JP6899156B2 - 仮設足場用網状部材張り付け装置 - Google Patents

仮設足場用網状部材張り付け装置 Download PDF

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Description

本発明は、たとえば建設現場における仮設足場用網状部材張り付け装置に関する。
住宅やビルディング等の躯体構造物の建設や外壁塗装や雨漏りの工事には仮設足場が用いられる。仮設足場には主に枠組足場、単管足場、ブラケット一側足場、くさび緊結式足場(「ビケ足場」(登録商標)とも言う。)、張出し足場、吊り足場、吊り棚足場、及び丸太足場等が挙げられる。
足場からの作業員等の落下事故防止、逆に、工事現場からの飛来物や落下物による通行人、家人、隣人等への衝突防止、仮設足場から現場内の飛来物や落下物による作業員への損傷防止のため、通常これらの仮設足場の、躯体構造物とは反対側の脚柱(「支柱」とも言う。)の列の間には、養生シート(「工事用シート」とも言う。)が張られる。
この養生シートは、建築工事が積層構造であることの必然から、鉛直方向に壁面を形成するように立設される構造となる。そのため、台風の際には暴風/強風を立面にて受けることになる。養生シートは主にメッシュシート等網目状に構成されるためにある程度風を通す設計になっているが、塗料や水の飛散を防ぐという役割を担うことから、かなり細かい網目を有することになる。そのため、養生シートは、風を通すとしても、風を受けてしまう事態を回避できない。この場合、多少の風なら問題はないが、台風や強風になると足場がグラグラと揺れる、というのが現実である。まして、突風/暴風/強風を養生シートが受けた場合には、これが横方向への押圧力を生み出すことで、足場倒壊などの事故を起こす例が続発している。
こうした事故を防ぐために、台風による突風/暴風/強風が養生シートの立面に作用する前に、風を受けないように、シートを一時的に取り去り、風による影響がなくなり次第シートの張り方を復旧する必要がある。なんとなれば、風を受けるのに任せれば倒壊の恐れを除去できない一方で、シートを外したままにしておくのであれば、本来の安全性確保(物の落下防止、作業員の転落防止)を果たせなくなることから、シートを張っておく状態を原則的に維持すべきだからである。養生シートの張り方施工は、通常、作業員が2人もしくは4人で一組となり、シートの両側を別々の作業員が保持したまま足場1スパン分離隔してシートが鉛直面に拡開された状態を作り出し、ここでシートの左右端部際の縦方向にたとえば300mmピッチで穿設されたリングに紐を通し、この紐を足場の縦材(単管足場の場合には縦単管、枠組足場の場合には枠組縦材)に括り付けることで横方向を固定し、次いでシートの上下端部際の横方向にたとえば300mmピッチで穿設されたリングに紐を通し、この紐を足場の横架材に括り付けることで上下方向を固定する、という作業を行うのが一般的である。
こうして仮設的に設置された養生シートを外すためには、上記と逆に、作業員が2人もしくは4人で一組となり、リングに通されて足場の縦材・横材に括り付けられた紐を一カ所ずつほどいていき、しかも、復旧時に便宜となるように、紐を紛失しないように括り付けつつシートを折りたたむ、という作業をすることになる。こうして一時的に外されたシートは、上述した事情から、ことがおわれば即時復旧させる必要が生じる。復旧には、上記の張り方作業を辿ることになる。
図1は、一般的な仮設足場に網状部材としての養生シートを張り付ける様子を示す図の一例である。
一対の敷板1の上に固定型ベース金具2を有する建枠3が縦横に設置され、建枠3の脚柱3−1間には交差筋交4が設けられている。対向する建枠3の横架3−2には板付き布枠5が配置されている。
この仮設足場100−1に作業員200が網状部材としての養生シートSを張り付けようとしている。
養生シートSは、通常展開時に四辺に複数の紐通し用の複数の貫通孔としてのハトメが形成されており、紐を、ハトメを通して脚柱等に結んでいる。この養生シートSの張り付けには、別体の取付用部品が必要であり、製品管理も必要である。しかも養生シートSの取り付けには手間がかかるうえ作業員がバランスを崩して足を踏み外すことがある。
特開2018−12979号公報
特許文献1に記載の発明は、作業員(特に鳶職人)が仮設足場の上に乗り、養生シートのシート体の上下左右各外周辺のベルト群を脚柱や布材に締結しなければならないが、ベルト群の脚柱や横部材との締結時に左右の脚柱へのベルト群の締結がされていれば作業員がバランスを崩しても転落することは考えにくい。しかしながら、左右の脚柱へのベルト締結にはベルト数だけ手間や時間がかかり、左右の脚柱へのベルトの締結が終了する前に作業員がバランスを崩した場合にその時点では作業員を支えるものが無いため転落したり、資材が落下したり、それらが通行人に落下したりするおそれがある。
こうした足場の張り方―外し方―再度の張り方、という一連の作業は、台風等の発生時のみならず、たとえば、近所の花火大会のための視界確保などといった、種々の社会的要請によっても要請されるが、1回の、外し―再度の張り、という動作には、上記のような作業手間がかかるだけではなく、安全性確保の観点から遺漏のない施工が必要であることから、養生や復旧の作業が煩雑となり、これが作業負担の増大、ひいてはコスト高を招いていた、という問題点があった。
一方、足場は、たとえば、建設業労働災害防止協会「足場の組立て等作業の安全」にも示されるように、一定の高さを超えた足場の場合には、建地の最後部から測って当該一定の高さを超える部分の建地には、たとえば鋼管2本組とするような建地補強が必要とされている。そこで、上記の問題点への解決手段を考えるに当たっては、上記台風等非常時対応の作業負担の増大の視点とこの建地補強の視点とを重畳的に入れたものも考えるとなお好適である。
本願は上述したような問題点の解決を企図したものであり、一義的に、作業員の転落防止、資材落下防止のための仮設足場用の養生シートの張り付け作業及び取り外し作業を、少ない作業員数でもって、容易に、したがって比較的に少ない作業時間しか要せずに、確実に行うことのできる仮設足場用網状部材張り付け装置を提供することをその目的とする。
本願の二義的な目的は、少ない作業員数でもって、容易に、したがって比較的に少ない作業時間しか要せずに、確実に行うことのでき、かつ、足場の建地補強を兼ねることのできる仮設足場用網状部材張り付け装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本願の第1の態様に係る発明は、仮設足場の一対の脚柱に固定もしくは着脱自在に設けられ略鉛直方向に長軸を有する第1及び第2の収納ボックスと、前記第1の収納ボックスに収納され、軸の周りに巻きまわされ引き出し口から引き出し可能なロール状の網状部材と、前記網状部材の前記引き出し口側の辺に設けられた第1の接続部と、前記第1の収納ボックスと対向する前記第2の収納ボックスに設けられ、前記第1の接続部が着脱自在に接続する第2の接続部とを有する接続容易化手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、網状部材とは、建築工事用の養生シートや転落防止用ネット等の網を含む部材である。また、接続部は、網状部材が収納ボックスに巻き込まれるのを防止する機能を有する。
上記態様によれば、第1の接続部と第2の接続部とを備える接続容易化手段によって、網状部材の張り方作業、張られた網状部材の撤収作業がワンタッチ作業によってなし得ることになり、このため、この作業を専門職種が行う場合には、これまでの作業に比して格段に素早くできることとなり、特に台風等の自然災害が目前に迫っているなどの緊急性を要する場合に便宜となる。また、当然、作業効率が上がるために、作業コストの減少につながる。さらに、上記ワンタッチ作業は作業内容として簡易となるため、専門職種でない者も上記仮設作業を行うことができることとなり、建築現場での仮設工事の施工容易性をもたらす。
本願の第2の態様に係る発明は、第1の態様に係る構成において、前記第1の収納ボックス及び/もしくは第2の収納ボックスは、その直上及び/もしくはその直下の収納ボックスと連結手段によって連結されて建地補強手段を構成することを特徴とする。
この第2の態様によれば、第1の態様の第1の収納ボックス及び/もしくは第2の収納ボックスが連結手段によって連結されることで、併せて建地補強手段として機能するために、所定の高さを超える足場の仮設工事においても、別途建地補強材を設けることを要せず、上記第1の態様における収納ボックスの連結体をもってそれに換えること、すなわち、収納ボックスの連結体を建地補強手段として兼用させることができる。これにより、施工手間の軽減、工期の短縮、コストの軽減がなされることになる。
本願の第3の態様に係る発明は、第1もしくは第2の態様において、前記第1の接続部は、矢印断面形状の長尺状部材であり、前記第2の接続部は、前記脚柱もしくは一側足場用ブラケットに設けられ、ほぼL字断面形状を有する固定部と、該固定部の基部に設けられた蝶番と、一端が該蝶番に設けられた可動部と、前記固定部の基部、前記蝶番、及び前記可動部に一体的に形成され、前記可動部を前記固定部に付勢する付勢手段と、前記可動部の他端に設けられた取手部材と、前記可動部の他端の内側及び前記固定部の内壁に形成された一対の突起部と、を備えたことを特徴とする。
本願の第4の態様に係る発明は、第1〜第3のうちのいずれかの態様において、前記第1の接続部は前記第1の収納ボックスの長手方向に設けられた板状部材に貼り付けられた面ファスナーのループもしくはフックであり、前記他方の接続部は前記網状部材の長尺状部材に設けられた面ファスナーのフックもしくはループであることを特徴とする。
本願の第5の態様に係る発明は、第1〜第3のうちのいずれかの態様において、前記第1の接続部は前記第1の収納ボックスの長手方向に設けられた板状部材の長手方向に複数配置された回転軸と、前記各軸の端部で回動自在な複数のノブと、を備え、前記第2の接続部は前記ノブ及び前記軸が貫通可能な貫通孔が形成された他の板状部材と、を備えたことを特徴とする。
本願の第6の態様に係る発明は、第1〜第3のうちのいずれかの態様において、前記第1の接続部は、前記網状部材の少なくとも引き出し口側に設けられたスナップボタンのオスであり、前記第2の接続部は、少なくとも前記第1の収納ボックスの前記引き出し口側の反対側に固定された長尺状部材に設けられたスナップボタンのメスであることを特徴とする。
ここで、養生シートの少なくとも引き出し口側とは、養生シートの上下両辺を含むことを意味する。
本願の第7の態様に係る発明は、第1〜第3のうちのいずれかの態様において、前記網状部材の前記軸には巻き取り用のコイルバネが取り付けられていることを特徴とする。
本願の第8の態様に係る発明は、第1〜第3のうちのいずれかの態様において、前記脚柱側の前記網状部材は、養生シートであり、展開時に上側の辺及び下側の近傍に紐通し用の複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする。
本願の第9の態様に係る発明は、第1〜第5のうちのいずれかの態様において、前記第1及び第2の収納ボックスは、前記脚柱とU字ボルト及びナット、クランプ、溶接、もしくは接着剤によって固定されることを特徴とする。
本願の第10の態様に係る発明は、第1〜第3のうちのいずれかの態様において、前記一側足場用ブラケット側の前記網状部材は、転落防止用ネットであることを特徴とする。
ここで、転落防止用ネットは、例えば、網目サイズが10mm〜30mmであって、材質はナイロン製もしくはポリエステル製が挙げられる。
本願の第11の態様に係る発明は、第10の態様において、前記転落防止用ネットの中心軸は、クランクシャフトで回転可能であることを特徴とする。
本願の第12の態様に係る発明は、第10の態様において、前記網状部材としての転落防止用ネットの前記第1の収納ボックス内の引き出し口の近傍には、前記転落防止用ネットを挟むようにローラ対が設けられていることを特徴とする。
本願の第13の態様に係る発明は、第8の態様において、前記養生シートの上辺、下辺、もしくは上下両辺には折り返し部が設けられ、前記折り返し部には所定の間隔でスナップボタンのオスが設けられ、前記スナップボタンのオスは、前記養生シートの折り返し部の対抗する部位及び前記養生シートの下辺に前記スナップボタンのメスが設けられており、前記オスは前記メスと着脱自在に嵌合しており、前記折り返し部を開いた状態で連結するようにしたことを特徴とする。
本願の第14の態様に係る発明は、第9の態様において、前記養生シートは、前記第1の収納ボックスから取り外し可能であり、前記養生シートの上下左右両辺にスナップボタンのオスを所定の間隔で設けておき、予め隣接する脚柱の側壁に長手方向にL字断面形状の鉄板を取り付けるとともに前記鉄板に所定の間隔で前記スナップボタンのメスを設けておき、左右両辺と脚柱とを着脱自在に嵌合するようにしたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、作業員の転落防止、資材落下防止のための仮設足場用の養生シートの張り付け作業及び取り外し作業を、少ない作業員数でもって、容易に、したがって比較的に少ない作業時間しか要せずに、確実に行うことが可能となる。
また、本発明の別態様によれば、少ない作業員数でもって、容易に、したがって比較的に少ない作業時間しか要せずに、確実に行うことのでき、かつ、足場の建地補強を兼ねることのできる仮設足場用網状部材張り付け装置が実現される。
一般的な仮設足場に網状部材としての養生シートを張り付ける様子を示す図の一例である。 一般的な仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置を装着した状態を示す外観斜視図の一例である。 図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置を装着したときの平面図の一例である。 図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置を装着したときの正面図の一例である。 図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置を装着したときの側面図の一例である。 図2に示した仮設足場に用いられる板付き布枠の平面図の一例である。 図2に示した仮設足場に用いられる板付き布枠の側面図の一例である。 図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置の頭部付近の概念図の一例である。 図4Aに示した仮設足場用網状部材張り付け装置の接続部の接続状態を説明するための平面図である。 図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置の頭部付近の概念図の他の一例である。 図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置の頭部付近の概念図の他の一例である。 図6Aに示した仮設足場用網状部材張り付け装置の接続部の接続状態の説明図である。 図4Aに示した仮設足場用網状部材張り付け装置の収納ボックスの脚柱への固定手段の変形例を示す図である。 図4Aに示した仮設足場用網状部材張り付け装置の収納ボックスの脚柱への固定手段の他の変形例を示す図である。 図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートを作業員が展開する前の状態を示す説明図である。 図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートを作業員が展開中の状態を示す説明図である。 図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートを作業員が展開した後の状態を示す説明図である。 図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートを作業員が展開した後の状態を作業員側から見た状態を示す説明図である。 図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートの上下両辺に設けられた貫通孔を紐部材で閉じた状態を示す説明図である。 本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の他の実施の形態に用いられる一側足場用ブラケットの外観斜視図の一例を示す図である。 図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の他の実施の形態を装着した状態を示す側面図の一例を示す図である。 図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の他の実施の形態を装着した状態を示す平面図の一例を示す図である。 図15に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての転落防止用ネットの接続部の説明図の一例を示す図である。 図17に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての転落防止用ネットの接続部を解除した状態を示す側面図の一例を示す図である。 図17に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての転落防止用ネットを巻き上げについての説明図の一例を示す図である。 図18に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての転落防止用ネットを巻き上げた後の状態を示す側面図の一例を示す図である。 図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の変形例を示す図である。 図21のXXII−XXII線断面図である。 図21に示した養生シート11−1−1と養生シート11−1−2とを連結した状態を示す図である。 図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の他の変形例を示す図である。
<<仮設足場及び張り付け装置>>
図2は、一般的な仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置を装着した状態を示す外観斜視図の一例である。
図2に示す仮設足場100−2は、通常の仮設足場100−1の対向する脚柱3−1に仮設足場用網状部材張り付け装置としての養生シート張り付け装置11、12が取り付けられ、両養生シート張り付け装置11、12間に網状部材としての養生シート11−1が張り付けられ、上下両辺のハトメに紐が結ばれたものである。
ここで、網状部材は、養生シートであり、後述するように展開時に上側の辺及び下側の近傍に紐通し用の複数の貫通孔が形成されている。
以下、養生シート張り付け装置11、12、21、22、31、32の符号は説明のため分けて付与した。すなわち、実際の仮設足場の躯体構造物と反対側の脚柱3−1には、例えば張り付け装置11が取り付けられることになる。養生シート張り付け装置11、12、21、22、31、32の構成は最端部に用いる以外は原則として同一である。
養生シート張り付け装置11、12は、脚柱3−1に取り付けられた収納ボックスと、収納ボックス内に軸の周りに巻き回され引き出し口11−8から引き出し可能なロール状の網状部材としての養生シートと、養生シートと収納ボックスとを着脱自在に接続する接続部と、を備えたものである。この接続部は一方の接続部と他方の接続部とを備えてなり、両者接続部が接続容易化手段を構成する。
<張り付け装置平面図>
図3Aは、図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置を装着したときの平面図の一例である。
対向して配置される各建枠3の躯体構造物側と、躯体構造物とは反対側には、図には示されない交差筋交がそれぞれ設けられることで自立している。両建枠3の補剛材(水平補剛材)6には板付き布枠5のつかみ金具5−3が腕木6を把持している。両建枠3間に水平に配置された板付き布枠5の床板5−1上を作業員が歩くことができるようになっている。
脚柱3−1のうち躯体構造物とは反対側の脚柱3−1に養生シート張り付け装置11、12がU字ボルト13−1、14−1を用いて固定されている。養生シート張り付け装置11、12は、両者とも構造は同一であるが、説明のため異なる番号を付与した。
養生シート張り付け装置11の収納ボックス11−7内には、軸の周りに巻き回され引き出し口11−8から引き出し可能なロール状の網状部材としての建築工事用養生シート(以下、養生シートと記す。)11−1が収納されている。養生シート11−1は、メッシュシート、オレンジシート、防炎シート、ホワイトシート、ブルーシート、コロナシート、ポリシート、及びポリエチレンシートのいずれであってもよいが、メッシュシートが好ましい。
ロール状の養生シート11−1の巻き終わり側、すなわち引き出し口11−8側の辺には、一方の接続部としての接続部11−2aが設けられている。接続部11−2aは、ほぼ矢印断面形状に形成されており、材質には金属(アルミニウム、ステンレス、合金)もしくはポリカーボネート等の樹脂が用いられる。
接続部11-2aは、養生シート張り付け装置12の収納ボックス12−7に設けられた、後述する他方の接続部としての接続部12−4の中に挿入された状態で接続されている。収納ボックス11−7の引き出し口11−8及び収納ボックス12の接続部12−4は、仮設足場に近い位置に配置されることが好ましい。
<養生シート張り付け装置正面図>
図3Bは、図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置を装着したときの正面図の一例である。
養生シート張り付け装置11、12の鉛直方向の長さはほぼ脚柱3−1の長さに等しく、養生シート11−1の長さは建枠3の配置される間隔にほぼ等しい。
養生シート張り付け装置11から養生シート張り付け装置12に引き渡されており、養生シート11−1の接続部11−4と、養生シート張り付け装置12の接続部12−4とが接続されている。養生シート11−1の上下両辺には紐付け用のハトメ11−5が複数形成されている。収納ボックス11−7、12−7の上下両端部は脚柱3−1にU字ボルト14−1、14−2を用いて固定されている。
<養生シート張り付け装置側面図>
図3Cは、図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置を装着したときの側面図の一例である。
建枠3は、鉛直に配置される一対の脚柱3−1と、両脚柱3−1の頂点間に水平に橋渡しするように接合された横架材3−2と、両脚柱3−1の内側に両脚柱3−1に沿うように接合されたJ字形状の補剛材3−6と、横架材3-2と並行に横架材3−2の下側に両補剛材3−6にかけ渡された補剛材(水平補剛材)3−3と、両脚柱3−1と補剛材3−との間に接合された補剛材(水平補剛材)3−4と、両脚柱3−1の内側に設けられた交差筋交ピン3−5と、を備えて構成されている。建枠3のサイズは、例えば610×1700mm、914mm×1700mm、1219×1700mmが挙げられる。
建枠3の躯体構造物とは反対側となる脚柱3−1に養生シート張り付け装置11、12が鉛直になるように装着されている。
<板付き布枠>
図3Dは、図2に示した仮設足場に用いられる板付き布枠の平面図の一例である。図3Eは、図2に示した仮設足場に用いられる板付き布枠の側面図の一例である。
板付き布枠5は、矩形状に形成された床材5−1と、床材5−1を覆うように形成された矩形状の布材5−2と、布材5−2の両縁に一対ずつ設けられ建枠3の横架材3−2に係合するつかみ金具5−3と、つかみ金具5−3の近傍に設けられた外止め5-4と、を備えて構成されている。板付き布枠5のサイズは、例えば240×914mm、500mm×914mm、240mm×1219mm、…、500×1829mmと多様である。
<養生シート張り付け装置1の頭部付近>
図4Aは、図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置の頭部付近の概念図の一例である。尚、図4Aでは接続部12−4の上端は開口端となっているが、図示しない下端も閉口端としてもよい。接続部12−4の上端及び下端が閉口端の場合には、接続部11−2が接続部12-4に対して接続後に下方にずれるのが防止される。
養生シート張り付け装置11は、引き出し口11−8が形成された収納ボックス11−7と、収納ボックス11−7内に軸の周りに巻きまわされ着脱自在で引き出し口11−8から引き出し可能なロール状の養生シート11−1と、養生シート11−1の中心軸11−9と係合して養生シート11-1を巻き戻す方向に付勢する巻取り用のコイルバネ11−10と、ロール状の養生シート11−1の巻き終わり側の辺に設けられた一方の接続部としての矢印断面形状の接続部11−2と、収納ボックス11−7の引き出し口11−8と反対側に設けられた他方の接続部としての接続部11−4と、を備えて構成されている。
養生シート張り付け装置12は、養生シート張り付け装置11と同一構造であるが、説明のため符号を変えてある。尚、養生シート張り付け装置12は、最端部の脚柱3−1に取り付ける場合であって、養生シート12−1を張る必要が無い場合には、収納ボックス12−7内には養生シート12−1を収納する必要はない。
養生シート11−1の接続部11−2の内側の上端及び中端に取手部材11−6が設けられている。この取手部材11−6は作業員が仮設足場内で養生シート張り付け作業を容易にするためのものである。
養生シート張り付け装置11の脚柱3への固定手段としては、例えばU字ボルト13−1と、U字ボルト13−1のネジ部13−1aが貫通可能な貫通孔が形成されたプレート13−2と、スプリングワッシャ13−3と、ナット13−4とが用いられる。
収納ボックス11、12内に収納された養生シート11−1、12−1は、例えば収納ボックス11−7、12−7の破線11−11、12−11から上の部分が外せるように構成し、養生シート11−1、12−1を取り外して交換できるようにしてもよい。
養生シート11−1、12−1は、広告や標語を掲載したり、反射材や夜光塗料を塗布したり、色分けしたり、風景や完成後のイメージを印刷したりしてもよい。
<接続部平面図>
図4Bは、図4Aに示した仮設足場用網状部材張り付け装置の接続部の接続状態を説明するための平面図である。
接続部12−4は、ほぼL字断面形状を有する固定部12−4aと、固定部12−4aの基部12−4aaに設けられた蝶番12−4bと、一端が蝶番12−4bに設けられた可動部12−4cと、固定部12−4aの基部12−4aa、蝶番12−4b、及び可動部12−4cに一体的に形成され、可動部12−4cを固定部12−4aに付勢する付勢手段としてのつる巻バネ12−4gと、可動部12−4cの他端に設けられた取手部材12−4dと、可動部12−4cの他端の内側及び固定部12−4aの内壁に形成された一対の突起部12−4e、12−4fと、を備えて構成される。接続部12−4の材質としては、金属(アルミニウム、ステンレス、合金)もしくはポリカーボネート等の樹脂が挙げられる。
<接続状態説明図>
図4Bの左から右に向かって説明する。図示しない作業員が養生シート11−1の接続部11−2の取手部材11−6を掴んで接続部11−2を接続部12−4に挿入しようとしている(左の図)。
図示しない作業員が接続部11−2の取手部材11−6を掴んで接続部12−4の開口部に向かって押すと、可動部12−4cが矢印P1方向に回動する(中央の図)。
図示しない作業員がさらに接続部11−2の取手部材11−6を接続部12−4の開口部に押し進めると、可動部12−4cは、つる巻きバネ12−4gによって内側に付勢されるので、矢印P2方向に回動して閉じるので、接続部11−2は接続部12−4に接続される。接続部12-4に接続された接続部11−2の接続を解除するには接続部12−4の取手部材12−4dを手前に引っ張ればよい(右の図)。
<養生シート張り付け装置2の頭部付近>
図5は、図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置の頭部付近の概念図の他の一例である。
図5に示した養生シート張り付け装置21、22の図4Aに示した養生シート張り付け装置11,12との相違点は、接続部21−2、21−4にマジックテープ(登録商標)やマジロック(登録商標)等の面ファスナーを用いた点である。
接続部21−2は、収納ボックス21−7の長手方向に設けられた板状部材21−4aに貼り付けられた面ファスナー21−4bのループ(もしくはフック)であり、接続部21−4は養生シート11−1の長尺状部材21−2aに設けられた面ファスナー21−2bのフック(もしくはループ)である。
板状部材21−2aは、樹脂もしくは金属からなる長尺状の部材であり、板状部材21−2aの上端及び中端に取手部材21−6が設けられている。板状部材21−4aは、例えば台形断面形状の部材であり、樹脂もしくは空洞状の金属からなり、接続部21−2に対向する面に面ファスナー21−4bが貼り付けられている。
<養生シート張り付け装置3の頭部付近>
図6Aは、図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置の頭部付近の概念図の他の一例である。
図6Aに示した養生シート張り付け装置31、32と図4Aに示した養生シート張り付け装置11、12との相違点は、接続部31−2、31−4に回転式留め具を用いた点である。
接続部31−2は、ロール状の養生シート11−1の巻き終わり側の辺に設けられ、所定の間隔で複数の貫通孔31−2bが形成された板状部材31−2aである。接続部31−2は、金属もしくは樹脂で形成されている。
接続部31−4は、収納ボックス31−7の引き出し口31−8と反対側の面に設けられており、他の板状部材としての例えば台形断面形状の板状部材31−4aと、板状部材31−4aに設けられ、複数配置された回転軸31−4b、及び回転軸31−4bの頭部に設けられたノブ31−4c、とを備えた回転式留め具31−4dとで構成される。接続部31−4は、金属もしくは樹脂で形成されている。回転軸31−4b及びノブ31−4cの数は貫通孔31−2bと同数かそれ以下であることは言うまでもない。
図6Bは、図6Aに示した仮設足場用網状部材張り付け装置の接続部の接続状態の説明図である。
作業員が養生シート11−1の左端に設けられた接続部31−2の貫通孔31−2bに、予めノブ31−4cが水平状態に設定された接続部31−4の回転式留め具31−4dを挿入し、ノブ31−4cを矢印P3方向に回すと接続部31−2が接続部31−4にロックされる。ロックを解除するにはノブ31−4cを矢印P3方向とは逆に回せばよい。
<収納ボックスの脚柱への固定の変形例1>
図7は、図4Aに示した仮設足場用網状部材張り付け装置の収納ボックスの脚柱への固定手段の変形例である。
図7に示した固定手段の図4Aに示した固定手段との相違点は、U字ボルト13−1、14−1の代わりにクランプ70を用いた点である。
固定手段としてのクランプ70は、養生シート張り付け装置11(12)の収納ボックス11−7(12−7)の背面に固定された固定部71、固定部71の一方の軸76に回動自在に設けられた可動部72、固定部71の他方の軸75に一端が回動自在に設けられたボルト73、及びボルト73に螺合されたナット74で構成されている。このようなクランプ70を用いることで作業性が向上する。
<収納ボックスの脚柱への固定の変形例2>
図8は、図4Aに示した仮設足場用網状部材張り付け装置の収納ボックスの脚柱への固定手段の他の変形例である。
図8に示した固定手段の図4Aに示した固定手段との相違点は、U字ボルト13−1、14−1の代わりに接着剤もしくは溶接を用いた点である。
固定手段としての接着剤80は、養生シート張り付け装置11(12)の収納ボックス11−7(12−7)の背面と脚柱3−1との間に塗布されたものである。接着剤を用いる代わりに溶接を用いてもよい。
<養生シート張り付け装置の装着>
図9は、図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートを作業員が展開する前の状態を示す説明図であり、図10は、図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートを作業員が展開中の状態を示す説明図であり、図11は、図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートを作業員が展開した後の状態を示す説明図である。図12は、図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートを作業員が展開した後の状態を作業員側から見た状態を示す説明図であり、図13は、図2に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての養生シートの上下両辺に設けられた貫通孔を紐部材で閉じた状態を示す説明図である。なお、図9及び図13では寸法の一例が示されているが、本願に係る技術思想は当該寸法に限定されることなく適用・実施可能である。したがって、図9及び図13に示すものは本願に係る技術思想を実施するための単なる一例として理解されるべきである。
図9に示すように作業員200が仮設足場内で収納ボックス11−7の引き出し口から、矢印P4方向に接続部11−2を引き出している。この場合、養生シート11−1の左端部分の紐を結ぶ作業は不要となる。
図10に示すように作業員200は収納ボックス11−7から養生シート11−1を引き出したらそのまま矢印P5方向に引き、接続部11−2を収納ボックス12−7の接続部12−4に挿入すれば、図11に示すように養生シート11−1が仮設足場に装着される。但し、このままでは、養生シート11−1が撓んだままになるので、各ハトメ11−5に紐を通して仮設足場に留める必要がある。
図12に示すように養生シート11−1が一旦両収納ボックス11、12間に展開されて装着された場合は、作業員200と外部との間には交差筋交4だけでなく、養生シート11−1が存在するので、仮設足場から外部への転落が防止され、養生シート11−1のハトメ11−5と仮設足場との紐付け作業(図13)は通常の養生シートの場合の半分程度の時間で済むので、安全性と作業効率が向上する。
<<転落防止用ネット張り付け装置>>
<一側足場用ブラケット>
図14は、本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の他の実施の形態に用いられる一側足場用ブラケットの外観斜視図の一例である。
一側足場用ブラケット40は、例えばメインフレーム41と、メインフレーム41に設けられた支持部材43と、支持部材43に設けられたサブフレーム42と、メインフレーム41の両端に設けられたクランプ44、45と、サブフレーム42の下端に設けられたクランプ46と、を備えて構成される。
<転落防止用ネット張り付け装置一側足場用ブラケット装着状態側面図>
図15は、図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の他の実施の形態を装着した状態を示す側面図の一例である。
躯体構造物の前に建枠3が二段積みされており、建枠3の躯体構造物とは反対側に張り付け装置11の収納ボックス11−7が装着されている。建枠3の躯体構造物側には板付き布枠5に沿って、一側足場用ブラケット40が装着されている。一側足場用ブラケット40の上には、仮設足場用網状部材張り付け装置としての転落防止用ネット張り付け装置50が装着されている。
なお、図15の図示とは若干異なるが、同図のうち、上側の張り付け装置11と下側の張り付け装置11とを連結部(図示しない)によって連結させ、さらに、下側の張り付け装置11の下端を地面に接地させる、もしくは強固にグランドとの接続をとるように構成することで、この張り付け装置11―張り付け装置11の連結体が全体として、建地補強部として機能するようにすることができる。この場合、張り付け装置11は2連結に限られることなく、足場の原則的な高さ制限(たとえば、ブラケット単管一側足場の場合には15m以下、単管足場の場合には31m以下、低層工事用簡易枠組足場の場合には5.7m以下、簡易枠組足場の場合には45m以下、標準枠組足場の場合には45m以下)を超える足場の必要寸法分以上を上記建地補強部とすることで、上記高さ制限を超える足場の安全施工・設置を現実化することができる(他の図においても同様)。
図16は、図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の他の実施の形態を装着した状態を示す平面図の一例である。
各一側足場用ブラケット上に設けられた転落防止用ネット張り付け装置50間に、一側足場用ブラケット側の網状部材としての転落防止用ネット51が張り渡されている。
図17は、図15に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての転落防止用ネットの接続部の説明図の一例である。
転落防止用ネット張り付け装置50は、50−1、50−2の符号が付与されているが、これは説明上付与したものであり、両者とも構成は同一である。
転落防止用ネット張り付け装置50−1は、収納ボックス50−1aと、収納ボックス50−1aの引き出し口50−1bと、収納ボックス50−1a内に設けられ回転可能な回転軸54−1と、回転軸54−1の一端(図では手前側)に設けられたアイボルト55−1と、回転軸54−1の周りに巻き回された転落防止用ネット51−1と、転落防止用ネット51−1の巻き終わり側に設けられた接続部52−1と、収納ボックス50−1aの引き出し口50−1bの反対側の面に設けられた接続部53−1と、を備えている。
収納ボックス50−1a内の引き出し口50−1bの近傍には転落防止用ネット51−1を挟むようにローラ対54a−1、54b−1を設けてもよい。ローラ対54a−1、54b−1は、転落防止用ネット51−1の引き出し及び巻き戻しをスムーズにするためのものである。ローラ対54a−1、54b−1の材質は、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンラバー、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴムが挙げられる。
接続部52−1、53−1は、図4Bに示した接続部11−2、12−4と同様に、接続部52−1を矢印P6方向に収納ボックス50−1aから引き出し、接続部53−2に挿入することで接続される。接続部52−1、53−1の構造については、図4Bに示した接続部11−2、12−4と同様のため説明を省略する。また、収納ボックス50−2aも収納ボックス50−1aと同様のため説明を省略する。
図18は、図17に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての転落防止用ネットの接続部を解除した状態を示す側面図の一例であり、図19は、図17に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての転落防止用ネットの巻き上げについての説明図の一例であり、図20は、図18に示した仮設足場用網状部材張り付け装置における網状部材としての転落防止用ネットを巻き上げた後の状態を示す側面図の一例である。
工事が終了して仮設足場を分解する際には、図18に示すように接続部52−1,53−2の接続を解除すると、転落防止用ネット51は接続部52−1が錘となって大地に横たわる。
図19に示すようにアイボルト55にクランクシャフト60の湾曲部を挿入し、矢印P7方向に回転させることで転落防止用ネット51が巻き上げられて、図20に示すように収納ボックス50−1aの引き出し口50−1bに接続部52−1が到達する。
<変形例1>
尚、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。上述した実施の形態では、回転式留め具を用いた場合で説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、ロック式ピンを用いてもよい。
また、転落防止用ネット張り付け装置は、クランクシャフトによる転落防止用ネットの巻き上げに限定されるものではなく、巻き取り用のコイルバネを用いて構成してもよい。さらに、上述した実施の形態では養生ネットを仮設足場に固定する際にハトメと紐を用いた場合で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボタンで着脱自在に固定するように構成してもよい。
さらに、上述した実施の形態では、養生シートの接続部に種々の手段を用いたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、面ファスナーの代わり図21に示すようにボタン(例えばスナップボタン)で接続するように構成してもよい。
図21は、図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の変形例である。
図21に示す養生シート11−1−1の上下両辺及び引き出し口側にはスナップボタン90のオスが設けられており、収納ボックス12及び仮設足場の板付き布枠5に予めスナップボタン90のメスが設けられている。収納ボックス12の引き出し口とは反対側の面には長尺状部材(例えば、鉄からなりL字断面形状の長尺状部材)が溶接等で固定され、スナップボタン90のメスが取り付けられている。これらの長尺状部材側のスナップボタン90のメスには養生シート11−1−1側のスナップボタンのオスが着脱自在に嵌合されるようになっている。これらスナップボタンの嵌合により、養生シート11−1−1、11−1−2、…の仮設足場への装着が、人手で短時間に容易に、かつ安全に実施することが可能となる。
一方、養生シート11−1−1の上辺は折り返し部11−1−1aが設けられている。折り返し部11−1−1aにはスナップボタンのオス90uaが所定の間隔(例えば、30mm間隔)で設けられており、折り返し部11−1−1aの対向する部位には、予めスナップボタンのメス90ubが設けられており、メス90ubはオス90uaに着脱可能に嵌合されている。折り返し部11−1−1aは、仮設足場側、すなわち作業員200側に向くように設けられている。これは、作業員200が折り返し部11−1−1aのスナップボタンのオス90uaを外しやすくするためである。これにより折り返し部11−1−1aは、スナップボタンのオス90uaをメス90ubから外して矢印P8方向に開くことができるのである。
ここで、300は養生シート11−1−1の引き出し側中央に設けられた紐状部材であり、紐状部材300の先端には引き出し部材301が設けられている。これは、養生シート11−1−1が収納ボックス11−7(12−7)に巻き込まれた後、再度養生シート11−1−1を引き出すための部材であり、紐状部材300は紐、ロープ、ベルトのいずれであってもよい。引き出し部材301は、例えば樹脂製のリングが挙げられるが、樹脂製の球体であってもよい。
図22は、図21のXXII−XXII線断面図である。図23は、図21に示した養生シート11−1−1と養生シート11−1−2とを連結した状態を示す図である。
図22に示すように養生シート11−1−1には、折り返し部11−1−1a側だけでなく、直近(この場合真上)の養生シート11−1−2の下辺及び養生シート11−1−1の下辺にもスナップボタンのメス90dが所定の間隔で設けられている。
作業員200は、真上の養生シート11−1−2の下辺を仮設足場側(矢印P10方向)に引いて開いた状態で、養生シート11−1−1の折り返し部11−11−1aを矢印P11方向に押し、スナップボタンのオス90uaを養生シート11−1−2のスナップボタンのメス90dに矢印P12方向に嵌合することで養生シート11−1−1の上辺と養生シート11−1−2の下辺とが紐やロープを用いずに人手で簡単に連結することができる。すなわち、上下方向に装着された養生シートの上辺及び下辺を人手で容易に、かつ安全に連結させることができる。
尚、上述した変形例において、養生シートの上辺にのみ折り返し部を設けた場合で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく養生シートの下辺もしくは上下両辺に折り返し部を設け、スナップボタンで脚柱に接続したり、上下の養生シートを連結したりしてもよい。
<変形例2>
図24は、図2に示した仮設足場に本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置の他の変形例である。
仮設足場には階段昇降部を用いる場合があり、その階段昇降部400には同一平面状の板付き布枠5が無い。このような階段昇降部400を臨む脚柱3−1は上述した収納ボックス11−7(12−7)を取り付けるのは困難な場合がある。
そこで、階段昇降部400を臨む脚柱3−1にL字断面形状の長尺状の鉄板を溶接し、一方の主面もしくは直交する他方の主面に所定の間隔でスナップボタンのメス90bを設けておく。養生シート11を収納ボックスから取り外し、養生シート11の上辺、下辺、及び左右両面にスナップボタンのオス90aで着脱自在に接続するようにしてもよい。また、養生シート11の上辺に折り返し部を設けたり、養生シートの下辺もしくは上下両辺に折り返し部を設け、スナップボタンで脚柱に接続したり、上下の養生シートを連結するようにしたりしてもよい。
<作用効果>
以上より、本発明の一態様によれば、仮設足場用の網状部材を張り付ける作業において、脚柱もしくは一側足場に設けられた一方の収納ボックスからロール状に巻き回された網状部材を作業者が手で引き出して網状部材側の接続部を他方の収納ボックスの接続部に手で接続するだけで対向する脚柱間もしくは対向する一側足場間に張り付けることが容易にできる。これにより、作業員から見て左右の脚柱もしくは一側足場への紐結び作業が不要となる、張り付け、取り外しが可能となる。
よって、作業員の転落防止、資材落下防止のための仮設足場用の養生シートの張り付け作業及び取り外し作業を、少ない作業員数でもって、容易に、したがって比較的に少ない作業時間しか要せずに、確実に行うことが可能となる。
また、本発明の別態様によれば、少ない作業員数でもって、容易に、したがって比較的に少ない作業時間しか要せずに、確実に行うことのでき、かつ、足場の建地補強を兼ねることのできる仮設足場用網状部材張り付け装置が実現される。
本発明に係る仮設足場用網状部材張り付け装置は、工業的に製造することができ、また商取引の対象とすることができるため、経済的価値を有しており、産業上利用することができる発明である。
1・・・敷板
2・・・固定型ベース金具
3・・・建枠
3−1・・・脚柱(支柱)
3−2・・・横架材
4・・・交差筋交
5・・・板付き布枠
6・・・腕木
11、12、21、22、31、32、50、50−1、50−2・・・仮設足場用網状部材張り付け装置
11−1、2−1・・・養生シート
11−2、11−4、12−2、12−4、53−1、53−2・・・接続部
11−7、12−7、21−7、22−7、31−7、32−7・・・収納ボックス
13−1、14−1・・・U字ボルト
13−2・・・プレート
13−3・・・スプリングワッシャ
13−4・・・ナット
40・・・一側足場用ブラケット
51−1、51−2・・・転落防止用ネット
54a−1、54b−1・・・ローラ対
55−1・・・アイボルト
60・・・クランクシャフト
90・・・スナップボタン
100−1、100−2・・・仮設足場
150・・・L字断面形状の長尺状部材
200・・・作業員

Claims (10)

  1. 仮設足場の一対の脚柱に固定もしくは着脱自在に設けられ略鉛直方向に長軸を有する第1及び第2の収納ボックスと、
    前記第1の収納ボックスに収納され、軸の周りに巻きまわされ引き出し口から引き出し可能なロール状の網状部材と、
    前記網状部材の前記引き出し口側の辺に設けられた第1の接続部と、前記第1の収納ボックスと対向する前記第2の収納ボックスに設けられ、前記第1の接続部が着脱自在に接続する第2の接続部とを有する接続容易化手段と
    を備え、
    前記第1の接続部は、矢印断面形状の長尺状部材であり、
    前記第2の接続部は、前記脚柱もしくは一側足場用ブラケットに設けられ、ほぼL字断面形状を有する固定部と、該固定部の基部に設けられた蝶番と、一端が該蝶番に設けられた可動部と、前記固定部の基部、前記蝶番、及び前記可動部に一体的に形成され、前記可動部を前記固定部に付勢する付勢手段と、前記可動部の他端に設けられた取手部材と、前記可動部の他端の内側及び前記固定部の内壁に形成された一対の突起部と、を備え、
    前記接続容易化手段は、前記第1の接続部が前記第2の接続部に接続される前記網状部材の張り方作業を容易化し、前記第1の接続部と前記第2の接続部との接続状態を解除することによる前記張られた状態の前記網状部材の撤収作業を容易化することで前記張られた状態の前記網状部材に対して突風もしくは暴風もしくは強風が立面に作用することを回避するものである
    ことを特徴とする仮設足場用網状部材張り付け装置。
  2. 前記第1の収納ボックス及び/もしくは第2の収納ボックスは、その直上及び/もしくはその直下の収納ボックスと連結手段によって連結されて建地補強手段を構成することを特徴とする請求項1記載の仮設足場用網状部材張り付け装置。
  3. 前記網状部材の前記軸には巻き取り用のコイルバネが取り付けられていることを特徴とする請求項1もしくは2記載の仮設足場用網状部材張り付け装置。
  4. 前記脚柱側の前記網状部材は、養生シートであり、展開時に上側の辺及び下側の近傍に紐通し用の複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のうち1項記載の仮設足場用網状部材張り付け装置。
  5. 前記第1及び第2の収納ボックスは、前記脚柱とU字ボルト及びナット、クランプ、溶接、もしくは接着剤によって固定されることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項記載の仮設足場用網状部材張り付け装置。
  6. 前記一側足場用ブラケット側の前記網状部材は、転落防止用ネットであることを特徴とする請求項1記載の仮設足場用網状部材張り付け装置。
  7. 前記転落防止用ネットの中心軸は、クランクシャフトで回転可能であることを特徴とする請求項6に記載の仮設足場用網状部材張り付け装置。
  8. 前記網状部材としての転落防止用ネットの前記第1の収納ボックス内の引き出し口の近傍には、前記転落防止用ネットを挟むようにローラ対が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の仮設足場用網状部材張り付け装置。
  9. 前記養生シートの上辺、下辺、もしくは上下両辺には折り返し部が設けられ、前記折り返し部には所定の間隔でスナップボタンのオスが設けられ、前記スナップボタンのオスは、前記養生シートの折り返し部の対抗する部位及び前記養生シートの下辺に前記スナップボタンのメスが設けられており、前記オスは前記メスと着脱自在に嵌合しており、前記折り返し部を開いた状態で連結するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の仮設足場用網状部材張り付け装置。
  10. 前記網状部材は、前記第1の収納ボックスから取り外し可能であり、前記網状部材の上下左右両辺にスナップボタンのオスを所定の間隔で設けておき、予め隣接する脚柱の側壁に長手方向にL字断面形状の鉄板を取り付けるとともに前記鉄板に所定の間隔で前記スナップボタンのメスを設けておき、左右両辺と脚柱とを着脱自在に嵌合するようにしたことを特徴とする請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の仮設足場用網状部材張り付け装置。
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