JP6908253B2 - 鉄道車両用カーペット - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、鉄道車両に敷設されるカーペットに関する。
従来から、鉄道車両、バス、自動車用の内装材には、火災時の安全性を高めるために優れた難燃性を備えていることが求められている。
特許文献1においては、固形分換算で100重量部の被覆材と10〜150重量部の熱膨張性黒鉛を含む水性裏打ち材を布地の裏面に塗布して乾燥させた難燃性布地が開示されている。
なお、出願人は特許文献2を出願しており、パイル層が設けられた地組織の裏面にバッキング層が形成された難燃性布帛において、前記パイル層を構成するパイル糸が、ナイロン6・6繊維50〜90重量%と、非溶融繊維10〜50重量%との混紡糸からなり、前記地組織を構成する地糸が、ポリエステル繊維50〜90重量%と、非溶融繊維10〜50重量%との混合糸からなり、前記バッキング層が、難燃剤を含む樹脂組成物からなる難燃性パイル布帛を開示している。
特開2001−73275号公報 特開平8−209486号公報
特許文献1では、自動車用途の燃焼性には優れた効果を発揮することができる。しかしながら、鉄道車両用途で求められる表面層からの燃焼を抑制することができない恐れがある。
特許文献2では、鉄道車両の座席シート表皮材として、十分な引張強度を有し、耐摩耗性に優れ、良好な難燃性を有するパイル布帛を得ることができる。しかしながら、鉄道車両の床面に用いられるカーペットには、軽量であると共に、耐久性及び難燃性に優れていることが求められているだけでなく、さらに寸法安定性に優れていることも求められている。
本発明は、かかる技術的背景を鑑みてなされたものであって、軽量で、かつ、寸法安定性及び耐久性に優れ、鉄道車両用の燃焼性に優れた鉄道車両用カーペットを提供することが目的である。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1] 基布の上面にパイルが植設されてなるパイル布帛層と、該パイル布帛層の下面に難燃剤を含有する樹脂層と、を備えたカーペットであって、前記パイルを構成する繊維がナイロン6・6繊維であり、前記パイルの目付が500g/m〜650g/mであり、 前記基布がポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維からなる織布であり、前記カーペットの重量が1000g/m〜1300g/mであることを特徴とする鉄道車両用カーペット。
[2] 前記基布は、JIS L 1021−10:2007(水及び熱の影響による寸法変化の試験方法)に準拠して、温度20±2℃、湿度65±4%の条件で試験片を48時間放置した後の寸法変化率が−0.5%〜0.5%である前項1に記載の鉄道車両用カーペット。
[3] 前記基布の目付が130g/m〜250g/mである前項1又は2に記載の鉄道車両用カーペット。
[4] 前記基布の経密度が45本/インチ〜70本/インチであり、前記基布の緯密度が35本/インチ〜65本/インチである前項1〜3のいずれか1項に記載の鉄道車両用カーペット。
[1]の発明では、基布の上面にパイルが植設されてなるパイル布帛層と、パイル布帛層の下面に難燃剤を含有する樹脂層と、を備えたカーペットであって、パイルを構成する繊維がナイロン6・6繊維であり、パイルの目付が500g/m〜650g/mであり、基布がポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維からなる織布であり、カーペットの重量が1000g/m〜1300g/mであるから、軽量、かつ、寸法安定性に優れると共に、耐久性及び鉄道車両用の燃焼性にも優れた鉄道車両用カーペットを提供することができる。
[2]の発明では、基布は、JIS L 1021−10:2007(水及び熱の影響による寸法変化の試験方法)に準拠して、温度20±2℃、湿度65±4%の条件で試験片を48時間放置した後の寸法変化率が−0.5%〜0.5%であるから、カーペットの寸法安定性を向上させることができる。
[3]の発明では、基布の目付が130g/m〜250g/mであるから、軽量であると共に、タフト性を向上させることができる。
[4]の発明では、基布の経密度が45本/インチ〜70本/インチであり、前記基布の緯密度が35本/インチ〜65本/インチであるから、ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維からなる織布を形成することができ、軽量であると共に、タフト性をより向上させることができる。
本発明に係る鉄道車両用カーペットの一実施形態を示す断面図である。
本発明に係る鉄道車両用カーペットの一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の鉄道車両用カーペット1は、基布3の上面にパイル2が植設されてなるパイル布帛層4と、該パイル布帛層4の下面に難燃剤を含有する樹脂層5と、を備えたカーペットであって、前記パイル2を構成する繊維がナイロン6・6繊維であり、前記パイル2の目付が500g/m〜650g/mであり、前記基布3がポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維からなる織布であり、前記カーペットの重量が1000g/m〜1300g/mであることを特徴とする。
前記パイル布帛層4は、基布3の上面にパイル2が植設されてなる。
前記パイル2の目付としては、500g/m〜650g/mであることが必要である。500g/m未満では燃焼性、耐久性が得られず、650g/mを超えても重量が重くなるため、好ましくない。中でも、570g/m〜610g/mであることがより好ましい。
前記パイル2を構成する繊維がナイロン6・6繊維である必要がある。前記パイル2を構成する繊維をナイロン6・6繊維にすることで、耐久性を向上させることができると共に、難燃性を向上させることができる。
前記パイル2の形態は、特に限定されるものではないが、ループパイルであることが好ましい。
前記パイル2を構成する繊維の太さとしては、2000デニール〜3000デニールであることが好ましく、中でも2300デニール〜2600デニールであることがより好ましい。
図1に示すように、前記パイル2のパイル長Lは、3mm〜6mmであることが好ましい。3mm以上であることで意匠性を確保することができ、6mm未満であることで軽量性を確保することができる。中でも、4mm〜5mmであることがより好ましい。なお、パイル長Lとは前記基布3の上面からパイル2の頂点までの距離を意味している。
前記基布3がポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維からなる織布である必要がある。
前記基布3を構成する繊維としては、ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維である必要がある。基布3を構成する繊維をポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維にすることで、難燃性とカーペットの寸法安定性を向上させることができる。
前記織布の組織としては、平織であることが好ましい。
前記基布3の目付としては、130g/m〜250g/mであることが好ましい。130g/m未満では、基布3の上面にパイル2が植設しにくくなり、250g/mを超えても、重量が重くなるため、好ましくない。中でも170g/m〜190g/mがより好ましい。
前記基布3の経密度としては、45本/インチ〜70本/インチであることが好ましく、中でも50本/インチ〜60本/インチであることがより好ましい。
前記基布3の緯密度としては、35本/インチ〜65本/インチであることが好ましく、中でも40本/インチ〜50本/インチであることがより好ましい。
前記基布3を構成する経糸の太さが、300デニール〜400デニールであることが好ましく、中でも340デニール〜360デニールであることがより好ましい。
前記基布3を構成する緯糸の太さが、300デニール〜400デニールであることが好ましく、中でも340デニール〜360デニールであることがより好ましい。
前記基布3の寸法変化率をJIS L 1021−10(水及び熱の影響による寸法変化の試験方法)に準拠して、温度20±2℃、湿度65±4%の条件で試験片を48時間放置した後の寸法変化率が−0.5%〜0.5%であることが好ましい。−0.5%を超えてもカーペットでの寸法安定性が悪くなり、0.5%を超えてもカーペットでの寸法安定性が悪くなるため、好ましくない。寸法が収縮した場合は、数字の前に−(マイナス)記号を付し、伸びた場合は、数字の前に+(プラス)記号を付しているので、絶対値評価となり、数値が大きくなるほど、寸法安定性が悪くなることを意味している。JIS L 1021−10(水及び熱の影響による寸法変化の試験方法)の条件としては、まず試験片を乾熱オーブンで60℃×2時間放置する。60℃×2時間放置した後、試験片を20℃の水槽に2時間浸漬させる。2時間浸漬後、試験片を取り出し、試験片に付着した余分な水分を拭き取る。試験片の水分を拭き取った後、試験片を乾熱オーブンで60℃×24時間放置する。24時間放置後、温度20±2℃、湿度65±4%の条件下で、試験片を48時間放置する。48時間放置後の試験片の寸法変化率を測定する。なお、特許請求の範囲及び明細書に記載されている「温度20±2℃、湿度65±4%の条件で試験片を48時間放置した後の寸法変化率」とは、60℃×2時間の乾熱オーブンをしてから、20℃の水槽に2時間浸漬し、温度20±2℃、湿度65±4%の条件下で48時間放置した後の寸法変化率を表している。
前記樹脂層5には、難燃剤を含有する必要がある。難燃剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられ、中でも、水酸化アルミニウムがより好ましい。
前記樹脂層5に用いられる樹脂は、特に限定されるものではないが、例えば、SBR(スチレン−ブタジエン−ゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、MBR(メチルメタクリレート−ブタジエンゴム)、アクリル系樹脂等が挙げられ、中でもSBR(スチレン−ブタジエン−ゴム)であることがより好ましい。
前記樹脂層5の形成量は、370g/m〜500g/mであることが好ましい。370g/m未満では耐久性が得られず、500g/mを超えても、コストが上昇するだけでなく、重量が重くなるため、好ましくない。中でも400g/m〜470g/mであることがより好ましい。なお、前記樹脂層5の形成量とは、樹脂をパイル布帛層4の下面に塗布し、加熱工程で塗布した樹脂を乾燥した後の重量を意味する。
前記カーペットの重量としては、1000g/m〜1300g/mであることが必要である。1000g/m未満では耐久性が悪くなり、1300g/mを超えても、コストが上昇するだけでなく、重量が重くなるため、好ましくない。中でも1000g/m〜1200g/mであることがより好ましい。
本発明に係る鉄道車両用カーペット1の製造方法について工程別に説明する。まず、織機を用いて織布からなる基布3を形成する。次に、タフト機を用いて、あらかじめ別工程で作成した基布3の上面にパイル2を植設して、パイル布帛層4を形成する。次に、ロールコーター等を用いてパイル布帛層4の下面側に樹脂を塗布した後に、公知のテンター乾燥機で加熱を行い、樹脂層5を形成し、最終製品としての鉄道車両用カーペット1が得られる。
前記基布3を形成する工程と、前記パイル布帛層4を形成する工程とは、別工程である。
前記基布3を形成する工程としては、織機を用いて行う。
前記基布3の上面にパイル2を植設する工程としては、タフト機を用いて行う。
前記樹脂層5を形成するための樹脂を塗布する方法としては、特に限定されるものではないが、ロールコーター、ナイフコーター、スプレー等が挙げられ、中でもロールコーターで塗布する方法がより好ましい。
前記樹脂層5を形成するための加熱装置としては、特に限定されるものではないが、例えば、テンター乾燥機、加熱ヒーター、加熱炉が挙げられ、中でも、テンター乾燥機であることがより好ましい。
前記樹脂層5を形成するための加熱温度としては、110℃〜160℃であることが好ましく、中でも、130℃〜150℃であることがより好ましい。
前記樹脂層5には、発泡剤、充填剤などの各種添加剤を適宜含有せしめてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<使用材料>
(基布A)経糸(ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維、太さ354デニール、経密度69本/インチ)と緯糸(ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維、太さ354デニール、緯密度60本/インチ)を用いて平織で目付220g/mに形成された織布。
(基布B)経糸(ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維、太さ354デニール、経密度59本/インチ)と緯糸(ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維、太さ354デニール、緯密度50本/インチ)を用いて平織で目付187g/mに形成された織布。
(基布C)経糸(ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維、太さ354デニール、経密度52本/インチ)と緯糸(ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維、太さ354デニール、緯密度42本/インチ)を用いて平織で目付165/mに形成された織布。
(基布D)経糸(ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維、太さ354デニール、経密度47本/インチ)と緯糸(ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維、太さ354デニール、緯密度37本/インチ)を用いて平織で目付140g/mに形成された織布。
(樹脂層を形成するための樹脂)
SBR(スチレン−ブタジエン−ゴム)ラテックス組成物(SBRベース樹脂100部、水酸化アルミニウム200部、固形分45%)
<実施例1>
あらかじめ作成した基布Aに、ナイロン6・6繊維からなるパイルを用いてパイルの目付が目付600g/mになるようにタフトして、パイル布帛層を得た。得られたパイル布帛層の裏面側にあらかじめ作成しておいた樹脂層を形成するための樹脂をロールコーターで塗布し、乾燥機で130℃×5分で加熱し、図1に示す鉄道車両用カーペット1を得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は400g/mであった。
<実施例2>
あらかじめ作成した基布Aに、ナイロン6・6繊維からなるパイルを用いてパイルの目付を530g/mになるようにタフトした以外は、実施例1と同様にして、鉄道車両用カーペット1を得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は400g/mであった。
<実施例3>
あらかじめ作成した基布Aに、ナイロン6・6繊維からなるパイルを用いてパイルの目付を630g/mになるようにタフトした以外は、実施例1と同様にして、鉄道車両用カーペット1を得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は400g/mであった。
<実施例4>
あらかじめ作成した基布Aの代わりに基布Bを使用した以外は、実施例1と同様にして、鉄道車両用カーペット1を得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は480g/mであった。
<実施例5>
あらかじめ作成した基布Aの代わりに基布Cを使用した以外は、実施例2と同様にして、鉄道車両用カーペット1を得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は400g/mであった。
<実施例6>
あらかじめ作成した基布Aの代わりに基布Dを使用した以外は、実施例3と同様にして、鉄道車両用カーペット1を得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は380g/mであった。
<比較例1>
ポリフェニレンサルファイド繊維からなる基布の代わりにポリプロピレン繊維(PP)からなる基布(200g/m)を使用した以外は、実施例1と同様にして、鉄道車両用カーペットを得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は400g/mであった。
<比較例2>
あらかじめ作成した基布Aに、ナイロン6・6繊維からなるパイルを用いてパイルの目付を450g/mになるようにタフトした以外は、実施例1と同様にして、鉄道車両用カーペットを得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は400g/mであった。
<比較例3>
あらかじめ作成した基布Aに、ナイロン6・6繊維からなるパイルを用いてパイルの目付を800g/mになるようにタフトした以外は、実施例1と同様にして、鉄道車両用カーペットを得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は550g/mであった。
<比較例4>
あらかじめ作成した基布Bに、ナイロン6・6繊維からなるパイルを用いてパイルの目付を440g/mになるようにタフトした以外は、実施例1と同様にして、鉄道車両用カーペットを得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は370g/mであった。
<比較例5>
ポリフェニレンサルファイド繊維からなる基布の代わりにレーヨン繊維からなる基布(175g/m)を使用した以外は、実施例1と同様にして、鉄道車両用カーペットを得た。なお、乾燥後の樹脂層の形成量は430g/mであった。
なお、基布の寸法安定率は、下記の水及び熱の影響による寸法変化の試験方法により測定された基布の寸法安定率(%)である。
<基布の水及び熱の影響による寸法変化の試験方法>
基布の寸法変化率をJIS L 1021−10(水及び熱の影響による寸法変化の試験方法)に準拠して、試験片を60℃×2時間の乾熱オーブンを放置した。2時間放置した後に試験片を20℃の水槽に2時間浸漬させた。2時間浸漬後、試験片を取り出し、試験片に付着した余分な水分を拭き取った。試験片の水分を拭き取った後、試験片を乾熱オーブンで60℃×24時間放置する。24時間放置後、試験片を温度20±2℃、湿度65±4%の条件下で48時間放置した。48時間放置後に、寸法変化率を測定した。なお、特許請求の範囲及び明細書に記載されている「温度20±2℃、湿度65±4%の条件で試験片を48時間放置した後の寸法変化率」とは、60℃×2時間の乾熱オーブンをしてから、20℃の水槽に2時間浸漬し、温度20±2℃、湿度65±4%の条件下で48時間放置した後の寸法変化率を表している。
Figure 0006908253
上記のようにして得られた各鉄道車両用カーペットに対して、下記評価方法に基づいて評価を行った。これらの評価結果を表1に示す。
<軽量性評価法>
JIS L 1021−4:2007に準拠して、カーペットの重量(g/m)を測定し、下記の判定基準に基づいて評価し、「○」以上を合格とした。
(判定基準)
「◎」・・・1000g/m以上〜1200g/m以下
「○」・・・1200g/mを超えて〜1300g/m以下
「×」・・・1300g/mを超えた場合
<耐久性評価法>
JIS L 1021−11:2007に準拠して、摩耗輪(H−38)、荷重(9.8N)、1000回転の条件で試験を行い、摩耗強さ(mg)を測定し、下記の判定基準に基づいて評価し、「○」以上を合格とした。
(判定基準)
「◎」・・・200mg未満
「○」・・・200mg以上〜500mg未満
「×」・・・500mg以上
<燃焼性評価法>
燃焼性試験法(運輸省鉄道車輌用材料燃焼試験「A−A基準」に準拠)
182mm×257mmのサイズに切り取った鉄道車両用カーペットを、その表面(パイル側)を斜め下方に向けて、45°に傾斜させた状態で保持し、直径17.5mm、高さ7.1mmの鉄製アルコール容器を、その底の中心がカーペットの表面中心の垂直下方25.4mm(1inch)のところにくるように、コルク等の熱伝導率の低い材質の設置台上に載置する。そして、アルコール容器内に0.5ccの純エチルアルコールを注入して着火し、燃料が燃えつきるまで放置した後、下記の判定基準に基づいて評価し、「○」以上を合格とした。
(判定基準)
アルコールの燃焼中と燃焼後とに分けて、燃焼中はカーペットへの着火、着炎、発煙状態、炎の状態等を観察し、燃焼後は、残炎、残じん、炭化、変形状態を調査し、表2の燃焼性判定基準に基づいて、不燃性、極難燃性、難燃性、緩焼性、可燃性の各区分のいずれに該当するか判定した。なお、不燃性、極難燃性、難燃性を「○」で表し、緩燃性、可燃性を「×」で表し、「○」以上を合格とした。
Figure 0006908253
<カーペットの寸法安定評価法>
作成したカーペットの寸法変化率をJIS L 1021−10:2007(水及び熱の影響による寸法変化の試験方法)に準拠して、各カーペットサンプルを60℃×2時間の乾熱オーブンを放置した。2時間放置した後に各カーペットサンプルを20℃の水槽に2時間浸漬させた。2時間浸漬した後、各カーペットサンプルを取り出し、各カーペットサンプルに付着した余分な水分を拭き取った。各カーペットサンプルの水分を拭き取った後、各カーペットサンプルを乾熱オーブンで60℃×24時間放置した。24時間放置した後、各カーペットサンプルを温度20±2℃、湿度65±4%の条件下で48時間放置した。48時間放置した後に、カーペットサンプルの寸法変化率を測定した。「温度20±2℃、湿度65±4%の条件で各カーペットサンプルを48時間放置した後の寸法変化率」とは、60℃×2時間の乾熱オーブンをしてから、20℃の水槽に2時間浸漬し、温度20±2℃、湿度65±4%の条件で48時間放置した後のカーペットサンプルの寸法変化率を表している。各カーペットサンプルの水及び熱の影響による寸法変化率が−0.6%〜0.6%の範囲内でもあるものを「○」とし、それ以外のものを「×」として、「○」以上を合格とした。
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜6の鉄道車両用カーペットは、軽量であると共に、寸法安定性、耐久性に優れ、鉄道車両用の燃焼性にも優れていた。
これに対して、比較例1の鉄道車両用カーペットは、燃焼性が劣っていた。比較例2の鉄道車両用カーペットは、耐久性及び燃焼性が劣っていた。比較例3の鉄道車両用カーペットは、軽量性が劣っていた。比較例4の鉄道車両用カーペットは、耐久性及び燃焼性が劣っていた。比較例5の鉄道車両用カーペットは、燃焼性及び寸法安定性が劣っていた。
本発明に係る鉄道車両用カーペットは、例えば、ビル、マンション、家屋、商業施設等の建築物の床材、或いは鉄道、バス等の車両の床面などに敷設して利用される。
1・・・鉄道車両用カーペット
2・・・パイル
3・・・基布
4・・・パイル布帛層
5・・・樹脂層
L・・・パイル長

Claims (4)

  1. 基布の上面にパイルが植設されてなるパイル布帛層と、該パイル布帛層の下面に難燃剤を含有する樹脂層と、を備えたカーペットであって、前記パイルを構成する繊維がナイロン6・6繊維であり、前記パイルの目付が500g/m〜650g/mであり、 前記基布がポリフェニレンサルファイド繊維及びポリアクリルニトリル繊維からなる織布であり、前記カーペットの重量が1000g/m〜1300g/mであることを特徴とする鉄道車両用カーペット。
  2. 前記基布は、JIS L 1021−10:2007(水及び熱の影響による寸法変化の試験方法)に準拠して、温度20±2℃、湿度65±4%の条件で試験片を48時間放置した後の寸法変化率が−0.5%〜0.5%である請求項1に記載の鉄道車両用カーペット。
  3. 前記基布の目付が130g/m〜250g/mである請求項1又は2に記載の鉄道車両用カーペット。
  4. 前記基布の経密度が45本/インチ〜70本/インチであり、前記基布の緯密度が35本/インチ〜65本/インチである請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄道車両用カーペット。
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