JP6894273B2 - 二次電池および二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池および二次電池の製造方法に関する。
現在、リチウムイオン二次電池の開発が盛んに行われている。リチウムイオン二次電池は、一般に、正極、負極および電解質を有しており、これらが外装体に封入されている。また、リチウムイオン二次電池を軽量化し得ることから、外装体を積層シートで構成することも行われている。
しかしながら、積層シートで構成した外装体は、耐圧性が低い。このため、充放電の繰り返しや熱暴走によりリチウムイオン二次電池が異常に発熱すると、外装体内でガスが発生することにより内圧が上昇し、外装体が膨れ上がってくる。そして、内圧に耐え切れなくなると、外装体は、勢いよく破裂(爆発)し、危険な場合がある。
この点を解消すべく、外装体のヒートシール部の内側に、ヒートシール部より低い剥離強度の剥離シール部を設ける構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる剥離シール部を設けることにより、外装体の内圧が高まった場合、剥離シール部が剥離することにより外装体の内容積が増加して、内圧上昇分が吸収される。
しかしながら、特許文献1に記載の外装体では、剥離シール部の外側にヒートシール部が存在する。このため、内圧が予想以上に高くなった場合、外装体が膨れ上がり、勢いよく破裂するという問題が依然として残る。
特開2002−15713号公報
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、その目的は、破裂の危険性を低減した二次電池、およびかかる二次電池の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
[1]本発明の二次電池は、正極、負極およびセパレータを備える電極積層体と、
電解質と、
内部に前記電極積層体および前記電解質を封入する外装体とを有し、
前記外装体は、可撓性を有するシート材の外周部をシールしてなるシール部と、熱膨張により前記シール部を破断可能な熱膨張部とを備えることを特徴とする。
[2]本発明の二次電池では、前記熱膨張部の熱膨張係数をA[/K]とし、前記シール部の熱膨張係数をB[/K]としたとき、A/Bが1.05〜5であることが好ましい。
[3]本発明の二次電池では、前記熱膨張部は、前記シール部より前記電極積層体側に位置していることが好ましい。
[4]本発明の二次電池では、前記熱膨張部は、前記シール部に接触して設けられていることが好ましい。
[5]本発明の二次電池では、前記熱膨張部は、前記シール部に沿って設けられた複数の熱膨張粒子を含むことが好ましい。
[6]本発明の二次電池では、前記シール部の一部は、平面視において、隣り合う2つの前記熱膨張粒子の間に位置していることが好ましい。
[7]本発明の二次電池では、前記複数の熱膨張粒子の平均間隔は、100μm〜50000μm(5cm)であることが好ましい。
[8]本発明の二次電池では、各前記熱膨張粒子は、長尺状をなし、
前記複数の熱膨張粒子の長手方向の平均長さが、前記シール部の平均幅より大きいことが好ましい。
[9]本発明の二次電池では、前記複数の熱膨張粒子は、前記シール部の幅方向に対して傾斜して設けられていることが好ましい。
[10]本発明の二次電池では、前記熱膨張部は、中空であることが好ましい。
[11]本発明の二次電池では、前記シート材は、基材層と、前記基材層に積層され、融着可能な樹脂層とを備える積層シートで構成されていることが好ましい。
[12]本発明の二次電池では、前記熱膨張部は、前記基材層に接触して設けられていることが好ましい。
[13]本発明の二次電池では、前記樹脂層の210℃におけるメルトフローレートは、0.1〜50g/10minであることが好ましい。
[14]本発明の二次電池の製造方法は、一方の面の外周部に熱膨張部を備えるシート材とともに、正極、負極およびセパレータを備える電極積層体を用意する工程と、
前記熱膨張部が介在するように、前記一方の面を内側として前記シート材を折り曲げるか、または前記シート材の前記一方の面に他のシート材を重ね合わせた後、前記シート材の前記外周部の一部をシールしてシール部を形成することにより、開口部を備える外装体を作製する工程と、
前記開口部を介して、前記外装体内に前記電極積層体を収納するとともに、電解質を充填する工程と、
前記シート材の前記外周部の残りの部分をシールしてシール部を形成することにより、前記外装体の前記開口部を封止する工程とを有することを特徴とする。
[15]本発明の二次電池の製造方法では、前記シート材の前記一方の面の軟化温度をX[℃]とし、前記熱膨張部の軟化温度をY[℃]としたとき、Y−Xが10〜50であることが好ましい。
[16]本発明の二次電池の製造方法では、前記熱膨張部は、前記シート材の外縁に沿って設けられた複数の熱膨張粒子を含み、
前記外装体を作製する工程において、前記シート材の前記複数の熱膨張粒子より前記外縁側をシールすることが好ましい。
[17]本発明の二次電池の製造方法では、前記複数の熱膨張粒子は、前記シート材の前記一方の面の軟化物または溶融物が前記電極積層体側に流入するのを阻止する流入阻止部として機能することが好ましい。
本発明によれば、内圧が必要以上に高まる前に、自然に外装体が開封されるため、二次電池の破裂の危険性を低減することができる。
第1実施形態のリチウムイオン二次電池を模式的に示す斜視図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池を模式的に示す平面図である。 シール部が破断される過程を模式的に示す断面図である。 熱膨張部の他の構成を示す断面図である。 熱膨張部の他の構成を示す平面図である。 第2実施形態のリチウムイオン二次電池を模式的に示す平面図である。 図7中のB−B線断面図である。 シール部の他の構成例を示す断面図である。 シール部の他の構成例を示す断面図である。 第3実施形態のリチウムイオン二次電池を模式的に示す平面図である。 熱膨張部の他の構成を示す平面図である。 第4実施形態のリチウムイオン二次電池を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の二次電池および二次電池の製造方法について、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
なお、以下の実施形態では、本発明の二次電池をリチウムイオン二次電池に適用した場合について説明する。
<第1実施形態>
まず、リチウムイオン二次電池の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態のリチウムイオン二次電池を模式的に示す斜視図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1に示すリチウムイオン二次電池を模式的に示す平面図、図4は、シール部が破断される過程を模式的に示す断面図、図5は、熱膨張部の他の構成を示す断面図、図6は、熱膨張部の他の構成を示す平面図である。
なお、各図では、その特徴を判り易くするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。また、以下に例示される材料、寸法等は一例であって、本発明は、それらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1および図2に示すように、リチウムイオン二次電池1は、正極2と、負極3と、これの間に介挿されたセパレータ6とを備える電極積層体10と、電解液7と、内部に電極積層体10および電解液7を封入するシート状の外装体8とを備えている。
電極積層体10は、さらに、正極2に接合された端子用タブ4と、負極3に接合された端子用タブ5とを備えており、これらの端子用タブ4、5は、電極積層体10を外装体8内に封入した状態で、外装体8から突出している。
本実施形態では、正極2に接合された端子用タブ4と、負極3に接合された端子用タブ5とは、電極積層体10の同じ端部、すなわちリチウムイオン二次電池1の同じ端部から同方向に突出している。
正極2は、図示しないが、平面視で略矩形状をなすアルミニウム箔で構成された正極集電体と、正極集電体の両面にそれぞれ設けられた正極活物質層とを有している。リチウムイオン二次電池1の充電時には、正極集電体が電気を集電して、正極活物質層に供給する。
正極集電体の一部は、正極活物質層から露出しており、この露出部に端子用タブ4が接合されている。なお、端子用タブ4は、例えば、アルミニウム板等で構成することができる。
正極活物質層は、例えば、正極活物質と、導電助剤と、結着剤とを含む正極用スラリーを、正極集電体に塗工することにより形成することができる。
正極活物質としては、特に限定されないが、例えば、一般式「LiM(式中、Mは金属原子であり、xおよびyは、金属原子Mと酸素原子Oとの組成比である。)」で表される金属酸リチウム化合物が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
かかる金属酸リチウム化合物の具体例としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)等が挙げられる。
また、前記一般式において、Mが複数種の金属原子で構成されてもよい。この場合、金属酸リチウム化合物は、例えば、一般式「LiM (式中、M、MおよびMは互いに異なる種類の金属原子であり、p、q、rおよびyは、金属原子M、MおよびMと酸素原子Oとの組成比である。)」で表される。なお、p+q+r=xである。かかる金属酸リチウム化合物の具体例としては、LiNi0.33Mn0.33Co0.33等が挙げられる。
また、正極活物質には、類似の組成であるオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)を用いることもできる。
導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック等が用いられ、結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン等が用いられる。
一方、負極3は、図示しないが、平面視で略矩形状をなす銅箔で構成された負極集電体と、負極集電体の両面にそれぞれ設けられた負極活物質層とを有している。リチウムイオン二次電池1の放電時に、負極集電体は、負極活物質層で発生した電子を効率よく取り出し外部機器に供給する。
負極集電体の一部は、負極活物質層から露出しており、この露出部に端子用タブ5が接合されている。なお、端子用タブ5は、例えば、ニッケルめっきを施したアルミニウム板等で構成することができる。
負極活物質層は、例えば、負極活物質と、結着剤と、必要に応じて導電助剤とを含む負極用スラリーを、負極集電体に塗工することにより形成することができる。
負極活物質としては、特に限定されないが、例えば、炭素粉末、黒鉛粉末のような炭素材料、チタン酸リチウムのような金属酸化物等を用いることができる。
また、結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン等を用いることができ、導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ等を用いることができる。
各集電体の平面形状は、図示の構成では、正方形状をなしているが、例えば、長方形状、円形状、楕円形状等であってもよい。
各集電体の平面視での面積(平面積)は、製造すべきリチウムイオン二次電池1のサイズに応じて適宜設定されるため、特に限定されないが、500〜2500mm程度であることが好ましく、750〜2000mm程度であることがより好ましい。
また、各集電体の厚さも、特に限定されないが、1〜75μm程度であることが好ましく、5〜50μm程度であることがより好ましい。
各電極活物質は、粒子状であることが好ましい。この場合、電極活物質の平均粒径は、1〜30μm程度であることが好ましい。
また、各活物質層の厚さも、特に限定されないが、5〜100μm程度であることが好ましく、10〜75μm程度であることがより好ましい。
正極2と負極3との間には、セパレータ6が介挿されている。このセパレータ6は、絶縁性を有し、正極2と負極3との短絡を防止する機能および電解液7を保持する機能を有する。
セパレータ6は、電解液7を保持または通過させることが可能であれば、特に限定されず、多孔質膜(粒子集合物)、不織布等で構成することができる。
セパレータ6の構成材料(絶縁材料)としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられる。
また、セパレータ6の厚さは、1〜75μm程度であることが好ましく、1〜50μm程度であることがより好ましい。かかる厚さのセパレータ6であれば、絶縁性を十分に確保することができる。
以上のような電極積層体10は、電解液7とともに外装体8内に封入されている。
電解液7は、電解質を溶媒に溶解してなる液体である。リチウムイオン二次電池1の充放電時には、この電解液7中をイオンが伝導する。
溶媒には、水分を実質的に含まない(例えば、100ppm未満)非水系溶媒が好適に用いられる。非水系溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、酢酸メチル、蟻酸メチル、トルエン、ヘキサン等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
電解質としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム、過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウムのようなリチウム塩等を好適に使用することができる。
電解液7中の電解質の濃度は、特に限定されないが、0.01〜1M程度であることが好ましく、0.05〜0.75M程度であることがより好ましく、0.1〜0.5M程度であることがさらに好ましい。
なお、電解液7は、ゲル化剤の添加によりゲル状をなしていてもよい。ゲル化剤としては、例えば、アセトニトリルのようなニトリル系化合物、テトラヒドロフランのようなエーテル系化合物、ジメチルホルムアミドのようなアミド系化合物等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
外装体8は、図1に示すように、1枚の可撓性を有するシート材80を折り曲げ、その外周部をシールしてなる。
本実施形態のシート材80は、図2に示すように、基材層81と、基材層81の一方の面に設けられた樹脂層82と、基材層81の他方の面(樹脂層82と反対側の面)に設けられた保護層83とを備える積層シートで構成されている。
基材層81は、シート材80に強度を付与する機能および電解液7やガスの透過を阻止する機能を有する。基材層81の構成材料としては、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金、ステンレス鋼等が挙げられる。
基材層81の厚さは、特に限定されないが、9〜100μm程度であることが好ましく、20〜80μm程度であることがより好ましい。
樹脂層82は、融着されることにより外装体8を封止する機能を有する。樹脂層82の構成材料(融着可能な材料)としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリメチルペンテン等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、樹脂層82は、前記材料で形成された無延伸のフィルム(特に、無延伸のポリプロピレンフィルム)で構成されていることが好ましい。これにより、樹脂層82が電解液7により溶解または膨潤することを好適に防止することができる。
樹脂層82の厚さは、特に限定されないが、3〜200μm程度であることが好ましく、20〜100μm程度であることがより好ましい。
保護層83は、外装体8の最外層を構成し、基材層81を保護する機能およびリチウムイオン二次電池1の機械的構造特性を確保する機能を有する。保護層83の構成材料には、比較的硬質な樹脂材料が用いられる。かかる硬質な樹脂材料としては、例えば、ポリアミド(ナイロン)、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
保護層83の厚さは、特に限定されないが、5〜50μm程度であることが好ましく、10〜30μm程度であることがより好ましい。
より具体的には、外装体8は、対向配置されたシート材80の第1の部分(上側部分)80aと第2の部分(下側部分)80bとを、それらの外周部を融着(例えば、熱融着、超音波融着、高周波融着)することにより作製されている。
図3に示すように、第1の部分80aと第2の部分80bとは、平面視において、それらの左側端部、右側端部および上側端部が融着されている。これにより、外装体8の3辺に沿って、シール部8Sが形成されている。
なお、必要に応じて、第1の部分80aおよび第2の部分80bの下側端部も融着して、シール部1Sを形成するようにしてもよい。
本発明では、外装体8がさらに熱膨張によりシール部8Sを破断可能な熱膨張部8Eを有することを特徴とする。
ここで、充放電の繰り返しや熱暴走によりリチウムイオン二次電池が異常に発熱すると、外装体内でガスが発生することにより内圧が上昇して外装体8が膨れ上がり、内圧に耐え切れなくなると、終には勢いよく破裂(爆発)することがある。これは、シート材の溶着部(シール部)の接着強度が極めて高いことに起因する。
これに対して、本発明では、熱膨張部8Eを設けることにより、外装体8の内圧が必要以上に高くなる前に、シール部8Sが破断して、外装体8の内外を連通する流路が形成されるように構成した。
具体的には、リチウムイオン電池1が異常に発熱すると、熱膨張部8Eが熱膨張して容積が増大する。容積が増大した熱膨張部8Eにより、第1の部分80aと第2の部分80bとが互いに離間するように押し広げられて(図4(a)参照)、シール部8Sの接着強度が低下し、さらに上昇した内圧の押圧力によりシール部8Sが破断され、外装体8が開封される(図4(b)参照)。
このように、本発明では、外装体8の内圧が必要以上に高まる前に、自然に外装体8が開封されるため、リチウムイオン二次電池1の破裂の危険性を低減することができる。
かかる機能を好適に熱膨張部8Eに発揮させるためには、熱膨張部8Eの熱膨張係数をA[/K]とし、シール部8Sの熱膨張係数をB[/K]としたとき、A/Bが1.05〜5程度であることが好ましく、1.1〜3.5程度であることがより好ましい。これにより、熱膨張部8Eが優先的に熱膨張するようになるので、内圧が必要以上に高まる前に、外装体8がより確実に開封されるようになる。
なお、外装体8内で発生したガスを排出する手段として、外装体8にガス排出弁を設ける構成も考えられる。しかしながら、ガス排出弁を設けた場合、通常使用時においても、ガス排出弁を介して外装体8内に水分が浸入することを十分に防止することができない。このため、電極積層体10の劣化が激しい。
これに対して、本発明では、外装体8は、シート材80およびシール部8Sにより高い気密性が確保されているため、前述のような問題が生じず、通常使用時において、電極積層体10の劣化を確実に防止することができる。
図3に示す熱膨張部8Eは、右側および左側のシール部8Sに沿って設けられた複数の熱膨張粒子8Epで構成されている。各熱膨張粒子8Epは、ほぼ球状をなし、シール部8Sの幅方向の中央部に配置されている。また、各熱膨張粒子8Epは、図2に示すように、シート材80の第1の部分80aの樹脂層82に埋設されている。
かかる構成により、各熱膨張粒子8Epを起点として、シール部8Sが放射状に破断されるようになる。
複数の熱膨張粒子8Epの平均粒径(粒径の平均値)R[μm]とし、シール部8Sの平均幅(幅の平均値)W[μm]としたとき、R/Wは、0.01〜0.3程度であることが好ましく、0.05〜0.1程度であることが好ましい。これにより、シール部8Sの十分な接着強度を確保するとともに、内圧が必要以上に高まる前に、シール部8Sの破断がより確実になされるようになる。
熱膨張粒子8Epの平均粒径Rの具体的な値は、10〜100μm程度であることが好ましく、15〜50μm程度であることがより好ましい。
また、シール部8Sの平均幅W、1〜20μm程度であることが好ましく、2〜10μm程度であることがより好ましい。
本実施形態において、複数の熱膨張粒子8Epは、ほぼ等間隔で設けられている。これにより、各熱膨張粒子8Epにほぼ均一に熱が伝達されることになる。このため、左右両側のシール部8Sでは、それらの長手方向の任意の箇所を起点として破断が生じるようになる。
複数の熱膨張粒子8Epの平均間隔(間隔の平均値)Pは、特に限定されないが、100〜50000μm程度であることが好ましく、500〜20000μm程度であることがより好ましい。これにより、前記効果をより向上させることができる。
このような熱膨張粒子8Ep(熱膨張部8E)は、シール部8S(シート材80の樹脂層82)との密着性が高い材料で構成されていることが好ましい。かかる材料としては、例えば、アクリロニトリル共重合体のようなアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、各熱膨張粒子8Epは、中空であっても中実であってもよいが、中空であることが好ましい。中空の熱膨張粒子8Epは、ガスを内包するため、熱膨張による容積変化をより大きくすることができる。
かかるガスとしては、例えば、空気、エタン、エチレン、プロパン、プロペン、n−ブタン、イソブタン、ブテン、イソブテン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−へキサン、ヘプタン、石油エーテルのような低分子量炭化水素(低沸点炭化水素)、CClF、CCl、CClFのようなクロロフルオロカーボン、テトラメチルシラン、トリメチルエチルシラン、トリメチルイソプロピルシランのようなテトラアルキルシラン等が挙げられる。
さらに、中空の熱膨張粒子8Epは、例えば、消火剤、吸水性ポリマー、異臭を発する物質のような物質のうちの少なくとも1種を内包してもよい。中空の熱膨張粒子8Epが熱膨張して破泡(破裂)した場合には、これらの物質をシール部8Sに形成された流路内に放出することができる。
例えば、消火剤が放出されれば、リチウムイオン二次電池1が発火するのを未然に防止することができる。また、吸水性ポリマーが放出されれば、電解液7が吸水性ポリマーに吸収されることにより、リチウムイオン二次電池1(外装体8)外に流出するのを防止することができる。
各熱膨張粒子8Epは、図5に示すように、第1の部分80aおよび第2の部分80bの双方の樹脂層82に埋設され、双方の基材層81に接触するように設けられていてもよい。
かかる構成によれば、各熱膨張粒子8Epは、2つの比較的硬質の基材層81に接触するため、熱膨張による押圧力をシート材80(シール部8S)により確実に付与することができる。
また、この場合、各熱膨張粒子8Epは、自然状態(外力を付与しない状態)より高さ方向の長さが縮小した状態(扁平形状に変形させた状態)で、シート材80中に存在させるようにしてもよい。
かかる構成によれば、シール部8Sの破断に、各熱膨張粒子8Epの熱膨張による押圧力に加えて、各熱膨張粒子8Epが元の形状に復元しようとする復元力をも利用することができる。
以上説明したようなリチウムイオン二次電池は、例えば、本発明の二次電池の製造方法に従って製造することができる。
[1] 熱膨張部8Eを備えるシート材80および電極積層体10を準備する工程
[1−1]
熱膨張粒子8Ep(熱膨張部8E)を備えるシート材80を準備する。
まず、長方形のシート材80を用意し、このシート材80の一方の面(樹脂層82)の2つの長辺の所定位置に、複数の熱膨張粒子8Epを配置する。
複数の熱膨張粒子8Epは、例えば、熱膨張粒子8Epを含む液剤を、例えば、液滴吐出ノズル、ディスペンサ等から吐出して樹脂層82上に供給した後、乾燥すること、あるいは、熱膨張粒子8Epが所定位置に配置された離型紙を貼着して転写することにより配置することができる。
[1−2]
また、電極積層体10を準備する。
まず、正極2と、負極3と、これらの間に介挿されたセパレータ6とを備える積層体を作製する。
この積層体は、例えば、I:いずれも帯状の正極2、負極3およびセパレータ6を、予めセル単位に切断した後に、これらを順次積層する方法、または、II:いずれも帯状の正極2、負極3およびセパレータ6を巻回してなるロールから連続的に引き出して順次積層した後、セル単位に分割する方法を用いて作製することができる。
次に、得られた積層体に、溶接等の方法により、正極2に端子用タブ4を、負極3に端子用タブ5を接合する。
[2] 開口部を備える外装体8を作製する工程
次に、熱膨張粒子8Epが介在するように、一方の面が内側となるように、シート材80を長手方向の中央部で折り曲げる。
その後、折り曲げられたシート材80(第1の部分80aおよび第2の部分80b)の左側端部および右側端部をそれぞれシールして、シール部8Sを形成する。
シール部8Sは、例えば、真空ラミネータ、ローラー、真空包装機等を用いてシート材80を加圧しつつ、加熱、超音波照射または高周波照射することにより形成することができる。
この状態で、シート材80が開口部を備える袋状に形成される。
ここで、シート材10の一方の面(樹脂層82)の軟化温度をX[℃]とし、熱膨張粒子8Epの軟化温度をY[℃]としたとき、Y−Xが10〜50程度であることが好ましく、15〜35程度であることがより好ましい。これにより、熱膨張粒子8Epの変形を防止しつつ、十分な接着強度を有するシール部8Sを形成することができる。
[3] 外装体8内に電極積層体10および電解液7を収納する工程
次に、開口部を介して、外装体8(袋状のシート材80)内に電極積層体10を収納するとともに、電解液7を充填する。このとき、端子用タブ4、5が、外装体8から外部に突出した状態とする。
[4] 外装体8の開口部を封止する工程
次に、外装体8の開口部(シート材80の外周部の残りの部分)を封止するように、前記と同様にしてシール部8Sを形成する。
以上の工程を経て、リチウムイオン二次電池1が得られる。
なお、本実施形態では、熱膨張粒子8Epが外装体8の右側および左側のシール部8Sに沿って設けられているが、いずれか一方の側のシール部8Sにのみ沿って設けるようにしてもよい。
さらに、図6に示すように、いずれか一方の側のシール部8Sの長手方向の所定位置(例えは、中央部)に限局させるようにしてもよい。これにより、内圧による押圧力をシール部8Sの所定箇所に集中させることができるので、外装体8をより確実に開封することができる。
<第2実施形態>
次に、リチウムイオン二次電池の第2実施形態について説明する。
以下、第2実施形態のリチウムイオン二次電池について説明するが、前記第1実施形態のリチウムイオン二次電池との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図7は、第2実施形態のリチウムイオン二次電池を模式的に示す断面図、図8は、図7中のB−B線断面図である。
図7および図8に示すように、第2実施形態のリチウムイオン二次電池1では、熱膨張部8Eの配置位置が異なること以外は、前記第1実施形態のリチウムイオン二次電池1と同様である。
第2実施形態の熱膨張部8E(複数の熱膨張粒子8Ep)は、シール部8Sより内側(電極積層体10側)に、シール部8Sと接触して設けられている。
具体的には、複数の熱膨張粒子8Epは、図8に示すように、シール部8Sより内側において、第1の部分80aの樹脂層82と第2の部分80bの樹脂層82とに接触している。これにより、図7に示すように、シール部8Sの一部は、平面視において、隣り合う2つの熱膨張粒子8Epの間に位置している。
かかる構成によれば、各熱膨張粒子8Epは、融着された樹脂層82同士の界面近傍に位置するため、熱膨張粒子8Epの熱膨張による押圧力および外装体8の内圧による押圧力を、樹脂層82同士の界面の剥離(シール部8Sの破断)に効率よく利用することができる。
また、シール部8Sと複数の熱膨張粒子8Epとを、このような位置関係とする場合、前記工程[2]において、シート材80(第1の部分80aおよび第2の部分8b)の複数の熱膨張粒子8Epより外縁側をシールして、シール部8Sを形成することになる。
このとき、軟化または溶融した樹脂層82(樹脂材料)が複数の熱膨張粒子8Epによって、電極積層体10側に流入することが阻止される。すなわち、複数の熱膨張粒子8Epを、樹脂層82の軟化物または溶融物が電極積層体10側に流入するのを阻止する流入阻止部として機能させることができる。その結果、外装体8内に電極積層体10に接触する突起物が形成されることがないため、リチウムイオン二次電池1の特性の低下を防止することができる。
また、かかる構成によれば、仮に外装体8が開封されない場合、すなわち外装体8の内外を連通する流路が形成されない場合でも、外装体8の内容積が増大するため、上昇した内圧を吸収することもできる。
複数の熱膨張粒子8Epの平均間隔Pを前記範囲に設定する場合、樹脂層82の210℃におけるメルトフローレートは、0.1〜50g/10min程度であることが好ましく、0.3〜10g/10min程度であることがより好ましい。これにより、複数の熱膨張粒子8Epが流入阻止部としての機能をより確実に発揮することができる。
なお、シール部8Sは、図9に示すような構成とすることもできる。図9に示すシール部8Sは、熱膨張粒子8Epの外側であって、第1の部分80aと第2の部分80bとの間に接着性シート9を介在させ、この融着シート9と2つの樹脂層82とを融着することにより形成されている。かかる融着シート9は、樹脂層82と同様の材料で構成することが好ましい。
また、別途設けられる熱膨張粒子8Epを省略し、熱膨張粒子8Epを含有する融着シート9を用いて、シール部8Sを形成するようにしてもよい。
かかる融着シート9は、図10に示すように、シート材80の樹脂層82と端子用タブ4、5との間に設けることもできる。これにより、端子用タブ4、5近傍において外装体8を開封して、外装体8内で発生したガスを放出することができる。
特に、融着シート9と端子用タブ4、5との接着強度は、融着シート9と樹脂層82との接着強度および樹脂層82同士の接着強度より低い。このため、熱膨張粒子8Epの熱膨張による押圧力が比較的小さい場合であっても、シール部8Sを破断させることが可能となる。したがって、熱膨張粒子8Epの構成材料の選択の幅を広げることができる。
また、端子用タブ4、5は、矩形状をなすことで角部を備えている。このため、この角部に接触する融着シート9の部分に応力が集中し易く、当該部分を起点としてシール部8Sの破断が生じ易くなることも期待できる。
このような第2実施形態のリチウムイオン二次電池1においても、前記第1実施形態のリチウムイオン二次電池1と同様の作用・効果が得られる。
<第3実施形態>
次に、リチウムイオン二次電池の第3実施形態について説明する。
以下、第3実施形態のリチウムイオン二次電池について説明するが、前記第1および第2実施形態のリチウムイオン二次電池との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図11は、第3実施形態のリチウムイオン二次電池を模式的に示す平面図、図12は、熱膨張部の他の構成を示す平面図である。
図11に示すように、第3実施形態のリチウムイオン二次電池1では、熱膨張部8Eの構成が異なること以外は、前記第1実施形態のリチウムイオン二次電池1と同様である。
第3実施形態において、各熱膨張粒子8Epは、棒状(長尺状)をなし、複数の熱膨張粒子8Epの長手方向の平均長さ(長軸の平均値)Lが、シール部8Sの平均幅Wより大きく設定されている。
かかる構成によれば、多くの熱膨張粒子8Epを、シール部8Sを貫通するようにして配置することができ、外装体8の内圧が必要以上となる前に、シール部8Sをより確実に破断させることができる。
複数の熱膨張粒子8Epの長手方向の平均長さLは、特に限定されないが、100〜1000μm程度であることが好ましく、200〜500μm程度であることがより好ましい。
なお、複数の熱膨張粒子8Epは、図12に示すように、シール部8Sの幅方向に対して傾斜して設けられていてもよい。これにより、各熱膨張粒子8Epとシール部8Sとの接触面積を増大させることができ、前記効果をより向上させることができる。
この場合、複数の熱膨張粒子8Epの長手方向のシール部8Sの幅方向に対する平均傾斜角度(傾斜角度の平均値)θは、15〜90°程度であることが好ましく、35〜55°程度であることより好ましい。これにより、シール部8Sの接着強度が極端に低下するのを防止しつつ、各熱膨張粒子8Epと樹脂層82との接触面積を十分に増大させることができる。
このような第3実施形態のリチウムイオン二次電池1においても、前記第1および第2実施形態のリチウムイオン二次電池1と同様の作用・効果が得られる。
<第4実施形態>
次に、リチウムイオン二次電池の第4実施形態について説明する。
以下、第4実施形態のリチウムイオン二次電池について説明するが、前記第1〜第3実施形態のリチウムイオン二次電池との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図13は、第4実施形態のリチウムイオン二次電池を模式的に示す平面図である。
図13に示すように、第4実施形態のリチウムイオン二次電池1では、外装体8の左側および右側端部を覆うように、外装体8に遮断フィルムFが設けられていること以外は、前記第1実施形態のリチウムイオン二次電池1と同様である。
この遮断フィルムFは、例えば、疎水性不織布等で構成することができる。疎水性不織布は、気体を透過するが液体を遮断する性質を有する。このため、外装体8内で発生したガスは、シール部8Sに形成された流路から、遮断フィルムFを透過することにより、外装体8外に排出される。一方、電解液7は、遮断フィルムFで遮断されるため、シール部8Sに形成された流路から、外装体8外に流出することが防止される。
このような第4実施形態のリチウムイオン二次電池1においても、前記第1〜第3実施形態のリチウムイオン二次電池1と同様の作用・効果が得られる。
以上説明した各実施形態では、リチウムイオン二次電池1は、1つの電極積層体10を備える構成であったが、積層された複数の電極積層体10を備える構成であってもよく、正極2が内側に位置するように巻回した帯状の電極積層体10を備える構成であってもよい。
また、各前記実施形態の外装体8は、1枚のシート材80を折り曲げることにより作製したが、外装体8は、熱膨張部8Eを備えるシート材80に、熱膨張部8Eを備えないシート材80(他のシート材)を、熱膨張部8Eが介在するように積層した後、これらのシート材80の全周をシール部8Sでシールすることにより作製してもよい。
電解質には、電解液7に代えて、固体電解質を用いることもできる。
また、複数の熱膨張粒子8Epは、互いに接触していてもよい。
また、熱膨張部8Eは、複数の熱膨張粒子8Epに代えて、シール部8Sの長手方向に沿って連続して延在する帯状体または線状体で構成することもできる。
さらに、熱膨張部8Eは、シール部8Sと離間して設けられてもよい。
以上、本発明の二次電池および二次電池の製造方法について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
本発明の二次電池は、リチウムイオン二次電池の他、例えば、銀イオン二次電池等の二次電池に適用することもできる。
また、本発明の二次電池は、他の任意の構成を有していてもよいし、同様の機能を発揮する任意の構成と置換されていてよく、本発明の二次電池の製造方法は、1以上の任意の目的の工程を有していてもよい。
さらに、本発明では、前記第1〜第4の実施形態における任意の構成を組み合わせるようにしてもよい。
1 リチウムイオン二次電池
10 電極積層体
2 正極
3 負極
4、5 端子用タブ
6 セパレータ
7 電解液
8 外装体
80 シート材
80a 第1の部分
80b 第2の部分
81 基材層
82 樹脂層
83 保護層
8S シール部
8E 熱膨張部
8Ep 熱膨張粒子
9 融着シート
F 遮断フィルム

Claims (16)

  1. 正極、負極およびセパレータを備える電極積層体と、
    電解質と、
    内部に前記電極積層体および前記電解質を封入する外装体とを有し、
    前記外装体は、可撓性を有するシート材の外周部をシールしてなるシール部と、熱膨張により前記シール部を破断可能な熱膨張部とを備え
    前記熱膨張部は、前記シール部より前記電極積層体側に位置していることを特徴とする二次電池。
  2. 前記熱膨張部の熱膨張係数をA[/K]とし、前記シール部の熱膨張係数をB[/K]としたとき、A/Bが1.05〜5である請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記熱膨張部は、前記シール部に接触して設けられている請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 前記熱膨張部は、前記シール部に沿って設けられた複数の熱膨張粒子を含む請求項1ないしのいずれかに記載の二次電池。
  5. 前記シール部の一部は、平面視において、隣り合う2つの前記熱膨張粒子の間に位置している請求項に記載の二次電池。
  6. 前記複数の熱膨張粒子の平均間隔は、100〜50000μmである請求項に記載の二次電池。
  7. 各前記熱膨張粒子は、長尺状をなし、
    前記複数の熱膨張粒子の長手方向の平均長さが、前記シール部の平均幅より大きい請求項ないしのいずれかに記載の二次電池。
  8. 前記複数の熱膨張粒子は、前記シール部の幅方向に対して傾斜して設けられている請求項に記載の二次電池。
  9. 前記熱膨張部は、中空である請求項1ないしのいずれかに記載の二次電池。
  10. 前記シート材は、基材層と、前記基材層に積層され、融着可能な樹脂層とを備える積層シートで構成されている請求項1ないしのいずれかに記載の二次電池。
  11. 前記熱膨張部は、前記基材層に接触して設けられている請求項10に記載の二次電池。
  12. 前記樹脂層の210℃におけるメルトフローレートは、0.1〜50g/10minである請求項10または11に記載の二次電池。
  13. 一方の面の外周部に熱膨張部を備えるシート材とともに、正極、負極およびセパレータを備える電極積層体を用意する工程と、
    前記熱膨張部が介在するように、前記一方の面を内側として前記シート材を折り曲げるか、または前記シート材の前記一方の面に他のシート材を重ね合わせた後、前記シート材の前記外周部の一部をシールしてシール部を形成することにより、開口部を備える外装体を作製する工程と、
    前記開口部を介して、前記外装体内に前記電極積層体を収納するとともに、電解質を充填する工程と、
    前記シート材の前記外周部の残りの部分をシールしてシール部を形成することにより、前記外装体の前記開口部を封止する工程とを有し、
    前記熱膨張部は、前記シール部より前記電極積層体側に位置していることを特徴とする二次電池の製造方法。
  14. 前記シート材の前記一方の面の軟化温度をX[℃]とし、前記熱膨張部の軟化温度をY[℃]としたとき、Y−Xが10〜50である請求項13に記載の二次電池の製造方法。
  15. 前記熱膨張部は、前記シート材の外縁に沿って設けられた複数の熱膨張粒子を含み、
    前記外装体を作製する工程において、前記シート材の前記複数の熱膨張粒子より前記外縁側をシールする請求項13または14に記載の二次電池の製造方法。
  16. 前記複数の熱膨張粒子は、前記シート材の前記一方の面の軟化物または溶融物が前記電極積層体側に流入するのを阻止する流入阻止部として機能する請求項15に記載の二次電池の製造方法。
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