JP6903304B2 - 塗装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、塗装装置に関するものである。
特許文献1には、レシプロケータに取り付けた塗装ガンを、被塗物の形状に応じて三次元方向に移動させて塗装を行う塗装装置が開示されている。この塗装装置は、被塗物と塗装ガンの先端のノズルとの間の距離を計測するセンサと、塗装ガンを移動させるための駆動手段とを備えている。駆動手段が、センサからの計測情報に基づいて塗装ガンを移動させることで、被塗物とノズルとの間の距離が一定に保たれるようになっている。
特開平6−226156号公報
塗装ガンはガンアームの先端部に取り付けられており、塗装ガンとガンアームとにより、レシプロケータから被塗物に向かって細長く延びたガンユニットが構成されている。ノズルを被塗物に対して接近・離間させる際には、ガンユニットを、その長さ方向に沿って移動させるようになっている。そのため、ノズルの移動ストロークが大きい場合は、ガンユニットが長尺となり、その結果、ガンユニットの重量が増大するとともに、ガンユニットを支持する機構が大型化することになる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ガンアームの先端に塗装ガンを取り付けた形態のガンユニットを有する塗装装置において、ガンユニットの短尺化を図ることを目的とする。
本発明は、
被塗物を搬送するコンベアと、
前記コンベアと対応するように配された可動基台と、
前記可動基台を前記コンベアで搬送される前記被塗物に対して接近及び離間する方向へ往復移動させる基台用アクチュエータと、
前記可動基台に支持されたガンアームと、前記ガンアームの先端に取り付けられた塗装ガンとを有するガンユニットと、
前記ガンユニットを前記可動基台に対して前記可動基台の移動方向と略平行な方向へ相対移動させるガン用アクチュエータとを備えていることを特徴とする。
塗装する際には、被塗物の形状に応じて塗装ガンをコンベアに対して接近又は離間させるが、このときの塗装ガンの移動量は、ガンユニットだけを移動させるのではなく、可動基台も移動させることによって確保される。したがって、ガンユニットに設定すべき必要最大移動距離は、塗装ガンの必要最大移動量より短くて済む。これにより、ガンユニットの移動方向における長さ寸法を短く抑えることができる。
実施例1の塗装装置を構成するレシプロケータの一部切欠側面図 塗装ブースにおいて塗装を開始した状態をあらわす平面図 塗装ブースにおいて被塗物が図2に示す位置から移動した状態をあらわす平面図 塗装ブースにおいて被塗物が図3に示す位置から移動した状態をあらわす平面図 塗装ブースにおいて被塗物が図4に示す位置から移動した状態をあらわす平面図 塗装ブースにおいて被塗物が図5に示す位置から移動した状態をあらわす平面図 塗装装置の制御手段の構成をあらわすブロック図 被塗面のうちレンジセンサの死角とならない領域の三次元形状を計測している状態をあわらす概略側面図 被塗面のうちレンジセンサの死角となる領域の三次元形状を計測している状態をあわらす概略側面図
本発明は、前記可動基台と前記ガンユニットの移動方向が略水平方向であり、前記可動基台には、前記ガンユニットを上下方向へ往復移動させる昇降用アクチュエータが設けられていてもよい。この構成によれば、ガンユニットの数を増やさなくても、被塗物に対して均一な塗装を行うことができる。
本発明は、前記被塗物の被塗面の三次元形状を特定する三次元形状特定手段と、前記三次元形状特定手段により特定された三次元形状情報に基づいて、前記被塗面に対する前記塗装ガンの目標対向距離を設定するとともに、前記基台用アクチュエータと前記ガン用アクチュエータを制御する制御装置とを備えていてもよい。この構成によれば、被塗面が凹凸を有する形状であっても、塗装ガンの位置を、塗料の塗着品質が高くなるような適正範囲内に設定することができる。
本発明は、前記制御装置は、前記三次元形状情報に基づいて塗装条件を設定するようになっていることを特徴とする。この構成によれば、被塗面の凹凸形状に応じて塗装条件を適宜に設定することにより、被塗面の凹凸形状に起因する塗装不良を回避できる。
本発明は、前記被塗面と前記塗装ガンとの間の実測対向距離を計測する塗装距離検出手段を備え、前記制御装置は、前記塗装距離検出手段により計測された実測対向距離情報に基づいて前記塗装条件を変更するようになっていてもよい。この構成によれば、コンベアと可動基台やガンユニットとの速度差や物理的な制約等のために、被塗面に対する塗装ガンの実測対向距離と目標対向距離との間で差異が生じた場合は、塗装条件が変更される。したがって、可動基台やガンユニットの動きが被塗面の凹凸形状に追従できないことに起因する塗装不良等を防止できる。また、人手を介さずに好適な塗装条件が設定されるので、塗料を高い品質で塗着させることができる。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図9を参照して説明する。尚、前後の方向については、図1における左方、及び図2〜6における下方を、前方と定義する。本実施例1の塗装装置は、被塗物41をハンガー11で吊り下げた状態で一方向に循環搬送するためのコンベア10と、搬送される被塗物41の被塗面42に塗料を塗着させる際の塗装条件を設定又は変更するための制御装置40(図7を参照)とを備えている。コンベア10による搬送経路上又は搬送経路の近傍位置には、塗装ブース12が設けられている。着荷ゾーン(図示省略)では、コンベア10のハンガー11に、被塗物41と、その被塗物41に対応したデジタル表示用の板状又はシート状をなす表示部材13が取り付けられる。
コンベア10の搬送経路のうち塗装ブース12より上流側の位置には、読取り用センサ14が設けられている。読取り用センサ14と表示部材13は、塗装仕様特定手段15を構成する。塗装仕様特定手段15は、各被塗物41に関して使用する塗料に応じて塗膜の品質を規定した塗装要求仕様を特定するものであり、特定した塗装要求仕様情報は制御装置40に入力される。
塗装要求仕様情報は、耐熱性、耐火性を有する表示部材13にデジタルコード化されて表示されている。表示部材13は、各被塗物41をコンベア10に吊り下げるためのハンガー11に取り付けられ、被塗物41と一体となって搬送される。塗装要求仕様としては、生成すべき塗膜の厚さや、塗膜の表面の仕上がり具合(面粗度)等の情報がある。
コンベア10の搬送経路のうち読取り用センサ14より上流側の位置には、被塗物41の被塗面42の三次元形状を特定するとともに、前後方向における被塗物41の位置を計測するための三次元形状特定手段16が設けられている。三次元形状特定手段16は、図8,9に示すように、レンジセンサ17と一対の反射部材18とを備えて構成されている。レンジセンサ17は、回転しながら被塗物41(被塗面42)に向けて放射状に検知光Lを発するとともに被塗面42で反射した検知光Lを受光することで被塗面42までの距離を検出する。反射部材18は、レンジセンサ17から発せられた検知光Lを、レンジセンサ17と被塗面42との間で反射させるように配置されている。
被塗面42の三次元形状を計測する際には、レンジセンサ17を、その回転中心軸がコンベア10による被塗物41の搬送方向と平行になるように配置する。そして、搬送される被塗物41に対してレンジセンサ17から発した検知光Lを放射状に照射し、被塗面42で反射した検知光Lをレンジセンサ17で受光することで、レンジセンサ17から被塗面42までの上下角度と対応する距離を検出する。
この上下角度と距離の検出値は制御装置40に入力され、制御装置40では、レンジセンサ17から入力された検出値に基づいて、被塗面42の三次元形状が計測されるとともに、前後方向及び上下方向における被塗面42の各部位の位置が計測される。制御装置40は、レンジセンサ17及び一対の反射部材18とともに、三次元形状特定手段16を構成する。
被塗面42のうちレンジセンサ17から視て死角にならない領域Dでは、レンジセンサ17から発せられた検知光Lが直接、照射されて反射し、その反射光がレンジセンサ17で受光される。一方、被塗面42のうちレンジセンサ17から視て死角となる領域Bには、反射部材18で反射した検知光Lが当たる。そして、被塗面42のうち死角となる領域Bで反射した検知光Lは、再び反射部材18で反射してレンジセンサ17で受光される。三次元形状特定手段16は、被塗面42のうち死角となる領域Bの距離の検出を反射部材18によって行うので、レンジセンサ17の設置数を減らして、コストを低減することができる。
コンベア10の搬送経路のうち三次元形状特定手段16より下流側の位置には、コンベア10で搬送される被塗物41の被塗面42に対し塗料を吹き付けて静電塗装を行うための塗装ブース12が設けられている。図2〜6に示すように、塗装ブース12には、レシプロケータ20が付設されている。レシプロケータ20は塗料を吐出するための4基のガンユニット35を備えており、4基のガンユニット35はレシプロケータ20によって二次元方向(前後方向及び上下方向)へ移動するようになっている。
図1に示すように、レシプロケータ20は、固定基台21と、1台の可動基台25と、複数(本実施例では4基)のガンユニット35とを備えて構成されている。固定基台21は床面に固定して設けられている。固定基台21の内部には、外周に雄ねじ(図示省略)が形成された基台用シャフト22が、軸線を前後方向に向けて回転可能に設けられている。基台用シャフト22は、基台用サーボモータ23によって回転駆動される。基台用シャフト22と基台用サーボモータ23は、基台用アクチュエータ24を構成する。
可動基台25は、全体として縦長の箱状をなし、固定基台21の上面に沿って前後方向へ往復移動可能となっている。可動基台25の移動方向は、平面視においてコンベア10の搬送方向と略直交する方向であり、コンベア10に対して接近又は離間する方向である。可動基台25の下端部は、固定基台21の内部に収容されて基台用シャフト22に螺合されている。可動基台25は、基台用サーボモータ23の駆動により前後方向へ平行移動するようになっている。
可動基台25の内部には、昇降用サーボモータ26によって回転駆動される上下一対のスプロケット27と、両スプロケット27の間に掛け回されたチェーン28とが収容されている。チェーン28には、上下方向に間隔を空けた4つのブラケット29が固着されており、昇降用サーボモータ26の駆動により4つのブラケット29が一体となって上下動するようになっている。スプロケット27とチェーン28と昇降用サーボモータ26は、昇降用アクチュエータ30を構成する。昇降用アクチュエータ30は、基台用アクチュエータ24とは独立して駆動される。
各ブラケット29のうち可動基台25の外部に露出した端部には、夫々、前後方向に細長いガイド部材31が固着されている。ガイド部材31の内部には、外周に雄ねじ(図示省略)が形成されたガン用シャフト32が、軸線を前後方向(基台用シャフト22と平行)に向けて回転可能に設けられている。4本のガン用シャフト32は、夫々、ガン用サーボモータ33によって個別に回転駆動される。ガン用シャフト32とガン用サーボモータ33は、ガン用アクチュエータ34を構成する。ガン用アクチュエータ34は、昇降用アクチュエータ30及び基台用アクチュエータ24とは独立して駆動される。
ガンユニット35は、全体として前後方向に細長い形状をなしている。ガンユニット35は、前後方向に細長いガンアーム36Aと、ガンアーム36Aの先端部(前後方向においてコンベア10に近い側の前端部)に取り付けた塗装ガン36Gと、ガンアーム36Aの基端部(後端部)に固着された被ガイド部38とを有する。ガンアーム36A内には塗料やエアを供給するためのホース(図示省略)や高電圧発生器に電力を供給するための電線(図示省略)等が挿通されている。塗装ガン36Gの先端部(前端部)には、塗料を噴射するためのノズル37が設けられている。被ガイド部38は、ガイド部材31の内部に収容され、ガン用シャフト32に螺合されている。ガンユニット35は、ガン用サーボモータ33の駆動により前後方向(可動基台25の移動方向と同方向)へ平行移動するようになっている。
基台用サーボモータ23からは、基台用サーボモータ23の回転数に比例するパルス信号が出力され、このパルス信号は制御装置40に入力される。制御装置40では、基台用サーボモータ23からのパルス信号に基づいて可動基台25の前後方向の位置を演算する。昇降用サーボモータ26からは、昇降用サーボモータ26の回転数に比例するパルス信号が出力され、このパルス信号は制御装置40に入力される。制御装置40では、昇降用サーボモータ26からのパルス信号に基づいてガンユニット35(ノズル37)の上下方向の位置を演算する。
4つのガン用サーボモータ33からは、夫々、各ガン用サーボモータ33の回転数に比例するパルス信号が個別に出力され、これらのパルス信号は個別に制御装置40に入力される。制御装置40では、各ガン用サーボモータ33からのパルス信号と基台用サーボモータ23からのパルス信号とに基づき、各ガンユニット35(ノズル37)の前後方向(即ち、可動基台25及びガンユニット35の移動方向と平行な方向)の位置が演算される。
さらに、制御装置40では、このノズル37(塗装ガン36G)の前後方向の位置に関する演算値と、レンジセンサ17からの検出値により測定された被塗面42の各部位の位置情報とに基づき、4つのノズル37の被塗面42に対する前後方向の実測対向距離が個別に検出される。したがって、三次元形状特定手段16(制御装置40とレンジセンサ17)と基台用サーボモータ23とガン用サーボモータ33は、4つのノズル37(塗装ガン36G)の被塗面42に対する前後方向の実測対向距離を個別に検出するための塗装距離検出手段39を構成する。
各塗装ガン36Gには、塗料に高電位を印加するための高電圧発生器(図示省略)が設けられている。高電圧発生器への荷電のタイミングと、塗料に印加する電圧値及び電流値は、制御装置40によって制御される。塗料圧送装置(図示省略)から圧送された粉体タイプの塗料は、ガンアーム36Aと塗装ガン36Gの内部を経由してノズル37に圧送されるようになっている。ノズル37からの塗料の吐出は、制御装置40によって制御される。また、塗料圧送用エアの流量も、制御装置40によって制御される。
次に、本実施例1の作用及び効果を説明する。コンベア10のハンガー11に取り付けられた被塗物41が搬送されると、レンジセンサ17により、被塗面42に関する上下角度と距離が検出され、その検出値が制御装置40に入力される。制御装置40では、被塗面42の三次元形状が計測(特定)されるとともに、被塗物41の前後方向の位置が計測される。さらに、制御装置40では、塗装時に被塗面42に対してノズル37がとるべき位置(被塗面42とノズル37との間に確保すべき目標対向距離)が設定される。そして、4つのノズル37の位置が個別に検出される。
被塗物41がレンジセンサ17を通過した後、被塗物41の表示部材13に表示されているデジタルコード化された塗装要求仕様情報が、読取り用センサ14で読み取られ、制御装置40に入力される。制御装置40では、被塗面42の三次元形状情報と、設定された被塗面42に対する各ノズル37の目標対向距離と、塗装要求仕様情報とに基づいて、塗装条件が設定される。
塗装条件としては、塗料の吐出流量、塗料の吐出速度、塗料圧送用のエア流量、塗装ガン36Gの開閉弁(図示省略)における塗料吐出のON・OFFのタイミング、高電圧発生器(図示省略)への荷電のタイミング、高電圧発生器への荷電電圧値と電流値等がある。塗装条件が設定されると、塗装ブース12では、各被塗物41毎に設定された塗装条件に基づいて、被塗面42に対し塗料が塗着される。
次に、具体的な塗装工程を説明する。図2〜6に示す被塗物41は、ノズル37側に開放された凹部43を有する箱形をなしており、凹部43の内面と外面が被塗面42となっている。この被塗面42を塗布する際には、被塗物41(被塗面42)がレシプロケータ20の前方に到達する前に、予め、基台用アクチュエータ24を駆動することにより可動基台25と4基のガンユニット35を一体的に前後方向に移動させるとともに、ガン用アクチュエータ34を駆動することにより各ガンユニット35を可動基台25に対して前後方向へ相対移動させる。これにより、4つのノズル37(塗装ガン36G)を、被塗面42に対して目標対向距離を空けて対向するように待機させておく。
そして、被塗物41がレシプロケータ20の前方を通過する過程では、搬送方向における被塗物41の位置、被塗面42の三次元形状情報、ノズル37の実測対向距離情報に基づいて、昇降用アクチュエータ30とガン用アクチュエータ34が駆動する。これにより、被塗面42の凹凸形状に合わせて4つのガンユニット35を前後方向及び上下方向へ個別に移動させ、4つのノズル37と被塗面42との距離が目標対向距離を保つようにする。このとき、基台用アクチュエータ24は駆動しないので、可動基台25は移動しない。被塗面42との間に目標対向距離を空けたノズル37から吐出された塗料が、被塗面42に塗着される。
また、被塗物41の搬送方向前端部と搬送方向後端部がノズル37(塗装ガン6G)の前方を通過する際には、被塗面42とノズル37との間の距離が急激に変化し、被塗面42とノズル37との間の実測対向距離が目標対向距離からずれる。また、凹部43の外部を塗装する場合と凹部43の内部を塗装する場合とでは、静電効果のために塗料の塗着状態が異なる。そのため、これらを勘案し、制御装置40は塗装条件を変更する。
以下、塗装条件変更の一形態を説明する。図2に示すように、被塗物41の搬送方向前方外面がノズル37に接近している状態では、塗装ガン36Gの高電圧発生器に印加する電圧を−80kVとし、負荷電流を60μAとし、エア流量を100L/minとする。この後、図3に示すように、凹部43のうち搬送方向前端側の領域がノズル37と対向し、ノズル37(塗装ガン36G)が凹部43内に浅く進入した状態になると、ファラデーケージ効果を勘案し、電圧を−60kVに変更し、負荷電流を40μAに変更し、エア流量を80L/minに変更する。
この後、図4に示すように、凹部43のうち搬送方向中央領域がノズル37と対向し、ノズル37(塗装ガン36G)が凹部43内に深く進入した状態になると、電圧を−60kVから−80kVに戻し、負荷電流を80μAに変更し、エア流量を60L/minに変更する。さらに、図5に示すように、凹部43のうち搬送方向後端側の領域がノズル37と対向し、凹部43内へのノズル37の進入が浅くなった状態になると、ファラデーケージ効果を勘案し、電圧を−60kVに戻し、負荷電流を40μAに戻し、エア流量を80L/minに戻す。
さらに、図6に示すように、ノズル37(塗装ガン36G)が凹部43の外部へ後退し、被塗物41の搬送方向後方外面がノズル37を通過し終わった状態では、高電圧発生器に印加する電圧を−80kVとし、負荷電流を60μAとし、エア流量を100L/minとする。この塗装条件は、被塗物41の搬送方向前方外面がノズル37に接近している状態と同じである。
上述のように、本実施例の塗装装置は、被塗物41を搬送するコンベア10と、レシプロケータ20とを備えている。レシプロケータ20は、コンベア10と対応するように配された可動基台25と、基台用アクチュエータ24と、4台のガンユニット35と、ガン用アクチュエータ34とを備えている。基台用アクチュエータ24は、可動基台25をコンベア10で搬送される被塗物41に対して接近及び離間する方向(前後方向)へ往復移動させる手段である。ガンユニット35は、可動基台25に支持されたガンアーム36Aと、ガンアーム36Aの先端に取り付けられた塗装ガン36Gとを有する。塗装ガン36G(ガンユニット36)の先端には塗料吐出用のノズル37が設けられている。ガン用アクチュエータ34は、ガンユニット35を可動基台25に対して可動基台25の移動方向と略平行な方向(前後方向)へ相対移動させる手段である。
塗装する際には、被塗物41の形状に応じて塗装ガン36G(ノズル37)をコンベア10に対して接近又は離間させるが、このときの塗装ガン36Gの移動量は、ガンユニット35だけを移動させるのではなく、可動基台25も移動させることによって確保される。したがって、ガンユニット35に設定すべき必要最大移動距離は、塗装ガン36Gの必要最大移動量より短くて済む。これにより、ガンユニット35の移動方向における長さ寸法を短く抑えることができる。
また、可動基台25とガンユニット35の移動方向が略水平方向となっており、可動基台25には、ガンユニット35を上下方向へ往復移動させる手段としての昇降用アクチュエータ30が設けられている。昇降用アクチュエータ30を設けたことにより、上下方向に並ぶガンユニット35の数を増やさなくても、被塗物41に対して均一な塗装を行うことができる。
また、塗装装置は、三次元形状特定手段16と制御装置40とを備えている。三次元形状特定手段16は、被塗物41の被塗面42の三次元形状を特定する手段である。制御装置40は、三次元形状情報に基づいて、被塗面42に対するノズル37(塗装ガン36G)の目標対向距離を設定するとともに、基台用アクチュエータ24とガン用アクチュエータ34を制御するようになっている。この構成によれば、被塗面42が凹凸を有する形状であっても、ノズル37(塗装ガン36G)の位置を、塗料の塗着品質が高くなるような適正範囲内に設定することができる。
また、制御装置40は三次元形状情報に基づいて塗装条件を設定するようになっているので、被塗面42の凹凸形状に応じて塗装条件を適宜に設定することにより、被塗面42の凹凸形状に起因する塗装不良を回避できる。さらに、塗装装置は、被塗面42とノズル37(塗装ガン36G)との間の実測対向距離を計測する塗装距離検出手段39を備えている。制御装置40は、塗装距離検出手段39により計測された実測対向距離情報に基づいて塗装条件を変更するようになっている。
この構成によれば、コンベア10と可動基台25やガンユニット35との速度差や物理的な制約等のために、被塗面42に対するノズル37(塗装ガン36G)の実測対向距離と目標対向距離との間で差異が生じた場合は、塗装条件が変更される。したがって、可動基台25やガンユニット35の動きが被塗面42の凹凸形状に追従できないことに起因する塗装不良等を防止できる。また、人手を介さずに好適な塗装条件が設定されるので、塗料を高い品質で塗着させることができる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、塗装距離検出手段により計測された被塗面に対する塗装ガン(ノズル)の実測対向距離情報に基づいて塗装条件を変更するようにしたが、被塗面に対する塗装ガン(ノズル)の実測対向距離情報が変動しても塗装条件を変更しない形態としてもよい。
(2)上記実施例では、可動基台に、ガンユニットを昇降させる昇降用アクチュエータが設けられているが、ガンユニットは可動基台に対して上下動しない形態であってもよい。
(3)上記実施例では、制御装置が、被塗面の三次元形状情報に基づいて被塗面に対する塗装ガン(ノズル)の目標対向距離を設定するが、目標対向距離は、被塗面の三次元形状情報とは異なる情報等に基づいて設定してもよい。
(4)上記実施例では、被塗面の三次元形状情報と、被塗面に対する各塗装ガン(ノズル)の目標対向距離と、塗装要求仕様情報とに基づいて塗装条件が設定されるが、塗装条件は、三次元形状情報と塗装要求仕様情報とに基づいて設定してもよく、目標対向距離と塗装要求仕様情報とに基づいて設定してもよい。
(5)上記実施例では、三次元形状特定手段が1つのレンジセンサと複数の反射部材とを備えて構成されているが、三次元形状特定手段は、複数のレンジセンサと複数の反射部材とを用いたものでもよく、複数のレンジセンサと1つの反射部材を用いたものでもよく、反射部材を用いずに1つ又は複数のレンジセンサのみを用いたものであってもよい。
(6)上記実施例では、三次元形状特定手段がレンジセンサと反射部材とを備えて構成されているが、三次元形状特定手段は、各被塗物の被塗面の三次元形状情報を含む三次元CADデータであってもよい。三次元CADデータを利用した場合、被塗面の三次元形状を特定する手段としてセンサ等の計測機器を設ける必要がない。
(7)上記実施例では、基台用アクチュエータは、基台用サーボモータを用いることにより、可動基台を移動させるとともに可動基台の位置を検出しているが、基台用アクチュエータとして、ACモータとインバータを用いて可動基台を移動させ、ロータリーエンコーダやリミットスイッチ等の位置センサを用いて可動基台の位置を検出するようにしてもよい。
(8)上記実施例では、昇降用アクチュエータは、昇降用サーボモータを用いることにより、ブラケットを移動させるとともにブラケットの高さを検出しているが、昇降用アクチュエータとして、ACモータとインバータを用いてブラケットを移動させ、ロータリーエンコーダやリミットスイッチ等の位置センサを用いてブラケットの高さを検出するようにしてもよい。
(9)上記実施例では、ガン用アクチュエータは、ガン用サーボモータを用いることにより、ガンユニットを移動させるとともにガンユニットの位置を検出しているが、ガン用アクチュエータとして、ACモータとインバータを用いてガンユニットを移動させ、ロータリーエンコーダやリミットスイッチ等の位置センサを用いてガンユニットの位置を検出するようにしてもよい。
(10)上記実施例では、各被塗物の塗装要求仕様情報を得る手段として、耐熱性、耐火性を有するデジタル表示用の表示部材をコンベアのハンガーに取り付けたが、これに限らず、デジタル表示用の表示部材を用いない手段によって各被塗物の塗装要求仕様情報を得るようにしてもよい。
(11)上記実施例では、粉体塗料を用いて塗装を行う塗装装置について説明したが、本発明は、液体塗料を用いて塗装を行う塗装装置にも適用することができる。
(12)上記実施例では、静電塗装用の塗装装置について説明したが、本発明は、非静電塗装用の塗装装置にも適用することができる。
10…コンベア
16…三次元形状特定手段
24…基台用アクチュエータ
25…可動基台
30…昇降用アクチュエータ
34…ガン用アクチュエータ
35…ガンユニット
36A…ガンアーム
36G…塗装ガン
39…塗装距離検出手段
40…制御装置
41…被塗物
42…被塗面

Claims (5)

  1. 被塗物を搬送するコンベアと、
    前記コンベアと対応するように配された可動基台と、
    前記可動基台を前記コンベアで搬送される前記被塗物に対して接近及び離間する方向へ往復移動させる基台用アクチュエータと、
    前記可動基台に支持されたガンアームと、前記ガンアームの先端に取り付けられた塗装ガンとを有するガンユニットと、
    前記ガンユニットを前記可動基台に対して前記可動基台の移動方向と略平行な方向へ相対移動させるガン用アクチュエータとを備えていることを特徴とする塗装装置。
  2. 前記可動基台と前記ガンユニットの移動方向が略水平方向であり、
    前記可動基台には、前記ガンユニットを上下方向へ往復移動させる昇降用アクチュエータが設けられていることを特徴とする請求項1記載の塗装装置。
  3. 前記被塗物の被塗面の三次元形状を特定する三次元形状特定手段と、
    前記三次元形状特定手段により特定された三次元形状情報に基づいて、前記被塗面に対する前記塗装ガンの目標対向距離を設定するとともに、前記基台用アクチュエータと前記ガン用アクチュエータを制御する制御装置とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の塗装装置。
  4. 前記制御装置は、前記三次元形状情報に基づいて塗装条件を設定するようになっていることを特徴とする請求項3記載の塗装装置。
  5. 前記被塗面と前記塗装ガンとの間の実測対向距離を計測する塗装距離検出手段を備え、
    前記制御装置は、前記塗装距離検出手段により計測された実測対向距離情報に基づいて前記塗装条件を変更するようになっていることを特徴とする請求項4記載の塗装装置。
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