JP6906958B2 - 仮囲い - Google Patents
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Description
また、展示区画材が透過性を有するので、展示区画材及び展示領域を介して、展示領域を挟む2地点間の見通しを好適に確保できる。
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。本実施の形態は、工事領域と非工事領域とを相互に区画する仮囲いに関する。ここで、「工事領域」とは、工事の対象である領域であり、例えば建築物が施工される予定の敷地や施工中の敷地を含む。なお、工事領域の形状は任意であるが、以下では説明の便宜上、工事領域が平面視において正方形であり、工事領域の周囲を囲うように地面の上に仮囲いが設けられている場合について説明し、工事領域の四隅周辺の仮囲いを「仮囲いの角部」、工事領域の四辺周辺の仮囲い(仮囲いの角部以外の部分)を「仮囲いの平坦部」と称する。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
図1は、本実施の形態に係る仮囲い1の角部周辺を示す斜視図、図2は、仮囲い1の角部周辺を示す平面図である。これらの図1、図2に示すように、本実施の形態に係る仮囲い1は、下地材2、仮囲いパネル3、クリアパネル4、屋根パネル5、天井パネル6、膳板パネル7、背面パネル8を備えて構成されている。ここで、以下では、必要に応じて、各図における+X−X方向を「幅方向」と称し、特に+X方向を「右方向」、−X方向を「左方向」と称する。また、+Y−Y方向を「奥行き方向」と称し、特に+Y方向を「前方向」、−Y方向を「後方向」と称する。また、+Z−Z方向を「高さ方向」と称し、特に+Z方向を「上方向」、−Z方向を「下方向」と称する。また、XY平面上にあり、幅方向(+X−X方向)及び奥行き方向(+Y−Y方向)に45度の角度で交わる方向をそれぞれ+U−U方向、+V−V方向と称する。また、工事領域E1に近付く方を「内側」、非工事領域E2に近付く方を「外側」と称して説明する。なお、図1や図2では、仮囲い1の四隅の角部のうち一つのみを図示しているが、他の角部についても同様に構成できる。
下地材2は、仮囲い1の骨組みをなす部材であり、パネルが固定される固定手段である。この下地材2は、例えば本実施の形態では公知の単管を複数組み合わせて構成されており、工事領域E1の敷地の設置面に公知の鋼管杭や鋼材等で固定されている。なお、単管の必要本数や径などは、単管に接続される各パネルの重さや面積等に応じて適宜決定してよい。
仮囲いパネル3は、工事領域E1と非工事領域E2とを区画する区画手段である。この仮囲いパネル3は、本実施の形態では、仮囲い1の平坦部に、工事領域E1の周縁に沿って複数枚並設されている。なお、仮囲いパネル3の素材は、例えば工事領域E1が視認できないような不透過性の素材が好ましいが、このような素材に限らない。この仮囲いパネル3の両端部には折曲部31が形成されている。そして、各仮囲いパネル3の折曲部31を、隣接する他の仮囲いパネル3の折曲部31に合わせた状態で、これらの折曲部31をジョイント金具(図示省略)等でつなぐことで、仮囲いパネル3同士を接続できる。また、下地材2である単管に取り付けられたJフック32を当該折曲部31に引っ掛けることで、下地材2に仮囲いパネル3を容易に取り付けることができる。なお、上述したような仮囲いパネル3同士の接続方法や、仮囲いパネル3を下地材2に取り付ける方法は一例に過ぎず、これに限定されない。
クリアパネル4は、展示領域E3と非工事領域E2とを相互に区画する展示区画材である。このクリアパネル4は、仮囲い1の角部に設けられており、本実施の形態では図2に示すように弧を描くように折り曲げられた形状をしている。ここで、図3は、右クリアパネル41を示す図であって、図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。図4は、左クリアパネル42を示す図であって、図4(a)は平面図、図4(b)は側面図である。これらの図3、図4に示すように、クリアパネル4は、概略的に、右クリアパネル41と左クリアパネル42を備えている。なお、これらはいずれも左右対称に形成できるので、以下では右クリアパネル41のみについて説明し、このクリアパネル4の構成の説明において、特記しない限り「クリアパネル」4とは「右クリアパネル」41を指す。
屋根パネル5は、仮囲い1の角部における屋根部分に設けられる屋根部材である。図5は、屋根パネル5を示す図であって、図5(a)は平面図、図5(b)は側面図である。この図5に示すように、屋根パネル5は展示領域E3の形状に適合する略直角三角形状の平板であって、積雪等に耐えうる充分な強度を有し、雨天時等に展示領域E3に雨水が浸入してしまうことを防止する。この屋根パネル5には、図示のように外周部に沿って複数のボルト用孔51、52が設けられている。このボルト用孔51の位置は、クリアパネル4に取り付けられた上Lアングル43の位置と対応しており、また、ボルト用孔52の位置は、背面パネル8の上端に取り付けられたLアングル88(後述する)の位置と対応しており、屋根パネル5を上Lアングル43及びLアングル88に載せた状態で、ボルト用孔51及び上Lアングル43を介してボルトを挿通すると共に、ボルト用孔52及びLアングル88を介してボルトを挿通することで、屋根パネル5を取り付けることができる。
天井パネル6は、展示領域E3の上端に位置する上面材である。図6は、天井パネル6を示す図であって、図6(a)は平面図、図6(b)は側面図である。この図6に示すように、この天井パネル6は、屋根パネル5より下方に配置されており、展示領域E3の上端を塞いでいる、展示領域E3の形状に適合する略直角三角形状の平板である。この天井パネル6により、非工事領域E2から、展示領域の上方空間E4が見えなくなり、美観が向上する。なお、天井パネル6の取付方法は任意であるが、本実施の形態では展示領域の上方空間E4に位置する上方支持単管23が天井パネル6を上方から支持しており、具体的には、上方支持単管23に対して天井パネル6を吊り下げて取り付けている。ただし、このような取付方法に限らず、例えば、クリアパネル4に図示しないLアングルを取り付けて、このLアングルに天井パネル6を載置してもよい。なお、天井パネル6のコーナーの部分(仮囲い1の角部に対応する部分)には、クリアパネル4の接合部49が収まる切り欠き61が設けられている。
膳板パネル7は、展示領域E3の下端に位置する下面材である。図7は、膳板パネル7を示す図であって、図7(a)は平面図、図7(b)は側面図である。この図7に示すように、膳板パネル7は展示領域E3の形状に適合する略直角三角形状の平板であって、展示対象物を載置可能な程度の充分な強度を有する。ここで、この膳板パネル7は、展示領域E3の下端に配置されているため、展示領域の下方空間E5が非工事領域E2から視認不可能となり美観が向上する。なお、膳板パネル7のコーナーの部分(仮囲い1の角部に対応する部分)には、クリアパネル4の接合部49が収まる切り欠き71が設けられている。
背面パネル8は、工事領域E1と展示領域E3とを区画する背面材である。この背面パネル8は、展示領域E3、展示領域の上方空間E4、及び展示領域の下方空間E5(以下、展示領域E3等)を後方から覆うように上下方向に通しで配置されている。図8は、背面パネル8を示す正面図であって、図8(a)は左背面パネル81、図8(b)は中央背面パネル82、図8(c)は右背面パネル83を示している。この図8に示すように、この背面パネル8は、左背面パネル81、中央背面パネル82、及び右背面パネル83を備えている。
続いて、本実施の形態に係る仮囲い1の作用について、図2を適宜参照して説明する。まず、本実施の形態に係る仮囲い1は、上述した遮蔽板87を取り外して展示領域E3の内部にアクセスすることで展示領域E3に展示対象物を配置でき、仮囲い1の美観が向上する。なお、展示対象物として工事中の建築物の完成予想図や模型等を設置すれば、情報提供による近隣住民に対する工事への理解も促進する。なお、展示対象物の形状、大きさ、素材は、後述するような展示領域E3を介する視界の確保を考慮した上で決めることが好ましく、例えば展示対象物が展示領域E3の全領域を覆う程度に大きいと視界を確保できない可能性があり好ましくない。
このように、本実施の形態の仮囲い1によれば、仮囲い1に沿った見通しを確保しつつ、展示領域E3を備えるので、歩行者や車両の見通し確保により交通災害を防止でき、かつ展示による美観の向上を図ることができると共に、展示領域E3に展示対象物を配置することで付加価値を得ることができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。
発明の詳細な説明や図面で説明した仮囲い1の各部の寸法、形状、材料、比率等は、あくまで例示であり、その他の任意の寸法、形状、材料、比率等とすることができる。
本実施の形態では、展示領域E3を仮囲い1の直角の角部に配置したが、これに限らない。図9は、第1の変形例に係る仮囲い100の角部周辺を示す平面図である。この図9に示すように、展示領域E3を鈍角の角部に配置しても構わない。この場合でも、実施の形態と同様に、地点P1、P2間の見通しを確保できる。なお、図示は省略するが展示領域E3を鋭角の角部に配置しても当然構わない。また、図10は、第2の変形例に係る仮囲い200の平坦部を示す平面図である。この図10に示すように、展示領域E3を仮囲い200の平坦部に配置しても構わない。この場合には、地点P1、P2間に見通しを阻害する部材が存在しないので、地点P1、P2間の見通しを確保できる。
本実施の形態では、クリアパネル4を設けることにより、展示領域E3を、仮囲い1に沿った非工事領域E2の見通しを確保したが、これに限らない。図11は、第3の変形例に係る仮囲い300の角部周辺を示す平面図である。この第3の変形例に係る仮囲い300は、右カメラ310、左カメラ320、右ディスプレイ330、左ディスプレイ340を備える。右カメラ310は、仮囲い300の角部の右方に配置されており、仮囲い300の角部の右方を撮影する右方撮影手段である。左カメラ320は、仮囲い300の角部の左方に配置されており、仮囲い300の角部の左方を撮影する左方撮影手段である。右ディスプレイ330は、展示領域E3(当該第3の変形例では、仮囲いパネル3の表面)に配置される展示対象物であって、左カメラ320にて撮影された映像を表示する左表示手段である。左ディスプレイ340は、展示領域E3に配置される展示対象物であって、右カメラ310にて撮影された映像を表示する右表示手段である。なお、右ディスプレイ330や左ディスプレイ340は、仮囲いパネル3に掛けられていてもよいし、仮囲いパネル3に設けられた開口に埋め込まれていてもよい。
付記1の仮囲いは、工事の対象である工事領域と、前記工事の対象でない非工事領域とを相互に区画する仮囲いであり、前記非工事領域から視認可能な展示領域を備え、前記展示領域を、仮囲いの角部、又は仮囲いの平坦部の位置に、仮囲いに沿った前記非工事領域の見通しを確保可能となるように設けた。
付記1に記載の仮囲いによれば、仮囲いに沿った見通しを確保しつつ、展示領域を備えるので、歩行者や車両の見通し確保により交通災害を防止でき、かつ展示による美観の向上を図ることができると共に、展示領域に展示対象物を配置することで付加価値を得ることができる。
2 下地材
3 仮囲いパネル
4 クリアパネル
5 屋根パネル
6 天井パネル
7 膳板パネル
8 背面パネル
21 外周部固定単管
22 背面パネル固定単管
23 上方支持単管
24 下方支持単管
31 折曲部
32 Jフック
41 右クリアパネル
42 左クリアパネル
43 上Lアングル
44 下Lアングル
45 Jフック留め用金具
46 上方目隠しシート
47 下方目隠しシート
48 側方目隠しシート
49 接合部
51 ボルト用孔
52 ボルト用孔
61、71 切り欠き
81 左背面パネル
82 中央背面パネル
83 右背面パネル
84 上切り欠き
84a 遮蔽板
85 下切り欠き
85a 遮蔽板
86 開口部
87 遮蔽板
88 Lアングル
100、200、300 仮囲い
310 右カメラ
320 左カメラ
330 右ディスプレイ
340 左ディスプレイ
E1 工事領域
E2 非工事領域
E3 展示領域
E4 展示領域の上方空間
E5 展示領域の下方空間
P1、P2 地点
Claims (3)
- 工事の対象である工事領域と、前記工事の対象でない非工事領域とを相互に区画する仮囲いであり、
前記非工事領域から視認可能な展示領域と、
前記展示領域と前記非工事領域とを相互に区画する展示区画材と、
当該仮囲いにおける屋根部分のみに設けられる屋根部材であって、アングルを介して前記展示区画材と接続される屋根部材と、を備え、
前記展示領域を、仮囲いの角部、又は仮囲いの平坦部の位置に、仮囲いに沿った前記非工事領域の見通しを確保可能となるように設け、
前記展示区画材が透過性を有することにより、当該展示区画材及び展示領域を介して、仮囲いに沿った前記非工事領域の見通しを確保可能とした、
仮囲い。 - 前記工事領域と前記展示領域とを区画する背面材であって、開閉手段を有する背面材を備える、
請求項1に記載の仮囲い。 - 前記展示領域の下端に位置する下面材と、
前記展示領域の上端に位置する上面材と、
前記下面材を下方から支持する下方支持材と、
前記上面材を上方から支持する上方支持材と、を備える、
請求項1又は2に記載の仮囲い。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017001382A JP6906958B2 (ja) | 2017-01-06 | 2017-01-06 | 仮囲い |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017001382A JP6906958B2 (ja) | 2017-01-06 | 2017-01-06 | 仮囲い |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018111931A JP2018111931A (ja) | 2018-07-19 |
JP6906958B2 true JP6906958B2 (ja) | 2021-07-21 |
Family
ID=62910984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017001382A Active JP6906958B2 (ja) | 2017-01-06 | 2017-01-06 | 仮囲い |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP6906958B2 (ja) |
-
2017
- 2017-01-06 JP JP2017001382A patent/JP6906958B2/ja active Active
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JP2018111931A (ja) | 2018-07-19 |
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