JP2011504587A - 力又は圧力を測定するための部品及びそのような部品を含むセンサ - Google Patents

Abstract

本発明は、力センサ又は圧力センサに装着される部品２に関する。前記部品２は、圧電材料で製作された環状の測定要素２と、測定部材３の両側に面して配置され、電線１０、１０’を備える第１及び第２の電極４、４’と、第１の電極４の横に隣接して、測定部材３の向かい側に取り付けられている電気絶縁伝達部材５と、第２の電極４’の横に隣接して、測定部材３の向かい側に取り付けられている電気絶縁用絶縁部材６とを含む。前記構成要素３、４、４’、５、６のすべてが、互いに対してセンタリングされるように部品２内に装着されている。本発明によれば、伝達部材の外側面５ａ及び絶縁部材の外側面６ｂが、電極４、４’から見て外側を向き、それらと平行になっており、１０μｍ未満の水平度で非常に平坦に設計されている。

Description

本発明は、力センサ又は圧力センサへの組み込まれる部品に関するものである。その部品は、独立請求項の導入部分による、圧電材料で製作された測定部材を含む。また、本発明は、そのような部品を含むセンサに関するものである。

例えば、そのような部品を含むセンサは、燃焼室における測定、例えばグロー・プラグにおける測定に使用される。

ＷＯ２００６／０８９４４６から、上述のタイプの部品は周知である。とりわけ、それは、グロー・プラグで使用されるのに適している。しかし、前記部品は、電極への絶縁電線を備えなければならない。又は、前記部品に係合する複雑な部品を用いて、互いに対する電線の絶縁を実現しなければならない。これらの対策は非常に高価である。

例えば、ＷＯ２００６／０８９４４６で記載されているタイプの部品を使用することができるグロー・プラグが、ＷＯ２００７／０９６２０５に記載されている。それは、センタリング部分を有するセンタリングエレメントを含む。センタリング部分は、グロー・プラグの部品のセンタリング（ｃｅｎｔｅｒ）をしなければならない。しかし、センタリングを実現するために、前記センタリング部分と、部品が所望の水平度で隣接する表面とを創り出すことは困難である。

国際公開第２００６／０８９４４６号 国際公開第２００７／０９６２０５号

本発明の目的は、さらなるセンタリング部品を必要とすることなくセンサへのセンタリング組み付けを可能にするように構成された、上述したタイプの力センサ又は圧力センサへ組み込まれる部品を提供することである。本発明のさらなる目的は、電極用の電線を絶縁するために複雑な部品を必要としない部品を提供することである。

この目的は、独立請求項及び従属請求項の特徴によって解決される。

本発明の部品は、測定部材と、電極と、伝達部材と、絶縁部材とを含む。測定部材は、圧電材料で製作されている。測定部材の両側には、各々１つの電極があり、それに電線が取り付けられている。伝達部材は、第１の電極の横に隣接している。絶縁部材は、第２の電極の横に隣接している。伝達部材及び絶縁部材は、共に電気絶縁性である。前記構成部材のすべては、互いに対してセンタリングされるように部品内に装着されている。本発明の基礎となる思想は、部品の外側表面が、軸線方向において１０μｍ未満の水平度を有することにある。したがって、センタリングのためのさらなる構成部材を必要とすることなく、前記表面で位置決めされるように、部品をセンサに組み付けることができる。したがって、追加の構成部材を省くことができ、それにより、費用効果とは別に、空間の節約も行われる。したがって、センサをより小さく製作することができる。

本発明のさらなる好適な実施例が従属請求項に記載される。本発明の特定のさらなる実施例の特徴は、絶縁部材が少なくとも２つの穴を有し、電線が互いに対して絶縁されるように絶縁部材を貫通していることにある。それによって、それらは互いに接触することができず、互いに対して常に電気的に絶縁される。

以下で、図面を参照して本発明をより詳細に示す。

本発明によるグロー・プラグの好適な構成の概略断面図である。 好適なグロー・プラグの概略断面図であり、本発明による部品の領域を示す図である。 グロー電流電線を有する、本発明による部品の概略図である。 絶縁部品の概略側面図である。

図１は、本発明による部品２をグロー・プラグ１に適用した、可能な一実施例を示す。図は、好適なグロー・プラグ１の概略断面を示す。グロー・プラグ１は、ハウジング２４を含み、その前部領域にグロー・ピン２０が挿入され、グロー・ピン２０がハウジング２４から突き出ている。グロー・ピン２０の直ぐ後ろに、力伝達スリーブ２１を配置することでき、その後ろに本発明による部品２が配置されている。その代替として、部品２を、グロー・ピンの直後に配置することもできる。前記部品２の後ろに固定部材２２があり、固定部材２２は後側で連結部材２３に面して配置されている。連結部材２３は、その後端部が、ハウジング２４の肩部２５に取り付けられている。同じ効果を有する代替構造も可能である。とりわけ、固定部材２２は、溶接点３０でハウジング２４に溶接されてもよく、それによって、力がもはや連結部材２３を介してハウジング２４の肩部２５に伝達されない。測定中、燃焼室の圧力は、グロー・ピン２０を通じて直接的に、又は力伝達スリーブ２１を介して部品２に作用し、前記部品は圧力を測定信号に変換する。最後に、前記測定信号は、２つの電線１０、１０’を介して、部品２から評価デバイス（図示せず）まで、配線２６を通して導かれる。

この目的のためにシリンダ・ヘッドに設けられた穴にグロー・プラグ１を装着するために、ハウジング２４は、通常、ねじ部２７と、工具用接触面としての六角形部２８とを有する。この場合、溶接点３０は、ねじ部２７とグロー・ピン２０との間の領域に配置される。取り付けの間にグロー・プラグ１に応力がかかることによって、測定に不適切な影響が生じることを防止するために、溶接点３０は、ハウジング２４に位置付ける代わりに、図示されていない中間スリーブに位置付けることが好ましい。中間スリーブは、プレストレスを印加し、かつ、ハウジング２４への取り付け箇所は別として、ハウジング２４から分離されている。

グロー・プラグ１の最後部領域に、配線２６用の出口がある。配線２６は、部品２用の電線１０、１０’とは別に、グロー電流電線３１用の電流供給線をさらに含む。グロー電流電線３１はグロー・ピン２０を加熱するためのものである。グロー・プラグ１の前部領域には、燃焼室に対して内部２４を密閉する隔膜２９がある。この隔膜２９によって、所望のプレストレスを部品２に印加することもできる。

力伝達スリーブ２１の少なくとも一部は断熱材で製作され、その結果、部品２は燃焼室からの熱応力にさらされにくくなっていることが好ましい。

図２は、部品２の領域に関する図１の詳細な断面を示す。部品２の様々な構成部材は、本質的に同じ外径を有することが好ましい。測定部材３は、部品２の中核部を構成する。それは、圧電材料、例えば圧電結晶又は圧電セラミックスからなる。前記測定部材３は、軸方向の両側において第１の電極４及び第２の電極４’によって囲まれる。これらの電極４、４’において、電線１０、１０’は、接触箇所８に取り付けられる。電気絶縁伝達部材５が、第１の電極４の横に隣接して、測定部材３の向かい側に取り付けられている。電気絶縁用絶縁部材６が、第２の電極４’に隣接して、測定部材３の向かい側に取り付けられている。すべての前記構成部材３、４、４’、５、及び６は、互いに対してセンタリングされるように部品２内に装着されている。前記装着は、例えば、これらの構成部材を囲む薄膜又は収縮ホースによって実現することができる。

図３には、部品２がグロー電流電線３１と共に示されている。燃焼室側の構成部材の表面はａで示され、コネクタ側の構成部材の表面はｂで示されている。本発明によれば、伝達部材の外側面５ａおよび絶縁部材の外側面６ｂは、１０μｍ未満、好ましくは５μｍ未満の水平度で非常に平坦に配置される。外側面５ａ、６ｂは、電極４、４’から見て外側を向き、前記電極と平行になる方向に向かっている。その結果、これによって、簡単にセンタリングしてセンサへ設置することが可能となる。ＷＯ２００７／０９６２０５において使用されているセンタリングエレメントにおいて、部品２への接触面を必要な水平度に設計するには多大な労力がかかる。さらに、それに対応する高い精度を有するセンタリングエレメント及びセンタリング部分を完全に省略することができる。したがって、本明細書で説明される実施例は非常に安価である。

前記表面５ａ、６ｂと平行になる方向に向かう、部品２の内側表面、すなわち、測定部材の両側３ａ、３ｂ、電極の両側４ａ、４ｂ、４’ａ、４’ｂ、並びに伝達部材の内側５ｂ、及び絶縁部材の内側６ａも、非常に平坦に設計されて１０μｍ未満の水平度を有することが好ましい。

好適な実施例では、絶縁部材６には、少なくとも２つの穴９、９’がある。そこを通って、電線１０、１０’は互いに対して絶縁されるように絶縁部材を貫通する。これにより、電線１０、１０’の個別の絶縁が不必要になる。したがって、ＷＯ２００７／０９６２０５において記載されているように、センタリング部材が挿入され、それがとりわけ前記電線１０、１０’の絶縁を行うように機能しなければならないということを避けることができる。２つの穴９、９’の中を進む電線１０、１０’の絶縁が保証される限り、２つの穴９、９’を互いに接続してもよい。とりわけ、電線１０、１０’が互いに離間されるように装着される限り、２つの穴９、９’を同じ穴のセグメントとしてもよい。ここで、センタリング部材を除去することによって新たに形成された伝達部材５の中心にある空間を、他の目的のため、例えば加熱コイルのために使用してもよい。

伝達部材５及び絶縁部材６はさらに重要な機能を満たす。これらの部材５、６のうちの少なくとも一方は、ハウジング２４の熱膨張を補償する膨張部材であることが好ましい。さらに、２つの部材５、６は、測定部材３を、両側の電極４、４’と共に機械的に保護する機能を有する。本発明によれば、これらは、プレス加工部品であり、一般に、セラミックス、好ましくは酸化アルミニウムで製作されている。

好適な実施例では、少なくとも伝達部材５も熱絶縁体である。これによって、後ろに配置された部品２は、より低い温度にさらされるので、より低い要件を満たせばよいという利点がある。

とりわけ、各電極４、４’を、それぞれと隣接する伝達部材５または隣接する絶縁部材６と一体化して形成してもよい。電極の機能は、圧力又は力にさらされたとき測定部材３の両側に発生する電荷を蓄積し、この目的のために設置された接触箇所８へそれを送出することである。これらの接触箇所８は部品２の内部領域に配置されることが好ましい。これは、一般的に、部品２とハウジング２４との間の外側面には、電線を導き出す空間がほとんどないので有利である。

とりわけ、部品２への取り付けは、部品２がセンサ又はグロー・プラグ１に組み付けられるまで、前記構成部材３、４、４’、５、及び６が確実に位置を変えないようにしなければならない。その時、部品２にはプレストレスが加えられ、それにより前記構成部材のその後の位置ずれが排除される。グロー・プラグ１又はセンサへの組み付けの後、前記取り付けは除外してもよい。

図３は、部品を示し、グロー電流電線３１が部品を貫通している。これは、部品がグロー・プラグに組み付けられている場合を示している。この適用では、分離部材６はさらなる穴９’’を有している。その穴をグロー電流電線３１が通ることができる。この穴９’’は、局所的なテーパー７を有することが好ましい。テーパー７は、グロー電流電線３１をきっちり締め付けて誘導することができる。それによって、グロー電流電線３１は堅く保持され、その後の振動に耐える。前記テーパー７は、絶縁部材６の内側面６ａよりも外側面６ｂの近くにあることが好ましい。したがって、熱による衝撃を受ける位置は測定部材３からさらに遠くにあり、それによって前記部材の温度を低く保持することができる。しかし、テーパー７を有する穴９’’を、異なる幾何学的設計とすることもできる。

図４に示す通り、前記テーパー７又は穴９’’それ自体が、絶縁部材６中に偏心して配置されていることが好ましい。したがって、一方でグロー・ピン２０をグロー・ピン電線３１と共に組み立て、他方で部品２を電線１０、１０’’と共に組み立てる際には、２つの穴９、９’の位置は明確に確定される。このことは、この目的のための配線に電線１０、１０’を自動接続するのに必要である。

具体的には、上述の部品２は、内燃エンジン用の圧力センサ、とりわけ標準アセンブリのグロー・プラグに組み立てられるように設計される。これにより、非常に正確な平坦表面を製造するための高いプロセス安全性がもたらされるだけでなく、簡単で安価なアセンブリがもたらされる。

本発明による上述の部品２の実施例は、主に、その簡単さを特徴とし、及び簡単であるために安価に製造できることを特徴とする。安価な製造は、自動化して行うこともできる。取り付けの前に、部品２の構成部材はすべてセンタリングされる。この取り付けによって、部品２がセンサに組み付けられプレストレスを加えられるまで、センタリングを維持することが可能になる。したがって、平坦な外側表面があるので、グロー・プラグ１への組み付けの際のセンタリングの労力は不要である。さらに、この構成によって、同じ用途の他の部品とは対照的に、部品２は接地絶縁もされる。ここで、電極のうちの一方はハウジングに接続されている。多くの国々では、前記接地絶縁は、規則に従ってすべての自動車部品に要求される。

部品２が、グロー・プラグ１の前部領域に配置されていることが有利である。グロー・プラグ１は、組み込み状態でシリンダ・ヘッドのグロー・プラグ穴の領域に配置される。したがって、部品２は、ねじ部２７の前側に、又はねじ部２７の領域に配置されることが好ましい。一方、それによって、シリンダ・ヘッドが冷却されているので、部品２は２２０℃を超えて加熱されないことが保証される。前記組み付け位置のさらなる利点は、部品２が圧力室、すなわち燃焼室に近いほど、測定誤差が小さくなることである。

したがって、部品２の前部の組み付け位置のさらなる利点は、グロー・ピンの後側の領域、例えば連結部材２３の領域に一体型増幅器用の空間があることである。それによって、増幅された出力信号を、配線２６を介して送出することができる。

しかし、部品２を前部領域に組み付けることは、部品２が最大５ｍｍの外径を有し、Ｍ８のねじ部２７を有するグロー・プラグ１に収容されるようになっていることを意味する。典型的には、部品の長さは約６〜１５ｍｍである。

１ グロー・プラグ
２ 部品
３ 測定部材
４、４’ 電極
５ 伝達部材
６ 絶縁部材
７ テーパー
８ 接触箇所
９、９’、９’’ 穴
１０、１０’ 電線
２０ グロー・ピン
２１ 力伝達スリーブ
２２ 固定部材
２３ 連結部材
２４ ハウジング
２５ 肩部
２６ 配線
２７ ねじ部
２８ 六角形部
２９ 隔膜
３０ 溶接点
３１ グロー電流電線

Claims (16)

1. 力センサ又は圧力センサに組み込まれる部品（２）であって、前記部品（２）は、
   圧電材料により製作された環状の測定部材（３）と、
   前記測定部材（３）の両側に面して配置され、電線（１０、１０’）を備える第１及び第２の電極（４、４’）と、
   前記第１の電極（４）の横に隣接して、測定部材（３）の向かい側に取り付けられている電気絶縁伝達部材（５）と、
   前記第２の電極（４’）の横に隣接して、測定部材（３）の向かい側に取り付けられている電気絶縁用絶縁部材（６）とを含み、
   前記構成部材（３、４、４’、５、６）のすべてが、互いにセンタリングされるように部品（２）内に装着されている、力センサ又は圧力センサに組み込まれる部品（２）において、
   前記伝達部材の外側面（５ａ）及び前記絶縁部材の外側面（６ｂ）が、前記電極（４、４’）から見て外側を向き、前記電極と平行になっており、１０μｍ未満の水平度で非常に平坦に設計されている、ことを特徴とする部品。
2. 前記表面（５ａ、６ｂ）と平行になる方向に向かう、部品（２）の内側面、すなわち、測定部材の両側面（３ａ、３ｂ）、両電極の両側面（４ａ、４ｂ、４’ａ、４’ｂ）、並びに伝達部材の内側面（５ｂ）及び絶縁部材の内側面（６ａ）も、１０μｍ未満の水平度で非常に平坦に設計されている、ことを特徴とする、請求項１に記載された部品。
3. 絶縁部材（６）が少なくとも２つの穴（９、９’）を有し、前記電線（１０、１０’）が互いに絶縁されるように絶縁部材（６）を貫通する、ことを特徴とする、請求項１又は請求項２に記載された部品。
4. 前記部品は、グロー・プラグで使用され、絶縁部材（６）が、さらなる穴（９’’）を有し、前記さらなる穴（９’’）をグロー電流電線（３１）が通ることができるようになっている、ことを特徴とする、請求項１から請求項３までのいずれか一項に記載された部品。
5. 前記さらなる穴（９’’）が、グロー電流電線（３１）をきっちり締め付けて誘導することができる局所的なテーパー（７）を有することを特徴とする、請求項４に記載された部品。
6. 前記テーパー（７）が、絶縁部材（６）の内側面（６ａ）よりも外側面（６ｂ）の近くにあることを特徴とする請求項５に記載された部品。
7. 前記さらなる穴（９’’）の前記テーパー（７）、すなわち最も狭い部位が、前記絶縁部材（６）に偏心して配置されていることを特徴とする、請求項４から請求項６までのいずれか一項に記載された部品。
8. 伝達部材（５）及び／又は絶縁部材（６）が、隣接する電極（４、４’）と一体化して形成されていることを特徴とする、請求項１から請求項７までのいずれか一項に記載された部品。
9. 伝達部材（５）及び／又は絶縁部材（６）が、断熱材からなることを特徴とする、請求項１から請求項８までのいずれか一項に記載された部品。
10. 全体の直径が５ｍｍ未満であることを特徴とする、請求項１から請求項９までのいずれか一項に記載された部品。
11. 前記部品が、内燃エンジンの圧力センサ、とりわけ、グロー・プラグ（１）への標準的な組み付けに適していることを特徴とする、請求項１から請求項１０までのいずれか一項に記載された部品。
12. ２２０℃まで動作可能であることを特徴とする、請求項１から請求項１１までのいずれか一項に記載された部品。
13. 請求項１から請求項１２までのいずれか一項に記載された、力又は圧力を測定するための部品（２）を含むセンサ。
14. 前記センサは、ハウジング（２４）、グロー・ピン（２０）、グロー電流電線（３１）、固定部材（２２）、及びねじ部（２７）を含むグロー・プラグ（１）として形成されていることを特徴とする、請求項１３に記載されたセンサ。
15. 前記部品（２）が、グロー・ピン（２０）とねじ部（２７）との間に配置されていることを特徴とする、請求項１３又は請求項１４に記載されたセンサ。
16. 中間スリーブに、前記部品（２）が接続され、前記中間スリーブは、プレストレスを印加し、ハウジング（２４）への取付け箇所は別として、前記ハウジング（２４）から分離されている、ことを特徴とする、請求項１３から請求項１５までのいずれか一項に記載されたセンサ。

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