JP6906744B2 - プリプレグシート自動積層装置 - Google Patents

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Description

本発明はプリプレグシートを複数積層し、積層体を製造するための自動積層装置に関するものである。
プリプレグシートは、繊維を編みこんで製造される平らで薄い素材である。この素材には、樹脂が含浸されており粘着性を帯びている。また、この素材は曲面に馴染ませて貼り重ねる事が出来る柔らかい性質である。そしてプリプレグシートは、円筒状の芯材に巻かれロール状態となり保管され、取り扱われている。
従来、航空機や自動車産業、スポーツ用品などがプリプレグシートを用いて製品が製造されている。プリプレグシートを用いた製造は、複数枚のプリプレグシートを貼り重ねる積層作業を行い、積層体を構成する。製造される積層体は、復曲面形状やL字形状、平板形状など様々な部品形状となっている。これら積層体は、形状の単純さや複雑さに係わらず、ほぼ全ての積層作業を手作業で行っている。平板形状のプリプレグシート積層では、製作形状が四角形状等の単純形状の場合、同じ物をただ貼り重ねて積層を行う作業となり、調整が必要なく製作を行えるが、形状が複曲面の場合には、平らで薄いプリプレグシートを積層する作業は、難易度は高く、人の手によって形状に馴染ませて貼り付ける調整が必要な作業となる。そのような点から各社独自にプリプレグシート自動積層装置の開発が行われている。
プリプレグシート自動積層装置は既に様々なものが開発されている(特開2011−177927、特開2006−218720、特開2004−181683)。主な構造としては積層作業が行われる積層テーブルとその積層テーブル上を自由に動き回り積層作業を行う積層ヘッドからなる据え置き型の自動積層装置である。積層ヘッドは円筒状の芯材に巻かれロール状態となっているプリプレグシートを内部にセットしており、プリプレグシートを引き出す、プリプレグシートを切断する、プリプレグシートを積層する、といった自動積層に必要な機能を有している。
また、シート材全般を搬送して積層台に重ねて複数枚を積層するシート材積層装置は、アパレル産業から様々なものが開発されている(特許第6071303号)。シート材の搬送には搬送ベルトが用いられ、搬送ベルト上にシート材を乗せて搬送させる。シート材は摩擦によって静電気が発生し、発生した静電気によってシワが発生してしまうため、摩擦が起きないように搬送ベルト上にシート材を乗せるという特徴を有している。
特開2011−177927号公報 特開2006−218720号公報 特開2004−181683号公報 特許第6071303号公報
従来のプリプレグシート積層装置は、平板であれば四角形状に限らず、五角形など様々な形状の平板が製作可能という多機能を有しているが、その重量を支え動作させるために強固な構造体が必要となる。またそれらを維持するための高さと面積が必要であり、いずれも大型の装置となっている。
また、市場で紹介されているプリプレグシート自動積層装置は、細幅プリプレグシート(細幅は150〜300mm程)を対象とし自動積層を行うものである。又、細幅のプリプレグシートを横並びに複数回貼り合わせる事で大型の複合材パネルを積層する事が出来るが、広幅のプリプレグシート(広幅は600mm以上)まで対応しており、複合材パネルを製造することが可能なプリプレグシート自動積層装置はいまだ実用化されていない。
プリプレグシートは薄く柔らかい性質で表面は粘着性を帯びているため、大面積の積層作業を行う場合にシワの発生がある。特に積層プリプレグシートに密着して積層されない箇所が浮いてしまうことでシワは発生してしまう。一度発生したシワはプリプレグシートが粘着性を帯びていることから、プリプレグシートを伸ばして外に逃がすといった事が困難であり、除去が難しい。
そこで本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、大型化せず重量を抑えた構成のプリプレグシート自動積層装置であり、また広幅のプリプレグシートを積層することが可能なプリプレグシート自動積層装置を提供するものである。また、芯に巻かれロール状態となっている広幅のプリプレグシートから、シワが発生しないようにプリプレグシートを引き出し、シワの無い状態を維持したままプリプレグシートを積層定盤に積層し、積層を繰り返すことで積層体を構成するプリプレグシート自動積層装置を提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するために、繊維シートに樹脂を含浸させたプリプレグシートを複数枚連続的に積層して積層体を製造するプリプレグシート自動積層装置であって、芯に巻かれロール状態となっているプリプレグシートを保持する保持機構と、前記保持機構から引き出されたプリプレグシート端部を保持する掴み機構と、前記掴み機構から前記プリプレグシートを積層定盤上に引き出す引き出し機構と、前記プリプレグシートを前記積層定盤上から圧着する圧着機構と前記プリプレグシートを切断する裁断機構を備えたプリプレグシート自動積層装置を提供することである。
本発明の装置は、芯に巻かれロール状態となっているプリプレグシートを装置の端部に掛けて保持する保持機構を有している。本装置によるプリプレグシート積層作業は、保持機構により保持された状態からプリプレグシートを積層定盤まで引き出すことで行われる。
本装置の動作中、保持された芯に巻かれロール状態となっているプリプレグシートが引き出される間に指定した幅寸法(図3に示すようなY軸方向の寸法)に切断する処理が行われる。従来のプリプレグシート積層装置は、積層ヘッドに機能を集約させ4軸などの複数の軸制御を行うことで複曲面形状などの作業を可能としているが、本装置はプリプレグシート1枚を積層して平板の積層体を作成するために、装置全体に各々別の役割を持った機構を最低限の構造で配置し、各機機構の動作を簡単にすることで大型化を抑えたコンパクトな構造となっている。
プリプレグシートの積層で発生の懸念があるシワは、主にプリプレグシートを積層する定盤上で、又は、既に積層されているプリプレグシートとの隙間に空気が入り気泡が出来る事により、積層時にプリプレグシートが密着されないことでシワとなる。
従来の手作業での積層作業ではプリプレグシートを強固に密着しないよう貼り重ね、そのプリプレグシートの中央部分から密着させてシワの無い部分を作り、その中央部分から幅方向両端部の外側へ向かってシワが無いように密着させていくことでシワの無い積層を行っている。
本装置では、掴み機構、引き出し機構、圧着機構、裁断機構を動作させ、従来の手作業での積層作業と同様に、中央部分から幅方向両端部の外側へ向かってプリプレグシートを貼り重ねるようにすることで、シワのない積層を行うことを特徴とする。
本装置の掴み機構と引き出し機構は、プリプレグシートをそれぞれの第一クランプ板、第二クランプ板が上下から挟んで保持し、プリプレグシートにテンションを掛け、張りを与えた状態で引き出し機構によりプリプレグシートを引き出すことで、シワを発生させない状態でプリプレグシートを引き出すことを特徴とする。
引き出し機構によりテンションが掛かり張りを与えた状態のプリプレグシートを引き出した場合でも、引き出された中心部分は自重により湾曲する。そのため、プリプレグシートの湾曲している中央部分から、圧着機構にて積層定盤にプリプレグシートを貼り付け、幅方向両端部の外側へ向かって圧着していく事でシワの無い状態を維持したまま積層が可能となる。
プリプレグシートの湾曲している中央部分から幅方向両端部の外側へ向かってプリプレグシートを圧着させていく過程で、最終的には引き出し機構によって保持されているプリプレグシート端部を圧着させる。プリプレグシート端部は、端部の角隅及び両側縁部が保持されている状態であり、保持されていない端部の中央部分は自重により湾曲している。
プリプレグシート端部を圧着する時、引き出し機構と圧着機構の衝突が無いように引き出し機構が保持を解除し退避する。引き出し機構が退避する事によって、プリプレグシート端部は自重により湾曲している中央部より次第に外側へ向かって積層定盤上に、又は、既に積層されているプリプレグシート上に、シワの無い状態を維持したまま敷かれて積層が行えることが可能となる。
裁断機構は、左右対称で同じ構造をしている2つのカッターユニットによって構成されており、各々のカッターユニットの刃がプリプレグシート幅方向中央部より裁断を始めプリプレグシートの両端部を同時に裁断する。
プリプレグシート幅方向中央部から裁断を始める事で、裁断された部分から自重によりプリプレグシートが湾曲する。
プリプレグシートの湾曲する中央部分から、プリプレグシートが次第に外側に敷かれていくため、引き出し機構同様シワの無い状態で敷くことが可能となる。
圧着機構は、門形支柱、圧着装置、移動レール、中央ブロック、可動ブロック、薄板から構成されており、前記門形支柱にプリプレグシートに圧力を加え押し付ける圧着装置が取り付けられており、前記圧着機構のプリプレグシートに接触する面にはプリプレグシート中央を圧着する中央ブロック及び矩形形状でプリプレグシートに接触して押し付ける剛性の低い薄板が取り付けられている。
引き出したプリプレグシートは、圧着機構の中央ブロックにより中央部から圧力を加えて押し付けられ、プリプレグシートを圧着させる。圧着される面は、剛性が低い薄板によってプリプレグ表面形状に薄板が追従することによって定盤に傾きなどがあった際も隙間無く密着し、プリプレグシートを圧着する。
また、プリプレグシートに接触している剛性の低い薄板は、中央ブロックを中心として圧着機構の進行方向に対し後退角の傾きを持つように可動する。傾きを持つことによって圧着機構により進行方向の最初に密着される部分がプリプレグシート中央部になり、時間差で外側が次第に密着される事でシワを無い状態を維持したまま、積層を行うことが出来る。
本発明の装置では、芯に巻かれロール状態となっているプリプレグシートを保持機構によって装置端部に保持し、保持された状態からプリプレグシートを引き出すという構造としており、また、プリプレグシート1枚を積層して平板の積層体を作成するよう製作物を明確化することで、装置全体に別々の役割を持った機構を最低限の構造で配置して各動作を簡潔にすることで、装置の大型化を抑えコンパクトな構造としている。コンパクトな構造にすることで装置自体の重量が軽くなり、装置の配置に関する制限などを減らすことができる。
また、本装置では積層される前の段階や積層作業中において発生が懸念されるシワを発生させないことに特化しており、尚且つその状態を維持したまま積層を行うことが出来る。シワを発生させないことに特化しているため、シワの発生し易い広幅のプリプレグシートも本装置で使用し積層作業を行うことが出来る。また、シワを発生させないことに特化しているため、必然的に高品質の積層体を製造することが出来る。
プリプレグシート自動積層装置全体の側面を示す図である。 保持機構を示す図である。 掴み機構と引き出し機構、及び掴み機構クランプ板のプリプレグシート保持状態による引き出し機構への受渡しの適否を示す図である。 引き出し機構の構成図である。 圧着機構を示す図である。 圧着機構の可動ブロックと薄板の、圧着時の進行方向に対する後退角θを示す図である。 掴み機構と引き出し機構及び圧着機構の関係性とその動作を示す図である。 裁断機構及び裁断時の様子を示す図である。 裁断機構の動作の様子を示す図である。 積層定盤及び制御部を示す図である。
図1は、本実施形態のプリプレグシート自動積層装置全体の側面を示す図である。プリプレグシート自動積層装置は図1に示すように、装置全体の端部に芯に巻かれロール状態となっているプリプレグシート21を保持する保持機構2を備えている。
図2に示すように、保持機構2はプリプレグシートを保持する際に、芯材には保持機構用丸棒22を通し、不用意にプリプレグシートが回転しないようストッパー23にて丸棒にプリプレグシートを固定している。そして三点ローラー24を備えた保持機構保持部25に丸棒22を乗せることでプリプレグシート21を保持する。
図3は、本実施形態のプリプレグシート自動積層装置の駆動装置に取り付けた掴み機構3と引き出し機構4、及び掴み機構クランプ板31,32のプリプレグシート保持状態による引き出し機構4への受け渡しの適否を示すクランプ板パターンA、クランプ板パターンB、クランプ板パターンCである。
また、図4に示す引き出し機構4は、プリプレグシート21を引き出せるよう第一引き出しクランプ板42と第二引き出しクランプ板43a,43b及び引き出し機構駆動装置44で構成されている。
以下、図3及び図4を用いて、掴み機構3と引き出し機構4のクランプ板により、お互いの機構が同時にプリプレグシート21の端部を保持し、掴み機構3から引き出し機構4にプリプレグシート21の端部を受け渡す仕組みを説明する。
図3に示すようにプリプレグシート21を引き出すため、掴み機構3は、プリプレグシート端部を上下両面から挟み込み保持する第一掴みクランプ板31及び第二掴みクランプ板32を備えている。
引き出し機構4は、掴み機構3によって保持されたプリプレグシート端部を保持し、プリプレグシート21を引き出すため、引き出し機構初期位置4aより引き出し機構駆動装置44で可能な限り掴み機構3に近づくよう移動する。
図4に示すように、引き出し機構4は、引き出し機構4の第一引き出しクランプ板42と第二引き出しクランプ板43a,43bによって上下からプリプレグシート21の引き出し端部を挟み込んで保持する。引き出し機構4がプリプレグシート21の端部を保持後、掴み機構3はプリプレグシート21の端部の保持を解除する。その後、引き出し機構4が引き出し機構駆動装置44により移動し、プリプレグシート21を積層定盤7上に引き出す。
図3に示すように、掴み機構3と引き出し機構4の各々のクランプ板は、お互いの機構に向き合う側が波目形状となっており、お互いの機構が同時にプリプレグシート21の端部を保持し、掴み機構3から引き出し機構4にプリプレグシート21の端部を受け渡しできるようになっている。尚、波目形状とは正弦曲線のように周期的に連続した形状が続く形状を指す。正弦曲線のように周期的に連続した形状であるならば、三角形や四角形などの形状でも良い。
プリプレグシートの掴み機構クランプ板31、32による保持状態から引き出し機構クランプ板42、43a、43bによる保持状態への受け渡しの適否を示す掴み機構クランプ板パターンA、B、Cについて説明する。
クランプ板パターンAでは、引き出し機構4が掴むプリプレグシート21の端部の範囲が無くプリプレグシート21を引き出すことができない。クランプ板パターンBでは、プリプレグシート21の先端部が自重により垂れてしまい、引き出し機構4がプリプレグシート21の端部を保持出来ないため、引き出すことが出来ない。クランプ板パターンCでは、プリプレグシート21先端部が掴み機構3に保持され、垂れていない状態で且つ、掴み機構3にとって保持されていない範囲があるため、引き出し機構4がプリプレグシート4を保持し引き出すことが出来る。
その結果、引き出されたプリプレグシート21は、テンションが掛かり、張りのある状態で自重により引き出し方向の中央部が湾曲した状態となる。
図5は、本実施形態のプリプレグシート自動積層装置の圧着機構5を示す図である。引き出し機構4により保持されているプリプレグシート21の端部は、角隅及び両側縁部のみが保持されている状態で、プリプレグシート21端部も中央が自重により湾曲している。この状態で引き出し方向中央部により、圧着機構5によってプリプレグシートが積層定盤7に圧着される事によって、人の手による積層作業を模したかのように中央から外側へ積層を行うためシワの無い状態を維持したまま積層を行うことが出来る。
また、引き出し機構4によって保持されているプリプレグシート21端部も保持が解除され、積層定盤7に敷かれ、中央から外側に敷かれることによってシワのない状態を維持したまま積層を行うことが可能となる。
以下、図5及び図6を用いて、圧着機構5の圧着動作について説明する。
図5に示すように、圧着機構5は、プリプレグシート21の引き出し方向の前後方向に、圧着機構移動レール57によって動作する門形支柱51にプリプレグシート21の圧着方向の上下に動作する圧着機構圧着装置52が取り付けられている。引き出されたプリプレグシート21に接触する部分には、プリプレグシート21の中央部を圧着させる圧着機構中央ブロック54が取り付けられており、その両側には、圧着機構可動ブロック53及び圧着機構薄板55が取り付けられている。
引き出し機構4の積層定盤71上への、プリプレグシート21を引き出す該当動作が完了後、圧着機構5は引き出し方向に圧着機構移動レール57上を門形支柱51により移動して、プリプレグシート21の積層定盤71上への引き出し量の中央で停止する。その後、圧着機構圧着装置52により、圧着機構中央ブロック54、その両側の圧着機構可動ブロック53、圧着機構薄板55がプリプレグシート21を圧着し、その圧着状態のまま引き出し方向の進行方向に圧着機構移動レール57上を門形支柱51が駆動し、圧着機構5がプリプレグシート21を圧着して行く。圧着中は圧着機構薄板55がプリプレグシート21の表面形状に馴染み密着状態となるため、隙間無くプリプレグシート21を圧着して行く。
以下図6を用いて、圧着機構5の圧着可動ブロック53及び圧着機構薄板55の、プリプレグシート21の圧着動作時の動きについて説明する。図6は図5の圧着機構5より門形支柱51、及び圧着機構圧着装置52の図示を省略し、プリプレグシート21の表面上部から見て、圧着機構可動ブロック53及び圧着機構薄板55が後退角θの傾きを持つ動作を示した図である。圧着動作中、圧着機構可動ブロック53及び圧着機構薄板55は、圧着機構5の圧着動作時の進行方向に対して、後退角θの傾きを持ち圧着の動作を行う。
圧着機構可動ブロック53及び圧着機構薄板55が後退角θの傾きを持つことで、プリプレグシート21の幅方向中央部より圧着が行われ、中央部から外側へ圧着されるよう動作する。中央部から外側へ圧着することによって、人の手による作業を模したかのように圧着されシワの無い状態を維持したまま圧着を行うことが出来る。万が一シワがあった場合には外側にシワを逃がすことでシワを消し、シワの無い状態で圧着を行える。
以下、図7を用いて、掴み機構3及び引き出し機構4、圧着機構5の動作時の関係性について説明する。
図7に示すように▲1▼〜▲11▼の順で各機構の動作を示す。▲1▼にて各機構は動作開始前の初期位置に配置されている。▲2▼にて引き出し機構4の動作が開始し、掴み機構3に保持されているプリプレグシート21を保持するため、掴み機構3になるべく近づくよう動作する。▲3▼にて引き出し機構4がプリプレグシート21を保持し、掴み機構3がプリプレグシート21の保持を解除する。▲4▼にて引き出し機構4がプリプレグシート21を定盤7上に引き出す。▲5▼にて圧着機構5が積層定盤7上に引き出されたプリプレグシート21上に移動する。▲6▼にて圧着機構5がプリプレグシート21の圧着を開始する。▲7▼にて圧着機構5が圧着状態を維持したまま、引き出し機構4の側へ移動しプリプレグシート21を圧着していく。▲8▼にて引き出し機構4はプリプレグシート21の保持を解除し、圧着機構5との衝突を防ぐよう退避し、圧着機構5は引き出し機構4の保持していた部分を圧着する。▲9▼にて圧着機構5は圧着状態を維持したまま、掴み機構3付近まで移動する。▲10▼にて掴み機構3はプリプレグシート21の保持を解除し圧着機構5との衝突を防ぐよう退避し、圧着機構5は掴み機構3が保持していた部分を圧着する。▲11▼にて各機構が初期の位置動作し戻る。
図8は本実施形態のプリプレグシート自動積層装置の裁断機構6を示す図である。
引き出されたプリプレグシート21は、芯に巻かれロール状態となっている部分と繋がっているため裁断機構6によって、切断し積層可能な矩形状態にする。
裁断機構6には、カッターが取り付けられた第一カッターユニット61及び第二カッターユニット62が両幅方向端部に取り付けられている。第一及び第二カッターユニットは左右対称で同じ構造である。第一カッターユニット61及び第二カッターユニット62は、カッターユニット裁断経路63に沿って移動し、プリプレグシート21を幅方向中央部より幅方向端部に向かい裁断する。
第一カッターユニット61と第二カッターユニット62のカッターユニット裁断経路63は、プリプレグシート幅方向中央部で重なるようになっており、切り残しが無いよう動作する。また、第一カッターユニット61と第二カッターユニット62の衝突を防ぐよう、どちらか一方のカッターユニットが遅れて動作する。各カッターユニットの初期位置を両幅方向端部としており、初期位置の目印としてリミットスイッチが取り付けられている。このリミットスイッチの初期位置を0mmとし各カッターユニット毎に裁断位置と退避位置を設定する。
裁断位置はプリプレグシート21に刃を切り込む位置であり、退避位置はカッターユニット同士が衝突しないため、切り込み後に切り込んだまま幅方向端部側に離間するための一時的な待機位置である。裁断動作開始時に第一カッターユニット61は、裁断位置まで移動しプリプレグシート21に刃を切り込ませる。第二カッターユニットは退避位置まで移動し一時停止している。その後、第一カッターユニットは切り込んだまま退避位置に移動する。第一カッターユニットの移動後、第二カッターユニットが裁断位置まで移動し、プリプレグシート21に刃を切り込ませる。第二カッターユニットが退避位置に移動後、各カッターユニットが両幅方向端部離間するように移動しプリプレグシート21を裁断する。尚各動作は制御部72によって電気的制御によって行われる。裁断される際のプリプレグシート21は、裁断機構6の第一カッターユニット61及び第二カッターユニット62によって幅方向中央部より外側に向かって裁断され矩形の状態になる。裁断されるプリプレグシート21は幅方向中央部より、自重により湾曲した状態となり裁断時に中央から外側に向かうよう積層定盤71に敷かれる。裁断機構6によるプリプレグシート21の裁断時もプリプレグシート21の幅方向中央部が湾曲し、幅方向中央部から外側に向かってプリプレグシート21が敷かれることによって、シワの無い及びシワの発生しない状態を維持したままプリプレグシート21を定盤71に敷く事が出来る。
以下、図9を用いて、裁断機構6のプリプレグシート21を裁断する過程について説明する。
図9に示すように▲1▼〜▲9▼の順で裁断機構6の動作を示す。▲1▼にて第1カッターユニット61と第二カッターユニット62は動作開始前の初期位置に配置されている。
▲2▼にて第一カッターユニット61と第二カッターユニット62はプリプレグシート21の幅方向中央部付近へ移動する。▲3▼にて第二カッターユニット62がプリプレグシート21の幅方向中央部を越え移動し、刃をおろしプリプレグシート21の裁断を開始する。▲4▼にて第二カッターユニット62は第一カッターユニット61より離間するよう動作しプリプレグシート21を裁断する。その後第一カッターユニット61がプリプレグシート21の幅方向中央部まで移動する。▲5▼にて第一カッターユニット61が刃をおろしプリプレグシート21の裁断を開始する。▲6▼にて第一カッターユニット61が第二カッターユニット62より離間するように動作しプリプレグシート21を裁断する。プリプレグシート21は幅方向中央部より裁断されることにより、幅方向中央部より自重により湾曲する。▲7▼にて第一カッターユニット61及び第二カッターユニット62は裁断を継続したまま初期配置位置に戻るよう動作する。プリプレグシート21は幅方向中央部が自重により湾曲した状態を維持したまま裁断される。▲8▼にて第一カッターユニット61及び第二カッターユニット62がプリプレグシート21の幅方向端部を裁断し、プリプレグシート21が自重により湾曲した幅方向中央部より積層定盤7上に敷かれる。▲9▼にて第一カッターユニット61及び第二カッターユニット62は刃を上げ初期の状態に戻る。
プリプレグシート21は幅方向中央部から幅方向端部へ次第に敷かれる事によりシワのない状態を維持したまま積層され圧着される。
1.プリプレグシート自動積層装置
2.保持機構
3.掴み機構
4.引き出し機構
4a.引き出し機構初期位置
5.圧着機構
6.裁断機構
7.積層定盤
21.プリプレグシート
22.保持機構用丸棒
23.ストッパー
24.三点ローラー
25.保持機構保持部
31.第一掴みクランプ板
32.第二掴みクランプ板
42.第一引き出しクランプ板
43a.第二引き出しクランプ板1
43b.第二引き出しクランプ板2
44.引き出し機構駆動装置
51.門形支柱
52.圧着機構圧着装置
53.圧着機構可動ブロック
54.圧着機構中央ブロック
55.圧着機構薄板
56.圧着機構可動ブロックの可動箇所及び可動方向
57.圧着機構移動レール
61.第一カッターユニット
62.第二カッターユニット
63.カッターユニット裁断経路
71.定盤
72.制御部

Claims (3)

  1. 繊維シートに樹脂を含浸させたプリプレグシートを複数枚積層して積層体を製造するプリプレグシート自動積層装置1であって、
    芯に巻かれロール状態となっているプリプレグシート21を保持する保持機構2と、
    前記保持機構2から引き出されたプリプレグシート端部を保持する掴み機構3と、
    前記掴み機構3から前記プリプレグシート21を積層定盤7上に引き出す引き出し機構4と、
    前記プリプレグシートを前記積層定盤7上から圧着する圧着機構5と
    前記プリプレグシート21をカッターで切断する裁断機構6と、
    を備え、
    前記掴み機構3は、第一掴みクランプ板31と第二掴みクランプ板32を備え、
    前記各々のクランプ板の引き出し方向端部は、当該各々のクランプ板の幅方向に沿って同一の波目形状を備え、
    前記引き出し機構4は、第一引き出しクランプ板42と第二引き出しクランプ板43a、43bを備え、前記各々のクランプ板の引き出し方向端部は、当該各々のクランプ板の幅方向に沿って同一の波目形状を備え、プリプレグシート21を積層定盤7に引き出すための引き出し機構駆動装置44を備え、
    前記掴み機構3及び前記引き出し機構4は、お互いの波目形状が互い違いに向き合っていることを特徴としたプリプレグシート自動積層装置
  2. 裁断機構6は、前記掴み機構3の上部に配置され、第一カッターユニット61及び第二カッターユニット62、制御部72を備え、
    前記制御部72により
    お互いのカッターユニットが両端部に向かって離間するように移動して、
    前記プリプレグシート21を中央から端部に向かって切断することを特徴とする
    請求項1に記載のプリプレグシート自動積層装置
  3. 圧着機構5は、積層定盤7の幅方向(Y方向)から積層定盤7の上部に配置され、門形支柱51と圧着機構圧着装置52と圧着機構可動ブロック53と圧着機構中央ブロック54と圧着機構薄板55、圧着機構移動レール57を備え、
    前記門形支柱51は、圧着機構5をプリプレグシート21の引き出し方向の前後方向(±X方向)に移動できように前記圧着機構移動レール57上に備え、
    圧着機構圧着装置52は、前記門形支柱51に取り付けられているプリプレグシート圧着のため上下方向(±Z方向)に可動するエアシリンダを備え、
    圧着機構可動ブロック53は、プリプレグシート21の圧着を中央部分から次第に外側へ圧着させる長方形のブロックを備え、
    圧着機構薄板55は、プリプレグシート21を圧着する際に直接プリプレグシートに触れ、プリプレグシートの表面形状に馴染み密着する、板厚が薄く剛性の低い板を備え、前記圧着機構可動ブロック53によって圧着機構5の進行方向に対し、後退角θの傾きを持つように圧着することを特徴とする、
    請求項1〜2のいずれかに記載のプリプレグシート自動積層装置
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