JP6897399B2 - 電子時計 - Google Patents
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Description
本発明は電子時計に関する。
日車や曜車などの表示車をモーターおよび輪列を介して駆動する電子時計において、前記モーターを正転および逆転可能に構成したものがある(特許文献1)。
特許文献1では、表示車が静止した後に、駆動車を所定角度逆回転することで、駆動車の歯の位置を、表示車の2つの歯の中間位置に戻してバックラッシュを均等にしている。このため、電子時計に衝撃が加わった場合でも、静止している表示車の移動量を最小限にでき、表示車に印刷された内容の表示ズレの片寄りを少なくしている。
特許文献1では、表示車が静止した後に、駆動車を所定角度逆回転することで、駆動車の歯の位置を、表示車の2つの歯の中間位置に戻してバックラッシュを均等にしている。このため、電子時計に衝撃が加わった場合でも、静止している表示車の移動量を最小限にでき、表示車に印刷された内容の表示ズレの片寄りを少なくしている。
しかしながら、前記電子時計では、表示車を第一方向に回転して停止した場合と、第一方向とは逆方向である第二方向に回転して停止した場合とでは、バックラッシュの影響で表示車の位置にずれが生じる。前記電子時計では、表示車の静止後は、駆動車のみを回転しており、表示車は静止した状態に維持されるため、回転方向による表示車の位置ずれは残ったままである。
この表示車の位置ずれは、特に、日付の十位の数字を表示する表示車と、一位の数字を表示する表示車とを並べて1つの日付を表すビッグデイト表示を実現する場合に目立ってしまう。すなわち、ビッグデイト表示では、各表示車に記載された数字を並べて1つの日付を表示するため、表示位置が僅かでもずれると目立ってしまい、デザイン性が低下するという課題がある。
この表示車の位置ずれは、特に、日付の十位の数字を表示する表示車と、一位の数字を表示する表示車とを並べて1つの日付を表すビッグデイト表示を実現する場合に目立ってしまう。すなわち、ビッグデイト表示では、各表示車に記載された数字を並べて1つの日付を表示するため、表示位置が僅かでもずれると目立ってしまい、デザイン性が低下するという課題がある。
本発明の目的は、2つの表示車で1つの日付を表示する場合に、少なくとも一方の表示車が、第一方向および第二方向のいずれの方向に回転した場合でも、停止時の表示車の位置ずれを低減できる電子時計を提供することにある。
本発明の電子時計は、日付の一の位の数字が設けられた第一の表示車と、日付の十の位の数字が設けられた第二の表示車と、前記第一の表示車を回転させる第一の駆動部と、前記第二の表示車を回転させる第二の駆動部と、前記第一の駆動部および前記第二の駆動部を制御する制御部とを備え、前記第一の駆動部および前記第二の駆動部の少なくとも一方は、前記表示車を第一方向および前記第一方向とは逆方向である第二方向に回転可能に構成された両方向駆動部であり、前記制御部は、前記両方向駆動部によって前記表示車を前記第一方向に回転させる場合は、前記表示車を前記第一方向に回転させて前記表示車の回転を終了する第一回転処理を実行し、前記両方向駆動部によって前記表示車を前記第二方向に回転させる場合は、前記表示車を前記第二方向に回転させた後、前記第一方向に回転させて前記表示車の回転を終了する第二回転処理を実行することを特徴とする。
本発明によれば、制御部は、第一の表示車および第二の表示車のうち、両方向駆動部によって第一方向および第二方向の両方向に回転可能な表示車を第二方向に回転させる場合、表示車を第二方向に回転させた後に第一方向に回転させて回転処理を終了する第二回転処理を実行する。前記両方向駆動部によって表示車を第一方向に回転する第一回転処理と、前記表示車を第二方向に回転する第二回転処理とで、いずれも表示車は第一方向に回転して回転処理を終了するため、表示車を回転させるための輪列におけるバックラッシュの影響により、回転方向の違いによって表示車の表示位置がずれることを防止できる。すなわち、表示車を回転させる駆動部は、通常、ステップモーターと輪列とで構成される。輪列は、互いに噛み合う複数の歯車によって構成され、ステップモーターの駆動力を伝達する。各歯車の歯面間には、バックラッシュ(Backlash)と呼ばれる僅かな隙間が設けられる。バックラッシュは、噛み合う一対の歯車を滑らかに回転させるための歯面間の遊びであり、輪列の部品(歯車や、歯車を軸支する地板や輪列受け)の製造誤差や熱膨張を吸収し、歯車の回転が阻害されることや輪列の破損を防止する。歯車の歯面間にバックラッシュがあるため、表示車は、第一方向に回転する場合と第二方向に回転する場合とで所定の位置ずれが発生する。そのため、第二回転処理では、表示車を第二方向に所定量回転させた後、第二方向にさらに回転してから第一方向に回転させる。これにより、第一回転処理および第二回転処理で、表示車は第一方向に回転して回転処理を終了する。したがって、第一の表示窓を通して表示される第一の表示車の数字と、第二の表示窓を通して表示される第二の表示車の数字との表示位置のずれを低減することができる。このため、電子時計の高級感を維持することができる。
また、本発明によれば、第一の表示車および第二の表示車の2つの日車で日付を表示するため、通常の日車を用いた場合に比べて日付の表示を大きくできるビッグデイト機能を実現できる。さらに、2つの日車で一つの日付を表示する場合、ユーザーは2つの数字を一つの日付として認識するため、各数字の位置ずれがあると目立ちやすく、電子時計の高級感も低下する。これに対し、本発明では、各数字の位置ずれを防止できるので、電子時計の高級感を高めることができる。
さらに、各表示車は回転方向による位置ずれを無くしているので、各表示車を修正量(回転角度)が小さい方向に回転させて日付を修正することができる。このため、表示車を修正する際の消費電力を低減でき、修正時間も短縮できる。
また、本発明によれば、第一の表示車および第二の表示車の2つの日車で日付を表示するため、通常の日車を用いた場合に比べて日付の表示を大きくできるビッグデイト機能を実現できる。さらに、2つの日車で一つの日付を表示する場合、ユーザーは2つの数字を一つの日付として認識するため、各数字の位置ずれがあると目立ちやすく、電子時計の高級感も低下する。これに対し、本発明では、各数字の位置ずれを防止できるので、電子時計の高級感を高めることができる。
さらに、各表示車は回転方向による位置ずれを無くしているので、各表示車を修正量(回転角度)が小さい方向に回転させて日付を修正することができる。このため、表示車を修正する際の消費電力を低減でき、修正時間も短縮できる。
本発明の電子時計において、前記両方向駆動部は、前記表示車に設けられた歯車に噛み合う駆動車を備え、前記駆動車は、第一駆動方向に回転した際に前記表示車を前記第一方向に回転させ、第二駆動方向に回転した際に前記表示車を前記第二方向に回転させ、前記制御部は、前記第二回転処理を実行する場合、前記駆動車を回転して前記表示車の表示を修正するために必要な修正量と、指示ずれ補正量とを加算した回転量で、前記駆動車を前記第二駆動方向に回転させた後、バックラッシュ補正量と前記指示ずれ補正量とを加算した回転量で、前記駆動車を前記第一駆動方向に回転させ、前記バックラッシュ補正量は、前記表示車の歯車と前記駆動車とのバックラッシュに基づいて設定され、前記指示ずれ補正量は、前記バックラッシュ補正量と前記指示ずれ補正量とを加算した回転量が、前記バックラッシュの最大値よりも大きくなる値に設定されていることが好ましい。
表示車の回転方向による位置ずれは、前述のとおり、輪列におけるバックラッシュが影響し、特に、表示車の歯車と、この歯車に噛み合う駆動車とのバックラッシュの影響が最も大きい。このため、前記バックラッシュによる表示車のズレを補正するためのバックラッシュ補正量は、前記表示車の歯車と駆動車とのバックラッシュに基づいて設定すればよい。また、バックラッシュ補正量は、部品の製造上の公差によるばらつきが生じる。したがって、バックラッシュ補正量は、バックラッシュの代表値(例えば、中央値、平均値、最頻値)に基づいて設定される。
指示ずれ補正量は、前述のとおり、部品の製造上の公差によるバックラッシュのばらつきを補正するものである。すなわち、駆動車を第二駆動方向に回転して表示車を第二方向に所定量回転した後、バックラッシュを補正するために、駆動車を第一駆動方向にバックラッシュ補正量だけ回転した場合、その時点で噛み合っている歯と歯のバックラッシュが公差によってバックラッシュ補正量よりも大きい時は、駆動車を第一駆動方向にバックラッシュ補正量だけ回転しても、表示車の歯に当たらず、表示車の位置ずれを修正できない可能性がある。そこで、バックラッシュ補正量と加算した際に、バックラッシュの最大値よりも大きくなる値として指示ずれ補正量を設定し、バックラッシュ補正量に指示ずれ補正量を加算した量だけ駆動車を第一方向に回転することで、バックラッシュの公差の影響を排除して、確実にバックラッシュによる表示車の位置ずれを補正できる。バックラッシュを駆動車の駆動パルス数(発数)で示す場合に、例えば、バックラッシュ補正量が4発、バックラッシュの最大値が6.2発であれば、指示ずれ補正量は、3発以上であればよく、例えば4発に設定される。
本発明では、第二回転処理を実行した際に、表示車の表示を修正するために必要な修正量に、指示ずれ補正量を加算した回転量で、前記表示車の歯車に噛み合う駆動車を第二駆動方向に回転しているので、表示車は修正後の目標位置から更に第二方向にオーバーランして回転する。
その後、制御部は、バックラッシュ補正量と指示ずれ補正量とを加算した回転量で前記駆動車を第一駆動方向に回転している。ここで、第二駆動方向に回転した駆動車の位置は、第一駆動方向に回転している駆動車に対してバックラッシュ分だけずれているが、前記バックラッシュ補正量だけ第一駆動方向に回転することで、バックラッシュ分のずれが補正される。さらに、駆動車は、第一駆動方向に指示ずれ補正量だけ回転するため、表示車を第一方向に回転して修正後の目標位置に戻すことができる。したがって、第二回転処理による表示車の位置を、第一回転処理による表示車の位置に確実に合わせることができる。さらに、指示ずれ補正量を、バックラッシュ補正量と指示ずれ補正量とを加算した回転量がバックラッシュの最大値よりも大きくなる値に設定しているので、バックラッシュがばらついていても、指示ずれ補正量によって、表示車を第一方向および第二方向に確実に回転できる。
指示ずれ補正量は、前述のとおり、部品の製造上の公差によるバックラッシュのばらつきを補正するものである。すなわち、駆動車を第二駆動方向に回転して表示車を第二方向に所定量回転した後、バックラッシュを補正するために、駆動車を第一駆動方向にバックラッシュ補正量だけ回転した場合、その時点で噛み合っている歯と歯のバックラッシュが公差によってバックラッシュ補正量よりも大きい時は、駆動車を第一駆動方向にバックラッシュ補正量だけ回転しても、表示車の歯に当たらず、表示車の位置ずれを修正できない可能性がある。そこで、バックラッシュ補正量と加算した際に、バックラッシュの最大値よりも大きくなる値として指示ずれ補正量を設定し、バックラッシュ補正量に指示ずれ補正量を加算した量だけ駆動車を第一方向に回転することで、バックラッシュの公差の影響を排除して、確実にバックラッシュによる表示車の位置ずれを補正できる。バックラッシュを駆動車の駆動パルス数(発数)で示す場合に、例えば、バックラッシュ補正量が4発、バックラッシュの最大値が6.2発であれば、指示ずれ補正量は、3発以上であればよく、例えば4発に設定される。
本発明では、第二回転処理を実行した際に、表示車の表示を修正するために必要な修正量に、指示ずれ補正量を加算した回転量で、前記表示車の歯車に噛み合う駆動車を第二駆動方向に回転しているので、表示車は修正後の目標位置から更に第二方向にオーバーランして回転する。
その後、制御部は、バックラッシュ補正量と指示ずれ補正量とを加算した回転量で前記駆動車を第一駆動方向に回転している。ここで、第二駆動方向に回転した駆動車の位置は、第一駆動方向に回転している駆動車に対してバックラッシュ分だけずれているが、前記バックラッシュ補正量だけ第一駆動方向に回転することで、バックラッシュ分のずれが補正される。さらに、駆動車は、第一駆動方向に指示ずれ補正量だけ回転するため、表示車を第一方向に回転して修正後の目標位置に戻すことができる。したがって、第二回転処理による表示車の位置を、第一回転処理による表示車の位置に確実に合わせることができる。さらに、指示ずれ補正量を、バックラッシュ補正量と指示ずれ補正量とを加算した回転量がバックラッシュの最大値よりも大きくなる値に設定しているので、バックラッシュがばらついていても、指示ずれ補正量によって、表示車を第一方向および第二方向に確実に回転できる。
本発明の電子時計において、前記制御部は、前記第一回転処理および前記第二回転処理の終了後、前記駆動車を、前記第二駆動方向に、前記バックラッシュ補正量の半分の回転量で回転させることが好ましい。
本発明によれば、第一回転処理や第二回転処理の終了後、駆動車を第二駆動方向に、バックラッシュ補正量の半分の回転量で回転させるため、駆動車の歯は、表示車の歯車の各歯のほぼ中間位置に配置される。
駆動車が表示車の歯車に噛み合った状態で静止している場合に、電子時計に衝撃が加わると、表示車は最大でバックラッシュ分だけ移動する可能性があり、表示位置のずれが大きくなる。
これに対し、本発明では、駆動車の歯が、表示車の歯車の各歯の中間位置に配置されているので、各歯間の隙間はバックラッシュの約半分となる。このため、電子時計に衝撃が加わった際に、表示車がどちらの方向に回転しても位置ずれを小さくできる。
駆動車が表示車の歯車に噛み合った状態で静止している場合に、電子時計に衝撃が加わると、表示車は最大でバックラッシュ分だけ移動する可能性があり、表示位置のずれが大きくなる。
これに対し、本発明では、駆動車の歯が、表示車の歯車の各歯の中間位置に配置されているので、各歯間の隙間はバックラッシュの約半分となる。このため、電子時計に衝撃が加わった際に、表示車がどちらの方向に回転しても位置ずれを小さくできる。
本発明の電子時計において、操作手段を有し、前記制御部は、前記第一の表示車または前記第二の表示車の基準位置を修正する基準位置修正モードを実行可能であり、前記基準位置修正モードでは、前記両方向駆動部は、前記操作手段の操作に基づいて前記第一回転処理および前記第二回転処理を実行して前記表示車の基準位置を修正することが好ましい。
本発明によれば、表示車の基準位置を修正する基準位置修正モードを備えているため、各表示車において各表示窓に表示される数字の表示位置を、ユーザーがリューズやボタンなどの操作手段を操作することで修正することができる。このため、表示窓においてユーザーが希望する位置に情報を表示するように微調整することができ、電子時計の使い勝手も向上できる。
また、基準位置を修正する際に、第一回転処理および第二回転処理を実行できるので、一方向のみに表示車を回転する場合に比べて、基準位置を迅速に修正できる。また、この基準位置の修正時にも、第一回転処理および第二回転処理を実行するため、表示車を第一方向に回転して基準位置を修正した場合と、第二方向に回転して修正した場合とでバックラッシュの影響でずれることを防止できる。したがって、第一方向および第二方向のどちらの方向に表示車を回転した場合でも、同じ基準位置に修正することができる。
また、基準位置を修正する際に、第一回転処理および第二回転処理を実行できるので、一方向のみに表示車を回転する場合に比べて、基準位置を迅速に修正できる。また、この基準位置の修正時にも、第一回転処理および第二回転処理を実行するため、表示車を第一方向に回転して基準位置を修正した場合と、第二方向に回転して修正した場合とでバックラッシュの影響でずれることを防止できる。したがって、第一方向および第二方向のどちらの方向に表示車を回転した場合でも、同じ基準位置に修正することができる。
本発明の電子時計において、前記第一の駆動部は、前記第一の表示車を前記第一方向および前記第二方向に回転可能に構成された両方向駆動部であり、前記第二の駆動部は、前記第二の表示車を前記第一方向および前記第二方向に回転可能に構成された前記両方向駆動部であり、前記制御部は、前記第一の表示車および前記第二の表示車で表示されている日付を現在の日付に修正する場合に、前記第一の表示車および前記第二の表示車をそれぞれ修正量が小さい修正方向を判定し、前記修正方向が前記第一方向の場合は前記第一回転処理を実行し、前記修正方向が前記第二方向の場合は前記第二回転処理を実行することが好ましい。
本発明によれば、第一の表示車および第二の表示車を回転して現在の日付に修正する場合に、修正量が小さい方向に回転できるので、第一の表示車や第二の表示車を修正する際の消費電力を低減でき、修正時間も短縮できる。
本発明の電子時計において、前記第一の駆動部は、第一のステッピングモーターと、第一の輪列とを備えた前記両方向駆動部であり、前記第二の駆動部は、第二のステッピングモーターと、第二の輪列とを備えた前記両方向駆動部であり、前記制御部は、前記第一および第二のステッピングモーターに駆動パルスを出力して前記第一回転処理および前記第二回転処理を実行することが好ましい。
本発明によれば、制御部は、前記ステッピングモーターへの駆動パルスの出力数を制御することで、前記第一回転処理および第二回転処理を実行可能であるため、容易に制御できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明において、電子時計1を腕に装着した際、腕に接触する面側(電子時計1の裏蓋側)を電子時計1の裏面側、その反対面側(電子時計1のカバーガラス側)を電子時計1の表面側と称する。
電子時計1は、図1に示すように、時針11、分針12、秒針13、文字板16、一位日車21、十位日車22を備える。
文字板16は、一位日車21および十位日車22の表面側に配置され、第一の表示窓である日窓17と、第二の表示窓である日窓18とが形成されている。そして、日窓17から日付の一の位を表示する一位日車21が本発明の第一の表示車であり、日窓18から日付の十の位を表示する十位日車22が本発明の第二の表示車である。
電子時計1は、外装ケース19と、外装ケース19内に収容されたムーブメント10(図2参照)とで概略構成され、ユーザーが腕に装着して使用する腕時計タイプとされている。電子時計1は、操作手段としてリューズ5と、Aボタン6、Bボタン7とを備えている。
以下の説明において、電子時計1を腕に装着した際、腕に接触する面側(電子時計1の裏蓋側)を電子時計1の裏面側、その反対面側(電子時計1のカバーガラス側)を電子時計1の表面側と称する。
電子時計1は、図1に示すように、時針11、分針12、秒針13、文字板16、一位日車21、十位日車22を備える。
文字板16は、一位日車21および十位日車22の表面側に配置され、第一の表示窓である日窓17と、第二の表示窓である日窓18とが形成されている。そして、日窓17から日付の一の位を表示する一位日車21が本発明の第一の表示車であり、日窓18から日付の十の位を表示する十位日車22が本発明の第二の表示車である。
電子時計1は、外装ケース19と、外装ケース19内に収容されたムーブメント10(図2参照)とで概略構成され、ユーザーが腕に装着して使用する腕時計タイプとされている。電子時計1は、操作手段としてリューズ5と、Aボタン6、Bボタン7とを備えている。
図2は、ムーブメント10を示す。一位日車21は、円板状に形成され、外周縁に沿って、0〜9の数字が反時計回りの順で表示されている。このため、一位日車21は、通常の日付変更時には、図2において時計回りに36度回転することで、一日分(例えば、「6」から「7」)の日付を変更する。
十位日車22は、円板状に形成され、外周縁に沿って、0〜3の数字が時計回りの順で表示されている。このため、十位日車22は、通常の日付変更時には、10日毎つまり一位日車21の表示が「9」から「0」に変更されるタイミングと、月末から翌月の1日に変更されるタイミングで、図2において反時計回りに90度(2月末日から3月1日に変更される場合は180度)回転することで、日付の十の位を変更する。
なお、一位日車21は、表示する数字の数が十位日車22よりも多いため、一位日車21の直径は、十位日車22の直径よりも大きい。
そして、文字板16の日窓17,18は、図1にも示すように、一位日車21の回転中心と十位日車22の回転中心とを結ぶ線上に位置している。このため、一位日車21および十位日車22で隣り合って並ぶ位置に表示されている数字が、日窓17,18から表示される。
本実施形態では、日窓17,18は、文字板16に平面矩形状の1つの貫通孔を形成し、この貫通孔に窓枠20を取り付けることで形成されている。窓枠20は、後述する図8に示すように、日窓17を区画する第一窓枠201と、日窓18を区画する第二窓枠202とが一体化されたものである。第一窓枠201および第二窓枠202は、それぞれ矩形枠状に形成されており、日窓17、18を平面矩形状に区画している。また、日窓17、18の間は、第一窓枠201、第二窓枠202の2つの枠材が並設されるため、図2に示す一位日車21、十位日車22の外周縁を覆っており、日窓17、18から日車21、22の外周縁が露出しないように構成されている。
なお、日窓17、18は、文字板16に2つの貫通孔を形成し、2つの窓枠をそれぞれ取り付けて形成してもよいし、窓枠を設けずに貫通孔を日窓17、18として用いてもよい。また、日窓17、18の平面形状も矩形に限定されず、円形や楕円形などでもよく、文字板16のデザイン等に応じて設定すればよい。
十位日車22は、円板状に形成され、外周縁に沿って、0〜3の数字が時計回りの順で表示されている。このため、十位日車22は、通常の日付変更時には、10日毎つまり一位日車21の表示が「9」から「0」に変更されるタイミングと、月末から翌月の1日に変更されるタイミングで、図2において反時計回りに90度(2月末日から3月1日に変更される場合は180度)回転することで、日付の十の位を変更する。
なお、一位日車21は、表示する数字の数が十位日車22よりも多いため、一位日車21の直径は、十位日車22の直径よりも大きい。
そして、文字板16の日窓17,18は、図1にも示すように、一位日車21の回転中心と十位日車22の回転中心とを結ぶ線上に位置している。このため、一位日車21および十位日車22で隣り合って並ぶ位置に表示されている数字が、日窓17,18から表示される。
本実施形態では、日窓17,18は、文字板16に平面矩形状の1つの貫通孔を形成し、この貫通孔に窓枠20を取り付けることで形成されている。窓枠20は、後述する図8に示すように、日窓17を区画する第一窓枠201と、日窓18を区画する第二窓枠202とが一体化されたものである。第一窓枠201および第二窓枠202は、それぞれ矩形枠状に形成されており、日窓17、18を平面矩形状に区画している。また、日窓17、18の間は、第一窓枠201、第二窓枠202の2つの枠材が並設されるため、図2に示す一位日車21、十位日車22の外周縁を覆っており、日窓17、18から日車21、22の外周縁が露出しないように構成されている。
なお、日窓17、18は、文字板16に2つの貫通孔を形成し、2つの窓枠をそれぞれ取り付けて形成してもよいし、窓枠を設けずに貫通孔を日窓17、18として用いてもよい。また、日窓17、18の平面形状も矩形に限定されず、円形や楕円形などでもよく、文字板16のデザイン等に応じて設定すればよい。
図3に示すように、一位日車21は、第一歯車211と、前記第一歯車211に取り付けられた第一日板212とを備える。前記0〜9までの数字は、第一日板212に印刷などで表示されている。また、十位日車22は、第二歯車221と、前記第二歯車221に取り付けられた第二日板222とを備える。前記0〜3までの数字は、第二日板222に印刷などで表示されている。
[第一の駆動部]
次に、一位日車21を回転させる第一の駆動部である一位日車駆動部30について説明する。一位日車駆動部30は、一位日車21を第一方向および第二方向の両方向に駆動可能な両方向駆動部である。
図3に示すように、一位日車駆動部30は、第一のステッピングモーターである第一モーター31と、第一の輪列32とを備える。第一モーター31はローター311を備え、ローター311はローターかな312を有する。
第一の輪列32は、ローターかな312に噛合する第一中間車321と、第一中間車321のカナ321Aに噛合する第二中間車322と、第二中間車322のカナ322Aに噛合する第三中間車323とを備える。そして、第三中間車323のカナ323Aが、一位日車21の第一歯車211に噛合する。したがって、第一モーター31の駆動力が第一の輪列32を介して一位日車21に伝達される。
ここで、一位日車21が時計回りに回転する方向を第一方向C1とし、反時計回りに回転する方向を第二方向C2とする。また、第一モーター31のローター311および第一の輪列32の各中間車321、322、323において、一位日車21を時計回りに回転する方向を第一駆動方向C3とし、逆方向を第二駆動方向C4とする。第一モーター31において、ローター311を第一駆動方向C3に駆動する方向が正回転駆動(正転)であり、第二駆動方向C4に駆動する方向が逆回転駆動(逆転)であり、正転のほうが逆転に比べて低消費電力で駆動できるように構成されている。
次に、一位日車21を回転させる第一の駆動部である一位日車駆動部30について説明する。一位日車駆動部30は、一位日車21を第一方向および第二方向の両方向に駆動可能な両方向駆動部である。
図3に示すように、一位日車駆動部30は、第一のステッピングモーターである第一モーター31と、第一の輪列32とを備える。第一モーター31はローター311を備え、ローター311はローターかな312を有する。
第一の輪列32は、ローターかな312に噛合する第一中間車321と、第一中間車321のカナ321Aに噛合する第二中間車322と、第二中間車322のカナ322Aに噛合する第三中間車323とを備える。そして、第三中間車323のカナ323Aが、一位日車21の第一歯車211に噛合する。したがって、第一モーター31の駆動力が第一の輪列32を介して一位日車21に伝達される。
ここで、一位日車21が時計回りに回転する方向を第一方向C1とし、反時計回りに回転する方向を第二方向C2とする。また、第一モーター31のローター311および第一の輪列32の各中間車321、322、323において、一位日車21を時計回りに回転する方向を第一駆動方向C3とし、逆方向を第二駆動方向C4とする。第一モーター31において、ローター311を第一駆動方向C3に駆動する方向が正回転駆動(正転)であり、第二駆動方向C4に駆動する方向が逆回転駆動(逆転)であり、正転のほうが逆転に比べて低消費電力で駆動できるように構成されている。
[第二の駆動部]
次に、十位日車22を回転させる第二の駆動部である十位日車駆動部40について説明する。十位日車駆動部40は、十位日車22を第一方向および第二方向の両方向に駆動可能な両方向駆動部である。
図3に示すように、十位日車駆動部40は、第二のステッピングモーターである第二モーター41と、第二の輪列42とを備える。第二モーター41はローター411を備え、ローター411はローターかな412を有する。
第二の輪列42は、ローターかな412に噛合する第一中間車421と、第一中間車421のカナ421Aに噛合する第二中間車422と、第二中間車422のカナ422Aに噛合する第三中間車423とを備える。そして、第三中間車423のカナ423Aが、十位日車22の第二歯車221に噛合する。したがって、第二モーター41の駆動力が第二の輪列42を介して十位日車22に伝達される。
ここで、十位日車22が反時計回りに回転する方向を第一方向D1とし、時計回りに回転する方向を第二方向D2とする。また、第二モーター41のローター411および第二の輪列42の各中間車421、422、423において、十位日車22を反時計回りに回転する方向を第一駆動方向D3とし、逆方向を第二駆動方向D4とする。第二モーター41においても、ローター411を第一駆動方向D3に駆動する方向が正回転駆動(正転)であり、第二駆動方向D4に駆動する方向が逆回転駆動(逆転)であり、正転のほうが逆転に比べて低消費電力で駆動できるように構成されている。
次に、十位日車22を回転させる第二の駆動部である十位日車駆動部40について説明する。十位日車駆動部40は、十位日車22を第一方向および第二方向の両方向に駆動可能な両方向駆動部である。
図3に示すように、十位日車駆動部40は、第二のステッピングモーターである第二モーター41と、第二の輪列42とを備える。第二モーター41はローター411を備え、ローター411はローターかな412を有する。
第二の輪列42は、ローターかな412に噛合する第一中間車421と、第一中間車421のカナ421Aに噛合する第二中間車422と、第二中間車422のカナ422Aに噛合する第三中間車423とを備える。そして、第三中間車423のカナ423Aが、十位日車22の第二歯車221に噛合する。したがって、第二モーター41の駆動力が第二の輪列42を介して十位日車22に伝達される。
ここで、十位日車22が反時計回りに回転する方向を第一方向D1とし、時計回りに回転する方向を第二方向D2とする。また、第二モーター41のローター411および第二の輪列42の各中間車421、422、423において、十位日車22を反時計回りに回転する方向を第一駆動方向D3とし、逆方向を第二駆動方向D4とする。第二モーター41においても、ローター411を第一駆動方向D3に駆動する方向が正回転駆動(正転)であり、第二駆動方向D4に駆動する方向が逆回転駆動(逆転)であり、正転のほうが逆転に比べて低消費電力で駆動できるように構成されている。
[電子時計の回路構成]
図4は、電子時計1の回路構成を示すブロック図である。
電子時計1は、操作検出部51、Aボタンスイッチ52、Bボタンスイッチ53、受信制御部54、計時部55、記憶部56、一位日車駆動部30、十位日車駆動部40、秒針駆動部57、時分針駆動部58、制御部60を備えている。
操作検出部51は、リューズ5の操作を検出するスイッチであり、リューズ5の引き出し位置(例えば、0段位置、1段位置、2段位置)と、リューズ5の回転方向および回転操作量とを検出可能に構成されている。したがって、リューズ5は、引出位置、回転方向、回転量を電気的に検出できるいわゆる電子式リューズである。
Aボタンスイッチ52、Bボタンスイッチ53は、使用者によってAボタン6、Bボタン7が押されたことを検出し、検出信号を制御部60に出力するスイッチである。
したがって、本実施形態では、リューズ5、Aボタン6、Bボタン7によって操作手段が構成され、操作検出部51、Aボタンスイッチ52、Bボタンスイッチ53によって操作手段の操作を検出する操作検出手段が構成される。
図4は、電子時計1の回路構成を示すブロック図である。
電子時計1は、操作検出部51、Aボタンスイッチ52、Bボタンスイッチ53、受信制御部54、計時部55、記憶部56、一位日車駆動部30、十位日車駆動部40、秒針駆動部57、時分針駆動部58、制御部60を備えている。
操作検出部51は、リューズ5の操作を検出するスイッチであり、リューズ5の引き出し位置(例えば、0段位置、1段位置、2段位置)と、リューズ5の回転方向および回転操作量とを検出可能に構成されている。したがって、リューズ5は、引出位置、回転方向、回転量を電気的に検出できるいわゆる電子式リューズである。
Aボタンスイッチ52、Bボタンスイッチ53は、使用者によってAボタン6、Bボタン7が押されたことを検出し、検出信号を制御部60に出力するスイッチである。
したがって、本実施形態では、リューズ5、Aボタン6、Bボタン7によって操作手段が構成され、操作検出部51、Aボタンスイッチ52、Bボタンスイッチ53によって操作手段の操作を検出する操作検出手段が構成される。
電子時計1は、アンテナ8と、受信制御部54とを備える。アンテナ8は、時刻情報を含む電波を受信できるものであればよい。時刻情報を含む電波としては、GPS衛星信号と、標準電波信号と、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線信号とを例示できる。アンテナ8の種類は、受信する電波信号の種類に応じて設定すればよく、GPS衛星信号を受信する場合はリングアンテナや平面アンテナ(パッチアンテナ)等が利用できる。また、標準電波信号を受信する場合にはバーアンテナが利用でき、近距離無線信号を受信する場合にはチップアンテナ等が利用できる。
受信制御部54は、アンテナ8における電波の受信を制御する回路等で構成されている。受信制御部54の動作は制御部60で制御され、アンテナ8で受信した電波から取得した時刻情報を制御部60に出力する。
本実施形態では、アンテナ8として文字板16の外周に配置されるダイヤルリング内に収納されるリングアンテナが用いられ、受信制御部54は、GPS衛星信号を受信して時刻情報を出力するように構成されている。
受信制御部54は、アンテナ8における電波の受信を制御する回路等で構成されている。受信制御部54の動作は制御部60で制御され、アンテナ8で受信した電波から取得した時刻情報を制御部60に出力する。
本実施形態では、アンテナ8として文字板16の外周に配置されるダイヤルリング内に収納されるリングアンテナが用いられ、受信制御部54は、GPS衛星信号を受信して時刻情報を出力するように構成されている。
計時部55は、水晶振動子の発振信号を分周して生成される基準信号を用いて時刻データを更新する。
記憶部56は、後述する基準位置設定部63によって調整された一位日車21、十位日車22の基準位置を記憶する。
記憶部56は、後述する基準位置設定部63によって調整された一位日車21、十位日車22の基準位置を記憶する。
秒針駆動部57は、図示略のステッピングモーターおよび輪列によって構成され、制御部60から入力される駆動パルスによってステッピングモーターを駆動することで秒針13を移動するものである。
時分針駆動部58は、ステッピングモーターおよび輪列によって構成され、制御部60から入力される駆動パルスによってステッピングモーターを駆動することで分針12および時針11を移動するものである。
時分針駆動部58は、ステッピングモーターおよび輪列によって構成され、制御部60から入力される駆動パルスによってステッピングモーターを駆動することで分針12および時針11を移動するものである。
[制御部]
制御部60は、操作判定部61と、モード設定部62と、基準位置設定部63と、一位日車駆動制御部64と、十位日車駆動制御部65と、秒針駆動制御部66と、時分針駆動制御部67とを備えている。
操作判定部61は、操作検出部51やAボタンスイッチ52、Bボタンスイッチ53から出力される検出信号に基づいて、使用者によってリューズ5やAボタン6、Bボタン7がどのように操作されたかを判定する。具体的には、操作判定部61は、リューズ5の引き出し位置(0段位置、1段位置、2段位置のいずれかに引き出されたか)と、リューズ5の回転方向および回転量と、各ボタン6,7の押し操作を判定する。
制御部60は、操作判定部61と、モード設定部62と、基準位置設定部63と、一位日車駆動制御部64と、十位日車駆動制御部65と、秒針駆動制御部66と、時分針駆動制御部67とを備えている。
操作判定部61は、操作検出部51やAボタンスイッチ52、Bボタンスイッチ53から出力される検出信号に基づいて、使用者によってリューズ5やAボタン6、Bボタン7がどのように操作されたかを判定する。具体的には、操作判定部61は、リューズ5の引き出し位置(0段位置、1段位置、2段位置のいずれかに引き出されたか)と、リューズ5の回転方向および回転量と、各ボタン6,7の押し操作を判定する。
モード設定部62は、操作判定部61で判定された操作に応じて、制御部60の動作モードを設定する。例えば、リューズ5の0段位置において、Aボタン6が所定時間以上押された場合には、モード設定部62は、受信制御部54を作動する受信モードに設定する。
また、リューズ5が2段位置に引き出され、Aボタン6が押された場合は、モード設定部62は、基準位置設定部63によって、一位日車21、十位日車22の基準位置合わせを行う基準位置修正モードに設定する。
また、リューズ5が2段位置に引き出され、Aボタン6が押された場合は、モード設定部62は、基準位置設定部63によって、一位日車21、十位日車22の基準位置合わせを行う基準位置修正モードに設定する。
基準位置設定部63は、基準位置修正モードに設定されると作動され、一位日車21、十位日車22の基準位置合わせ処理を実行する。基準位置合わせ処理は、一位日車21を日窓17から「1」が表示される基準位置に移動し、十位日車22を日窓18から「0」が表示される基準位置に移動した後、リューズ5の操作によって微調整するものであり、詳細は後述する。
一位日車駆動制御部64は、日付変更時の通常の日送り時(通常日送り処理時)と、時刻情報取得時やパワーセーブモードからの復帰時に表示されている日付を現在の日付に変更するための日送り時(現在日修正処理時)と、基準位置合わせ処理時とに、第一モーター31に対して駆動パルスを出力し、一位日車21を第一方向C1または第二方向C2に所定角度回転する。本実施形態では、一位日車駆動制御部64が第一モーター31に102発の正転用の駆動パルスを出力すると、一位日車21が36度回転して1日分送られるように設定されている。
十位日車駆動制御部65は、一位日車駆動制御部64と同様に、通常日送り処理時と、現在日修正処理時と、基準位置合わせ処理時とに、第二モーター41に対して駆動パルスを出力し、十位日車22を第一方向D1または第二方向D2に所定角度回転する。本実施形態では、十位日車駆動制御部65が第二モーター41に198発の正転用の駆動パルスを出力すると、十位日車22が90度回転して十の位の数字が送られるように設定されている。
秒針駆動制御部66は、秒針駆動部57に対して駆動パルスを出力し、秒針13の駆動を制御する。時分針駆動制御部67は、時分針駆動部58に対して駆動パルスを出力し、分針12および時針11の駆動を制御する。
[制御部の日車駆動制御]
次に、一位日車駆動制御部64および十位日車駆動制御部65による一位日車21、十位日車22の駆動制御について説明する。なお、以下の説明において、第一モーター31および第二モーター41に入力する駆動パルス数を、ローター311やローター411を第一駆動方向C3、D3に回転する場合は「正転」+「パルス数」+「発」で表現し、第二駆動方向C4、D4に回転する場合は、「逆転」+「パルス数」+「発」で表現する。例えば、一位日車21を第一方向C1に回転するために2つの駆動パルスを入力した場合は、「正転2発」と表現する。
さらに、第一の輪列32および第二の輪列42において、互いに噛み合う2つの歯車のうち、駆動側の歯車を駆動車Aとし、被駆動側の歯車を歯車Bとする。第一の輪列32および第二の輪列42において、一位日車21、十位日車22の回転方向の違いによる位置ずれの主要な要因は、第一歯車211、第二歯車221と、カナ323A、423Aとのバックラッシュである。このため、以下の説明で、駆動車Aはカナ323A、423Aであり、歯車Bは第一歯車211、第二歯車221として説明する。また、駆動車Aをバックラッシュ分回転させるために必要な駆動パルスをバックラッシュ補正パルスと表現する。
次に、一位日車駆動制御部64および十位日車駆動制御部65による一位日車21、十位日車22の駆動制御について説明する。なお、以下の説明において、第一モーター31および第二モーター41に入力する駆動パルス数を、ローター311やローター411を第一駆動方向C3、D3に回転する場合は「正転」+「パルス数」+「発」で表現し、第二駆動方向C4、D4に回転する場合は、「逆転」+「パルス数」+「発」で表現する。例えば、一位日車21を第一方向C1に回転するために2つの駆動パルスを入力した場合は、「正転2発」と表現する。
さらに、第一の輪列32および第二の輪列42において、互いに噛み合う2つの歯車のうち、駆動側の歯車を駆動車Aとし、被駆動側の歯車を歯車Bとする。第一の輪列32および第二の輪列42において、一位日車21、十位日車22の回転方向の違いによる位置ずれの主要な要因は、第一歯車211、第二歯車221と、カナ323A、423Aとのバックラッシュである。このため、以下の説明で、駆動車Aはカナ323A、423Aであり、歯車Bは第一歯車211、第二歯車221として説明する。また、駆動車Aをバックラッシュ分回転させるために必要な駆動パルスをバックラッシュ補正パルスと表現する。
本実施形態では、第一の輪列32における駆動車Aと歯車Bとのバックラッシュのバラツキ(公差)は、バックラッシュを第一モーター31の駆動パルス数に換算して表すと、バックラッシュの最小値は2.9発、最大値は6.0発、代表値(平均値)は4.2発である。このため、一位日車駆動部30におけるバックラッシュ補正量は、前記代表値以下で最も大きなパルス数である4発に設定した。このため、駆動車Aと歯車Bとがかみ合った状態で、バックラッシュ補正量の半分の数(2発)の駆動パルスを第一モーター31に入力すると、駆動車Aの歯は、歯車Bの歯面間のほぼ中間位置に移動することになる。
同様に、第二の輪列42におけるバックラッシュの最小値4.3発、最大値は7.3発、代表値(平均値)は6.4発である。このため、十位日車駆動部40におけるバックラッシュ補正量は6発に設定した。このため、駆動車Aと歯車Bとがかみ合った状態で、バックラッシュ補正量の半分の数(3発)の駆動パルスを第二モーター41に入力すると、駆動車Aの歯は、歯車Bの歯面間のほぼ中間位置に移動することになる。
同様に、第二の輪列42におけるバックラッシュの最小値4.3発、最大値は7.3発、代表値(平均値)は6.4発である。このため、十位日車駆動部40におけるバックラッシュ補正量は6発に設定した。このため、駆動車Aと歯車Bとがかみ合った状態で、バックラッシュ補正量の半分の数(3発)の駆動パルスを第二モーター41に入力すると、駆動車Aの歯は、歯車Bの歯面間のほぼ中間位置に移動することになる。
[1−1.通常日送り処理:一位日車]
一位日車駆動制御部64は、毎日の日付変更時に、一位日車21を第一方向C1に一日分(36度)回転するための駆動制御を実行する。第一の輪列32において、駆動側の駆動車A(例えばカナ323A)と、被駆動側の歯車B(例えば第一歯車211)とは、図5Aに示すように、回転前の静止状態では各歯面間に所定の隙間が設けられている。このため、一位日車駆動制御部64は、駆動車Aの歯A1が歯車Bの歯B1に当接する位置まで駆動車Aを回転する駆動パルスを第一モーター31に出力する。本実施形態では、駆動車Aを第一駆動方向C3に駆動させる正転2発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを出力する。
次に、一位日車駆動制御部64は、図5Bに示すように、駆動車Aが歯車Bに当接した状態から、一位日車21を一日分送るために、正転102発の駆動パルスを出力する。これにより、駆動車Aは第一駆動方向C3に回転し、一位日車21は第一方向C1に一日分(36度)回転する。
次に、一位日車駆動制御部64は、駆動車Aおよび歯車Bの各歯面間に所定の隙間が確保されるように、逆転2発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。このため、駆動車Aは、第二駆動方向C4にバックラッシュの約半分の角度で回転し、駆動車Aの歯A2は歯車Bの各歯B2,B3の中間位置に移動し、各歯面間の隙間がほぼ均等となる。このため、電子時計1に衝撃が加わって一位日車21が移動しても、駆動車Aが歯車Bに当接する位置までしか移動しないので、衝撃時の一位日車21の位置ずれを最小限に抑えることができる。
一位日車駆動制御部64は、毎日の日付変更時に、一位日車21を第一方向C1に一日分(36度)回転するための駆動制御を実行する。第一の輪列32において、駆動側の駆動車A(例えばカナ323A)と、被駆動側の歯車B(例えば第一歯車211)とは、図5Aに示すように、回転前の静止状態では各歯面間に所定の隙間が設けられている。このため、一位日車駆動制御部64は、駆動車Aの歯A1が歯車Bの歯B1に当接する位置まで駆動車Aを回転する駆動パルスを第一モーター31に出力する。本実施形態では、駆動車Aを第一駆動方向C3に駆動させる正転2発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを出力する。
次に、一位日車駆動制御部64は、図5Bに示すように、駆動車Aが歯車Bに当接した状態から、一位日車21を一日分送るために、正転102発の駆動パルスを出力する。これにより、駆動車Aは第一駆動方向C3に回転し、一位日車21は第一方向C1に一日分(36度)回転する。
次に、一位日車駆動制御部64は、駆動車Aおよび歯車Bの各歯面間に所定の隙間が確保されるように、逆転2発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。このため、駆動車Aは、第二駆動方向C4にバックラッシュの約半分の角度で回転し、駆動車Aの歯A2は歯車Bの各歯B2,B3の中間位置に移動し、各歯面間の隙間がほぼ均等となる。このため、電子時計1に衝撃が加わって一位日車21が移動しても、駆動車Aが歯車Bに当接する位置までしか移動しないので、衝撃時の一位日車21の位置ずれを最小限に抑えることができる。
[1−2.通常日送り処理:十位日車]
十位日車駆動制御部65は、毎日の日付変更時において、十位の日付が変更される場合、つまり9日から10日に変更する場合と、19日から20日に変更する場合と、29日から30日に変更する場合と、月末の日付から1日に変更する場合とに、十位日車22を第一方向D1に十日分(90度)回転するための駆動制御を実行する。なお、2月末日から3月1日に変更する場合のみ、十位日車22を180度回転する。
十位日車駆動制御部65の駆動制御は、一位日車駆動制御部64による駆動制御と同様であるため、図示を略し、簡略して説明する。すなわち、駆動側の駆動車A(例えばカナ423A)と、被駆動側の歯車B(例えば第二歯車221)とは、回転前の静止状態では各歯面間に所定の隙間が設けられているため、十位日車駆動制御部65はバックラッシュ補正量の半分である正転3発を第二モーター41に出力した後、正転198発の駆動パルスを出力して十位日車22を第一方向D1に90度回転させる。十位日車22が90度回転したら、第二方向D2にバックラッシュ補正量の半分である逆転3発の駆動パルスを第二モーター41に出力し、駆動車Aを第二駆動方向D4に回転させ、駆動車Aの歯を歯車Bの各歯面間に位置させる。このため、電子時計1に衝撃が加わって十位日車22が移動しても、駆動車Aが歯車Bに当接する位置までしか移動しないので、衝撃時の十位日車22の位置ずれも最小限に抑えることができる。
十位日車駆動制御部65は、毎日の日付変更時において、十位の日付が変更される場合、つまり9日から10日に変更する場合と、19日から20日に変更する場合と、29日から30日に変更する場合と、月末の日付から1日に変更する場合とに、十位日車22を第一方向D1に十日分(90度)回転するための駆動制御を実行する。なお、2月末日から3月1日に変更する場合のみ、十位日車22を180度回転する。
十位日車駆動制御部65の駆動制御は、一位日車駆動制御部64による駆動制御と同様であるため、図示を略し、簡略して説明する。すなわち、駆動側の駆動車A(例えばカナ423A)と、被駆動側の歯車B(例えば第二歯車221)とは、回転前の静止状態では各歯面間に所定の隙間が設けられているため、十位日車駆動制御部65はバックラッシュ補正量の半分である正転3発を第二モーター41に出力した後、正転198発の駆動パルスを出力して十位日車22を第一方向D1に90度回転させる。十位日車22が90度回転したら、第二方向D2にバックラッシュ補正量の半分である逆転3発の駆動パルスを第二モーター41に出力し、駆動車Aを第二駆動方向D4に回転させ、駆動車Aの歯を歯車Bの各歯面間に位置させる。このため、電子時計1に衝撃が加わって十位日車22が移動しても、駆動車Aが歯車Bに当接する位置までしか移動しないので、衝撃時の十位日車22の位置ずれも最小限に抑えることができる。
[2.現在日修正処理]
現在日修正処理は、前述のとおり、パワーセーブモードからの復帰時と、時刻情報を受信して日付表示を修正する場合に実行される。
例えば、電子時計1は、太陽電池等の発電手段と、この発電手段で発電した電力を蓄電する二次電池等の蓄電手段を備える場合、発電手段の発電が停止したり、蓄電手段の電圧が所定値未満に低下した場合に、計時部55による内部時刻の計時は継続し、各指針や日車の運針を停止するパワーセーブ機能を備えるものがある。この場合、発電手段での発電が再開したり、蓄電手段の電圧が所定値以上に上昇してパワーセーブモードが解除された場合に、電子時計1は運針を再開し、時針11、分針12、秒針13の位置を現在の時刻を指示する位置に早送りで修正し、一位日車21、十位日車22も現在の日に修正することがある。
また、電子時計1が各種の電波を受信することによって現在時刻を取得する場合に、例えば、日本からアメリカ合衆国に移動してアメリカ合衆国で現地時刻を受信し、現在日を表示日の1日前に修正する場合に、一位日車21、十位日車22を移動して現在の日に修正することもある。
なお、一位日車21および十位日車22の両方を移動する場合には、一位日車21および十位日車22を同時に移動してもよいが、消費電力が一時的に増大することを防止するために、一位日車21および十位日車22の一方を移動後、他方を移動することが好ましい。
現在日修正処理は、前述のとおり、パワーセーブモードからの復帰時と、時刻情報を受信して日付表示を修正する場合に実行される。
例えば、電子時計1は、太陽電池等の発電手段と、この発電手段で発電した電力を蓄電する二次電池等の蓄電手段を備える場合、発電手段の発電が停止したり、蓄電手段の電圧が所定値未満に低下した場合に、計時部55による内部時刻の計時は継続し、各指針や日車の運針を停止するパワーセーブ機能を備えるものがある。この場合、発電手段での発電が再開したり、蓄電手段の電圧が所定値以上に上昇してパワーセーブモードが解除された場合に、電子時計1は運針を再開し、時針11、分針12、秒針13の位置を現在の時刻を指示する位置に早送りで修正し、一位日車21、十位日車22も現在の日に修正することがある。
また、電子時計1が各種の電波を受信することによって現在時刻を取得する場合に、例えば、日本からアメリカ合衆国に移動してアメリカ合衆国で現地時刻を受信し、現在日を表示日の1日前に修正する場合に、一位日車21、十位日車22を移動して現在の日に修正することもある。
なお、一位日車21および十位日車22の両方を移動する場合には、一位日車21および十位日車22を同時に移動してもよいが、消費電力が一時的に増大することを防止するために、一位日車21および十位日車22の一方を移動後、他方を移動することが好ましい。
[2−1.現在日修正処理:一位日車]
表示日を現在日に修正するために、一位日車21の修正が必要な場合、一位日車駆動制御部64は、まず、一位日車21の回転角度つまり修正量が小さくなる修正方向を判定する。
[第一回転処理]
一位日車21を第一方向C1に回転したほうが回転角度が小さくなる場合と、一位日車21を180度回転する場合は、一位日車駆動制御部64は、一位日車21を第一方向C1に回転する駆動制御を実行する。なお、一位日車21を180度回転する場合、正転および逆転のいずれも回転角度は同じであるが、正転のほうが第一モーター31の消費電力が低いため、第一方向C1に回転する。
第一方向C1への回転処理は、1日分(36度)の回転駆動を、所定日数分の回転駆動に変更する点を除き、図5で説明した通常日送り処理と同じ処理である。
すなわち、一位日車駆動制御部64は、まず、駆動車Aの歯が歯車Bの歯に当接する位置まで駆動車Aを回転する正転2発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。次に、一位日車駆動制御部64は、一位日車21の表示を修正するために必要な修正量に相当する駆動パルスを出力する。例えば、一位日車21の表示を2日分だけ進めて修正する場合は、修正量は正転102発×2となるため、一位日車駆動制御部64は、正転204発の駆動パルスを出力する。
最後に、一位日車駆動制御部64は、逆転2発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第一モーター31に出力する。これにより、歯車Bは停止状態を維持し、駆動車Aは第二駆動方向C4にバックラッシュの半分の角度分回転し、駆動車Aの歯A2は歯車Bの各歯B2,B3間のほぼ中間位置に移動する。
表示日を現在日に修正するために、一位日車21の修正が必要な場合、一位日車駆動制御部64は、まず、一位日車21の回転角度つまり修正量が小さくなる修正方向を判定する。
[第一回転処理]
一位日車21を第一方向C1に回転したほうが回転角度が小さくなる場合と、一位日車21を180度回転する場合は、一位日車駆動制御部64は、一位日車21を第一方向C1に回転する駆動制御を実行する。なお、一位日車21を180度回転する場合、正転および逆転のいずれも回転角度は同じであるが、正転のほうが第一モーター31の消費電力が低いため、第一方向C1に回転する。
第一方向C1への回転処理は、1日分(36度)の回転駆動を、所定日数分の回転駆動に変更する点を除き、図5で説明した通常日送り処理と同じ処理である。
すなわち、一位日車駆動制御部64は、まず、駆動車Aの歯が歯車Bの歯に当接する位置まで駆動車Aを回転する正転2発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。次に、一位日車駆動制御部64は、一位日車21の表示を修正するために必要な修正量に相当する駆動パルスを出力する。例えば、一位日車21の表示を2日分だけ進めて修正する場合は、修正量は正転102発×2となるため、一位日車駆動制御部64は、正転204発の駆動パルスを出力する。
最後に、一位日車駆動制御部64は、逆転2発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第一モーター31に出力する。これにより、歯車Bは停止状態を維持し、駆動車Aは第二駆動方向C4にバックラッシュの半分の角度分回転し、駆動車Aの歯A2は歯車Bの各歯B2,B3間のほぼ中間位置に移動する。
[第二回転処理]
一位日車21を第二方向C2に回転したほうが修正量(回転角度)を小さくできる場合は、一位日車駆動制御部64は、図6に示すように、一位日車21を第二方向C2に所定の修正量だけ回転する駆動制御を実行する。
まず、一位日車駆動制御部64は、図6Aに示すように、駆動車Aの歯A1が歯車Bの歯B1に当接する位置まで駆動車Aを第二駆動方向C4に回転する逆転2発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第一モーター31に出力する。
次に、一位日車駆動制御部64は、図6Bに示すように、一位日車21を修正量だけ第二方向C2に送るための駆動パルス(逆転102発×所定日数)に、指示ずれを補正するための指示ずれ補正量(本実施形態では逆転4発)を加算した回転量の駆動パルスを第一モーター31に出力する。例えば、修正量が2日分の場合、一位日車駆動制御部64は、逆転102発×2+逆転4発=逆転208発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。このため、駆動車Aは第二駆動方向C4に回転し、歯車Bつまり一位日車21は、第二方向C2に2日分の角度(72度)と、指示ずれ補正量に対応する角度(36×4/102=約1.41度)だけ回転する。
一位日車21を第二方向C2に回転したほうが修正量(回転角度)を小さくできる場合は、一位日車駆動制御部64は、図6に示すように、一位日車21を第二方向C2に所定の修正量だけ回転する駆動制御を実行する。
まず、一位日車駆動制御部64は、図6Aに示すように、駆動車Aの歯A1が歯車Bの歯B1に当接する位置まで駆動車Aを第二駆動方向C4に回転する逆転2発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第一モーター31に出力する。
次に、一位日車駆動制御部64は、図6Bに示すように、一位日車21を修正量だけ第二方向C2に送るための駆動パルス(逆転102発×所定日数)に、指示ずれを補正するための指示ずれ補正量(本実施形態では逆転4発)を加算した回転量の駆動パルスを第一モーター31に出力する。例えば、修正量が2日分の場合、一位日車駆動制御部64は、逆転102発×2+逆転4発=逆転208発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。このため、駆動車Aは第二駆動方向C4に回転し、歯車Bつまり一位日車21は、第二方向C2に2日分の角度(72度)と、指示ずれ補正量に対応する角度(36×4/102=約1.41度)だけ回転する。
その後、一位日車駆動制御部64は、一位日車21を第一方向C1に回転するため、バックラッシュ補正量(正転4発)と、指示ずれ補正量(正転4発)とを加算した回転量(正転8発)の駆動パルスを第一モーター31に出力する。
これにより、図6Cに示すように、第二駆動方向C4に回転した状態で歯車Bの歯B2に当接していた駆動車Aの歯A2は、バックラッシュ補正量によって第一駆動方向C3に移動して歯車Bの歯B3にかみ合い、さらに指示ずれ補正量によって第一駆動方向C3に移動する。これにより、一位日車21も第一方向C1に回転する。
最後に、一位日車駆動制御部64は、第一回転処理と同様に、逆転2発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第一モーター31に出力する。これにより、図6Dに示すように、歯車Bは停止状態を維持し、駆動車Aは第二駆動方向C4にバックラッシュの半分の角度分回転し、駆動車Aの歯A2は歯車Bの各歯B2,B3間のほぼ中間位置に移動する。
これにより、図6Cに示すように、第二駆動方向C4に回転した状態で歯車Bの歯B2に当接していた駆動車Aの歯A2は、バックラッシュ補正量によって第一駆動方向C3に移動して歯車Bの歯B3にかみ合い、さらに指示ずれ補正量によって第一駆動方向C3に移動する。これにより、一位日車21も第一方向C1に回転する。
最後に、一位日車駆動制御部64は、第一回転処理と同様に、逆転2発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第一モーター31に出力する。これにより、図6Dに示すように、歯車Bは停止状態を維持し、駆動車Aは第二駆動方向C4にバックラッシュの半分の角度分回転し、駆動車Aの歯A2は歯車Bの各歯B2,B3間のほぼ中間位置に移動する。
[2−2.現在日修正処理:十位日車]
表示日を現在日に修正するために、十位日車22の修正が必要な場合、十位日車駆動制御部65は、一位日車駆動制御部64による一位日車21の修正処理が終了した場合、または、一位日車21の修正が不要な場合に作動され、まず、十位日車22の修正量(回転角度)が小さくなる回転方向を判定する。
[第一回転処理]
十位日車22を第一方向D1に回転したほうが修正量を小さくできる場合と、十位日車22を180度回転する場合は、十位日車駆動制御部65は、一位日車駆動制御部64による第一方向C1への回転処理と同様の処理を実行する。すなわち、十位日車駆動制御部65は、十位日車22を第一方向D1に現在日の表示に切り替えるための修正量だけ回転するための駆動制御を実行する。このため、十位日車22の現在日修正処理は、回転駆動が、10日分(90度)または20日分(180度)のいずれかである点を除き、通常日送り処理と同じ処理である。
すなわち、十位日車駆動制御部65は、まず、駆動車Aの歯が歯車Bの歯に当接する位置まで駆動車Aを回転する正転3発の駆動パルスを第二モーター41に出力する。次に、十位日車駆動制御部65は、十位日車22の表示を修正するために必要な修正量に相当する駆動パルスを出力する。修正量は、例えば、十位日車22の表示を10日分だけ進めて修正する場合は、修正量は正転198発となり、20日分だけ進める場合は、198発×2=正転396発となる。
最後に、十位日車駆動制御部65は、逆転3発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。これにより、歯車Bは停止状態を維持し、駆動車Aは第二駆動方向D4にバックラッシュの半分の角度分回転し、駆動車Aの歯は歯車Bの各歯間のほぼ中間位置に移動する。
表示日を現在日に修正するために、十位日車22の修正が必要な場合、十位日車駆動制御部65は、一位日車駆動制御部64による一位日車21の修正処理が終了した場合、または、一位日車21の修正が不要な場合に作動され、まず、十位日車22の修正量(回転角度)が小さくなる回転方向を判定する。
[第一回転処理]
十位日車22を第一方向D1に回転したほうが修正量を小さくできる場合と、十位日車22を180度回転する場合は、十位日車駆動制御部65は、一位日車駆動制御部64による第一方向C1への回転処理と同様の処理を実行する。すなわち、十位日車駆動制御部65は、十位日車22を第一方向D1に現在日の表示に切り替えるための修正量だけ回転するための駆動制御を実行する。このため、十位日車22の現在日修正処理は、回転駆動が、10日分(90度)または20日分(180度)のいずれかである点を除き、通常日送り処理と同じ処理である。
すなわち、十位日車駆動制御部65は、まず、駆動車Aの歯が歯車Bの歯に当接する位置まで駆動車Aを回転する正転3発の駆動パルスを第二モーター41に出力する。次に、十位日車駆動制御部65は、十位日車22の表示を修正するために必要な修正量に相当する駆動パルスを出力する。修正量は、例えば、十位日車22の表示を10日分だけ進めて修正する場合は、修正量は正転198発となり、20日分だけ進める場合は、198発×2=正転396発となる。
最後に、十位日車駆動制御部65は、逆転3発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。これにより、歯車Bは停止状態を維持し、駆動車Aは第二駆動方向D4にバックラッシュの半分の角度分回転し、駆動車Aの歯は歯車Bの各歯間のほぼ中間位置に移動する。
[第二回転処理]
十位日車22を第二方向D2に回転したほうが修正量を小さくできる場合は、十位日車駆動制御部65は、図6に示す一位日車21の第二回転処理と同様に、十位日車22を第二方向D2に所定の修正量だけ回転する駆動制御を実行する。
まず、十位日車駆動制御部65は、駆動車Aを第二駆動方向D4に回転する逆転3発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。
次に、十位日車駆動制御部65は、十位日車22を修正量だけ第二方向D2に送るための駆動パルス(逆転198発×所定数)に、指示ずれを補正するための指示ずれ補正量(逆転6発)を加算した回転量の駆動パルスを第二モーター41に出力する。
その後、十位日車駆動制御部65は、十位日車22を第一方向D1に回転するため、バックラッシュ補正量(正転6発)と、指示ずれ補正量(正転6発)とを加算した回転量(正転12発)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。
第二駆動方向D4に回転した状態で歯車Bの歯に当接していた駆動車Aの歯は、バックラッシュ補正量によって第一駆動方向D3に移動して歯車Bの歯にかみ合い、さらに指示ずれ補正量によって第一駆動方向D3に移動する。これにより、十位日車22も第一方向D1に回転する。
最後に、十位日車駆動制御部65は、逆転3発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。これにより、歯車Bは停止状態を維持し、駆動車Aは第二駆動方向D4にバックラッシュの半分の角度分回転し、駆動車Aの歯は歯車Bの各歯間のほぼ中間位置に移動する。
十位日車22を第二方向D2に回転したほうが修正量を小さくできる場合は、十位日車駆動制御部65は、図6に示す一位日車21の第二回転処理と同様に、十位日車22を第二方向D2に所定の修正量だけ回転する駆動制御を実行する。
まず、十位日車駆動制御部65は、駆動車Aを第二駆動方向D4に回転する逆転3発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。
次に、十位日車駆動制御部65は、十位日車22を修正量だけ第二方向D2に送るための駆動パルス(逆転198発×所定数)に、指示ずれを補正するための指示ずれ補正量(逆転6発)を加算した回転量の駆動パルスを第二モーター41に出力する。
その後、十位日車駆動制御部65は、十位日車22を第一方向D1に回転するため、バックラッシュ補正量(正転6発)と、指示ずれ補正量(正転6発)とを加算した回転量(正転12発)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。
第二駆動方向D4に回転した状態で歯車Bの歯に当接していた駆動車Aの歯は、バックラッシュ補正量によって第一駆動方向D3に移動して歯車Bの歯にかみ合い、さらに指示ずれ補正量によって第一駆動方向D3に移動する。これにより、十位日車22も第一方向D1に回転する。
最後に、十位日車駆動制御部65は、逆転3発(バックラッシュ補正量の半分)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。これにより、歯車Bは停止状態を維持し、駆動車Aは第二駆動方向D4にバックラッシュの半分の角度分回転し、駆動車Aの歯は歯車Bの各歯間のほぼ中間位置に移動する。
[3.基準位置合わせモード処理]
ユーザーが所定の基準位置合わせモードに移行する操作を行うと、制御部60のモード設定部62は、日窓17、18に対する一位日車21、十位日車22の表示位置を修正する基準位置合わせモードを設定し、基準位置設定部63を作動する。
基準位置合わせモードへの移行操作が行われると、基準位置設定部63は、最初に、一位日車駆動制御部64および十位日車駆動制御部65を制御し、一位日車21、十位日車22を設定された基準位置に移動する処理を実行する。具体的には、一位日車駆動制御部64は、一位日車駆動部30によって一位日車21を第一方向C1に回転し、一位日車21を予め設定された基準位置まで回転する。この際、図7Aに示すように、駆動車Aおよび歯車Bは、第一駆動方向C3および第一方向C1に回転し、基準位置までの回転を終了した時点では、第一の輪列32の駆動側の駆動車A(例えばカナ323A)は、第一駆動方向C3で被駆動側の歯車B(第一歯車211)にかみ合った状態で停止する。
なお、本実施形態では、図8に示すように、一位日車21に印刷された数字「1」が日窓17から表示される位置を一位日車21の基準位置として設定しており、一位日車駆動制御部64は一位日車21を基準位置まで第一方向C1に回転する。
ユーザーが所定の基準位置合わせモードに移行する操作を行うと、制御部60のモード設定部62は、日窓17、18に対する一位日車21、十位日車22の表示位置を修正する基準位置合わせモードを設定し、基準位置設定部63を作動する。
基準位置合わせモードへの移行操作が行われると、基準位置設定部63は、最初に、一位日車駆動制御部64および十位日車駆動制御部65を制御し、一位日車21、十位日車22を設定された基準位置に移動する処理を実行する。具体的には、一位日車駆動制御部64は、一位日車駆動部30によって一位日車21を第一方向C1に回転し、一位日車21を予め設定された基準位置まで回転する。この際、図7Aに示すように、駆動車Aおよび歯車Bは、第一駆動方向C3および第一方向C1に回転し、基準位置までの回転を終了した時点では、第一の輪列32の駆動側の駆動車A(例えばカナ323A)は、第一駆動方向C3で被駆動側の歯車B(第一歯車211)にかみ合った状態で停止する。
なお、本実施形態では、図8に示すように、一位日車21に印刷された数字「1」が日窓17から表示される位置を一位日車21の基準位置として設定しており、一位日車駆動制御部64は一位日車21を基準位置まで第一方向C1に回転する。
次に、図示は略すが、十位日車駆動制御部65は、十位日車駆動部40によって十位日車22を第一方向D1に回転し、十位日車22を予め設定された基準位置まで回転する。十位日車22が基準位置までの回転を終了した時点では、第二の輪列42は、駆動側の歯車(例えばカナ423A)は、第一駆動方向D3方向で被駆動側の歯車(第二歯車221)にかみ合った状態で停止する。
本実施形態では、図8に示すように、十位日車22に印刷された「0」が日窓18から表示される位置を十位日車22の基準位置としており、一位日車駆動制御部64は十位日車22を基準位置まで第一方向D1に回転する。
本実施形態では、図8に示すように、十位日車22に印刷された「0」が日窓18から表示される位置を十位日車22の基準位置としており、一位日車駆動制御部64は十位日車22を基準位置まで第一方向D1に回転する。
[3−1.基準位置合わせモード処理:一位日車]
一位日車21、十位日車22が自動的に基準位置に回転すると、基準位置設定部63は、一位日車21の基準位置合わせモードを実行する。このため、ユーザーがリューズ5を回転すると、一位日車駆動制御部64は、リューズ5の回転方向および回転量に応じて第一モーター31に駆動パルスを出力する。例えば、リューズ5を120度回転する毎に操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出されるように設定されている場合、一位日車駆動制御部64は、リューズ5が時計回りに120度回転されると正転1発を第一モーター31に出力し、リューズ5が反時計回りに120度回転されると逆転1発を第一モーター31に出力する。
第一モーター31は、102発の駆動パルスで一位日車21を1日分つまり36度回転するため、1発の駆動パルスでは、36度/102=約0.35度回転する。このため、日窓17や十位日車22に対する一位日車21の表示位置を微調整することができる。
一位日車21、十位日車22が自動的に基準位置に回転すると、基準位置設定部63は、一位日車21の基準位置合わせモードを実行する。このため、ユーザーがリューズ5を回転すると、一位日車駆動制御部64は、リューズ5の回転方向および回転量に応じて第一モーター31に駆動パルスを出力する。例えば、リューズ5を120度回転する毎に操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出されるように設定されている場合、一位日車駆動制御部64は、リューズ5が時計回りに120度回転されると正転1発を第一モーター31に出力し、リューズ5が反時計回りに120度回転されると逆転1発を第一モーター31に出力する。
第一モーター31は、102発の駆動パルスで一位日車21を1日分つまり36度回転するため、1発の駆動パルスでは、36度/102=約0.35度回転する。このため、日窓17や十位日車22に対する一位日車21の表示位置を微調整することができる。
[第一方向での基準位置合わせ処理]
ユーザーがリューズ5を時計回りに回した場合は、一位日車駆動制御部64は、操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出される毎に、正転1発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。基準位置に回転した時点で、図7Aに示すように、駆動車Aは歯車Bに第一駆動方向C3にかみ合っている。このため、正転1発の駆動パルスで第一モーター31が回転すると、図7Bに示すように、駆動車Aは第一駆動方向C3に回転し、歯車Bを第一方向C1に回転するため、一位日車21も約0.35度回転する。ユーザーがさらにリューズ5を回転すれば、一位日車21は更に約0.35度回転する。また、ユーザーがリューズ5を連続して回転すれば、例えば1回の操作で360度回転し、操作検出部51でリューズ5の回転操作が3回連続して検出された場合は、一位日車駆動制御部64は正転3発の駆動パルスを第一モーター31に入力し、一位日車21を約1.05度回転する。
このため、図8Aに示すように、基準位置に移動した一位日車21の数字「1」の表示位置が日窓17に対して下方にずれている場合、手動操作でリューズ5を時計回りに回すことで、図8Bに示すように、一位日車21が第一方向C1に順次回転し、日窓17に対する表示位置を微調整することができる。したがって、隣り合って配置される十位日車22の表示位置との調整も行うことができ、一位日車21、十位日車22による日付の数字の高さ位置を揃えてバランス良く表示できる。
ユーザーがリューズ5を時計回りに回した場合は、一位日車駆動制御部64は、操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出される毎に、正転1発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。基準位置に回転した時点で、図7Aに示すように、駆動車Aは歯車Bに第一駆動方向C3にかみ合っている。このため、正転1発の駆動パルスで第一モーター31が回転すると、図7Bに示すように、駆動車Aは第一駆動方向C3に回転し、歯車Bを第一方向C1に回転するため、一位日車21も約0.35度回転する。ユーザーがさらにリューズ5を回転すれば、一位日車21は更に約0.35度回転する。また、ユーザーがリューズ5を連続して回転すれば、例えば1回の操作で360度回転し、操作検出部51でリューズ5の回転操作が3回連続して検出された場合は、一位日車駆動制御部64は正転3発の駆動パルスを第一モーター31に入力し、一位日車21を約1.05度回転する。
このため、図8Aに示すように、基準位置に移動した一位日車21の数字「1」の表示位置が日窓17に対して下方にずれている場合、手動操作でリューズ5を時計回りに回すことで、図8Bに示すように、一位日車21が第一方向C1に順次回転し、日窓17に対する表示位置を微調整することができる。したがって、隣り合って配置される十位日車22の表示位置との調整も行うことができ、一位日車21、十位日車22による日付の数字の高さ位置を揃えてバランス良く表示できる。
[第二方向での基準位置合わせ処理]
図9Aに示すように、一位日車21が基準位置まで回転した時点で、駆動車Aは歯車Bに第一駆動方向C3に回転した状態でかみ合っている。このため、ユーザーがリューズ5を反時計回りに回した場合、一位日車駆動制御部64は、図9Bに示すように、最初に、駆動車Aをバックラッシュ分だけ回転するために、逆転4発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。これにより、駆動車Aは第二駆動方向C4に回転し、歯車Bにかみ合う位置まで移動する。
さらに、一位日車駆動制御部64は、操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出される毎に、逆転1発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。逆転1発の駆動パルスで第一モーター31が回転すると、図9Cに示すように、駆動車Aは歯車Bを第二方向C2に回転し、一位日車21も第二方向C2に約0.35度回転する。また、ユーザーがリューズ5を連続して回転すれば、例えば1回の操作で360度回転し、操作検出部51でリューズ5の回転操作が3回連続して検出された場合は、一位日車駆動制御部64は逆転3発の駆動パルスを第一モーター31に入力し、一位日車21を第二方向C2に約1.05度回転する。すなわち、操作検出部51でリューズ5の回転操作を検出した後、所定時間以内に同じ方向の回転操作をさらに検出した場合は、リューズ5が連続して操作されたと判定し、回転操作の検出量に応じた数の駆動パルスを出力する。
このため、図10Aに示すように、基準位置に移動した一位日車21の数字「1」の表示位置が日窓17に対して上方にずれている場合、手動操作でリューズ5を反時計回りに回すことで、図10Bに示すように、一位日車21が第二方向C2に順次回転し、日窓17に対する表示位置を微調整することができる。したがって、隣り合って配置される十位日車22の表示位置との調整も行うことができ、一位日車21、十位日車22による日付の数字をバランス良く表示できる。
図9Aに示すように、一位日車21が基準位置まで回転した時点で、駆動車Aは歯車Bに第一駆動方向C3に回転した状態でかみ合っている。このため、ユーザーがリューズ5を反時計回りに回した場合、一位日車駆動制御部64は、図9Bに示すように、最初に、駆動車Aをバックラッシュ分だけ回転するために、逆転4発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。これにより、駆動車Aは第二駆動方向C4に回転し、歯車Bにかみ合う位置まで移動する。
さらに、一位日車駆動制御部64は、操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出される毎に、逆転1発の駆動パルスを第一モーター31に出力する。逆転1発の駆動パルスで第一モーター31が回転すると、図9Cに示すように、駆動車Aは歯車Bを第二方向C2に回転し、一位日車21も第二方向C2に約0.35度回転する。また、ユーザーがリューズ5を連続して回転すれば、例えば1回の操作で360度回転し、操作検出部51でリューズ5の回転操作が3回連続して検出された場合は、一位日車駆動制御部64は逆転3発の駆動パルスを第一モーター31に入力し、一位日車21を第二方向C2に約1.05度回転する。すなわち、操作検出部51でリューズ5の回転操作を検出した後、所定時間以内に同じ方向の回転操作をさらに検出した場合は、リューズ5が連続して操作されたと判定し、回転操作の検出量に応じた数の駆動パルスを出力する。
このため、図10Aに示すように、基準位置に移動した一位日車21の数字「1」の表示位置が日窓17に対して上方にずれている場合、手動操作でリューズ5を反時計回りに回すことで、図10Bに示すように、一位日車21が第二方向C2に順次回転し、日窓17に対する表示位置を微調整することができる。したがって、隣り合って配置される十位日車22の表示位置との調整も行うことができ、一位日車21、十位日車22による日付の数字をバランス良く表示できる。
また、操作検出部51でリューズ5の反時計回りの回転操作を検出した後、所定時間(例えば1秒)以内に同じ方向の回転操作を検出しなかった場合は、リューズ5の回転操作が一旦終了したと判定し、一位日車駆動制御部64は、指示ずれ補正量(逆転4発)の駆動パルスを第一モーター31に出力し、図10Cに示すように、一位日車21を第二方向C2にさらに約1.4度回転する。
その後、一位日車駆動制御部64は、バックラッシュ補正量(正転4発)と指示ずれ補正量(正転4発)とを加算した回転量(正転8発)の駆動パルスを第一モーター31に出力する。バックラッシュ補正用の正転4発の駆動パルスによって、図9Dに示すように、駆動車Aは第一駆動方向C3に回転して、歯車Bにかみ合う状態となる。さらに指示ずれ補正用の正転4発の駆動パルスによって、駆動車Aはさらに第一駆動方向C3に回転し、歯車Bおよび一位日車21を第一方向C1に回転するため、図10Dに示すように、一位日車21は第一方向C1に約1.4度回転し、図10Bの状態に戻る。
このように、リューズ5を反時計回りに回転操作した場合も、最後は、一位日車21を第一方向C1に回転させて基準位置合わせを終了するため、回転方向の違いによるバックラッシュの影響を無くすことができる。
その後、一位日車駆動制御部64は、バックラッシュ補正量(正転4発)と指示ずれ補正量(正転4発)とを加算した回転量(正転8発)の駆動パルスを第一モーター31に出力する。バックラッシュ補正用の正転4発の駆動パルスによって、図9Dに示すように、駆動車Aは第一駆動方向C3に回転して、歯車Bにかみ合う状態となる。さらに指示ずれ補正用の正転4発の駆動パルスによって、駆動車Aはさらに第一駆動方向C3に回転し、歯車Bおよび一位日車21を第一方向C1に回転するため、図10Dに示すように、一位日車21は第一方向C1に約1.4度回転し、図10Bの状態に戻る。
このように、リューズ5を反時計回りに回転操作した場合も、最後は、一位日車21を第一方向C1に回転させて基準位置合わせを終了するため、回転方向の違いによるバックラッシュの影響を無くすことができる。
なお、図10C,10Dに示す処理、すなわち、一位日車21の位置を微調整後、一位日車21をさらに第二方向C2に回転してから、第一方向C1に戻す処理は、リューズ5の回転操作が一旦終了したと判定される毎に実行される。例えば、リューズ5を1秒以上の間隔で1回ずつ操作した場合、修正用の逆転1発が出力され、さらに一位日車21を第二方向C2に回転する指示ずれ補正量(逆転4発)と、一位日車21を第一方向C1に戻すためのバックラッシュ補正量(正転4発)および指示ずれ補正量(正転4発)とを出力する処理とが繰り返し実行される。
[基準位置合わせの完了処理]
以上の第一方向C1または第二方向C2での一位日車21の基準位置合わせ処理は、ユーザーがBボタン7を押して十位日車22の基準位置合わせ処理に切り換えた場合、または、ユーザーがリューズ5を1段位置や0段位置に押し込んだ場合に終了する。この場合、基準位置設定部63は、不揮発性メモリーで構成された記憶部56に、一位日車21の基準位置(数字「1」の位置)を記憶する。すなわち、一位日車21の基準位置は、ユーザーがリューズ5を操作することで設定でき、この基準位置を示す位置情報が記憶部56に記憶される。このため、次回の基準位置合わせ処理時に、一位日車駆動制御部64が最初に自動的に一位日車21を移動する基準位置は、記憶部56に記憶された位置に設定される。
また、一位日車21の基準位置合わせ処理を終了すると、一位日車駆動制御部64は、逆転2発の駆動パルスを第一モーター31に出力し、駆動車Aを第二方向C2にバックラッシュの半分の位置まで回転する。このため、駆動車Aは、図5Cと同様の位置、つまり駆動車Aの歯が、歯車Bの歯面間の中間位置となる位置で停止する。
以上の第一方向C1または第二方向C2での一位日車21の基準位置合わせ処理は、ユーザーがBボタン7を押して十位日車22の基準位置合わせ処理に切り換えた場合、または、ユーザーがリューズ5を1段位置や0段位置に押し込んだ場合に終了する。この場合、基準位置設定部63は、不揮発性メモリーで構成された記憶部56に、一位日車21の基準位置(数字「1」の位置)を記憶する。すなわち、一位日車21の基準位置は、ユーザーがリューズ5を操作することで設定でき、この基準位置を示す位置情報が記憶部56に記憶される。このため、次回の基準位置合わせ処理時に、一位日車駆動制御部64が最初に自動的に一位日車21を移動する基準位置は、記憶部56に記憶された位置に設定される。
また、一位日車21の基準位置合わせ処理を終了すると、一位日車駆動制御部64は、逆転2発の駆動パルスを第一モーター31に出力し、駆動車Aを第二方向C2にバックラッシュの半分の位置まで回転する。このため、駆動車Aは、図5Cと同様の位置、つまり駆動車Aの歯が、歯車Bの歯面間の中間位置となる位置で停止する。
[3−2.基準位置合わせモード処理:十位日車]
基準位置合わせモードに移行した後、所定の操作が行われると、例えば、Bボタン7を押すと、一位日車21の基準位置合わせモードから十位日車22の基準位置合わせモードに切り替わる。
このため、ユーザーがリューズ5を回転すると、十位日車駆動制御部65は、リューズ5の回転方向および回転量に応じて第二モーター41に駆動パルスを出力する。例えば、十位日車駆動制御部65は、リューズ5が時計回りに120度回転されると正転1発を第二モーター41に出力し、リューズ5が反時計回りに120度回転されると逆転1発を第二モーター41に出力する。
第二モーター41は、198発の駆動パルスで十位日車22を10日分つまり90度回転するため、1発の駆動パルスでは、90度/198=約0.45度回転する。このため、十位日車22の位置を微調整することができ、日窓18や一位日車21に対する十位日車22の表示位置を微調整することができる。
このリューズ5による十位日車22の基準位置合わせ処理は、一位日車21の場合と同様であるため、以下に簡略して説明する。
基準位置合わせモードに移行した後、所定の操作が行われると、例えば、Bボタン7を押すと、一位日車21の基準位置合わせモードから十位日車22の基準位置合わせモードに切り替わる。
このため、ユーザーがリューズ5を回転すると、十位日車駆動制御部65は、リューズ5の回転方向および回転量に応じて第二モーター41に駆動パルスを出力する。例えば、十位日車駆動制御部65は、リューズ5が時計回りに120度回転されると正転1発を第二モーター41に出力し、リューズ5が反時計回りに120度回転されると逆転1発を第二モーター41に出力する。
第二モーター41は、198発の駆動パルスで十位日車22を10日分つまり90度回転するため、1発の駆動パルスでは、90度/198=約0.45度回転する。このため、十位日車22の位置を微調整することができ、日窓18や一位日車21に対する十位日車22の表示位置を微調整することができる。
このリューズ5による十位日車22の基準位置合わせ処理は、一位日車21の場合と同様であるため、以下に簡略して説明する。
[第一方向での基準位置合わせ処理]
ユーザーがリューズ5を時計回りに回した場合は、十位日車駆動制御部65は、操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出される毎に、正転1発の駆動パルスを第二モーター41に出力する。正転1発の駆動パルスで第二モーター41が回転すると、十位日車22は約0.45度回転する。ユーザーがリューズ5を連続して回転すれば、十位日車駆動制御部65は、回転量に応じて複数の正転用駆動パルスを出力し、十位日車22は駆動パルス数に応じて第一方向D1に回転する。
ユーザーがリューズ5を時計回りに回した場合は、十位日車駆動制御部65は、操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出される毎に、正転1発の駆動パルスを第二モーター41に出力する。正転1発の駆動パルスで第二モーター41が回転すると、十位日車22は約0.45度回転する。ユーザーがリューズ5を連続して回転すれば、十位日車駆動制御部65は、回転量に応じて複数の正転用駆動パルスを出力し、十位日車22は駆動パルス数に応じて第一方向D1に回転する。
[第二方向での基準位置合わせ処理]
ユーザーがリューズ5を反時計回りに回した場合、十位日車駆動制御部65は、最初に、バックラッシュ補正量(逆転6発)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。これにより、駆動車Aは第二方向D2に回転し、歯車Bにかみ合う位置まで移動する。
さらに、十位日車駆動制御部65は、操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出される毎に、逆転1発の駆動パルスを第二モーター41に出力し、十位日車22も第二方向D2に約0.45度回転する。ユーザーがリューズ5を連続して回転すれば、十位日車駆動制御部65は回転量に応じて複数の逆転用駆動パルスを出力し、十位日車22は駆動パルス数に応じて第二方向D2に回転する。
ユーザーがリューズ5を反時計回りに回した場合、十位日車駆動制御部65は、最初に、バックラッシュ補正量(逆転6発)の駆動パルスを第二モーター41に出力する。これにより、駆動車Aは第二方向D2に回転し、歯車Bにかみ合う位置まで移動する。
さらに、十位日車駆動制御部65は、操作検出部51でリューズ5の回転操作が検出される毎に、逆転1発の駆動パルスを第二モーター41に出力し、十位日車22も第二方向D2に約0.45度回転する。ユーザーがリューズ5を連続して回転すれば、十位日車駆動制御部65は回転量に応じて複数の逆転用駆動パルスを出力し、十位日車22は駆動パルス数に応じて第二方向D2に回転する。
また、操作検出部51でリューズ5の反時計回りの回転操作を検出した後、所定時間以内に同じ方向の回転操作を検出しなかった場合は、リューズ5の回転操作が一旦終了したと判定し、十位日車駆動制御部65は、指示ずれ補正用に逆転6発の駆動パルスを第二モーター41に出力し、十位日車22を第二方向D2に約2.7度回転する。その後、十位日車22を第一方向D1に回転するため、十位日車駆動制御部65は、バックラッシュ補正用の正転6発の駆動パルスと、指示ずれ補正用の正転6発の駆動パルスとを第二モーター41に出力する。バックラッシュ補正用の正転6発の駆動パルスによって、駆動車Aは第一方向D1に回転して、歯車Bにかみ合う状態となる。さらに指示ずれ補正用の正転6発の駆動パルスによって、駆動車Aは第一方向D1に回転し、十位日車22は第一方向D1に約2.7度回転する。
このように、リューズ5を反時計回りに回転操作した場合も、最後は、十位日車22を第一方向D1に回転させて基準位置合わせを終了するため、回転方向の違いによるバックラッシュの影響を無くすことができる。
このように、リューズ5を反時計回りに回転操作した場合も、最後は、十位日車22を第一方向D1に回転させて基準位置合わせを終了するため、回転方向の違いによるバックラッシュの影響を無くすことができる。
[基準位置合わせの完了処理]
以上の第一方向D1または第二方向D2での十位日車22の基準位置合わせ処理は、ユーザーがBボタン7を押して一位日車21の基準位置合わせ処理に切り換えた場合、または、ユーザーがリューズ5を1段位置や0段位置に押し込んだ場合に終了する。この場合、基準位置設定部63は、不揮発性メモリーで構成された記憶部56に、十位日車22の基準位置(数字「0」の位置)を記憶する。
また、十位日車22の基準位置合わせ処理を終了すると、十位日車駆動制御部65は、逆転3発の駆動パルスを第二モーター41に出力し、駆動車Aを第二方向D2にバックラッシュの半分の位置まで回転する。このため、駆動車Aは、駆動車Aの歯が、歯車Bの歯面間となる位置で停止する。
以上の第一方向D1または第二方向D2での十位日車22の基準位置合わせ処理は、ユーザーがBボタン7を押して一位日車21の基準位置合わせ処理に切り換えた場合、または、ユーザーがリューズ5を1段位置や0段位置に押し込んだ場合に終了する。この場合、基準位置設定部63は、不揮発性メモリーで構成された記憶部56に、十位日車22の基準位置(数字「0」の位置)を記憶する。
また、十位日車22の基準位置合わせ処理を終了すると、十位日車駆動制御部65は、逆転3発の駆動パルスを第二モーター41に出力し、駆動車Aを第二方向D2にバックラッシュの半分の位置まで回転する。このため、駆動車Aは、駆動車Aの歯が、歯車Bの歯面間となる位置で停止する。
[実施形態の作用効果]
このような本実施形態によれば、次の作用効果を奏することができる。
一位日車駆動部30、十位日車駆動部40は、一位日車21、十位日車22を第二方向C2、D2に回転させる第二回転処理において、一位日車21、十位日車22を第二方向C2、D2に回転した後、最後に第一方向C1、D1に回転させて回転処理を終了する。このため、一位日車21、十位日車22を第一方向C1、D1に回転させる第一回転処理と、前記第二回転処理とは、いずれも第一方向に回転して処理を終了するため、第一の輪列32、第二の輪列42のバックラッシュが影響して、回転方向の違いによって一位日車21、十位日車22の表示位置がずれることを防止できる。このため、一位日車21、十位日車22を第一方向D1、第二方向D2のどちらに回転させても、日窓17、18に対する表示位置がずれることを防止できる。
また、一位日車21、十位日車22の2つの日車で日付を表示するビッグデイト機能を実現でき、かつ、各日車21,22で表示される2つの数字の位置ずれも無くすことができるため、一つの日付を表示する2つの数字の位置を揃えて表示でき、電子時計1の高級感を高めることができる。特に、ユーザーは、2つの日車21、22で表示される2つの数字を一つの日付として認識するため、各数字の位置ずれがあると目立ちやすく、電子時計1の高級感も低下するが、本実施形態では、各数字の位置ずれを防止できるので、電子時計1の高級感を高めることができる。
このような本実施形態によれば、次の作用効果を奏することができる。
一位日車駆動部30、十位日車駆動部40は、一位日車21、十位日車22を第二方向C2、D2に回転させる第二回転処理において、一位日車21、十位日車22を第二方向C2、D2に回転した後、最後に第一方向C1、D1に回転させて回転処理を終了する。このため、一位日車21、十位日車22を第一方向C1、D1に回転させる第一回転処理と、前記第二回転処理とは、いずれも第一方向に回転して処理を終了するため、第一の輪列32、第二の輪列42のバックラッシュが影響して、回転方向の違いによって一位日車21、十位日車22の表示位置がずれることを防止できる。このため、一位日車21、十位日車22を第一方向D1、第二方向D2のどちらに回転させても、日窓17、18に対する表示位置がずれることを防止できる。
また、一位日車21、十位日車22の2つの日車で日付を表示するビッグデイト機能を実現でき、かつ、各日車21,22で表示される2つの数字の位置ずれも無くすことができるため、一つの日付を表示する2つの数字の位置を揃えて表示でき、電子時計1の高級感を高めることができる。特に、ユーザーは、2つの日車21、22で表示される2つの数字を一つの日付として認識するため、各数字の位置ずれがあると目立ちやすく、電子時計1の高級感も低下するが、本実施形態では、各数字の位置ずれを防止できるので、電子時計1の高級感を高めることができる。
ユーザーがリューズ5を操作して一位日車21、十位日車22の表示位置を微調整する基準位置修正モードを備えているので、日窓17、18において、ユーザーが希望する位置に日付を表示することができ、電子時計1の使い勝手も向上できる。
また、日車21、22の基準位置を修正する際に、第一回転処理および第二回転処理を実行できるので、一方向のみに日車21、22を回転して修正する場合に比べて、基準位置を迅速に修正できる。また、基準位置の修正時にも、第一回転処理および第二回転処理を実行するため、日車21、22を第一方向C1、D1に回転して基準位置を修正した場合と、第二方向C2、D2に回転して修正した場合とでバックラッシュの影響でずれることを防止できる。
さらに、基準位置修正処理時は、ユーザーがリューズ5を連続的に操作した場合、その操作量に応じた修正量で日車21、22を第二方向C2、D2に回転し、操作が一旦終了した時点で、第二方向C2、D2に指示ずれ補正量だけ回転してから第一方向C1、D1に戻す処理を行うため、第一方向C1、D1に戻す処理を最小限にでき、消費電力も低減できる。
また、日車21、22の基準位置を修正する際に、第一回転処理および第二回転処理を実行できるので、一方向のみに日車21、22を回転して修正する場合に比べて、基準位置を迅速に修正できる。また、基準位置の修正時にも、第一回転処理および第二回転処理を実行するため、日車21、22を第一方向C1、D1に回転して基準位置を修正した場合と、第二方向C2、D2に回転して修正した場合とでバックラッシュの影響でずれることを防止できる。
さらに、基準位置修正処理時は、ユーザーがリューズ5を連続的に操作した場合、その操作量に応じた修正量で日車21、22を第二方向C2、D2に回転し、操作が一旦終了した時点で、第二方向C2、D2に指示ずれ補正量だけ回転してから第一方向C1、D1に戻す処理を行うため、第一方向C1、D1に戻す処理を最小限にでき、消費電力も低減できる。
さらに、時刻情報受信後やパワーセーブモードからの復帰時に、一位日車21、十位日車22を現在日表示に戻す現在日修正処理では、一位日車21、十位日車22の修正量が小さくなる方向に回転して修正するため、一位日車21や十位日車22を修正する際の消費電力を低減でき、修正時間も短縮できる。
第二回転処理では、日車21、22を修正位置まで第二方向C2、D2に回転し、さらに指示ずれ補正量分だけ第二方向C2、D2に回転してから、第一方向C1、D1にバックラッシュ補正量と指示ずれ補正量とを加算した回転量で回転する。このため、回転方向の違いによるバックラッシュのズレ分も含めて日車21、22の位置を修正でき、第一方向C1、D1に回転した場合と、第二方向C2、D2に回転した場合とで日車21、22の位置を精度よく合わせることができる。
また、バックラッシュ補正量と指示ずれ補正量とを加算した回転量がバックラッシュの最大値よりも大きくなる値に設定しているので、バックラッシュがばらついていても、指示ずれ補正量によって、日車21、22を第一方向C1、D1および第二方向C2、D2に確実に回転できる。
また、バックラッシュ補正量と指示ずれ補正量とを加算した回転量がバックラッシュの最大値よりも大きくなる値に設定しているので、バックラッシュがばらついていても、指示ずれ補正量によって、日車21、22を第一方向C1、D1および第二方向C2、D2に確実に回転できる。
第一回転処理や第二回転処理の終了後、駆動車Aを第二駆動方向C4、D4に、バックラッシュ補正量の半分の回転量で回転させるため、駆動車Aの歯は、歯車Bの各歯のほぼ中間位置に配置できる。このため、駆動車Aと歯車Bとの歯面間の隙間はバックラッシュの約半分となり、電子時計1に衝撃が加わった際に、日車21、22が第一および第二のどちらの方向に回転しても位置ずれを小さくできる。
一位日車駆動部30および十位日車駆動部40における第一回転処理および第二回転処理は、第一モーター31、第二モーター41への駆動パルスの出力数を制御することで実行できるため、容易に実現できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、一位日車21、十位日車22の一方のみを第一方向、第二方向に回転可能に構成してもよい。例えば、十位日車22は第一方向D1のみに回転可能に構成し、一位日車21のみを両方向に回転可能に構成して第一回転処理および第二回転処理を実行可能に構成してもよい。
なお、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、一位日車21、十位日車22の一方のみを第一方向、第二方向に回転可能に構成してもよい。例えば、十位日車22は第一方向D1のみに回転可能に構成し、一位日車21のみを両方向に回転可能に構成して第一回転処理および第二回転処理を実行可能に構成してもよい。
第一回転処理および第二回転処理の終了後に、駆動車Aを第二駆動方向C4、D4にバックラッシュ補正量の半分の回転量で回転させる処理は実行しなくてもよい。すなわち、電子時計1は、一位日車21、十位日車22を回転させる際に、第一回転処理や第二回転処理を実行すればよく、駆動車Aの歯を歯車Bの歯面間に配置する処理まで行わなくてもよい。
前記実施形態では、現在日修正処理時と、基準位置合わせモード時に、第一回転処理および第二回転処理を実行可能に構成したが、例えば、基準位置合わせモード時のみ第一回転処理および第二回転処理を実行可能に構成してもよい。すなわち、現在日修正処理は、一位日車駆動制御部64、十位日車駆動制御部65が一位日車21、十位日車22を自動的に回転するため、第一方向のみに回転するようにしても、ユーザーの操作負担は生じないためである。
また、電子時計1は、基準位置設定部63を備えずに、ユーザーが基準位置を修正できないものでもよい。この場合、一位日車21、十位日車22の表示位置は、工場出荷時などの調整しておけばよい。すなわち、本発明の第一回転処理および第二回転処理は、現在日修正処理時にも利用できるため、基準位置修正モードを備えていない電子時計にも適用できる。
また、電子時計1は、基準位置設定部63を備えずに、ユーザーが基準位置を修正できないものでもよい。この場合、一位日車21、十位日車22の表示位置は、工場出荷時などの調整しておけばよい。すなわち、本発明の第一回転処理および第二回転処理は、現在日修正処理時にも利用できるため、基準位置修正モードを備えていない電子時計にも適用できる。
一位日車21、十位日車22を回転させる操作手段としては、リューズ5に限定されず、Aボタン6、Bボタン7を用いてもよい。例えば、Aボタン6を押すと、日車21、22を第一方向C1、D1に回転させ、Bボタン7を押すと、日車21、22を第二方向C2、D2に回転させるように構成してもよい。また、Aボタン6、Bボタン7を長押しすると、その押している時間に応じて日車21、22を連続的に回転するように構成してもよい。
第一の表示車である一位日車21と、第二の表示車である十位日車22とは、前記実施形態の構成に限定されない。例えば、十位日車22に、0〜3の数字を2セット(計8個)設け、一位日車21とほぼ同じ直径で構成してもよい。
第一の表示車である一位日車21と、第二の表示車である十位日車22とは、前記実施形態の構成に限定されない。例えば、十位日車22に、0〜3の数字を2セット(計8個)設け、一位日車21とほぼ同じ直径で構成してもよい。
1…電子時計、5…リューズ、6…Aボタン、7…Bボタン、10…ムーブメント、16…文字板、17、18…日窓、20…窓枠、21…一位日車、22…十位日車、30…一位日車駆動部、31…第一モーター、32…第一の輪列、40…十位日車駆動部、41…第二モーター、42…第二の輪列、51…操作検出部、52…Aボタンスイッチ、53…Bボタンスイッチ、54…受信制御部、55…計時部、56…記憶部、60…制御部、61…操作判定部、62…モード設定部、63…基準位置設定部、64…一位日車駆動制御部、65…十位日車駆動制御部、66…秒針駆動制御部、67…時分針駆動制御部、201…第一窓枠、202…第二窓枠、211…第一歯車、212…第一日板、221…第二歯車、222…第二日板、311…ローター、312…ローターかな、321…第一中間車、321A…カナ、322…第二中間車、322A…カナ、323…第三中間車、323A…カナ、411…ローター、412…ローターかな、421…第一中間車、421A…カナ、422…第二中間車、422A…カナ、423…第三中間車、423A…カナ、A…駆動車、B…歯車、C1、D1…第一方向、C2、D2…第二方向、C3、D3…第一駆動方向、C4、D4…第二駆動方向。
Claims (6)
- 日付の一の位の数字が設けられた第一の表示車と、
日付の十の位の数字が設けられた第二の表示車と、
前記第一の表示車を回転させる第一の駆動部と、
前記第二の表示車を回転させる第二の駆動部と、
前記第一の駆動部および前記第二の駆動部を制御する制御部とを備え、
前記第一の駆動部および前記第二の駆動部の少なくとも一方は、前記表示車を第一方向および前記第一方向とは逆方向である第二方向に回転可能に構成された両方向駆動部であり、
前記制御部は、
前記両方向駆動部によって前記表示車を前記第一方向に回転させる場合は、前記表示車を前記第一方向に回転させて前記表示車の回転を終了する第一回転処理を実行し、
前記両方向駆動部によって前記表示車を前記第二方向に回転させる場合は、前記表示車を前記第二方向に回転させた後、前記第一方向に回転させて前記表示車の回転を終了する第二回転処理を実行する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記両方向駆動部は、前記表示車に設けられた歯車に噛み合う駆動車を備え、
前記駆動車は、第一駆動方向に回転した際に前記表示車を前記第一方向に回転させ、第二駆動方向に回転した際に前記表示車を前記第二方向に回転させ、
前記制御部は、
前記第二回転処理を実行する場合、前記駆動車を回転して前記表示車の表示を修正するために必要な修正量と、指示ずれ補正量とを加算した回転量で、前記駆動車を前記第二駆動方向に回転させた後、
バックラッシュ補正量と前記指示ずれ補正量とを加算した回転量で、前記駆動車を前記第一駆動方向に回転させ、
前記バックラッシュ補正量は、前記表示車の歯車と前記駆動車とのバックラッシュに基づいて設定され、
前記指示ずれ補正量は、前記バックラッシュ補正量と前記指示ずれ補正量とを加算した回転量が、前記バックラッシュの最大値よりも大きくなる値に設定されている
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項2に記載の電子時計において、
前記制御部は、
前記第一回転処理および前記第二回転処理の終了後、前記駆動車を、前記第二駆動方向に、前記バックラッシュ補正量の半分の回転量で回転させる
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子時計において、
操作手段を有し、
前記制御部は、前記第一の表示車または前記第二の表示車の基準位置を修正する基準位置修正モードを実行可能であり、
前記基準位置修正モードでは、前記両方向駆動部は、前記操作手段の操作に基づいて前記第一回転処理および前記第二回転処理を実行して前記表示車の基準位置を修正する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子時計において、
前記第一の駆動部は、前記第一の表示車を前記第一方向および前記第二方向に回転可能に構成された前記両方向駆動部であり、
前記第二の駆動部は、前記第二の表示車を前記第一方向および前記第二方向に回転可能に構成された前記両方向駆動部であり、
前記制御部は、
前記第一の表示車および前記第二の表示車で表示されている日付を現在の日付に修正する場合に、前記第一の表示車および前記第二の表示車をそれぞれ修正量が小さい修正方向を判定し、前記修正方向が前記第一方向の場合は前記第一回転処理を実行し、前記修正方向が前記第二方向の場合は前記第二回転処理を実行する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子時計において、
前記第一の駆動部は、第一のステッピングモーターと、第一の輪列とを備えた前記両方向駆動部であり、
前記第二の駆動部は、第二のステッピングモーターと、第二の輪列とを備えた前記両方向駆動部であり、
前記制御部は、
前記第一および第二のステッピングモーターに駆動パルスを出力して前記第一回転処理および前記第二回転処理を実行する
ことを特徴とする電子時計。
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