JP6909700B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
また、センサブラケットの前端から前方にローリング支軸が突設され、このローリング支軸は、縦板状ブラケットの後端に設けられたボス部に前後軸芯周りで回動自在に挿入連結されている。これにより、刈高さ検出装置全体がローリング支点周りで回動可能に支持されている。
ところで、上述の特許文献1の刈高さ検出装置では、接地体の後端部に対して働く接地反力に基づいて刈取部の刈高さを検出するので、接地体の後端部の接地面積は小さくて面圧が高くなっている。そのため、接地体の後端部の沈み込みを抑制するためには、接地体の接地面積を大きくして面圧を低くする必要がある。しかしながら、上述の特許文献1には、接地面積を大きくした場合において、横向きの外力が加わった際の損傷を防止する構造については開示されていない。
したがって、穀稈の切断に影響を与えることなく接地体の面圧低下を図ることができる。
図1はコンバインの全体の側面図を示す。コンバインは、左右一対のクローラ式の走行装置1を有する走行機体2の前部に、圃場の複数状の穀稈を刈り取りながら後方に合流搬送する刈取部3が昇降自在に連結されている。走行機体2の上部の左側(本実施形態では、前進方向に対する走行機体2の左右方向を基準にして左側、右側として記載する)には、刈取部3から搬送供給される穀稈を脱穀選別処理する脱穀装置4が配設されている。脱穀装置4の左側には、穀稈の株元を挾持して穂先を脱穀装置4の扱室内に供給した横臥姿勢で後方に搬送するフィードチェーン装置5が配設されている。脱穀装置4の後部には、フィードチェーン装置5から搬送されている排藁を細断処理する排藁処理装置6が配設されている。
走行機体2の上部の右側前部にはキャビン7が配設されている。キャビン7内の運転部には、図示は省略するが、運転席とハンドル、それ以外に走行レバー、変速レバー、作業クラッチレバー等の各種操作具が設けられている。走行機体2の上部の右側後部には、脱穀装置4で脱穀選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク8と、グレンタンク8内の穀粒を機体の外部に排出する穀粒排出オーガ9と、が配設されている。
分草体12は、圃場の刈取対象条の穀稈を一条毎に分草する。引起装置13は、分草後の穀稈を後方上方に係止搬送して引き起こす。掻込搬送装置14は、引き起こされた穀稈の株元を後方上方に掻き込む。刈刃装置15は、掻き込まれた複数条分の穀稈の株元を切断する。下部搬送装置16は、刈り取った穀稈の株元を挾持して後方上方に搬送する。上部搬送装置17は、刈り取った穀稈の穂先を係止して後方上方に搬送する。株元縦搬送装置18は、下部搬送装置16から受け継いだ複数条分の穀稈の株元を挾持して、穂先搬送装置19との協働で穀稈を起立姿勢から横臥姿勢に姿勢変更させながら後方上方に搬送し、脱穀装置4のフィードチェーン装置5に供給する。穂先搬送装置19は、上部搬送装置17から受け継いだ複数条分の穀稈の穂先を係止して後方上方に搬送する。補助搬送装置20は、穂先搬送装置19から受け継いだ複数条分の穀稈の穂先を挾持して脱穀装置4の穀稈供給口まで搬送供給する。
複数の分草支持杆28のうち、左右方向の最左側に位置する分草支持杆28は、図2〜図5、図7に示すように、左側のステー26(図2参照)から前方下方に向かって緩傾斜で刈刃35の上部近傍位置まで延出される基端側分草支持部28Aと、当該基端側分草支持部28Aの前端から前方上方に向かって急傾斜で引起装置13の横外側部位まで延出される中間側分草支持部28Bと、当該中間側分草支持部28Bの前端から前方下方に向かって急傾斜で分草体12内にまで延出される先端側分草支持部28Cと、から構成されている。
分草支持杆28の中間側分草支持部28Bと先端側分草支持部28Cとは、側面視において山形状に上方に大きく湾曲突出し、後述する第1コイルバネ55及び角度センサ53を配置するための取付けスペースが形成されている。
昇降シリンダ30の電磁バルブは、コンバインに搭載したマイクロコンピュータで構成される制御部(図示省略)からの指令で作動制御される。制御部には、検出部42の一例として備えられている回転ポテンショメータを利用した角度センサ53(図7参照)が接続され、それ以外に、図示は省略するが、自動刈高さ制御の基準刈高さを設定する刈高さ設定器と、手動操作によって刈取部3を昇降させる手動昇降スイッチ等が接続されている。
図3は、接地体41が昇降範囲の略中央位置にあるときの側面図を示す。図4は、接地体41が昇降範囲の最大上昇位置に到達したときの側面図、図5は、接地体41が昇降範囲の最大下降位置に到達したときの側面図を示す。
図3〜図7、図10に示すように、接地体41は、樹脂で中空の橇状に構成され、分草体12の前後中間位置から第3伝動ケース25の左端部の前方近くにまで及ぶ長さを有する。接地体41には、三角状の先細り形状に構成される前端接地部41aと、これの後端に連続形成される緩傾斜の前側中間接地部41bと、これの後端に連続形成される中央接地部41cと、これの後端に連続形成される緩傾斜の後側中間接地部41dと、これの後端に連続形成される急傾斜の後端接地部41eと、が備えられている。
接地体41の中央接地部41cは、図3、図7に示すように、側面視において、分草支持杆28の先端側分草支持部28Cの後端の略直下相当位置から連結支持杆27の略直下相当位置にまで及ぶ長さを有する。この中央接地部41cの上面の前端側部位には、図3〜図5、図7に示すように、平面視において略コの字状に折り曲げ形成された第1取付け部材51が固着され、中央接地部41cの上面の前後方向中央側には、板状のバネ受け片71が固着されている。接地体41の後側中間接地部41dの上面の後端部には、図3〜図5、図7に示すように、平面視において略コの字状に折り曲げ形成された第2取付け部材61が固着されている。
上述の構成により、刈刃35の切断作用領域35Aを含む前側においては、相対的に幅狭な接地体41の前側接地領域41Aが配置されるため、刈取部3に導入される穀稈の切断に影響を与えることを抑制することができる。それでいて、穀稈の切断に影響を与えない刈刃35の切断作用領域35Aよりも後側においては、相対的に幅広な接地体41の後側接地領域41Bが配置されるため、接地体41の接地面積を大きくして面圧を低下させることができる。したがって、穀稈の切断に影響を与えることなく接地体41の面圧低下を図ることができる。
上述の接地体41の支持構造では、第1枢支ピン57の相対回動部、第2枢支ピン59の相対回動部、第3枢支ピン67の相対回動部によって刈取り重量を逃す構成とし、接地体41の損傷を抑制する。このピンによる相対回動部の数は二箇所又は四箇所であってもよい。
第1コイルバネ55と第2コイルバネ63とは平行又は略平行に配置され、且つ、第1コイルバネ55のコイル中心線と第2コイルバネ63のコイル中心線は、側面視において垂直又は略垂直に構成されている。
尚、第2コイルバネ63は、側面視において、上端部のコイル中心が下端部のコイル中心よりも前方又は後方に位置する傾斜姿勢で配置することも可能である。
上述の構成により、接地体41の後部である後側接地領域41Bは、左右方向の内方側にオフセットした分だけ接地体41の前部である前側接地領域41Aよりも横方向からの外力を軽減することができる。そのため、接地体41の後部を支持する第2コイルバネ63としては、接地体41の前部を支持する第1コイルバネ55よりも自由長が短くて撓み量の小さなものでも、接地体41の後部に働く横方向の外力に十分対応することができる。
そして、付勢部材である引張コイルバネ72によって接地体41の重量の一部を支えることができるので、湿田でも刈取部3の刈高さを適切に検出することができる。
尚、引張コイルバネ72の上側フック72bが掛止される第1ブラケット52側の第2掛止孔74は、適正な付勢力が得られる1箇所にだけ形成してもよい。
第1当たり部81Aは、接地体41の前側中間接地部41bの前端側に配設されている。第2当たり部81Bは、接地体41の中央接地部41cにおける第1取付け部材51とバネ受け片71との間の中間位置に配設されている。第3当たり部81Cは、接地体41の中央接地部41cにおける刈刃35の前側部位に配設されている。
第1当たり部81A〜第3当たり部81Cの各々は、上下端が密閉された中空の円筒体から構成され、各円筒体は、図10に示すように、接地体41の天板41fを貫通して底板41gに当接し、且つ、天板41f及び底板41gに一体的に接合されている。そのため、接地体41の第1当たり部81A〜第3当たり部81Cが分草支持杆28側の第1ストッパー部82A〜第3ストッパー部82Cに当接した時の衝撃は、接地体41の天板41f及び接地状態にある底板41gに分散して受け止めることができる。
第1ストッパー部82Aは、分草支持杆28の先端側分草支持部28Cに固着された第3ブラケット83の内面で、且つ、第1当たり部81Aに対応する部位に設けられた板状の第1ストッパー部材84の下端部をもって構成されている。第2ストッパー部82Bは、第2当たり部81Bに対応する部位にまで下方に延設された第1ブラケット52の下端部をもって構成されている。第3ストッパー部82Cは、分草支持杆28の中間側分草支持部28Bと基端側分草支持部28Aとの屈曲接続部位に固着された板状の第2ストッパー部材85の下端部をもって構成されている。
また、図4、図6に示すように、接地体41の前端接地部41aは、上述のように三角状の先細り形状に形成して、この前端接地部41aの前端側を最左側の分草体12の左右の両側板12a間に入り込み配置してある。これにより、接地体41の前端部を分草体12で保護することができる。
また、図3〜図5に示すように、接地体41の後端接地部41eの後端は、第3伝動ケース25の左側端部から下方側に突出する下側ケース部25Aの前側に位置し、且つ、下側ケース部25Aの最下端位置よりも上方に位置する状態で配置されている。これにより、接地体41の後端部を第3伝動ケース25の下側ケース部25Aで保護することができる。
(1)上述の実施形態では、接地体41において、刈刃35の切断作用領域35Aよりも少し後方の設定位置Pを基準にして、この設定位置Pから接地体41の後端まで後側接地領域41Bの左右方向の幅を、設定位置Pから接地体41の前端まで前側接地領域41Aの左右方向の幅よりも幅広に形成したが、幅広開始位置となる前記設定位置Pを、刈刃35の切断作用領域35Aの後端の切断作用終了位置に設定してもよい。
要するに、接地体41の幅広開始位置は、刈刃35の後方であれば、いずれの位置に設定してもよい。
要するに、接地体41のオフセットの開始位置は、接地体41の後部のいずれの位置に設定してもよい。
要するに、検出部42としては、接地体41の昇降に応じて刈取部3の刈高さを検出することのできるものであればよい。
3 刈取部
35 刈刃
41 接地体
42 検出部
55 前側の弾性部材(第1コイルバネ)
63 後側の弾性部材(第2コイルバネ)
67 回動軸(第3枢支ピン)
72 付勢部材(引張コイルバネ)
W1 幅
W2 幅
W3 幅
Claims (5)
- 走行機体に対して昇降自在に連結される刈取部と、前記刈取部に対して昇降自在に支持される接地体と、前記接地体の昇降に応じて前記刈取部の刈高さを検出する検出部と、を備え、前記接地体は、その前部及び後部において弾性部材を介して前記刈取部に支持され、
前記接地体において、前記刈取部の刈刃よりも後側の左右方向の幅は、前記刈刃よりも前側の左右方向の幅よりも幅広に形成されることを特徴とするコンバイン。 - 走行機体に対して昇降自在に連結される刈取部と、前記刈取部に対して昇降自在に支持される接地体と、前記接地体の昇降に応じて前記刈取部の刈高さを検出する検出部と、を備え、前記接地体は、その前部及び後部において弾性部材を介して前記刈取部に支持され、
前記接地体の後部が、前記接地体の前部よりも前記刈取部の左右方向の内方側にオフセットした状態で配置されることを特徴とするコンバイン。 - 走行機体に対して昇降自在に連結される刈取部と、前記刈取部に対して昇降自在に支持される接地体と、前記接地体の昇降に応じて前記刈取部の刈高さを検出する検出部と、を備え、前記接地体は、その前部及び後部において弾性部材を介して前記刈取部に支持され、
前記後側の弾性部材の一端が前記接地体に対して回動軸を介して回動可能に軸支され、前記検出部は前記前側の弾性部材に設けられることを特徴とするコンバイン。 - 走行機体に対して昇降自在に連結される刈取部と、前記刈取部に対して昇降自在に支持される接地体と、前記接地体の昇降に応じて前記刈取部の刈高さを検出する検出部と、を備え、
前記接地体において、前記刈取部の刈刃よりも後側の左右方向の幅は、前記刈刃よりも前側の左右方向の幅よりも幅広に形成されることを特徴とするコンバイン。 - 前記接地体を前記刈取部に向かって上方付勢する付勢部材を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンバイン。
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