JP6902717B2 - 頭部装着型ディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本開示は、頭部装着型ディスプレイ装置に関する。
近年、画像を表示するディスプレイ装置は、観察者(ユーザ)が体験する立体感や臨場感を向上させるために、大型化している。
立体感や臨場感などの広視野効果を観察者がより得るためには、観察者の視野における水平100度(左側および右側それぞれが50度)の領域全体におよぶ表示画面をディスプレイ装置が備える必要がある(100度近傍で、広視の効果は飽和する)。しかし、この場合、ディスプレイ装置は、観察者の2m前方に配置される200インチ以上の表示画面を備える必要がある。
このような大型の据え置き型のディスプレイ装置に代わって、例えば特許文献1に記載するように、観察者の頭部に装着されて使用される頭部装着型ディスプレイ装置が知られている。
特許文献1に記載の頭部装着型ディスプレイ装置は、観察者の頭部に装着すると該観察者の眼球の瞳孔の前方に配置される表示部(液晶表示パネル)と、液晶表示パネルと観察者の眼球との間に配置され、液晶表示パネルに表示された画像を瞳孔に拡大投影する接眼レンズとを備える。
特開平7−72420号公報
本開示は、頭部装着型ディスプレイ装置において、大型化や重量増加を抑制しつつ、さらなる臨場感を観察者に提供する。
本開示の一態様に係る頭部装着型ディスプレイ装置は、ユーザの頭部に装着して使用される頭部装着型ディスプレイ装置である。当該頭部装着型ディスプレイ装置は、前記ユーザの瞳孔が前記ユーザの前方を向いた状態において前記瞳孔の前方に配置され、第1の画像を表示する第1の表示部と、前記状態において前記瞳孔の斜め前方に配置され、第2の画像を表示する第2の表示部と、前記状態において前記瞳孔と前記第1の表示部との間に配置され、前記第1の画像を前記瞳孔に投影する第1の接眼レンズと、前記状態において前記瞳孔と前記第2の表示部との間に配置され、前記第2の画像を前記瞳孔に投影する第2の接眼レンズと、を備える。前記第2の表示部及び前記第2の接眼レンズは、前記第2の画像の少なくとも一部を、前記ユーザの網膜の後方に向かって集光させる。
本開示によれば、頭部装着型ディスプレイ装置において、大型化や重量増加を抑制しつつ、さらなる臨場感を観察者に提供することができる。
図1は、第1の実施の形態に係る、観察者の頭部に装着された状態の頭部装着型ディスプレイ装置の概略構成図である。 図2は、観察者の視線が前方に向いた状態における、頭部装着型ディスプレイ装置の左眼用の光学系を示す図である。 図3は、観察者の視線が斜め前方に向いた状態における、頭部装着型ディスプレイ装置の左眼用の光学系を示す図である。 図4は、ディスプレイの概略斜視図である。 図5は、人間の視野を説明するための図である。 図6は、人間の視覚に関する情報識別能力を示す図である。 図7は、観察者側から見た頭部装着型ディスプレイ装置を概略的に示す図である。 図8Aは、第1の接眼レンズの断面を示す図である。 図8Bは、第1の接眼レンズの上面を示す図である。 図9Aは、第2の接眼レンズの断面を示す図である。 図9Bは、第2の接眼レンズの上面を示す図である。 図10は、比較例のフレネルレンズを示す図である。 図11は、実施の形態に係る第2の接眼レンズを示す図である。 図12は、ディスプレイと接眼レンズとの間の距離を説明するための図である。 図13は、頭部装着型ディスプレイ装置の画像処理ユニットの構成を示す図である。 図14は、360度パノラマ画像を示す図である。 図15は、210度の範囲の領域を示す図である。 図16は、ディスプレイに表示する第1および第2の画像の抽出を説明するための図である。 図17は、比較例の第1および第2の画像の見え方を示す図である。 図18は、実施の形態に係る第1および第2の画像の見え方を示す図である。 図19は、第1および第2の画像のサイズ補正を説明するための図である。 図20は、第1および第2の画像の歪曲収差補正の一例を説明するための図である。 図21は、観察者が見える画像を示す図である。 図22は、第2の実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置の概略斜視図である。 図23は、第3の実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置の概略斜視図である。 図24は、第4の実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置の概略構成図である。 図25は、さらに異なる実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置の第2の接眼レンズを示す図である。
近年、頭部装着型ディスプレイ装置においては、さらなる臨場感の向上が求められている。しかし、このために表示部(例えば液晶表示パネル)や接眼レンズを大型化すると、頭部装着型ディスプレイ装置が大型化するとともに重量が増加する。その結果、頭部装着型ディスプレイ装置の使用感が悪化する。本開示は、頭部装着型ディスプレイ装置において、大型化や重量増加を抑制しつつ、さらなる臨場感を観察者に提供する。
本開示の一態様の頭部装着型ディスプレイ装置は、観察者の頭部に装着して使用される頭部装着型ディスプレイ装置であって、観察者が前方視する瞳孔に対面し該瞳孔の前方の位置に配置され、第1の画像を表示する第1の表示部と、観察者が前方視する瞳孔に対面し該瞳孔の斜め前方の位置に配置され、第2の画像を表示する第2の表示部と、瞳孔と第1の表示部との間の位置に配置され、第1の画像を瞳孔に投影する第1の接眼レンズと、瞳孔と第2の表示部との間の位置に配置され、第2の画像を瞳孔に投影する第2の接眼レンズと、を有し、第2の表示部が、観察者の眼球の網膜上に第2の画像が結像するときの位置より第2の接眼レンズ側に少なくとも一部が存在するように、第2の接眼レンズに対して配置されている。
このような構成によれば、頭部装着型ディスプレイ装置において、大型化や重量増加を抑制しつつ、さらなる臨場感を観察者に提供することができる。
例えば、第2の表示部が、第1の表示部から遠い部分が第1の表示部から近い部分に比べて第2の接眼レンズに接近して配置されている。情報識別能力が低い視野の境界近傍の第2の表示部の部分を第2の接眼レンズに接近させることにより、頭部装着型ディスプレイ装置を小型化することができ、また軽量化することができる。
例えば、第1の接眼レンズの観察画角が60度〜120度の範囲である。これにより、情報識別能力が高い視野の中央領域に第1の接眼レンズのみが配置される。その結果、観察者は第1の接眼レンズのみを介して画像を鮮明に見ることができる。
例えば、第1の接眼レンズの第1の表示部側のレンズ面が、少なくとも部分的にフレネルレンズ部を備える。これにより、第1の接眼レンズを薄型化、すなわち小型化および軽量化することができる。その結果、頭部装着型ディスプレイ装置を小型化および軽量化することができる。
例えば、第1の接眼レンズの第1の表示部側のレンズ面が、中央に配置された凸レンズ部と、その凸レンズ部の周囲に配置されたフレネルレンズ部とを備える。情報識別能力が高い視野の中央にフレネルレンズ部が配置されると、観察者がフレネルレンズ部の環状縞に気づく可能性がある。視野の中央に凸レンズ部を配置し、その周囲にフレネルレンズ部を配置することにより、フレネルレンズ部の環状縞が観察者に目立ちにくくなる。
例えば、第2の接眼レンズの第2の表示部側のレンズ面が、少なくとも部分的にフレネルレンズ部を備える。これにより、第2の接眼レンズを薄型化、すなわち小型化および軽量化することができる。その結果、頭部装着型ディスプレイ装置を小型化および軽量化することができる。
例えば、第1の接眼レンズ側の第2の接眼レンズのフレネルレンズ部におけるライズ面が観察者の前方視状態の瞳孔に向かないように、第2の接眼レンズの断面視で、第2の接眼レンズのフレネルレンズ部のライズ面が第2の接眼レンズの光軸に対して傾いている。これにより、第1の接眼レンズ側、すなわち情報識別能力が高い視野中央側のフレネルレンズ部の環状縞が観察者に目立ちにくくなる。
例えば、第2の接眼レンズのフレネルレンズ部の複数のV字溝において、第1の接眼レンズに近い側のV字溝の深さに比べて第1の接眼レンズに遠い側のV字溝の深さが大きい。これにより、第1の接眼レンズから遠い側、すなわち情報識別能力が低い視野の境界近傍のV字溝の深さを大きくすることにより(V字溝の総数を減少させることにより)、第2の接眼レンズの作製時間が短縮される。その結果、第2の接眼レンズの製造コストを下げることができる。
例えば、第1の接眼レンズの観察者側レンズ面と第2の接眼レンズの観察者側レンズ面とが観察者側から見て該観察者の上下方向の視野全体または視野の中央部において水平方向に連続するように、第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとが配置されている。これにより、視線を上下方向に移動させても、観察者は、第1の接眼レンズを透過した第1の画像と第2の接眼レンズを透過した第2の画像とを、水平方向に連続した状態で見ることができる。
例えば、第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとが部分的に切断されて形成された切断部を備え、その切断部で第1の接眼レンズと第2の接眼レンズとが互いに当接することにより、第1の接眼レンズと第2の接眼レンズの各々の観察者側のレンズ面が、観察者側から見て該観察者の上下方向の視野全体または視野の中央部において水平方向に連続している。これにより、観察者は、第1の接眼レンズを透過した第1の画像と第2の接眼レンズを透過した第2の画像とを、水平方向に連続した状態で見ることができる。
例えば、第1の接眼レンズが、上側部分、下側部分および第2の接眼レンズ側の部分が切断されて形成された上側切断部、下側切断部および第2の接眼レンズ側切断部を備え、第2の接眼レンズが、上側部分、下側部分および第1の接眼レンズ側の部分が切断されて形成された上側切断部、下側切断部および第1の接眼レンズ側切断部を備える。そして、第1の接眼レンズにおける第2の接眼レンズ側切断部が、第2の接眼レンズにおける第1の接眼レンズ側切断部に当接する。
第2の接眼レンズが、部分的に切断されて、例えば、第2の接眼レンズの光軸方向視で「D」字形状である。これにより、第2の接眼レンズはコンパクト化されつつ、水平方向について広い観察画角を備えることができる。
例えば、第1の表示部と第1の接眼レンズとの間の光伝播空間と、第2の表示部と第2の接眼レンズとの間の光伝播空間が、互いに分離されている。これにより、第1の表示部から出射した光の一部が第2の接眼レンズに入射することと、第2の表示部から出射した光の一部が第1の接眼レンズに入射することが抑制される。その結果、観察者は、第1の接眼レンズを介して良好な第1の画像を見ることができるとともに、第2の接眼レンズを介して良好な第2の画像を見ることができる。
例えば、第1の表示部と第2の表示部とが1つの共通の曲面ディスプレイであって、第1の表示画像と第2の表示画像が、曲面ディスプレイの異なる位置に表示される。これにより、第1の表示部と第2の表示部が別々のディスプレイである場合に比べて、ディスプレイの制御が簡素化される。例えば、ディスプレイの制御回路が1つで済む。
例えば、曲面ディスプレイが、可撓性を備えるフレキシブルディスプレイであってもよい。
例えば、頭部装着型ディスプレイ装置が、オリジナル画像を取得するオリジナル画像取得部と、一部分が共通する第1の画像および第2の画像をオリジナル画像から抽出する表示画像抽出部と、第1の画像に比べて第2の画像が小さくなるように、第1の画像および第2の画像のサイズを補正する画像サイズ補正部と、を有する。これにより、観察者は、第1および第2の画像を連続した状態で違和感なく見ることができる。
例えば、表示画像抽出部が、第2の接眼レンズを介して観察者が見る第2の画像の水平方向のサイズが第1の接眼レンズを介して観察者が見る第1の画像の水平方向のサイズに比べて小さくなるように、第1の画像および第2の画像をオリジナル画像から抽出する。これにより、第1の画像と第2の画像との間の境界が情報識別能力が高い視野の中央から外側に配置され、その境界が観察者に視認されにくくなる。
例えば、第1の画像および第2の画像を、第1の接眼レンズおよび第2の接眼レンズの収差特性に基づいて補正する収差補正部を有する。これにより、観察者は、第1および第2の画像を連続した状態で違和感なく見ることができる。
例えば、第1の画像および第2の画像が同一の色調で眼球の網膜上に投影されるように、第1の表示部および第2の表示部の視野角特性に基づいて、第1の画像および第2の画像の色調を調整する画像色調調整部を有する。これにより、観察者は、第1および第2の画像を連続した状態で違和感なく見ることができる。
例えば、第1の接眼レンズおよび第2の接眼レンズが、第1の画像および第2の画像が同一の色調で眼球に投影されるように第1の表示部および第2の表示部の視野角特性に基づいて決定された色調調整を行うフィルム、コーティング層、またはフィルタを備える。これにより、観察者は、第1および第2の画像を連続した状態で違和感なく見ることができる。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するものであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置の構成を概略的に示している。図1はまた、観察者の頭部に適切に装着された状態の頭部装着型ディスプレイ装置を示している。
なお、図面には、互いに直交し合うX軸、Y軸、およびZ軸からなるX−Y−Z座標系が示されている。X軸方向は観察者を基準とする水平面における前後方向とし、Y軸方向は水平面における左右方向とし、Z軸方向は水平面と直交する上下方向とする。このX−Y−Z座標系は、本開示を限定するものではなく、単に本開示の理解を助けるためだけのものである。したがって、図1は、前方視の観察者を上方から見た頭部装着型ディスプレイ装置を示している。
図1に示すように、本実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置10は、観察者の頭部に装着されるように、具体的には観察者の左右の眼球e(L)、e(R)を覆うように頭部に装着される。
図1に示すように、頭部装着型ディスプレイ装置10は、観察者の頭部に装着される本体部12を有し、その本体部12内には、左眼用および右眼用のディスプレイ14、16と、左眼用および右眼用の第1の接眼レンズ18、20と、左眼用および右眼用の第2の接眼レンズ22、24とを有する。また、詳細は後述するが、左眼用の第1の接眼レンズ18と第2の接眼レンズ22とが組み合わさることによって左眼用の接眼レンズアレイ26が構成され、右眼用の第1の接眼レンズ20と第2の接眼レンズ24とが組み合わさることによって右眼用の接眼レンズアレイ28が構成されている。
なお、左眼用の光学系と右眼用の光学系は左右対称であることを除いて、実質的に同一である。すなわち、ディスプレイ14、16は実質的に同一であり、第1の接眼レンズ18、20が実質的に同一であり、そして第2の接眼レンズ22、24が実質的に同一である。そのため、ここからは左眼用の光学系を中心に説明し、右眼用の光学系については説明を省略する。
図2および図3は、頭部装着型ディスプレイ装置10における左眼用の光学系を示している。図2は観察者が前方(X軸方向)を見ている状態を示し、図3は観察者が外側斜め前方(X軸方向に対して約15度傾いた水平方向)を見ている状態を示している。
図2に示すように、観察者の眼球e(L)の前方には、ディスプレイ14と、左眼用接眼レンズアレイ26(第1および第2の接眼レンズ18、22)とが配置されている。
なお、このように、本明細書においては、頭部装着型ディスプレイ装置の構成要素それぞれの位置を観察者の眼球(またはその瞳孔)の位置を基準として説明することがある。このとき、構成要素の位置は、頭部装着型ディスプレイ装置が観察者の頭部に適切に装着されているときの該観察者の眼球の位置を基準としている。したがって、頭部装着型ディスプレイ装置10は、観察者の頭部に適切に装着されるように、すなわち頭部に対して適切に位置決めされるように構成されている。例えば、頭部装着型ディスプレイ装置10は、図1に示すように、観察者の鼻に係合するノーズパッド30や耳に掛けられるイヤーパッド32、34を備える。
本実施の形態の場合、ディスプレイ14は、図4に示すように、水平方向について(水平面(X−Y平面)上において)湾曲した帯状の曲面液晶ディスプレイである。ディスプレイ14は画像が表示される表示画面14aを備える。詳細は後述するが、表示画面14aには、第1の接眼レンズ18に投影される第1の画像を表示する第1の表示領域(第1の表示部)14bと、第2の接眼レンズ22に投影される第2の画像を表示する第2に表示領域(第2の表示部)14cとが含まれている。それにより、表示画面14aの異なる位置に、第1および第2の画像が表示される。なお、ディスプレイ14は、可撓性を備えるフレキシブル液晶ディスプレイであってもよい。また、液晶ディスプレイに限らず、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイであってもよい。
図2に示すように、ディスプレイ14の第1の表示領域14bは、観察者の前方視状態の眼球e(L)の瞳孔p(L)に向いた状態で該瞳孔p(L)の前方に配置されている。本実施の形態の場合、表示画面14aの第1の表示領域14bは、前方視状態の眼球e(L)の視線方向Sとほぼ直交するように配置されている。
一方、ディスプレイ14の第2の表示領域14cは、観察者の前方視状態の眼球e(L)の瞳孔p(L)に向いた状態で該瞳孔p(L)の水平方向の外側斜め前方に配置されている。本実施の形態の場合、第2の表示領域14cは、観察者の前方視状態の眼球e(L)の視線方向Sに対して水平約70度外側(耳側)に傾いた方向とほぼ直交するように配置されている。
図2に示すように、左眼用接眼レンズアレイ26の第1の接眼レンズ18は、ディスプレイ14の第1の表示領域14bと観察者の眼球e(L)の瞳孔p(L)との間に配置されている。それにより、第1の接眼レンズ18は、第1の表示領域14bに表示された第1の画像を瞳孔p(L)に拡大投影する。本実施の形態の場合、第1の接眼レンズ18はまた、その光軸C1が前方視状態の観察者の眼球e(L)の視線方向Sとほぼ一致するように配置されている。すなわち、第1の接眼レンズ18の光軸C1は、表示画面14aの第1の表示領域14bに略直交している。なお、図2に図示されるディスプレイ14は部分的に平面であるが、その限りではない。ディスプレイ14はその全体が曲面形状を有していてもよい(詳細は後述)。
なお、本明細書において、レンズの「光軸」は、前側レンズ面(ディスプレイ側レンズ面)に直交に入射した平行光がレンズを透過して後側レンズ面(観察者側レンズ面)側で結ぶ焦点(後側焦点)と、後側レンズ面に直交に入射した平行光がレンズを透過して前側レンズ面側で結ぶ焦点(前側焦点)とを結んだ直線に一致する軸を言う。
一方、左眼用接眼レンズアレイ26の第2の接眼レンズ22は、ディスプレイ14の第2の表示領域14cと観察者の眼球e(L)の瞳孔p(L)との間に配置されている。それにより、第2の接眼レンズ22は、第2の表示領域14cに表示された第2の画像を瞳孔p(L)に拡大投影する。本実施の形態の場合、第2の接眼レンズ22はまた、その光軸C2が、前方視状態の観察者の眼球e(L)の視線方向S(すなわち第1の接眼レンズ18の光軸C1)に対して外側に傾くように、例えば約60度外側に傾くように配置されている。すなわち、理由は後述するが、第2の接眼レンズ22の光軸C2は、表示画面14aの第2の表示領域14cに直交していない。
本実施の形態の場合、この左眼用の第1および第2の接眼レンズ18、22の光軸C1、C2は、右眼用の第1および第2の接眼レンズ20、24の光軸とともに、略同一平面(X−Y平面)上に位置する。
また、ディスプレイ14の第1の表示領域14bの両端は、観察者の瞳孔p(L)から第1の接眼レンズ18の端部を通過する光路L1、L2に対して、第1の接眼レンズ18の光軸C1の反対側に配置される。ディスプレイ14の第2の表示領域14cの両端は、観察者の瞳孔p(L)から第2の接眼レンズ22の端部を通過する光路L3、L4に対して、第2の接眼レンズ22の光軸C2の反対側に配置される。
さらに、ディスプレイ14の第1の表示領域14bの第2の表示領域14cに近い端およびディスプレイ14の第2の表示領域14cの第1の表示領域14bに近い端が、観察者の瞳孔p(L)から第1の接眼レンズ18の第2の接眼レンズ22側の端部を通過する光路L2と該瞳孔p(L)から第2の接眼レンズ22の第1の接眼レンズ18側の端部を通過する光路L3との間の領域に配置される。
このような左眼用接眼レンズアレイ26の第1および第2の接眼レンズ18、22により、ディスプレイ14の第1および第2の表示領域14b、14cそれぞれに表示された第1および第2の画像は、眼球e(L)の網膜上に水平方向に連続した状態(連結した状態)で投影される。
なお、図2に示すように、ディスプレイ14の第1の表示領域14bから第1の接眼レンズ18に向かう光が伝播する空間(第1の表示領域14bと第1の接眼レンズ18との間の光伝播空間)と、第2の表示領域14cから第2の接眼レンズ22に向かう光が伝播する空間(第2の表示領域14cと第2の接眼レンズ22との間の光伝播空間)は、互いに分離されている。具体的には、光遮蔽板36によって分離されている。すなわち、光遮蔽板36は、観察者の瞳孔p(L)から第1の接眼レンズ18の第2の接眼レンズ22側の端部を通過する光路L2と該瞳孔p(L)から第2の接眼レンズ22の第1の接眼レンズ18側の端部を通過する光路L3との間の領域に配置されている。これにより、例えば第1の表示領域14bから出射した光の一部が第2の接眼レンズ22に入射することが抑制され、また第2の表示領域14cから出射した光の一部が第1の接眼レンズ18に入射することが抑制される。その結果、観察者は、第1の接眼レンズ18を介して良好な第1の画像を見ることができるとともに、第2の接眼レンズ22を介して良好な第2の画像を見ることができる。
左眼用接眼レンズアレイ26(第1および第2の接眼レンズ18、22)はまた、観察者、すなわち人間の視覚特性に基づいて設計されて使用されている。そのため、接眼レンズアレイ26の詳細な説明の前準備として、人間の視覚特性について説明する。
図5は、人間の両眼視野を示している。図5に示すように、人間の両眼視野は、水平方向については約200度の領域(左側および右側それぞれが約100度までの領域)であって、上下方向については約125度の領域(上側が約50度までであって下側が約75度までの領域)である。なお、水平方向における視野の境界付近の対象は、両眼でなく、単眼のみで視認される。すなわち、単眼の水平方向の視野に関しては、鼻側が約60度までであって耳側(外側)が約100度までである。
両眼視野は、人間の情報識別能力に基づいて、4つの領域に大別される。情報識別能力が高い側から順に、視野中央の弁別視野A1と、弁別視野A1周辺の有効視野A2と、有効視野A2周辺の誘導視野A3と、誘導視野A3周辺の補助視野A4とに、視野は分けられる。
視野中央の弁別視野A1は、上下左右それぞれが約5度までの領域であって、視力や色の弁別などの情報識別能力が最も優れた領域である。
その弁別視野A1周辺の有効視野A2は、左側および右側それぞれが約15度まで、上側が約8度まで、下側が約12度までの領域であって、眼球運動だけで(頭部運動をすることなく)瞬時に呈示された対象を捉えることができる領域である。
その有効視野A2周辺の誘導視野A3は、左側および右側それぞれが約50度まで、上側が約35度まで、下側が約50度までの領域であって、呈示された対象の存在のみを判定することができ、人間の空間座標感覚に影響を与える、すなわち立体感や臨場感などの広視野効果を引き起こす領域である。
その誘導視野A3周辺であって最も外側の補助視野A4は、呈示された対象への知覚が極度に低下し、強い刺激の存在がわかる程度の領域である。
また、図6は、人間の眼球に対して鼻側の複数の水平位置(角度位置)それぞれの解像度特性を示す図である(人間計測ハンドブック、朝倉書店、産業技術総合研究所人間福祉医工学研究部門編集、P.169)。
図6に示すように、人間の視野の中心(0度)では、空間周波数が高く且つコントラストが低い縞模様でも視認できるが、中心から1.5度離れると視認可能な最大空間周波数が半減する。さらに中心から30度離れると、最大空間周波数は約20分の1まで減少する。
図5および図6に示す視覚特性を踏まえると、約30度の領域(左側および右側それぞれが約15度までの領域)である有効視野A2内に比べて、その外側では、視認可能な画像の解像度(最大空間周波数)が低下することが分かる。したがって、約30度を超える視野の領域に存在する対象を、観察者の眼球の網膜上に理想的に結像する必要性が低いことが分かる。
以上のような視覚特性を考慮して、左眼用接眼レンズアレイ26(すなわち第1および第2の接眼レンズ18、22)は以下のように構成されている。
まず、図2に示すように、左眼用接眼レンズアレイ26(すなわち第1および第2の接眼レンズ18、22)は、前方視状態の眼球e(L)単独での160度の視野内(外側が約100度までであって鼻側が約60度までの領域)に配置されている。また、前方視状態の眼球e(L)において、左眼用接眼レンズアレイ26の観察画角θは、約150度である。そのうち、第1の接眼レンズ18の観察画角θ1は約90度であって、第2の接眼レンズ22の観察画角θ2は約60度である。
なお、本明細書において、「観察画角」は、レンズと瞳孔との間の距離(アイレリーフ)で決まる角度であって、レンズが画像を網膜上に結像することができる角度を言う。また、本明細書において、「結像」は、ディスプレイに表示された画像の形状と相似の形状の像が網膜上に形成されることを言う(すなわち、観察者が鮮明な画像をレンズを介して見ることができることを言う)。
また、接眼レンズアレイ26の第2の接眼レンズ22は、本実施の形態の場合、前方視状態の眼球e(L)の外側約100度の視野の境界までおよぶように本体部12に設けられている。本実施の形態の場合、第2の接眼レンズ22の一部は、外側約100度の視野の境界を越えて視野外に存在する。一方、図3に示すように、視線方向Sが外側に最大に傾いたときに(外側に約15度傾いたときに)、第2の接眼レンズ22は、その全体が視野内に存在する。
第1の接眼レンズ18の観察画角θ1は、約60度〜約120度(外側および鼻側それぞれが約30度〜約60度)の範囲であればよい。観察者は、頭部装着型ディスプレイ装置10の使用中、ほとんど前方を見ている。したがって、第1の接眼レンズ18は、情報識別能力が高い前方視状態の眼球e(L)の弁別視野A1および有効視野A2内に少なくとも配置される。観察画角θ1が約60度の場合、第1の接眼レンズ18は、水平方向において、弁別視野A1、有効視野A2、および誘導視野A3の一部に配置される。また、120度の場合、第1の接眼レンズ18は、水平方向において、弁別視野A1、有効視野A2、誘導視野A3、および補助視野A4の一部に配置される。
なお、図3に示すように、視線方向Sが水平方向に最大に傾いたときに(外側または鼻側に約15度傾いたときに)、弁別視野A1および有効視野A2内に第1の接眼レンズ18が存在するように、第1の接眼レンズ18の観察画角θ1は約90度以上であるのが好ましい。これにより、第1の接眼レンズ18によって投影された第1の画像と第2の接眼レンズによって投影された第2の画像との境界が有効視野A2外側の誘導視野A3に存在する。それにより、第1の画像と第2の画像との間の境界が観察者に目立ちにくくなる(境界が有効視野A2に存在する場合に比べて)。その結果、観察者は、水平方向に連続する第1の画像と第2の画像を1つの画像として違和感なく見ることができる。
また、図2では、第1の接眼レンズ18の光軸C1と第2の接眼レンズ22の光軸C2との交点が観察者の瞳孔p(L)上に位置するように配置されているが、それに限定はされない。例えば、図3のように観察者の瞳孔p(L)が水平方向に移動したときを考慮し、第2の接眼レンズ22の光軸C2が、観察者の水平方向に移動した瞳孔p(L)上を通過するように配置されてもよい。さらには、第1の接眼レンズ18の光軸C1と第2の接眼レンズ22の光軸C2とが、同一平面上に存在しないように配置することも可能である。
図7は、観察者側から見た(X軸方向視の)頭部装着型ディスプレイ装置10を概略的に示している。具体的には、図7は、第1の接眼レンズ18と第2の接眼レンズ22との組み合わせからなる左眼用接眼レンズアレイ26と、第1の接眼レンズ20と第2の接眼レンズ24との組み合わせからなる右眼用レンズアレイ28とを示している。また、図8A及び8Bは第1の接眼レンズ18を示し、図9A及び9Bは第2の接眼レンズ22を示している。
図7に示すように、第1の接眼レンズ18の観察者側レンズ面18bと第2の接眼レンズ22の観察者側レンズ面22bが、観察者側から見て該観察者の上下方向の視野全体または視野の中央部(例えば少なくとも上下方向の弁別視野A1および有効視野A2(約20度:上側が約8度までであって下側が約12度までの領域))において水平方向に連続するように、左眼用レンズアレイ26が構成されている(第1の接眼レンズ18と第2の接眼レンズ22とが配置されている)。
そのために、本実施の形態の場合、図8Bおよび図9Bに示すように、第1の接眼レンズ18と第2の接眼レンズ22とが部分的に切断され(切断部を備え)、その切断部で第1の接眼レンズ18と第2の接眼レンズ22とが互いに接触する。図8Bおよび図9Bには、第1および第2の接眼レンズ18、22を切断するための切断線CL1、CL2が示されている。
具体的には、第1の接眼レンズ18では、その上側部分、下側部分、左側部分(耳側部分)、および右側部分(鼻側部分)が切り落とされている。それにより、第1の接眼レンズ18は、上側切断部18e、下側切断部18f、左側切断部(すなわち第2の接眼レンズ22側の切断部)18g、および右側切断部18hを備える。
一方、第2の接眼レンズ22では、その上側部分、下側部分、および右側部分(鼻側部分)が切り落とされている。それにより、第2の接眼レンズ22は、上側切断部22d、下側切断部22e、および右側切断部(すなわち第1の接眼レンズ18側の切断部)22fを備える。
なお、図9Bに示すように、第2の接眼レンズ22は、第1の接眼レンズ18から遠い側である左側部分(耳側部分)が切り落とされていない。そのため、第1の接眼レンズ18から遠い側である(右側切断部22fに対して反対側の)第2の接眼レンズ22の左側端は、その光軸C2方向視で曲線形状である。すなわち、第2の接眼レンズ22は、その光軸C2方向視で概ね「D」字形状である。その結果として、第2の接眼レンズ22において、上下方向の中央における水平方向(レンズ径方向)の幅W1が、上端および下端の水平方向の幅W2に比べて大きい。これにより、第2の接眼レンズ22は部分的な切断によってコンパクトなサイズにされつつも、水平方向について広い観察画角を有することができる。
上述したように、第1の接眼レンズ18と第2の接眼レンズ22とを切断して互いに接触させることにより、第1の接眼レンズ18の観察者側レンズ面18bと第2の接眼レンズ22の観察者側レンズ面22bは、観察者側から見て該観察者の上下方向の視野全体または視野の中央部において水平方向に連続することができる。具体的には第1の接眼レンズ18の左側切断部18gと第2の接眼レンズ22の右側切断部22fとが互いに接触することにより、図7に示すように、水平方向に連続することができる。
その結果、視線方向Sが上下方向に変化しても、観察者は、第1の接眼レンズ18を透過した第1の画像と第2の接眼レンズ22を透過した第2の画像とを、水平方向に連続した状態で、すなわち1つの画像として違和感なく見ることができる。
なお、図8Bおよび図9Bに示すように、第1の接眼レンズ18および第2の接眼レンズ22の上側部分および下側部分、すなわち観察者側から見て該観察者の上下方向の視野(本実施の形態の場合には、約90度の視野)からはみ出た部分が、切り落とされている。これにより、第1の接眼レンズ18および第2の接眼レンズ22を軽量化および小型化することができる。その結果、頭部装着型ディスプレイ装置10を軽量化および小型化することができる。
図8A及び8Bに示すように、第1の接眼レンズ18は、そのディスプレイ側レンズ面18aに、少なくとも部分的にフレネルレンズ部を備える。本実施の形態の場合、第1の接眼レンズ18は、そのディスプレイ側レンズ面18aに、凸レンズ部と18cとフレネルレンズ部18dとを備える。また、観察者側レンズ面18bに、凸レンズ部を備える。
具体的には、ディスプレイ側レンズ面18aの中央に凸レンズ部18cが配置され、その凸レンズ部18cの外側にフレネルレンズ部18dが配置されている。また、この凸レンズ部18cの光軸とフレネルレンズ部18dの光軸は、第1の接眼レンズ18の光軸C1に一致する。すなわち、第1の接眼レンズ18のディスプレイ側レンズ面18aは、光軸C1を中心とする回転対称形状である。
また、本実施の形態の場合、図2に示すように、第1の接眼レンズ18の凸レンズ部18cは、前方視状態の眼球e(L)の弁別視野A1および有効視野A2内に存在する。例えば、凸レンズ部18cの観察画角αは100度以下である。したがって、凸レンズ部18cの外側のフレネルレンズ部18dは、有効視野A2の外側の誘導視野A3内に存在する。これは、弁別視野A1や有効視野A2内にフレネルレンズ部18dが存在する場合、図8A及び8Bに示すフレネルレンズ部18dの複数の環状の稜線RLと谷線VLとが、環状縞として観察者に目立つ可能性があるからである。その結果、臨場感を損なう可能性がある。
このような第1の接眼レンズ18によれば、ディスプレイ14の第1の表示領域14bに表示される第1の画像が、観察者の眼球e(L)の瞳孔p(L)に拡大投影される。また、フレネルレンズ部18dを少なくとも部分的に備えることにより、第1の接眼レンズ18を薄くでき、それにより軽量化および小型化することができる。例えば、フレネルレンズ部18dと光学的に等価の凸レンズ部Q1を備える接眼レンズに比べて薄くでき、それにより軽量化および小型化することができる。
図9Bに示すように、第2の接眼レンズ22は、そのディスプレイ側レンズ面22aに、少なくとも部分的にフレネルレンズ部を備える。また、観察者側レンズ面22bに、凸レンズ部を備える。
本実施の形態の場合、第2の接眼レンズ22のフレネルレンズ部22aは、光軸C2を中心とする回転対称形状ではない。具体的に説明すると、図9Bに示すように、フレネルレンズ部22aの複数の環状の稜線RLと谷線VLの中心が第2の接眼レンズ22の光軸C2と一致していない。また、稜線RLと谷線VLとの間のライズ面22cが、光軸C2に対して平行ではなく、傾いている。
このように、第2の接眼レンズ22のフレネルレンズ部22aが、回転非対称の形状を備える理由について、図10および図11を参照しながら説明する。
図10は、比較例のフレネルレンズ122を示している。なお、図10に示す比較例のフレネルレンズ122は、光軸C2を中心とする回転対称形状であって、光軸C2と平行なライズ面122cを備える。図11は、本実施の形態に係る第2の接眼レンズ22を示している。
図10に示すように、観察者が前方を見ているとき、比較例のフレネルレンズ122の光軸C2は、視線方向Sに対して傾いている。すなわち、観察者は、フレネルレンズ122の観察者側レンズ面122bを斜めに見ている。このとき、前方視状態の眼球e(L)における誘導視野A3において、フレネルレンズ122のライズ面122cが瞳孔p(L)に向いている。具体的には、稜線RL、谷線VLと瞳孔e(L)とを結ぶ直線に対してライズ面122cが傾いている。それにより、環状の稜線RLと谷線VLとが互いに重ならずに眼球e(L)の網膜上に高密度な環状縞として投影され、そのため、その高密度な環状縞に観察者は気づきやすい。
一方、図11に示すように、本実施の形態の接眼レンズ22の場合、前方視状態の眼球e(L)における誘導視野A3の補助視野A4側の領域において、フレネルレンズ部22aのライズ面22cは、ほとんど瞳孔p(L)に向いていない。具体的には、稜線RL、谷線VLと瞳孔e(L)とを結ぶ直線に対してライズ面22cがほぼ平行に重なる。すなわち、第1の接眼レンズ18側の第2の接眼レンズ22のフレネルレンズ部22aにおけるライズ面22cが前方視状態の瞳孔p(L)に向かないように、ライズ面22cが第2の接眼レンズ22の光軸C2に対して傾いている(第2の接眼レンズ22のフレネルレンズ部22aが回転非対称の形状を備える)。それにより、環状の稜線RLと谷線VLとが重なって眼球e(L)の網膜上に低密度な環状縞として投影され、そのため、その低密度な環状縞に観察者は気づきにくい。
なお、図11に示すように、誘導視野A3においてはフレネルレンズ部22aのライズ面22cは瞳孔p(L)にほとんど向いていないが、補助視野A4においてはライズ面22cは瞳孔p(L)に向いている。しかしながら、誘導視野A3に比べて補助視野A4では観察者の情報識別能力が低いため、補助視野A4では環状の稜線R(L)および谷線V(L)は観察者に目立ちにくい。
このような第2の接眼レンズ22によれば、ディスプレイ14の第2の表示領域14cに表示される第2の画像が、観察者の眼球e(L)の瞳孔p(L)に拡大投影される。また、フレネルレンズ部22aを少なくとも部分的に備えることにより、第2の接眼レンズ22を軽量化および小型化することができる。例えば、図9A及び9Bに示すように、フレネルレンズ部22aと光学的に等価の凸レンズ部Q2を備える接眼レンズに比べて、軽量化および小型化することができる。
さらに、観察者、すなわち図5および図6に示す人間の視覚特性に基づいて、第1の接眼レンズ18とディスプレイ14の第1の表示領域14bとの間の距離と、第2の接眼レンズ22と第2の表示領域14cとの間の距離が設定されている。このことについて、図12を参照しながら説明する。
まず、本実施の形態の場合、図12に示すように、第1の接眼レンズ18とディスプレイ14の第1の表示領域14bとの間の距離と第2の接眼レンズ22と第2の表示領域14cとの間の距離とを比べた場合、後者の方が短い。すなわち、第1の接眼レンズ18と第2の接眼レンズ22は、互いに異なり、この距離をとることを可能にする光学特性をそれぞれ備える。これにより、頭部装着型ディスプレイ装置10のサイズ、特に左右方向のサイズが小型化され、その結果として、頭部装着型ディスプレイ装置10が軽量化される。
また、図12に示すように、第1の接眼レンズ18の光軸C1は、ディスプレイ14の第1の表示領域14bにほぼ直交している。その第1の接眼レンズ18と第1の表示領域14bとの間の距離は、第1の表示領域14bに表示された第1の画像が眼球e(L)の網膜上に結像するために必要である(観察者が鮮明な第1の画像を見るために必要である)距離L1fである。この距離L1fは、第1の接眼レンズ18と瞳孔p(L)との間の距離L1bと第1の接眼レンズ18の光学特性とによって決まる。
一方、第2の接眼レンズ22の光軸C2は、ディスプレイ14の第2の表示領域14cに直交していない。具体的には、第2の表示領域14cが、第1の表示領域14bから遠い部分が近い部分に比べて第2の接眼レンズ22に接近するように配置されている。その理由について説明する。
図12において、比較例のディスプレイ14の第2の表示領域14c’が二点鎖線で示されている。第2の接眼レンズ22の光軸C2は、比較例のディスプレイ14の表示領域14c’に直交している。その第2の接眼レンズ22と比較例の第2の表示領域14c’との間の距離は、比較例の第2の表示領域14c’に表示された第2の画像が眼球e(L)の網膜上に結像するために必要な距離L2fである。この距離L2fは、第2の接眼レンズ22と瞳孔p(L)との間の距離L2bと第2の接眼レンズ22の光学特性とによって決まる。
本実施の形態の場合、ディスプレイ14の第2の表示領域14cは、比較例の第2の表示領域14c’より第2の接眼レンズ22側に少なくとも一部が存在するように第2の接眼レンズ22に対して配置されている。すなわち、眼球e(L)の網膜上に第2の画像が結像するときの位置より第2の接眼レンズ22側に、第2の表示領域14cの少なくとも一部が存在する。
本実施の形態の場合、ディスプレイ14の第2の表示領域14cにおいて、第1の表示部14bに近い部分、すなわち前方視状態の眼球e(L)における誘導視野A3内の第2の接眼レンズ22の部分に第2の画像の一部を投影する部分14caは、第2の接眼レンズ22から距離L2fの位置に概ね存在する。それ以外の部分(第1の表示部14bから遠い部分)、すなわち補助視野A4内の第2の接眼レンズ22の部分に第2の画像の残りを投影する部分は、距離L2fより第2の接眼レンズ22側に存在する。
したがって、第1の表示部14bから遠い部分に表示された第2の画像の部分は、補助視野A4内の第2の接眼レンズ22の部分を介して、不鮮明に眼球e(L)の網膜上に投影される。しかし、元々、補助視野A4内の対象を観察者(すなわち人間)は明確に識別できないため、問題は生じない。一方、ディスプレイ14の第2の表示領域14cが第2の接眼レンズ22に接近することにより、比較例の第2の表示領域14c’の場合に比べて、頭部装着型ディスプレイ装置10を、左右方向のサイズについて小型化し、その結果として軽量化することができる。
なお、本実施の形態の場合、図12に示すように、第2の接眼レンズ22の一部が、前方視状態の眼球e(L)における誘導視野A3内に存在する。そのために、ディスプレイ14の第2の表示領域14cは、部分的に、眼球e(L)の網膜上に第2の画像が結像するための第2の接眼レンズ22までの距離L2fより第2の接眼レンズ22側に存在する。しかし、第2の接眼レンズ22が補助視野A4内のみに存在する場合(すなわち第1の接眼レンズ18の観察画角θ1が100度以上である場合(第1の接眼レンズ18が弁別視野A1、有効視野A2、および誘導視野A3に存在する場合))、これに限らない。この場合、補助視野A4内のみに存在する第2の接眼レンズ22に投影される第2の画像を表示する第2の表示領域14cは、その全体が距離L2fより第2の接眼レンズ22側に存在してもよい。
ここまでは、本実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置10の光学系について説明してきた。ここからは、ディスプレイ14、16に表示する画像に関する画像処理について説明する。
本実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置10は、図13に示す画像処理ユニット50を備える。画像処理ユニット50は、オリジナル画像取得部52と、表示画像抽出部54と、画像サイズ補正部56と、歪曲収差補正部58と、倍率色収差補正部60と、色調調整部62と、表示位置調整部64と、出力部66とを有する。
画像処理ユニット50は、例えば、少なくとも、CPUと、メモリと、これらが実装された回路基板とから構成される。メモリには、画像処理用のプログラムや画像が保存される。CPUとメモリとが、プログラムに基づいて動作することにより、画像処理ユニット50の各構成要素52〜66として機能する。その構成要素それぞれについて説明する。
画像処理ユニット50のオリジナル画像取得部52は、頭部装着型ディスプレイ装置10から観察者に呈示される画像の元となるオリジナル画像を外部装置(図示せず)から取得する。例えば、図14に示すように、360度パノラマ画像であるオリジナル画像Poriを外部装置から取得する。そのために、画像処理ユニット50は、例えば、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)ケーブルを介して外部装置に接続されている。
画像処理ユニット50の表示画像抽出部54は、オリジナル画像取得部52によって取得されたオリジナル画像Poriからディスプレイ14、16それぞれに表示する第1および第2の画像P1(L)、P2(L)、P1(R)、P2(R)を抽出する。すなわち、図1に示すように、左眼用のディスプレイ14の第1の表示領域14bに表示する左眼用の第1の画像P1(L)、第2の表示領域14cに表示する左眼用の第2の画像P2(L)、右眼用のディスプレイ16の第1の表示領域16bに表示する右眼用の第1の画像P1(R)、および第2の表示領域16cに表示する右眼用の第2の画像P2(R)を抽出する。
具体的には、まず、図15に示すように360度パノラマ画像Poriにおける210度の範囲の領域から、図16に示すように、左眼用の第1および第2の画像P1(L)、P2(L)と、右眼用の第1および第2の画像P1(R)、P2(R)とを抽出する。すなわち、観察者の水平方向の視野全体におよぶ画像を抽出する。
なお、図16に示すように、左眼用の第1の画像P1(L)と右眼用の第1の画像P1(R)は、左眼の正面と右眼の正面に表示される画像であってほぼ同じである。具体的には、左眼用の第1の画像P1(L)と右眼用の第1の画像P1(R)は、観察者にとって自然に見えるように、視差を考慮した微小なずれ量で左右方向に相互にずれている画像である。
画像処理ユニット50の表示画像抽出部54はまた、第2の接眼レンズ22、24を介して観察者が見える第2の画像P2(L)、P2(R)の水平方向のサイズが第1の接眼レンズ18、20を介して観察者が見える第1の画像P1(L)、P1(R)の水平方向のサイズに比べて小さくなるように、これら4つの画像をオリジナル画像Poriから抽出する。
本実施の形態の場合、表示画像抽出部54は、左眼用および右眼用の第1の画像P1(L)、P1(R)を約90度の角度範囲の大きさで、また、左眼用および右眼用の第2の画像P2(L)、P2(R)を約60度の角度範囲の大きさで抽出する。第1の画像P1(L)、P1(R)の角度範囲は第1の接眼レンズ18、20の約90度の観察画角θ1に対応し、第2の画像P2(L)、P2(R)の角度範囲は第2の接眼レンズ22、24の約60度の観察画角θ2に対応する。
これにより、左眼用の第1の画像P1(L)と左眼用の第2の画像P2(L)との間の境界が、情報識別能力が高い視野の中央から外側(左側)に配置される。この結果、第2の画像P2(L)の角度範囲が第1の画像P1(L)の角度範囲より大きい場合に比べて、上記境界が観察者に視認されにくくなる。同様に、右眼用の第1の画像P1(R)と右眼用の第2の画像P2(R)との間の境界が、視野の中央から外側(右側)に配置される。この結果、第2の画像P2(R)の角度範囲が第1の画像P1(R)の角度範囲より大きい場合に比べて、上記境界が観察者に視認されにくくなる。
画像処理ユニット50の表示画像抽出部54はさらに、図16に示すように、一部分(クロスハッチング部分)が共通するようにオリジナル画像Poriから左眼用の第1および第2の画像P1(L)、P2(L)を抽出する。また、画像処理ユニット50の表示画像抽出部54は、一部分(クロスハッチング部分)が共通するようにオリジナル画像Poriから、右眼用の第1および第2の画像P1(R)、P2(R)を抽出する。その理由について、左眼用の第1および第2の画像P1(L)、P2(L)を例に挙げて、また図17および図18を参照しながら説明する。
図17は、共通する部分がない比較例の左眼用の第1および第2の画像P1(L)’、P2(L)’を示している。一方、図18は、一部分が共通する本実施の形態の左眼用の第1および第2の画像P1(L)、P2(L)を示している。
図17(a)は、第1および第2の画像P1(L)’、P2(L)’と、第1および第2の接眼レンズ18、22と、眼球e(L)との位置関係を示している。観察者が前方を見ているとき(実線)、図17(b)に示すように、観察者には、第1の画像P1(L)’と第2の画像P2(L)’とが連続して見える。
観察者が斜め前方に視線を向けると(二点鎖線)、図17(c)に示すように、観察者には、第1の画像P1(L)’と第2の画像P2(L)’とが離れて見えるともに、第1の画像P1(L)’の第2の画像P2(L)’側の部分が欠けて見える。
これは、図17(a)に示すように、観察者の視線方向が斜め前方(二点鎖線)に変わると、第1および第2の接眼レンズ18、22を介して観察者が見えるディスプレイ14の表示画面14a上の領域が変わることによって生じる。したがって、前方視の場合には第1および第2の画像P1(L)’、P2(L)’は連続して見えるが、斜め前方視の場合にはこれらの画像が不連続に見えるという現象が生じる。
このように観察者の視線方向が変わると第1および第2の接眼レンズ18、22を介して該観察者が見えるディスプレイ14の表示画面14a上の領域が変わることを考慮し、図18(a)に示すように、本実施の形態の第1および第2の画像P1(L)、P2(L)は共通する部分(クロスハッチング部分)を含んでいる。第1の画像P1(L)は第2の画像P2(L)側に共通部分を含み、第2の画像P2(L)は第1の画像P1(L)側に共通部分を含んでいる。
観察者が前方を見ているとき(実線)、図18(b)に示すように、観察者には、共通部分を含む第1の画像P1(L)と共通部分が欠けた第2の画像P2(L)とが連続した状態で見える。
一方、観察者が斜め前方を見ているとき(二点鎖線)、図18(c)示すように、観察者には、共通部分が欠けた第1の画像P1(L)と共通部分を含む第2の画像P2(L)とが連続した状態で見える。
したがって、第1の画像P1(L)と第2の画像P2(L)とが共通部分(クロスハッチング部分)を含むことにより、視線の方向が変化しても、観察者には第1の画像P1(L)と第2の画像P2(L)とが連続して見える。
図13に戻って、画像処理ユニット50の画像サイズ補正部56は、第1の画像P1(L)、P1(R)に比べて第2の画像P2(L)、P2(R)が小さくなるように、これらの画像を補正する。
図1に示すように、左眼用の光学系においては、ディスプレイ14の第1の表示領域14bと第1の接眼レンズ18との間の距離に比べて、第2の表示領域14cと第2の接眼レンズ22との間の距離は短い。そのため、第1の表示領域14bに表示される第1の画像P1(L)と第2の表示領域14cに表示される第2の画像P2(L)とが同一のサイズである場合、第2の画像P2(L)が第1の画像P1(L)に比べて大きく拡大されて観察者の眼球e(L)の網膜上に投影される。同様に、右眼の光学系においても、第2の画像P2(R)が第1の画像P1(R)に比べて大きく拡大されて観察者の眼球e(R)の網膜上に投影される。
そこで、眼球e(L)、e(R)の網膜上でのサイズが同一になるように、画像サイズ補正部56は、図19に示すように、第1の画像P1(L)、P1(R)に比べて第2の画像P2(L)、P2(R)が小さくなるように、これらの画像のサイズを補正する。例えば、第2の画像P2(L)、P2(R)を縮小する、または第1の画像P1(L)、P1(R)を拡大する。画像の縮小倍率または拡大倍率は、第1および第2の接眼レンズ18、20、22、24の光学特性によって決まる。これにより、観察者は、第2の画像P2(L)、第1の画像P1(L)、第1の画像P1(R)、第2の画像P2(R)を連続した状態で違和感なく見ることができる。
図13に戻って、画像処理ユニット50の歪曲収差補正部58および倍率色収差補正部60は、第1および第2の接眼レンズ18、20、22,24の収差特性に基づいて、第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)を補正する。
レンズによって生じる収差は、単色光によっても生じる収差である歪曲収差と、光の波長の違いによって生じる倍率色収差とに大別される。このレンズによって生じる歪曲収差と倍率色収差を相殺(キャンセル)するように、歪曲収差補正部58および倍率色収差補正部60は、第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)を補正する。すなわち、収差が生じない理想的なレンズが使用されたときとほぼ同等の第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)が眼球e(L)、e(R)の網膜上に第1および第2の接眼レンズ18、20、22,24を介して投影されるように、これらの画像を補正する。
例えば、第1および第2の接眼レンズ18、20、22、24により、図19に示すように長方形状の第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)が、糸巻形状に変形して眼球e(L)、e(R)の網膜上に投影される歪曲収差が起こる場合を考える。
この場合、歪曲収差補正部58は、図20に示すように、第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)を樽形状に補正する。これにより、樽形状のこれらの第1および第2の画像は、第1および第2の接眼レンズ18、20、22、24によって長方形状に変形して眼球e(L)、e(R)の網膜上に投影される。すなわち、画像を糸巻形状に変形させる歪曲収差が相殺(キャンセル)される。
倍率色収差補正部60は、倍率色収差補正として、第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)の各画素のRGB値を補正する。具体的には、第1および第2の接眼レンズ18、20、22、24によって色収差が起こった後の第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)の各画素のRGB値が倍率収差補正前のこれらの画像(例えば表示画像抽出部54によって抽出された直後の画像)の各画素のRGB値とほぼ一致するように、これらの画像に対して倍率色収差補正を行う。例えば、倍率色収差補正では、緑色(G)の倍率を基準として赤色(R)と青色(B)の倍率が調整される。
これらの歪曲収差補正部58と倍率色収差補正部60とにより、観察者は、第2の画像P2(L)、第1の画像P1(L)、第1の画像P1(R)、第2の画像P2(R)を連続した状態で違和感なく見ることができる。
画像処理ユニット50の色調調整部62は、ディスプレイ14、16の視野角特性に基づいて、第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)の色調、例えば輝度や色合いなどを調整する。
本実施の形態の場合、ディスプレイ14、16は、液晶ディスプレイで構成されている。また、図1に示すように、ディスプレイ14、16の第1の表示領域14b、16b上の第1の画像P1(L)、P1(R)は観察者によって略90度の視野角で視認されるが、第2の表示領域14c、16c上の第2の画像P2(L)、P2(R)は90度と異なる視野角で視認される。
その結果、第1の画像P1(L)、P1(R)と第2の画像P2(L)、P2(R)が異なる色調で眼球e(L)、e(R)の網膜上に投影され、それにより観察者が色調の違いによって違和感を持つ可能性がある。
その対処として、色調調整部62は、第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)が略同一の色調で観察者の眼球e(L)、e(R)の網膜上に投影されるように、これらの画像の色調を調整する。
なお、ディスプレイ14、16がどのような視野角でも同一の色調に見えるOLEDディスプレイである場合には、この色調調整部62を省略することができる。
また、色調調整部62に代わって第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)の色調を調整することができるフィルム、コーティング層、またはフィルタを、第1および第2の接眼レンズ18、20、22、24が備えてもよい。
画像処理ユニット50の表示位置調整部64は、第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)のディスプレイ14、16の表示画面14a、16a上の表示位置を調整する。すなわち、これらの画像を連続して観察者が見えるように表示位置を調整する。
画像処理ユニット50の出力部66は、サイズや収差が補正され、色調や表示位置が調整された第1および第2の画像P1(L)、P1(R)、P2(L)、P2(R)をディスプレイ14、16に出力する。
以上のような画像処理ユニット50による画像処理を行うことにより、観察者は、第2の画像P2(L)、第1の画像P1(L)、第1の画像P1(R)、第2の画像P2(R)を連続した状態で、すなわち図21に示すような水平方向の視野全体におよぶ画像を、違和感なく見ることができる。
なお、画像処理ユニット50は、頭部装着型ディスプレイ装置10の本体部12内に設けられてもよいし、本体部12の外部に設けられてもよい。本体部12の外部に画像処理ユニット50が設けられる場合、頭部装着型ディスプレイ装置10と画像処理ユニット50は有線または無線を介して接続される。画像処理ユニット50を外部に設ける場合、頭部装着型ディスプレイ装置10が軽量化され(内部に設ける場合に比べて)、頭部装着型ディスプレイ装置10の使用感が向上する。
以上のような本実施の形態によれば、頭部装着型ディスプレイ装置において、大型化や重量増加を抑制しつつ、さらなる臨場感を観察者に提供することができる。
なお、本開示の実施の形態は、上述した実施の形態に限らない。
例えば、図4に示すように、上述した実施の形態の場合、ディスプレイ14(16)は、水平方向について(水平面(X−Y平面)上において)湾曲しているが、上下方向(Z軸方向)については平坦である。しかしながら、本開示の実施の形態は、これに限らない。
(第2の実施の形態)
図22は、第2の実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置のディスプレイを示している。
図22に示すように、ディスプレイ114は、水平方向(X軸方向、Y軸方向)および上下方向(Z軸方向)について湾曲する帯状の曲面ディスプレイである。上述した実施の形態と同様に、表示画面114aを備え、その表示画面114aには、第1の接眼レンズに投影される第1の画像を表示する第1の表示領域114bと、第2の接眼レンズに投影される第2の画像を表示する第2の表示領域114cとが含まれている。ディスプレイ114は、例えば可撓性を備える液晶ディスプレイまたはOLEDディスプレイである。
図22に示すディスプレイ114は、水平方向のみならず、上下方向に第1および第2の接眼レンズのディスプレイ側レンズ面を覆うことができる。そのため、観察者の上下方向の視野全体にわたって画像を該観察者に呈示することができる。それにより、さらなる臨場感を観察者に提供することができる(ディスプレイが上下方向について平坦である場合に比べて)。
また、上述した実施の形態の場合、図1に示すように、頭部装着型ディスプレイ装置10は、左眼用のディスプレイ14と、右眼用のディスプレイ16とを有する。これに代わって、1つのディスプレイが左眼用の画像と右眼用の画像とを呈示してもよい。
(第3の実施の形態)
図23は、第3の実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置のディスプレイを示している。
図23に示すように、ディスプレイ214は、表示画面214aを備える。その表示画面214aの左側部分には、左眼用の第1の接眼レンズに投影される左眼用の第1の画像を表示する左眼用の第1の表示領域214bと、左眼用の第2の接眼レンズに投影される左眼用の第2の画像を表示する左眼用の第2の表示領域214cとが含まれる。一方、表示画面214aの右側部分には、右眼用の第1の接眼レンズに投影される右眼用の第1の画像を表示する右眼用の第1の表示領域214dと、右眼用の第2の接眼レンズに投影される右眼用の第2の画像を表示する右眼用の第2の表示領域214eとが含まれる。
このように、1つのディスプレイ214が左眼用と右眼用の画像を表示するため、左眼と右眼それぞれにディスプレイを設ける場合に比べて、ディスプレイの制御が簡素化される(例えば、ディスプレイの制御回路が1つで済む)。また、左眼用のディスプレイと右眼用のディスプレイの場合、2基のディスプレイの間の個体差を考慮してそれぞれのディスプレイの画質等を微調整する必要があるが、1つのディスプレイ214であればその必要がなくなる。
ディスプレイに関して言えば、平板状のディスプレイを使用することも可能である。
(第4の実施の形態)
図24は、第4の実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置を示している。なお、ディスプレイを除く他の構成要素は、図1に示す実施の形態の構成要素と実質的に同一であるため、同一の符号が付されている。
図24に示すように、第4の実施の形態に係る頭部装着型ディスプレイ装置310は、3つの平板状ディスプレイ314、315、316を有する。
ディスプレイ314は、前方視状態の眼球e(L)、e(R)の瞳孔p(L)、p(R)に向きつつ、それらの瞳孔p(L)、p(R)の前方に配置されている。ディスプレイ314はまた、左眼用の第1の接眼レンズ18に投影する左眼用の第1の画像を表示する左眼用の表示領域314aと、右眼用の第1の画像を表示する右眼用の表示領域314bとをその表示画面に備える。
ディスプレイ315は、前方視状態の左眼の眼球e(L)の瞳孔p(L)に向きつつ、その瞳孔p(L)の外側斜め前方に配置されている。ディスプレイ315はまた、左眼用の第2の接眼レンズ22に投影する左眼用の第2の画像を表示する表示領域315aをその表示画面に備える。
ディスプレイ316は、前方視状態の右眼の眼球e(R)の瞳孔p(R)に向きつつ、その瞳孔p(R)の外側斜め前方に配置されている。ディスプレイ316はまた、右眼用の第2の接眼レンズ24に投影する右眼用の第2の画像を表示する表示領域316aをその表示画面に備える。
ディスプレイ314、315、316のそれぞれは、平板状であるために製造が容易であり、そのため製造コストが低価である。
製造コストに関して、接眼レンズの製造コストも下げることが可能である。
例えば、図9A及び9Bに示すように、第2の接眼レンズ22は、光軸C2を中心とする回転対称形状ではないため、回転対称のレンズに比べて製造コストが高い。具体的には、フレネルレンズ部22aの作製(すなわち複数の環状V字溝の加工)に時間がかかる。特に、接眼レンズ22を薄くするために、また観察者に目立ちにくくするために、複数の環状V字溝の深さが小さい。そのため、V字溝を多数加工する必要があり、その加工に時間がかかる。
その対処として、図25に示す第2の接眼レンズ422は、フレネルレンズ部422aの複数のV字溝422cにおいて、一部の深さが異なる。具体的には、第1の接眼レンズに近い側(観察者の視野の中央側)のV字溝422cの深さに比べて、第1の接眼レンズから遠い側(視野の境界側)のV字溝422c’の深さが大きい。本実施の形態に場合、図25に示すように、前方視状態の眼球e(L)における誘導視野A3および補助視野A4内のV字溝422cの深さに比べて、補助視野A4より外側のV字溝422c’の深さが大きい。
このV字溝422c’は、図25に示すように観察者が前方を見ているときには視野内に存在しないが、観察者が外側斜め前方に視線を変更したときに視野(補助視野A4)内に存在する。また、このV字溝422c’は、視野全体の境界(約100度)近傍であるため、深さが大きくても観察者に目立ちにくい。
フレネルレンズ部422aの一部のV字溝422c’の深さが他に比べて相対的に大きいために、全てのV字溝を小さい深さで形成する場合に比べて、第2の接眼レンズ422に形成するV字溝の総数が減少する。
具体的に説明すると、V字溝の深さが小さくなるほど、すなわちV字溝の幅が小さくなるほど、その結果としてレンズに形成されるV字溝の総数は増加する。したがって、一部のV字溝の深さを大きくする(すなわち幅を大きくする)ことにより(他のV字溝に比べて)、レンズに形成されるV字溝の総数を減らすことができる。そのため、フレネルレンズの作製時間(加工時間)が短縮される。それにより、第2の接眼レンズの製造コストを下げることができる。
さらに、上述した実施の形態の場合、図2に示すように、第2の接眼レンズ22は、第1の接眼レンズ18に対して水平方向に並んでいる。すなわち、第1の接眼レンズ18は、前方視状態の眼球e(L)における水平方向の視野の中央側に配置され、第2の接眼レンズ22はその視野の境界側に配置されている。しかしながら、本開示の実施の形態は、これに限らない。例えば、第1の接眼レンズが上下方向の視野の中央側に配置され、2つの第2の接眼レンズがその視野の上側境界側と下側境界側それぞれに配置されてもよい。また、例えば、第1の接眼レンズが、前方視状態の眼球の前方に配置され、水平方向の視野の境界側、上下方向の視野の上側境界側、および上下方向の視野の下側境界側それぞれに第2の接眼レンズを配置してもよい(すなわち、単眼について、4枚の接眼レンズが配置される)。
さらにまた、上述した実施の形態の場合、図1に示すように、左眼用として、2枚の接眼レンズ18、22が使用され、右眼用として2枚の接眼レンズ20、24が使用されている。しかしながら、単眼に対して使用される接眼レンズの枚数は2枚以上あってもよい。例えば、図1に示す左眼用の第1の接眼レンズ18と第2の接眼レンズ22との間に第3の接眼レンズが設けられてもよい。同様に、右眼用の第1の接眼レンズ20と第2の接眼レンズ24との間に第3の接眼レンズが設けられてもよい。すなわち、本開示は、広義には、ユーザの頭部に装着して使用される頭部装着型ディスプレイ装置であって、前記ユーザの瞳孔が前記ユーザの前方を向いた状態において前記瞳孔の前方に配置され、第1の画像を表示する第1の表示部と、前記状態において前記瞳孔の斜め前方に配置され、第2の画像を表示する第2の表示部と、前記状態において前記瞳孔と前記第1の表示部との間に配置され、前記第1の画像を前記瞳孔に投影する第1の接眼レンズと、前記状態において前記瞳孔と前記第2の表示部との間に配置され、前記第2の画像を前記瞳孔に投影する第2の接眼レンズと、を備え、前記第2の表示部及び前記第2の接眼レンズは、前記第2の画像の少なくとも一部を、前記ユーザの網膜の後方に向かって集光させる、頭部装着型ディスプレイ装置である。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、前述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
(補足)
図1において、頭部装着型ディスプレイ装置10は、第1の表示部14bと第2の表示部14cと、第1の接眼レンズ18と、第2の接眼レンズ22とを備える。
図1において、ユーザの瞳孔p(L)は、ユーザの前方を向いている。このとき、第1の表示部14bは、ユーザの瞳孔p(L)の前方に配置され、第2の表示部14cは、ユーザの瞳孔p(L)の斜め前方に配置される。第1の接眼レンズ18は、第1の表示部14bと瞳孔p(L)の間に配置され、第2の接眼レンズ22は、第2の表示部14cと瞳孔p(L)の間に配置される。第1の表示部14bは、第1の画像を表示し、第1の接眼レンズ18を介して瞳孔p(L)に投影する。第2の表示部14cは、第2の画像を表示し、第2の接眼レンズ22を介して瞳孔p(L)に投影する。
図1又は12において、第2の表示部14cと第2の接眼レンズ22の間の距離は、第1の表示部14bから遠さかるほど短くなる。これにより、第2の画像の少なくとも一部は、ユーザの網膜の後方に向かって集光され、ユーザの網膜上においてデフォーカスされる。ここで、「ユーザの網膜の後方に向かって集光」する、とは、実際に網膜の後ろに光が届くことを意味せず、仮想上の集光面の少なくとも一部が、ユーザの網膜の後方に設定されていることを意味する。
なお、図1に示されるように第2の接眼レンズ22のレンズ面が微細な段差を有する場合、第2の表示部14cと第2の接眼レンズ22の間の距離は、それらの段差に応じてわずかに変化する。しかし、本開示における「第2の表示部と第2の接眼レンズの間の距離」は、そのようなわずかな変化を無視した場合の距離に相当し、より具体的には、第2の表示部と、第2の接眼レンズの段差の稜線に接する包絡面との間の距離に相当する。
図8A及び8Bにおいて、第1の接眼レンズ18はフレネルレンズである。第1の接眼レンズ18のレンズ面は、中心を含む凸レンズ面と、凸レンズ面を囲み、かつ、外側に向かって配列された複数の輪帯面と、隣接する2つの輪帯面の間をそれぞれつなぐ複数のライズ面とを含む。凸レンズ面と複数の輪帯面とが、単純な凸レンズと同様の機能を果たす。ここで、「レンズ面の中心」とは、レンズ面と光軸との交点を意味する。図8Aに示される例では、凸レンズ部18cの表面が凸レンズ面に相当し、フレネルレンズ部18dの表面が輪帯面及びライズ面に相当する。図8Aに示される例では、凸レンズ面の頂点(すなわち中心)は、複数の輪帯面及び複数ライズ面がなす複数の稜線に接する包絡面よりも突出している。第1の接眼レンズ18は、例えば、図8Bの囲み線CL1で示されるような矩形であってもよい。このとき、輪帯面の少なくとも一部は、部分的に凸レンズ面を囲む。言い換えると、本開示における「輪帯面」は、完全に閉じていなくてもよく、レンズの端部において途切れていてもよい。
図9A及び9Bにおいて、第2の接眼レンズ22はフレネルレンズである。第2の接眼レンズ22のレンズ面は、中心を含む凸レンズ面と、凸レンズ面を囲み、かつ、外側に向かって配列された複数の輪帯面と、隣接する2つの輪帯面の間をそれぞれつなぐ複数のライズ面とを含む。凸レンズ面と複数の輪帯面とが、単純な凸レンズと同様の機能を果たす。第2の接眼レンズ22は、例えば、図9Bの囲み線CL2で示されるように、その輪郭の一端が直線形状であり、反対側の端が円弧形状であるような形状であってもよい。このとき、一番外側の輪帯面は、円弧形状に沿ってカーブしていてもよい。図9Aの一点鎖線C2の右側の領域において、ライズ面のそれぞれの法線ベクトルは、光軸C2に垂直に向かう方向から、第2の表示部14cに近づく方向に傾斜している。他方、図9Aの一点鎖線C2の左側の領域において、ライズ面のそれぞれの法線ベクトルは、光軸C2に垂直に向かう方向から、第2の接眼レンズ22の内部に近づく方向に傾斜している。また、図9Bに示されるように、複数の輪帯面の中心は、凸レンズ面の中心と一致しない。そのため、ある1つの輪帯面の幅に着目すると、図中右側における幅よりも、図中左側における幅の方が狭い。
図7及び8Bに示される例では、第1の接眼レンズ18のレンズ面は、光軸方向から見たときに、直線形状の上端18eと直線形状の下端18fを有する。ただし、第1の接眼レンズ18のレンズ面の形状は、これに限定されない。例えば、上端18eは上に凸の曲線形状であってもよく、下端18fは下に凸の曲線形状であってもよい。
図7及び9Bに示される例では、第2の接眼レンズ22のレンズ面は、光軸方向から見たときに、直線形状の上端22dと直線形状の下端22eを有する。ただし、第2の接眼レンズ22のレンズ面の形状は、これに限定されない。例えば、上端22dは、上に凸の曲線形状であってもよく、下端22eは、下に凸の曲線形状であってもよい。
図22に示される例では、第1の表示部114bと第2の表示部114cは、1つの曲面ディスプレイパネル114に含まれているが、例えば、2枚の曲面ディスプレイパネルに別々に設けられてもよい。
第1の表示部114bと第2の表示部114cの表示面が曲面である場合、例えば、第1の接眼レンズ18及び第2の接眼レンズ22のサイズを大型化することができ、これにより、ユーザの鉛直方向における視野角を大きくすることができる。
本開示は、頭部に装着して使用される頭装着型ディスプレイ装置であれば適用可能である。
10 頭部装着型ディスプレイ装置
14b 第1の表示部(ディスプレイの第1の表示領域)
14c 第2の表示部(ディスプレイの第2の表示領域)
16b 第1の表示部(ディスプレイの第1の表示領域)
16c 第2の表示部(ディスプレイの第2の表示領域)
18 第1の接眼レンズ
20 第1の接眼レンズ
22 第2の接眼レンズ
24 第2の接眼レンズ
e(L) 眼球
e(R) 眼球
p(L) 瞳孔
p(R) 瞳孔

Claims (19)

  1. ユーザの頭部に装着して使用される頭部装着型ディスプレイ装置であって、
    前記ユーザの瞳孔が前記ユーザの前方を向いた状態において前記瞳孔の前方に配置され、第1の画像を表示する第1の表示部と、
    前記状態において前記瞳孔の斜め前方に配置され、第2の画像を表示する第2の表示部と、
    前記状態において前記瞳孔と前記第1の表示部との間に配置され、前記第1の画像を前記瞳孔に投影する第1の接眼レンズと、
    前記状態において前記瞳孔と前記第2の表示部との間に配置され、前記第2の画像を前記瞳孔に投影する第2の接眼レンズと、を備え、
    前記第2の表示部及び前記第2の接眼レンズは、前記第2の画像の少なくとも一部を、前記ユーザの網膜の後方に向かって集光させ
    前記第2の表示部と前記第2の接眼レンズの間の距離は、前記第1の表示部から遠さかるほど短くなる
    頭部装着型ディスプレイ装置。
  2. 前記第2の接眼レンズの一端は前記第1の接眼レンズに接し、
    前記第2の接眼レンズの光軸方向から見て、前記第2の接眼レンズの前記一端は直線形状であり、前記一端とは反対側の他端は円弧形状である、
    請求項1に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  3. 前記第2の接眼レンズの前記第2の表示部側のレンズ面は、レンズの内側から外側に向かって配列された複数の輪帯面と、前記複数の輪帯面のうち隣接する2つの間をそれぞれつなぐ複数のライズ面とを含む、
    請求項1又は2に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  4. 前記第2の接眼レンズの前記第2の表示部側の前記レンズ面のうち、中心よりも前記第1の接眼レンズに近い領域内において、前記複数のライズ面のそれぞれの法線ベクトルは、前記第2の接眼レンズの光軸に垂直に向かう方向を基準として、前記第2の表示部に近づく方向に傾斜している、
    請求項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  5. 前記第1の接眼レンズの水平方向における画角が、60°以上120°以下である、
    請求項1からのいずれか一項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  6. 前記第1の接眼レンズの前記第1の表示部側のレンズ面は、レンズの外側に向かって配列された複数の輪帯面と、前記複数の輪帯面のうち隣接する2つの間をそれぞれつなぐ複数のライズ面とを含む、
    請求項1からのいずれか一項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  7. 前記第1の接眼レンズの前記第1の表示部側の前記レンズ面は、前記複数の輪帯面に囲まれる凸レンズ面をさらに含み、
    前記凸レンズ面の頂点は、前記複数の輪帯面に接する包絡面よりも、前記第1の表示部の側に突出している、
    請求項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  8. 前記第2の接眼レンズの前記複数の輪帯面のそれぞれにおいて、輪帯面の幅は前記第1の接眼レンズから遠ざかるほど狭くなる、
    請求項又はに記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  9. 前記第2の接眼レンズの前記第2の表示部側の前記レンズ面のうち、中心よりも前記第1の接眼レンズの近い領域を第1の領域とし、前記中心よりも前記第1の接眼レンズから遠い領域を第2の領域とするとき、前記第2の領域内における前記複数のライズ面の幅の少なくとも1つは、前記第1の領域内における前記複数のライズ面の幅よりも大きい、
    請求項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  10. 前記第2の接眼レンズの前記ユーザ側のレンズ面の一端と、前記第1の接眼レンズの前記ユーザ側のレンズ面の一端とは、前記ユーザの視野のうち鉛直方向の20°以上の領域にわたって、接触している、
    請求項1からのいずれか一項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  11. 前記第1の表示部から前記第1の接眼レンズに光が伝搬する空間と、前記第2の表示部から前記第2の接眼レンズに光が伝搬する空間とが、互いに離間している、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  12. 前記第1の表示部及び前記第2の表示部は、1つの曲面ディスプレイパネルに含まれる、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  13. 前記曲面ディスプレイパネルは、可撓性を有する、
    請求項12に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  14. オリジナル画像を取得し、前記オリジナル画像から前記第1の画像と前記第2の画像とを抽出する、画像処理装置をさらに備え、
    前記第1の画像の一部は、前記第2の画像の一部と重複する、
    請求項1から13のいずれか1項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  15. 前記画像処理装置は、さらに、抽出された前記第1の画像と抽出された前記第2の画像との少なくとも一方を補正して、前記第2の画像のサイズを前記第1の画像のサイズよりも小さくする、
    請求項14に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  16. 抽出された前記第2の画像の水平方向の長さは、抽出された前記第1の画像の水平方向の長さよりも短い、
    請求項14又は15に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  17. 前記画像処理装置は、さらに、前記第1の接眼レンズの収差特性に応じて前記第1の画像を補正し、かつ/または、前記第2の接眼レンズの収差特性に応じて前記第2の画像を補正する、
    請求項15又は16に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  18. 前記画像処理装置は、さらに、前記第1の表示部の視野角特性に応じて前記第1の画像の色調を補正し、かつ/または、前記第2の表示部の視野角特性に応じて前記第2の画像の色調を補正する、
    請求項14から17のいずれか1項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
  19. 前記第1の接眼レンズは、前記第1の表示部の視野角特性に応じて前記第1の画像の色調を調整するためのフィルム、コーティング層、またはフィルタを含み、かつ/または、
    前記第2の接眼レンズは、前記第2の表示部の視野角特性に応じて前記第2の画像の色調を調整するためのフィルム、コーティング層、またはフィルタを含む、
    請求項1から17のいずれか1項に記載の頭部装着型ディスプレイ装置。
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