JP6898136B2 - 建具 - Google Patents
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Description
図2に示すように、縦枠3及び方立4の内周側面の上枠19と無目21の略中央の位置には、障子支持アーム30の一端部が回転自在に連結されており、障子支持アーム30の他端部は、障子2の縦框26の外周側面の上下方向中央位置よりも上側で回転自在に連結されている。
このように障子2は、スライド軸5と障子支持アーム30とで枠1に支持され、スライド軸5が下方にスライドし且つ障子支持アーム30が室外側に回動することで室外側に開く。本建具は、障子2が開くにつれて障子2の重心が若干下方に移動するようになっており、そのため無風状態では重力により障子2が開こうとし、また、僅かな自然風や室内外の気圧差により障子2がスムーズに開閉するようになっている。
操作部材33は、上方に位置する上方リブ35と、下方に位置する下方リブ36と、上方リブ35と下方リブ36とを連結する連結部37を有している。上方リブ35は、室内側から室外側に向かって上向きに傾斜した傾斜部35aと、傾斜部35aの上端より鉛直にのびる鉛直部35bを有している。下方リブ36は、室外側から室内側に向かって下向きに傾斜した傾斜部36aと、傾斜部36aの下端より下方にのびる鉛直部36bを有している。
ハンドル23を障子開き側に操作すると、図11(c)に示すように、操作部材33が下降して開閉操作ピン34が下方リブ36の鉛直部36bより離脱し、開閉操作ピン34が上方リブ35の傾斜部35aと下方リブ36の傾斜部36aの間の範囲で障子支持アーム30が自由に動ける状態となり、このとき障子2は自然風や室内外の気圧差により開閉する状態(自然換気状態)となる。
図11(c)に示す自然換気状態からハンドル23を障子閉じ側に操作すると、図11(b)に示すように、操作部材33が上昇し、開閉操作ピン34が下方リブ36の傾斜部36aに押されることで障子支持アーム30が室内側に回動し、それに伴って障子2が閉じる。
一方、図11(c)に示す自然換気状態からハンドル23を障子開き側に操作すると、図11(d)に示すように、操作部材33が下降し、開閉操作ピン34が上方リブ35の傾斜部35aに押されることで障子支持アーム30が室外側に回動し、それに伴って障子2が開く。
その後、ハンドル23をさらに障子開き側に操作し、操作部材33が最も低い位置まで下降すると、図11(e)に示すように、開閉操作ピン34が上方リブ35の鉛直部35bに当接することで障子支持アーム30が約45°傾いた状態でロックされ、障子2が約45°開いた全開状態に維持される(強制換気状態)。
ストッパー7は、室外側に向けて突出しスライド軸5の軌跡上に位置する突部42と、支軸41の下側に支軸41と同心円状に設けたギヤ部43を有している。支軸41の根元側には、ストッパー7を時計方向に回転する向きで付勢するバネ44が保持してあり、バネ44の一端部44aはベース40上に立設したバネ掛け軸45に係止し、バネ44の他端部44bはストッパー7に係止している。ベース40上には、前記バネ44がストッパー7を時計方向に回転させる力を止めるストッパー軸46が設けてあり、これによりストッパー7は、スライド軸5と接触していない状態では、図6に示す定位置に保持されている。支軸41の先端側には、ストッパー7を反時計方向に回転する向きで付勢するバネ47が設けてある。この支軸先端側のバネ47は、支軸根元側のバネ44よりも弱いものとなっている。
回転式ダンパー8は、市販のものであって、回転軸48に取付けたピニオンギヤ49がストッパー7のギヤ部43と噛み合い、ストッパー7が支軸41回りに回転するとそれに連動して回転軸48が回転し、抵抗が生ずるものである。抵抗の強さは、回転軸48の回転速度が速くなるにつれて大きくなる。また回転式ダンパー8は、回転軸48が時計回りに回転するときに抵抗が強く、回転軸48が反時計回りに回転するときは抵抗が弱いものとなっている。
ハンドル23を障子開き側に操作すると、先に説明したように操作部材33による障子支持アーム30のロックが解除されると共に、ハンドル操作に連動して無目21上をスライドする障子押出し部材71(図24,25参照)が障子2の下部を室外側に押すことで障子2が開き、それに伴ってスライド軸5が下降し、図7(b)に示すように、スライド軸5がストッパー7の突部42に接触する。ストッパー7は、スライド軸5に押されて反時計回りに回転し、すると支軸根元側のバネ44によりストッパー7を時計回りに押し返す力が働くと共に、回転式ダンパー8によりストッパー7の回転を抑える抵抗が働く。
図7(c)に示すように、障子2に負圧を受けるなどして障子2がさらに開いてスライド軸5が下降すると、スライド軸5に押されることでストッパー7が反時計回りに回転し、支軸根元側のバネ44がストッパー7を時計回りに押し返し、同時に回転式ダンパー8によりストッパー7の回転を抑える抵抗が働く。
その後、スライド軸5の下向きの力が支軸根元側のバネ44の反力よりも小さくなると、図7(d)に示すように、支軸根元側のバネ44の反力により、ストッパー7は図7(b)の位置まで戻る。
ハンドル23を障子開き側に操作して障子2が開くと、図8(b)に示すように、スライド軸5が下降してストッパー7に当接し、ストッパー7はスライド軸5に押されて反時計回りに回転する。このとき、支軸根元側のバネ44によりストッパー7を時計回りに押し返す力が働き、且つ回転式ダンパー8によりストッパー7の回転に対して抵抗が働く。
その後、ハンドル23をさらに障子開き側に操作すると、図8(c)に示すように、ストッパー7はスライド軸5に押されてさらに反時計方向に回転し、ギヤ部43のピニオンギヤ49との噛み合いが外れる。これにより回転式ダンパー8の抵抗がなくなり、ハンドル23の操作力が小さくなる。
その後、ハンドル23をさらに障子開き側に操作すると、図8(d)に示すように、スライド軸5がストッパー7を超えて下方にスライドし、ガイドレール29下端部の下限ストッパー39に当接して停止する。これにより障子2が約45°開いた状態で保持される。ストッパー7は、スライド軸5がストッパー7の突部42を超えて下にスライドした後、支軸根元側のバネ44の反力により時計回りに回転し、図8(a)の障子閉鎖時の状態に復帰する。このとき、回転式ダンパー8の回転方向は逆向き(反時計方向)になるので抵抗は小さい。
ハンドル23を障子閉じ側に操作すると、図9(b)に示すように、障子2が閉まるのに伴ってスライド軸5が上昇し、スライド軸5がストッパー7の突部42に下から接触する。
その後、ハンドル23をさらに障子閉じ側に操作すると、図9(c)に示すように、スライド軸5に押されてストッパー7が時計回りに回転する。このとき、支軸先端側の弱いバネ47の反力のみが生じ、支軸根元側のバネ44の反力は生じない。また、ギヤ部43がピニオンギヤ49から外れるため、回転式ダンパー8の抵抗も生じない。
その後、ハンドル23をさらに障子閉じ側に操作すると、図9(d)に示すように、スライド軸5がストッパー7の突部42を乗り越えて上方にスライドし、ストッパー7は支軸先端側のバネ47の反力により、元の位置に復帰する。
ストッパー7は、スライド軸5と当接し得る定位置に向けて付勢してあるので、ストッパー7が定位置から動いてダンパー8が働いた後、ストッパー7を定位置に戻すことができる。
ストッパー7は回転可能に設けてあり、ダンパー8はストッパー7と噛み合う回転式ダンパー8としたので、ストッパー装置6をコンパクトにでき、建具のサイズによらず取付可能である。
さらに本建具は、スライド軸5がストッパー7を超えて移動可能なため、障子2を定位置より大きく開けることも可能である。
さらに本建具は、スライド軸5がストッパー7に当接しているときにストッパー7の動きを抑えるダンパー8を備えているので、障子2を停止する際の衝撃を吸収し、障子2のばたつきを抑えられる。また、ストッパー7がスライド軸5に押されて所定の角度以上回転すると、回転式ダンパー8の抵抗がなくなるので、強制換気状態にする際の操作力を小さくできる。
ハンドル23を障子閉じ側に操作すると、障子2が閉まるにつれて引寄せ部材10が右側にスライドし、図15(b)に示すように、ロックピン11が障子2のロック受け12と接触するよりも前に、無目21に固定した姿勢規制ピン56が引寄せ部材10の長孔54の谷部55に入り込むことで、引寄せ部材10が支軸53を支点に室外側に回転する。これによりロックピン11が室外側に移動し、障子2のロック受け12を迎えに行くような形になる
その後、図15(c)に示すように、無目21に固定した姿勢規制ピン56が引寄せ部材10の長孔54の谷部55内を移動する間に、引寄せ部材10のロックピン11が障子2のロック受け12と接触する。
その後、引寄せ部材10が右方向に引っ張られながら、無目21に固定した姿勢規制ピン56が引寄せ部材10の長孔54の谷部55の傾斜部55aに乗り上げることで、引寄せ部材10が支軸53を支点に室内向きに回転し、このとき既にロックピン11がロック受け12と係合しているため、障子2が室内側に引き寄せられる。
その後、図15(e)に示すように、無目21に固定した姿勢規制ピン56が引寄せ部材10の谷部55より左側の無目長手方向と平行な室内側縁54bに乗り上げることで、引寄せ部材10が無目21の長手方向と平行な向きに戻り、障子2が閉鎖しロックされた状態となる。
引き寄せ部材10は、障子2が開いた状態で枠1(無目21)の長手方向と平行な姿勢になっており、障子2が閉まる時にいったん室外向きに回転してから室内向きに回転するので、障子2が開いているときに引寄せ部材10が枠1の見込寸法内に納まり、引寄せ部材10が邪魔にならない。
衝撃吸収アーム14は、ベース59に立設した回転軸60に軸支した第1のアーム14aと、第1のアーム14aよりも上方位置の別の回転軸61により軸支した第2のアーム14bの2つのアームで構成されており、第2のアーム14bは、図17に示すように、室外側に向けて回転するようにバネ62で付勢してあり、第2のアーム62の先端部に設けたピン63が第1のアーム14aに設けた長孔64に係止しており、障子2が開いた状態では前記ピン63が前記長孔64の回転軸60側の端部に係止し、衝撃吸収アーム14は約45°傾いて枠1から室外側に飛び出した姿勢に保持される。第1のアーム14aの先端部には、障子当接部となるゴムローラー18が設けてある。ゴムローラー18は、衝撃吸収アーム14が障子2に押されて室内側に回動するときの作用点となるものであり、図18(a)に示すように、障子2の縦框26の室外側に外周側に突出して設けられたフィン66に当接するものである。第1のアーム14aの回転軸60に対してゴムローラー18(作用点)の反対側には、ギヤ15が第1のアーム14aに固定して設けてあり、障子閉鎖時に第1のアーム14aが室内側に向けて回転すると、ギヤ15も回転軸60を中心として回転する。
回転式ダンパー17は、第1のアーム14aの回転軸60の下方に配置されており、回転軸68に取付けたピニオンギヤ16が衝撃吸収アーム14のギヤ15と噛み合い、衝撃吸収アーム14が回転するとそれに連動して回転軸68が回転し、抵抗が生ずるものである。抵抗の強さは、回転軸68の回転速度が速くなるにつれて大きくなる。衝撃吸収アーム14のギヤ15と回転式ダンパー17のピニオンギヤ16のピッチ円直径の比は6:1になっており、したがって衝撃吸収アーム14の回転に対して回転式ダンパー17の回転が6倍に増速される。
回転式ダンパー17による抵抗の強さは、衝撃吸収アーム14の動くスピードに応じて強くなるため、風速5m以下では衝撃吸収アーム14の動くスピードがゆっくりなので、回転式ダンパー17の抵抗は弱く、専らバネ62により衝撃を吸収する。風速5m以上になると、衝撃吸収アーム14の動きが速くなるので、主に回転式ダンパー17で衝撃を吸収する。
ハンドル23を操作して障子2を閉じる際には、衝撃吸収アーム14がゆっくり動くため、回転式ダンパー17の抵抗は弱くなる。障子2が閉鎖すると、図18に示すように、衝撃吸収アーム14を含めて衝撃吸収装置13の全体が枠1の見込み内に納まる。
衝撃吸収装置13は、障子2が開いた状態で衝撃吸収アーム14先端の障子当接部(ゴムローラー18)が枠1の室外側に飛び出しており、障子当接部の室内外方向のストロークが大きいため、障子2の動きを制御できる範囲が大きく、衝撃吸収性能が高い。しかも、障子2が閉鎖した状態では衝撃吸収装置13の全体が枠1の見込み内に納まり、衝撃吸収装置13が枠1の室内側に突出しないことで、衝撃吸収装置13が邪魔にならず、また、窓の内観意匠を向上できる。
回転式ダンパー17は、ギヤ15,16を介して衝撃吸収アーム14の動きに連動して回転するようにしたので、衝撃吸収アーム14の回転に対して回転式ダンパー17の回転を速く・大きくでき、それにより小型のダンパーで効率よく衝撃を吸収することができる。
このように本実施形態の衝撃吸収装置13は、障子当接部(ゴムローラー18)が障子2に当接してから障子2が閉鎖するまでの衝撃吸収アーム14の動きの中で、初めと終わりに抵抗を弱く、中間で抵抗を強くすることができ、これによりハンドル23を操作して障子2を閉じる際に、違和感なくスムーズに操作できる。
ハンドル23を障子開き側に操作すると、図25−1(b)に示すように、障子押出し部材71が衝撃吸収装置13側にスライドし、ゴムローラー18が障子押出し部材71の傾斜面71aによって押されることで、障子2が開く。
自然換気状態のときは、図25−1(c)に示すように、衝撃吸収アーム14のゴムローラー18が障子押出し部材71の室外側に対向する位置にあり、障子2が自然風や室内外の気圧差によって閉じると、図25−2(d)に示すように、ゴムローラー18が枠1の障子押出し部材71に当接することで衝撃吸収アーム14が回転し、バネ62の反力と回転式ダンパー17の抵抗により、障子2が閉まる際の衝撃が吸収される。
ハンドル23を操作して障子2を閉鎖する際には、図25−2(e)に示すように、障子2が閉まるにつれて障子押出し部材71が側方にスライドするため、衝撃吸収装置13が障子2の閉鎖を妨げず、ハンドル23の操作力が重くならない。
戸74を左方向にスライドして閉める際には、図28(b)に示すように、スライド軸5がストッパー7に当接することで、戸74が定位置で停止する。これにより、戸74と壁等の間に指を挟んだりするのを防止できる。戸を74ストッパー7で停止する際、ストッパー7を定位置に付勢するバネ44の反力と、回転式ダンパー8の抵抗が働くので、戸74を定位置に停止する際の衝撃を吸収できる。
2 障子(戸)
3 縦枠
4 方立(縦枠)
5 スライド軸
6 ストッパー装置
7 ストッパー
8 回転式ダンパー(ダンパー)
9 ロック装置
10 引寄せ部材
11 ロックピン(ロック部材)
12 ロック受け
13 衝撃吸収装置
14 衝撃吸収アーム
15 ギヤ
16 ピニオンギヤ(ギヤ)
17 回転式ダンパー
18 ゴムローラー(作用点)
72 レール(枠)
74 戸
Claims (1)
- 枠と、枠に開閉自在に支持した障子とを備え、枠は、障子の開閉に連動してスライドする引寄せ部材を有し、引寄せ部材は、障子のロック受けと係脱するロック部材を有し、障子が閉まり切る前に引き寄せ部材が室外向きに回転してロック部材がロック受けに係合し、ロック部材がロック受けに係合すると引寄せ部材が室内向きに回転して障子を室内側に引き寄せることを特徴とする建具。
Priority Applications (1)
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JP2017069461A JP6898136B2 (ja) | 2017-03-31 | 2017-03-31 | 建具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017069461A JP6898136B2 (ja) | 2017-03-31 | 2017-03-31 | 建具 |
Publications (2)
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JP2018172853A JP2018172853A (ja) | 2018-11-08 |
JP6898136B2 true JP6898136B2 (ja) | 2021-07-07 |
Family
ID=64107185
Family Applications (1)
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JP2017069461A Active JP6898136B2 (ja) | 2017-03-31 | 2017-03-31 | 建具 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (1)
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2017
- 2017-03-31 JP JP2017069461A patent/JP6898136B2/ja active Active
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