JP6908885B2 - セパレータおよび燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池に使用するセパレータに関し、さらに詳しくは、板状のセパレータ本体に導電性を有するインターコネクタが埋設されたセパレータに関する。
また、本発明は、本発明のセパレータを使用した燃料電池に関する。
燃料電池が、家庭用発電システム、燃料電池自動車などの用途において普及しつつある。たとえば固体酸化物形燃料電池は、運転時に極めて高温になるため、運転と停止とを繰り返すことにより、激しい熱サイクルを受ける。したがって、燃料電池は、各構成要素の熱膨張係数が適切に設計されていないと、運転と停止とを繰り返すうちに、構成要素あるいは構成要素間にクラックや剥離が発生し、発電効率が低下したり、故障が発生したりする虞がある。
特許文献1(特開2000‐133293号公報)に、熱サイクルを考慮して、セパレータの各構成要素の熱膨張係数を選定した燃料電池が開示されている。図8(A)、(B)に、特許文献1に開示された燃料電池(固体酸化物形燃料電池スタック)1000を示す。ただし、図8(A)は燃料電池1000の断面図であり、図8(B)は燃料電池1000の要部断面図である。
燃料電池1000は、発電要素である3つの3層膜(3層電池)101と、2つのセパレータ(接続体)102とを備える。3層膜101とセパレータ102は、交互に積層されている。
3層膜101は、電解質層103と、電解質層103の下側主面に形成されたアノード電極(アノード)104と、電解質層103の上側主面に形成されたカソード電極(カソード)105とで構成されている。なお、セパレータ102が配置される側のアノード電極104の上に、アノード集電電極(アノード結着層)106が形成されている。また、セパレータ102が配置される側のカソード電極105の上に、カソード集電電極(カソード結着層)107が形成されている。
セパレータ102は、図8(B)に示すように、セラミックからなる板状のセパレータ本体(ガスセパレータ)108を備える。セパレータ本体108には、上下両主面間を貫通して複数の孔109が形成され、各孔109の内部に導電性を有するインターコネクタ(充填材)110が埋設されている。インターコネクタ110は、アノード側インターコネクタ部(アノード側接続孔充填材)111と、カソード側インターコネクタ部(カソード側接続孔充填材)112とで構成されている。アノード側インターコネクタ部111とカソード側インターコネクタ部112とは、孔109の内部において相互に接合され、電気的に接続されている。
セパレータ本体108の上側主面に、アノード側接点(アノード接点)113が形成されている。アノード側接点113は、アノード側インターコネクタ部111に接合され、電気的に接続されている。同様に、セパレータ本体108の下側主面に、カソード側接点(カソード接点)114が形成されている。カソード側接点114は、カソード側インターコネクタ部112に接合され、電気的に接続されている。
燃料電池1000は、図8(A)に示すように、3つの3層膜101と2つのセパレータ102とが交互に積層されることによって、セパレータ102のアノード側接点113が、一方側に隣接する3層膜101のアノード集電電極106に電気的に接続され、セパレータ102のカソード側接点114が、他方側に隣接する別の3層膜101のカソード集電電極107に電気的に接続されている。そして、積層された3層膜101とセパレータ102と間の空間は、燃料流路115か空気流路116かのいずれかを構成している。
燃料電池1000は、アノード側接点113の熱膨張係数と、アノード側インターコネクタ部111の熱膨張係数とを、同一、または、実質的に同一にしている。同様に、燃料電池1000は、カソード側接点114の熱膨張係数と、カソード側インターコネクタ部112の熱膨張係数とを、同一、または、実質的に同一にしている。なお、アノード側接点113およびアノード側インターコネクタ部111の熱膨張係数は、3層膜101のアノード電極104の熱膨張係数を考慮して設定されている。同様に、カソード側接点114およびカソード側インターコネクタ部112の熱膨張係数は、3層膜101のカソード電極105の熱膨張係数を考慮して設定されている。
以上のような構造からなる燃料電池1000は、運転と停止とを繰り返し、激しい熱サイクルを受けても、アノード側インターコネクタ部111がアノード側接点113やアノード電極104と実質的に同一の率で膨張または収縮し、カソード側インターコネクタ部112がカソード側接点114やカソード電極105と実質的に同一の率で膨張または収縮するため、電池の一体性が維持され、電池の発電効率を低下させるような歪の発生が抑制されると説明されている。
特開2000‐133293号公報
燃料電池1000は、運転と停止とを繰り返し、激しい熱サイクルを受けても、アノード側インターコネクタ部111とアノード側接点113との間や、カソード側インターコネクタ部112とカソード側接点114との間には、クラックや剥離が発生しにくいものと考えられる。
しかしながら、燃料電池1000は、アノード側インターコネクタ部111とカソード側インターコネクタ部112との接合部分に何らの工夫がなされていないため、運転と停止とを繰り返し、激しい熱サイクルを受けることにより、アノード側インターコネクタ部111とカソード側インターコネクタ部112との接合部分にクラックや剥離が発生する虞があった。そして、アノード側インターコネクタ部111とカソード側インターコネクタ部112との接合部分にクラックや剥離が発生すると、アノード側インターコネクタ部111とカソード側インターコネクタ部112との間において、導電性が低下したり、断線したりする虞があった。その結果、燃料電池1000は、発電効率が低下したり、故障をしたりする虞があった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、その手段として本発明のセパレータは、アノード側主面およびカソード側主面を有する板状のセパレータ本体と、セパレータ本体のアノード側主面とカソード側主面との間を貫通して形成された孔に埋設された、導電性を有する少なくとも1つのインターコネクタと、を備え、インターコネクタは、孔の内部において相互に接合された、アノード側インターコネクタ部とカソード側インターコネクタ部とで構成され、アノード側インターコネクタ部は一端がアノード側主面に露出され、カソード側インターコネクタ部は一端がカソード側主面に露出され、アノード側インターコネクタ部の熱膨張係数と、カソード側インターコネクタ部の熱膨張係数とが異なり、アノード側インターコネクタ部とカソード側インターコネクタ部とのうち、熱膨張係数が大きい方に凸部が形成され、熱膨張係数が小さい方に凹部が形成され、凹部に凸部が嵌合されたものとする。
セパレータ本体の熱膨張係数が、アノード側インターコネクタ部およびカソード側インターコネクタ部のいずれの熱膨張係数よりも小さいことが好ましい。この場合には、凸部が形成されたアノード側インターコネクタ部またはカソード側インターコネクタ部の熱膨張係数が最も大きくなり、凹部が形成されたアノード側インターコネクタ部またはカソード側インターコネクタ部の熱膨張係数が中間の大きさになり、セパレータ本体の熱膨張係数が最も小さくなる。この結果、高温になり各構成要素が膨張したときには、凸部の外周面から凹部の内周面に圧縮応力がかかり、アノード側インターコネクタ部およびカソード側インターコネクタ部の外周面からセパレータ本体に形成された孔の内周面に圧縮応力がかる。すなわち、内側に配置された構成要素から、外側に配置された構成要素に対して順番に圧縮応力がかかるため、この圧縮応力は各構成要素に対して大きな負担とはならない。したがって、各構成要素および構成要素間にクラックや剥離が発生しにくい。なお、熱膨張係数が上記の順番どおりでないと、高熱になったときに構成要素間に隙間が発生し、構成要素間にクラックや剥離が発生する虞がある。
アノード側主面に、アノード側インターコネクタ部と接続されたアノード側接点を形成し、カソード側主面に、カソード側インターコネクタ部と接続されたカソード側接点を形成することも好ましい。この場合には、アノード側インターコネクタ部の密度とアノード側接点の密度とを、独立して、それぞれ最適化させることができる。すなわち、アノード側インターコネクタ部の密度を大きくして、アノード側インターコネクタ部の強度を向上させることができる。また、アノード側接点の空孔率を大きくし(密度を小さくし)、燃料の透過性を向上させ、発電効率を向上させることができる。同様に、カソード側インターコネクタ部の密度とカソード側接点の密度とを、独立して、それぞれ最適化させることができる。すなわち、カソード側インターコネクタ部の密度を大きくして、カソード側インターコネクタ部の強度を向上させることができる。また、カソード側接点の空孔率を大きくし(密度を小さくし)、空気の透過性を向上させ、発電効率を向上させることができる。
アノード側インターコネクタ部の熱膨張係数と、アノード側接点の熱膨張係数とが、同一、または、実質的に同一であり、カソード側インターコネクタ部の熱膨張係数と、カソード側接点の熱膨張係数とが、同一、または、実質的に同一であることも好ましい。この場合には、熱サイクルを受けても、アノード側インターコネクタ部とアノード側接点とが同一の率で膨張または収縮するため、アノード側インターコネクタ部とアノード側接点との接合部分にクラックや剥離が発生しにくい。同様に、熱サイクルを受けても、カソード側インターコネクタ部とカソード側接点とが同一の率で膨張または収縮するため、カソード側インターコネクタ部とカソード側接点との接合部分にクラックや剥離が発生しにくい。なお、熱膨張係数が実質的に同一であるとは、熱膨張係数の差が誤差の範囲内にある場合をいい、本発明においては熱膨張係数の差が±4.0%以内にある場合をいう。
アノード側インターコネクタ部に凸部が形成され、カソード側インターコネクタ部に凹部が形成され、凹部はカソード側インターコネクタ部を貫通した貫通孔であり、さらにカソード側接点に第2凹部が形成され、凸部は、貫通孔である凹部を突き抜け、先端が第2凹部に嵌合されるか、または、カソード側インターコネクタ部に凸部が形成され、アノード側インターコネクタ部に凹部が形成され、凹部はアノード側インターコネクタ部を貫通した貫通孔であり、さらにアノード側接点に第3凹部が形成され、凸部は、貫通孔である凹部を突き抜け、先端が第3凹部に嵌合されたものであることも好ましい。この場合には、アノード側インターコネクタ部の凸部が楔の役割を果たし、カソード側インターコネクタ部とカソード側接点との接合強度を向上させることができる。あるいは、カソード側インターコネクタ部の凸部が楔の役割を果たし、アノード側インターコネクタ部とアノード側接点との接合強度を向上させることができる。
本発明の燃料電池は、上述した、少なくとも1つの本発明のセパレータと、少なくとも2つの3層膜と、を備え、3層膜が、電解質層と、電解質層の一方主面に形成されたアノード電極と、電解質層の他方主面に形成されたカソード電極と、を備え、セパレータが、2つの前記3層膜の間に配置されたものとする。なお、3層膜は、アノード電極の上面にアノード集電電極が形成され、カソード電極の上面にカソード集電電極が形成されたものであってもよい。
本発明のセパレータは、アノード側インターコネクタ部とカソード側インターコネクタ部とのうち、熱膨張係数が大きい方に凸部を形成し、熱膨張係数が小さい方に凹部を形成し、凹部に凸部を嵌合しているため、アノード側インターコネクタ部とカソード側インターコネクタ部とが確実に接合されている。したがって、本発明のセパレータは、アノード側インターコネクタ部とカソード側インターコネクタ部との間の導電性が良好である。
また、本発明のセパレータは、アノード側インターコネクタ部とカソード側インターコネクタ部とのうち、熱膨張係数が大きい方に凸部を形成し、熱膨張係数が小さい方に凹部を形成しているため、高温になり凸部および凹部が膨張したときには、凸部の外周面から凹部の内周面へ圧縮応力がかかるが、この圧縮応力は凸部および凹部のいずれに対しても大きな負担とはならず、凹部と凸部との嵌合部分にクラックや剥離が発生しにくい。すなわち、凹部が形成されたアノード側インターコネクタ部またはカソード側インターコネクタ部は、その外周面がセパレータ本体によって保持されているため、凸部の外周面から凹部の内周面へ圧縮応力がかかっても、凸部および凹部のいずれに対しても大きな負担とはならず、凹部と凸部との嵌合部分にクラックや剥離が発生しにくい。なお、仮に、この関係が逆であり、熱膨張係数が小さい方に凸部を形成し、熱膨張係数が大きい方に凹部を形成した場合には、高温になり凸部および凹部が膨張したときには、凸部と凹部との間に隙間が発生して、凹部と凸部との嵌合部分にクラックや剥離が発生する虞がある。本発明のセパレータは、熱サイクルがかかっても、アノード側インターコネクタ部とカソード側インターコネクタ部との接合部分にクラックや剥離が発生しにくく、アノード側インターコネクタ部とカソード側インターコネクタ部との間において、導電性が低下したり、断線したりしにくい。
本発明の燃料電池は、本発明のセパレータを使用しているため、熱サイクルがかかっても、発電効率の低下や故障の発生が抑制されている。
図1(A)は、第1実施形態にかかるセパレータ100の平面図である、図1(B)は、セパレータ100の要部断面図である。 図2(A)〜(C)は、それぞれ、セパレータ100の製造方法の一例において実施される工程を示す断面図である。 図3(D)〜(F)は、図2(C)の続きであり、それぞれ、セパレータ100の製造方法の一例において実施される工程を示す断面図である。 第1実施形態にかかる燃料電池200を示す要部断面図である。 第2実施形態にかかるセパレータ300を示す断面図である。 第3実施形態にかかるセパレータ400を示す断面図である。 第4実施形態にかかるセパレータ500を示す断面図である。 図8(A)は、特許文献1に開示された燃料電池1000の断面図である。図8(B)は、燃料電池1000の要部断面図である。
以下、図面とともに、本発明を実施するための形態について説明する。なお、各実施形態は、本発明の実施の形態を例示的に示したものであり、本発明が実施形態の内容に限定されることはない。また、異なる実施形態に記載された内容を組合せて実施することも可能であり、その場合の実施内容も本発明に含まれる。また、図面は、明細書の理解を助けるためのものであって、模式的に描画されている場合があり、描画された構成要素または構成要素間の寸法の比率が、明細書に記載されたそれらの寸法の比率と一致していない場合がある。また、明細書に記載されている構成要素が、図面において省略されている場合や、個数を省略して描画されている場合などがある。
[第1実施形態]
(セパレータ100)
図1(A)、(B)に、それぞれ、第1実施形態にかかるセパレータ100を示す。ただし、図1(A)は、セパレータ100の平面図である。図1(B)は、セパレータ100の要部断面図であり、図1(A)の一点鎖線X-X部分を示している。
セパレータ100は、燃料電池の3層膜と3層膜との間に配置されて、燃料流路と空気流路とを区分するとともに、両側に配置された3層膜と3層膜との間の電気的接続をはかるためのものである。
セパレータ100は、板状のセパレータ本体1を備える。セパレータ本体1は、アノード側主面1Aとカソード側主面1Bとを有している。本実施形態においては、セパレータ本体1を、添加量3モル%のイットリア(Y)で安定化されたジルコニア(ZrO)であるイットリア安定化ジルコニア;3YSZによって作製した。セパレータ本体1の熱膨張係数は、10.5ppm/Kである。
ただし、セパレータ本体1の材質は任意であり、3YSZに代えて、たとえば、添加量8モル%のイットリアで安定化されたジルコニアである8YSZ(熱膨張係数=10.3ppm/K)や、添加量10モル%の酸化スカンジウム(Sc)と添加量1モル%の酸化セリウム(CeO)で安定化されたジルコニアである10Sc1CeSZ(熱膨張係数=9.9ppm/K)などによって作製してもよい。
セパレータ本体1には、アノード側主面1Aとカソード側主面1Bとの間を貫通して複数の孔2が形成されている。本実施形態においては、3行×4列のマトリックス状に12個の孔2を形成した。ただし、孔2の個数や配置は任意であり、個数を増減させたり、配置を変更させたりすることができる。
各孔2の内部に、導電性を有するインターコネクタ3が埋設されている。インターコネクタ3は、アノード側インターコネクタ部4と、カソード側インターコネクタ部5とで構成されている。アノード側インターコネクタ部4は一端がアノード側主面1Aに露出され、カソード側インターコネクタ部5は一端がカソード側主面1Bに露出されている。
アノード側インターコネクタ部4の材質には、セパレータ100を使用して作製する燃料電池の3層膜のアノード電極の熱膨張係数と、同一の熱膨張係数、または、できるだけ近い熱膨張係数の材質を使用することが好ましい。本実施形態においては、アノード側インターコネクタ部4を、Ni(金属)とScCeSZ(スカンジウム・セリウム安定化ジルコニア;セラミックス)とを主成分とするサーメットによって作製した。本実施形態のアノード側インターコネクタ部4の熱膨張係数は、15.8ppm/Kである。
ただし、アノード側インターコネクタ部4の材質は任意であり、NiとScCeSZとを主成分とするサーメットに代えて、たとえば、他の種類のサーメット(熱膨張係数は、金属の種類、セラミックスの種類、金属とセラミックスとの配合比率などによって変化する)や、アルカリ土類金属をドープしたLaCrO(熱膨張係数は9〜11ppm/K程度であるが、アルカリ土類金属のドープ量によって変化する)や、LaFeO(熱膨張係数は9〜11ppm/K程度であるが、アルカリ土類金属のドープ量によって変化する)や、Ag−Pd(熱膨張係数=20.7ppm/K)などによって作製してもよい。
カソード側インターコネクタ部5の材質には、セパレータ100を使用して作製する燃料電池の3層膜のカソード電極の熱膨張係数と、同一の熱膨張係数、または、できるだけ近い熱膨張係数の材質を使用することが好ましい。本実施形態においては、カソード側インターコネクタ部5を、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83-δ(LSCF)によって作製した。本実施形態のカソード側インターコネクタ部5の熱膨張係数は、14.8ppm/Kである。
ただし、カソード側インターコネクタ部5の材質は任意であり、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83-δに代えて、たとえば、La0.6Ca0.4MnO(熱膨張係数=10.5ppm/K)や、La0.7Sr0.3CoO(熱膨張係数=18.4ppm/K)や、La0.8Sr0.2MnO(熱膨張係数=12.4ppm/K)などによって作製してもよい。
アノード側インターコネクタ部4とカソード側インターコネクタ部5とのうち、熱膨張係数が大きい方に凸部が形成され、熱膨張係数が小さい方に凹部が形成されている。本実施形態においては、上述したとおり、アノード側インターコネクタ部4の熱膨張係数が15.8ppm/Kであり、カソード側インターコネクタ部5の熱膨張係数が14.8ppm/Kであるため、アノード側インターコネクタ部4に凸部4Xが形成され、カソード側インターコネクタ部5に凹部5Yが形成されている。そして、凹部5Yに、凸部4Xが嵌合されている。
本実施形態においては、凸部4Xを円筒形状にした。また、凹部5Yの空間部分を円筒形状にした。ただし、これらの形状は任意であり、他の形状に変更することができる。
セパレータ本体1のアノード側主面1Aに、アノード側接点6が形成されている。アノード側接点6は、アノード側インターコネクタ部4に接合され、電気的に接続されている。
本実施形態においては、アノード側接点6を、アノード側インターコネクタ部4の材質と同じ、NiとScCeSZとを主成分とするサーメットによって作製した。アノード側接点6の熱膨張係数は、アノード側インターコネクタ部4と同じ15.8ppm/Kである。
ただし、アノード側接点6は、燃料の透過性を向上させるために、内部に空孔が形成されている。したがって、アノード側接点6の密度は、アノード側インターコネクタ部4の密度よりも小さい。なお、空孔は、たとえば、Niの粉末と、ScCeSZの粉末と、バインダーと、溶剤とを混合して材料ペーストを作製する際に、バインダーの混合割合を高くしておくことによって形成することができる。あるいは、材料ペーストに、焼成の際に消失する物質を添加しておいてもよい。
なお、本実施形態においては、アノード側接点6の材質とアノード側インターコネクタ部4の材質とに同じものを使用したが、アノード側接点6の材質は任意であり、アノード側インターコネクタ部4の材質と異なるものを使用してもよい。ただし、アノード側接点6の熱膨張係数と、アノード側インターコネクタ部4の熱膨張係数とは、同一であるか、または、実質的に同一であることが好ましい。熱サイクルを受けた際に、アノード側接点6の材質とアノード側インターコネクタ部4とが、実質的に同じ率で膨張または収縮し、両者の間にクラックや剥離が発生しにくいからである。
セパレータ本体1のカソード側主面1Bに、カソード側接点7が形成されている。カソード側接点7は、カソード側インターコネクタ部5に接合され、電気的に接続されている。
本実施形態においては、カソード側接点7を、カソード側インターコネクタ部5の材質と同じ、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83-δによって作製した。カソード側接点7の熱膨張係数は、カソード側インターコネクタ部5と同じ14.8ppm/Kである。
ただし、カソード側接点7は、空気の透過性を向上させるために、内部に空孔が形成されている。したがって、カソード側接点7の密度は、カソード側インターコネクタ部5の密度よりも小さい。なお、空孔は、たとえば、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83-δの粉末と、バインダーと、溶剤とを混合して材料ペーストを作製する際に、バインダーの混合割合を高くしておくことによって形成することができる。あるいは、材料ペーストに、焼成の際に消失する物質を添加しておいてもよい。
なお、本実施形態においては、カソード側接点7の材質とカソード側インターコネクタ部5の材質とに同じものを使用したが、カソード側接点7の材質は任意であり、カソード側インターコネクタ部5の材質と異なるものを使用してもよい。ただし、カソード側接点7の熱膨張係数と、カソード側インターコネクタ部5の熱膨張係数とは、同一であるか、または、実質的に同一であることが好ましい。熱サイクルを受けた際に、カソード側接点7の材質とカソード側インターコネクタ部5とが、実質的に同じ率で膨張または収縮し、両者の間にクラックや剥離が発生しにくいからである。
セパレータ100は、アノード側インターコネクタ部4に凸部4Xを形成し、カソード側インターコネクタ部5に凹部5Yを形成し、凹部5Yに凸部4Xを嵌合させているため、アノード側インターコネクタ部4とカソード側インターコネクタ部5とが確実に接合されている。したがって、セパレータ100は、アノード側インターコネクタ部4とカソード側インターコネクタ部5との間の導電性が良好である。
また、セパレータ100は、熱膨張係数が大きいアノード側インターコネクタ部4に凸部4Xを形成し、熱膨張係数が小さいカソード側インターコネクタ部5に凹部5Yを形成しているため、高温になり凸部4Xおよび凹部5Yが膨張したときには、凸部4Xの外周面から凹部5Yの内周面へ圧縮応力がかかる。したがって、セパレータ100は、熱サイクルがかかっても、アノード側インターコネクタ部4とカソード側インターコネクタ部5との接合部分にクラックや剥離が発生しにくい。
また、セパレータ100は、セパレータ本体1の熱膨張係数が10.5ppm/Kであり、アノード側インターコネクタ部4の熱膨張係数15.8ppm/Kよりも小さく、かつ、カソード側インターコネクタ部5の熱膨張係数14.8ppm/Kよりも小さいため、高温になりインターコネクタ3(アノード側インターコネクタ部4、カソード側インターコネクタ部5)およびセパレータ本体1が膨張したときには、インターコネクタ3の外周面からセパレータ本体1の孔2の内周面へ圧縮応力がかかる。したがって、したがって、セパレータ100は、熱サイクルがかかっても、インターコネクタ3とセパレータ本体1との界面に、クラックや剥離が発生しにくい。
(セパレータ100の製造方法の一例)
セパレータ100は、たとえば、図2(A)〜図3(F)に示す工程を経て作製することができる。
まず、3YSZの粉末と、バインダーと、溶剤とを所定の割合で混合して、セパレータ本体1を作製するための材料ペーストを作製する。続いて、図2(A)に示すように、作製した材料ペーストを使い、ドクターブレード法などの方法によって、セパレータ本体1を作製するためのセラミックグリーンシート1’を作製する。セラミックグリーンシート1’は、単層で使用してもよいし、複数枚を重ねて圧着して多層にして使用してもよい。
次に、図2(B)に示すように、ドリルでの切削、レーザー加工などの方法によって、セラミックグリーンシート1’に両主面間を貫通する孔2を形成する。
次に、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83−δの粉末と、バインダーと、溶剤を所定の割合で混合して、カソード側インターコネクタ部5を作製するための材料ペースト5’を作製し、図2(C)に示すように、セラミックグリーンシート1’に形成した孔2の内部に、孔2が半分程度埋まるように充填する。
次に、図3(D)に示すように、孔2に充填された材料ペースト5’に、ドリルでの切削、レーザー加工などの方法によって、凹部5Yを形成する。
次に、Niの粉末と、ScCeSZの粉末と、バインダーと、溶剤を所定の割合で混合して、アノード側インターコネクタ部4を作製するための材料ペースト4’を作製し、図3(E)に示すように、セラミックグリーンシート1’に形成され孔2の内部に充填する。なお、孔2の内部の下半分には、既に、カソード側インターコネクタ部5を作製するための材料ペースト5’が充填されているため、材料ペースト4’は材料ペースト5’の上に充填する。また、材料ペースト5’には、上述したように凹部5Yが形成されているため、材料ペースト4’は、凹部5Yの内部にも充填する。なお、凹部5Yの内部に充填された材料ペースト4’が、凸部4Xになる。
次に、Niの粉末と、ScCeSZの粉末と、バインダーと、溶剤を所定の割合で混合して、アノード側接点6を作製するための材料ペースト6’を作製する。ただし、材料ペースト6’は、内部に多くの空孔を形成する必要があるため、アノード側インターコネクタ部4を作製するための材料ペースト4’よりもバインダーの混合割合を高くしておく。あるいは、空孔を形成するために、焼成の際に消失する物質を添加しておいてもよい。同様に、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83−δの粉末と、バインダーと、溶剤を所定の割合で混合して、カソード側接点7を作製するための材料ペースト7’を作製する。ただし、材料ペースト7’は、内部に多くの空孔を形成する必要があるため、カソード側インターコネクタ部5を作製するための材料ペースト5’よりもバインダーの混合割合を高くしておく。あるいは、空孔を形成するために、焼成の際に消失する物質を添加しておいてもよい。
次に、図3(F)に示すように、セラミックグリーンシート1’のアノード側主面1Aにアノード側接点6を作製するための材料ペースト6’を印刷し、セラミックグリーンシート1’のカソード側主面1Bにカソード側接点7を作製するための材料ペースト7’を印刷する。
最後に、図示しないが、セラミックグリーンシート1’を、材料ペースト4’、5’、6’、7’とともに焼成して、セパレータ100を完成させる。なお、セラミックグリーンシート1’は、セパレータ100を使って作製する燃料電池の3層膜を作製するためのセラミックグリーンシートと合体させたうえで、同時に焼成するようにしてもよい。
(燃料電池200)
図4に、第1実施形態にかかる燃料電池200を示す。ただし、図4は、燃料電池200の要部断面図である。
燃料電池200は、上述したセパレータ100を使用して作製されている。
燃料電池200は、発電要素である3つの3層膜(セル)50と、2つのセパレータ100とを備える。
3層膜50は、電解質層51を備える。本実施形態においては、電解質層51を、添加量10モル%の酸化スカンジウム(Sc)と添加量1モル%の酸化セリウム(CeO)で安定化されたジルコニアである10Sc1CeSZによって作製した。ただし、電解質層51の材質は任意であり、他のものを使用してもよい。
電解質層51の下側主面に、アノード電極52が形成されている。本実施形態においては、アノード電極52を、セパレータ100のアノード側接点6の材質およびアノード側インターコネクタ部4と同じ、NiとScCeSZとを主成分とするサーメットによって作製した。ただし、アノード電極52の材質は任意であり、他のものを使用してもよい。
電解質層51の上側主面に、カソード電極53が形成されている。本実施形態においては、カソード電極53を、セパレータ100のカソード側接点7の材質およびカソード側インターコネクタ部5と同じ、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83−δ(LSCF)によって作製した。ただし、カソード電極53の材質は任意であり、他のものを使用してもよい。
燃料電池200は、3つの3層膜50と、2つのセパレータ100とが、交互に積層されている。また、積層された3層膜50とセパレータ100との積層体の上下に、それぞれ、一定の空間を設けて、板状部材60が配置されている。この結果、セパレータ100のアノード側接点6が、一方側に隣接する3層膜50のアノード電極52に電気的に接続され、セパレータ100のカソード側接点7が、他方側に隣接する別の3層膜50のカソード電極53に電気的に接続される。また、3層膜50のアノード電極52と、セパレータ100または板状部材60との間の空間が、燃料流路71を構成する。そして、3層膜50のカソード電極53と、セパレータ100または板状部材60との間の空間が、空気流路72を構成する。
燃料電池200は、燃料流路71に水素を含有したガスを通し、空気流路に72に空気を通すことによって発電し、最も下に積層された3層膜50のアノード電極52と、最も上に積層された3層膜50のカソード電極53との間から電圧が出力される。
燃料電池200は、アノード電極52と、アノード側接点6と、アノード側インターコネクタ部4とが、いずれもNiとScCeSZとを主成分とするサーメットによって作製されおり、熱サイクルを受けると、これらは実質的に同一の率で膨張または収縮する。同様に、燃料電池200は、カソード電極53と、カソード側接点7と、カソード側インターコネクタ部5とが、いずれもLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83−δ(LSCF)によって作製されおり、熱サイクルを受けると、これらは実質的に同一の率で膨張または収縮する。さらに、燃料電池200は、熱膨張係数が大きいアノード側インターコネクタ部4に凸部4Xが形成され、熱膨張係数が小さいカソード側インターコネクタ部5に凹部5Yが形成され、凹部5Yに凸部4Xが嵌合された、熱サイクルを受けてもアノード側インターコネクタ部4とカソード側インターコネクタ部5との接合が強度に維持されるセパレータ100を使用している。したがって、燃料電池200は、熱サイクルをうけても、構成要素あるいは構成要素間にクラックや剥離が発生しにくく、長期間にわたって発電効率が低下したり故障したりすることなく使用することができる。
[第2実施形態]
図5に、第2実施形態にかかるセパレータ300を示す。ただし、図5は、セパレータ300の要部断面図である。
セパレータ300は、上述した第1実施形態にかかるセパレータ100の構造の一部に変更を加えた。ただし、セパレータ300は、セパレータ100から、各構成要素の材質は変更していない。
セパレータ300は、アノード側インターコネクタ部4に形成した凸部34Xを、セパレータ100の凸部4Xよりも長くした。また、セパレータ300は、カソード側インターコネクタ部5に形成した凹部35Yの深さを、セパレータ100の凹部5Yよりも大きくした。凹部35Yはカソード側インターコネクタ部5を貫通して形成されており、凸部34Xの先端は、セパレータ本体1のカソード側主面1Bに達し、カソード側接点7に接している。
セパレータ300は、セパレータ100よりも、アノード側インターコネクタ部4とカソード側インターコネクタ部5と接合強度が、さらに高くなっている。
[第3実施形態]
図6に、第3実施形態にかかるセパレータ400を示す。ただし、図6は、セパレータ400の要部断面図である。
セパレータ400は、上述した第2実施形態にかかるセパレータ300に、さらに変更を加えた。具体的には、セパレータ400は、アノード側インターコネクタ部4に形成した凸部44Xの長さを、セパレータ300の凸部34Xよりも、さらに長くした。凸部44Xは、カソード側インターコネクタ部5に形成された凹部45Y(貫通孔)を突き抜け、先端がカソード側接点7に形成された第2凹部47Zに嵌合されている。
セパレータ400は、アノード側インターコネクタ部4に形成された凸部44Xが楔の役割を果たすため、カソード側インターコネクタ部5とカソード側接点7との接合強度が、さらに向上している。
[第4実施形態]
図7に、第4実施形態にかかるセパレータ500を示す。ただし、図7は、セパレータ500の要部断面図である。
セパレータ500は、第1実施形態にかかるセパレータ100に変更を加えた。具体的には、セパレータ500は、アノード側インターコネクタ部54、カソード側インターコネクタ部55、アノード側接点56、カソード側接点57の材質を、それぞれ、セパレータ100のアノード側インターコネクタ部4、カソード側インターコネクタ部5、アノード側接点6、カソード側接点7の材質から変更した。
セパレータ500は、アノード側インターコネクタ部54およびアノード側接点56を、La0.8Ca0.2CrOによって作製した。La0.8Ca0.2CrOの熱膨張係数は、10.5ppm/Kである。
また、セパレータ500は、カソード側インターコネクタ部55およびカソード側接点57を、La0.7Sr0.3CoOによって作製した。La0.7Sr0.3CoOの熱膨張係数は、18.4ppm/Kである。
セパレータ500は、La0.7Sr0.3CoOによって作製されたカソード側インターコネクタ部55の熱膨張係数(18.4ppm/K)が、La0.8Ca0.2CrOによって作製されたアノード側インターコネクタ部54の熱膨張係数(10.5ppm/K)よりも大きいので、カソード側インターコネクタ部55に凸部55Xを形成し、アノード側インターコネクタ部54に凹部54Yを形成した。そして、凹部54Yに凸部55Xを嵌合させた。
セパレータ500も、セパレータ100と同様に、熱サイクルがかかっても、アノード側インターコネクタ部54とカソード側インターコネクタ部55との接合部分にクラックや剥離が発生しにくい。
以上、第1実施形態にかかるセパレータ100、燃料電池200、第2実施形態にかかるセパレータ300、第3実施形態にかかるセパレータ400、第4実施形態にかかるセパレータ500について説明した。しかしながら、本発明が上述した内容に限定されることはなく、発明の趣旨に沿って、種々の変更をなすことができる。
たとえば、セパレータ100、300、400、500を構成するセパレータ本体1、アノード側インターコネクタ部4、54、カソード側インターコネクタ部5、55、アノード側接点6、56、カソード側接点7、57の材質は、それぞれ一例を示したものであり、それぞれ変更することができる。
また、セパレータ100、300、400、500では、セパレータ本体1のアノード側主面1Aにアノード側接点6、56を形成し、セパレータ本体1のカソード側主面1Bにカソード側接点7、57を形成したが、アノード側接点6、56およびカソード側接点7、57は、省略することもできる。なお、この場合には、アノード側インターコネクタ部4、54の一端をアノード側主面1Aから突出させてアノード側接点とし、カソード側インターコネクタ部5、55の一端をカソード側主面1Bから突出させてカソード側接点とする。
また、第1実施形態においてセパレータ100の製造方法について説明したが、当該製造方法はセパレータ100の製造方法の一例であり、他の方法でセパレータ100を作製してもよい。たとえば、予め焼成して作製されたセパレータ本体1に形成された孔2に、予め焼成して作製されたアノード側インターコネクタ部4と、予め焼成して作製されたカソード側インターコネクタ部5とを、それぞれ圧入する方法によって、セパレータ100を作製してもよい。なお、この場合において、予め、アノード側インターコネクタ部4とアノード側接点6とを焼成により一体的に作製し、カソード側インターコネクタ部5とカソード側接点7とを焼成により一体的に作製することも好ましい。
また、燃料電池200では、3つの3層膜50と、2つのセパレータ100とを積層したが、これらの個数は任意であり、それぞれ増減することができる。
また、燃料電池200の3層膜50において、アノード電極52の上面にアノード集電電極を形成し、カソード電極53の上面にカソード集電電極を形成してもよい。
また、燃料電池200の3層膜50の電解質層51、アノード電極52、カソード電極53の材質は、それぞれ一例を示したものであり、それぞれ変更することができる。
1・・・セパレータ本体
1A・・・アノード側主面
1B・・・カソード側主面
2・・・孔
3・・・インターコネクタ
4、54・・・アノード側インターコネクタ部
4X、34X、44X・・・凸部
54Y・・・凹部
5、55・・・カソード側インターコネクタ部
5Y、35Y、45Y・・・凹部
55X・・・凸部
6、56・・・アノード側接点
7、57・・・カソード側接点
1’・・・セラミックグリーンシート
4’、5’、6’、7’・・・材料ペースト
50・・・3層膜(セル)
51・・・電解質層
52・・・アノード電極
53・・・カソード電極
60・・・板状部材
71・・・燃料流路
72・・・空気流路
100、300、400、500・・・セパレータ
200・・・燃料電池

Claims (6)

  1. アノード側主面およびカソード側主面を有する板状のセパレータ本体と、
    前記セパレータ本体の前記アノード側主面と前記カソード側主面との間を貫通して形成された孔に埋設された、導電性を有する少なくとも1つのインターコネクタと、を備えたセパレータであって、
    前記インターコネクタは、前記孔の内部において相互に接合された、アノード側インターコネクタ部とカソード側インターコネクタ部とで構成され、
    前記アノード側インターコネクタ部は一端が前記アノード側主面に露出され、前記カソード側インターコネクタ部は一端が前記カソード側主面に露出され、
    前記アノード側インターコネクタ部の熱膨張係数と、前記カソード側インターコネクタ部の熱膨張係数とが異なり、
    前記アノード側インターコネクタ部と前記カソード側インターコネクタ部とのうち、熱膨張係数が大きい方に凸部が形成され、熱膨張係数が小さい方に凹部が形成され、
    前記凹部に前記凸部が嵌合された、セパレータ。
  2. 前記セパレータ本体の熱膨張係数が、前記アノード側インターコネクタ部および前記カソード側インターコネクタ部のいずれの熱膨張係数よりも小さい、請求項1項に記載されたセパレータ。
  3. 前記アノード側主面に、前記アノード側インターコネクタ部と接続されたアノード側接点が形成され、
    前記カソード側主面に、前記カソード側インターコネクタ部と接続されたカソード側接点が形成された、請求項1または2に記載されたセパレータ。
  4. 前記アノード側インターコネクタ部の熱膨張係数と、前記アノード側接点の熱膨張係数とが、同一、または、実質的に同一であり、
    前記カソード側インターコネクタ部の熱膨張係数と、前記カソード側接点の熱膨張係数とが、同一、または、実質的に同一である、請求項3に記載されたセパレータ。
  5. 前記アノード側インターコネクタ部に前記凸部が形成され、前記カソード側インターコネクタ部に前記凹部が形成され、
    前記凹部は前記カソード側インターコネクタ部を貫通した貫通孔であり、
    さらに前記カソード側接点に第2凹部が形成され、
    前記凸部は、貫通孔である前記凹部を突き抜け、先端が前記第2凹部に嵌合されるか、
    または、前記カソード側インターコネクタ部に前記凸部が形成され、前記アノード側インターコネクタ部に前記凹部が形成され、
    前記凹部は前記アノード側インターコネクタ部を貫通した貫通孔であり、
    さらに前記アノード側接点に第3凹部が形成され、
    前記凸部は、貫通孔である前記凹部を突き抜け、先端が前記第3凹部に嵌合された、請求項3または4に記載されたセパレータ。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載された少なくとも1つのセパレータと、
    少なくとも2つの3層膜と、を備えた燃料電池であって、
    前記3層膜は、電解質層と、前記電解質層の一方主面に形成されたアノード電極と、前記電解質層の他方主面に形成されたカソード電極と、を備え、
    前記セパレータが、2つの前記3層膜の間に配置された、燃料電池。

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