以下で説明する実施形態に係る照明システム100は、照明装置1と、照明装置1に対応する位置に配置され、情報を発信する一方向モードで動作する発信機(以下「ビーコン5」とする)と、ビーコン5を一方向モードから情報を発信及び受信する双方向モードに切り替える接続要求情報をビーコン5に送信する無線通信機9と、無線通信機9を介してビーコン5と情報を送受信する監視装置10とを具備する。
また、以下で説明する実施形態に係る照明システム100において、ビーコン5は、所定間隔で設置され、接続要求情報を受信した場合、一方向モードから双方向モードに切り替わった後、受信した接続要求情報を発信する。
また、以下で説明する実施形態に係る照明システム100において、ビーコン5は、無線通信機9から双方向モードから一方向モードへ切り替える切断要求情報を受信した場合、受信した切断要求情報を発信した後、双方向モードから一方向モードに切り替わる。
また、以下で説明する実施形態に係る照明システム100において、ビーコン5は、双方向モード時において、所定の情報を要求する要求情報または切断要求情報または接続要求情報を所定の期間受信しない場合、双方向モードから一方向モードに切り替わる。
また、以下で説明する実施形態に係る照明システム100において、照明装置1は、非常用照明装置であり、ビーコン5は、双方向モード時において、自装置の点検情報を要求する要求情報を受信した場合、点検情報を発信する。
また、以下で説明する実施形態に係る照明システム100において、ビーコン5は、双方向モード時において、他のビーコン5から受信した点検情報を発信する。
[実施形態]
まず、本発明の実施形態に係る照明システム100を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係る照明システムを示す図である。図1では、無線通信機9が照明装置1から受信した点検情報を監視装置10へ送信する場合を例示する。なお、点検情報とは、照明装置1における各部の状態を示す情報であるが、詳細は後述する。
図1に示す照明システム100は、複数の照明装置1A、1B、1Cを具備する。図1では、照明装置1Aが発信機であるビーコン5Aを搭載する場合を示す。すなわち、照明装置1Aは、ビーコン5Aと光源である非常用ランプ2Aとを具備する。また、照明装置1Bは、ビーコン5Bと非常用ランプ2Bとを具備する。また、照明装置1Cは、ビーコン5Cと非常用ランプ2Cとを具備する。以下では、照明装置1A、1B、1Cについて、特に区別なく説明する場合には、照明装置1と記載する。また、ビーコン5A、5B、5Cについて、特に区別なく説明する場合には、ビーコン5と記載する。また、非常用ランプ2A、2B、2Cについて、特に区別なく説明する場合には、非常用ランプ2と記載する。
例えば、照明装置1は、例えば非常灯等の非常用照明装置である。この場合、照明装置1は、停電時に避難誘導のために室内や廊下を照らす。なお、照明装置1は、非常口や避難通路を示すために設置される誘導灯であってもよい。また、照明装置1は、常時は照明装置として点灯し、停電時に避難誘導のために室内や廊下を照らす照明装置であってもよい。
ビーコン5は、外部からの要求に応じて、一方向モード(「ADVERTISING MODE」と称される場合がある)から情報を発信及び受信する双方向モード(「CONNECTION MODE」と称される場合がある)に切り替える。また、ビーコン5は、外部からの要求に応じて、双方向モードから一方向モードに切り替える。また、ビーコン5は、所定の条件を満たす場合、双方向モードから一方向モードに切り替える。なお、ここでいう、一方向モードとは、所定間隔で自装置の識別情報を発信し、後述する接続要求情報等の所定の情報を受信可能なモードを言う。また、ここでいう、双方向モードとは、一方向モードよりも多量の情報を発信及び受信可能であり、外部からの情報の受信に応じて点検情報を発信するモードを言う。また、双方向モードは、一方向モードよりも消費電力が大きいものとする。
また、ビーコン5は、一方向モードにおいては、所定間隔で自装置の識別情報を発信する。また、ビーコン5は、双方向モード時において、外部装置からの要求情報に応じて自装置の点検情報を発信する。以下の説明では、照明装置1のビーコン5が各種情報を発信したり受信したりすることを、照明装置1が各種情報を発信したり受信したりすると記載する場合がある。また、照明装置1のビーコン5がモードを切り替えることを、照明装置1がモードを切り替えると記載する場合がある。
照明システム100は、上述した照明装置1と、監視装置10と、照明装置1及び監視装置10と通信可能な無線通信機9とを具備する。例えば、無線通信機9は、監視装置10と所定のネットワークN11により通信を行う。例えば、ネットワークN11は、有線通信である。また、例えば、ネットワークN11は、3G(Generation)または4GまたはLTE(Long Term Evolution)といったモバイルデータ通信規格による無線通信であってもよい。また、例えば、無線通信機9は、照明装置1が有するビーコン5と無線通信C11により通信を行う。例えば、無線通信C11は、2.4GHz帯使用Bluetooth(登録商標) Low Energy(以下、「BLE」とする)無線通信規格による通信である。なお、図1では、無線通信機9は、照明装置1Aと無線通信C11が可能な位置にあるものとする。
図1に示すように、照明装置1Aは、通信エリアR11の範囲内に位置する他の照明装置1と無線通信C12−1が可能である。例えば、無線通信C12−1は、BLE無線通信規格による通信である。
ここで、図1に示す例において、中央部に位置する照明装置1Bは、通信エリアR11の範囲内に位置し、左側に位置する照明装置1Cは、通信エリアR11の範囲外に位置する。すなわち、図1に示す例においては、照明装置1Aは、照明装置1Bとは無線通信が可能である。そのため、照明装置1Aと照明装置1Bとは、無線通信C12−1により互いに他の照明装置1が発信する各種情報の受信が可能となる。一方、照明装置1Aと照明装置1Cとは、互いに他の照明装置1が発信する各種情報を直接受信することができない。
また、図1に示すように、照明装置1Bは、通信エリアR12の範囲内に位置する他の照明装置1と無線通信C12−2が可能である。例えば、無線通信C12−2は、BLE無線通信規格による通信である。ここで、図1に示す例において、左側に位置する照明装置1Cは、通信エリアR12の範囲内に位置する。すなわち、図1に示す例においては、照明装置1Bは、照明装置1Cとも無線通信が可能である。そのため、照明装置1Bと照明装置1Cとは、無線通信C12−2により互いに他の照明装置1が発信する各種情報の受信が可能となる。
監視装置10は、照明装置1を管理制御する装置である。例えば、監視装置10は、照明装置1から取得した点検情報に基づいて照明装置1の状態を管理する。監視装置10は、例えば、各照明装置1の設置位置と各照明装置1のビーコン5が発信する識別情報とを対応付けて管理する。これにより、監視装置10は、識別情報を受信することによりどの位置に設置された照明装置1に関する情報かを特定できる。
無線通信機9は、照明装置1の点検を行う照明システム100の管理者等が使用する携帯端末である。例えば、無線通信機9は、スマートフォンやタブレット端末等である。例えば、無線通信機9には、照明装置1の点検を行うためのアプリケーション(以下単に「アプリ」とする)がインストールされている。また、無線通信機9は、照明装置1に各種情報を送信する。例えば、無線通信機9は、監視装置10から受信した要求情報を照明装置1に送信する。また、無線通信機9は、監視装置10に各種情報を送信する。例えば、無線通信機9は、照明装置1から受信した識別情報や点検情報を監視装置10に送信する。
ここで、照明装置1は、一方向モードから情報を発信及び受信する双方向モードに切り替える接続要求情報を外部から受信するまで一方向モードで動作し、所定間隔で自装置の識別情報を発信する。これにより、照明装置1は、接続要求情報を受信するまでは、双方向モードよりも省電力な一方向モードで動作するため、電力消費の増大を抑制することができる。
照明装置1は、外部から接続要求情報を受信すると一方向モードから双方向モードへ切り替わる。そして、照明装置1は、一方向モードから双方向モードへ切り替わった後、受信した接続要求情報を発信する。
図1に示す例では、照明装置1Aは、監視装置10が無線通信機9に送信した接続要求情報を、無線通信機9から無線通信C11により受信する。接続要求情報を受信した照明装置1Aは、一方向モードから双方向モードへ切り替わった後、受信した接続要求情報を発信する。
そして、照明装置1Bは、無線通信C12−1により照明装置1Aが発信した接続要求情報を受信する。接続要求情報を受信した照明装置1Bは、一方向モードから双方向モードへ切り替わった後、受信した接続要求情報を発信する。
また、照明装置1Cは、無線通信C12−2により照明装置1Bが発信した接続要求情報を受信する。接続要求情報を受信した照明装置1Cは、一方向モードから双方向モードへ切り替わる。これにより、各照明装置1は、一方向モードから双方向モードに切り替わり、通信可能な範囲内に位置する他の照明装置1に情報を中継し、メッシュネットワークを形成する。これにより、無線通信機9を利用する照明システム100の管理者等は、自身が移動することなく情報を収集できる範囲を拡大することができる。これにより、照明システム100は、照明システム100の管理者等の負担を軽減できる。そして、照明装置1は、無線通信機9からの指示に基づく情報を中継する。なお、照明システム100においてメッシュネットワークを形成した照明装置1が情報を中継する例は後述する。
また、照明装置1は、双方向モードから一方向モードへ切り替える切断要求情報を外部から受信すると、受信した切断要求情報を発信し、双方向モードから一方向モードへ切り替わる。
図1に示す例では、照明装置1Aは、監視装置10が無線通信機9に送信した切断要求情報を、無線通信機9から無線通信C11により受信する。切断要求情報を受信した照明装置1Aは、受信した切断要求情報を発信し、双方向モードから一方向モードへ切り替わる。
そして、照明装置1Bは、無線通信C12−1により照明装置1Aが発信した切断要求情報を受信する。切断要求情報を受信した照明装置1Bは、受信した切断要求情報を発信し、双方向モードから一方向モードへ切り替わる。
また、照明装置1Cは、無線通信C12−2により照明装置1Bが発信した切断要求情報を受信する。切断要求情報を受信した照明装置1Cは、双方向モードから一方向モードへ切り替わる。これにより、照明システム100は、照明装置1を双方向モードにしてメッシュネットワークを形成することが必要なくなった際には、照明装置1を一方向モードに戻す。したがって、照明システム100は、通信負荷の増大を抑制し、消費電力の増大を抑制することができる。
また、照明装置1は、所定の情報を要求する要求情報や切断要求情報や切断要求情報を所定の期間受信しない場合、自動的に双方向モードから前記一方向モードに切り替わる。これにより、照明システム100は、自律的に判断して双方向モードよりも省電力な一方向モードに切り替えることができるため、管理者等の負担を軽減することができる。このように、照明システム100は、照明装置1を双方向モードにしてメッシュネットワークを形成することが必要なくなった際には、自動的に照明装置1を一方向モードに戻す。したがって、照明システム100は、通信負荷の増大を抑制し、消費電力の増大を抑制することができる。
[照明装置の構成例]
次に、図2を用いて、実施形態に係る照明装置1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る照明装置の構成を示す図である。図2に示すように、照明装置1は、非常用ランプ2と、非常用電源3と、非常用点灯制御部4と、ビーコン5と、商用電源6と、点検部7と、格納部8とを有する。
非常用ランプ2は、商用電源6による電力供給が停止した場合、いわゆる停電時に少なくとも点灯する光源である。以下では、商用電源6による電力供給が停止した状態を「非常時」とし、商用電源6により電力供給されている状態を「常時」とする場合がある。また、非常用ランプ2としては、蛍光灯やLED(Light Emitting Diode)等、目的に応じて種々の光源が用いられてもよい。
非常用電源3は、商用電源6による電力供給が停止した場合、非常用ランプ2に電力供給を行う蓄電池(二次電池)である。非常用電源3は、目的に応じて種々の蓄電池が用いられてもよい。また、非常用電源3は、商用電源6による電力供給時に充電される。すなわち、非常用電源3は、常時において商用電源6による電力供給により充電される。なお、非常用電源3は、トリクル充電や間欠充電等の種々の充電方式を適宜用いて充電されてもよい。
非常用点灯制御部4は、常時に非常用電源3の充電を行い、非常時に非常用ランプ2を非常用電源3により点灯させる。例えば、非常用ランプ2は、非常時のみ非常用点灯制御部4から電源供給され点灯する。また、非常用点灯制御部4は、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行してもよい。
ビーコン5は、無線通信機能により所定間隔で自装置の識別情報を発信する発信機である。上述したように、ビーコン5は、一方向モードと双方向モードとを切替え可能である。また、ビーコン5は、双方向モード時において、自装置の点検情報を発信する。
また、ビーコン5は、所定の情報を受信する。例えば、ビーコン5は、点検情報を要求する要求情報を受信する。例えば、ビーコン5は、双方向モード時において点検情報を要求する要求情報を受信した場合、格納部8に格納された点検情報を発信する。なお、ビーコン5は、点検情報を要求する要求情報を受信した場合、双方向モードに切り替わり、格納部8に格納された点検情報を発信してもよい。
また、ビーコン5は、常時において商用電源6から非常用点灯制御部4へ供給される電源の一部を用いて動作する。また、ビーコン5は、非常時において非常用電源3から非常用点灯制御部4へ供給される電源の一部を用いて動作する。
商用電源6は、例えば、所定の電力会社から供給される電力源である。商用電源6は、常時において、非常用点灯制御部4経由で非常用電源3の充電および非常用点灯制御部4への電源供給を行う。また、商用電源6は、非常用電源3からの電力供給以外であれば、どのような電力供給手段であってもよい。
点検部7は、例えば、自装置を点検し、自装置の点検情報を収集する。具体的には、点検部7は、非常用ランプ2、非常用電源3、非常用点灯制御部4、及びビーコン5等の点検に必要な各機器の状態を点検情報としてモニタして収集する。また、点検部7は常時において商用電源6から非常用点灯制御部4へ供給される電源の一部を用いて動作する。
格納部8は、点検部7により収集された点検情報を格納する。また、格納部8は、要求情報を受信したビーコン5により格納した点検情報が読み出される。また、格納部8は、非常用点灯制御部4による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納してもよい。なお、格納部8とは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子などの記憶装置であってもよい。また、格納部8は常時において商用電源6から非常用点灯制御部4へ供給される電源の一部を用いて動作する。
[一方向モードから双方向モードへの切替え]
ここで、照明システム100における照明装置1の一方向モードから双方向モードへの切替えの具体例を図面に基づいて説明する。図3は、実施形態に係る照明装置における双方向モードへの切替えの一例を示すシーケンス図である。なお、図3に示す例における照明装置1A〜1Cは、図1に示す例における照明装置1A〜1Cに対応する。
図3に示すように、監視装置10は、照明装置1を一方向モードから双方向モードに切り替える接続要求情報を無線通信機9に送信する(ステップS11)。
ここで、監視装置10から接続要求情報を受信した無線通信機9は、周辺にある照明装置1(ビーコン5)をスキャンする。無線通信機9がスキャンするときに、ビーコン5を発信した識別情報を受信すると、受信した識別情報に対応するビーコン5に接続要求情報を送信する。図3に示す例においては、無線通信機9は、監視装置10から受信した接続要求情報を照明装置1Aに送信する(ステップS12)。
無線通信機9から接続要求情報を受信した照明装置1Aは、一方向モードから双方向モードに切り替える(ステップS13)。そして、照明装置1Aは、無線通信機9から受信した接続要求情報を発信する(ステップS14)。そして、照明装置1Aと通信可能な範囲内に位置する照明装置1Bは、照明装置1Aが発信する接続要求情報を受信する。
照明装置1Aが発信する接続要求情報を受信した照明装置1Bは、一方向モードから双方向モードに切り替える(ステップS15)。そして、照明装置1Bは、照明装置1Aから受信した接続要求情報を発信する(ステップS16)。そして、照明装置1Bと通信可能な範囲内に位置する照明装置1Cは、照明装置1Bが発信する接続要求情報を受信する。
照明装置1Bが発信する接続要求情報を受信した照明装置1Cは、一方向モードから双方向モードに切り替える(ステップS17)。これにより、照明装置1A〜1Cは、一方向モードから双方向モードに切り替わる。また、照明装置1Cは、照明装置1Bから受信した接続要求情報を発信する。そして、照明装置1Cと通信可能な範囲内に位置する他の照明装置1は、照明装置1Cが発信する接続要求情報を受信する。
[双方向モードへの切替えに関するフロー]
次に、照明装置1における双方向モードへの切替えについて説明する。図4は、実施形態に係る照明装置における双方向モードへの切替えの一例を示すフローチャートである。
まず、照明装置1は、接続要求情報を受信したかどうかを判定する(ステップS101)。照明装置1は、接続要求情報を受信していない場合(ステップS101:No)、ステップS101の判定を繰り返す。なお、照明装置1は、一方向モードにおいては、所定間隔で自装置の識別情報を発信する。
また、照明装置1は、接続要求情報を受信した場合(ステップS101:Yes)、双方向モードに切り替える(ステップS102)。その後、照明装置1は、受信した接続要求情報を発信する(ステップS103)。
[点検情報の収集]
次に、照明システム100における点検情報の収集の具体例を図面に基づいて説明する。図5は、実施形態に係る点検情報の収集の一例を示すシーケンス図である。なお、図5に示す例における照明装置1A〜1Cは、図1に示す例における照明装置1A〜1Cに対
応する。また、図5に示す例においては、監視装置10が、照明装置1Cの点検情報の収集を行う場合を示す。また、図5に示す例においては、照明装置1は、双方向モードで動作中であるものとする。
図5に示すように、監視装置10は、照明装置1Cの点検情報を要求する要求情報を無線通信機9に送信する(ステップS21)。例えば、監視装置10は、照明装置1Cを識別する情報を含む要求情報を無線通信機9に送信する。
ここで、監視装置10から要求情報を受信した無線通信機9は、周辺にある照明装置1(ビーコン5)をスキャンする。無線通信機9がスキャンするときに、ビーコン5を発信した識別情報を受信すると、受信した識別情報に対応するビーコン5に要求情報を送信する。図5に示す例においては、無線通信機9は、監視装置10から受信した要求情報を照明装置1Aに送信する(ステップS22)。
無線通信機9から要求情報を受信した照明装置1Aは、要求情報が自装置宛であるかを判定し、自装置宛以外の要求情報である場合、受信した要求情報を発信する(ステップS23)。図5に示す例においては、要求情報は、照明装置1Cの点検情報を要求する要求情報であるため、照明装置1Aは、要求情報が自装置宛でないと判定し、受信した要求情報を発信する。
照明装置1Aが発信する要求情報を受信した照明装置1Bは、要求情報が自装置宛であるかを判定し、自装置宛以外の要求情報である場合、受信した要求情報を発信する(ステップS24)。図5に示す例においては、要求情報は、照明装置1Cの点検情報を要求する要求情報であるため、照明装置1Bは、要求情報が自装置宛でないと判定し、受信した要求情報を発信する。
照明装置1Bが発信する要求情報を受信した照明装置1Cは、要求情報が自装置宛であるかを判定し、自装置宛以外の要求情報である場合、自装置の点検情報を読み出す(ステップS25)。図5に示す例においては、要求情報は、照明装置1Cの点検情報を要求する要求情報であるため、照明装置1Cは、要求情報が自装置宛であると判定し、自装置の点検情報を格納部8から読み出す。そして、照明装置1Cは、読み出した点検情報を発信する(ステップS26)。
照明装置1Cが発信する点検情報を受信した照明装置1Bは、受信した点検情報を発信する(ステップS27)。また、照明装置1Bが発信する点検情報を受信した照明装置1Aは、受信した点検情報を発信する(ステップS28)。
そして、照明装置1Aが発信する点検情報を受信した無線通信機9は、受信した点検情報を監視装置10へ送信する(ステップS29)。これにより、監視装置10は、照明装置1Cの点検情報を収集できる。つまり、無線通信機9を利用する管理者等は、照明装置1Cの設置された位置まで移動して、照明装置1Cの点検情報を収集することなく、照明装置1Cの点検情報を収集できる。これにより、照明システム100は、点検を容易化することができる。
[点検情報の収集に関するフロー]
次に、照明システム100における要求情報の通信について説明する。図6は、実施形態に係る要求情報の通信の一例を示すフローチャートである。
まず、照明装置1は、要求情報を受信したかどうかを判定する(ステップS201)。照明装置1は、要求情報を受信していない場合(ステップS201:No)、ステップS
201の判定を繰り返す。
照明装置1は、要求情報を受信した場合(ステップS201:Yes)、要求情報が自装置宛であるかどうかを判定する(ステップS202)。
照明装置1は、要求情報が自装置宛でない場合(ステップS202:No)、受信した要求情報を発信する(ステップS203)。
一方、照明装置1は、要求情報が自装置宛である場合(ステップS202:Yes)、点検情報を読み出す(ステップS204)。そして、照明装置1は、読み出した点検情報を発信する(ステップS205)。
次に、照明装置1における受信した点検情報の発信について説明する。図7は、実施形態に係る照明装置における受信した点検情報の発信の一例を示すフローチャートである。
まず、照明装置1は、点検情報を受信したかどうかを判定する(ステップS211)。照明装置1は、点検情報を受信していない場合(ステップS211:No)、ステップS211の判定を繰り返す。
照明装置1は、点検情報を受信した場合(ステップS211:Yes)、受信した点検情報を発信する(ステップS212)。
[双方向モードから一方向モードへの切替え]
次に、照明システム100における照明装置1の双方向モードから一方向モードへの切替えの具体例を図面に基づいて説明する。図8は、実施形態に係る照明装置における一方向モードへの切替えの一例を示すシーケンス図である。なお、図8に示す例における照明装置1A〜1Cは、図1に示す例における照明装置1A〜1Cに対応する。
図8に示すように、監視装置10は、照明装置1を双方向モードから一方向モードに切り替える切断要求情報を無線通信機9に送信する(ステップS31)。
ここで、監視装置10から切断要求情報を受信した無線通信機9は、周辺にある照明装置1(ビーコン5)をスキャンする。無線通信機9がスキャンするときに、ビーコン5を発信した識別情報を受信すると、受信した識別情報に対応するビーコン5に切断要求情報を送信する。図8に示す例においては、無線通信機9は、監視装置10から受信した切断要求情報を照明装置1Aに送信する(ステップS32)。
無線通信機9から切断要求情報を受信した照明装置1Aは、無線通信機9から受信した切断要求情報を発信する(ステップS33)。また、照明装置1Aは、双方向モードから一方向モードに切り替える(ステップS34)。なお、ステップS33とステップS34とは同時であってもよい。その後、照明装置1Aと通信可能な範囲内に位置する照明装置1Bは、照明装置1Aが発信する切断要求情報を受信する。
照明装置1Aが発信する切断要求情報を受信した照明装置1Bは、照明装置1Aから受信した切断要求情報を発信する(ステップS35)。また、照明装置1Bは、双方向モードから一方向モードに切り替える(ステップS36)。なお、ステップS35とステップS36とは同時であってもよい。その後、照明装置1Bと通信可能な範囲内に位置する照明装置1Cは、照明装置1Bが発信する切断要求情報を受信する。
照明装置1Bが発信する切断要求情報を受信した照明装置1Cは、双方向モードから一
方向モードに切り替える(ステップS37)。これにより、照明装置1A〜1Cは、双方向モードから一方向モードに切り替わる。また、照明装置1Cは、照明装置1Bから受信した切断要求情報を発信する。そして、照明装置1Cと通信可能な範囲内に位置する他の照明装置1は、照明装置1Cが発信する切断要求情報を受信する。
[一方向モードへの切替えに関するフロー]
次に、照明装置1における一方向モードへの切替えについて説明する。図9は、実施形態に係る照明装置における一方向モードへの切替えの一例を示すフローチャートである。
まず、照明装置1は、切断要求情報を受信したかどうかを判定する(ステップS301)。照明装置1は、切断要求情報を受信していない場合(ステップS301:No)、ステップS301の判定を繰り返す。
また、照明装置1は、切断要求情報を受信した場合(ステップS301:Yes)、受信した切断要求情報を発信する(ステップS302)。その後、照明装置1は、一方向モードに切り替える(ステップS303)。なお、照明装置1は、所定の期間に情報を受信しない場合、一方向モードに切り替えてもよい。
上述のように、実施形態に係る照明システム100は、照明装置1と、照明装置1に対応する位置に配置され、情報を発信する一方向モードで動作する発信機(実施形態においては「ビーコン5」。以下同じ)と、ビーコン5を一方向モードから情報を発信及び受信する双方向モードに切り替える接続要求情報をビーコン5に送信する無線通信機9と、無線通信機9を介してビーコン5と情報を送受信する監視装置10とを具備する。
これにより、例えば、照明システム100において、各照明装置1は、一方向モードから双方向モードに切り替わり、通信可能な範囲内に位置する他の照明装置1に情報を中継し、メッシュネットワークを形成する。これにより、無線通信機9を利用する管理者等は、自身が移動することなく情報を収集できる範囲を拡大することができる。また、照明システム100は、照明装置1を双方向モードにしてメッシュネットワークを形成することが必要なくなった際には、照明装置1を一方向モードで動作させる。したがって、照明システム100は、通信負荷の増大を抑制し、消費電力の増大を抑制することができる。
また、上述した実施形態に係る照明システム100において、ビーコン5は、所定間隔で設置され、接続要求情報を受信した場合、一方向モードから双方向モードに切り替わった後、受信した接続要求情報を発信する。
これにより、例えば、照明システム100において、各照明装置1は、一方向モードから双方向モードに切り替わり、通信可能な範囲内に位置する他の照明装置1に情報を中継し、メッシュネットワークを形成する。これにより、無線通信機9を利用する照明システム100の管理者等は、自身が移動することなく情報を収集できる範囲を拡大することができる。したがって、照明システム100は、照明システム100の管理者等の負担を軽減できる。
また、上述した実施形態に係る照明システム100において、ビーコン5は、無線通信機9から双方向モードから一方向モードへ切り替える切断要求情報を受信した場合、受信した切断要求情報を発信した後、双方向モードから一方向モードに切り替わる。
これにより、例えば、照明システム100において、照明装置1は、接続要求情報を受信することにより、双方向モードよりも省電力な一方向モードに戻るため、電力消費の増大を抑制することができる。
また、上述した実施形態に係る照明システム100において、ビーコン5は、双方向モード時において、所定の情報を要求する要求情報または切断要求情報または接続要求情報を所定の期間受信しない場合、双方向モードから一方向モードに切り替わる。
これにより、例えば、照明システム100は、自律的に判断して双方向モードよりも省電力な一方向モードに切り替えることができるため、管理者等の負担を軽減することができる。このように、照明システム100は、照明装置1を双方向モードにしてメッシュネットワークを形成することが必要なくなった際には、自動的に照明装置1を一方向モードに戻す。したがって、照明システム100は、通信負荷の増大を抑制し、消費電力の増大を抑制することができる。
上述した実施形態に係る照明システム100において、照明装置1は、非常用照明装置である。また、ビーコン5は、双方向モード時において、自装置の点検情報を要求する要求情報を受信した場合、点検情報を発信する。
これにより、例えば、照明システム100において、監視装置10は、照明装置1Cの点検情報を収集できる。つまり、無線通信機9を利用する照明システム100の管理者等は、照明装置1Cの設置された位置まで移動して、照明装置1Cの点検情報を収集することなく、照明装置1Cの点検情報を収集できる。これにより、照明システム100は、点検を容易化することができる。
上述した実施形態に係る照明システム100において、ビーコン5は、双方向モード時において、他のビーコン5から受信した点検情報を発信する。
これにより、例えば、照明システム100において、監視装置10は、照明装置1Cの点検情報を収集できる。つまり、無線通信機9を利用する照明システム100の管理者等は、照明装置1Cの設置された位置まで移動して、照明装置1Cの点検情報を収集することなく、照明装置1Cの点検情報を収集できる。これにより、照明システム100は、点検を容易化することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。また、これらの実施形態やその変形は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。