JP6895192B2 - 距離測定装置 - Google Patents

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本発明は、光周波数コムを利用した距離測定技術に関する。
測定対象物までの距離を非接触で測定する方法として、光学的測定が適しており、干渉計や距離計が用いられている。干渉計は、別々の光路(参照光路と測定光路)を通った光の重ね合わせたときの干渉縞から距離を求める計器である。距離計は、出力波と対象物からの反射波の時間差、位相差、周波数差変化などから距離を求める計器である。
近年では、光コムあるいは光周波数コム(optical frequency comb)と呼ばれる光源を用いた測距技術が開発されている。光周波数コムは、モード同期パルスレーザ(超短パルスレーザ)から得られるスペクトルである。等間隔に並ぶ多数の周波数成分(縦モード)を有するスペクトルの形状が櫛(コム)に似ていることから、光周波数コム(光コム)と呼ばれている。
光コムを用いた距離計として、基準光のビート信号と測定対象物で反射された測距光のビート信号の位相差に基づいて対象物までの距離を求める方法が知られている(たとえば、特許文献1及び2参照)。これらの文献では、レーザ共振器から出力されるパルスの繰り返し周波数を変えて光コムの間隔を変え、ビート周波数を変えることで、測定可能な距離範囲を広げることが提案されている。
また、光コムの基本波と第2高調波を用いた2色のパルス間干渉計(光コム干渉計)において、光コムの繰り返し周波数frepを変化させることで光路長を変化させる手法が提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。
光コム干渉計では、異なるパルス間の干渉縞の発生位置から距離を求めるため、別々のパルス同士が重なり合うように参照光路とプローブ光路の間に光路長差を設けることが必要である。干渉次数を精度よく決定するためには、光路長差を広範囲に変える手段が必要である。
特開2006−184181号公報(特許第4617434号) 特開2006−300753号公報(特許第4793675号)
移動ステージを用いて光路長を変化させる手法では、大きな光路長を与えるために大きな移動ステージが必要となり、機械的変動や空気揺らぎによる測定信号の変動が生じる。
他方、光コムの繰り返し周波数を変化させて光路長の可変範囲や測距範囲を広げる場合、周波数可変の範囲には限界がある。
そこで、光路長の可変範囲を拡張して任意の距離で高精度かつ安定した測定を可能にする距離測定技術を提供することを課題とする。
機械的な移動手段を用いずに光路長を変化させるために、光コム光源の繰り返し周波数を変化させることで、実効的な光路長差を変化させる。
距離測定装置のひとつの構成例として、本発明をパルス間干渉計に適用することができる。パルス間干渉計で光路長の可変範囲を拡張するために、互いに干渉する基準光パルスと測定光パルスの光路長差を大きくして、個数の離れたパルス同士を干渉させる。この方法は長い距離の測定に有効だが、短い距離に適用するには制限がある。一方、短い距離の精密な測定を可能にするためには、参照光の光路長を長く設定する。参照光の光路長を長くする場合、外乱の影響を抑制するために光ファイバの参照光路を用いるのが望ましい。距離測定装置の別の構成例として、本発明を光コムを用いた距離計に適用することができる。
具体的には、本発明の一態様である光学測定装置は、
周波数領域で一定間隔の縦モードを発生させるパルス光源と、前記パルス光源の繰り返し周波数を変化させる周波数制御部と、前記パルス光源から出力されるパルス光を基準光と測定光に分割するスプリッタと、前記基準光と、測定対象物の測定面で反射された前記測定光とを検出する光検出器と、前記光検出器の出力から、前記測定面までの距離を算出する信号処理部と、前記基準光を反射させる基準面と、を有し、
前記光検出器は、前記基準面で反射された第1パルス光と、前記測定面で反射された第2パルス光を同時に検出し、
前記周波数制御部は、前記第1パルス光と前記第2パルス光の干渉が観察される位置へ前記パルス光源の前記繰り返し周波数を変化させ、
前記信号処理部は、前記繰り返し周波数を変えたときの前記基準光と前記測定光の位相差のデータを取得して、前記位相差を前記繰り返し周波数の変化量の関数で表したときの係数を最適化し、前記繰り返し周波数の変化量と前記位相差の変化量の相関関係に基づいて互いに干渉する前記第1パルス光と前記第2パルス光の間のパルス数を算出し、前記光路長差における前記パルス数に基づいて、前記測定面までの距離を算出する。
光路長の可変範囲を拡張し、任意の距離で高精度かつ安定した距離測定が可能になる。
距離測定装置の一例としてのパルス間干渉計の概略構成図である。 フェムト秒レーザパルスと光コムの関係を示す図である。 光コムの繰り返し周波数frepを変化させたときに現れる干渉縞を示す図である。 図1のパルス間干渉計の展開例を示す図である。 図4の構成で参照光路を安定化する構成例を示す図である。 図4の構成で参照光路を安定化する別の構成例を示す図である。 距離測定装置の一例としての光コム距離計の概略構成図である。 光コムによる距離測定を説明する図である。 光コムのモード間隔の変化Δfrepと位相差φの関係を示す図である。
<光路長可変範囲の拡張>
図1は、実施形態の距離測定装置の一例としてパルス間干渉計10の概略構成を示す。パルス間干渉計10は、光コム光源11と、光コム光源11の繰り返し周波数を変化させる周波数制御部12と、光コム光源11からのパルス列を参照光とプローブ光に分割するビームスプリッタ13と、光検出器17と、信号処理部21とを含む。
光コム光源11は、たとえばモード同期(ロック)されたフェムト秒パルスレーザで構成される。フェムト秒パルスレーザのような超短パルスレーザで構成される光コム光源11は、後述するように、周波数領域で一定の間隔で現れる複数の縦モードを発生させる。光コム光源11から出力されるパルス光(パルス列)は、ビームスプリッタ13で分割される。一方のパルス列成分は、参照光路15を通ってミラー等の基準面14で反射され、ビームスプリッタ13で反射されて光検出器17に入射する。他方のパルス列成分は、プローブ光路16を通って測定対象物20の測定面20aで反射され、ビームスプリッタ13を透過して光検出器17に入射する。基準面14と測定面20aは、ともに固定であってもよい。
光検出器17の出力は信号処理部21に入力される。信号処理装置は、参照光路15を通るパルス列とプローブ光路16を通るパルス列との干渉縞に基づいて、測定対象物20までの距離を算出する。干渉縞はパルスとパルスの重ね合わせにより生じ、パルスの包絡線3の中にキャリア波2(電界振動)が含まれる。
光周波数コムを利用したパルス間干渉計10の場合、超短パルスの空間局在性のため、参照光路15の光路長とプローブ光路16の光路長の差がパルスの繰り返し間隔の整数倍になった位置にだけ干渉縞が発生する。そして、干渉縞の振幅は、2つの光路を伝搬するパルスのピークが完全に重なったときに最大になる。パルスの繰り返し間隔を長さの尺度として測定対象物20までの距離L1を求めるには、基準面14の位置を干渉縞が発生する位置に調整する必要がある。
従来法では、基準面14の位置をモーターステージ等で機械的に変化させて基準面14までの距離L2を調整する。これに対し、実施形態のパルス間干渉計10では、周波数制御部12により光コム光源11の繰り返し周波数、すなわちパルスの繰り返し間隔を変えることで、基準面14と測定面20aの間の実効光路長差を干渉縞が観察される位置に調整する。これにより、機械的振動やサーボ機構のドリフトを抑制して光学系全体の安定性を維持し、高精度の測定が可能になる。
図2は、フェムト秒レーザパルスと光コムの関係を示す図である。光コム光源11から出力されるパルス幅はフェムト秒のオーダーであり、たとえば100フェムト秒(fs)である。この超短パルスは、時間軸上で一定の繰り返し間隔Trepで出力される。この例では、繰り返し間隔Trepは20ナノ秒(ns)である。
時間軸上の超短パルス列をフーリエ変換して周波数軸上で観測すると、図2の右図のように、Trepの逆数に相当する繰り返し周波数frepで並ぶ多数の縦モードが観測される。この意味で、繰り返し周波数frepを「モード間隔」と呼んでもよい。この例では、繰り返し周波数frepは50MHzとなる。
パルス間干渉における干渉縞の発生条件は、2つの光路の光路長差Lが式(1)で表されるときである。
L=m×c/(n×frep) (1)
ここでmは干渉するパルス間を隔てるパルスの個数(以下では、「パルス数」と呼ぶ。mは整数)、nは伝搬媒体(空気)の屈折率、cは光速である。
ここで光コム光源11のレーザ共振器の長さなどの条件を変えて繰り返し周波数frepを変えることができる。光コム光源11の繰り返し周波数を、干渉縞が観察されるところに制御することで、基準面14の位置を機械的に動かして光路長を変化させるのと同一の効果を得ることができる。
ただし、繰り返し周波数frepの可変範囲には限界がある。そこで、実効光路長の可変範囲を拡張するために、パルス数mを大きくすることが考えられる。
繰り返し周波数frepとパルスの繰り返し間隔Trepは相関するため、繰り返し周波数frepをΔfrepだけ変化させた場合、空気の屈折率を1として、m個離れたパルス同士の干渉では、その光路長差の変化量は式(2)で示すように、m倍される。
ΔnL=m×(c/frep)×(Δfrep/frep) (2)
したがって、mを大きくして、互いに離れた2つのパルス間の干渉を得ることで、実効光路長差の可変範囲を増大させることができる。ここで、パルス数mは、式(2)より、既知のΔfrepだけ変化させた場合に、干渉縞の位相変化を検出するか、もしくは、干渉縞の現れるピーク位置の変化を測定して、光路長差を算出することによって求められる。
図3は、繰り返し周波数frepを変化させたときに現れる干渉縞の包絡線強度を示す図である。パルス間干渉計10では、前述のように、参照光路の光路長とプローブ光路の光路長の差がパルスの繰り返し間隔の整数倍になった位置にだけ干渉縞が発生する。また、距離測定のために干渉縞の包絡線のピーク位置の決定が重要である。干渉縞の包絡線が最大振幅となるときのfrepの値をfpeakとする。
反射鏡で折り返されている光学系を考えた場合、光路長変化の効果は折り返しにより2倍になるので、干渉縞信号を検出するため、および、最大振幅位置を見つけるのに必要なfrepの変化量Δfrepは、最大でfrep/4だけ必要になる(Δfrep≦frep/4)。これは配置された基準面(ミラー)14の位置に依らず、frepを変化させることで干渉縞の包絡線の最大振幅位置をスイープできるためである。この特性を利用すると、基準面(ミラー)14を任意の位置に設定し、光学系の幾何学長を変えることなく、干渉縞の最大振幅位置を見つけることができる。
たとえば、図2の例でfrep=50MHzである。frepを最大900kHzまで変化させることができ(Δfrep=900kHz)、また、パルス数mが10であるとする(10個離れたパルス同士の干渉)。この場合、式(2)から、光路長を10.8m変化させたのと等価になる。
<短い測定距離への適用>
図4は、図1のパルス間干渉計10の展開例としてのパルス間干渉計30を示す。図1のように、測定対象物20までの距離L1が、基準面14までの距離L2よりもずっと大きい場合(L1>>L2)は、光コム光源11の繰り返し周波数を変え、かつ、離れたパルス間を干渉させる(パルス数mを大きくする)ことで光路長の可変範囲を増大できる。
これに対し、測定対象物20までの距離L1が小さい場合、離れたパルス間の干渉を得ることが困難になる。パルス数mが小さいと、frepを変化させることによる光路長差の拡張の効果を十分に得ることができない。
そこで、図4では、参照光の光路15の長さをプローブ光の光路16の長さに比較して大きく設定することで、パルス数mを大きくする。基準面14までの距離L2を測定面20aまでの距離L1よりもずっと大きくすることで(L2>>L1)、近くに位置する測定対象物20の距離L1を正確に測定することができる。
基準面14までの距離L2を大きくすると、外乱の影響が大きくなり、高精度測定の妨げとなる場合もある。そこで、図4の例では参照光の光路を光ファイバ31で構成する。これにより、光路長差を安定化制御することができる。また、光ファイバ31を用いることで、参照光の光路長を長くしつつ、パルス間干渉計30をコンパクトに構成することができる。また、光ファイバ31の屈折率は空気の屈折率よりも大きいことから、プローブ光路が空気中の光路であった場合には、空気中を伝搬するプローブ光のパルスよりも参照光パルスを遅延させることができ、frepの変化による光路長差の変化を実効的に大きくすることができる。
図5及び図6は、伸長された参照光の光路15を安定化するための構成例を示す。光ファイバ31の長さを長くすることで、温度変化による光路長の変動や位相雑音等により干渉縞信号の強度が変動するおそれがある場合は、たとえば光ファイバ伝送に用いられているファイバノイズキャンセルの手法を適用することで、参照光路を安定化することができる。図5のパルス間干渉計30Aでは、参照光の光路15に、光分離器41と42、位相比較素子43、信号処理部44、及び光路長変化補償素子45を挿入する。光分離器41で、ビームスプリッタ13を出た参照光の一部を分岐して位相比較素子43の一方の入力に接続する。光分離器42で、光ファイバ31を出射した参照光の一部を分岐して、位相比較素子43の他方の入力に接続する。位相比較素子43で光ファイバ31の入射側の光の位相と出射側の光の位相を比較し、比較結果を信号処理部44に出力する。信号処理部44は、位相差を光路長変化の補償量を表わす電気信号に変換して、光路長変化補償素子45に電気信号を出力する。光路長変化補償素子45は、信号処理部44からの信号に基づいて、光路長の変化を補償する。これにより、伸長された参照光路を安定化して、検出される干渉縞の強度の変動を抑制することができる。
図6は参照光の光路15の安定化の別の例を示す。図6のパルス間干渉計30Bでは、光分離器41で、ビームスプリッタ13を出た参照光の一部を分岐して位相比較素子43の一方の入力に接続する。光ファイバ31を伝搬して出射した光の一部を折り返しミラー47で折り返し、光ファイバ31を伝搬した戻り光の一部を光分離器46で分岐して位相比較素子43の他方の入力に接続する。位相比較素子43で光ファイバ31の入射側の光の位相と光ファイバ31を往復した光の位相を比較し、比較結果を信号処理部44に出力する。信号処理部44は、位相差を光路長変化の補償量を表わす電気信号に変換して、光路長変化補償素子45に電気信号を出力する。光路長変化補償素子45は、信号処理部44からの信号に基づいて、光路長の変化を補償する。この構成でも参照光路を安定化して検出される干渉縞の強度の変動を抑制することができる。
<光コム距離計への適用>
図7は、距離測定装置の別の例として、光コム距離計40の概略構成を示す。光コム光源11から出力される出力光は、ビームスプリッタ13により基準光と測距光に分割される。基準光は光検出器42(図7では不図示)で検出されて、そのまま信号処理部41に入力される。測距光は測定対象物20に導かれ、測定対象物からの反射光が光検出器(図7では不図示)で検出されて信号処理部41に入力される。信号処理部41では、多数のビート信号が生成され、そのうち測定に利用される周波数成分が選別され、そのビート周波数成分における基準光と反射光の位相差に基づいて、測定対象物20までの距離Dを算出する。
図8は、光コム距離計40による距離算出を説明する図である。光コム光源11から出力される出力光が、測定対象物20で反射されて光検出器42で受光されるときに、光コムの繰り返し周波数frepの整数倍に相当する多数のビート信号が生成される。そのうち、測定に用いるビート周波数fをフィルタ等で選別する。基準光についても同様に検出し、両者の位相差を電気的に測定する。このとき、両者の光路長差は、ビート周波数fに相当する変調波N個分の波長と端数(位相差φ)に相当する。そのため、測距光と基準光の位相差測定から光路長差を算出することができる。周波数制御部12で光コム光源11の繰り返し周波数を変えることで、位相差φが変化する。これは、測定対象物20までの光路長を変化させているのと同様の効果を奏し、光路長を実効的に可変にできることを意味する。
ビート周波数をf=Mfrep(Mは既知の整数)、空気群屈折率をng、光速をcとすると、変調波の波長はc/(ng×Mfrep)となる。
往復でN個のパルスと位相差φがある場合、測定対象物20までの距離Dは、
D=(c/2ngMfrep)×(N+φ/2π) (3)
と表される。整数Nと位相差φを特定することで、絶対距離を測定することができる。
光コム光源11の繰り返し周波数frepを少しずつ変化させると、その整数倍に相当するビート信号の周波数fも変化し、位相差φも変化し、式(3)について多数の連立方程式が立つ。これを解くことで、整数Nと位相差φ、すなわち距離Dを求めることができる。
図9は、繰り返し周波数の変化Δfrepと、位相差φの変化の関係を示すグラフである。式(3)から、位相差φを繰り返し周波数frepの関数として表すことができる。
φ=(4πngD/c)×Mfrep−2πN (4)
繰り返し周波数frepを変えて多数のデータ点をとることで、傾き(4πngDM/c)をより正確に求めることができる。これは、絶対距離の概算値を求めることに相当するので、整数Nを決定することができる。その際、図9の測定例に見られるように位相測定データのばらつきなどによって位相差φの測定精度には限界があり、測定分解能以下の微小な位相変化量は正しく測定できない。そのため、位相変化の範囲を大きく取れるようにすることが重要である。そのための解決法として、前述のパルス間干渉計のときと同様に、基準光路と測距光路の間の光路長差を大きくすることが挙げられる。すなわち、式(4)において実効的な距離Dを大きくして変化の傾きを大きくすることに相当し、同じfrepの変化に対する位相差の変化を大きくとることができる。言い換えれば、測定する光路長差を大きく取ることにより、変調波の数Nを実効的に増やすことができるため、繰り返し周波数の変化Δfrepによる変調波長変化の効果が増倍され、結果的に位相差φの変化も増倍される。すなわち、パルス間干渉計においてパルス数mを大きくするのと同様の効果が得られる。このときも、パルス間干渉計の場合と同様に、基準光路を長くすることで、短い距離の測定においても大きな光路差を得ることができる。
上述のように、実施形態の構成、手法によれば、光コム光源の繰り返し周波数を変化させることで、光路長を可変にするのと同様の効果を得ることができる。
また、パルス数mを高くして離れたパルス同士を干渉させる、もしくは、測定光路差を大きく取り変調波の数Nを大きくすることにより光路長差の可変範囲を拡張することができる。
さらに、参照光路もしくは基準光路を長くすることで、短い距離の測定においても大きな光路長差からパルス数mもしくは変調波の数Nを正確に決定することができる。
参照光路を光ファイバで構成することで、計測装置をコンパクトに構成し光路の安定化を図ることができる。
10,30、30A、30B パルス間干渉計(距離測定装置)
11 光コム光源
12 周波数制御部12
13 ビームスプリッタ
14 基準面
17 光検出器
20 測定対象物
20a 測定面
21、41 信号処理部
31 光ファイバ
40 光コム距離計(距離測定装置)

Claims (4)

  1. 周波数領域で一定間隔の縦モードを発生させるパルス光源と、
    前記パルス光源の繰り返し周波数を変化させる周波数制御部と、
    前記パルス光源から出力されるパルス光を基準光と測定光に分割するスプリッタと、
    前記基準光と、測定対象物の測定面で反射された前記測定光とを検出する光検出器と、
    前記光検出器の出力から、前記測定面までの距離を算出する信号処理部と、
    前記基準光を反射させる基準面と、
    を有し、
    前記光検出器は、前記基準面で反射された第1パルス光と、前記測定面で反射された第2パルス光を同時に検出し、
    前記周波数制御部は、前記第1パルス光と前記第2パルス光の干渉が観察される位置へ前記パルス光源の前記繰り返し周波数を変化させ、
    前記信号処理部は、前記繰り返し周波数を変えたときの前記基準光と前記測定光の位相差のデータを取得して、前記位相差を前記繰り返し周波数の変化量の関数で表したときの係数を最適化し、前記繰り返し周波数の変化量と前記位相差の変化量の相関関係に基づいて互いに干渉する前記第1パルス光と前記第2パルス光の間のパルス数を算出し、前記光路長差における前記パルス数に基づいて、前記測定面までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置。
  2. 実効光路長差をL、前記縦モードの繰り返し周波数をfrep、前記繰り返し周波数の変化量をΔfrep、前記第1パルス光と前記第2パルス光の間のパルス数をm(mは整数)、パルス光伝搬媒体の屈折率をn、光速をcとすると、前記光路長差の変化量は、
    ΔnL=m×(c/frep)×(Δfrep/frep
    で表されることを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
  3. 前記スプリッタから前記測定面までの距離をL1、前記スプリッタから前記基準面までの距離をL2とすると、L2>>L1であることを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
  4. 前記スプリッタから前記基準面までの光路を光ファイバで構成することを特徴とする請求項3に記載の距離測定装置。
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