断面図である。さらにまた、図5は、図3におけるV部の拡大図である。そして、図6は、図3におけるVI部の拡大図である。なお、以下の説明においては、燃料噴射装置7とともにインジェクタユニット6を構成した際に、圧力検出装置8のうち、燃焼室Cを向く側(図2における奥側、図3における下側)を『前面側』と称し、燃焼室Cとは反対を向く側(図2における手前側、図3における上側)を『背面側』と称する。
本実施の形態の圧力検出装置8は、圧力を検出する機能を備えたセンサユニット10と、センサユニット10で検出された圧力を電気信号(この例では電荷による電荷信号)として外部に伝送する伝送ユニット20とを備える。
これらのうち、センサユニット10は、上述したように全体として円筒形状を呈しており、前面側から背面側に貫通し、図1に示す燃料噴射装置7における先端部7bの先端側を収容する開口部10a(貫通孔)が設けられている。なお、以下の説明においては、円柱形状を有する開口部10aの中心線方向(図3に一点鎖線で示す)を、単に中心線方向と称する。
これに対し、伝送ユニット20は、中心線方向に沿って延びるとともに、前面側となる一端側がセンサユニット10内に収容され、背面側となる他端側がセンサユニット10における背面側の端面から後方に向かって突出して配置される伝送電線21と、この伝送電線21をセンサユニット10に取り付けるための取り付け機構(詳細は後述する)とを有している。
[センサユニットの構成]
最初に、センサユニット10の構成について説明する。
センサユニット10は、円筒状の形状を有するフロント外側筐体11と、円筒状の形状を有し且つフロント外側筐体11の内側にフロント外側筐体11と同心状に配置されるフロント内側筐体12とを有している。また、センサユニット10は、円筒状の形状を有し、フロント外側筐体11およびフロント内側筐体12の背面側に取り付けられるリア筐体13と、環状の形状を有するとともにフロント外側筐体11およびフロント内側筐体12の前面側に取り付けられ、外部からの圧力を受ける受圧リング14とを備えている。このセンサユニット10には、これらフロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体13および受圧リング14によって囲まれる部位に、円筒状の内部空間10bが形成されている。そして、このセンサユニット10は、この内部空間10bにおいて、環状の形状を有するとともに受圧リング14の背面側に配置され、受圧リング14からの圧力をさらに背面側に伝達する圧力伝達リング15を備えている。また、センサユニット10は、内部空間10bにおいて、圧力伝達リング15の背面側とリア筐体13における前面側の端面との間に配置され、圧力伝達リング15から受けた圧力を、電気信号(この例では電荷信号)に変換する圧電素子群16を備えている。ここで、この例における圧電素子群16は、圧力伝達リング15の背面側において周方向に120°間隔で設けられた、第1圧電素子161と、第2圧電素子162と、第3圧電素子163とを含んでいる。また、センサユニット10は、全体が円筒状を呈し且つ断面がL字状となる形状を有し、フロント内側筐体12の前面側の内周面に取り付けられる内部リング17を備えている。ここで、フロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体13、受圧リング14および内部リング17は、溶接によって一体化している。なお、以下の説明では、必要に応じて、溶接により一体化されたフロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体13、受圧リング14および内部リング17を、まとめて「筐体」と称することがある。
以下、センサユニット10の構成部材について詳述する。
(フロント外側筐体)
フロント外側筐体11は、上述したように円筒状の形状を有しており、その前面側の端部内側には、受圧リング14における受圧部14a(詳細は後述する)の外側端部をはめ込むための切り欠きが形成されている。
(フロント内側筐体)
フロント内側筐体12は、上述したように円筒状の形状を有しており、その外径は、上述したフロント外側筐体11の内径よりも小さい。また、フロント内側筐体12の前面側における端部外側には、受圧リング14に受圧部14a(詳細は後述する)の内側端部をはめ込むための切り欠きが形成され、フロント内側筐体12の背面側における端部外側には、リア筐体13における前面側の端部内側をはめ込むための切り欠きが形成されている。
(リア筐体)
リア筐体13は、上述したように全体として円筒状の形状を有するリア筐体本体13aと、リア筐体本体13aにおいて前面側となる端面に設けられ、圧電素子群16の接地電極として機能する誘電体層13bとを備えている。ここで、第2導電部材あるいは接地部材の一例としてのリア筐体本体13aは、前面側においてフロント外側筐体11の内径とほぼ同じ外径に設定された前段部131と、前段部131の背面側においてフロント外側筐体11の外径とほぼ同じ外径に設定された中段部132と、中段部132の背面側においてフロント外側筐体11の内径とほぼ同じ外径に設定された後段部133とを有している。そして、上述した誘電体層13bは、リア筐体本体13aの前段部131における前面側の端面に、ほぼ一周にわたって形成されている。また、リア筐体本体13aの前段部131の前面側における端部外側には、中段部132によって、フロント外側筐体11における背面側の端部外側をはめ込むための凹部が形成されている。これに対し、リア筐体本体13aの前段部131の前面側における端部内側には、フロント内側筐体12における背面側の端部外側に設けられた切り欠きにはめ込むための突出部が形成されている。
さらに、リア筐体本体13aの前段部131および中段部132には、中心線方向に沿ってリア筐体本体13aを貫通するフロント側貫通孔13cが1つ形成されており、リア筐体本体13aの後段部133には、中心線方向に沿ってリア筐体本体13aを貫通するリア側貫通孔13dが1つ形成されている。ここで、フロント側貫通孔13cおよびリア側貫通孔13dは、中心線方向からみたときに両者が重なる位置に設けられており、しかも、フロント側貫通孔13cは、上述した圧力伝達リング15および圧電素子群16を収容するための内部空間10bと繋がっている。そして、リア筐体本体13aにおける後段部133の外周面において、フロント側貫通孔13cの形成部位とリア側貫通孔13dの形成部位との間には、直方体状の凹部13eが設けられている。なお、上述した誘電体層13bは、フロント側貫通孔13cの形成部位には設けられていない。
リア筐体13に設けられる、誘電部材の一例としての誘電体層13bは、固体薄膜であって、誘電性を示し且つ絶縁性の高い誘電体薄膜を、リア筐体本体13aに対し積層して構成されている。ここで、誘電体層13bは、無機材料であってもよいし、有機材料であってもよい。なお、誘電体層13bを構成する無機材料としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア等を例示することができる。また、誘電体層13bを構成する有機材料としては、ポリアミド等を例示することができる。ただし、誘電体層13bに対し、燃焼室Cからの熱が伝達されることを考慮すると、誘電体層13bを、高温環境においても安定な無機材料(無機絶縁材料)で構成することが望ましい。さらに、誘電体層13bの厚さは、適宜設計変更して差し支えないが、0.7μm以上2.0μm以下となる範囲より選択することが望ましい。
(受圧リング)
受圧リング14は、同心状に配置したフロント外側筐体11およびフロント内側筐体12が前面側において形成する環状の隙間を、塞ぐように設けられる。この受圧リング14は、円環状を呈し且つ外部すなわち燃焼室C(図1参照)側に露出することで外部からの圧力を受ける受圧部14aと、受圧部14aの背面側において受圧部14aが受けた圧力を圧力伝達リング15に伝達する伝達部14bとを有している。そして、受圧リング14に設けられた伝達部14bは、フロント外側筐体11の内周面およびフロント内側筐体12の外周面の両者に接触しないように、これら両者に対する位置決めがなされている。
(圧力伝達リング)
圧力伝達リング15は、上述したように環状の形状を有する圧力伝達リング本体15aと、圧力伝達リング本体15aにおいて背面側となる端面に設けられ、圧電素子群16からの電荷信号を出力するための出力電極として機能する出力電極層15bとを備えている。そして、出力電極層15bは、圧力伝達リング本体15aにおける背面側の端面に、一周にわたって形成されている。
ここで、圧力伝達リング本体15aの断面は矩形状であり、圧力伝達リング本体15aの外径はフロント外側筐体11の内径よりも小さく、圧力伝達リング本体15aの内径はフロント内側筐体12の外径よりも大きい。なお、この例において、圧力伝達リング本体15aは、絶縁性および耐熱性を有する、アルミナ等のセラミック材料で構成されている。
また、圧力伝達リング15に設けられる出力電極層15bは、導電性の高い金属薄膜を、圧力伝達リング本体15aに対し単層あるいは複数層積層して構成されている。
(圧電素子群)
圧電素子群16は、上述したように、第1圧電素子161と、第2圧電素子162と、第3圧電素子163とを備えている。ここで、第1圧電素子161〜第3圧電素子163は共通の構成を有しており、それぞれが、直方体状に加工された圧電部材16aと、圧電部材16aにおける前面側の端面に形成されたフロント側電極16bとを備えている。ここで、本実施の形態では、圧電部材16aのうち、フロント側電極16bを設けた前面側の端面が、圧力変動時に電荷信号を出力する信号極として機能する第1面となり、その裏面となる背面側の端面が、接地極として機能する第2面となる。
これら第1圧電素子161〜第3圧電素子163は、それぞれ、圧電縦効果の圧電作用を示す圧電体を、圧電部材16aとして用いている。圧電縦効果とは、圧電体の電荷発生軸と同一方向の応力印加軸に外力を作用させると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生する作用をいう。本実施の形態に係る第1圧電素子161〜第3圧電素子163では、中心線方向が圧電部材16aの応力印加軸の方向となるように内部空間10b内に収納されている。
次に、第1圧電素子161〜第3圧電素子163に圧電横効果を示す圧電体を圧電部材16aとして用いる場合を例示する。圧電横効果とは、圧電体の電荷発生軸に対して直交する位置にある応力印加軸に外力を作用させると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生する作用をいう。薄板状に薄く形成した圧電体aを複数枚積層して構成しても良く、このように積層することで、圧電体に発生する電荷を効率的に集めてセンサの感度を上げることができる。圧電部材16aに用いる圧電体としては、圧電縦効果及び圧電横効果を有するランガサイト系結晶(ランガサイト、ランガテイト、ランガナイト、LTGA)や水晶、ガリウムリン酸塩などを例示することができる。なお、圧電部材16aを構成する圧電体は、セラミックス等の多結晶であってもかまわないが、単結晶であることが好ましい。
一方、第1導電部材あるいは伝送部材の一例としてのフロント側電極16bは、導電性の高い金属薄膜を、圧電部材16aの前面側の端面に対し、単層あるいは複数層積層して構成されている。
第1圧電素子161〜第3圧電素子163のそれぞれにおいて、各フロント側電極16bの前面側は、圧力伝達リング15に設けられた出力電極層15bの背面側と接触する。また、第1圧電素子161〜第3圧電素子163のそれぞれにおいて、各圧電部材16aの背面側は、リア筐体13に設けられた誘電体層13bの前面側と接触する。また、この例では、第1圧電素子161〜第3圧電素子163が、各フロント側電極16bを介して、出力電極層15bに接合されており、結果として、圧力伝達リング15と圧電素子群16とが一体化している。
(内部リング)
内部リング17は、上述したように円筒状の形状を有しており、その断面がL字状を呈するようになっている。そして、内部リング17は、燃料噴射装置7に圧力検出装置8を取り付けることによってインジェクタユニット6を構成した場合に、圧力検出装置8におけるセンサユニット10の開口部10aと、燃料噴射装置7の先端部7bとの間に存在する隙間を埋めるべく、先端部7bと接触するようになっている。
(筐体について)
ここで、筐体を構成するフロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体13、受圧リング14および内部リング17は、高温となり得る燃焼室Cに面する位置または燃焼室Cに近い位置に存在することになるため、少なくとも、−40℃〜320℃の使用温度環境に耐える材料を用いて製作することが望ましい。また、この例では、後述するように、センサユニット10を構成する圧電素子群16および伝送電線21の接地対象としてリア筐体13のリア筐体本体13aを使用することから、少なくともリア筐体本体13aについては、導電性を有する材料を用いて製作することが望ましい。さらに、筐体を構成する各部材の相対的な位置決め精度を高めるという観点からすれば、フロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体本体13a、受圧リング14および内部リング17については、溶接による接合が可能な金属材料を用いることが望ましい。具体的には、フロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体本体13a、受圧リング14および内部リング17を、耐熱性が高く且つ導電性があるステンレス鋼材、例えばJIS規格のSUS630、SUS316、SUS430、SUH660等を用いて構成するとよい。また、熱膨張率の際に起因する歪み等を抑制するという観点からすれば、これらフロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体本体13a、受圧リング14および内部リング17には、同じ材料を用いることが望ましい。
そして、フロント外側筐体11における背面側の端部は、リア筐体本体13aの前面側における端部外側に設けられた切り欠きにはめ込まれた状態で、一周にわたってレーザ溶接が施されることで固定されている。また、フロント内側筐体12における背面側の端部は、リア筐体本体13aの前面側における端部内側に設けられた突出部がはめ込まれた状態で、一周にわたってレーザ溶接が施されることで固定されている。さらに、受圧リング14における背面側且つ外側の端部は、フロント外側筐体11の端部外側に設けられた切り欠きにはめ込まれた状態で、一周にわたってレーザ溶接が施されることで固定されている。さらにまた、受圧リング14における背面側且つ内側の端部は、フロント内側筐体12の端部内側に設けられた切り欠きにはめ込まれた状態で、一周にわたってレーザ溶接が施されることで固定されている。そして、内部リング17の前面側且つ外側の端部は、フロント内側筐体12における前面側且つ内側にはめ込まれた状態で、一周にわたってレーザ溶接が施されることで固定されている。
(圧電部材と誘電体層との関係)
ではここで、第1圧電素子161〜第3圧電素子163を構成する圧電部材16aと、圧電部材16aの背面側に接触する、リア筐体13に設けられた誘電体層13bとの関係について説明しておく。
誘電体層13bは、圧電部材16aよりも圧電性の低い材料で構成することが好ましく、特に、強誘電性、圧電性および焦電性を示さない常誘電体で構成することが好ましい。ここで、圧電部材16aよりも誘電体層13bの圧電性を確実に低くするという観点からすれば、誘電体層13bは、圧電部材16aよりも電気機械結合係数が小さいことが好ましい。また、圧電部材16aよりも誘電体層13bの圧電性を確実に低くするという観点からすれば、誘電体層13bは、圧電性が発現しにくい非晶質で構成されることが好ましい。また、圧電部材16aよりも誘電体層13bの静電容量を低くするという観点からすれば、誘電体層13bの中心線方向の厚さは、圧電部材16aの中心線方向の厚さよりも小さい(薄い)ことが好ましく、誘電体層13bを薄膜で構成することがさらに好ましい。さらに、誘電体層13bは、平坦であってもよいが、誘電体層13bの膜厚の増加を抑制しながら静電容量を確保するという観点からすれば、誘電体層13bのうち圧電部材16aと接触する部位あるいはリア筐体本体13aと接触する部位には、凹凸を設けることが好ましい(どのように凹凸を設けるかについては、後述する実施の形態2を参照)。
また、誘電体層13bは、圧電部材16aとは比誘電率が異なる材料で構成することが好ましい。ここで、誘電体層13bの静電容量は、圧電部材16aの静電容量の50%以上であることが好ましい。また、誘電体層13bの比誘電率は、圧電部材16aの比誘電率よりも小さいことが好ましい。さらに、圧電部材16aを単結晶で構成するとともに、誘電体層13bを非晶質で構成することが好ましい。
[伝送ユニットの構成]
続いて、伝送ユニット20の構成について説明する。
伝送ユニット20は、センサユニット10から燃料噴射装置7(図1参照)に向けて電荷信号を伝送する伝送電線21と、伝送電線21よりも前面側に設けられ、センサユニット10の圧力伝達リング15に設けられた出力電極層15bと電気的に接続される接続端子22と、伝送電線21よりも前面側且つ接続端子22よりも背面側に設けられ、伝送電線21および接続端子22を電気的に接続する接続パイプ23とを備えている。また、伝送ユニット20は、接続パイプ23の外周面を保護する保護チューブ24と、保護チューブ24よりも前面側において接続端子22の外周面を覆うとともに接続端子22の位置決めに用いられる位置決めチューブ25と、位置決めチューブ25よりも前面側において接続端子22の外周面に巻き回され、接続端子22を前面側に向けて押すコイルスプリング26とを備えている。さらに、伝送ユニット20は、保護チューブ24よりも前面側且つ位置決めチューブ25よりも背面側において接続端子22の外周面に取り付けられ、且つ、リア筐体本体13aの中段部132に設けられたフロント側貫通孔13cの内壁面に接触することで、接続端子22における前面側を外部から封止する封止部27と、保護チューブ24よりも背面側において伝送電線21の外周面に取り付けられ、且つ、リア筐体本体13aの後段部133に設けられたリア側貫通孔13dの内壁面に接触することで、センサユニット10に対して伝送電線21を固定する固定リング28とを備えている。
以下、伝送ユニット20の構成部材について詳述する。
(伝送電線)
伝送電線21は、所謂同軸構造を有する絶縁電線にて構成される。より具体的に説明すると、伝送電線21は、金属線の撚り線からなる導体部21aと、絶縁性を有する樹脂からなり導体部21aの外周を被覆する樹脂絶縁層21bと、半導電性を有する樹脂からなり樹脂絶縁層21bの外周を被覆する樹脂半導電層21cとを備えている。
なお、燃料噴射装置7に圧力検出装置8を装着してインジェクタユニット6を構成する際(図1参照)、伝送電線21のうち外部に露出する部位は、燃料噴射装置7の先端部7bに設けられた溝7cの内側に収容される。したがって、インジェクタユニット6において、圧力検出装置8に設けられた伝送電線21は、インジェクタユニット6(燃料噴射装置7)の外側に飛び出し難い構成となっている。
(接続端子)
接続端子22は耐熱性および導電性を有する金属製の棒状体で構成されており、最も前面側に位置することで圧力伝達リング15に設けられた出力電極層15bに突き当たる突き当て部22aと、突き当て部22aの背面側に位置する柱状部22bと、柱状部22bの背面側に位置する接続部22cとを、一体化して構成されている。そして、接続端子22において、突き当て部22aの外径は、内部空間10bにおける径方向の長さよりも小さく、柱状部22bの外径は、突き当て部22aの外径よりも小さく、接続部22cの外径は、柱状部22bの外径よりも小さい。
(接続パイプ)
接続パイプ23は耐熱性および導電性を有する金属製の筒状体で構成されており、接続パイプ23に設けられた貫通孔の内径は、伝送電線21における導体部21aの外径および接続端子22における接続部22cの外径よりも大きい。また、接続パイプ23には、貫通孔の背面側から伝送電線21における導体部21aの前面側の端部が、貫通孔の前面側から接続端子22における接続部22cの背面側の端部が、それぞれ挿入されている。そして、この状態で、接続パイプ23を外周面側からかしめることで、接続パイプ23が、導体部21aと接続端子22とを、電気的に接続するとともに固定している。
(保護チューブ)
保護チューブ24はPFA(ペルフルオロアルコキシアルカン)製の筒状体で構成されており、接続パイプ23のすべての外周面と、接続端子22における柱状部22bの後端側端部の外周面と、伝送電線21における樹脂絶縁層21bの前面側端部の外周面とを覆っている。
(位置決めチューブ)
位置決めチューブ25はアルミナセラミック製の筒状体で構成されており、前面側に位置するフロント側筒状部25aと、フロント側筒状部25aの背面側に位置するリア側筒状部25bとを有している。ここで、位置決めチューブ25におけるフロント側筒状部25aの外径は、リア側筒状部25bの外径よりも大きく、内部空間10bにおける径方向の長さよりも小さい。また、位置決めチューブ25の内径は、接続端子22における柱状部22bの外径よりも大きい。
(コイルスプリング)
コイルスプリング26は、接続端子22における突き当て部22aの背面側端面と、位置決めチューブ25のフロント側筒状部25aにおける前面側の端面との間に配置される。ここで、コイルスプリング26は耐熱性を有する金属で構成されており、前面側の端部が接続端子22における突き当て部22aの背面側端面に突き当たり、背面側の端部が位置決めチューブ25のフロント側筒状部25aにおける前面側の端面に突き当たる。また、コイルスプリング26の内径は、接続端子22における柱状部22bの外径とほぼ等しい。
(封止部)
封止部27は、位置決めチューブ25におけるリア側筒状部25bの背面側に位置するフロント側Oリング27aと、フロント側Oリング27aの背面側且つ保護チューブ24の前面側に位置するリア側Oリング27bとを備える。ここで、フロント側Oリング27aおよびリア側Oリング27bは、ともにPFAで構成されている。また、フロント側Oリング27aおよびリア側Oリング27bの外径は、リア筐体本体13aに設けられたフロント側貫通孔13cの内径よりも大きく設定され、フロント側Oリング27aおよびリア側Oリング27bの内径は、接続端子22における柱状部22bの外径よりも小さく設定される。
(固定リング)
固定リング28は耐熱性を有する金属製の筒状体で構成されており、その前面側の端部には、逆テーパ加工が施されている。そして、固定リング28の外径は、リア筐体13に設けられたリア側貫通孔13dの内径よりもわずかに大きく設定され、固定リング28の内径は、伝送電線21の外径(樹脂半導電層21cを含む外径)とほぼ等しいか、わずかに小さく設定される。
[圧力検出装置における電気的な接続構造]
ではここで、本実施の形態の圧力検出装置8における電気的な接続構造について説明しておく。より具体的に説明すると、ここでは、圧電素子群16を構成する第1圧電素子161〜第1圧電素子163のそれぞれに設けられた圧電部材16aから、電荷信号を得るための電気的な経路について説明を行う。なお、上述したように、本実施の形態の圧電部材16aでは、前面側となる第1面が電荷を出力する出力極として、背面側となる第2面が接地を取る接地極として、それぞれ機能している。
(電荷経路)
第1圧電素子161〜第3圧電素子163に設けられた各圧電部材16aの第1面(前面側)には、それぞれに設けられた金属製のフロント側電極16bが接触している。そして、各フロント側電極16bは、圧力伝達リング15に設けられた金属製の出力電極層15bと接触している。また、出力電極層15bは、金属製の接続端子22と接触している。さらに、接続端子22は、金属製の接続パイプ23を介して、伝送電線21における金属製の導体部21aと接触している。このように、本実施の形態では、各圧電部材16aの第1面から電荷を取り出すための経路となる「電荷経路」が、各フロント側電極16b→出力電極層15b→接続端子22→導体部21a、によって構成される。
(接地経路)
第1圧電素子161〜第3圧電素子163に設けられた各圧電部材16aの第2面(背面側)には、リア筐体13に設けられた無機絶縁材料製の誘電体層13bが接触している。そして、誘電体層13bには、金属製のリア筐体本体13aが接触している。また、リア筐体本体13aは、溶接により、フロント外側筐体11、フロント内側筐体12、受圧リング14および内部リング17(すべて金属製)と一体化した筐体を構成している。ここで、筐体のうち、フロント外側筐体11およびリア筐体本体13aの中段部132の外周面は、圧力検出装置8を含むインジェクタユニット6を内燃機関1に取り付けた際に、シリンダヘッド4に設けられた貫通孔の内壁に接触する。そして、シリンダヘッド4あるいはシリンダヘッド4と電気的に接続されたシリンダブロック2は、内燃機関1の装着対象(例えば自動車のボデー)に接続されることで接地される。このように、本実施の形態では、各圧電部材16aの第2面から接地を取るための経路となる「接地経路」が、誘電体層13b→リア筐体本体13a(実際は、フロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体本体13a、受圧リング14および内部リング17を含む筐体)、によって構成される。
(電荷経路と接地経路との関係)
本実施の形態の圧力検出装置8では、電荷経路と接地経路とが、圧力伝達リング15の圧力伝達リング本体15a、絶縁電線21の樹脂絶縁層21b、保護チューブ24、位置決めチューブ25およびエアギャップ等を用いて、電気的に絶縁されている。また、本実施の形態では、電荷経路および接地経路をこのように構成したことにより、第1圧電素子161〜第3圧電素子163を構成する3つの圧電部材16aが、並列接続されている。
このように、本実施の形態では、電荷経路を構成する全部材が、導電性を有する材料で構成されている。一方、本実施の形態では、接地経路を構成する全部材のうち、誘電体層13bを除く各部材が導電性を有する材料で構成され、誘電体層13bが誘電性(絶縁性)を有する材料で構成されている。
[圧力検出装置による圧力検出動作]
次に、内燃機関1に装着された、インジェクタユニット6における圧力検出装置8の圧力検出動作について説明する。
内燃機関1が動作しているとき、燃焼室C内に発生した燃焼圧の変動が、受圧リング14および圧力伝達リング15を介して、リア筐体13と圧力伝達リング15とに挟まれた圧電素子群16(第1圧電素子161〜第3圧電素子163)に作用する。このとき、第1圧電素子161〜第3圧電素子163のそれぞれに設けられた圧電部材16aは、燃焼圧の変動に応じた電荷を発生する。そして、各圧電部材16aが発生した電荷すなわち電荷信号は、各圧電部材16aにおける第1面(前面側)から各フロント側電極16bを介して、圧力伝達リング15に設けられた出力電極層15bへと伝達される。また、出力電極層15bに伝達された電荷信号は、接続端子22から接続パイプ23を介して、伝送電線21の導体部21aに伝達され、さらに、導体部21aを介して、電荷信号として燃料噴射装置7に伝送される。このように、各圧電部材16aが発生した電荷すなわち電荷信号は、「電荷経路」を通って燃料噴射装置7へと伝送される。なお、燃料噴射装置7に伝送された電荷信号は、さらに、内燃機関1の動作を制御する制御装置(図示せず)に伝送される。
一方、第1圧電素子161〜第3圧電素子163の各圧電部材16aにおける第2面(背面側)は、リア筐体13すなわち誘電体層13bおよびリア筐体本体13aと、フロント外側筐体11とを介して、シリンダヘッド4に接続(接地)される。このように、各圧電部材16aは、「接地経路」を介して接地される。
[実施の形態1のまとめ]
本実施の形態の圧力検出装置8は、燃料噴射装置7に装着されることで、インジェクタユニット6を構成している。また、インジェクタユニット6では、燃料噴射装置7の先端部7bの外周面と、圧力検出装置8の内部リング17の内周面とが接触している。ここで、燃料噴射装置7は、燃料の噴射時に、内蔵されたソレノイドコイル(図示せず)に電流が流れることに伴って、ノイズ(電磁ノイズ)を発生する。そして、燃料噴射装置7が発生したノイズは、内部リング17を介して圧力検出装置8側に伝達される。本実施の形態の圧力検出装置8において、内部リング17は、フロント外側筐体11等とともに筐体を構成しており、この筐体は圧力検出装置8の「接地経路」を形成している。このため、燃料噴射装置7から内部リング17を介して圧力検出装置8内に侵入してきたノイズが、「接地経路」から各圧電部材16aを介して「電荷経路」に伝達されると、各圧電部材16aから出力される電荷信号に、燃料噴射装置7側に起因するノイズが重畳されることになってしまう。
これに対し、本実施の形態の圧力検出装置8では、「接地経路」に、圧電部材16aよりも圧電性が低い誘電体(絶縁体)で構成された誘電体層13bを設けた。これにより、燃料噴射装置7側で生じたノイズの、各圧電部材16a側への侵入を抑制することができ、各圧電部材16aが出力する電荷信号に対するノイズの重畳を抑制することができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、円筒状の圧力検出装置8(図2等を参照)を用いていた。これに対し、本実施の形態では、棒状の圧力検出装置9(後述する図8等を参照)を用いている点が、実施の形態1とは異なる。また、実施の形態1では、圧力検出装置8と燃料噴射装置7とを一体化(ユニット化)した状態で、内燃機関1に装着していた。これに対し、本実施の形態では、圧力検出装置9を単体で内燃機関1に装着している点が、実施の形態1とは異なる。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
[内燃機関の構成]
図7は、実施の形態2に係る内燃機関1の概略構成図である。
この内燃機関1の基本構成は、実施の形態1と同じである。ただし、シリンダヘッド4には、燃焼室Cと外部とを連通する連通孔が1つ設けられており、圧力検出装置9は、この連通孔に貫通した状態で取り付けられている。
[圧力検出装置の構成]
次に、圧力検出装置9の構成について説明を行う。
図8は、実施の形態2の圧力検出装置9の側面図である。また、図9は、実施の形態2の圧力検出装置9の分解斜視図である。さらに、図10は、図9におけるX−X断面図である。さらにまた、図11は、図10におけるXI部の拡大図である。
本実施の形態の圧力検出装置9は、燃焼室C内の圧力を電気信号(この例では電荷による電荷信号)に変換する圧電素子34を有するセンサ部30と、センサ部30からの電気信号に処理を施す信号処理部40と、センサ部30とともに信号処理部40を保持する保持部50とを備えている。この圧力検出装置9を内燃機関1のシリンダヘッド4に装着する際には、センサ部30側を先頭(保持部50側を後尾)として、シリンダヘッド4の外側からシリンダヘッド4に形成された連通孔に挿入していく。なお、以下の説明においては、圧力検出装置9のうち、センサ部30側(図8、図10における左側、図9における左下側)を『先端側』と称し、保持部50側(図8、図10における右側、図9における右上側)を『後端側』と称する。また、以下の説明では、圧力検出装置9の中心線方向(図8〜図11に一点鎖線で示す)を、単に中心線方向と称する。
[センサ部の構成]
最初に、センサ部30の構成について説明を行う。
センサ部30は、円筒状を呈する先端側筐体31と、円筒状を呈し且つ先端側筐体31の後端側に取り付けられる後端側筐体32と、円板状を呈し且つ先端側筐体31の先端側に先端側筐体31の開口部を塞ぐように取り付けられるダイアフラムヘッド33とを備えている。
また、センサ部30は、ダイアフラムヘッド33の後端側に配置される圧電素子34と、ダイアフラムヘッド33の後端側且つ圧電素子34の先端側に配置される先端側電極部材35と、圧電素子34の後端側に配置される後端側電極部材36とを備えている。さらに、センサ部30は、後端側電極部材36の後端側に配置される環状絶縁部材37と、環状絶縁部材37の後端側に配置される支持部材38および接続部材39とを備えている。ここで、圧電素子34、先端側電極部材35、後端側電極部材36、環状絶縁部材37、支持部材38および接続部材39は、先端側筐体31の内側に配置されている。ただし、支持部材38の後端側は、先端側筐体31の後端よりも後端側に突出しており、後端側筐体32の内側に配置されている。また、接続部材39は、筒状を呈する支持部材38の内側に配置されている。
(先端側筐体)
先端側筐体31は、中空構造を有し且つ全体として円筒状を呈する部材である。この先端側筐体31は、導電性を有するともに耐熱性および耐酸性が高いステンレス等の金属材料によって構成されている。また、先端側筐体31の外周面のうち、先端側と後端側との間に位置する中間部には、一周にわたって外側に突出するリブが設けられている。
(後端側筐体)
後端側筐体32も、中空構造を有し且つ全体として円筒状を呈する部材である。この後端側筐体32も、導電性を有するともに耐熱性および耐酸性が高いステンレス等の金属材料によって構成されている。そして、この後端側筐体32の先端側を先端側筐体31の後端側にはめ込むとともに、後端側筐体32の先端を先端側筐体31に設けられたリブの後端に突き当てた状態で、両者の境界部の外周面を一周にわたってレーザ溶接することで、これらを一体化している。また、後端側筐体32の外周面には、内燃機関1のシリンダヘッド4に設けられた連通孔に、ねじ込みによって圧力検出装置9を取り付ける際に用いられる雄ねじ32aが形成されている。
(ダイアフラムヘッド)
ダイアフラムヘッド33は、全体として円板状を呈する部材である。このダイアフラムヘッド33は、導電性を有するとともに耐熱性および耐酸性が高いステンレス等の金属材料によって構成されている。ここで、本実施の形態では、先端側筐体31、後端側筐体32およびダイアフラムヘッド33を、同じ材料で構成している。このダイアフラムヘッド33は、外部(例えば燃焼室C)からの圧力を受ける受圧部33aと、受圧部33aの周縁且つ後端側に位置し且つ先端側筐体31に対する取り付け対象となる取付部33bとを有している。このダイアフラムヘッド33は、先端側筐体31の先端側の開口部を塞ぐように設けられている。そして、ダイアフラムヘッド33における取付部33bの後端を先端側筐体31の先端に突き当てた状態で、両者の境界部の外周面を一周にわたってレーザ溶接することで、これらを一体化している。その結果、先端側筐体31、後端側筐体32およびダイアフラムヘッド33は、レーザ溶接により一体化している。なお、以下の説明においては、これら先端側筐体31、後端側筐体32およびダイアフラムヘッド33と、先端側筐体31にレーザ溶接される支持部材38とを、まとめて「筐体」と称することがある。
(圧電素子)
圧電素子34は、全体として直方体状を呈する部材である。この圧電素子34は、直方体状に加工された圧電部材34aと、圧電部材34aの先端側に設けられた誘電体層34bとを備えている。なお、圧電素子34の詳細については後述する。
(先端側電極部材)
第2導電部材あるいは接地部材の一例としての先端側電極部材35は、先端側から後端側にかけて段階的に外径が大きくなるように形成された円柱状の部材である。より具体的に説明すると、先端側電極部材35は、相対的に先端側に位置する先端側第1円柱部35aと、先端側第1円柱部35aの後端側に位置し且つ先端側第1円柱部35aよりも直径が大きい先端側第2円柱部35bとを有している。ここで、先端側第1円柱部35aの外径は、ダイアフラムヘッド33の内径よりも小さく設定されている。また、先端側第2円柱部35bの外径は、先端側筐体31の内径よりも小さく設定されている。これにより、先端側電極部材35は、先端側筐体31内で中心線方向に移動できるようになっている。すなわち、ダイアフラムヘッド33が受けた圧力を、先端側電極部材35を介して圧電素子34に伝達できるようになっている。この先端側電極部材35は、導電性および耐熱性を有するステンレス等の金属材料によって構成されている。そして、先端側第1円柱部35aの先端は、ダイアフラムヘッド33における受圧部33aの後端に突き当たっている。また、先端側第2円柱部35bの後端は、圧電素子34における誘電体層34bの先端に突き当たっている。
(後端側電極部材)
第1導電部材あるいは伝送部材の一例としての後端側電極部材36は、先端側から後端側にかけて段階的に外径が小さくなるように形成された円柱状の部材である。より具体的に説明すると、後端側電極部材36は、相対的に先端側に位置する後端側第1円柱部36aと、後端側第1円柱部36aの後端側に位置し且つ後端側第1円柱部36aよりも直径が小さい後端側第2円柱部36bと、後端側第2円柱部36bの後端側に位置し且つ後端側第2円柱部36bよりも直径が小さい後端側第3円柱部36cとを有している。ここで、後端側第1円柱部36aの外径は、先端側電極部材35を収容する先端側筐体31の内径よりも小さく設定されている。また、後端側第2円柱部36bの外径は、後述する環状絶縁部材37に設けられた貫通孔の内径よりも小さく設定されている。さらに、後端側第3円柱部36cの外径は、後述する接続部材39の内径よりも小さく設定されている。この後端側電極部材36は、導電性および耐熱性を有するステンレス等の金属材料によって構成されている。そして、後端側第1円柱部36aの先端は、圧電素子34における圧電部材34aの後端に突き当たっている。一方、後端側第1円柱部36aの後端は、環状絶縁部材37の先端に突き当たっている。また、後端側第2円柱部36bは、環状絶縁部材37に設けられた貫通孔を貫いて環状絶縁部材37の後端側まで突出し、その後端が、接続部材39の先端に突き当たっている。さらに、後端側第3円柱部36cは、環状絶縁部材37の後端側に突出し、その外周面が、接続部材39の内周面に接触している。
(環状絶縁部材)
環状絶縁部材37は、中心線方向に沿って貫通孔が設けられた環状の部材である。ここで、環状絶縁部材37の外径は、環状絶縁部材37を収容する先端側筐体31の内径よりも小さく設定されており、後端側電極部材36における後端側第1円柱部36aの外径よりも大きく設定されている。また、環状絶縁部材37における貫通孔の内径は、後端側電極部材36における後端側第2円柱部36bの外径よりも大きく設定されている。この環状絶縁部材37は、絶縁性および耐熱性を有するアルミナセラミックス等の無機絶縁材料によって構成されている。そして、環状絶縁部材37の先端は、後端側第1円柱部36aの後端に突き当たっている。また、環状絶縁部材37の後端は、支持部材38の先端に突き当たっている。
(支持部材)
支持部材38は、中心線方向に沿って貫通孔が設けられた筒状の部材である。ここで、支持部材38の外径は、支持部材38を収容する先端側筐体31の内径とほぼ同じに設定されている。また、支持部材38の貫通孔の内径は、先端側から後端側にかけて段階的(この例では三段階)に大きくなるように設定されている。この支持部材38は、導電性および耐熱性を有するステンレス等の金属材料によって構成されている。そして、支持部材38の先端は、環状絶縁部材37の後端に突き当たっている。また、支持部材38の後端側には、被覆部材43(詳細は後述する)の先端側が突き当たっている。なお、支持部材38に設けられた貫通孔には、その先端側に後端側電極部材36の後端側第2円柱部36bおよび後端側第3円柱部36cが、その後端側に伝導部材42(詳細は後述する)および被覆部材43が、先端側と後端側との間の中間部に接続部材39および伝導部材42が、それぞれ位置している。
(接続部材)
接続部材39は、全体として螺旋状を呈する部材であって、中心線方向に伸縮するコイルスプリング(円筒型圧縮コイルバネ)である。この接続部材39の外径は、後端側電極部材36における後端側第2円柱部36bの外径とほぼ同じに設定される。また、この接続部材39の内径は、後端側電極部材36における後端側第3円柱部36cの外径よりも大きく設定される。この接続部材39は、導電性を有するとともに筐体を構成する各部材よりも導電性およびバネ性が高いリン青銅等の金属材料によって構成されている。また、接続部材39の表面には、導電性を高める目的で、金めっきが施されている。そして、接続部材39の先端は、後端側電極部材36における後端側第2円柱部36bの後端に突き当たっている。また、接続部材39の先端側の内周面は、後端側電極部材36における後端側第3円柱部36cの外周面に接触している。さらに、接続部材39は、支持部材38に設けられた貫通孔の内部に収容されており、その後端側は、伝導部材42(詳細は後述する)の先端側に設けられた開口部の内部に収容されて伝導部材42に突き当たっている。
(筐体に対する圧電素子の位置決め)
ここで、筐体に対する圧電素子34の位置決め(固定)手法について説明しておく。本実施の形態では、先端側筐体31およびダイアフラムヘッド33を溶接してなる溶接体の内部に対し、その後端部側から、先端側電極部材35、圧電素子34、後端側電極部材36、環状絶縁部材37および支持部材38を、この順に挿入する。このとき、圧電素子34では、誘電体層34bが先端側に位置し、圧電部材34aが後端側に位置する。また、先端側電極部材35では先端側第1円柱部35aが先端側に位置し、後端側電極部材36では後端側第1円柱部36aが先端側に位置する。さらに、環状絶縁部材37に設けられた貫通孔を、後端側電極部材36の後端側第2円柱部36bが貫通する。そして、溶接体に対する支持部材38の中心線方向の位置を調整することで、溶接体の内部に配置された圧電素子34の中心線方向に係る荷重を、予め定められた大きさ(予荷重)に設定した状態で、先端側筐体31および支持部材38の境界部を一周にわたってレーザ溶接することで、先端側電極部材35、圧電素子34、後端側電極部材36および環状絶縁部材37の位置決め支持(固定)を行っている。なお、このとき、環状絶縁部材37に設けられた貫通孔に、後端側電極部材36の後端側第2円柱部36bを挿入して保持することにより、後端側電極部材36は、先端側筐体31の内周面と接触しない状態で位置決めされている。その後、先端側筐体31に対する後端側筐体32のレーザ溶接が行われ、筐体が形成される。
[信号処理部の構成]
次に、信号処理部40について説明する。
信号処理部40は、センサ部30の圧電素子34から得られる微弱な電気信号(電荷信号)に処理を施す電子回路を搭載した回路基板41と、圧電素子34が発生した電気信号を回路基板41へと導く伝導部材42とを備えている。また、信号処理部40は、これら回路基板41および伝導部材42を内部に収容することでこれらを覆う被覆部材43と、保持部50とともに外部から回路基板41等を密封する密封部材44とを備えている。さらに、信号処理部40は、回路基板41と伝導部材42とを電気的に接続する入力側第1接続ピン45と、回路基板41と後端側筐体32とを電気的に接続する入力側第2接続ピン46とを備えている。さらにまた、信号処理部40は、回路基板41と制御装置(図示せず)の信号入力端子(正極)とを接続するための出力側第1接続ピン47と、回路基板41と制御装置の接地端子(負極)とを接続するための出力側第2接続ピン48とを備えている。そして、信号処理部40は、回路基板41と制御装置の電源端子(正極)とを接続するための出力側第3接続ピン49を備えている。ここで、入力側第1接続ピン45および入力側第2接続ピン46は、回路基板41の先端側に設けられる。これに対し、出力側第1接続ピン47、出力側第2接続ピン48および出力側第3接続ピン49は、回路基板41の後端側に設けられる。また、回路基板41に設けられた電子回路は、制御装置から出力側第3接続ピン49を介して供給される直流電圧によって動作する。
(回路基板)
回路基板41は、全体として矩形板状を呈する部材である。回路基板41は、所謂プリント配線基板で構成されている。そして回路基板41は、電子回路として、圧電素子34から供給される電気信号(電荷信号)に積分処理を施す積分回路と、積分処理によって得た電気信号(電圧信号)に増幅処理を施す増幅回路(ともに図示せず)とを搭載している。ここで、積分回路には、入力側第1接続ピン45および入力側第2接続ピン46が接続され、増幅回路には、出力側第1接続ピン47および出力側第2接続ピン48が接続されている。ただし、接地側となる入力側第2接続ピン46および出力側第2接続ピン48は、回路基板41の内部において電気的に接続されており、両者は同電位に設定される。
(伝導部材)
伝導部材42は、中心線方向に沿って伸びる棒状の部材である。この伝導部材42の外径は、後述する被覆部材43に設けられた貫通孔の内径とほぼ同じに設定されており、また、支持部材38に設けられた貫通孔の中央部の内径よりも小さく設定されている。この伝導部材42は、導電性を有する真ちゅう等の金属材料によって構成されている。この伝導部材42の先端側には、中心線方向に沿って開口部が設けられている。そして、伝導部材42の先端は、その開口部に接続部材39が収容されることにより接続部材39に突き当たっている。また、伝導部材42の後端側には、入力側第1接続ピン45が電気的に接続されている。
(被覆部材)
被覆部材43は、回路基板41および伝導部材42を覆う、中心線方向に沿って伸びる細長い部材である。また、被覆部材43は、これらに加えて、入力側第1接続ピン45、入力側第2接続ピン46、出力側第1接続ピン47、出力側第2接続ピン48および出力側第3接続ピン49も覆うようになっている。
この被覆部材43は、相対的に先端側に位置し且つ伝導部材42を被覆する第1被覆部43aと、第1被覆部43aの後端側に位置し且つ回路基板41等を被覆する第2被覆部43bと、第2被覆部43bの後端側に位置し且つ出力側第1接続ピン47等を被覆する第3被覆部43cとを備えている。
第1被覆部43aは、先端側から後端側にかけて段階的に外径が変化するように形成された円筒状の部材である。なお、第1被覆部43aの内径は、先端側から後端側にかけて一定となっている。ここで、第1被覆部43aの外径は、一部の部位については後端側筐体32の内径よりもわずかに大きく設定され、他の部位については後端側筐体32の内径よりも小さく設定される。また、第1被覆部43aの内径は、伝導部材42の外径よりもわずかに小さく設定される。そして、第1被覆部43aは、伝導部材42を内部に収容している。ただし、伝導部材42の先端は、第1被覆部43aの先端よりも先端側に突出し、露出している。
第2被覆部43bは、基本的には円筒状の部位であり、その側面には、回路基板41を設置するための矩形状の開口部が設けられている。この第2被覆部43bの外径は、保持部50に設けられた固定部材51(詳細は後述する)の内径よりも小さく設定される。そして、第2被覆部43bは、回路基板41に加えて、入力側第1接続ピン45、入力側第2接続ピン46、出力側第1接続ピン47、出力側第2接続ピン48および出力側第3接続ピン49を内部に収容している。
第3被覆部43cは、基本的には四角筒状の部材であり、その内側には、電極等を備えたコネクタ(図示せず)を接続するための矩形状の開口部が設けられている。そして、第3被覆部43cに設けられた開口部は、出力側第1接続ピン47、出力側第2接続ピン48および出力側第3接続ピン49の各後端側を収容している。
この被覆部材43は、絶縁性および耐熱性を有する樹脂等で構成されている。また、被覆部材43は、伝導部材42、入力側第1接続ピン45、入力側第2接続ピン46、出力側第1接続ピン47、出力側第2接続ピン48および出力側第3接続ピン49とともに一体化している。
(密封部材)
密封部材44は、弾性を有する環状の部材である。より具体的に説明すると、密封部材44は、フッ素系ゴム製のOリングである。ここで、密封部材44の内径は、被覆部材43のうち密封部材44の取り付け対象となる部位となる、第2被覆部43bの後端側の外径よりもわずかに小さい。そして、密封部材44の内側は、被覆部材43における第2被覆部43bの外周面と接触し、密封部材44の外側は、保持部50に設けられた固定部材51の後端側の内周面と接触している。
[保持部の構成]
続いて、保持部50について説明する。
保持部50は、センサ部30に対して信号処理部40を固定する固定部材51を備えている。
(固定部材)
固定部材51は、全体として円筒状を呈する部材である。この固定部材51は、導電性を有するステンレス等の金属材料によって構成されている。そして、固定部材51の先端側は、センサ部30における後端側筐体32の後端側を覆い、固定部材51の後端側は、信号処理部40における被覆部材43の中心線方向の中央部(より具体的には第2被覆部43b)を覆うようになっている。ここで、固定部材51の後端側は、内側に向けて折り曲げられており、この部位に第2被覆部43bの後端が突き当たるようになっている。これに対し、固定部材51の先端側は、後端側筐体32の外周面に向けてかしめられている。
[圧電素子の詳細な構成]
図12は、実施の形態2で用いた圧電素子34の斜視図である。ここで、図12(a)は圧電素子34の構成例を、図12(b)は圧電素子34の第1の変形例を、図12(c)は圧電素子34の第2の変形例を、図12(d)は圧電素子34の第3の変形例を、それぞれ示している。
本実施の形態の圧電素子34は、直方体状に加工された圧電部材34aと、圧電部材34aにおける後端側の端面に形成され且つ圧電部材34aに接合された誘電体層34bとを備えている。ここで、本実施の形態では、圧電部材34aのうち、誘電体層34bを設けた先端側の端面(図中上側)が、接地極として機能する第2面となり、その裏面となる後端側の端面(図中下側)が、圧力変動時に電荷信号を出力する信号極として機能する第1面となる。このように、本実施の形態では、圧電部材34aと誘電体層34bとを一体化した圧電素子34を用いている点で、圧電部材16a(第1圧電素子161〜第3圧電素子163)と誘電体層13b(リア筐体13)とを別体化した実施の形態1とは異なっている。
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、圧電縦効果の圧電作用を示す圧電体を、圧電部材34aとして用いており、中心線方向が応力印加軸の方向となるように、先端側筐体31内に収容されている。したがって、この圧電素子34に設けられた誘電体層34bは、圧電部材34aの応力印加軸の方向と交差するように、圧電部材34aに対して積層されていることになる。ただし、実施の形態1と同様に、圧電横効果の圧電作用を示す圧電体を、圧電部材34aとして用いてもかまわない。そして、圧電部材34aに用いる圧電体としては、実施の形態1と同様に、圧電縦効果及び圧電横効果を有するランガサイト系結晶(ランガサイト、ランガテイト、ランガナイト、LTGA)や水晶、ガリウムリン酸塩などを例示することができる。
一方、誘電部材の一例としての誘電体層34bとしては、実施の形態1の誘電体層13bと同様に、固体薄膜であって、誘電性を示し且つ絶縁性の高い誘電体薄膜を用いることができる。ここで、本実施の形態の誘電体層34bの構成については、実施の形態1の誘電体層13bと同様のものを用いることができる。また、本実施の形態における圧電部材34aと誘電体層34bとの関係は、実施の形態1における圧電部材16aと誘電体層13bとの関係と同様のものから選択することができる。
そして、誘電体層34bの層構成としては、例えば図12(a)に示す構成例のように平坦な構成することができ、また、例えば図12(b)〜(d)に示す各変形例のように凹凸を有する構成とすることができる。
ここで、例えば図12(b)に示す第1の変形例では、誘電体層34bに、面に沿って直交する方向に複数の溝部34cが形成されている。そして、この第1の変形例では、深さ方向に誘電体層34bを貫くように各溝部34cが形成されており、この部位には圧電部材34a(第2面)が露出している。したがって、図12(a)に示す例において、誘電体層34bは島状化している。
また、例えば図12(c)に示す第2の変形例では、誘電体層34bに、面に沿って一方向に複数の溝部34cが形成されている。そして、この第2の変形例では、深さ方向に誘電体層34bを貫かないように各溝部34cが形成されており、この部位には誘電体層34bが露出している。
さらに、例えば図12(d)に示す第3の変形例では、誘電体層34bに、面に沿って複数の孔部34dが形成されている。なお、この第4の構成例では、深さ方向に誘電体層34bを貫くように各溝部34cが形成されており、この部位には圧電部材34a(第2面)が露出している。
そして、本実施の形態では、圧電部材34aに対し、スパッタ法等の成膜手法を用いて誘電体層34bを積層することで、圧電素子34を得ている。したがって、圧電素子34では、圧電部材34aと誘電体層34bとが接合することで一体化している。なお、図12(b)〜(d)に示す、凹凸を有する誘電体層34bを形成する場合は、スパッタ時に、スパッタターゲットと成膜対象となる圧電部材34aとの間に、シリコンや金属で構成されたステンシルマスク(孔の開いた板)を配置する手法を用いるとよい。このような手法を採用することにより、凹凸を形成するための、成膜後のエッチング工程(ドライエッチングあるいはウェットエッチング)が不要となり、製造工程が簡略化される。
[圧力検出装置における電気的な接続構造]
ではここで、本実施の形態の圧力検出装置9における電気的な接続構造について説明しておく。より具体的に説明すると、ここでは、圧電素子34に設けられた圧電部材34aから、電荷信号を得るための電気的な経路について説明を行う。なお、上述したように、本実施の形態の圧電部材34aでは、後端側となる第1面が電荷を出力する出力極として、先端側となる第2面が接地を取る接地極として、それぞれ機能している。すなわち、実施の形態1の圧電部材16aでは、外部から圧力を受ける側が電荷の出力面(第1面)となっていたのに対し、本実施の形態の圧電部材34aでは、外部から圧力を受ける側が接地面(第2面)となっている点が異なる。
(電荷経路)
圧電素子34に設けられた圧電部材34aの第1面(後端側)には、金属製の後端側電極部材36が接触している。また、後端側電極部材36は、金属製の接続部材39と接触しており、接続部材39は金属製の伝導部材42と接触している。さらに、伝導部材42は、金属製の入力側第1接続ピン45と接触しており、入力側第1接続ピン45は、回路基板41に設けられた金属製の入力側信号端子(図示せず)と接触している。このように、本実施の形態では、圧電部材34aの第1面から電荷を取り出すための経路となる「電荷経路」が、後端側電極部材36→接続部材39→伝導部材42→入力側第1接続ピン45、によって構成される。
(接地経路)
圧電素子34に設けられた圧電部材34aの第2面(先端側)には、無機絶縁材料製の誘電体層34bが接触している。また、誘電体層34bには、金属製の先端側電極部材35が接触しており、先端側電極部材35は、金属製のダイアフラムヘッド33と接触している。ここで、ダイアフラムヘッド33は、溶接により、先端側筐体31、後端側筐体32および支持部材38(すべて金属製)と一体化した筐体を構成している。さらに、後端側筐体32は、金属製の入力側第2接続ピン46と接触しており、入力側第2接続ピン46は、回路基板41に設けられた金属製の入力側接地端子(図示せず)と接触している。ここで、筐体のうち、後端側筐体32の外周面に設けられた雄ねじ32aは、圧力検出装置9を内燃機関1に取り付けた(ねじ込んだ)際に、シリンダヘッド4に設けられた貫通孔の内壁(雌ねじ)に接触する。そして、シリンダヘッド4あるいはシリンダヘッド4と電気的に接続されたシリンダブロック2は、内燃機関1の装着対象(例えば自動車のボデー)に接続されることで接地される。このように、本実施の形態では、各圧電部材34aの第2面から接地を取るための経路となる「接地経路」が、誘電体層34b→先端側電極部材35→ダイアフラムヘッド33→先端側筐体31→後端側筐体32(支持部材38)→入力側第2接続ピン46、によって構成される。なお、本実施の形態の場合、後端側筐体32に金属製の固定部材51が接触していることから、実際は、「接地経路」に固定部材51も含まれることになる。
(電荷経路と接地経路との関係)
本実施の形態の圧力検出装置9では、電荷経路と接地経路とが、環状絶縁部材37、被覆部材43、密封部材44およびエアギャップ等を用いて、電気的に絶縁されている。また、本実施の形態では、電荷経路が、接地経路の内側に収容された状態で存在している。
ここで、本実施の形態では、実施の形態1と同じく、電荷経路を構成する全部材が、導電性を有する材料で構成されている。一方、本実施の形態では、実施の形態1と同じく、接地経路を構成する全部材のうち、誘電体層34bを除く各部材が導電性を有する材料で構成され、誘電体層34bが誘電性(絶縁性)を有する材料で構成されている。
[圧力検出装置による圧力検出動作]
次に、内燃機関1に装着された、圧力検出装置9による圧力検出動作について説明する。
内燃機関1が動作しているとき、燃焼室C内に発生した燃焼圧の変動が、ダイアフラムヘッド33を介して、先端側電極部材35と後端側電極部材36とに挟まれた圧電素子34に作用する。このとき、圧電素子34に設けられた圧電部材34aは、燃焼圧の変動に応じた電荷を発生する。そして、圧電部材34aが発生した電荷すなわち電荷信号は、圧電部材34aにおける第1面(後端側)から後端側電極部材36および接続部材39を介して、伝導部材42へと伝達される。また、伝導部材42に伝達された電荷信号は、入力側第1接続ピン45を介して回路基板41へと伝達される。このように、圧電部材34aが発生した電荷すなわち電荷信号は、「電荷経路」を通って回路基板41へと伝送される。
一方、圧電素子34における圧電部材34aの第2面(先端側)は、圧電素子34に設けられた誘電体層34bと、先端側電極部材35と、筐体(ダイアフラムヘッド33、先端側筐体31、後端側筐体32(支持部材38))とを介して、シリンダヘッド4に接続(接地)される。また、後端側筐体32は、入力側第2接続ピン46を介して回路基板41に接続されていることから、回路基板41も、シリンダヘッド4に接続(接地)されている。このように、圧電部材34aおよび回路基板41は、「接地経路」を介して接地される。
そして、回路基板41では、圧電素子34から供給されてくる電荷信号に積分処理および増幅処理を施すことで電圧信号へと変換を行う。このようにして得られた電圧信号は、回路基板41から、出力側第1接続ピン47(信号電極)および出力側第2接続ピン48(接地電極)を介して、内燃機関1の動作を制御する制御装置(図示せず)に伝送される。
[実施の形態2のまとめ]
本実施の形態の圧力検出装置9は、後端側筐体32に設けられた雄ねじ32aを介して、内燃機関1のシリンダヘッド4に直接取り付けられている。この内燃機関1が例えば自動車に搭載されている場合、クラクション、ヘッドライトおよびワイパー等で発生したノイズ(電磁ノイズ)が、内燃機関1のシリンダヘッド4に侵入してくる。そして、シリンダヘッド4に侵入してきたノイズは、後端側筐体32を介して圧力検出装置9側に伝達される。本実施の形態の圧力検出装置9において、後端側筐体32は、先端側筐体31やダイアフラムヘッド33等とともに筐体を構成しており、この筐体は圧力検出装置9の「接地経路」を形成している。このため、内燃機関1のシリンダヘッド4から後端側筐体32を介して圧力検出装置9内に侵入してきたノイズが、「接地経路」から圧電部材34aを介して「電荷経路」に伝達されると、圧電部材34aから出力される電荷信号に、内燃機関1側に起因するノイズが重畳されることになってしまう。
これに対し、本実施の形態の圧力検出装置9では、「接地経路」に、圧電部材34aよりも圧電性が低い誘電体(絶縁体)で構成された誘電体層34bを設けた。これにより、内燃機関1側で生じたノイズの、圧電部材34a側への侵入を抑制することができ、圧電部材34aが出力する電荷信号に対するノイズの重畳を抑制することができる。
また、図12(b)〜(d)に示すように、圧電素子34において圧電部材34aに積層される誘電体層34bに凹凸を設けた場合、凹凸を設けない場合(図12(a)参照)と比較して、同じ大きさの静電容量を得るために必要な誘電体層34bの厚さを薄くすることができる(凹部に、圧電部材34aを構成する圧電体よりも比誘電率が小さい空気が存在することになるため)。その結果、熱膨張率の差異等に起因する、圧電部材34aと誘電体層34bの剥離を抑制することができる。
<その他>
なお、実施の形態1では、燃料噴射装置7に圧力検出装置8を装着することで、インジェクタユニット6を構成していたが、これに限られるものではない。例えば、点火プラグ5に圧力検出装置8を装着することで、点火プラグユニットを構成するようにしてもかまわない。なお、この場合には、点火プラグ5の点火(スパーク)時に発生するノイズの、電荷信号への侵入を抑制することが可能となる。
また、実施の形態1では、リア筐体13(実際にはリア筐体本体13a)に誘電体層13bを形成していたが、これに限られるものではない。例えば、実施の形態2と同様に、リア筐体13側ではなく、第1圧電素子161〜第3圧電素子163を構成する各圧電部材16aの背面側に、誘電体層13bを形成してもかまわない。
さらに、実施の形態2では、圧電素子34(実際には圧電部材34a)に誘電体層34bを形成していたが、これに限られるものではない。例えば、実施の形態1と同様に、圧電素子34側ではなく、先端側電極部材35における先端側第2円柱部35bの後端側に、誘電体層34bを形成してもかまわない。
また、実施の形態1では、誘電体層13bの厚さを一定としていたが、これに限られるものではない。例えば、実施の形態2と同様に、誘電体層13bに溝部や孔部等を設けることにより、凹凸を設けてもかまわない。
さらに、実施の形態2では、誘電体層34bに溝部34cあるいは孔部34dを設けることで、誘電体層34bに凹凸を形成していたが、これに限られるものではない。例えば、溝部34cおよび孔部34dの両者を設けてもよいし、溝部34cや孔部34d以外の形状にて凹部を形成してもよい。また、誘電体層34bに設ける凹凸の形状は、規則的でなくてもよい。
さらに、実施の形態1では圧電部材16aに誘電体層13bを接触させ、また、実施の形態2では圧電部材34aに誘電体層34bを接触させていたが、これに限られるものではない。すなわち、「接地経路」に誘電体層13bあるいは誘電体層34bが直列に接続されていればよい。例えば実施の形態2記載の圧力検出装置9では、ダイアフラムヘッド33における受圧部32bの後端と、先端側電極部材35における先端側第1円柱部35aの先端との間に、誘電体層を設けてもよい。
さらにまた、実施の形態1では圧電部材16aの電荷の出力面(第1面)を前面側に配置し、実施の形態2では圧電部材34aの電荷の出力面(第1面)を後端側に配置していたが、これに限られるものではない。すなわち、実施の形態1記載の圧力検出装置8において、圧電部材16aの電荷の出力面(第1面)を背面側に配置してもよいし、実施の形態2記載の圧力検出装置9において、圧電部材34aの電荷の出力面(第1面)を先端側に配置してもよい。ただし、この場合は、誘電体層13bあるいは誘電体層34bを形成する位置が、それぞれ反対側となる。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
本発明者は、実施の形態1で説明した圧力検出装置8を用いて、試験および評価を行った。より具体的に説明すると、本発明者は、誘電体層13bの有無やその厚さを異ならせた複数の圧力検出装置8を作製し、得られた各圧力検出装置8のそれぞれを燃料噴射装置7に取り付けることで、インジェクタユニット6を得た。なお、インジェクタユニット6は、一つの燃料噴射装置7に対し各圧力検出装置8を付け替えることで、複数のインジェクタユニット6としている。そして、これら各インジェクタユニット6に対し、燃料噴射装置7の駆動に伴って生じる電磁波が、圧力検出装置8の出力(電荷信号)に与える影響について評価を行った。
[各実施例および比較例の構成]
表1は、各実施例(実施例1〜3)および比較例のそれぞれで用いた、圧力検出装置8における圧電部材16aおよび誘電体層13bの構成(材料および厚さ)を示している。
Figure 0006909705
では、各実施例(実施例1〜3)および比較例の共通点および相違点について、説明を行う。
実施例1〜3および比較例のそれぞれにおいて、圧電部材16aには、厚さ1.2(mm)のランガテイト(LaGa5.5Ta0.514)単結晶を用いた。また、実施例1〜4のそれぞれにおいて、誘電体層13bには、非晶質シリカ(SiO)を用いた。そして、誘電体層13bの厚さは、実施例1では0.5(μm)、実施例2では1.0(μm)、実施例3では2.0(μm)とした。一方、比較例では、誘電体層13bを設けなかった。したがって、比較例の圧力検出装置8では、各圧電部材16aの背面側に、直接、金属製のリア筐体本体13aが接触していることになる。
このように、実施例1〜3および比較例は、圧電部材16aを厚さ1.2(mm)のランガテイト単結晶で構成している点で共通する。ただし、実施例1〜3は誘電体層13bを有しているのに対し、比較例は誘電体層13bを有していない点で相違する。また、実施例1〜3は、誘電体層13bを非晶質シリカで構成している点で共通する。ただし、実施例1〜3は、誘電体層13bの厚さが異なっている点で相違する。
なお、実施例1〜3のそれぞれにおいて、誘電体層13bは、スパッタ法を用いて形成した。また、実施例1〜3および比較例のそれぞれにおいて、筐体(フロント外側筐体11、フロント内側筐体12、リア筐体本体13a、受圧リング14、内部リング17)は、ステンレスで構成した。
また、実施例1〜3および比較例のそれぞれにおいて、圧力検出装置8とともにインジェクタユニット6を構成する燃料噴射装置7には、ソレノイドを内蔵するものを用いた。
表2は、各実施例(実施例1〜3)における圧電部材16aと誘電体層13bとの関係を示している。
Figure 0006909705
各実施例において、圧電部材16aは、上述したようにランガテイト(LaGa5.5Ta0.514)単結晶で構成され、誘電体層13bは、上述したように非晶質シリカで構成される。ここで、圧電部材16aはバルクであり、誘電体層13bは薄膜である。
また、中心線方向の厚さを比較すると、圧電部材16aは大きく(厚く)、誘電体層13bは小さい(薄い)。さらに、圧電性を比較すると、圧電部材16aは高く、誘電体層13bは低い。なお、誘電体層13bとして非晶質シリカを用いた場合、誘電体層13bの圧電性はほぼない。さらにまた、圧電性を示す尺度である電気機械結合係数を比較すると、圧電部材16aは大きく、誘電体層13bは小さい。そして、比誘電率を比較すると、圧電部材16aは大きく、誘電体層13bは小さい。
[評価方法]
次に、今回用いた評価方法について説明を行う。
ここでは、まず、インジェクタユニット6を構成する燃料噴射装置7に対し、燃料の噴射時と同じ手順でソレノイドの駆動を行った。ここで、ソレノイドの駆動は、ソレノイドを構成するソレノイドコイルに、駆動電流を供給することによって行った。また、この間、インジェクタユニット6を構成する圧力検出装置8の出力(電荷信号)の測定を行った。このとき、圧力検出装置8の受圧リング14には、外部から圧力を加えないようにした。なお、今回は、圧力検出装置8に増幅器(図示せず)を接続しておき、増幅器の出力を測定するようにした。
[評価結果]
続いて、上述した評価方法に基づく評価結果について説明を行う。
図13は、各実施例および比較例の評価結果を示す図である。ここで、図13(a)は実施例1に、図13(b)は実施例2に、図13(c)は実施例3に、図13(d)は比較例に、それぞれ対応している。なお、図13(a)〜(d)のそれぞれにおいて、横軸は時間である。また、実線は燃料噴射装置7のソレノイドコイルを駆動する信号(ソレノイド駆動信号)を、破線はソレノイド駆動信号にしたがってソレノイドコイルに実際に流れる電流(ソレノイド駆動電流)を、それぞれ示している。さらに、一点鎖線は増幅器が出力する増幅後の電圧(アンプ出力電圧)を示している。
図13(a)〜(d)から、各実施例および比較例において、ソレノイド駆動信号が立ち下がるタイミングに合わせてソレノイド駆動電流が流れ始め、ソレノイド駆動信号が立ち上がるタイミングに合わせてソレノイド駆動電流が流れ終わることが分かる。ここで、図13(a)〜(d)から明らかなように、ソレノイド駆動電圧およびソレノイド駆動電流の波形は、各実施例および比較例に関わらず、ほぼ同じである。これは、各実施例および比較例の各インジェクタユニット6において、同じ燃料噴射装置7を用いたことに起因するものである。なお、以下の説明においては、ソレノイド駆動信号が立ち下がってから次に立ち上がるまでの間を、「ソレノイド駆動期間」と称することがある。
次に、各実施例および比較例の各アンプ出力電圧の比較を行う。なお、今回の評価方法では、圧力検出装置8の受圧リング14に外部から圧力を加えていないことから、ソレノイド駆動期間およびその前後の期間でアンプ出力電圧が変動しない(一定に維持される)ことが、最も望ましい状態である。
例えば図13(d)に示す比較例の場合、ソレノイド駆動期間のアンプ出力電圧が、その前後の期間よりも低下していることがわかる。これは、燃料噴射装置7の駆動に起因する電磁波が、圧力検出装置8の出力(電荷信号)にノイズとして重畳されていることに起因するものである。これに対し、図13(a)〜(c)に示す各実施例の場合、ソレノイド駆動期間にアンプ出力電圧の低下が生じていること自体は比較例と同じであるが、その低下のレベルは、比較例よりも小さいことがわかる。これらより、圧力検出装置8に、各実施例のように誘電体層13bを設けることで、比較例のように誘電体層13bを設けない場合と比較して、電荷信号に重畳されるノイズを低減できることが理解される。なお、以下の説明においては、ソレノイド駆動期間の前後のアンプ出力電圧の大きさと、ソレノイド駆動期間におけるアンプ出力電圧の最小値との差を、「INJ(インジェクタ)ドライブノイズ」と称する。
図14は、各実施例および比較例の誘電体層厚さとINJドライブノイズとの関係を説明するための図である。図14は、図13(a)〜(d)に示す結果に基づいて得たものである。ここで、図14(a)は、各実施例および比較例の誘電体層13bの厚さ(誘電体層厚さ)とINJドライブノイズとの関係を図表化して示したものであり、図14(b)はこの関係をグラフ図化して示したものである。
図14(a)に示すように、誘電体層13bを設けない比較例の場合、INJドライブノイズの大きさは11.91(mV)であった。また、厚さ0.5(μm)の誘電体層13bを設けた実施例1の場合、INJドライブノイズの大きさは5.73(mV)であった。さらに、厚さ1.0(μm)の誘電体層13bを設けた実施例2の場合、INJドライブノイズの大きさは4.27(mV)であった。さらにまた、厚さ2.0(μm)の誘電体層13bを設けた実施例3の場合、INJドライブノイズの大きさは3.49(mV)であった。このように、INJドライブノイズの大きさは、比較例→実施例1→実施例2→実施例3の順で小さくなっている。すなわち、図14(b)からも明らかなように、圧力検出装置8に設ける誘電体層13bをより厚くすることで、誘電体層13bをより薄くした場合と比較して、INJドライブノイズを低減できることが理解される。
[圧電部材および誘電体層とINJドライブノイズとの関係]
では、圧電部材16aの接地経路側に誘電体層13bを設けることによって、INJドライブノイズを低減できる理由について説明を行う。
図15(a)は比較例の圧電部材16aの静電容量および発生電荷を説明するための図であり、図15(b)は実施例の圧電部材16aおよび誘電体層13bの静電容量および発生電荷を説明するための図である。なお、実施例において、圧電部材16aと誘電体層13bとは、直列接続されているものとする。
以下の説明においては、圧電部材16aの静電容量を圧電体静電容量C1(F)と称し、圧電部材16aの発生電荷を圧電体発生電荷Q1(C)と称する。また、誘電体層13bの静電容量を誘電体静電容量C2(F)と称し、誘電体層13bの発生電荷を誘電体発生電荷Q2(C)と称する。さらに、実施例において直列接続された、圧電部材16aおよび誘電体層13bの静電容量を合成静電容量C12(F)と称し、圧電部材16aおよび誘電体層13bの発生電荷を合成発生電荷Q12(C)と称する。なお、上述したように、誘電体層13bは、圧電部材16aよりも圧電性が低い材料で構成されており、特に実施例の誘電体層13bは、圧電性を有しない非晶質シリカで構成されていることから、誘電体発生電荷Q2は、ほぼ0となる(Q2≒0)。したがって、合成発生電荷Q12は、ほぼ圧電体発生電荷Q1と等しくなる(Q12≒Q1)。また、直列接続における合成静電容量C12は、C12=C1・C2/(C1+C2)で表される。
ではここで、本発明者が行った実験について説明を行う。
本発明者は、上記比較例で用いた、誘電体層13bを有しない圧力検出装置8を含むインジェクタユニット6において、圧力検出装置8の接地経路(具体的にはリア筐体本体13a)に対し、静電容量が異なるコンデンサを接続した。そして、それぞれにおいて、燃料噴射装置7の駆動に伴って生じる電磁波と、INJドライブノイズとの関係について調査を行った。なお、ここでいうコンデンサの静電容量は、図15に示す圧電部材16aおよび誘電体層13bの合成静電容量C12(F)に対応するものとなっており、コンデンサを接続した圧力検出装置8は、誘電体層13bを設けたものと、接地経路が実質的に同じ構成となっている。
続いて、上述した実験の結果について説明を行う。
図16(a)は、圧電部材16aおよびコンデンサの合成静電容量と、INJドライブノイズとの関係を示す図である。図16(a)において、横軸は圧電部材16aおよびコンデンサの合成静電容量(pF)であり、縦軸はINJドライブノイズ(mVpp(ピークトゥピーク値))である。
図16(a)に示すように、圧電部材16aおよびコンデンサの合成静電容量が小さくなるほど、INJドライブノイズが小さくなっていることがわかる。ここで、圧電部材16aの静電容量C1が一定であることから、圧電部材16aおよびコンデンサの合成静電容量が小さいということは、コンデンサの静電容量が小さいということであり、誘電体層13bの厚さが大きい(厚い)ことに対応している(∵C2=εS/d(C2:誘電体静電容量、ε:誘電率、S:面積、d:距離(誘電体層13bの厚さ))。したがって、図16(a)に示す結果より、誘電体層13bの厚さを大きく(厚く)することで、その静電容量すなわち誘電体静電容量C2を小さくするほど、INJドライブノイズを低減できることが理解される。
また、図16(b)は、圧電体静電容量C1に対する合成静電容量C12の割合(C12/C1(%))と、各静電容量のコンデンサを接続した圧力検出装置8のアンプ出力電圧V12に対する、コンデンサを接続しない圧力検出装置8のアンプ出力電圧V1の割合(V12/V1(%))との関係を示している。なお、ここでいう合成静電容量C12は、圧電体静電容量C1と、誘電体静電容量C2に対応するコンデンサの静電容量とを用いて求めたものである。
図16(b)に示すように、C12/C1が小さくなるほど、V12/V1が小さくなっていることがわかる。ここで、C12/C1が100%に近いということは、誘電体静電容量C2が圧電体静電容量C1よりも著しく大きいこと(C2≫C1)、換言すれば、コンデンサに対応する誘電体層13bの厚さが大きい(厚い)ことに対応している。また、C12/C1が0%に近いということは、圧電体静電容量C1が誘電体静電容量C2よりも著しく大きいこと(C1≫C2)、換言すれば、コンデンサに対応する誘電体層13bの厚さが小さい(薄い)ことに対応している(∵C12=C1・C2/(C1+C2)、C2=εS/d)。一方、V12/V1が100%に近いということは、誘電体層13bに対応するコンデンサを接続した場合に、圧電部材16aから得られる出力の低下が小さいことを意味する。また、V12/V1が0%に近いということは、誘電体層13bに対応するコンデンサを接続した場合に、圧電部材16aから得られる出力の低下が大きいことを意味する。
図16(b)より、C12/C1が30%以上であれば、V12/V1が90%以上となること、換言すれば、コンデンサに対応する誘電体層13bを設けた場合であっても、その出力の低下を抑制できることが理解される。ここで、上述した合成静電容量C12の式より、C12/C1を30%以上とするためには、圧電体静電容量C1と誘電体静電容量C2とがC2≧0.5×C1の関係を有すること、換言すれば、誘電体静電容量C2が、圧電体静電容量C1の50%以上であるとよいことがわかる。したがって、例えば圧電体静電容量C1が1.0(pF)の場合、誘電体静電容量C2(pF)を0.5(pF)以上とすることにより、これらの合成静電容量C12を0.3(pF)以上とすることができることになる。
図17は、非晶質シリカを誘電体層13bに用いた場合の、誘電体層13bの厚さ(μm)と誘電体静電容量(pF)との関係を示す図である。
図17より、非晶質シリカを誘電体層13bに用いた場合、誘電体層13bの厚さが5.0(μm)以下であれば、その誘電体静電容量C2(pF)が0.5(pF)以上となることがわかる。
なお、誘電体層13bの厚さの上限は、上述した静電容量の関係では特定できない。ただし、誘電体層13bを薄膜で構成する場合、誘電体層13bの積層対象となるリア筐体本体13aからの剥離を生じにくくするという観点からは、10μm程度までとすることが望ましい。
1…内燃機関、2…シリンダブロック、3…ピストン、4…シリンダヘッド、5…点火プラグ、6…インジェクタユニット、7…燃料噴射装置、8、9…圧力検出装置、10…センサユニット、11…フロント外側筐体、12…フロント内側筐体、13…リア筐体、13a…リア筐体本体、13b…誘電体層、14…受圧リング、15…圧力伝達リング、15a…圧力伝達リング本体、15b…出力電極層、16…圧電素子群、16a…圧電部材、16b…フロント側電極、17…内部リング、20…伝送ユニット、30…センサ部、31…先端側筐体、32…後端側筐体、33…ダイアフラムヘッド、34…圧電素子、34a…圧電部材、34b…誘電体層、34c…溝部、34d…孔部、35…先端側電極部材、36…後端側電極部材、37…環状絶縁部材、38…支持部材、39…接続部材、40…信号処理部、50…保持部

Claims (7)

  1. 第1面と当該第1面に対向する第2面とを備え、当該第1面と当該第2面とにかかる圧力に応じた電荷を出力する圧電部材と、
    導電性を有し且つ前記圧電部材の前記第1面に接触する第1導電部材と、
    導電性を有し且つ前記圧電部材の前記第2面に対向する第2導電部材と、
    誘電性および前記圧電部材よりも低い電気機械結合係数を有し且つ当該圧電部材の前記第2面と前記第2導電部材とに接触する誘電部材と
    を含み、
    前記圧電部材を介した前記第1導電部材と前記誘電部材との間の静電容量をC1、前記圧電部材および前記誘電部材を介した前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の合成静電容量をC12とした場合に、C12/C1の数式で表される割合が20%〜50%である圧力検出装置。
  2. 前記C12/C1の数式で表される割合が30%〜50%である、請求項1に記載の圧力検出装置。
  3. 前記誘電部材は、非晶質で構成されることを特徴とする請求項1または2記載の圧力検出装置。
  4. 前記誘電部材の比誘電率が、前記圧電部材の比誘電率よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の圧力検出装置。
  5. 第1面と当該第1面に対向する第2面とを備え、当該第1面と当該第2面とにかかる圧力に応じた電荷を出力する圧電部材と、
    導電性を有し且つ前記圧電部材の前記第1面に接触する第1導電部材と、
    導電性を有し且つ前記圧電部材の前記第2面に対向する第2導電部材と、
    誘電性および前記圧電部材よりも低い電気機械結合係数を有し且つ当該圧電部材の前記第2面と前記第2導電部材とに接触する誘電部材と
    を含み、
    前記誘電部材のうち、前記圧電部材または前記第2導電部材と接触する部位には、凹凸が設けられていることを特徴とする圧力検出装置。
  6. 第1面と当該第1面に対向する第2面とを備え、当該第1面と当該第2面とにかかる圧力に応じた電荷を出力する圧電部材と、
    前記圧電部材の前記第1面に接続され、前記電荷を伝送する伝送部材と、
    前記圧電部材の前記第2面に接続され、当該圧電部材を接地する接地部材と、
    誘電性を有し且つ前記接地部材による接地経路内に設けられ、前記圧電部材に直列接続される誘電部材と
    を含み、
    前記圧電部材を介した前記伝送部材と前記誘電部材との間の静電容量をC1、前記圧電部材および前記誘電部材を介した前記伝送部材と前記接地部材との間の合成静電容量をC12とした場合に、C12/C1の数式で表される割合が20%〜50%である圧力検出装置。
  7. 第1面と当該第1面に対向する第2面とを備え、当該第1面と当該第2面とにかかる圧力に応じた電荷を出力する圧電部材と、
    当該圧電部材の前記第2面に接触する第1面と当該第1面に対向する第2面とを備え、誘電性および前記圧電部材よりも低い電気機械結合係数を有し且つ当該圧電部材の前記第2面に接合される誘電部材と
    を含み、
    前記圧電部材の前記第1面に第1導電部材を接触させたときの前記圧電部材を介した前記第1導電部材と前記誘電部材との間の静電容量をC1、前記誘電部材の前記第2面に第2導電部材を接触させたときの前記圧電部材および前記誘電部材を介した前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の合成静電容量をC12とした場合に、C12/C1の数式で表される割合が20%〜50%である圧電素子。
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