JP6909477B2 - 商品販売データ処理システム、登録装置、精算装置、及びプログラム - Google Patents
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また、上記のPOSシステムにおいて、呼び戻しと呼ばれる処理が可能なものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
一例として、呼び戻しは以下のようにして行われる。或る1つの取引について、登録装置から精算装置に登録データを出力した後に、商品の追加などの登録内容の変更を客から依頼される場合がある。このような場合、登録装置を操作する店員は、登録装置に対して該当の取引に対応する登録データの呼び戻しを指示する呼び戻し操作を行う。
呼び戻し操作に応じて、精算装置における該当の取引に対応する登録データに基づく精算処理が一時的に取り消され、該当の取引に対応する登録データが精算装置から登録装置に呼び戻される。このようにして登録データが登録装置に呼び戻されることで、店員は、呼び戻された登録データについて、商品の追加登録あるいは商品の取り消しなどの訂正を行うことができる。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係るPOSシステム1(商品販売データ処理システムの一例)の構成例を示している。同図に示すPOSシステム1は、管理装置10と、2台の登録装置20−1、20−2と、3台の精算装置30−1、30−2、30−3とを含んで構成されている。
なお、以降の説明にあたり、登録装置20−1、20−2について特に区別しない場合には、登録装置20と記載する。また、精算装置30−1、30−2、30−3について特に区別しない場合には、精算装置30と記載する。
管理装置10と登録装置20と精算装置30とは、有線または無線接続のLAN(Local Area Network)11で相互に接続されている。
なお、POSシステム1の構成として、管理装置10を含まない構成とする場合には、他の装置(例えば、複数の登録装置20のうち代表となる1台の登録装置20)に、管理装置10としての機能を兼用させてもよい。
管理装置10は、最新の商品情報が反映された商品マスタを、外部(例えば、本部のサーバ、リムーバブル形式の記憶媒体)から取得し、登録装置20及び各精算装置30に適宜送信する。
また、登録装置20は、登録された商品に関するデータであって精算に用いられる情報(以下、登録データという)を生成し、記憶する。
すなわち、店員が、精算装置30を指定する操作を登録装置20に対して行うことによって、複数の精算装置30のうちから精算処理を実行させる精算装置30を指定する。
なお、登録装置20において、各精算装置30の稼働状況を示した稼働情報を表示するようにし、登録装置20において、店員が精算装置30を指定する際に、各精算装置30の稼働状況を確認できるようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、登録装置20は、直接、精算装置30に登録データを送信するが、管理装置10を経由して、精算装置30に登録データを送信してもよい。
すなわち、客が、店員から手渡しされたお会計券を精算装置30に読み取らせることによって、複数の精算装置30のうちから精算処理を実行させる精算装置30を指定する。
お会計券には、発行元の登録装置20を示す登録装置IDと登録データとが、バーコード(一次元コード)または2次元コードのいずれかのコードの形式で印字(印刷)されている。精算装置30は、お会計券のコードを読み取ると、読み取ったコードにより示される登録データから商品登録データを取得する。
図2は、登録装置20の構成例を示すブロック図である。図3は、精算装置30の構成例を示すブロック図である。図4は、登録装置20と精算装置30との外観例を示す斜視図である。
記憶部202は、CPU201の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
スキャナ部204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
例えば、店員用表示部205は、商品情報(商品コード等)に関連付けられているプリセットボタンを配置した商品登録画面などを表示する。
ブザー208は、店員が操作を確認することが必要な場合などに、ブザー音を発生させる。
印刷部209は、必要に応じて媒体を印刷して発行する。例えば、印刷部209は、お会計券を印刷して発行することができる。
記憶部302は、CPU301の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU301が利用する各種の情報を記憶する。
スキャナ部304は、例えば、お会計券に印刷されたコード(バーコードまたは2次元コード)や、会員カード等に付されているコード(会員コード)を光学的に読み取る。
ブザー308は、エラー等が発生した場合、エラーを報知するブザー音を発生させる。
印刷部309は、媒体を印刷して発行する。例えば、印刷部309は、精算処理(すなわち、商品の買上金額の決済)が終了した場合、客が持ち帰る精算済みレシートを印刷して発行する。
現金による決済に対応するため、決済部310は、釣銭機を備える。釣銭機は、紙幣の投入及び排出をする紙幣投入口、硬貨を投入するための硬貨投入口、釣銭を排出する釣銭排出口を備えている。決済部310は、釣銭機によって、現金により決済を実行し、決済を実行した結果(例えば、決済が成立したか否かを示す情報)を、バスを介してCPU301に出力する。
また、クレジットカードの使用による決済に対応する場合、決済部310は、クレジットカードリーダを備え、クレジットカードリーダにより読み込まれた情報を利用して精算処理を行う。
また、電子マネーの使用による決済に対応する場合、決済部310は、電子マネーリーダを備え、電子マネーリーダにより読み込まれた情報を利用して精算処理を行う。
人感知センサ312は、精算装置30の正面の所定圏内に人物(客)がいることを検知するセンサである。
しかしながら、上記のような登録データの訂正の操作は比較的煩雑であるといえる。この点で、登録データの訂正に関する操作をさらに簡易なものとして、店員の作業の負担軽減や効率化が図られることが好ましい。
そこで、本実施形態のPOSシステム1としては、以下に説明する操作手順によって登録データの訂正が行われるように構成される。
また、商品登録画面においては、精算装置選択ボタンBT1−1〜BT1−3と、合算ボタンBT2と、取消ボタンBT3とが配置されている。精算装置選択ボタンBT1−1〜BT1−3は、精算装置30を選択する操作が行われるボタンである。精算装置選択ボタンBT1−1からBT1−3は、それぞれ、精算装置30−1〜30−3に対応する。つまり、精算装置選択ボタンBT1−1が操作されれば精算装置30−1が選択され、精算装置選択ボタンBT1−2が操作されれば精算装置30−2が選択され、精算装置選択ボタンBT1−3が操作されれば精算装置30−3が選択される。
精算装置選択ボタンBT1−1〜BT1−3は、1取引に応じた精算処理を実行させる精算装置30を指定する精算装置指定操作に用いられる。さらに、本実施形態における精算装置選択ボタンBT1−1〜BT1−3は、訂正対象の登録データを精算処理対象として記憶している精算装置30を指定する操作にも用いられる。
取消ボタンBT3は、訂正対象の登録データについて、取り消し対象として登録された商品を取り消すように訂正したい場合に、店員が操作するボタンである。
精算装置選択ダイアログボックスDB20においては、精算装置選択ボタンBT21−1〜BT21−3及びキャンセルボタンBT22が配置されている。
精算装置選択ボタンBT21−1〜BT21−3は、商品登録中の取引に対応する登録データの統合先(合算先)となる登録データを記憶している精算装置30を選択する操作が行われるボタンである。精算装置選択ボタンBT21−1、BT21−2、BT21−3は、それぞれ、精算装置30−1、30−2、30−3に対応する。なお、以降の説明にあたり、精算装置選択ボタンBT21−1、BT21−2、BT21−3について特に区別しない場合には、精算装置選択ボタンBT21と記載する。
キャンセルボタンBT22は、合算をキャンセルする場合に操作されるボタンである。
また、例えば未処理の登録データを記憶していない精算装置30は、そもそも、商品登録中の取引に対応する登録データの統合先(合算先)となる登録データを記憶している精算装置30として選択対象にはならない。そこで、例えば、選択対象とならない精算装置30に対応する精算装置選択ボタンBT21と、選択対象となる精算装置30に対応する精算装置選択ボタンBT21とで視覚的に区別が容易なように表示の態様を変更してもよい。例えば、選択対象となる精算装置30に対応する精算装置選択ボタンBT21については、選択対象とならない精算装置30に対応する精算装置選択ボタンBT21よりも目立つように、サイズを大きくしたり、目立つ色とするように変更することができる。
精算装置選択ボタンBT21に対する操作が行われたことに応じて、登録装置20は、操作された精算装置選択ボタンBT21が対応する精算装置30に、精算処理対象として記憶している登録データの要求を送信する。登録データの要求を受信した精算装置30は、自己が精算処理対象として記憶していた登録データを登録装置20に対して送信する。この際、精算装置30は、送信した登録データを消去する、あるいは精算処理の対象から除外するようにしてよい。また、精算装置30は、送信した登録データを対象とする精算処理を中止する。
上記のように登録データの統合を行った後、登録装置20は、統合後の登録データの内容が反映された商品登録画面を表示する。
図6は、統合後の登録データの内容が反映された商品登録画面の一例を示している。同図の商品登録画面においては、統合後の登録データが以下のように反映されている。即ち、登録商品リスト領域AR11には、これまでの商品の登録結果として、1カゴ目に対応する1つ目の「商品D」と2つ目の「商品E」とに続けて、2カゴ目に対応して1つ目として登録された「商品A」が3つ目の商品として登録され、さらに2カゴ目に対応して2つ目として登録された「商品B」が4つ目の商品として登録されたことが示されている。
なお、この場合の登録商品リスト領域AR11については、同図にも示されるように、精算装置30から呼び戻した訂正対象の登録データに対応する商品(即ち、1カゴ目に対応して登録された商品)の項目と、商品登録中の登録データに対応する商品(即ち、2カゴ目に対応して登録された商品)の項目とで、例えば背景色を異ならせるなどして表示の態様を変更してもよい。このように表示の態様を変更することで、店員は、精算装置30から呼び戻した登録データに対応する商品と、商品登録中の取引のもとでこれまでに登録された商品とを容易に区別することができる。
なお、同図の例では、登録商品リスト領域AR11における商品の項目の配列順は、1カゴ目に対応して登録された商品、2カゴ目に対応して登録された商品、の順序となっており、商品登録が行われた取引の時系列(古い順)に従っている。しかしながら、登録商品リスト領域AR11における商品の項目の配列順は、上記とは逆に、2カゴ目に対応して登録された商品、1カゴ目に対応して登録された商品、のように商品登録が行われた取引の新しい順に従ってもよい。この場合、1カゴ目と2カゴ目とを通じた商品の登録順がそのまま逆となるように商品の項目が配置されてもよいし、1カゴ目に対応して登録された商品のグループと2カゴ目に対応して登録された商品のグループとの順序が逆となるようにされたうえで、各グループにおける商品の項目の配列順については登録順に従うようにされてもよい。
また、登録商品領域AR12には、最後に登録された「商品B」についての情報が示される。合計金額領域AR13においては、これまでに登録された商品の総数が「4」であり、これら4つの商品の合計金額が3900円であることが示されている。
登録装置20は、同図の商品登録画面の表示とともに、2カゴ目の商品の登録操作の受け付けを再開する。そこで、店員は、さらに2カゴ目に入っている未登録の商品を登録する操作を行っていくことができる。登録装置20は、商品を登録する操作が行われるごとに、登録された商品を統合後の登録データに追加していく。そして、例えば2カゴ目の商品の全てについての登録が完了し、小計操作が行われると、登録装置20は、例えば訂正対象の登録データの送信元の精算装置30に対して、2カゴ目の全ての商品の登録までが反映された、訂正後の登録データ(訂正登録データ)を送信する。このとき送信される訂正登録データは、1カゴ目と2カゴ目とに容れられていた商品が1取引分として登録された内容を有する。なお、訂正登録データを精算装置30に送信するにあたっては、再度、店員が精算装置指定操作を行って、訂正登録データの送信先の精算装置30を、精算装置30−1〜30−3のうちから選択するようにしてもよい。
また、精算画面においては、「お買上一覧」ボタンBT41が配置されている。客は、精算対象の取引において登録された商品の一覧を確認したい場合に「お買上一覧」ボタンBT41を操作すればよい。「お買上一覧」ボタンBT41が操作されると、精算画面上に買上一覧画面(図示は省略する)が表示される。お買上一覧画面においては、現在において精算対象となっている取引に対応する登録データに基づいて、登録された商品のリストが示される。客は、お買上一覧画面を見ることで、登録された商品を個々に確認できる。表示されたお買上一覧画面は、例えばお買上一覧画面に配置された所定のボタン(例えば、「戻る」ボタン)が操作されることによって消去され、精算画面が表示された状態に戻る。
最終的に、2カゴ目の商品の追加登録に応じた合計金額は3000円であった。このため、訂正登録データによっては、1カゴ目の商品の合計金額である2000円に、2カゴ目に容れられていた商品の合計金額である3000円が合算された、5000円の合計金額が示されている。同図の精算画面においては、このように合算によって得られた5000円の合計金額が示される。
また、同図の精算画面においては、合計金額の表示位置の下側の位置にて、「(2000円+3000円)」のように、合計金額について、1カゴ目に対応する金額と、2カゴ目に対応する金額との内訳が示されている。このような表示により、客等は、精算画面において示されている合計金額が登録データの合算後のものであることを把握でき、さらに、1カゴ目と2カゴ目とのそれぞれに対応する登録商品の合計金額を把握できる。なお、このような合計金額についての統合前の2つの取引ごとに対応する金額の内訳の表示は省略されてもよい。
客は、同図の精算画面に従って支払金額を投入し、精算を行う。つまり、客は、1カゴ目と2カゴ目とに容れられていた商品に対応する精算を一回で済ませることができる。
呼び戻しは、登録装置20から精算装置30に送信された登録データであって、精算装置30にて未処理の登録データが対象となる。このために、呼び戻しは、登録装置20にて最後に商品登録が完了した取引、即ち直前取引について行われることが多い。そこで、上記のように直前呼び戻しボタンを設け、直前取引に対応する登録データの呼び戻しを、1回のボタン操作で行えるようにすることで、呼び戻しの操作の効率化が図られる。
上記の取消指示操作に応じて、登録装置20は、精算装置選択ダイアログボックスDB20を表示する。店員は、精算装置選択ダイアログボックスDB20において配置される精算装置選択ボタンBT21のうちから、商品の取り消しの対象とされた登録データを精算処理の対象として記憶している精算装置30に対応する精算装置選択ボタンBT21に対する操作を行う。
精算装置選択ボタンBT21に対する操作に応じて、登録装置20は、操作された精算装置選択ボタンBT21に対応する精算装置30から、精算対象として記憶している登録データを訂正対象として取得する。この場合にも、要求に応答して登録データを送信した精算装置30は、送信した登録データを消去する、あるいは精算処理の対象から除外するようにしてよい。また、精算装置30は、送信した登録データを対象とする精算処理を中断させる。
そして、登録装置20は、訂正対象の登録データから取消対象商品を取り消す取消処理を実行する。登録装置20は、取消処理により変更された登録データを精算装置30に送信する。
まず、登録装置20の処理について説明する。
ステップS101:登録装置20は、統合指示操作が行われるのを待機している。ここでの統合指示操作は、合算により登録データを訂正する場合には、商品登録中における合算ボタンBT2に対する操作、合算ボタンBT2に対する操作に応じて表示された精算装置選択ダイアログボックスDB20における精算装置選択ボタンBT21に対する操作とによる一連の操作である。
また、統合指示操作は、商品の取り消しにより登録データを訂正する場合には、取消対象の商品を登録する操作、取消ボタンBT3に対する操作、当該取消ボタンBT3に対する操作に応じて表示された精算装置選択ダイアログボックスDB20における精算装置選択ボタンBT21に対する操作とによる一連の操作である。
ステップS103における統合処理は、合算による訂正の場合には、統合指示操作が行われる直前まで商品登録中であった取引に応じた登録データが示す商品を訂正対象の登録データに追加する処理を含む。また、ステップS103における統合処理は、この後において再開された商品登録操作によって登録された商品を登録データに追加する処理を含めてもよい。また、ここでの登録データの統合処理は、商品の取り消しによる訂正の場合には、訂正対象の登録データから、取消対象として登録された商品を削除する処理を含む。
ステップS201:精算装置30は、ステップS102により登録装置20から送信される登録データ要求が受信されるのを待機している。
ステップS202:精算装置30は、登録データ要求が受信されると、自己が処理対象として記憶している登録データを登録装置20に送信する。
ステップS203:また、精算装置30は、登録データの送信に応じて、送信した登録データの精算処理を中止する。
ステップS302:精算装置30は、精算指示が受信されると、受信された精算指示とともに送信された訂正登録データを処理対象とする精算処理の実行を開始する。これにより、精算装置30の表示部305においては、例えば図7(b)に示したように訂正登録データの内容が反映された精算画面が表示される。
続いて、第2実施形態について説明する。先の第1実施形態では、登録装置20が、訂正対象の登録データを取得して統合処理を実行するように構成される。これに対して、本実施形態においては、精算装置30が、訂正対象の登録データを取得して統合処理を実行するように構成される。
まず、登録装置20の処理について説明する。
ステップS401:登録装置20は、統合指示操作が行われるのを待機している。ここでの統合指示操作は、先の第1実施形態と同様でよい。つまり、本実施形態においても、登録データの訂正(合算または商品の取り消し)のために店員が行う操作手順は第1実施形態と同じでよい。
ステップS402:統合指示操作が行われたことに応じて、登録装置20は、統合指示操作において操作された精算装置選択ボタンBT21が対応する精算装置30に対して、精算処理対象の登録データの訂正を要求する登録データ訂正要求を送信する。
登録データ訂正要求には、精算装置30が実行する登録データの統合に利用する差分登録データが含まれる。
差分登録データは、合算による訂正の場合には、統合指示操作が行われる直前まで商品登録中であった取引に対応する登録データである。また、統合指示操作が行われる直前まで商品登録中であった取引に対応する登録データを含む登録データ訂正要求を送信した後に商品登録の操作が再開された場合、再開後において登録された商品を示す差分登録データを含む登録データ訂正要求がさらに送信されるようにしてもよい。
また、差分登録データは、取消による訂正の場合には、取り消し対象として登録された商品に関する情報(商品識別情報や価格)を含む。
ステップS501:精算装置30は、ステップS402により登録装置20から送信された登録データ訂正要求が受信されるのを待機している。
ステップS502:精算装置30は、登録データ訂正要求が受信されると、訂正対象の登録データを処理対象として実行していた精算処理を一時保留(一時停止)する。
ステップS503:また、精算装置30は、精算処理が保留された状態のもとで、自己が処理対象として記憶している登録データを訂正対象として、受信された登録データ訂正要求に含まれる差分登録データ(第2の登録データ)を利用して、登録データの統合処理を実行する。
ここでの登録データの統合処理は、合算による訂正の場合には、差分登録データを訂正対象の登録データに追加する処理を含む。また、ここでの登録データの統合処理は、商品の取り消しによる訂正の場合には、訂正対象の登録データから、差分登録データが示す取消対象として登録された商品を削除する処理を含む。
ステップS504:精算装置30は、ステップS503による登録データの統合処理が終了すると、統合後(訂正後)の登録データの内容が反映されるように精算画面の内容を変更のうえ、一時保留させていた精算処理を再開させる。
続いて、第3実施形態について説明する。本実施形態においては、登録装置20と精算装置30に対して上位の情報処理装置である管理装置10が、訂正対象の登録データを取得して統合処理を実行するように構成される。
まず、登録装置20の処理について説明する。
ステップS601:登録装置20は、統合指示操作が行われるのを待機している。本実施形態において、統合指示操作を含め、登録データの訂正(合算または商品の取り消し)のために店員が行う操作手順は、先の第1実施形態と同様でよい。
ステップS602:統合指示操作が行われたことに応じて、登録装置20は、管理装置10に精算処理対象の登録データの訂正を要求する登録データ訂正要求を送信する。
本実施形態の登録データ訂正要求には、先の第2実施形態の場合と同様に、精算装置30が実行する登録データの統合に利用する差分登録データが含まれる。また、登録データ訂正要求には、統合指示操作において操作された精算装置選択ボタンBT21が対応する精算装置30を示す精算装置指定情報が含まれる。
ステップS701:精算装置30は、ステップS402により登録装置20から送信された登録データ訂正要求が受信されるのを待機している。
そのうえで、管理装置10は、取得した精算装置指定情報が示す精算装置30に対して、精算処理対象の登録データを要求する登録データ要求を送信する。
ここでの登録データの統合処理は、登録データ訂正要求から取得された差分登録データが、合算による訂正に対応するものである場合には、差分登録データが示す商品を訂正対象の登録データに追加する処理を含む。また、登録データの統合処理は、差分登録データが、商品の取り消しによる訂正に対応するものである場合には、訂正対象の登録データから、差分登録データが示す取消対象の商品を削除する処理を含む。
この場合において、精算指示の送信先の精算装置30は、訂正対象の登録データの送信元の精算装置30であってもよいし、例えば、精算装置30の使用状況などに基づいて管理装置10が選択した精算装置30であってもよい。
ステップS801:精算装置30は、ステップS702により管理装置10から送信される登録データ要求が受信されるのを待機している。
ステップS802:精算装置30は、登録データ要求が受信されると、自己が処理対象として記憶している登録データを管理装置10に送信する。
ステップS803:また、精算装置30は、登録データの送信に応じて、送信した登録データの精算処理を中止する。
ステップS902:精算装置30は、精算指示が受信されると、受信された精算指示とともに送信された訂正登録データを処理対象とする精算処理の実行を開始する。
以下、本実施形態の変形例について説明する。
[第1変形例]
登録データの統合に際して店員が行う操作としては、図5により説明した上記各実施形態の例に限定されるものではなく、例えば以下のような操作であってもよい。
図11は、本変形例に対応する商品登録画面と、商品登録画面上に表示される合算確認ダイアログボックスDB30の態様例を示している。同図の商品登録画面においては、図5の商品登録画面において配置されていた合算ボタンBT2と取消ボタンBT3とが省略されている。
合算確認ダイアログボックスDB30においては、「合算する」ボタンBT31とキャンセルボタンBT32とが配置されている。「合算する」ボタンBT31は、合算を指示する場合に操作されるボタンである。キャンセルボタンBT32は、合算をキャンセルする場合に操作されるボタンである。
合算確認ダイアログボックスDB30が表示された状態のもとで、店員は、このまま合算を行ってもよい場合には、「合算する」ボタンBT31に対する操作を行う。「合算する」ボタンBT31に対する操作が行われたことに応じて、登録装置20は、合算確認ダイアログボックスDB30の表示前に操作された精算装置選択ボタンBT1が対応する精算装置30から訂正対象の登録データを取得する。
登録装置20は、取得された訂正対象の登録データに対して、商品登録中の登録データを追加するように統合する。つまり、登録装置20は、合算処理を行う。
合算処理を行った後、登録装置20は、精算装置選択ボタンBT1の操作が行われる直前まで商品登録中であった取引に応じた商品の登録操作の受け付けを再開し、商品の登録操作が行われるごとに、登録された商品を統合後の登録データに追加していく。このようにして訂正登録データに商品を追加していくことができる。
そして、商品の登録が完了すると、店員は精算装置指定操作を行う。登録装置20は、精算装置指定操作により指定された精算装置30に対して、訂正登録データを送信する。
このような本変形例の構成によっても、店員は、精算装置30に送信済みの登録データの訂正にあたり、未精算一覧画面の表示を伴う呼び戻し操作を行う必要が無く、登録データを訂正する際の操作が簡易となる。
精算装置選択ボタンBT1に対する操作が行われたことに応じて、登録装置20は、商品登録画面上に重畳させるように取消確認ダイアログボックスを表示させる。取消確認ダイアログボックスは、図11の合算確認ダイアログボックスDB30に準じて、取り消しを指示する取消実行ボタンと、キャンセルを指示するキャンセルボタンとが配置された態様であればよい。
取消実行ボタンが操作されると、登録装置20は、取消確認ダイアログボックスの表示前に操作された精算装置選択ボタンBT1に対応する精算装置30から訂正対象の登録データを取得する。登録装置20は、統合処理として、取得された登録データから取消対象商品を取り消す取消処理を実行する。登録装置20は、取消処理により変更された登録データを精算装置30に送信する。
これまでの説明では、店員は、2カゴ目の商品の一部までを登録した段階で、現在の商品登録中の取引が、先に送信した1カゴ目の登録データと同じ取引であることに気付いた場合に、合算ボタンBT2に対する操作(例えば第1実施形態)や精算装置選択ボタンBT1(第1変形例)に対する操作等による統合指示の操作を行っていた。これにより、登録装置20は、呼び戻した登録データと、商品登録中の登録データと統合を行い、統合結果が反映された商品登録画面を表示させ、例えば2カゴ目の商品の登録が再開できるようにしていた。
これに対して、例えば以下のような操作により登録データの統合が行われるようにしてよい。つまり、店員は、2カゴ目の商品の一部までを登録した段階で、現在の商品登録中の取引が、先に送信した1カゴ目の登録データと同じ取引であることに気付いたとしても、統合指示の操作を行うことなく、そのまま2カゴ目に対応する商品登録の操作を行う。そして、店員は、2カゴ目の商品の登録操作が完了した段階で、例えば合算ボタンBT2等に対する統合指示の操作を行う。そして、このような統合指示の操作に応じて、POSシステム1において、1カゴ目に対応する訂正対象の登録データと、2カゴ目に対応する登録データとの統合に関する処理が行われ、統合後の登録データに基づく精算処理が精算装置30にて行われるようにする。このような構成の場合には、例えば図6に示すような統合後の登録データが反映された商品登録画面の表示を省略することができる。
本実施形態においては、取引単位で管理を行うために取引ごとに一意となる取引番号(取引識別子)が与えられる。そのうえで、訂正(統合)される前の段階での商品登録中の取引は、精算装置30に送信済みの登録データに対応する取引とは異なる取引として管理されている。従って、統合される前の段階での商品登録中の取引には、精算装置30に送信済みの訂正対象の登録データに対応する取引とは異なる取引番号が付与されている。統合後の登録データについてどのように取引番号を設定すべきかについては、以下のようにいくつかの例を挙げることができる。
まず、統合前の2つの登録データのそれぞれに付与された取引番号のうちのいずれかを統合後の登録データの取引番号としてもよい。
また、統合前の2つの登録データのそれぞれに付与された取引番号とのいずれとも異なる新規の取引番号を生成し、生成した新規の取引番号を統合後の登録データに付与してもよい。
また、取引番号は、取引の特定のために精算装置30から発行される精算済みレシートに印刷される。取引番号を精算済みレシートに印刷するにあたっては、統合後の登録データに付与した取引番号のみを印刷してもよいし、統合前の2つの登録データのそれぞれに付与された取引番号も印刷してよい。
上記各実施形態及び変形例においては、精算装置30に送信済みの登録データのうちの1つを訂正対象として、1つの訂正対象の登録データに対して、商品登録中の取引に対応する登録データを統合する場合を例に挙げている。
しかしながら、本実施形態においては、精算装置30に送信済みの登録データのうちの複数を訂正対象として、複数の訂正対象の登録データと、商品登録中の取引に対応する登録データとを統合するようにしてもよい。
このような構成とすることで、以下のような例に対応できる。客が3つのカゴに買上商品を分けていた場合において、1カゴ目の商品に対応する登録データと、2カゴ目の商品に対応する登録データとを、それぞれ個別の取引として精算装置30に送信した。そして、3カゴ目の商品のうちの一部商品を登録した段階で、3つのカゴの商品が同じ取引に対応することに気付いた。このような場合、本変形例の構成であれば、1カゴ目から3カゴ目までのそれぞれに対応する登録データを統合して1つの取引にまとめるように訂正することが可能になる。
本実施形態の登録データの訂正は、以下のような場合にも対応できる。つまり、登録装置20を操作する店員が1取引に対応する商品の登録を完了させ、登録データを精算装置30に送信させた後に、客が、商品券、クーポン券あるいはポイントカードのポイントなどの有価媒体の使用などを申し出るような場合がある。このような場合に、店員は、有価媒体の使用を宣言する操作を行ったうえで、上記実施形態にて説明した操作手順に準じた操作により有価媒体の使用に応じた登録データの訂正を指示する。
訂正の指示に応じて、登録データの訂正を行う主体となる装置(登録装置20、精算装置30、または管理装置10)は、訂正対象の登録データにおいて示される合計金額(支払金額)から、有価媒体の使用に応じた金額を減算するように統合処理を行う。この場合には、有価媒体の使用に応じた金額を示す情報が第2の登録データとなる。
また、これまでの説明において、登録データの訂正を指示する操作は登録装置20にて行われるようにされた場合を例に挙げている。しかしながら、登録データの訂正を指示する操作は、例えば精算装置30にて行われるようにしてもよい。この場合、登録データの訂正を指示する操作を店員が行うようにされればよいが、例えば客が行えるように構成することもできる。
なお、上記各実施形態において、複数の精算装置30のうちから精算処理を実行させる精算装置30を指定する態様としては、精算処理を実行させる精算装置30を、店員が登録装置20にて指定する態様(第1の指定態様)と、客に手渡しされる精算利用レシートを登録装置20から発行させ、店員から手渡しされた精算利用レシートを、客が1つの精算装置30に読み取らせる態様(第2の指定態様)とを挙げている。しかながら、精算装置30を指定する態様としては、上記の態様に限定されない。例えば、以下のように精算装置30を指定する態様であってもよい。
1つの態様として、商品登録の完了に応じて店員用表示部205に表示された送信ボタンに対して行われた操作に応じて(あるいは商品登録の完了を宣言するような操作であってもよい)、登録装置20が、例えば精算装置30に状態の問合せを行って精算処理が可能な(例えば、障害が発生しておらず、使用中でもない)精算装置30を認識し、使用中でない精算装置30のうちから所定の規則(例えば精算装置番号順)に従って、1つの精算装置30を決定する。そして、登録装置20は、決定した精算装置30に精算情報を送信して精算処理の実行を指示する。
また、もう1つの態様として、予め精算装置30について精算処理の優先順位を設定しておくようにする。そのうえで、商品登録の完了に応じて、店員用表示部205に精算装置30への精算情報の送信を指示する送信ボタンの操作が有効となるように表示する。送信ボタンが操作されたことに応じて、登録装置20は、設定された優先順位に従った順で精算装置30の精算処理が可能であるか否かを確認し、精算処理が可能であることが確認されなければ、優先順位が次の精算装置30について確認するようにする。そのうえで、登録装置20は、最初に精算処理が可能であることが確認された精算装置30に精算情報を送信して精算処理の実行を指示する。
以上説明したように、本実施形態の一態様は、商品の登録が行われる登録装置20と、登録装置20により登録された商品に関する登録データに基づく精算処理を客の操作に応じて行う精算装置30とを備えるPOSシステム1(商品販売データ処理システムの一例)において、精算装置30に対する精算処理指示を伴って登録装置から出力した第1の登録データ(例えば、訂正対象のデータ)と、精算装置30に対する精算指示処理を伴う登録装置20からの出力が為されていない段階の第2の登録データ(例えば、商品登録中の取引に対応する登録データまたは差分登録データ)とを統合する統合手段を備える。
上記構成によれば、例えば未精算一覧画面のような処理が未済の取引のリストを表示させて、リストから訂正対象の取引を選択し、呼び戻しを指示するという一連の操作(呼び戻し操作)を行わなくとも、精算装置30に送信済みの訂正対象の登録データに、精算指示処理を伴う登録装置20からの出力が為されていない段階の第2の登録データを統合するようにして、登録データの訂正が行える。これにより、登録データを訂正する際の操作が簡易となる。
上記構成によれば、POSシステム1に要求される仕様等に応じて、登録装置20、精算装置30、管理装置10のうちから最適なものに、登録データの統合処理を実行させることができる。これにより、例えばPOSシステム1の構築に柔軟性が与えられる。
上記構成によれば、商品の登録を完了させて精算装置に登録データを送信してしまった後に、客から登録データの申し出を受けたような場合に、商品の登録からやり直すことなく、有価媒体の使用に対応できる。つまり、訂正対象の第1の登録データにて示される合計金額から、有価媒体の使用に応じた金額を減算するように登録データの統合を行うことによって、有価媒体の使用に対応できる。
Claims (6)
- 登録された商品に関する登録データを、前記登録データに基づく精算処理を行う精算装置に精算処理指示を伴って送信する出力手段と、
統合指示操作を受け付ける受付手段と、
前記出力手段により精算装置に送信した第1の登録データを前記統合指示操作に基づいて取得する取得手段と、
前記第1の登録データと、前記第1の登録データが送信された後に生成された第2の登録データとを統合する統合手段とを備え、
前記受付手段は、前記第2の登録データの生成が開始された後において前記統合指示操作を受け付ける
登録装置。 - 前記第2の登録データは、前記統合手段が統合のために取得した前記第1の登録データにおいて示される登録された商品の合計金額から有価媒体の使用に応じて減算される金額を示す
請求項1に記載の登録装置。 - 商品の登録が行われる登録装置としてのコンピュータを、
登録された商品に関する登録データを、前記登録データに基づく精算処理を行う精算装置に精算処理指示を伴って送信する出力手段、
統合指示操作を受け付ける受付手段、
前記出力手段により精算装置に送信した第1の登録データを前記統合指示操作に基づいて取得する取得手段、
前記第1の登録データと、前記第1の登録データが送信された後に生成された第2の登録データとを統合する統合手段として機能させるためのプログラムであって、
前記受付手段は、前記第2の登録データの生成が開始された後において前記統合指示操作を受け付ける
プログラム。 - 登録装置にて登録された商品に関する登録データであって、精算装置に対する精算処理指示を伴って登録装置から出力される第1の登録データを取得する第1取得手段と、
前記第1の登録データが送信された後に生成される第2の登録データの生成が開始された後において、前記登録装置が受け付けた統合指示操作に基づき前記登録装置から送信された前記第2の登録データを取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段により取得された第1の登録データと、前記第2取得手段により取得された第2の登録データとを統合する統合手段と
を備える精算装置。 - 前記第2の登録データは、前記統合手段が統合のために取得した前記第1の登録データにおいて示される登録された商品の合計金額から有価媒体の使用に応じて減算される金額を示す
請求項4に記載の精算装置。 - 登録装置により登録された商品に関する登録データに基づく精算処理を客の操作に応じて行う精算装置としてのコンピュータを、
精算装置に対する精算処理指示を伴って登録装置から出力される第1の登録データを取得する第1取得手段、
前記第1の登録データが送信された後に生成される第2の登録データの生成が開始された後において、前記登録装置が受け付けた統合指示操作に基づき前記登録装置から送信された前記第2の登録データを取得する第2取得手段、
前記第1取得手段により取得された第1の登録データと、前記第2取得手段により取得された第2の登録データとを統合する統合手段
として機能させるためのプログラム。
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