JP6909599B2 - 偏光子保護フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
1つの実施形態においては、上記アクリル系樹脂は、グルタルイミド単位、ラクトン環単位、無水マレイン酸単位、マレイミド単位および無水グルタル酸単位からなる群から選択される少なくとも1つを有する。
1つの実施形態においては、上記コアシェル型粒子は、ゴム状重合体で構成されたコアと、ガラス状重合体で構成され該コアを被覆する被覆層と、を有する。
1つの実施形態においては、上記組成物は、上記コアシェル型粒子を7重量%〜30重量%含有する。
1つの実施形態においては、上記延伸は二軸延伸である。
1つの実施形態においては、上記二軸延伸における1つの方向の延伸倍率ともう1つの方向の延伸倍率との比は、1.0〜1.5である。
1つの実施形態においては、上記延伸により上記コアシェル型粒子が扁平に変形し、該扁平粒子の長さ/厚みの比が4.0〜7.0である。
A−1.アクリル系樹脂の構成
アクリル系樹脂としては、任意の適切なアクリル系樹脂が採用され得る。アクリル系樹脂は、代表的には、モノマー単位として、アルキル(メタ)アクリレートを主成分として含有する。本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよび/またはメタクリルを意味する。アクリル系樹脂の主骨格を構成するアルキル(メタ)アクリレートとしては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基の炭素数1〜18のものを例示できる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。さらに、アクリル系樹脂には、任意の適切な共重合モノマーを共重合により導入してもよい。このような共重合モノマーの種類、数、共重合比等は目的に応じて適切に設定され得る。アクリル系樹脂の主骨格の構成成分(モノマー単位)については、一般式(2)を参照しながら後述する。
イミド化率Im(%)={B/(A+B)}×100
上記アクリル系樹脂は、例えば、以下の方法で製造することができる。この方法は、(I)一般式(2)で表されるアルキル(メタ)アクリレート単位に対応するアルキル(メタ)アクリレート単量体と、不飽和カルボン酸単量体および/またはその前駆体単量体と、を共重合して共重合体(a)を得ること;および、(II)該共重合体(a)をイミド化剤にて処理することにより、当該共重合体(a)中のアルキル(メタ)アクリレート単量体単位と不飽和カルボン酸単量体および/またはその前駆体単量体単位の分子内イミド化反応を行い、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位を共重合体中に導入すること;を含む。
本発明の実施形態においては、上記アクリル系樹脂と他の樹脂とを併用してもよい。すなわち、アクリル系樹脂を構成するモノマー成分と他の樹脂を構成するモノマー成分とを共重合し、当該共重合体をC項で後述するフィルム形成に供してもよく;アクリル系樹脂と他の樹脂とのブレンドをフィルム形成に供してもよい。他の樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどの他の熱可塑性樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。併用する樹脂の種類および配合量は、目的および得られるフィルムに所望される特性等に応じて適切に設定され得る。例えば、スチレン系樹脂(好ましくは、アクリロニトリル−スチレン共重合体)は、位相差制御剤として併用され得る。
アクリル系樹脂の重合時に、目的に応じて任意の適切な添加剤を添加してもよい。添加剤の具体例としては、紫外線吸収剤;ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤;耐光安定剤、耐候安定剤、熱安定剤等の安定剤;ガラス繊維、炭素繊維等の補強材;近赤外線吸収剤;トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、トリアリルホスフェート、酸化アンチモン等の難燃剤;アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界面活性剤等の帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤;有機フィラーまたは無機フィラー;樹脂改質剤;有機充填剤や無機充填剤;可塑剤;滑剤;帯電防止剤;難燃剤;などが挙げられる。添加剤はアクリル系樹脂の重合時に添加されてもよく、フィルム形成時に添加されてもよい。添加剤の種類、数、組み合わせ、添加量等は、目的に応じて適切に設定され得る。なお、添加剤は、C項で後述するフィルム形成時に組成物に添加してもよい。
コアシェル型粒子は、代表的には、ゴム状重合体で構成されたコアと、ガラス状重合体で構成され該コアを被覆する被覆層と、を有する。コアシェル型粒子は、最内層または中間層として、ガラス状重合体で構成された層を一層以上有していてもよい。ただし、本発明の実施形態においては、コアシェル型粒子を組成物に分散させる過程において被覆層が組成物中の樹脂成分と相溶し、被覆層は視覚的(顕微鏡等を介する場合を含む)に認識できない場合がある。
上記組成物からフィルムを形成する方法としては、任意の適切な方法を採用することができる。具体例としては、キャスト塗工法(例えば、流延法)、押出成形法、射出成形法、圧縮成形法、トランスファー成形法、ブロー成形法、粉末成形法、FRP成形法、カレンダー成形法、熱プレス法が挙げられる。好ましくは、押出成形法またはキャスト塗工法である。得られるフィルムの平滑性を高め、良好な光学的均一性を得ることができるからである。特に好ましくは、押出成形法である。残存溶媒による問題を考慮する必要がないからである。中でも、Tダイを用いた押出成形法が、フィルムの生産性および以降の延伸処理の容易性の観点から好ましい。成形条件は、使用される樹脂の組成や種類、得られるフィルムに所望される特性等に応じて適宜設定され得る。
延伸方法としては、任意の適切な延伸方法、延伸条件(例えば、延伸温度、延伸倍率、延伸速度、延伸方向)が採用され得る。延伸方法の具体例としては、自由端延伸、固定端延伸、自由端収縮、固定端収縮が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、同時に用いてもよく、逐次に用いてもよい。
偏光子保護フィルムは、好ましくは、実質的に光学的に等方性を有する。本明細書において「実質的に光学的に等方性を有する」とは、面内位相差Re(550)が0nm〜10nmであり、厚み方向の位相差Rth(550)が−20nm〜+10nmであることをいう。面内位相差Re(550)は、より好ましくは0nm〜5nmであり、さらに好ましくは0nm〜3nmであり、特に好ましくは0nm〜2nmである。厚み方向の位相差Rth(550)は、より好ましくは−5nm〜+5nmであり、さらに好ましくは−3nm〜+3nmであり、特に好ましくは−2nm〜+2nmである。偏光子保護フィルムのRe(550)およびRth(550)がこのような範囲であれば、当該偏光子保護フィルムを含む偏光板を画像表示装置に適用した場合に表示特性に対する悪影響を防止することができる。なお、Re(550)は、23℃における波長550nmの光で測定したフィルムの面内位相差である。Re(550)は、式:Re(550)=(nx−ny)×dによって求められる。Rth(550)は、23℃における波長550nmの光で測定したフィルムの厚み方向の位相差である。Rth(550)は、式:Rth(550)=(nx−nz)×dによって求められる。ここで、nxは面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、nyは面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、nzは厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚み(nm)である。
YI=[(1.28X−1.06Z)/Y]×100
本発明の製造方法により得られる偏光子保護フィルムは、偏光板に適用され得る。偏光板は、代表的には、偏光子と、該偏光子の少なくとも一方の側に配置された偏光子保護フィルムと、を有する。偏光子は業界で周知の構成が採用され得るので、詳細な説明は省略する。偏光板は、画像表示装置に適用され得る。画像表示装置の代表例としては、液晶表示装置、有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置が挙げられる。画像表示装置は業界で周知の構成が採用されるので、詳細な説明は省略する。
(偏光子保護フィルムの作製)
MS樹脂(MS−200;メタクリル酸メチル/スチレン(モル比)=80/20の共重合体,新日鐵化学(株)製)をモノメチルアミンでイミド化(イミド化率:5%)した。得られたイミド化MS樹脂は、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位(R1およびR3はメチル基、R2は水素原子である)、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル単位(R4は水素原子、R5およびR6はメチル基である)、およびスチレン単位を有していた。なお、上記イミド化には、口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機を用いた。押出機の各温調ゾーンの設定温度を230℃、スクリュー回転数150rpmとし、MS樹脂を2.0kg/hrで供給し、モノメチルアミンの供給量はMS樹脂100重量部に対して2重量部とした。ホッパーからMS樹脂を投入し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融および充満させた後、ノズルからモノメチルアミンを注入した。反応ゾーンの末端にはシールリングを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰のメチルアミンを、ベント口の圧力を−0.08MPaに減圧して脱揮した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂は、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化した。得られたイミド化MS樹脂のイミド化率は5.0%、酸価は0.5mmol/gであり、Tgは120℃であった。
上記で得られたイミド化MS樹脂90重量部とコアシェル型粒子(カネカ社製、商品名「カネエースM−210」)10重量部とを単軸押出機に投入し、260℃で溶融押出して、厚さ120μmのフィルムを得た。得られた押出フィルムを、延伸温度160℃(Tg+40℃)で長さ方向および幅方向にそれぞれ2倍(面倍率4.0)に同時二軸延伸した。延伸速度は、長さ方向および幅方向ともに10%/秒であった。この延伸によりコアシェル型粒子が扁平化し、補強粒子が形成された。補強粒子の長さ/厚みの比は6.3であった。このようにして、偏光子保護フィルムを作製した。得られた偏光子保護フィルムの厚さは40μm、面内位相差Re(550)は2nm、厚み方向位相差Rth(550)は2nmであった。得られた偏光子保護フィルムを上記(2)の評価に供した。結果を表1に示す。
1.偏光子の作製
厚み30μmのポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルム(クラレ製、製品名「PE3000」)の長尺ロールを、ロール延伸機により長手方向に5.9倍になるように長手方向に一軸延伸しながら同時に膨潤、染色、架橋、洗浄処理を施し、最後に乾燥処理を施すことにより厚み12μmの偏光子を作製した。
具体的には、膨潤処理は20℃の純水で処理しながら2.2倍に延伸した。次いで、染色処理は得られる偏光子の単体透過率が45.0%になるようにヨウ素濃度が調整されたヨウ素とヨウ化カリウムの重量比が1:7である30℃の水溶液中において処理しながら1.4倍に延伸した。更に、架橋処理は、2段階の架橋処理を採用し、1段階目の架橋処理は40℃のホウ酸とヨウ化カリウムを溶解した水溶液において処理しながら1.2倍に延伸した。1段階目の架橋処理の水溶液のホウ酸含有量は5.0重量%で、ヨウ化カリウム含有量は3.0重量%とした。2段階目の架橋処理は65℃のホウ酸とヨウ化カリウムを溶解した水溶液において処理しながら1.6倍に延伸した。2段階目の架橋処理の水溶液のホウ酸含有量は4.3重量%で、ヨウ化カリウム含有量は5.0重量%とした。また、洗浄処理は、20℃のヨウ化カリウム水溶液で処理した。洗浄処理の水溶液のヨウ化カリウム含有量は2.6重量%とした。最後に、乾燥処理は70℃で5分間乾燥させて偏光子を得た。
2.偏光板の作製
上記偏光子の片側に、ポリビニルアルコール系接着剤を介して、上記で得られた偏光子保護フィルムを貼り合わせ、偏光板を得た。得られた偏光板を密着性の評価に供した。結果を表1に示す。なお、密着性の評価は以下のようにして行った。得られた偏光板についてピール試験を行い、偏光子保護フィルムと偏光子との密着力を評価した。具体的には以下のとおりである。偏光板を、偏光子の吸収軸方向に200mm、吸収軸に直交する方向に15mmの大きさに切り出した。保護フィルムと偏光子との間にカッターナイフで切り込みを入れ、これをガラス板に貼り合わせた。テンシロンにより、90度方向に保護フィルムと偏光子とを剥離速度300mm/minで剥離し、その初期剥離強度(N/15mm)を測定した。以下の基準で評価した。
○:初期剥離強度が1.0(N/15mm)以上
×:初期剥離強度が1.0(N/15mm)未満
延伸温度を165℃(Tg+45℃)としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸温度を170℃(Tg+50℃)としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸温度を175℃(Tg+55℃)としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸温度を155℃(Tg+35℃)としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸温度を180℃(Tg+60℃)としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
幅方向の延伸倍率を1.5倍として面倍率を3.0としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
幅方向の延伸倍率を2.6倍として面倍率を5.2としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに3%/秒としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに5%/秒としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに15%/秒としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに1%/秒としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸温度を170℃(Tg+50℃)としたこと、幅方向の延伸倍率を1.5倍として面倍率を3.0としたこと、ならびに、延伸速度を長さ方向および幅方向ともに3%/秒としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに5%/秒としたこと以外は実施例11と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに10%/秒としたこと以外は実施例11と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに15%/秒としたこと以外は実施例11と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸温度を175℃(Tg+55℃)としたこと、幅方向の延伸倍率を1.5倍として面倍率を3.0としたこと、ならびに、延伸速度を長さ方向および幅方向ともに3%/秒としたこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに5%/秒としたこと以外は実施例15と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに10%/秒としたこと以外は実施例15と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
延伸速度を長さ方向および幅方向ともに15%/秒としたこと以外は実施例15と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
長さ方向に延伸温度160℃、延伸速度を100%/秒で延伸した後に幅方向に延伸温度136℃、延伸速度12%/秒で面倍率5.8倍を延伸し、偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
幅方向の延伸温度を140℃にしたこと以外は、比較例3と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
幅方向の延伸温度を160℃にしたこと以外は、比較例3と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
幅方向の延伸温度を170℃にしたこと以外は、比較例3と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
長さ方向の延伸速度を40%/秒、幅方向の延伸速度を2%/秒にしたこと以外は、実施例20と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
長さ方向の延伸速度を60%/秒、幅方向の延伸速度を4%/秒にしたこと以外は、実施例20と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
面倍率を7.0にしたこと以外は、実施例20と同様にして偏光子保護フィルムおよび偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の実施例による偏光子保護フィルムの製造方法は、優れた生産性で偏光子との密着性のバランスに優れた偏光子保護フィルム(結果として、偏光板)を得ることができる。
Claims (7)
- アクリル系樹脂およびコアシェル型粒子を含む組成物をフィルム形成すること、および、得られたフィルムを延伸すること、を含み、
該延伸において、延伸温度がTg+35℃〜Tg+55℃であり、面倍率が2.0〜6.0であり、延伸速度が3%/秒〜130%/秒である、
偏光子保護フィルムの製造方法。 - 前記アクリル系樹脂が、グルタルイミド単位、ラクトン環単位、無水マレイン酸単位、マレイミド単位および無水グルタル酸単位からなる群から選択される少なくとも1つを有する、請求項1に記載の製造方法。
- 前記コアシェル型粒子が、ゴム状重合体で構成されたコアと、ガラス状重合体で構成され該コアを被覆する被覆層と、を有する、請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記組成物が、前記コアシェル型粒子を7重量%〜30重量%含有する、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記延伸が二軸延伸である、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記二軸延伸における1つの方向の延伸倍率ともう1つの方向の延伸倍率との比が、1.0〜1.5である、請求項5に記載の製造方法。
- 前記延伸により前記コアシェル型粒子が扁平に変形し、該扁平粒子の長さ/厚みの比が4.0〜7.0である、請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
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