JP6445359B2 - 建具 - Google Patents

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本発明は、建具に関する。
非特許文献1には、障子の上部に引き寄せバネを設けて、障子を開くときに蓄えた引き寄せバネの付勢力で閉まるようにして、障子が閉まる手前でダンパーが作動して自動的にブレーキがかかる建具が開示されている。
第101頁「三協アルミ 住宅建材 インテリア 総合カタログ ウッデリアVS/収納 室内ドア・室内引戸・クローゼット・可動間仕切 2013→2014」カタログNo.STJ0826B 三協立山株式会社 三協アルミ社 2013年7月発行
しかし、従来技術の建具では、障子を所定速度よりも速く閉めると、ダンパーが十分に作動しない場合があり、ダンパーの抵抗を強くするなど、より適切なダンパーが求められていた。
そこで、本発明は、障子を所定速度よりも速く閉めた場合でもダンパーを適切に作用することができる建具の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、スライダーと、移動部材と、ラックを障子に備え、スライダーは高速時作動ダンパーを有すると共に障子の開方向に付勢してあり、移動部材は、カム孔部と低速時作動ダンパーを有すると共にスライダーに対して障子の開方向に付勢してあり、且つ障子の開閉方向に移動自在にスライダーに保持してあり、カム孔部に高速時作動ダンパーを遊嵌してあり、ラックは、障子に固定してあり且つ低速時作動ダンパーが常時係合しており、障子を高速で閉じたときにのみ、移動部材の障子の閉方向への移動量がスライダーの障子の閉方向の移動量よりも相対的に大きくなって高速時作動ダンパーがカム孔部の開方向側部に当接してラックに押し付けられてラックに係合し、障子の速度が低速になったときに高速時作動ダンパーがカム孔部の閉方向側部に当接してラックから離間する方向に押し付けられてラックとの係合が外れることを特徴とする建具である。
請求項1に記載の発明によれば、障子を所定速度よりも速く閉じたときには、低速時作動ダンパーと高速時作動ダンパーとの両方がラックに係合することで作動し、所定速度以下で閉じた場合には低速時作動ダンパーのみがラックに係合することで作動するので、障子を閉める速度に応じてダンパーを適切に作動させることができる。
本発明の第1実施の形態にかかる建具であって、図2に示す速度反応ダンパーの動きを示す正面図であり、(a)は低速Pで障子を閉めたときであり、(b)は高速Pで障子を閉めたときである。 本発明の第1実施の形態にかかる建具であって、速度反応ダンパーを有するソフトクローズユニットの構成を示す正面図である。 図2に示す速度反応ダンパーの構成部品を抜き出して示す正面図であり、(a)はスライダーに高速時作動ダンパーを取り付けた状態を示す図であり、(b)は低速時作動ダンパーを有する移動部材の図である。 図2に示すA−A断面図である。 図4に示すB−B断面図である。 本発明の第1実施の形態にかかる建具であって、障子の開き操作時における障子が各位置にあるときのソフトクローズユニットの動きを説明する正面図であり、(a)は障子が閉め切り位置にあるとき、(b)は障子を開き始めて付勢力蓄積機構が付勢力の蓄積を開始している状態、(c)は付勢力蓄積機構が付勢力の蓄積を終了した状態、(d)は付勢力蓄積機構が付勢力を蓄積したまま更に障子を開いている状態である。 本発明の第1実施の形態にかかる建具であって、障子の閉じ操作時における障子が各位置にあるときのソフトクローズユニットの動きを説明する正面図であり、(e)は付勢力蓄積機構が付勢力を蓄積したまま障子を閉じ始めている状態、(f)は障子の締め切り前で、勢力開放機構が作動する直前の状態、(g)は障子の締め切り動作時であって、付勢力開放機構が作動して付勢力蓄積機構が蓄積した付勢力を開放している状態、(h)は障子を締め切って閉じた状態である。 本発明の第2実施の形態にかかる建具であって、速度反応ダンパーの動きを示す正面図であり、(a)は低速Pで障子を閉めたときであり、(b)は高速Pで障子を閉めたときである。
以下に、本発明の実施の形態を説明するが、まず、添付図面の図1〜図7を参照して本発明の第1実施の形態を説明する。
図2に示すように、本発明の第1実施の形態にかかる建具1は、枠3と、障子5と、ソフトクローズユニット7とを備えている。本実施の形態にかかる建具1は、テラスサッシである。
図2、図4及び図5に示すように、枠3は上枠9と、下枠(図示せず)と、戸先枠11と、戸尻枠(図示せず)を枠組みしてあり、障子5には、上框13の室内側面にソフトクローズユニット7が取り付けてある。障子5は枠3に対して走行自在に設けてある。
図2及び図5に示すように、上枠9には、ソフトクローズユニット7の移動軌跡に対応した位置で、障子5の走行方向に間隔をあけて開トリガー15と閉トリガー17とが設けてある。
図2に示すように、ソフトクローズユニット7は、ケース19と、ケース19内に収納した付勢力蓄積機構21と、付勢力開放機構23と、付勢力蓄積時障子開力軽減機構24と、速度反応ダンパー26を備えている。
付勢力蓄積機構21は、バネ(スライダー付勢部材)25と、バネ引張りスライダー27と、開トリガー15と、引き寄せスライダー(スライダー)39と、開ラッチ41を備えており、バネ25は戸尻側端部25aを固定金具31でケース19に固定してあり、戸先側端部25bをバネ引張りスライダー27に取り付けてある。この実施の形態では、バネ25は引張りコイルバネであり、引き寄せバネを兼ねている。
バネ引張りスライダー27は、後述するバネ引張りスライダー案内溝45に係合するスライド軸37を有し、障子5の走行方向にスライド自在としてある。
閉ラッチ29は、バネ引張りスライダー27に回動自在に設けた回動軸29aと、ケース19の側壁19aに対して移動自在に設けた移動軸29bとを有し、バネ引張りスライダー27に回動軸29aを中心に揺動自在に取り付けてある。
引き寄せスライダー39は、後述する引き寄せスライダー案内溝47に係合するスライド軸49を有し、障子5の走行方向にスライド自在としてある。引き寄せスライダー39には、後述するワイヤー43の一端部43aが連結してある。
開ラッチ41は、回転軸41aと、ケース19の側壁19aに対して移動自在に設けた移動軸41bとを有し、引き寄せスライダー39に回転軸41aを中心に揺動自在に取り付けてある。
付勢力開放機構23は、上述した閉ラッチ29、閉トリガー17とで構成してある。
付勢力蓄積時障子開力軽減機構24は、動滑車51と、固定滑車53と、これらに架け渡したワイヤー43を備えている。
動滑車51はバネ引張りスライダー27に回転自在に取り付けてある。動滑車51の回転軸51aはケース19の側壁19aに設けた動滑車案内溝52をスライド自在に取り付けてある。
固定滑車53は、バネ引張りスライダー27と引き寄せスライダー39との間で、ケース19の側壁19aに回転自在に固定してある。
ワイヤー43は、一端部43aを前述した引き寄せスライダー39に取り付け、動滑車51及び固定滑車53に架け渡して、他端部43bをバネ引張スライダー27に固定してある。
ケース19の側壁19aには、閉ラッチ案内溝33と開ラッチ案内溝35が形成してあり、開ラッチ案内溝35は閉ラッチ案内溝33の戸先側に設けてある。閉ラッチ案内溝33には、障子5の走行方向に沿って設けた水平案内部33aと、水平案内部33aの戸先側端部で閉ラッチ29を傾けて係止する戸先側係止部33bと、水平案内部33aの戸尻側端部で閉ラッチ29を傾けて係止する戸尻側係止部33cとが形成してある。各係止部33b、33cは、水平案内部33aから下方に連続してあり、閉ラッチ29の戸先側を落し込むようにしてある。
開ラッチ案内溝35には、障子5の走行方向に沿って設けた水平案内部35aと、水平案内部35aの戸先側端部で開ラッチ41を傾けて係止する戸先側係止部35bが形成してある。戸先側係止部35bは、水平案内部35aから下方に向けて連続してあり、開ラッチ41の移動軸41bを落し込むようにしてある。
また、ケース19の側壁19aには、バネ引張りスライダー27の移動を案内するバネ引張りスライダー案内溝45、引き寄せスライダー案内溝47、動滑車案内溝52がそれぞれ障子5の移動方向に沿う長孔状に形成してある。
速度反応ダンパー26は、引き寄せスライダー(スライダー)39と、移動部材61と、ラック63とを備えている。
引き寄せスライダー39は、図1及び図3(a)に示すように、バネ支持部65と、移動部材付勢部材67と、スライド軸69と、高速時作動ダンパー71と、低速時作動ダンパー配置部73を有している。
バネ支持部65は、引き寄せスライダー39の戸先側に上下に亘って設けてあり、戸尻側面に複数の移動部材付勢部材67を上下に間隔をあけて取り付けている。
移動部材付勢部材67はコイルバネである。
スライド軸69は引き寄せスライダー39の上部39aで室内側に突設してあり、本実施の形態では2つのスライド軸69が障子5の開閉方向に間隔をあけて設けてある。
高速時作動ダンパー71は、低速時作動ダンパー配置部73の戸尻側に設けたダンパー支持部75a、75b間に取り付けてあり、ダンパー支持部75a、75bは引き寄せスライダー39の上部39aから互いに間隔をあけて下方に突出してある。
高速時作動ダンパー71は左右のつば部71a、71bを有し、正面から見て右側(障子の戸先側)のつば部71aに丸孔が形成してあり、左側(障子の戸尻側)に円弧状の長孔76が形成してある。そして、戸先側つば部71aの丸孔を戸先側ダンパー支持部75aに軸79で軸支してあり、戸尻側つば部71bの長孔76に戸尻側ダンパー支持部75bに設けた軸78を挿通して、戸先側つば部71aの軸79を中心に戸尻側つば部71bを上下に揺動自在(図3矢印E参照)としてある。また、高速時作動パンダー71には歯車77が設けてあり、歯車77は高速時作動パンダー71が揺動して下方位置にあるときにラック63に係合可能としてある。
図1及び図3(b)に示すように、移動部材61は正面側から見た輪郭が略四角形状を成し、戸先側の辺部が移動部材付勢部材67との当接部61aとしてあり、低速時作動ダンパー81を保持していると共に高速時作動ダンパー71に係合するカム孔部80が形成してある。
低速時作動ダンパー81は、上つば部81aと下つば部81bとを有し、上つば部81aに丸孔が形成してあり、下つば部81bには円弧状の長孔83が形成してあり、上つば部81aの丸孔は移動部材61に軸84を挿通して軸支してあり、長孔83には軸85を挿通してあり、低速時作動ダンパー81は軸84を中心に揺動自在としてある。
低速時作動ダンパー81には歯車93が設けてあり、歯車93は常時ラック63に係合している。
移動部材61の上部には障子の移動方向に長い2つのスライド用長孔87が形成してあ、各長孔87には、引き寄せスライダー39に設けたスライド軸69が挿入されており、図1(a)(b)に示すように、移動部材61が障子の移動方向にスライド可能としている。
カム孔部80は、高速時作動ダンパー71を押し下げる押下部89と、高速時作動ダンパーを押し上げる押上部91とを有し、押下部89と押上部91とは、高速時作動ダンパー71を挟むように上下に対向して設けてある。
押下部89は、高速時作動ダンパー71の上側に設けてあり、戸先側を上に戸尻側を下にして戸先側から戸尻側に向けて傾斜している。押上部91は、高速時作動ダンパー71の下側に設けてあり、戸先側を上に戸尻側を下にして戸先側から戸尻側に向けて傾斜している。
低速時作動ダンパー81及び高速時作動ダンパー71は共にロータリーダンパーであり、ケース内で回転するロータにシリコーンオイルの粘性抵抗により発生する制動力を付与してある。
図2に示すように、ラック63は、低速時作動ダンパー81及び高速時作動ダンパー71の下方で、引き寄せスライダー39の移動範囲に設けてあり、ケース19に固定してある。
次に、障子5の開閉操作について、開き操作及び閉じ操作とに分けて説明する。まず、開き操作について説明する。
図6(a)に示すように、引戸5が締め切り位置にあるときには、バネ25は付勢力を放出して縮んだ状態になっている。符号jで抜き出して示すように、閉ラッチ29の移動軸29bは閉ラッチ案内溝33の戸尻側係止部33cに落ちて、閉ラッチ29は傾斜した状態になっている。
一方、符号kで抜き出して示すように、開ラッチ41は移動軸41bが開ラッチ案内溝35の水平案内部35aに位置しており、開トリガー15に戸先側から係止した状態になっている。
また、固定滑車53と動滑車51との間の距離は最も離れた位置にある。
図6(b)に示すように、引戸5を開き始めると、開ラッチ41は開トリガー15に係止したまま(抜き出し図k参照)、引戸5が開き方向に移動するので、動滑車51が戸先側に引き寄せられると共に動滑車51を固定してあるバネ引張りスライダー27が戸先側に移動することで、バネ25は戸先側に引っ張られて蓄勢する。一方、符号mで抜き出して示すように、閉ラッチ29は、移動軸29bが閉ラッチ案内溝33の戸尻側係止部33cから水平案内部33aに位置し、立ち上がった状態となる。
図6(c)に示すように、バネ25の蓄勢が終了すると、符号nで抜き出して示すように、閉ラッチ29の移動軸29bは、閉ラッチ案内溝33の水平案内部33aから戸先側係止部33bに移動して閉ラッチ29を傾斜した状態にして係止する。これにより、バネ25に蓄積された付勢力が保持される。
一方、開ラッチ41は、符号pで抜き出して示すように、移動軸41bが水平案内部35aから戸先側係止部35bへ落ちて、傾斜した状態となってその位置が保持される。これにより、開ラッチ41は開トリガー15の下を通過可能となる。
図6(d)に示すように、更に引戸5を戸尻側へ移動して引戸5の開き操作を続けた状態では、引戸5はバネ25の付勢力を蓄積した状態のまま移動すると共に、閉ラッチ29は傾斜した状態が維持され(抜き出し図n参照)及び開ラッチ41は下方に落ちた状態(抜き出し図p参照)が維持される。
一方、速度反応ダンパー26は、障子の開き操作では、低速時作動ダンパー81の歯車93のみが常時ラック63に係合しており、ラック63を移動する。
ここで、バネ25が付勢力を蓄えるときの開方向の障子移動量Mと、バネ25が付勢力を開放するときの閉方向の障子移動量Lとの関係を説明する。
この引戸移動量Lは、図7(f)に示すように、引戸5を閉じ切るときに、バネ25が蓄えた付勢力を開放することで引戸5が移動する移動量であり、また、図6(a)及び図7(a)に示すように、バネ25が付勢力を開放するときの閉方向の引戸移動量Lは、閉ラッチ29が移動する距離でもあり、閉ラッチ案内溝33の水平案内部33aの長さとなる。
一方、図6(c)に示すように、バネ25が付勢力を蓄えるときの開方向の引戸移動量Mは、バネ25に付勢力を蓄えるために引戸5が開方向に移動する移動量であり、また、引戸移動量Mは、開ラッチ41が移動する距離でもあり、開ラッチ案内溝35の水平案内部35aの長さとなる。引戸移動量Lと引戸移動量Mとは、付勢力蓄積時引戸開力軽減機構24で、動滑車51と、固定滑車53にワイヤー43を架け渡した構成としてあることから、バネ25の付勢力を蓄えるときの開方向の引戸移動量Mを、バネ25が付勢力を開放するときの閉方向の引戸移動量Lよりも大きくなるようにしている。本実施の形態では、バネ25が付勢力を開放するときの閉方向の引戸移動量Lに対して、バネ25が付勢力を蓄えるときの開方向の引戸移動量Mを、例えば、3倍になるようにしているので、3L=Mの関係になる。
尚、図6に示すように、バネ25が付勢力を開放するときの閉方向の引戸移動量Lは、付勢力を蓄積する為にバネ25を引張る長さでもある。
次に、障子5の閉じ操作について説明する。
図7(e)に示すように、引戸5を開いた状態から閉じるときには、上述したように、バネ25は引張り状態で蓄積した付勢力を保持したままの状態である。また、符号rで抜き出して示すように、開ラッチ41の移動軸41bは戸先側係止部35bに落ち込んだ状態である。この状態で、操作者は引戸5を戸先側へ移動する。一方、閉ラッチ29は移動軸29bが閉ラッチ案内溝33の戸先側係止部33bに位置して傾斜した状態(抜き出し図q参照)としてある。
図7(f)(g)に示すように、引戸5が閉じ切る直前の状態にあるとき、閉ラッチ29は閉トリガー17に当接し、上方に向けて回動することで、符号uで抜き出して示すように、閉ラッチ29の移動軸29bが閉ラッチ案内溝33の戸先側係止部33bから水平案内部33aに移動して閉ラッチ29を閉トリガー17に係止する。これにより、閉ラッチ29は閉ラッチ案内溝33の水平案内部33aに対して相対的に移動可能になるので、付勢力開放機構23が作動して、バネ25に蓄積された付勢力の開放を開始する。このとき、開ラッチ41は下がったままの状態(抜き出し図r参照)で開トリガー15の下を戸尻側から通過して開トリガー15よりも戸先側に位置する。
図7(g)に示すように、バネ25が蓄積された付勢力を開放するときには、バネ25が縮み、バネ引張りスライダー27が動滑車51と共にバネ25側へ移動する。尚、動滑車51及び固定滑車53に架け渡されたワイヤー43を介して、引き寄せスライダー39が引戸5の戸尻側へ引っ張られて移動する。これにより、符号tで抜き出して示すように、開ラッチ41の移動軸41bは開ラッチ案内溝35の戸先側係止部35bから水平案内部35aに移動して、上に突出した状態になる。
即ち、引戸5は、バネ25に蓄積された付勢力のみで移動できるので、ここからは、操作者はほとんど力を入れないで引戸5を閉じることができる。
図7(h)に示すように、バネ25に蓄積された付勢力が全て開放されて、引戸5は戸先枠11に当接し、引戸5を締め切る。そして、符号xで抜き出して示すように、閉ラッチ29は、移動軸29bが閉ラッチ案内溝33の戸尻側係止部33cに落ちて傾斜した状態になる。一方、開ラッチ41は開トリガー15に戸先側から当接した状態になる。
図7で示す障子5の閉じ操作時には、速度反応ダンパー26が作動するので、以下に速度反応ダンパー26の動きについて説明する。
図1(a)に示すように、障子5を低速Pで閉じた場合には、低速時作動ダンパー81のみがラック63に係合しており、低速時作動ダンパー81の抵抗力のみを障子5に作用する。
一方、障子5を強く操作して高速Pで閉じた場合には、図1(b)に示すように、移動部材61に慣性力が作用し、移動部材61の障子の閉方向への移動量が引き寄せスライダー39の障子の閉方向の移動量よりも相対的に大きくなって、移動部材付勢部材67を押し縮めるようにして引き寄せスライダー39に対して戸先側へ移動する。移動部材61が戸先側へ移動するとカム孔部80に設けた押下部89が高速時作動ダンパー71を押し下げて、ラック63に係合するので、障子5には低速時作動ダンパー81と高速時作動ダンパー71の両方の抵抗力が作用して、障子5を緩やかに閉じる。
尚、低速時作動ダンパー81と高速時作動ダンパー71の両方のダンパーが作用して障子5の移動が低速Pになると、図1(a)に示すように、移動部材61が移動部材付勢部材67に押されて低速位置に戻り、高速時作動ダンパー71はカム孔部80の押上部91に押し上げられて、ラック63との係合が外れる。
ここで、図1を参照して速度反応ダンパー26における各力の関係について説明する。
S1は、低速時作動ダンパーの抵抗力とし、
S2は、移動部材付勢部材の付勢力とし、
S3は、バネ(スライダー付勢部材)25の付勢力とし、
Fは、人為的な開力とする。
本実施の形態では、図1(b)に示すように障子5の移動速度が高速P時にS1の方がS2よりも大きくなり、図1(a)に示すように低速P時にS1の方がS2よりも小さくなるように設定してある 。
また、障子5の閉速度に応じた力関係では、以下の関係がなり立っている。
高速P時には、S1>S2+S3+Fであり、S3<F
低速P時には、S1<S2+S3+Fであり、S3>F
高速P時S1>低速P時S1、高速P時F>低速P時F
図1(b)に示すように、第1実施の形態によれば、速度反応ダンパー26では、障子5を所定速度よりも速く(高速P)閉じたときには、低速時作動ダンパー81と高速時作動ダンパー71との両方がラック63に係合することで2つのダンパーを作動し、所定速度以下(低速P)で閉じた場合には低速時作動ダンパー81のみがラック63に係合することで作動するので、障子5を閉める速度に応じてダンパーを適切に作動させることができる。
また、障子5を閉じる速度に応じてダンパーを適切に作動できるから、障子5を開けて付勢力蓄積機構21のバネ25に付勢力を蓄積するときには、バネ25の付勢力を常時ラック63に係合している低速時作動ダンパー81のみの抵抗力に合わせることができるので、軽い力で障子5を開くことができる。
また、本実施の形態では、移動部材61には、高速P時に高速時作動ダンパー71を下方に押し下げる押下部89と、低速P時に高速時作動ダンパー71を押し上げる押上部91を対向して設けてあるから、障子5を閉速度に応じて、高速時作動ダンパー71の作動を確実に制御することができる。
ラック63は、低速時作動ダンパー81及び高速時作動ダンパー71の下方に位置し、低速時作動ダンパー81は、高速時作動ダンパー71よりも戸先側に位置しているから、下記に説明する第2実施の形態のように、複数の高速時作動ダンパー71を容易に設けることができる。
高速P時にS1(低速時作動ダンパー81の抵抗力)の方がS2(移動部材付勢部材67の付勢力)よりも大きくなり、低速時にS1の方がS2よりも小さくなるように設定してあるから、簡易な構造で、障子5の閉速度に応じて低速時作動ダンパー81に加えて高速時作動ダンパー71を作動したりしなかったりすることができ、各ダンパーの制御が容易にできる。
尚、第1実施の形態にある付勢力蓄積時引戸開力軽減機構24を備えていない場合には、重い引戸5を開閉するときに引戸5の重量に応じた強いバネが必要になるが、このような強いバネを用いると引戸5を開けるときに、バネの付勢力に抗するように開けることになるため、引戸5を開く力の増加に繋がると共に、引戸5を閉めるときは、強いバネで引戸を閉めるため、締め切り時における衝突音が大きくなってしまう。従って、第1実施の形態によれば、付勢力蓄積時引戸開力軽減機構24を設け、付勢力蓄積機構21が付勢力を蓄えるときの開方向の引戸移動量Mを、付勢力開放機構23が付勢力を開放するときの閉方向の引戸移動量Lよりも大きくしているから、付勢力を蓄積する為の引戸5を開くときの力を軽減できると共に、引戸5の締め切時に開放する付勢力が小さいので、引戸5の締め切り時における衝突音の発生を軽減できる。
付勢力蓄積時引戸開力軽減機構24は、動滑車51と固定滑車53との組み合わせで構成してあるから、簡易な構成にできると共に動滑車51及び固定滑車53の数を変えることで付勢力を蓄えるときの開き方向の引戸移動量Mと、付勢力を開放するときの閉方向の引戸移動距離Lとの調整が容易にできる。
付勢力蓄積機構21と付勢力開放機構23とは、開トリガー15と開ラッチ41、閉トリガー17と閉ラッチ29、を各々係止及び係止解除で制御しているので、構成が簡易であると共に、開トリガー15及び閉トリガー17の位置を変えることで、付勢力蓄積及び付勢力開放の開始及び終了のタイミングの調整や変更が容易である。
ソフトクローズユニット7を引戸5に取り付け、上枠9に開トリガー15及び閉トリガー17を設ける構成としているので、施工が容易であると共に既存の引戸5にも簡単に取り付けできる。
以下に、本発明の他の実施の形態を説明するが、以下に説明する実施の形態では、前述した第1実施の形態と同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することによりその部分の説明を省略し、以下の説明では、第1実施の形態と主に異なる点を説明する。
図8を参照して、本発明の第2実施の形態を説明する。この第2実施の形態では、速度反応ダンパー26において、高速時作動ダンパー71、71を2つ設けている。
即ち、引き寄せスラダー39には、3つのダンパー支持部75a、75b、75cが障子の開閉方向に間隔をあけて設けてあり、ダンパー支持部75a、75b間に一方の高速時作動ダンパー71を設け、ダンパー支持部75b、75c間に他方の高速時作動ダンパー71を設けてある。
移動部材61には、2つの高速時作動ダンパー71、71に対応して、2つのカム孔部80を各々設けてある。各カム孔部80に押下部89と押上部91とを設けてある。
この第2実施の形態によれば、第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができと共に障子5を高速Pで閉じたときには、2つの高速時作動ダンパー71、71がラック63に係合するので、第1実施の形態よりも障子5に作用する制動力を高めることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、建具1はテラスサッシ等のサッシに限らず、室内の部屋を仕切る引戸であっても良く、建具1が戸である場合には障子5は引戸である。
第1及び第2実施の形態において、ラック63は、低速時作動ダンパー81及び高速時作動ダンパー71の上に設けても良い。
第1及び第2実施の形態において、建具1には、付勢力蓄積機構21と、付勢力開放機構23と、付勢力蓄積時障子開力軽減機構24とを設けることなく、速度反応ダンパー26のみを設けてあれば良い。この場合、バネ25は引き寄せスライダー(スライダー)39に直接取り付けて引き寄せスライダー39を障子の開方向へ付勢する。
また、第2実施の形態において、高速時作動ダンパー71は3個以上設けて、高速時に3個以上の高速時作動ダンパー71をラック63に係合するようにしても良い。
1 建具
5 障子
25 バネ(スライダー付勢部材)
39 引き寄せスライダー(スライダー)
63 ラック
67 移動部材付勢部材
71 高速時作動ダンパー
81 低速時作動ダンパー

Claims (1)

  1. スライダーと、移動部材と、ラックを障子に備え、スライダーは高速時作動ダンパーを有すると共に障子の開方向に付勢してあり、移動部材は、カム孔部と低速時作動ダンパーを有すると共にスライダーに対して障子の開方向に付勢してあり、且つ障子の開閉方向に移動自在にスライダーに保持してあり、カム孔部に高速時作動ダンパーを遊嵌してあり、ラックは、障子に固定してあり且つ低速時作動ダンパーが常時係合しており、障子を高速で閉じたときにのみ、移動部材の障子の閉方向への移動量がスライダーの障子の閉方向の移動量よりも相対的に大きくなって高速時作動ダンパーがカム孔部の開方向側部に当接してラックに押し付けられてラックに係合し、障子の速度が低速になったときに高速時作動ダンパーがカム孔部の閉方向側部に当接してラックから離間する方向に押し付けられてラックとの係合が外れることを特徴とする建具。
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