JP6906043B2 - 窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出電極を作製する方法 - Google Patents

窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出電極を作製する方法 Download PDF

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Description

本発明は酸化亜鉛の紫外線検出電極を作製する方法に関し、特に窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出電極を作製する方法に関する。
一般的な民生産業及び国防工業の何れにも紫外線検出器が必要であり、周辺の紫外線強度を検測することは必要不可欠な技術である。生物圏に対する紫外線の影響に基づき、紫外線は通常UV‐A(400〜320nm)、UV‐B(320〜280nm)及びUV‐C(280〜100nm)に分類される。紫外線検出器は、入力された光信号を電気信号に変換して出力する感知素子であり、半導体がそのバンドギャップよりも大きいフォトンエネルギーを受けると、照射時の導電率が変化することから、計測器でその抵抗率の変化度合を測定し、さらに入射光パワーを推算する素子である。重要なパラメータには信号雑音比、応答時間及び応答率等が含まれる。今は半導体プロセスのモニタリング、リソグラフィ機器の校正、オゾンホールの観測、燃燒モニタリング、バイオとメディカル応用及び光通信システムに広く応用されている。伝統の紫外線検出器は概ね光電子倍増管、狭バンドギャップを持つ半導体光検出器及び熱放射検出器に分けられ、紫外線への応用がさらに軍事国防、宇宙通信及びミサイル防衛警報等の分野まで広がっている。
光電子倍増管は、高い応答率を有する光検出素子であって、一般的な光電子倍増管において、その最適な応答範囲である近赤外線領域から紫外線領域までは、少量の入射フォトンの光信号を電気信号に変換、拡大して分析用に提要するが、光電子倍増管は必ず高電圧で操作する必要があり、磁界環境においてかなり敏感である。光電子倍増管は疲労現象が起こることがあり、照射時間が長すぎることまたは照射光が強すぎることで光電子の感度が低下する場合があり、及び、光電陰極表面の汚染または光電陰極の分布の不均一によって光電子倍増管の使用効果が影響されることがある。狭バンドギャップを持つ半導体は、40年代からその研究が広く行われ、例えば、シリコン及びヒ化ガリウム等の材料があり、その中でシリコンは今商用の半導体式光検出器の主な材料の一つである。その動作原理は、エネルギーが半導体バンドギャップより大きい放射を吸収すると、半導体中のキャリア濃度を高くなり、外部のバイアスまたは内蔵電界の補助をもとに、光によって生成された電流を信号の出力源とする。バンドギャップが1.12eVのシリコンを紫外線検出器とした場合、その応答する周波数帯では可視光に応答しない効果を達成できないため、フィルターを別途設けて赤外線と可視光の吸収を分けなければならない。また、シリコンベースの光検出器を紫外線周波数帯に長時間使用した場合、フォトンエネルギーがシリコンのバンドギャップより大きいため、半導体中の価電子帯上の電子が伝導帯上に遷移するだけではなく、余分のエネルギーが熱の形で分散し、光検出器の量子変換効率を低下させることにもつながる。
炭化ケイ素(SiC)は今よく見らえる広バンドギャップ半導体の紫外線検出器の一つである。紫外線検出器としてバンドギャップが3.1eV(400nm)より大きい広バンドギャップの半導体を使用することで、可視光に対する応答、及び紫外線の周波数帯に対する量子変換効率が不十分である問題を解決できる。広バンドギャップ半導体の紫外線検出器は、室温で操作可能であり、かつ光学フィルターを別途設けなくても可視光に応答しない効果が得られる。バンドギャップが大きいため、温度上昇の環境においても非常に低い暗電流を有する。炭化ケイ素を用いてダイオード式の紫外線検出器を作製した場合、ヒ化ガリウムの紫外線検出器より大きい信号雑音比が得られる。かつ、高エネルギーの放射に対し顕著な衰退現象がなく、ハイパワー素子に適用できる。紫外線検出器の範囲によく使用されるのはα-炭化ケイ素であり、六方晶系のウルツ鉱型構造(wurtzite structure)を有するが、相転移温度が1700℃より大きいため、作製コストが高くなり、応用が制限されている。もう一種類の広バンドギャップ半導体としての窒化ガリウムは、90年代以降に紫外線検出器の範囲によく使用され、また研究も広く行われている。検出器にバンドギャップが3.4eVの窒化ガリウムを用いた場合、優れた光波長の選択性、顕著な光カットオフ波長及び高い降伏電圧を有する等の利点があり、かつ、アルミニウムとインジウムを添加して三元合金を作製することで、その光カットオフ波長の位置を調整することができる。しかし、前記の窒化ガリウム紫外線検出器に関する利点は、優れた品質を有する単結晶窒化ガリウムのみに見られる。その高い標準生成エンタルピーにより、低温ウェット式の化学方法では窒化ガリウムを合成できない。
有機金属気相成長法(MOCVD)の技術が発表されて以来、窒化ガリウムの単結晶は、エピタキシャル成長法でサファイア基板上に形成されることが一般的になり、また紫外線検出器に応用されている。しかし、単結晶の窒化ガリウムの現段階での成長技術は依然として有機金属気相成長法に依存し、当該技術が高価であり、技術難易度が高く、かつ設備コストも高いため、窒化ガリウムの成長コストも下げられないままである。その他、窒化ガリウム成長用に選択される基板として、今も主にサファイア基板または炭化ケイ素基板が使用され、これもまた窒化ガリウムの各用途への応用を制限している。窒化ガリウムを利用してショットキーダイオード紫外線検出器を作製した場合、波長356nmで得られる応答度(responsivity)が約0.23A/Wであり、応答時間が約数十ピコ秒(ps)である。
また、結晶体構造が同じくウルツ鉱型構造である酸化亜鉛は、そのバンドギャップが約3.37eVであるため、紫外線検出器の重要な材料の一つとされ、有機金属気相成長法で形成された酸化亜鉛を用いてショットキーバリアダイオード(Schottky diode)の紫外線検出器を作製した場合、波長360nmで得られる応答度が約0.337A/Wであり、応答時間が約数十ナノ秒である。広バンドギャップ半導体は、効率よくフィルターを省略し、エネルギー減衰による影響を低減させ、かつ化学及び熱に対し比較的に良い安定性を有する。酸化亜鉛は直接遷移(direct bandgap)に属し、室温における伝導帯と価電子帯間のバンドギャップ値が3.37eVであり、その結晶格子構造が伝統的なIIIV族窒化ガリウム材料に類似しており、何れも六方晶系構造であり、かつ酸化亜鉛が比較的に大きい励起子結合エネルギー(exciton biding energy)を有し、約60meVであり、窒化ガリウムとセレン化亜鉛のいずれよりもずっと高く、かつ酸化亜鉛は融点1975℃の酸化物であり、非常に高い熱安定性と化学安定性を有する。
現在、可視光に応答しない紫外線検出器の感光材料として広バンドギャップの半導体が多く使用され、その中、高性能を有する検出器として、例えば、有機金属気相成長法、高周波マグネトロンスパッタリング(radio frequency magnetron sputtering)または三相生成等の技術によるものがある。以上の方法は高価な真空設備または高温のプロセスが関わるものであり、酸化亜鉛を例にすると、有機金属気相成長法を用いた場合の温度が約380〜420℃であり、気‐液‐固成長メカニズムによるものは約890〜1000℃であり、高い工程温度により基板の選択性が低下し、かつ、熱負担も大きい。低コスト、低温工程で高性能の紫外線検出器を作製するために、感光材料の選択及び機能の向上が現段階の重要な技術の一つである。
前記従来技術の課題に鑑み、本発明の主な目的は窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法を提供することであり、主に酸化亜鉛材料を窒化アルミニウム基板に形成して、紫外線検出器とする。その他のセラミックス材料、例えば酸化アルミニウム基板に比べて、窒化アルミニウム基板は、優れた放熱性、熱伝導率、高い電気絶縁性、厚さが薄い、使用寿命が長い、耐食性、耐高温性及び物理特性が安定的であるなどの利点を有する。
本発明の酸化亜鉛フィルムは500℃より低い温度で得られるが、一般的な窒化ガリウムは有機金属化学気相成長で作製され、かつ成長温度が1000℃と高くなっている。窒化ガリウム材料に対し、酸化亜鉛材料は低コスト及び低成長温度の利点を有するため、本発明の酸化亜鉛系の素子は、高温成長構成によって構成が互いに拡散することを回避し、基板及び酸化亜鉛素子の特性を確保するができる。
前記の目的を達成するために、本発明の一形態は窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法を提供し、以下のステップを含む:(A)表面が艶出し(polishing)された多結晶窒化アルミニウム基板を提要し、マグネトロンスパッタリング装置を利用し、かつ窒素、アルゴンで形成されたプラズマをアルミニウムターゲットに衝突させ、前記基板の表面に反応起こして窒化アルミニウムフィルムを生成し、前記基板表面の格子欠陥によって発生した空洞隙間を埋める;(B)前記窒化アルミニウムフィルムの表面を薄くするプロセスを行い、かつ研磨及び艶出しを施し、前記窒化アルミニウム基板を平坦化する;(C)前記窒化アルミニウムフィルムの上に、真空めっき装置を利用して酸化亜鉛めっき層を形成する;(D)前記酸化亜鉛めっき層の上に、フォトリソグラフィプロセスを利用して酸化亜鉛素子吸収層パターンを定義する;(E)前記酸化亜鉛素子吸収層パターンの上に、一対の金属交差指状電極を形成する。
前記のステップ(A)の多結晶窒化アルミニウム基板はブレード成形法または高温燒結成型法で作製されて、表面が艶出しされた多結晶窒化アルミニウム基板の熱伝導率が175W/m・K以上であり、中心線平均粗さ(Ra)が30nm‐50nmである。
前記のステップ(A)の前に、さらに以下のステップを含んでもよい:(1)アセトン、アルコールまたはイソプロピルアルコールの中の一つの溶媒を用いて前記表面が艶出しされた多結晶窒化アルミニウム基板の汚れを拭き取る、(2)酸素イオンプラズマを用いて前記多結晶窒化アルミニウム基板の表面の有機残留物及び水気を除去する。なお、ステップ(2)の酸素イオンプラズマの生成方法は反応性イオンエッチング(RIE)または誘導結合プラズマエッチング(ICP)であり、前記酸素イオンプラズマ由来の気体が酸素及びアルゴンの混合気体であり、窒素/アルゴン混合気体の割合が20%‐30%であり、工程時間が約3分である。
前記ステップ(A)のマグネトロンスパッタリング装置はDC直流スパッタリング装置、またはRF高周波マグネトロンスパッタリング装置であり、真空環境で何れも10−7Torr以下に達し、通入30mTorr‐90mTorrの不活性気体を導入し、生成された窒化アルミニウムフィルムの厚さが5μm‐10μmであり、格子欠陥による空洞隙間が15μmより小さい。
前記ステップ(B)の表面を薄くするプロセス及び研磨艶出しの方法は化学機械研磨法または物理機械研磨法であり、前記表面を薄くするプロセス及び研磨艶出し後の窒化アルミニウムフィルムの厚さが3μm‐5μmである。
前記ステップ(C)の真空めっき装置は真空蒸着めっき装置またはマグネトロンスパッタリングめっき装置であり、ターゲット原料の酸化亜鉛の純度が99%以上であり、形成された酸化亜鉛めっき層の厚さが200nmより大きく、抵抗率が3×10−2Ωcmより大きい。
前記のステップ(D)の素子吸収層フォトリソグラフィの定義領域は(100μm)‐(120μm)の矩形パターンである。
前記のステップ(E)の金属交差指状電極は下から上へ順にニッケル(Ni)金属層及び金(Au)金属層である。なお、前記ニッケル(Ni)金属層の厚さが20nm‐30nmであり、前記金(Au)金属層の厚さが80nm‐120nmであってもよい。前記金属交差指状電極の指状部が互いに指状に交差するが接触せず、前記指状部の幅が2μm−3μm、間隔が2μm−3μmである。
本発明が用いる多結晶窒化アルミニウム基板表面の孔を埋める方法は、マグネトロンスパッタリング技術を利用して窒化アルミニウムフィルムを形成するものである。マグネトロンスパッタリングは、プラズマ中のイオンを加速させ、金属または無機化合物のターゲットに接触させて、エネルギーに満ちたターゲットイオンが離脱し目標の光学素子上に付着し、めっき膜の分子の運動エネルギーを上げて、フィルムの緻密性と付着性を改善することができ、かつ比較的に短い工程時間を要し、生産率を有効に高めることができる。なお、特定の混合割合の窒素及びアルゴンの濃度を制御し、高電圧で強い電界を生成することで、気体原子が遊離しプラズマを生成した後、負極のアルミニウムターゲットに接触衝突し、表面原子がターゲットを離れ、艶出しされた多結晶窒化アルミニウム基板の表面に付着し、結合成長して窒化アルミニウムフィルムを形成する。本発明の窒化アルミニウムフィルムは、多晶窒化アルミニウム基板の表面の孔欠陥を有効に補い、さらに研磨と艶出しの方法によって表面の窒化アルミニウムフィルムを除去すると、孔欠陥が補われた窒化アルミニウムが得られ、これにより、多結晶窒化アルミニウム基板の表面平坦度を効率よく高め、基板表面の孔欠陥を減らすことができる。
本発明は窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法に関し、優れた放熱性、熱伝導率、高い電気絶縁性、長い使用寿命、耐食性、耐高温性を有し、かつ物理特性が安定的な窒化アルミニウム基板に合わせて、多結晶窒化アルミニウム基板の表面の孔欠陥を窒化アルミニウムフィルム成長によって埋める方法を実施し、さらに表面の研磨と艶出しプロセスを特徴とし、これにより、表面の孔欠陥を効率よく減らし、多結晶窒化アルミニウム基板の表面平坦度を高め、後に高品質で低欠陥の酸化亜鉛を成長させ、高機能の紫外線検出器が得られる。
以上の概説と以下の詳細説明及び図面は、すべて本発明の所期の目的を達成ための形態、手段及び効果をより詳しく説明するものである。本発明のその他の目的及び利点について、以下の説明及び図面において説明する。
本発明の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法のフローチャートである。 本発明の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器交差指状電極の構造概略図である。 本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器のX線回折分析測量による酸化亜鉛結晶の分析図である。 本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の温度変化ホール測定による電子濃度及び移動率の図である。 本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の酸化亜鉛フィルムの室温における蛍光スペクトルの図である。 本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の金属‐半導体‐金属の紫外線検出における暗電流の図である。 本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の金属‐半導体‐金属の紫外線検出における光応答の図である。 本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の金属‐半導体‐金属の紫外線検出によるノイズパワー密度の図である。
当業者が本明細書の開示内容から本発明の利点及び効果を簡単に理解できるよう、以下は特定の具体的な実施例を用いて本発明の実施形態を説明する。
本発明は窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法に関し、まず、多結晶窒化アルミニウム基板の表面の孔を埋めるが、マグネトロンスパッタリング技術を用いて、窒素及びアルゴンの濃度を特定の混合割合に制御し、強い電界によって気体原子を遊離させてプラズマを生成した後、ターゲットに衝突させてその表面原子をターゲットから離脱さて、多結晶窒化アルミニウム基板の表面に付着させ、結合成長により窒化アルミニウムフィルムを形成し、多晶窒化アルミニウム基板の表面の孔欠陥を埋める。次に、二次研磨と艶出しの方法を用いて、表面の窒化アルミニウムフィルムを除去すると、孔欠陥が補われた窒化アルミニウムが出来上がり、表面の平坦性を高め、基板表面の孔欠陥を低減することができる。
[実施例]
図1は本発明の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法のフローチャートである。図1が示すように、窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法は、以下のステップを含む:(A)表面が艶出しされた多結晶窒化アルミニウム基板を提供し、マグネトロンスパッタリング装置を利用し、かつ窒素、アルゴンによって形成されたプラズマをアルミニウムターゲットに衝突させ、前記基板の表面に反応を起こして窒化アルミニウムフィルムを生成し、前記基板の表面の格子欠陥による空洞隙間を埋めるステップ(S101);(B)前記窒化アルミニウムフィルムの表面を薄くするプロセスを行い、かつ研磨及び艶出しを行って、前記窒化アルミニウム基板を平坦化するステップ(S102);(C)前記窒化アルミニウムフィルムの上に、真空めっき装置を利用して酸化亜鉛めっき層を形成するステップ(S103);(D)前記酸化亜鉛めっき層の上に、フォトリソグラフィプロセスを利用して酸化亜鉛素子吸収層パターンを定義するステップ(S104);(E)前記酸化亜鉛素子吸収層パターンの上に、一対の金属交差指状電極を形成するステップ(S105)。図2は本発明の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の金属交差指状電極の構造概略図であり、図2が示すように、アクティブ領域パターンフォトマスク100、交差指状金属電極パターンフォトマスク200、Ni/Au金属交差指状電極300、交差指状電極の間隔400及びアクティブ領域範囲500を有する。なお、前記アクティブ領域パターンフォトマスク100は、矩形の酸化亜鉛素子吸収層を形成するための100μm×100μmの矩形のアクティブ領域範囲500を含む。前記交差指状金属電極パターンフォトマスク200のパターンサイズは、アクティブ領域パターンフォトマスク100に対応するものであり、金属交差指状電極を形成するためのものである。前記金属交差指状電極の材質は、下から上へ順にニッケル(Ni)金属層及び金(Au)金属層であり、前記ニッケル(Ni)金属層の厚さが20nm‐30nmであり、前記金(Au)金属層の厚さが80nm‐120nmであってもよい。前記金属交差指状電極300の指状部は互いに指状に交差するが接触せず、かつ前記指状部は前記酸化亜鉛素子吸収層の上方に位置し、前記指状部の幅が2μm‐3μmであり、間隔が2μm‐3μmである。
また、ステップ(A)の前に、さらに以下のステップを含んでもよい:(1)アセトン、アルコールまたはイソプロピルアルコールの中の一つの溶媒を用いて前記表面が艶出しされた多結晶窒化アルミニウム基板の汚れを拭き取る;(2)酸素イオンプラズマを用いて前記多結晶窒化アルミニウム基板の表面の有機残留物及び水気を除去する。
図3は本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器にX線回折分析を行って酸化亜鉛を測量した結晶分析図である。まず、単一面が艶出しされた多結晶窒化アルミニウム基板を提供し、その熱伝導率が175W/m・Kであり、艶出し面の中心線平均粗さ(Ra)が30nmである。次に、窒化アルミニウム基板上に高品質の酸化亜鉛スパッタリングフィルムを形成し、さらに材料特性部分を分析すると、マグネトロンスパッタリングによる酸化亜鉛フィルムが二つの格子方向を有し、それぞれ(001)及び(002)であることがわかる。図4は本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の温度変化におけるホール測定(Hall measurement)の電子濃度及び移動率を示す図である。温度変化が100Kから350Kまでであり、その結果からわかるように、作製された酸化亜鉛フィルムは温度300Kの時に、その電子濃度の冪指数が1015cm−3であり、一般的に作製される酸化亜鉛よりずっと低く、酸化亜鉛フィルムのキャリアがフィルム欠陥によって発生するものであるため、酸化亜鉛フィルムが比較的に低い欠陥密度を有するものと推測できる。図5は本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の酸化亜鉛フィルムの室温における蛍光スペクトル図であり、酸化亜鉛フィルムのスペクトル特性を測定し、その測定結果からわかるように、マグネトロンスパッタリングの酸化亜鉛フィルムの光周波数スペクトルは380nm付近にあるが、一般的な酸化亜鉛フィルムは370nmの位置にスペクトルを有する、また500nm〜650nmの間にも広い周波数スペクトルが見られ、この広い周波数スペクトルが欠陥によって発生した発光現象を示す。以上の数値からわかるように、マグネトロンスパッタリングを利用して窒化アルミニウム基板上に酸化亜鉛を成長させた場合、この酸化亜鉛が高品質と低欠陥の特性を有する。
図6は本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の金属‐半導体‐金属の紫外線検出における暗電流の図である。暗電流値が小さいほど、電流ノイズをより有効に低減することができ、光検出器の信頼度と検出能力の重要なパラメータである。暗電流を低下させるために、光電化学補充方法により素子の表面を処理する。図面からわかるように、表面処理を行わなかった窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の金属‐半導体‐金属の暗電流値が、表面処理を行ったのより大きい。表面処理の後、光電化学補充法で表面処理した後の素子表面に生成されたZn(OH)フィルムは素子表面の欠陥を十分補充できるため、漏電路を減らす作用をもたらし、素子が紫外線検出器の暗電流値を有効に低減することができる。図7は本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の金属‐半導体‐金属の紫外線検出における光応答の図であり、150Wのキセノンランプを光源とし、かつ光をモノクロメータ中に導入し、異なる波長の光を発生させ、素子に逆方向バイアスを加えて、かつ光ファイバを利用して光を素子上に均一に照射し、異なるバイアスにおける素子の光電流を測定した結果、紫外線対可視光の耐性特性が示すように、これら二種類の検出器がいずれも良好な紫外線検出器であるが、表面処理を行った素子は非常に良い特性を示している。表面処理を行わなかった検出器は欠陥が比較的に多いため、比較的に大きい内部ゲインが発生し、光応答度及びゲインが高くなり、これに伴って大きな暗電流とノイズが発生する。表面処理が行われた後の素子は、欠陥が補充され、これに従って内部ゲインも小さくなる。図8は本発明の実施例の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の金属‐半導体‐金属の紫外線検出におけるノイズパワー密度の図であり、図面からわかるように、表面処理の有無に問わず、窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器の金属‐半導体‐金属のノイズパワーのγ計算値は何れも1に近く、これら二種類の紫外線検出器のノイズパワー密度と周波数の関係はフリッカノイズであり、このマグネトロンスパッタリングで作製された関連する酸化亜鉛めっき層の欠陥が非常に少ないことがわかる。
本発明は、まず、多結晶窒化アルミニウムフィルムの補填及び二次の艶出しによって、多結晶のセラミックス中の格子欠陥に起因する空洞隙間を有効に減らし、基板の平坦度とスパッタリング効率を高めるものである。これにより、多結晶窒化アルミニウム基板は、ガラス及び高分子基板に比べて、より優れた導熱性を有し、多結晶セラミックス基板に比べて、より少ない表面欠陥及び優れた反射性を有し、高熱伝導の単結晶系のセラミックス基板に比べて、優れたコスト優位性を有し、金属基板に比べて、より優れた絶縁性を有する。また、真空めっき装置を用いて、高品質と低欠陥を特性とする酸化亜鉛めっき層を作製する。本発明は短波長光電検出素子に応用可能であり、紫外線検出器における重要かつ核心的な技術とされ、今後の応用分野が一層広がるものとされている。
以上の実施例は本発明の特徴と効果を例示的に説明するものであり、本発明の実質的な技術内容の範囲を制限するものではない。当業者は、発明の精神と範囲から逸脱しない前提に、前記の実施例に対し修飾と変更を行うことができる。従って、本発明の権利保護範囲を、以下の請求の範囲の記載通りとする。
S101‐S105 ステップ
100 アクティブ領域パターンフォトマスク
200 交差指状金属電極パターンフォトマスク
300 Ni/Au金属電極
400 交差指状電極の間隔
500 アクティブ領域範囲

Claims (10)

  1. 窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法であって、
    (A)表面が艶出しされた多結晶窒化アルミニウム基板を提供し、マグネトロンスパッタリング装置を利用して、窒素とアルゴンで形成されたプラズマをアルミニウムターゲットに衝突させ、前記基板の表面に反応を起こして窒化アルミニウムフィルムを生成し、前記基板の表面の格子欠陥による空洞隙間を埋めるステップと、
    (B)前記窒化アルミニウムフィルムの表面を薄くするプロセスを行い、かつ研磨及び艶出しを施し、前記多結晶窒化アルミニウム基板を平坦化するステップと、
    (C)前記窒化アルミニウムフィルムの上に、真空めっき装置を利用して酸化亜鉛めっき層を形成するステップ、
    (D)前記酸化亜鉛めっき層の上に、フォトリソグラフィプロセスを利用して酸化亜鉛素子吸収層パターンを定義するステップと、
    (E)前記酸化亜鉛素子吸収層パターンの上に、一対の金属交差指状電極を形成するステップとを含む、窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
  2. ステップ(A)の表面が艶出しされた多結晶窒化アルミニウム基板の熱伝導率が175W/m・K以上であり、中心線平均粗さ(Ra)が30nm‐50nmである、請求項1に記載の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
  3. ステップ(A)の前に、さらに
    (1)アセトン、アルコールまたはイソプロピルアルコールの中の一つの溶媒を用いて前記表面が艶出しされた多結晶窒化アルミニウム基板の汚れを拭き取るステップと、
    (2)酸素イオンプラズマを用いて前記多結晶窒化アルミニウム基板の表面の有機残留物及び水気を除去するステップとを含む、請求項1に記載の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
  4. ステップ(2)の酸素イオンプラズマの生成方法は反応性イオンエッチング(RIE)または誘導結合プラズマエッチング(ICP)であり、酸素イオンプラズマ由来の気体が酸素及びアルゴンの混合気体である、請求項3に記載の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
  5. ステップ(B)の表面を薄くするプロセス及び研磨艶出しの方法は化学機械研磨法または物理機械研磨法であり、表面を薄くするプロセス及び研磨艶出し後の窒化アルミニウムフィルムの厚さが3μm‐5μmである、請求項1に記載の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
  6. ステップ(C)の酸化亜鉛めっき層の厚さが200nmより大きく、酸化亜鉛抵抗率が3×10−2Ωcmより大きい、請求項1に記載の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
  7. ステップ(D)の素子吸収層フォトリソグラフィの定義領域は(100μm)‐(120μm)の矩形パターンである、請求項1に記載の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
  8. ステップ(E)の金属交差指状電極は下から上へ順にニッケル(Ni)金属層及び金(Au)金属層である、請求項1に記載の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
  9. 前記ニッケル(Ni)金属層の厚さが20nm‐30nmであり、前記金(Au)金属層の厚さが80nm‐120nmである、請求項8に記載の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
  10. ステップ(E)の一対の金属交差指状電極はそれぞれ、間隔を開けて配置された複数の指状部を有し、かつ、一方の複数の指状部が他方の複数の指状部の前記間隔に挿入されるが、指状部同士が接触せず、
    前記指状部の幅が2μm‐3μm、前記間隔が2μm‐3μmである、請求項1に記載の窒化アルミニウム‐酸化亜鉛の紫外線検出器を作製する方法。
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