JP6896349B2 - シミュレーション方法、シミュレーション装置、及びプログラム - Google Patents

シミュレーション方法、シミュレーション装置、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電流路を流れる電流の時間変化を求めるシミュレーション方法、シミュレーション装置、及びプログラムに関する。
電動機の磁場の解析に、一般的に有限要素法が用いられる(例えば、特許文献1)。例えば、有限要素法では、コイルの電流及び磁性体の磁化をベクトルポテンシャルに変換し、ベクトルポテンシャルに関する行列式を用い、ベクトルポテンシャルが一定の値に収束するまで繰り返し演算を行う。
特開2016−019457号公報
従来の有限要素法を用いた解析では、繰り返し計算に起因して計算時間が長くなってしまう。本発明の目的は、計算時間の長大化を抑制するのに適した電流変化のシミュレーション方法、シミュレーション装置、及びプログラムを提供することである。
本発明の一観点によると、
電流路と、前記電流路を流れる電流からの作用を受けて前記電流路を流れる電流に影響を及ぼす部材を含む系の、前記電流路に印加する電圧を変化させたときに前記電流路を流れる電流の変化をシミュレーションするシミュレーション方法であって、
前記電流路及び前記部材を複数の粒子の集合体で表し、
前記電流路を流れる電流の現時点の電流値、及び前記電流路に印加される外部電圧の電圧値に基づいて、前記電流路を構成する複数の前記粒子の各々への、他の前記粒子からの電磁気的作用を計算し、前記電磁気的作用の計算結果に基づいて前記電流路を流れる電流を計算し、前記電流路を流れる電流の値を現時点の値から計算で得られた値に更新するシミュレーション方法が提供される。
本発明の他の観点によると、
電流路と、前記電流路を流れる電流からの作用を受けて前記電流路を流れる電流に影響を及ぼす部材を含む系の、前記電流路に印加する電圧を変化させたときに前記電流路を流れる電流の変化をシミュレーションする処理手段を有するシミュレーション装置であって、
前記処理手段は、
入力手段から、前記電流路及び前記部材の形状と相対位置関係を特定するパラメータを取得する機能、
入力された前記パラメータに基づいて、前記電流路及び前記部材を複数の粒子の集合体で表す機能、及び
前記電流路を流れる電流の現時点の電流値、及び前記電流路に印加される外部電圧の電圧値に基づいて、前記電流路を構成する複数の前記粒子の各々への、他の前記粒子からの電磁気的作用を計算し、前記電磁気的作用の計算結果に基づいて前記電流路を流れる電流を計算し、前記電流路を流れる電流の値を現時点の値から計算で得られた値に更新する機能
を有するシミュレーション装置が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、
電流路と、前記電流路を流れる電流からの作用を受けて前記電流路を流れる電流に影響を及ぼす部材を含む系の、前記電流路に印加する電圧を変化させたときに前記電流路を流れる電流の変化をシミュレーションする機能をコンピュータに実現させるプログラムであって、
入力手段から、前記電流路及び前記部材の形状と相対位置関係を特定するパラメータを取得する機能、
入力された前記パラメータに基づいて、前記電流路及び前記部材を複数の粒子の集合体で表す機能、及び
前記電流路を流れる電流の現時点の電流値、及び前記電流路に印加される外部電圧の電圧値に基づいて、前記電流路を構成する複数の前記粒子の各々への、他の前記粒子からの電磁気的作用を計算し、前記電磁気的作用の計算結果に基づいて前記電流路を流れる電流を計算し、前記電流路を流れる電流の値を現時点の値から計算で得られた値に更新する機能
を有するプログラムが提供される。
シミュレーションに必要な計算負荷を軽減し、計算時間の長大化を抑制することができる。
図1Aは、シミュレーション対象の系を示す概略図であり、図1Bは、電流路及び部材を複数の粒子の集合体で表した図である。 図2は、実施例によるシミュレーション方法のフローチャートである。 図3は、実施例によるシミュレーション装置のブロック図である。 図4A及び図4Bは、シミュレーション対象の電流路及び部材を、それぞれ複数の粒子の集合体で表したときの粒子の集合体の斜視図及び上から見た模式的な図である。 図5Aは、実施例による方法でシミュレーションしたときのシミュレーション結果を示すグラフであり、図5Bは、ステップS3、S4(図2)を繰り返し実行して電流路を流れる電流の計算値が、現時点の電流値i(k)から、収束値i(k+1)に近づく様子の一例を示すグラフである。 図6は、他の実施例によるシミュレーション方法のフローチャートである。 図7Aは、図6に示した実施例による方法でシミュレーションしたときのシミュレーション結果を示すグラフであり、図7Bは、ステップS3、S4(図6)を実行することにより得られる電流値の変化の一例を示すグラフである。
図1A及び図1Bを参照して、シミュレーション対象の系について説明する。
図1Aは、シミュレーション対象の系を示す概略図である。シミュレーション対象の系は、コイルを構成する電流路10及び部材11を含む。部材11は、電流路10を流れる電流からの作用を受けて、その結果として、電流路10を流れる電流に影響を及ぼす。
例えば、部材11が導体で形成されている場合、電流路10を流れる電流が時間的に変化すると、電流により発生する磁場が変化し、部材11に渦電流が流れる。この渦電流が電流路10に影響を及ぼし、電流路10を流れる電流を変化させる。部材11が磁性体である場合には、電流路10を流れる電流により発生する磁場からの作用を受けて部材11内に磁化Mが発生する。この磁化Mの変化が電流路10に影響を及ぼし、電流路10を流れる電流を変化させる。
また、電流路10を流れる電流が変化すると、電流路10自体にも渦電流が発生する。電流路10に発生した渦電流が、電流路10の他の箇所に影響を及ぼすことにより、電流路10を流れる電流を変化させる。
このように、電流路10と部材11とが相互に電磁気的作用を及ぼし合い、その作用は一般的に非線形であるため、電流路10に印加する外部電圧が変化した時の電流の変化を解析的に求めることは困難である。以下に説明する実施例では、電流路10及び部材11を複数の粒子の集合体で表し、粒子間の電磁気的な相互作用を数値的に計算することにより、磁場と電気回路との連成解析を行う。一例として、電流路10に加わる外部電圧が変化したときの電流の変化を求める。
図1Bは、電流路10を複数の粒子12の集合体で表し、部材11を複数の粒子13の集合体で表した図である。電流路10に印加する外部電圧をV(図1A)、電流路10を流れる電流をi(図1A)、電流路10に鎖交する磁束をφ、電流路10の抵抗をRで表すと、電圧方程式は以下のように表される。
Figure 0006896349
電流路10に鎖交する磁束φは、以下の式で表される。
Figure 0006896349

ここで、
Nは、電流路10が構成しているコイルの巻数、
Sは、電流路10が構成しているコイルのコイル断面積、
c,j(i)は、j番目の粒子に作用するベクトルポテンシャルのうち電流路10を流れる電流からの寄与分、
m,j(i)は、j番目の粒子に作用するベクトルポテンシャルのうち部材11の粒子13の磁化からの寄与分、
e,j(i)は、j番目の粒子に作用するベクトルポテンシャルのうち電流路10の粒子12及び部材11の粒子13に流れる渦電流からの寄与分、
は、j番目の粒子に流れる電流の方向の単位ベクトル、
ΔVは、j番目の粒子の体積
である。総和記号Σは、電流路10を構成する粒子12について総和を取ることを意味する。
ベクトルポテンシャルAc,j(i)、Am,j(i)Ae,j(i)は、電流路10を流れる電流iの関数である。ベクトルポテンシャルAc,j(i)、Am,j(i)Ae,j(i)は、例えば特開2017−194884号公報に開示されている磁気ビーズ法により計算することができる。
誘導電動機等には、電圧駆動型のものが多い。この場合、以下の式を満たすような電流iを計算する必要がある。
Figure 0006896349

ここで、Vは外部から電流路10に印加する外部電圧である。式(3)の右辺第三項は非線形を有するため、解析的に解を導出することはできない。有限要素法を用いる場合には、ベクトルポテンシャルに関する行列式を用いた繰り返し計算を、ベクトルポテンシャルの値が収束するまで繰り返し計算を行うことになり、計算時間が長大になる。
本実施例では、動力学的手法により、電流の計算を行う。式(3)を、下記の常微分方程式に置き換える。
Figure 0006896349

ここで、mは仮想質量である。式(4)は、減衰項を有する強制振動方程式と同等である。式(4)の右辺第一項(外部電圧V)は外力に相当し、第二項(電流路10を流れる電流による電圧降下Ri)は振動項に相当し、第三項(dφ/dt)は減衰項に相当する。電流路10の抵抗Rがばね定数に相当する。
式(4)において外部電圧Vとして定数を与えて常微分方程式を解くと、電流iは振動しながら一定値に収束する。一定値に収束した状態では、式(4)の左辺の値が0になるため、式(4)が式(3)に一致する。すなわち、式(4)を解いて電流iの収束値を求めることが、式(3)を満たす電流値iを求めることと等価である。電流iの収束値を求めるためには、通常、反復計算を行う必要があるが、仮想質量mと時間刻み幅Δtとを十分小さくすると、電流iの収束が早まり、反復計算の回数を少なくすることができる。
このように、式(4)の常微分方程式を数値的に解くことにより式(3)を満たす電流iを求めることができる。常微分方程式の数値的な解析には、かえる跳び法、オイラー法、ルンゲクッタ法等を適用することができる。
一例として、かえる跳び法を適用すると、式(4)を離散化して以下の式が得られる。
Figure 0006896349

Figure 0006896349

Figure 0006896349

ここで、カッコ内のnは繰り返し計算の回数を表す正の整数であり、Δtは時間刻み幅である。
外部電圧Vを時間刻み幅ΔTで変化させながら、外部電圧Vが更新されるごとに、電流iが収束するまで式(5)及び式(6)を反復計算することにより、電流iの時間変化を求めることができる。式(5)の時間刻み幅Δtは、式(4)を数値的に解くために便宜上与えた時間刻み幅であり、外部電圧Vを変化させる時間刻み幅ΔTとは無関係である。仮想質量m及び時間刻み幅ΔTを十分小さくすると、外部電圧Vが更新される度に実行する反復計算の回数を少なくすることができる。
次に、図2を参照して実施例によるシミュレーション方法について説明する。
図2は、実施例によるシミュレーション方法のフローチャートである。まず、シミュレーション対象の電流路10及び部材11(図1A)の形状及び相対位置関係に基づいて、シミュレーション対象の電流路10及び部材11を複数の粒子の集合体で表す(ステップS1)。例えば、電流路10の複数の粒子12(図1B)及び部材11の複数の粒子13(図1B)の仮想空間内における座標及び体積を決定する。
さらに、シミュレーションの条件を設定する(ステップS2)。例えば、電流路10に印加する外部電圧Vの時間変化、電流路10を流れる電流iの初期値、電流路10の電気伝導率、電流路10により構成されるコイルの巻数、部材11の電気伝導率及び透磁率等を設定する。
次に、電流路10を流れる電流iの現時点の値に基づいて、電流路10を構成する複数の粒子12(図1B)の各々への、他の粒子12、13からの電磁気的作用を計算する(ステップS3)。例えば、式(2)で表されるベクトルポテンシャルAc,j(i)、Am,j(i)、及びAe,j(i)を計算する。
次に、電磁気的作用の計算結果、及び外部電圧Vに基づいて、電流路10を流れる電流の値を計算する(ステップS4)。具体的には、外部電圧Vを与えて、式(5)及び式(6)を用いて、時間刻み幅Δt経過後の電流の値i(n+1)を計算する。その後、計算された電流の値i(n+1)が収束したか否かを判定する(ステップS5)。電流の値が収束していない場合には、計算された電流の値i(n+1)を現時点の値としてステップS3及びステップS4を繰り返し実行する。ステップS3、S4の繰り返し実行中の外部電圧Vは不変である。
計算された値i(n+1)が収束した場合には、電流路10を流れる電流の値を、収束した値に更新する(ステップS6)。その後、計算に用いる外部電圧Vを、時間刻み幅ΔT後の値に更新する。
シミュレーションを終了するまでステップS3からステップS7までの処理を繰り返す(ステップS8)。例えば、予め与えられている回数だけ外部電圧Vを更新した時点でシミュレーションを終了する。
次に、図3を参照して実施例によるシミュレーション装置について説明する。実施例によるシミュレーション装置は、図2に示したシミュレーション方法をコンピュータに実行させるプログラムを含み、このプログラムを実行する。
図3は、実施例によるシミュレーション装置のブロック図である。このシミュレーション装置として、シミュレーションプログラムを実行するコンピュータを用いることができる。このコンピュータは、中央処理装置(CPU)20、メインメモリ21、補助記憶装置22、入力装置23、及び出力装置24を含む。入力装置23として、キーボード、ポインティングデバイス、通信装置(受信装置)、リムーバブルメディアの読み取り装置等の入力手段を用いることができる。出力装置24として、ディスプレイ、プリンタ、通信装置(送信装置)、リムーバブルメディアへの書き込み装置等の出力手段を用いることができる。
補助記憶装置22は、シミュレーションプログラムが格納されている記録媒体を含む。この記録媒体は、補助記憶装置22に内蔵されたものでもよく、補助記憶装置22に対して着脱可能なリムーバブルメディアでもよい。このシミュレーションプログラムがメインメモリ21にロードされ、CPU20によって実行される。プログラム及びCPU20を含む処理手段が、図2に示した各処理を実行する機能を持つ。プログラムは、コンピュータにこれらの機能を実現させる。
入力装置23からシミュレーションに必要な情報が入力される。例えば、ステップS1(図2)及びステップS2(図2)で決定される種々のシミュレーション条件が入力される。なお、シミュレーション装置のユーザが入力する値は、これらのシミュレーション条件を構成するパラメータの値自体である必要はなく、これらの値を特定するためのパラメータでもよい。この場合、CPU20は、入力されたパラメータに基づいて、シミュレーションを構成するパラメータを算出する。
CPU20は、入力装置23から入力されたシミュレーション条件等を取得する。さらに、CPU20は、シミュレーション結果を出力装置24に出力する。例えば、ステップS6(図2)で求められた電流の値の時間変化を画像(例えばグラフ)として出力装置24に表示する。ステップS2で設定された外部電圧Vの時間変化を、シミュレーション結果とともに表示してもよい。
次に、図4A〜図5Bを参照して、上記実施例によるシミュレーション方法を用いて実際にシミュレーションを行った結果について説明する。
図4A及び図4Bは、シミュレーション対象の電流路10及び部材11を、それぞれ複数の粒子12、13の集合体で表したときの粒子の集合体の斜視図及び上から見た模式的な図である。磁性材料からなる円柱状の部材11に、電流路10が巻かれており、電流路10が部材11と鎖交するコイルを構成している。
コイルを構成する電流路10に、二乗平均平方根振幅20V、周波数50Hzの正弦波の外部電圧を印加する。電流路10により構成されるコイルの巻数を150回、抵抗を0.4Ωとした。磁性材料からなる部材11の透磁率を1000とした。電流路10を流れる電流は周方向に流れる成分のみを持ち、部材11の軸方向の成分を持たないものとする。図4Bにおいて、電流路10の粒子12の各々について、電流の流れる方向を矢印15で示している。
電流路10に流れる電流を、実際にシミュレーションにより求めた。
図5Aは、シミュレーション結果を示すグラフである。横軸は経過時間を単位「秒」で表し、縦軸は電圧及び電流を、それぞれ単位「V」及び「A」で表す。図5Aにおいて、電流路に印加する外部電圧を実線で表し、シミュレーションで得られた電流の値を丸記号で表す。外部電圧Vを更新する時間刻み幅ΔT(図2のステップS7)を、電圧波形の1周期の1/25とした。
図5Bは、ステップS3、S4(図2)を繰り返し実行して電流路を流れる電流の計算値が、現時点の電流値i(k)から、収束値i(k+1)に近づく様子の一例を示すグラフである。横軸は、ステップS3、S4を繰り返す回数(タイムステップ数)を表し、縦軸は、反復計算ごとに算出される電流の値を表す。式(7)の外部電圧Vを固定し、ステップS3、S4を繰り返し実行することにより、式(5)及び式(6)によって算出される電流の値が振動しながら減衰し、収束値i(k+1)に収束する。反復計算の時間刻み幅Δt(図5B)は、式(5)及び式(6)の時間刻み幅Δtに相当する。収束値i(k+1)が、図5Aに示す時間刻み幅ΔT後における電流の値に相当する。
ステップS7で更新される外部電圧Vの変化量が大きくなったときに、数値解析において計算結果が発散してしまう場合がある。この発散を防止するために、実際の計算においては、式(7)に人工的な減衰項を付加した。ステップS5(図2)の収束判定条件として、電流の計算結果の変化量が0.01A以下になったこととした。
図5Aに示したように、外部電圧と電流との間に位相差が生じている。この位相差は、コイルに鎖交する磁束の変化によって生じる逆起電力に起因する。
次に、実施例によるシミュレーション方法により得られる優れた効果について説明する。実施例によるシミュレーション方法では、有限要素法を用いて式(3)を解く場合と比べると、ベクトルポテンシャルに関する行列式を用いた繰り返し計算を行うことなく、電流の時間変化を求めることができる。式(4)の仮想質量mを十分小さく設定することにより、ステップS3、S4(図2)の反復計算において収束を早めることができる。これにより、計算時間の短縮化を図ることができる。
次に、図6〜図7Bを参照して他の実施例によるシミュレーション方法について説明する。以下、図2に示した実施例によるシミュレーション方法と共通の構成については説明を省略する。
図6は、本実施例によるシミュレーション方法のフローチャートである。本実施例においては、ステップS7で外部電圧Vを更新するときの時間刻み幅ΔTを、図2に示した実施例で採用する時間刻み幅ΔTより短くする。このため、1タイムステップあたりの外部電圧Vの変化量が小さくなる。図2に示した実施例においては、外部電圧Vの変化量が小さいと、ステップS3、S4の繰り返し処理の際に、電流値が早く収束するため、繰り返し回数を減らすことができるという効果が得られる。本実施例では、ステップS3、S4を1回実行するのみで電流値がほぼ収束値に近づく程度まで時間刻み幅ΔTを十分短くする。このため、本実施例では、図6に示したように、ステップS3、S4を実行した後に電流値収束の判定(図2のステップS5)を行わない。
また、本実施例では、ステップS3、S4を1回実行するのみで電流値を収束値に近づけるために、式(4)の仮想質量mを十分小さくする。仮想質量mの好ましい大きさは、仮想質量mを変えて複数回のシミュレーションを実行することにより決定することができる。このように、本実施例では、強制振動方程式(4)を数値的に解くときのタイムステップ数を1回とする。
次に、図7A、図7Bを参照して、本実施例によるシミュレーション方法を用いて実際にシミュレーションを行った結果について説明する。シミュレーション対象は、図4A及び図4Bに示したものと同一であり、初期条件は、図5A及び図5Bに示したシミュレーションの場合と同一である。
図7Aは、シミュレーション結果を示すグラフである。横軸は経過時間を単位「秒」で表し、縦軸は電圧及び電流を、それぞれ単位「V」及び「A」で表す。図7Aにおいて、電流路10に印加する外部電圧Vを実線で表し、シミュレーションで得られた電流を丸記号で表す。ステップS7(図6)で外部電圧Vを更新する時間刻み幅ΔTを、電圧波形の周期の1/2000とした。すなわち、時間刻み幅ΔTを1×10−5秒とした。
図7Bは、ステップS3、S4(図6)を実行することにより得られる電流値の変化を示すグラフである。横軸は、ステップS3、S4の反復計算の回数(振動方程式(4)を数値的に解くときのタイムステップ数)を表し、縦軸は電流値を表す。本実施例では、現時点の電流値i(k)に基づいてステップS3、S4を1回実行することにより、電流の収束値i(k+1)を得る。
本実施例で求められた電流値の時間変化(図7A)と、図2に示した実施例で求められた電流値の時間変化(図5A)とを比較すると、両者はほぼ一致していることがわかる。実際に、両者の誤差は3%以下であった。
図6に示した実施例では、図2に示した実施例と比べて、電圧1波長分の計算に必要な時間が約1/40であった。これは、ステップS3、S4の処理を繰り返さないためである。このように、図6に示した実施例を採用することにより、計算時間をより短縮することが可能になる。
上述の各実施例は例示であり、異なる実施例で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。複数の実施例の同様の構成による同様の作用効果については実施例ごとには逐次言及しない。さらに、本発明は上述の実施例に制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
10 電流路
11 部材
12 電流路を構成する粒子
13 部材を構成する粒子
15 電流が流れる方向を示す矢印
20 中央処理装置(CPU)
21 メインメモリ
22 補助記憶装置
23 入力装置
24 出力装置

Claims (12)

  1. 電流路と、前記電流路を流れる電流からの作用を受けて前記電流路を流れる電流に影響を及ぼす部材を含む系の、前記電流路に印加する電圧を変化させたときに前記電流路を流れる電流の変化をシミュレーションするシミュレーション方法であって、
    前記電流路及び前記部材を複数の粒子の集合体で表し、
    前記電流路を流れる電流の現時点の電流値、及び前記電流路に印加される外部電圧の電圧値に基づいて、前記電流路を構成する複数の前記粒子の各々への、他の前記粒子からの電磁気的作用を計算し、前記電磁気的作用の計算結果に基づいて前記電流路を流れる電流を計算し、前記電流路を流れる電流の値を現時点の値から計算で得られた値に更新するシミュレーション方法。
  2. 前記電磁気的作用として、前記電流路を構成する前記粒子を流れる電流に起因するベクトルポテンシャル、前記電流路及び前記部材を構成する前記粒子を流れる渦電流に起因するベクトルポテンシャル、及び前記部材を構成する前記粒子の磁化に起因するベクトルポテンシャルを計算する請求項1に記載のシミュレーション方法。
  3. 前記外部電圧を外力とし、前記電流路を流れる電流による電圧降下を振動項とし、前記電磁気的作用を減衰項とする電流の振動方程式を数値的に解くことにより、前記電流路を流れる電流を計算する請求項1または2に記載のシミュレーション方法。
  4. 前記外部電圧の1回の変化に対応して、前記振動方程式を数値的に解くタイムステップ数を1回とする請求項3に記載のシミュレーション方法。
  5. 電流路と、前記電流路を流れる電流からの作用を受けて前記電流路を流れる電流に影響を及ぼす部材を含む系の、前記電流路に印加する電圧を変化させたときに前記電流路を流れる電流の変化をシミュレーションする処理手段を有するシミュレーション装置であって、
    前記処理手段は、
    入力手段から、前記電流路及び前記部材の形状と相対位置関係を特定するパラメータを取得する機能、
    入力された前記パラメータに基づいて、前記電流路及び前記部材を複数の粒子の集合体で表す機能、及び
    前記電流路を流れる電流の現時点の電流値、及び前記電流路に印加される外部電圧の電圧値に基づいて、前記電流路を構成する複数の前記粒子の各々への、他の前記粒子からの電磁気的作用を計算し、前記電磁気的作用の計算結果に基づいて前記電流路を流れる電流を計算し、前記電流路を流れる電流の値を現時点の値から計算で得られた値に更新する機能
    を有するシミュレーション装置。
  6. 前記処理手段は、前記電磁気的作用として、前記電流路を構成する前記粒子を流れる電流に起因するベクトルポテンシャル、前記電流路及び前記部材を構成する前記粒子を流れる渦電流に起因するベクトルポテンシャル、及び前記部材を構成する前記粒子の磁化に起因するベクトルポテンシャルを計算する請求項5に記載のシミュレーション装置。
  7. 前記処理手段は、前記外部電圧を外力とし、前記電流路を流れる電流による電圧降下を振動項とし、前記電磁気的作用を減衰項とする電流の振動方程式を数値的に解くことにより、前記電流路を流れる電流を計算する請求項5または6に記載のシミュレーション装置。
  8. 前記処理手段は、前記外部電圧の1回の変化に対応して、前記振動方程式を数値的に解くタイムステップ数を1回とする請求項7に記載のシミュレーション装置。
  9. 電流路と、前記電流路を流れる電流からの作用を受けて前記電流路を流れる電流に影響を及ぼす部材を含む系の、前記電流路に印加する電圧を変化させたときに前記電流路を流れる電流の変化をシミュレーションする機能をコンピュータに実現させるプログラムであって、
    入力手段から、前記電流路及び前記部材の形状と相対位置関係を特定するパラメータを取得する機能、
    入力された前記パラメータに基づいて、前記電流路及び前記部材を複数の粒子の集合体で表す機能、及び
    前記電流路を流れる電流の現時点の電流値、及び前記電流路に印加される外部電圧の電圧値に基づいて、前記電流路を構成する複数の前記粒子の各々への、他の前記粒子からの電磁気的作用を計算し、前記電磁気的作用の計算結果に基づいて前記電流路を流れる電流を計算し、前記電流路を流れる電流の値を現時点の値から計算で得られた値に更新する機能
    を有するプログラム。
  10. 前記電磁気的作用として、前記電流路を構成する前記粒子を流れる電流に起因するベクトルポテンシャル、前記電流路及び前記部材を構成する前記粒子を流れる渦電流に起因するベクトルポテンシャル、及び前記部材を構成する前記粒子の磁化に起因するベクトルポテンシャルを計算する請求項9に記載のプログラム。
  11. 前記外部電圧を外力とし、前記電流路を流れる電流による電圧降下を振動項とし、前記電磁気的作用を減衰項とする電流の振動方程式を数値的に解くことにより、前記電流路を流れる電流を計算する請求項9または10に記載のプログラム。
  12. 前記外部電圧の1回の変化に対応して、前記振動方程式を数値的に解くタイムステップ数を1回とする請求項11に記載のプログラム。
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