JP6898119B2 - 管継手 - Google Patents
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Description
図示されるように、この管継手100は、その接続口101が、樹脂管Pが外篏合する大きさに形成された内筒102を端部に有する継手本体103の外周に、樹脂管Pよりも大径の外筒104が取り付けられ、さらに外筒104の先端に同じく筒状のキャップ105が取り付けられているとともに、シール部材106,106が装着された内筒102の外周面と外筒104及びキャップ105の内周面の間に、樹脂管Pを挿入位置に固定する引き抜き防止部材107と樹脂管P端部の挿入位置をガイドする挿入ガイド108を設置して構成してある。
このとき、樹脂管Pを斜めに挿入したり、樹脂管Pを回しながら挿入したり、或いは挿入操作の途中で一旦引き抜き、その後再び挿入したりするなどの異常な挿入操作を行うと、接続口101への樹脂管Pの接続が不完全となって接続部位の気密性が損なわれ、漏水を生じさせる原因となることがあった。
或いは、樹脂管Pを斜めにしたままで強引に挿入した場合に、内筒102に装着された一対のシール部材106,106の一方が樹脂管Pの先端に引っ掛かって内筒102の外側に露出し、これが樹脂管Pの押し込みに伴って他方のシール部材106に覆い重なるようにはみ出して、樹脂管Pの内面と内筒102の外面の間の気密性を阻害し、この部分から漏水することも本発明者の検討で明らかになった。
このような場合、樹脂管Pの接続不良に伴う漏水は、配管の施工完了後、実際に水を流すことで発見されることが多く、樹脂管Pの接続不良を修繕するために、本来であれば不要な作業コストが発生することとなる。仮に樹脂管Pが異常な挿入操作により接続されていたとしても、漏水を生じさせない手段や手立てを講じておくことが何よりも肝要である。
前記挿入ガイドの樹脂管の端部が当接する側に、挿入ガイドと樹脂管との離間を防止する離間防止手段を備えた構成を有することを特徴とする。
挿入ガイドの樹脂管の端部が当接する側に離間防止手段が設けてあるので、樹脂管を接続口奥側の固定位置まで押し込む過程で、樹脂管と挿入ガイドが一体となってシール部材を通過するため、シール部材が捲れ、はみ出して隙間ができるようなことはなく、また、樹脂管を接続口奥側まで押し込んだ状態で、離間防止手段によって樹脂管を固定位置に保持することができる。樹脂管が挿入ガイドに一体に固定されるので、樹脂管の内外周面は前記シール部材と挿入ガイドによって確実にシールされ、樹脂管の内外周辺に隙間ができるなどして漏水が発生するようなことはない。
離間防止手段を構成する位置保持機構としては、例えば、樹脂管を固定位置まで挿入した状態で、樹脂管とその内外周面に接する内筒及び外筒の表面間に、互いに部材同士が圧密に当接することにより樹脂管と内筒及び外筒の表面間に直接に、又は表面間に弾性材を装填して間接に弾発力を作用させたり、或いは、樹脂管の内面に接する内筒外面との間や外面に接する外筒内面との間で摩擦力を作用させたりすることにより、樹脂管を固定位置に保持する構成が挙げられる。
また、例えば、挿入ガイドの樹脂管の端部が当接する側の端部に、樹脂管が密着する機能を備えた接着剤などの成分を付着させて離間防止機能が奏するように設ける方法が考えられる。或いは、離間防止手段の別の形態として、ねじ摩擦によるものや摩擦融着によるもの、超音波溶着によるものなどの、挿入ガイドと樹脂管が一体となり、樹脂管を挿入する際だけではなく、樹脂管を引き抜く方向に力が働いても、挿入ガイドと樹脂管の離間を防止する機能を奏する適宜な手段や部材、方法が考えられる。
仮に樹脂管を異常な挿入操作で管継手に接続し、内筒に装着されたシール部材がはみ出て樹脂管の内周面と内筒の外周面の間に隙間が出来ていたとしても、挿入ガイドに設けられた封止片が樹脂管の内周面と内筒の外周面に弾性圧着するため、樹脂管及び内筒の表面間の水密性が保持され、異常な挿入操作に起因する漏水の発生を確実に防止することができる。
これによっても、樹脂管の挿入操作によって挿入ガイドに設けられた封止片が樹脂管の外周面と外筒の内周面に挟まれて両周面に弾性圧着し、内筒と外筒の表面及びその間に挿入された樹脂管の内外周面との間を確実にシールすることができる。
仮に異常な挿入操作で樹脂管が管継手に接続されていたとしても、挿入ガイドに設けられた封止片が樹脂管の外周面と外筒の内周面に弾性圧着して樹脂管及び外筒の表面間の水密性を保持し、異常な挿入操作に起因する漏水の発生を確実に防止することができる。
図1は本発明の一実施形態の管継手の接続口の構成を示している。図示した管継手1は、前述の従来の管継手100と同様に、先端に内筒3を備えた継手本体4の外周に筒状の外筒5を取り付け、この外筒5の外周に筒状のキャップ6を取り付けるとともに、シール部材7,7が装着された内筒3の外周面と外筒5及びキャップ6の内周面の間に、樹脂管Pを挿入位置に固定する引き抜き防止部材8と樹脂管P端部の挿入位置をガイドする挿入ガイド9を設置して構成してある。
異常な挿入操作で樹脂管Pが管継手1に接続されていたとしても、封止片6bが樹脂管Pの外周面と外筒5の内周面に圧着、好ましくは弾性圧着して水密性を保持し、漏水の発生を防止することができる。
この位置ずれ防止部は、封止片9bの内周面のいずれの箇所にも形成することができるが、封止片9bの周方向に沿って連続して形成されていることが好ましい。
また、図8は、管継手1のさらに別の形態形を示しており、これは、前記図5に示される挿入ガイド9を用いた場合に、これに対応して、外筒5の内周面には封止片9bが圧入する凹溝5aを設けたものである。
これらの形態の管継手1によっても、接続口2に押し込まれた樹脂管Pが固定された位置で、挿入ガイド9の封止片9bが樹脂管Pと内筒3又は外筒5の内面に確実に弾性圧着し、内筒3と外筒5の表面及びその間に挿入された樹脂管Pの内外周面との間が確実にシールされる。
Claims (3)
- 接続口に樹脂管の端部を挿入して樹脂管同士を接続する管継手であって、
前記接続口を形成する外周面にシール部材が装着された内筒と当該内筒の外側に配置された外筒及びキャップの間に、樹脂管をガイドする挿入ガイドと挿入された樹脂管の端部を挿入位置に保持する引き抜き防止部材を備えるとともに、前記挿入ガイドの樹脂管の端部が当接する側に、挿入ガイドと樹脂管との離間を防止する離間防止手段を備えた管継手において、
前記離間防止手段は、前記挿入ガイドの前記樹脂管の端部が当接する側の端部内周縁に当該挿入ガイドと一体に又は別体に設けられた、樹脂管の内周面と内筒の外周面間に圧着する封止片であり、
前記内筒の外周面に、接続口に押し込まれた樹脂管が固定された位置で前記封止片が圧入する凹溝が設けられた構成を有することを特徴とする管継手。 - 接続口に樹脂管の端部を挿入して樹脂管同士を接続する管継手であって、
前記接続口を形成する外周面にシール部材が装着された内筒と当該内筒の外側に配置された外筒及びキャップの間に、樹脂管をガイドする挿入ガイドと挿入された樹脂管の端部を挿入位置に保持する引き抜き防止部材を備えるとともに、前記挿入ガイドの樹脂管の端部が当接する側に、挿入ガイドと樹脂管との離間を防止する離間防止手段を備えた管継手において、
前記離間防止手段は、前記挿入ガイドの前記樹脂管の端部が当接する側の端部内周縁に当該挿入ガイドと一体に又は別体に設けられた、樹脂管の外周面と外筒の内周面間に圧着する封止片であり、
前記外筒の内周面に、接続口に押し込まれた樹脂管が固定された位置で前記封止片が圧入する凹溝が設けられた構成を有することを特徴とする管継手。 - 離間防止手段は、樹脂管に管継手の接続口から引き抜く方向へ向けた力が作用したときに、樹脂管に前記引き抜く方向とは逆方向の力を作用せしめて、挿入ガイドに先端部が当接した樹脂管を当該当接位置に保持する機構である請求項1又は2に記載の管継手。
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