JP6907608B2 - 接合体製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可撓性フィルムよりなる接合材料が被接合材料に接合されてなる接合体を製造する接合体製造装置に関する。
一般に、多機能性の包装用フィルムや、液晶ディスプレイ等に用いられている偏光フィルムなどの積層フィルムは、例えば機能性フィルムの片面または両面に、透明樹脂からなる保護フィルムを接着剤により貼り合わせることにより製造されていた。
近年においては、フレキシブル性、ガス吸収特性等の高機能を有するフィルムが求められており、例えば、接着剤を用いずに、異種材料からなる一対のフィルム基材を貼り合わせる接合体製造装置が提案されている(特許文献1参照。)。
この接合体製造装置においては、それぞれ基材供給部から供給された一対のフィルム基材の少なくとも一方にエネルギー線が照射される。これにより、フィルム基材の表面が活性化される。その後、一対のフィルム基材が一対の挟持ローラによって挟圧されることにより、一対のフィルム基材が貼り合わされた接合体が製造される。
以上において、酸素の存在下でエネルギー線を照射すると、オゾンが発生するため、フィルム基材にエネルギー線を照射する際には、その雰囲気の酸素濃度が100ppm以下となるよう制御されている。
特開2012−250359号公報
しかしながら、上記の接合体製造装置においては、以下のような問題があることが判明した。
フィルム基材の表面に存在する水分によって、エネルギー線の照射後におけるフィルム基材の表面の活性化が変化する。具体的には、フィルム基材の表面に存在する水分量が多いと、フィルム基材の表面の活性化が十分に進行しないため、一対のフィルム基材を高い強度で接合することが困難となる。
また、酸素濃度が過度に低い雰囲気下で、フィルム基材にエネルギー線を照射すると、オゾンの発生が極めて少ないため、オゾンによるフィルム基材の表面の活性化作用が小さく、その結果、接合強度が高い接合体を得ることが困難となる。
そこで、本発明の目的は、可撓性フィルムよりなる接合材料が被接合材料に接合する接合体製造装置において、接着強度の高い接合体を確実に製造することができる接合体製造装置を提供することにある。
本発明の接合体製造装置は、接合すべき可撓性フィルムよりなる接合材料を搬送する搬
送機構と、
この搬送機構の接合材料搬送路に設けられた、前記接合材料を加熱する加熱処理部と、
この加熱処理部からの接合材料における接合面となる表面に真空紫外線を照射する紫外
線照射処理部と、
この紫外線照射処理部からの接合材料を被接合材料と貼り合せる貼り合せ処理部とを備
えてなり、
前記紫外線照射処理部は、紫外線照射機構と、この紫外線照射機構の上流側に設けられ
た前冷却機構と、前記紫外線照射機構の下流側に設けられた後冷却機構とを有し、
前記前冷却機構により、露点が15℃以下の乾燥雰囲気下において前記接合材料が冷却され、
前記紫外線照射機構により、酸素濃度が1〜20%の雰囲気下において前記接合材料における接合面となる表面に真空紫外線が照射される
ことを特徴とする。
本発明の接合体製造装置においては、前記紫外線照射機構は、紫外線ランプと、この紫
外線ランプと前記接合材料との間に配置された紫外線透過窓とを有し、前記接合材料と前
記紫外線透過窓との距離が2〜10mmであることが好ましい。
また、前記紫外線照射機構は、前記接合材料と前記紫外線透過窓との間に、クリーンドライエア、不活性ガスと酸素ガスとの混合ガス、または不活性ガスとクリーンドライエアと窒素ガスとの混合ガスよりなる処理用ガスを供給する処理用ガス供給口を有することが好ましい。
本発明の接合体製造装置においては、加熱処理部によって接合材料の表面の水分が除去される。この接合材料が、前冷却機構によって冷却された後、紫外線照射機構によって真空紫外線が照射されることにより、当該接合材料における接合面となる表面が適度に活性化される。この接合材料が、後冷却機構によって冷却されることにより、当該接合材料の表面の活性化が維持され、この状態で、貼り合せ処理部によって、接合材料と被接合材料との貼り合せが行われる。従って、本発明の接合体製造装置によれば、接着強度の高い接合体を確実に製造することができる。
本発明の接合体製造装置の一例における構成を示す説明図である。 第1の加熱処理部の一例における構成を示す説明図である。 第1の加熱処理部の他の例における構成を示す説明図である。 紫外線照射機構の一例における構成を示す説明図である。 前冷却機構の一例における構成を示す説明図である。 前冷却機構の他の例における構成を示す説明図である。
以下、本発明の接合体製造装置の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の接合体製造装置の一例における構成を示す説明図である。この接合体製造装置は、長尺な帯状の可撓性フィルムよりなる接合材料M1を長尺な帯状の可撓性フィルムよりなる被接合材料M2に接合することによって、積層フィルムよりなる接合体Pを製造するものである。
図1に示す接合体製造装置は、接合材料M1を供給する接合材料供給機構10と、被接合材料M2を供給する被接合材料供給機構11と、接合材料M1を被接合材料M2に貼り合せる貼り合せ処理部20と、貼り合せ処理部20によって得られた接合体Pを回収する回収機構25とを有する。
接合材料供給機構10と貼り合せ処理部20との間には、接合材料M1を搬送する接合材料搬送機構15が設けられている。被接合材料供給機構11と貼り合せ処理部20との間には、被接合材料M2を搬送する被接合材料搬送機構16が設けられている。貼り合せ処理部20と回収機構25との間には、接合体Pを搬送する接合体搬送機構26が設けられている。
接合体搬送機構15の接合材料搬送路上には、接合材料M1を加熱する第1の加熱処理部30が設けられ、第1の加熱処理部30の下流側には、第1の加熱処理部30からの接合材料M1における接合面となる表面(以下、「接合用表面」という。)に真空紫外線を照射する第1の紫外線照射処理部40が設けられている。被接合体搬送機構16の接合材料搬送路上には、被接合材料M2を加熱する第2の加熱処理部35が設けられ、第2の加熱処理部35の下流側には、第2の加熱処理部35からの被接合材料M2の接合用表面に真空紫外線を照射する第2の紫外線照射処理部60が設けられている。
接合材料供給機構10および被接合材料供給機構11は、ロールに接合材料M1または被接合材料M2が捲回されて構成されている。接合材料M1および被接合材料M2を構成する可撓性フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、シクロオレフィン系樹脂などよりなる樹脂フィルム、ガラスフィルムを用いることができる。また、接合材料M1および被接合材料M2の各々の材質は、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
接合材料M1の厚みは、例えば20〜300μmである。また、被接合材料M2の厚みは、例えば20〜300μmである。
接合材料搬送機構15、被接合材料搬送機構16および接合体搬送機構26の各々は、それぞれ搬送路に沿って配置された複数の搬送ローラによって構成されている。
接合材料搬送機構15、被接合材料搬送機構16および接合体搬送機構26による接合材料M1、被接合材料M2および接合体Pの搬送速度は、例えば0.5〜40m/minである。
第1の加熱処理部30は、接合材料供給機構10によって搬送される接合材料M1を加熱し得るものであれば、具体的な構成は特に限定されない。第1の加熱処理部30の具体例としては、図2に示すように、遠赤外線ヒータなどの加熱手段(図示省略)が内蔵された加熱ローラ31よりなるものや、図3に示すように、複数の赤外線ランプヒータ32が搬送路に沿って配置されてなるものが挙げられる。図2に示す第1の加熱処理部30においては、搬送される接合材料M1の接合用表面とは反対の面(図2において下面)が加熱ローラ31に接触することによって、接合材料M1が加熱される。図3に示す第1の加熱処理部30においては、搬送される接合材料M1に赤外線ランプヒータ32からの赤外線が照射されることによって、接合材料M1が加熱される。
第1の加熱処理部30によって加熱された接合材料M1の温度は、接合材料M1の材質にもよるが、接合材料M1がポリエステル樹脂やシリコーン樹脂などの樹脂フィルムよりなる場合には、80℃以上であることが好ましく、より好ましくは80〜120℃である。この温度が低すぎると、接合材料M1の接合用表面に存在する水分を十分に除去することが困難となる。また、この温度が高すぎると、接合材料M1が変形または劣化したり、後述する第1の紫外線照射処理部40における前冷却機構50によって、接合材料M1を短時間で冷却することが困難となることがあるため好ましくない。
また、第2の加熱処理部35としては、第1の加熱処理部30と同様の構成のものを用いることができる。
第1の紫外線照射処理部40は、紫外線照射機構41と、この紫外線照射機構41の上流側に設けられた前冷却機構50と、紫外線照射機構41の下流側に設けられた後冷却機構55とを有する。
図4は、紫外線照射機構41の一例における構成を示す説明図である。紫外線照射機構41は、紫外線透過窓43が設けられたランプハウス42を有する。紫外線透過窓43は、接合材料供給機構10によって搬送される接合材料M1に対向するよう配置されている。ランプハウス42内には、紫外線ランプ45が紫外線透過窓43に対向するよう配置されている。また、ランプハウス42の内部は、窒素ガス等のパージ用ガスが流通されている。
ランプハウス42の上流側位置および下流側位置の各々には、紫外線透過窓43と接合材料M1との間の処理空間に処理用ガスを供給する処理用ガス供給口46,47が形成されている。処理用ガス供給口46,47から供給された処理用ガスは、例えば紫外線照射機構41における接合材料M1の搬入口や搬出口から排出される。
紫外線透過窓43を構成する材料としては、紫外線ランプ45からの真空紫外線を透過し得るもの、例えば合成石英ガラスを用いることができる。紫外線透過窓43の厚みは、例えば2〜15mmである。
搬送される接合材料M1と紫外線透過窓43との距離は、1〜10mmであることが好ましく、より好ましくは2〜5mmである。この距離が過小である場合には、フィルム搬送時の搖動により、接合材料M1と紫外線透過窓43とが接触しやすくなるため、接合材料M1が損傷する虞がある。一方、この距離が過大である場合には、真空紫外線が接合材料M1と紫外線透過窓43との間の酸素に吸収されることにより、接合材料M1の接合用表面に十分な量の真空紫外線が照射されず、また、接合材料M1の接合用表面近傍において発生するオゾンの量が少ないため、オゾンによる接合材料M1の接合用表面の活性化作用が小さく、その結果、接合強度が高い接合体を得ることが困難となることがある。
紫外線ランプ45としては、真空紫外線すなわち波長200nm以下の紫外線を含む光を放射するものが用いられる。
このような光を放射する例えば波長172nmに輝線を有するキセノンエキシマランプ等のエキシマランプ、波長185nmに輝線を有する低圧水銀ランプ、波長120〜200nmの範囲に輝線を有する重水素ランプなどを用いることができる。これらの中では、エキシマランプが好ましい。
処理用ガス供給口46,47から供給される処理用ガスとしては、クリーンドライエア、不活性ガスと酸素ガスとの混合ガス、不活性ガスとクリーンドライエアと窒素ガスとの混合ガスを用いることができる。不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス等の希ガスなどを用いることができる。
また、処理用ガスの流量は、例えば100〜450L/secである。
紫外線透過窓43と接合材料M1との間の処理空間の雰囲気は、酸素濃度が1〜20%であることが好ましく、より好ましくは1〜10%である。酸素濃度が過小である場合には、処理空間において発生するオゾンの量が少ないため、オゾンによる接合材料M1の接合用表面の活性化作用が小さく、その結果、接合強度が高い接合体を得ることが困難となることがある。一方、酸素濃度が過大である場合には、真空紫外線が接合材料M1と紫外線透過窓43との間の酸素に吸収されることにより、接合材料M1の接合用表面に十分な量の真空紫外線が照射されず、また、接合材料M1の接合用表面近傍において発生するオゾンの量が少ないため、オゾンによる接合材料M1の接合用表面の活性化作用が小さく、その結果、接合強度が高い接合体を得ることが困難となることがある。
また、紫外線透過窓43と接合材料M1との間の処理空間の雰囲気は、酸素濃度が一定となるよう制御することが好ましい。処理空間の雰囲気の酸素濃度を一定にする手段としては、処理空間付近に酸素濃度計を設置し、この酸素濃度計の測定値に基づいて処理用ガスの供給量を調整する手段が挙げられる。
紫外線ランプ45から接合材料M1に照射される真空紫外線の照度は、例えば10〜200mW/cm2 である。また、接合材料M1に対する真空紫外線の積算光量は、接合材料M1の材質や状態に応じて適宜設定されるが、例えば50〜1200mJ/cm2 である。
前冷却機構50は、接合材料供給機構10によって搬送される接合材料M1を冷却し得るものであれば、具体的な構成は特に限定されない。前冷却機構50の具体例としては、図5に示すように、冷却用ガスを噴射する複数のノズル51が搬送路に沿って配置されてなるものや、図6に示すように、冷却水が流通する冷却管(図示省略)が内蔵された冷却ローラ52よりなるものが挙げられる。図5に示す前冷却機構50においては、搬送される接合材料M1にノズル51からの冷却ガスが噴射されることによって、接合材料M1が冷却される。図6に示す前冷却機構50においては、搬送される接合材料M1の接合用表面とは反対の面(図6において下面)が冷却ローラ52に接触することによって、接合材料M1が冷却される。
前冷却機構50によって冷却された接合材料M1の温度は、50℃以下であることが好ましく、より好ましくは20〜35℃である。この温度が高すぎると、紫外線照射機構41において真空紫外線が照射されることにより、接合材料M1の接合用表面の活性化が過度に進行するため、接合材料M1を被接合材料M2に高い接合強度で貼り合せることが困難となることがある。
また、前冷却機構50による接合材料M1の冷却は、水分の再付着を防止する観点から、例えば露点が15℃以下の乾燥雰囲気下において行われることが好ましい。前冷却機構50として、図5に示す構成のものを用いる場合には、冷却用ガスとしてクリーンドライエアを用いることにより、乾燥雰囲気下による接合材料M1の冷却を行うことができる。
第2の紫外線照射処理部60は、紫外線照射機構61と、この紫外線照射機構61の上流側に設けられた前冷却機構65と、紫外線照射機構61の下流側に設けられた後冷却機構66とを有する。第2の紫外線照射処理部60における紫外線照射機構61、前冷却機構65および後冷却機構66は、第1の紫外線照射処理部40における紫外線照射機構41、前冷却機構50および後冷却機構55と同様の構成である。
貼り合せ処理部20においては、互いに圧接されて配置された一対の圧着ローラ21,22が設けられている。この圧着ローラ21,22によって、接合材料M1および被接合材料M2が、それぞれの接合用表面が密着するよう積層された状態で加圧されることにより、貼り合せ処理が行われる。また、上側の圧着ローラ21は、例えばエアシンリンダ(図示省略)によって上下方向に変位可能とされており、圧着ローラ21を変位させることにより、接合材料M1および被接合材料M2に対する加圧力が調整される。
また、圧着ローラ21,22の少なくとも一方には、例えばヒータなどの加熱手段が内蔵されていてもよい。このような構成においては、この圧着ローラ21,22によって、接合材料M1および被接合材料M2が、それぞれの接合用表面が密着するよう積層された状態で加熱されながら加圧されることにより、貼り合せ処理が行われる。
また、一対の圧着ローラ21,22の下流側位置に加熱手段が別個に配置された構成とされていてもよい。
貼り合せ処理部20における処理条件を示すと、圧着ローラ21,22による加圧力が例えば0.5〜15MPaである。また、加熱温度は、60℃以上で、かつ、接合材料M1および被接合材料M2のガラス転移温度(接合材料M1および被接合材料M2が異なる材質である場合には、低いガラス転移温度)より低い温度であることが好ましい。
紫外線照射機構41,61による接合材料M1および被接合材料M2の紫外線照射処理が終了してから貼り合せ処理部20による接合材料M1と被接合材料M2との貼り合せ処理が行われるまでの時間(以下、「貼り合せ待機時間」という。)は、1分間以内であることが好ましい。貼り合せ待機時間が1分間を超える場合には、接合材料M1および被接合材料M2の接合用表面の活性化を維持することが困難となることがある。貼り合せ待機時間は、接合材料搬送機構15、被接合材料搬送機構16および接合体搬送機構26による搬送速度を制御することにより調整することができる。
上記の接合体製造装置においては、接合材料M1および被接合材料M2は、第1の加熱処理部30および第2の加熱処理部35において加熱処理される。これにより、接合材料M1および被接合材料M2の接合用表面の水分が除去される。次いで、接合材料M1および被接合材料M2は、第1の紫外線照射処理部40および第2の紫外線照射処理部60において、前冷却機構50,65によって冷却された後、紫外線照射機構41,61によって真空紫外線が照射される。これにより、接合材料M1および被接合材料M2の接合用表面が適度に活性化される。その後、接合材料M1および被接合材料M2は、後冷却機構55,66によって冷却される。これにより、接合材料M1および被接合材料M2の接合用表面の活性化が維持される。そして、接合材料M1と被接合材料M2とが、貼り合せ処理部20によって貼り合せ処理される。
従って、本発明の接合体製造装置によれば、接合材料M1および被接合材料M2の接合用表面の活性化が維持された状態で、両者の貼り合せ処理が行われるので、接着強度の高い接合体Pを確実に製造することができる。
本発明の接合体製造装置は、上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば接合材料M1および被接合材料M2には、接合用表面に保護フィルムが設けられていてもよい。このような接合材料M1および被接合材料M2を用いる場合には、接合材料M1および被接合材料M2が第1の加熱処理部30または第2の加熱処理部35に供される前に、接合材料M1および被接合材料M2から保護フィルムを剥離して回収する保護フィルム回収機構が設けられる。
また、前冷却機構50,65は、接合材料M1または被接合材料M2の搬送距離を大きくすることによって接合材料M1または被接合材料M2を自然冷却する構成のものであってもよい。
また、紫外線透過窓43と接合材料M1との間の処理空間の雰囲気の酸素濃度は、処理空間のガスを排気することによって当該処理空間に外部の空気を取り込むと共に、ランプハウス42の内部に流通させた窒素ガスなどのパージ用ガスを処理空間に供給することによって調整することもできる。
また、装置全体をチャンバー内に配置し、当該チャンバー内を減圧すると共にクリーンドライエアおよび窒素ガスで置換することが可能な構成としてもよい。このような構成によれば、接合材料M1および被接合材料M2の供給から接合体Pの回収までを乾燥雰囲気で行うことが可能となるため、接合材料M1および被接合材料M2の接合用表面の活性化をより確実に維持することができる。
〈実験例〉
図1に示す構成に従い、下記の仕様の接合体製造装置を作製した。
[第1の加熱処理部および第2の加熱処理部]
図2に示す加熱ローラを有する構造のもの(加熱ローラの材質=ステンレス,加熱ローラの直径=100mm)
[紫外線照射機構]
紫外線ランプ:キセノンエキシマランプ(長手方向に垂直な断面の寸法が45×10mm,長さが800mm,投入電力が400W)
紫外線透過窓:厚さ5mmの合成石英ガラス
紫外線透過窓面での照度:82mW/cm2
紫外線透過窓と接合材料の距離:4mm
処理用ガス:クリーンドライエアと窒素ガスとの混合ガス(酸素濃度=5%)
[前冷却機構および後冷却機構]
図5に示す冷却用ガスを噴射するノズルを有する構造のもの(冷却用ガス=クリーンドライエア)
[貼り合せ処理部]
上側の圧着ローラ:遠赤外線ヒータが内蔵された耐熱シリコーンゴム製のもの,直径=100mm,
下側の圧着ローラ:遠赤外線ヒータが内蔵された金属製のもの(表面にハードクロムメッキが施されたもの),直径=100mm
上記の接合体製造装置を用い、下記の条件で接合体を製造した。
接合材料および被接合材料:材質=ジメチルポリシロキサン,厚み=50μm
各搬送機構による搬送速度:1m/min
第1の加熱処理部および第2の加熱処理部による加熱温度:95℃
紫外線照射機構による積算光量:400mJ/cm2
処理用ガスの流量:300L/min
紫外線照射前の接合用表面の温度:表1の通り
紫外線照射後の接合用表面の温度:表1の通り
貼り合せ処理部による条件:加圧力=0.2MPa,加熱温度=80℃
得られた接合体について、下記のようにして引っ張り試験を行い、切断面を観察して下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
〇:凝集破壊のみが生じている場合
△:凝集破壊および界面破壊が混在している場合
×:接合されていない場合
Figure 0006907608
表1において、紫外線照射前の温度は、紫外線照射機構の上流側における接合用表面の温度である。紫外線照射後の温度は、後冷却機構の下流側であって、かつ貼り合わせ処理部の上流側における接合用表面の温度である。
また、各実験例において、紫外線照射前の温度は、以下のようにして調整した。
実験例1〜3においては、第1の加熱処理部および第2の加熱処理部によって加熱された接合材料および被接合材料を、前冷却機構によって温度が30℃となるよう冷却し、その後、紫外線処理機構に供した。
実験例4においては、第1の加熱処理部および第2の加熱処理部によって加熱処理された接合材料および被接合材料を、冷却せずに紫外線処理機構に供した。
また、各実施例において、紫外線照射後の温度は、以下のようにして調整した。
実験例1においては、紫外線処理機構によって紫外線照射処理された接合材料および被接合材料を、後冷却機構によって温度が30℃となるよう冷却し、その後、貼り合わせ部に供した。
実験例2においては、紫外線処理機構によって紫外線照射処理された接合材料および被接合材料を、後冷却機構によって温度が50℃となるよう冷却し、その後、貼り合わせ部に供した。
実験例3およひ実験例4においては、紫外線処理機構によって紫外線照射処理された接合材料および被接合材料を、冷却せずに貼り合わせ部に供した。
実験例4においては、第1の加熱処理部および第2の加熱処理部の各々による加熱温度が95℃であるが、接合材料および被接合材料の搬送中に自然冷却された結果、紫外線照射前および紫外線照射後のいずれにおいても、接合用表面の温度は80℃であった。
表1の結果から、実験例1および実験例2では、真空紫外線の照射前後において、接合材料および被接合材料の接合用表面が冷却されているため、高い強度で接合されていることが理解される。
10 接合材料供給機構
11 被接合材料供給機構
15 接合材料搬送機構
16 被接合材料搬送機構
20 貼り合せ処理部
21,22 圧着ローラ
25 回収機構
26 接合体搬送機構
30 第1の加熱処理部
31 加熱ローラ
32 赤外線ランプヒータ
35 第2の加熱処理部
40 第1の紫外線照射処理部
41 紫外線照射機構
42 ランプハウス
43 紫外線透過窓
45 紫外線ランプ
46,47 処理用ガス供給機構
50 前冷却機構
51 ノズル 52 冷却ローラ
55 後冷却機構
60 第2の紫外線照射処理部
61 紫外線照射機構
65 前冷却機構
66 後冷却機構
M1 接合材料
M2 被接合材料
P 接合体

Claims (3)

  1. 接合すべき可撓性フィルムよりなる接合材料を搬送する搬送機構と、
    この搬送機構の接合材料搬送路に設けられた、前記接合材料を加熱する加熱処理部と、
    この加熱処理部からの接合材料における接合面となる表面に真空紫外線を照射する紫外線照射処理部と、
    この紫外線照射処理部からの接合材料を被接合材料と貼り合せる貼り合せ処理部とを備えてなり、
    前記紫外線照射処理部は、紫外線照射機構と、この紫外線照射機構の上流側に設けられた前冷却機構と、前記紫外線照射機構の下流側に設けられた後冷却機構とを有し、
    前記前冷却機構により、露点が15℃以下の乾燥雰囲気下において前記接合材料が冷却され、
    前記紫外線照射機構により、酸素濃度が1〜20%の雰囲気下において前記接合材料における接合面となる表面に真空紫外線が照射される
    ことを特徴とする接合体製造装置。
  2. 前記紫外線照射機構は、紫外線ランプと、この紫外線ランプと前記接合材料との間に配置された紫外線透過窓とを有し、前記接合材料と前記紫外線透過窓との距離が2〜10mmであることを特徴とする請求項1に記載の接合体製造装置。
  3. 前記紫外線照射機構は、前記接合材料と前記紫外線透過窓との間に、クリーンドライエア、不活性ガスと酸素ガスとの混合ガス、または不活性ガスとクリーンドライエアと窒素ガスとの混合ガスよりなる処理用ガスを供給する処理用ガス供給口を有することを特徴とする請求項2に記載の接合体製造装置。
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