JP6899692B2 - 水素製造用触媒の製造方法 - Google Patents

水素製造用触媒の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6899692B2
JP6899692B2 JP2017079850A JP2017079850A JP6899692B2 JP 6899692 B2 JP6899692 B2 JP 6899692B2 JP 2017079850 A JP2017079850 A JP 2017079850A JP 2017079850 A JP2017079850 A JP 2017079850A JP 6899692 B2 JP6899692 B2 JP 6899692B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
nickel
anchor metal
aqueous solution
hydrogen production
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017079850A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018176074A (ja
Inventor
陽 ▲高▼橋
陽 ▲高▼橋
純也 下里
純也 下里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Itochu Ceratech Corp
Original Assignee
Itochu Ceratech Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Itochu Ceratech Corp filed Critical Itochu Ceratech Corp
Priority to JP2017079850A priority Critical patent/JP6899692B2/ja
Publication of JP2018176074A publication Critical patent/JP2018176074A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6899692B2 publication Critical patent/JP6899692B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

本発明は、炭化水素から水素(H2)を製造するための水素製造用触媒及びその製造方法に関する。
水素を製造する方法として、ニッケルなどの触媒を用いて炭化水素と水蒸気を反応させて水素を製造する方法(水蒸気改質)が知られている。下記特許文献1には、アルミナ担体の表面と孔壁にニッケルの粒子を塗した水素製造用触媒が記載されている。
特開2012−187485号公報
近年、燃料電池を使用した乗用車の普及が進み、燃料電池の燃料として供給される水素の供給量の増大が予想される。水素の供給量の増大には、水素を連続生産することが好ましく、連続生産には、触媒の性能が維持されることが必要となる。しかしながら、簡便な方法でアルミナにニッケルを付着させることは難しく、従来の水素製造用触媒は、アルミナ担体の表面と孔壁にニッケルの粒子を塗したものであった。このため、アルミナ担体からニッケルの粒子が脱離し、触媒の性能維持が保たれないおそれがあった。また、従来の水素製造用触媒は、水素雰囲気の下、900℃で10分間還元処理を行う工程を含む製造方法により製造されている(特許文献1実施例1)。このため、水素による爆発を防ぐ製造設備を要し、簡易に製造し難いという課題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、簡易に製造することができ、触媒の性能を長期に亘って維持することが可能な水素製造用触媒を提供することを目的とする。
本発明の水素製造用触媒は、アルミナ多孔質体を担体とし、該担体の表面と孔壁に触媒体を有する水素製造用触媒において、該触媒体は、該担体に付着したアンカー金属と、該アンカー金属を被覆するニッケル(Ni)触媒とから形成されていることを特徴とする。
本発明の水素製造用触媒によれば、アンカー金属が担体に付着し、ニッケル触媒がアンカー金属を被覆している。すなわち、ニッケル触媒は、アンカー金属を介して担体であるアルミナ多孔質体に付着している。このため、アルミナ多孔質の担体からニッケル触媒が脱離し難く、触媒の性能を長期に亘って維持することが可能となる。
ここで、上記水素製造用触媒において、前記アンカー金属は、パラジウム(Pd)及び/又は銀(Ag)を含有するものとすることができる。これによれば、アルミナ多孔質体にパラジウム及び/又は銀含有するアンカー金属を簡便な方法で付着させることができるため、水素製造用触媒は、簡便に製造することができる。
また、上記ニッケル触媒の被覆厚が0.1〜25μmであるものとすることができる。これによれば、ニッケル触媒がアルミナ多孔質体11の孔を塞ぐことを防ぎ、ニッケル触媒に欠損等が生じ難いため、水素製造用触媒は、水素製造の効率が劣ることなく、触媒の性能をより長期に亘って維持することができるものとなる。
また、本発明の水素製造用触媒の製造方法は、前記アルミナ多孔質体に、前記アンカー金属を付着させる工程と、前記ニッケル触媒を被覆させる工程と、を含む水素製造用触媒の製造方法であって、該アンカー金属を付着させる工程は、該アルミナ多孔質体をアンカー金属水溶液に浸漬させる工程を含み、該ニッケル触媒を被覆させる工程は、該アンカー金属が付着した該アルミナ多孔質体を、ニッケル錯体水溶液に含浸させる工程を含むものとすることができる。
これによれば、アルミナ多孔質体をアンカー金属水溶液に浸漬させることによって、アンカー金属がアルミナ多孔質体の内部まで浸入し、アルミナ多孔質体の内部までアンカー金属が付着することができる。また、アンカー金属が付着したアルミナ多孔質体を、ニッケル錯体水溶液に含浸させることによって、多孔質体の内部のアンカー金属にもニッケルが被覆する。このため、水素製造用触媒は、多孔質体の内部まで触媒体を形成することができる。
また、上記水素製造用触媒の製造方法において、前記アンカー金属水溶液は、pHが5以下であるものとすることができる。アンカー金属水溶液として塩化パラジウム及び/又は塩化銀水溶液を使用することができ、pHが5以下であることによって、アンカー金属水溶液中の塩化パラジウムと塩化銀とが水溶液中で溶けやすくなる。このため、アルミナ多孔質体のより内部までアンカー金属が浸入することができる。
また、上記水素製造用触媒の製造方法において、前記ニッケル錯体は、キレート錯体であり、前記ニッケル錯体水溶液は、pHが2〜7であるものとすることができる。これによれば、キレート錯体のニッケルが再溶解することがないため、水溶液中にニッケル錯体を安定して存続させることができる。
本発明の水素製造用触媒によれば、簡易に製造することができ、触媒の性能を長期に亘って維持することができる。
本発明の水素製造用触媒のモデル断面図である。 アルミナ多孔質体にパラジウムのアンカー金属を付着させた状態の電子顕微鏡写真である。 ニッケル触媒をアルミナ多孔質体のパラジウムのアンカー金属に被覆させた水素製造用触媒の電子顕微鏡写真である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。なお、本明細書において、“付着”とは、粒子などがくっついていることをいい、蒸着による付着、電解鍍金による付着、無電解鍍金による付着などを含むものである。また、“アンカー金属”とは、アルミナ多孔質体11(担体)に最初に固定(付着)する金属(粒子)のことである。
実施形態の水素製造用触媒1は、炭化水素から水素を製造するための触媒であり、アルミナ多孔質体11を担体とし、担体の表面と孔壁(気孔壁)に触媒体を有する水素製造用触媒1において、触媒体は、担体に付着したアンカー金属12と、アンカー金属12を被覆するニッケル(Ni)触媒13から形成されているものである。
実施形態の水素製造用触媒1を用いた水素製造に使用する炭化水素は、特に限定されるものではないが、コーキング(カーボンの析出)が少ない天然ガスの炭化水素が好ましい。より好ましくは、メタン,エタン,プロパン,ブタン(n−ブタン,イソブタン)である。
アルミナ多孔質体11は、市販されているアルミナ多孔質体11を使用することができるが、特に、無数のアルミナ粒子同士が、主として連通する気孔を造粒体粒子の断面全体に網目状に残存させて固結してなる多孔質造粒焼成体を好んで使用することができる。このような多孔質造粒焼成体として、本願出願人が特許出願人である特開2015−105222号公報に記載されている多孔質造粒焼成体を使用することができる。
アルミナ多孔質体11の平均粒子径(メジアン径;d50)は、0.1〜100mmであることが好ましい。水素製造用触媒1として使用した際に水素製造の効率に優れるためである。平均粒子径が0.1mm未満だと、水素製造用触媒1として使用した際に、アルミナ多孔質体11が細かいために密に充填され、ガス(炭化水素及び水蒸気)の圧力損失が大きくなり、水素製造の効率が劣るおそれがある。一方、100mmを超えると、水素製造用触媒1として使用した際に、ガスがアルミナ多孔質体11の内部まで入ることができず、水素製造の際の効率が劣るおそれがある。より好ましくは、アルミナ多孔質体11の平均粒子径は、0.2〜50mmであり、さらに好ましくは、0.5〜5mmである。
アルミナ多孔質体11の比表面積(BET法)は、0.1〜20m2/gであることが好ましい。水素製造用触媒1として使用した際に水素製造の効率に優れるためである。比表面積が0.1m2/g未満だと、水素製造用触媒1として使用した際に、炭化水素と水蒸気の触媒に触れる面積が小さく、水素製造の効率が劣るおそれがある。一方、20m2/gを超えると、孔が多くなりアルミナ多孔質体11の物理的強度が低下するおそれがある。より好ましくは、0.2〜10m2/gであり、さらに好ましくは、0.5〜5m2/gである。
アルミナ多孔質体11の孔の直径は、1nm〜50μmであることが好ましい。水素製造用触媒1を使用した水素製造の効率が優れるからである。孔の直径が1nm未満だと、炭化水素と水蒸気が孔の中に入り難く、水素製造の効率が劣るおそれがある。一方、50μmを超えると、アルミナ多孔質体11の比表面積が小さくなり、水素製造の効率が劣るおそれがある。より好ましくは、孔の直径は、10nm〜10μmである。
触媒体は、担体のアルミナ多孔質体11に付着したアンカー金属12と、アンカー金属12を被覆するニッケル(Ni)触媒13から形成されている。触媒体は、アルミナ多孔質体11の表面のみならず、ガス(炭化水素及び水蒸気)が接触可能なアルミナ多孔質体11の多孔の内部の孔壁にも付着している。多孔質の内部にまで触媒体が付着しているため、ニッケル触媒13は、その表面積が大きいものとなる。
アンカー金属12は、担体(アルミナ多孔質体11)に最初に固定(付着)される金属(粒子)であり、パラジウム及び/又は銀を含有するものである。パラジウム及び銀は、詳しくは後述するが、イオン(水溶液)とすることにより、担体であるアルミナ多孔質体11の内部まで浸入し、付着してアンカー金属12となる。
ニッケル触媒13は、炭化水素と水蒸気を反応させて水素を製造する触媒である。ニッケルは、詳しくは後述するが、アミノカルボン酸系キレート剤及び/又はカルボン酸系キレート剤によってニッケル錯体水溶液とし、ニッケル錯体水溶液がアンカー金属12に接触した際にニッケル錯体水溶液に含有されるヒドラジンに還元されることによって、ニッケルがアンカー金属12表面に析出する。アンカー金属12表面に析出するニッケル触媒13は、酸化ニッケルではないため、水素を用いた還元処理が不要なものである。
ニッケル触媒13の被覆厚は、0.1〜25μmであることが好ましい。これによれば、水素製造用触媒1は、水素製造の効率が劣ることなく、触媒の性能をより長期に亘って維持することが可能となるからである。ニッケル触媒13の被覆厚が0.1μm未満だと、水素製造用触媒1の長期的な使用においてニッケル触媒13の欠損等が生じ、触媒の性能を長期に亘って維持できないおそれがある。一方、25μmを超えると、アルミナ多孔質体11の孔を塞いでしまい比表面積が小さくなることによって、水素製造の効率が劣るおそれがある。より好ましくは、ニッケル触媒13の被覆厚は、0.2〜15μmであり、さらに好ましくは、0.3〜10μmである。
実施形態の水素製造用触媒1の製造方法は、アルミナ多孔質体11に、アンカー金属12を付着させる工程と、ニッケル触媒13を被覆させる工程と、からなる。
アンカー金属12を付着させる工程は、アルミナ多孔質体11をアンカー金属水溶液(塩化パラジウム及び/又は塩化銀水溶液)に浸漬させることによって行う。これにより、アンカー金属12が担体であるアルミナ多孔質体11に付着する。パラジウム又は銀の一般的な付着方法であるPVD(物理的蒸着)と比較して、簡便な方法で付着させることができるものである。
アンカー金属水溶液は、塩化パラジウム及び/又は塩化銀水溶液を使用することができる。塩化パラジウムは、塩酸を用いることによってパラジウムイオン(水溶液)とすることができる。塩化銀は、塩酸又はアンモニアを用いることによって、[AgCl2+、[Ag(NH32+の銀錯体イオン(水溶液)とすることができる。これにより、パラジウムイオンと銀錯体イオンは、水溶液中で溶解し、アルミナ多孔質体11の内部まで浸入し、パラジウム及び/又は銀からなるアンカー金属12を形成する。
アンカー金属水溶液のpHは、5以下であることが好ましい。pHが5以下であることによって、アンカー金属水溶液中の塩化パラジウムと塩化銀とが水溶液中で溶けやすくなり、アルミナ多孔質体のより内部にまでアンカー金属12が浸入することができるからである。
アンカー金属水溶液の濃度(塩化パラジウム及び/又は塩化銀の水溶液濃度)は、0.1〜5.0g/Lが好ましい。アンカー金属12のアルミナ多孔質体11への付着が容易となるためである。アンカー金属水溶液の濃度が、0.1g/L未満の場合には後述する浸漬時間を多く要し効率的でない。一方、5.0g/Lを超えるとパラジウム及び/又は銀が沈降するおそれがあり、アンカー金属12の付着効率が劣るおそれがある。より好ましくは、0.2〜2.0g/Lである。
アルミナ多孔質体11をアンカー金属水溶液に浸漬させることによって、アンカー金属12がアルミナ多孔質体11の内部まで浸入し、アルミナ多孔質体11の内部までアンカー金属12が付着することができる。浸漬時間は、5〜10時間が好ましい。また、浸漬当初に減圧を行い、アルミナ多孔質体11のより内部までアンカー金属水溶液を浸入させることがより好ましい。
浸漬後のアンカー金属12が浸入したアルミナ多孔質体11は、80〜150℃の乾燥炉内で衡量となるまで乾燥を行う。乾燥することによって塩酸が揮発し、パラジウムと銀がアルミナ多孔質体11の表面と孔壁にアンカー金属12として付着(鍍金)する。
ニッケル触媒13を被覆させる工程は、アンカー金属12が付着したアルミナ多孔質体11を、ニッケル錯体水溶液に含浸させることによって行う。これにより、ニッケル触媒13がアンカー金属12を被覆し、ニッケル触媒13は、アンカー金属12を介して担体であるアルミナ多孔質体11に付着し、アルミナ多孔質からニッケル触媒13が脱離し難く、触媒の性能を長期に亘って維持することが可能なものとなる。
ニッケル錯体水溶液は、ニッケルをアミノカルボン酸系キレート剤及び/又はカルボン酸系キレート剤によって錯体とした水溶液である。アミノカルボン酸系キレート剤として、NTA(Nitrilo Triacetic Acid)、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)などを使用することができる。カルボン酸系キレート剤として、グリコール酸、クエン酸、コハク酸などを使用することができる。これらは、酸であっても、ナトリウム、カリウムなどとの塩であっても使用することができる。
ニッケル錯体水溶液は、脱イオン水中に、酢酸ニッケル、アミノカルボン酸系キレート剤及び/又はカルボン酸系キレート剤、塩酸ヒドラジンを撹拌しながら添加する。このとき、ニッケル錯体水溶液のpHは0.3程度であり、ニッケルが再溶解しやすいため、モルホリンなどのアミン類を用いてpHを2〜7に調整(中和)されることによって、ニッケル錯体のニッケルが再溶解することなく、ニッケル錯体として安定して存続させることができる。より好ましくは、ニッケル錯体水溶液のpHは、3〜5に調整されることが好ましい。
アンカー金属12が付着したアルミナ多孔質体11は、ニッケル錯体水溶液に含浸させることによって、アンカー金属12がニッケル触媒13に被覆(鍍金)される。アンカー金属12(パラジウム、銀)に接触したニッケル錯体は、ニッケル錯体水溶液に含まれるヒドラジンによって還元され、酸化物ではないニッケル触媒13がアンカー金属12に被覆(鍍金)される。実施形態の水素製造用触媒1ではニッケル触媒13としてニッケルが析出するため、従来の水素製造用触媒のときに析出する酸化ニッケルとは異なり、水素を用いた還元が不要となる。浸漬条件は、ニッケル錯体水溶液を60〜90℃に昇温させて、8〜15時間、撹拌しながら含浸させる。
ニッケル錯体水溶液含浸後にアルミナ多孔質体11が洗浄・乾燥されることにより、水素製造用触媒1を得ることができる。このとき、洗浄によってアミノカルボン酸系キレート剤及びカルボン酸系キレート剤を残留させないようにする必要がある。水素製造用触媒1を用いた水素製造の際に、コーキング(カーボンの析出)を抑制するためである。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。実施例では、アルミナ多孔質体11に、アルミナ多孔質体Aを使用した。アルミナ多孔質体Aの物理的性質を表1に記載する。
Figure 0006899692
実施例にて使用した、アンカー金属水溶液の配合を表2に記載し、ニッケル錯体水溶液の配合を表3に記載する。
Figure 0006899692
Figure 0006899692
(実施例1)
実施例1は、アンカー金属水溶液にパラジウムアンカー金属水溶液を使用し、ニッケル錯体水溶液にニッケルEDTA(エチレンジアミン四酢酸)錯体水溶液を使用した。
アルミナ多孔質体11(1kg)は、パラジウムアンカー金属水溶液(1kg)が充填された容器に浸漬させ、容器内圧力を10分間20Torrまで減圧させた後、20℃1気圧で6時間浸漬させた。その後、アルミナ多孔質体11は、パラジウムアンカー金属水溶液から抽出し、衡量になるまで105℃熱風循環炉で乾燥させ、アルミナ多孔質体11にパラジウムのアンカー金属12を付着させた。図2は、アルミナ多孔質体11にパラジウムのアンカー金属12を付着させた状態の電子顕微鏡写真(2000倍)である。
パラジウムのアンカー金属12が付着されたアルミナ多孔質体11(1kg)は、80℃のニッケルEDTA錯体水溶液に12時間撹拌しながら浸漬させ、アルミナ多孔質体11のパラジウムのアンカー金属12にニッケル錯体を接触させた。アンカー金属12に接触したニッケル錯体は、ニッケル錯体水溶液に含まれるヒドラジンによって還元され、酸化物ではないニッケル触媒13がアンカー金属12に被覆(鍍金)された。その後、水洗いによって不純物を除去し、水素製造用触媒1とした。図3は、ニッケル触媒13をアルミナ多孔質体11のパラジウムのアンカー金属12に被覆させた状態の電子顕微鏡写真(2000倍)である。
水素製造用触媒1を用いた水素製造は、水素製造用触媒1を充填した触媒層を用いて行った。触媒層は、内径30mm長さ250mmの石英製反応管の中央部に長さ200mmに亘って水素製造用触媒1を充填し、石英製反応管両端部をガラスウールで塞ぐことによって触媒層とした。水素製造は、触媒層を一定温度(800℃)に調整し、一定温度(600℃)に調整されたプロパンガスと水蒸気とを触媒層に通すことによって水素の連続生産を行った。
実施例1の水素製造用触媒1は、アルミナ多孔質体11からニッケル触媒13が脱離し難く、触媒の性能を長期に亘って維持することが可能なものであった。
(実施例2)
実施例2は、アンカー金属水溶液に銀アンカー金属水溶液を使用し、ニッケル錯体水溶液にニッケルNTA錯体水溶液を使用し、それ以外は、実施例1と同じとした。水素製造は、実施例1と同じ条件で行い、水素の連続生産を行った。
実施例2から得られた水素製造用触媒は、アルミナ多孔質体からニッケル触媒が脱離し難く、触媒の性能を長期に亘って維持することが可能なものであった。
1…水素製造用触媒、11…アルミナ多孔質体、12…アンカー金属、13…ニッケル触媒。

Claims (6)

  1. アルミナ多孔質体を担体とし、該担体の表面と孔壁に触媒体を有し、
    該触媒体は、該担体に付着したパラジウム(Pd)及び/又は銀(Ag)を含有するアンカー金属と、該アンカー金属を被覆するニッケル(Ni)触媒とから形成される水素製造用触媒の製造方法であって、
    アルミナ多孔質体に、アンカー金属を付着させる工程と、ニッケル触媒を被覆させる工程と、を含み、
    該アンカー金属を付着させる工程は、該アルミナ多孔質体をアンカー金属水溶液に浸漬させる工程を含み、
    該ニッケル触媒を被覆させる工程は、該アンカー金属が付着した該アルミナ多孔質体を、ニッケル錯体水溶液に含浸させる工程を含む、
    ことを特徴とする水素製造用触媒の製造方法。
  2. 前記アンカー金属水溶液のpHが5以下であることを特徴とする請求項に記載の水素製造用触媒の製造方法。
  3. 前記アンカー金属水溶液は、塩化パラジウム及び/又は塩化銀水溶液であることを特徴とする請求項2に記載の水素製造用触媒の製造方法。
  4. 前記ニッケル錯体は、キレート錯体であり、前記ニッケル錯体水溶液のpHが2〜7であることを特徴とする請求項に記載の水素製造用触媒の製造方法。
  5. 前記ニッケル錯体水溶液は、ニッケルをアミノカルボン酸系キレート剤及び/又はカルボン酸系キレート剤によって錯体とした水溶液であることを特徴とする請求項4に記載の水素製造用触媒の製造方法。
  6. 前記ニッケル触媒の被覆厚が0.1〜25μmであることを特徴とする請求項1に記載の水素製造用触媒の製造方法
JP2017079850A 2017-04-13 2017-04-13 水素製造用触媒の製造方法 Active JP6899692B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017079850A JP6899692B2 (ja) 2017-04-13 2017-04-13 水素製造用触媒の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017079850A JP6899692B2 (ja) 2017-04-13 2017-04-13 水素製造用触媒の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018176074A JP2018176074A (ja) 2018-11-15
JP6899692B2 true JP6899692B2 (ja) 2021-07-07

Family

ID=64280523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017079850A Active JP6899692B2 (ja) 2017-04-13 2017-04-13 水素製造用触媒の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6899692B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5312917B2 (ja) * 1972-06-02 1978-05-06
JP3217447B2 (ja) * 1992-05-27 2001-10-09 三菱重工業株式会社 脱水素反応用メンブレンリアクタ
WO2007015620A1 (en) * 2005-08-04 2007-02-08 Sk Energy Co., Ltd. Steam reforming ni-based catalyst without pre-reduction treatment
KR101336765B1 (ko) * 2011-10-19 2013-12-05 한국에너지기술연구원 탄화수소 개질촉매 제조방법
JP2014184394A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Jx Nippon Oil & Energy Corp 水蒸気改質用触媒、改質器、および燃料電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018176074A (ja) 2018-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bulasara et al. Effect of process parameters on electroless plating and nickel-ceramic composite membrane characteristics
WO2016165400A1 (zh) 一种泡沫金属 - 碳纳米管复合材料及其制备方法与应用
US20130243974A1 (en) Method of preparing nickel-coated nanocarbon
JP6100341B2 (ja) 構造体の表面に形成されたルテニウム含有触媒層を含む触媒の製造方法
EP2664378A2 (en) Metal structure catalyst and preparation method thereof
JP4753180B2 (ja) 水素分離材及びその製造方法
KR101591454B1 (ko) 금속 및 산화물로 하이브리드 코팅된 나노카본의 제조방법
JP6483769B2 (ja) 金属支持体表面のマグネシウム含有コーティング層形成方法及びそのコーティング層を含む触媒支持体と触媒装置
CN115515895B (zh) 反应系统、捕集固体碳的方法、制造含氢气气体的方法、催化剂组及固体碳捕集用催化剂
JP7405780B2 (ja) 金属発泡体およびその製造方法
CN109650381B (zh) 一种海胆状石墨烯及其制备方法
KR20180008404A (ko) 금속 보로하이드라이드 용액의 촉매적으로 유도된 가수분해 및 재생 방법
CN109894610B (zh) 一种金属包覆球形铸造碳化钨粉末及其制备方法
CN111211306A (zh) 一种MXene@碳@多孔硅材料及其制备方法和应用
JP6899692B2 (ja) 水素製造用触媒の製造方法
EP2611526A1 (en) New seeding method for deposit of thin selective membrane layers
JP6903324B2 (ja) 水素製造用触媒、その製造方法、および、それを用いた水素製造装置
JP2012066953A (ja) カーボンナノチューブ製造方法
CN110694615A (zh) 孔径可调氧化钛纳米管限域的Pt基催化剂的制备方法及其制备的Pt基催化剂的应用
JP2010202924A (ja) 網目状多孔質構造体およびその製造方法
CN111485221B (zh) 一种基于原子层沉积技术的泡沫铜制备方法
KR100911575B1 (ko) 티타니아-팔라듐 복합체와 그의 제조방법
KR101156509B1 (ko) 니켈도금층이 구비된 탄소폼 및 이의 제조방법
JP6308549B2 (ja) 金属酸化物のナノ粒子で修飾された中空カーボン粒子の製造方法
KR100926770B1 (ko) 전기화학적 증착법에 의한 중간세공 구조를 갖는 백금-금합금 박막의 제조방법 및 이를 이용하여 제조되는 백금-금합금 박막

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6899692

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150