JP6894116B2 - 両軸受け型魚釣り用リール - Google Patents

両軸受け型魚釣り用リール Download PDF

Info

Publication number
JP6894116B2
JP6894116B2 JP2017092346A JP2017092346A JP6894116B2 JP 6894116 B2 JP6894116 B2 JP 6894116B2 JP 2017092346 A JP2017092346 A JP 2017092346A JP 2017092346 A JP2017092346 A JP 2017092346A JP 6894116 B2 JP6894116 B2 JP 6894116B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fishing
spool
line
fishing line
connecting portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017092346A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018186758A (ja
Inventor
橋本 俊哉
俊哉 橋本
收 武内
收 武内
正一 江口
正一 江口
Original Assignee
株式会社エバーグリーンインターナショナル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社エバーグリーンインターナショナル filed Critical 株式会社エバーグリーンインターナショナル
Priority to JP2017092346A priority Critical patent/JP6894116B2/ja
Publication of JP2018186758A publication Critical patent/JP2018186758A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6894116B2 publication Critical patent/JP6894116B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、両軸受け型魚釣り用リールに関し、特に、スプールへ巻き上げられた釣り糸が、その巻き上げられた状態を保持できるようにする技術に関する。
魚釣り用リールには、スピニングリールや両軸受け型魚釣り用リールがあり、特に両軸受け型魚釣り用リールは、ジギング釣りやトローリング釣り等の大物釣りに適するように設計され、スプールへの釣り糸巻き取り用ハンドルを支持するハンドル軸がスプール軸と平行に配置され、スプール軸と同軸上にドラグ機構の摩擦係合部及びドラグ機構の調整用レバーを配置したレバードラグ式両軸受け型魚釣り用リールは公知である(例えば、特許文献1)。
特開平11−196731号公報
このような両軸受け型魚釣り用リールでは、釣り糸をスプールへ巻き上げた状態で、ドラグ機構によってスプールの釣り糸送り出し方向回転を阻止した状態において、釣り糸の持つ緊張力や糸癖などによって、釣り糸がスプールから自然に緩み出る(ほどけ出る)ことがある。特に、釣り糸として、2号程度の撚り糸(PEラインと称する)の先にPEラインよりも太いリーダーと称される長さ数メートルの糸が接続された構成である場合、このリーダーの先に仕掛けとして釣り針付きのルアー(疑似餌)が取り付けられており、リーダーは腰がある糸であるため、それが持つ緊張力や糸癖などによって、これがスプールから自然に緩み出(ほどけ出)易い。
例えば、釣りを行った後、釣りを止める休止状態では、釣り糸の先に取り付けた仕掛けとして釣り針付きのルアー(疑似餌)を取り外した状態で釣り糸をスプールに巻き上げ、スプールの回転をドラグ機構によって阻止させた状態において、釣り糸の持つ緊張力や糸癖などによって、釣り糸がスプールから自然に緩み出る(ほどけ出る)ことがある。
このようにスプールから自然に緩み出る(ほどけ出る)釣り糸は、両軸受け型魚釣り用リールに絡みつく等により邪魔であり、次に行う釣りの支障になるため、従来は、釣り人が両軸受け型魚釣り用リールに別個に釣り糸留め用のネジを取り付け、または、プラスチックスで作製された市販の釣り糸留め具をリールにネジ止めし、これらに釣り糸の先端部を巻きつける工夫がなされているが、これらの場合、釣り糸留め用のネジや釣り糸留め具がリールから突出しているため、邪魔であり、また釣り人がこれらに接触して怪我する虞があり、好ましくない。
本発明は、このような点に鑑み、一旦スプールに巻き上げた釣り糸の残りの部分を安定に保持し、それによって釣り糸の持つ緊張力や糸癖などによって、釣り糸がスプールから自然に緩み出る(ほどけ出る)ことを防止し、釣りを再開する場合はその保持を容易に解除できる装置をスプールの前面側に配置し、安全で且つ操作がし易く、魚釣りが支障なく行える両軸受け型魚釣り用リールを提供するものである。
第1発明は、リール本体の左右側板間に釣り糸を巻き取るスプールが回転可能に支持された両軸受け型魚釣り用リールにおいて、
前記スプールの前面側に位置し前記左右側板を連結する連結部11Cを備え、
前記連結部11Cには、前記スプールに巻き上げた前記釣り糸の残り部分を着脱自在に保持する釣り糸保持部を備えた、
ことを特徴とする。
第2発明は、リール本体の左右側板間に釣り糸を巻き取るスプールが回転可能に支持された両軸受け型魚釣り用リールにおいて、
前記スプールの前面側に位置し前記左右側板を連結する連結部11Cを備え、
前記連結部11Cには、前記スプールに巻き上げた前記釣り糸の残り部分を着脱自在に保持する釣り糸保持部を備え、
前記釣り糸保持部は、前記連結部11Cにその長さ方向に沿って配置され、バネ力にて前記連結部11Cに対して閉じた第1状態に保持され、前記バネ力に抗した作用力にて前記第1状態から開き前記連結部11Cとの間に前記釣り糸の挿入間隔が形成される第2状態となるラインストッパを備え、
前記作用力の解除にて前記ラインストッパと前記連結部11Cとの間に前記釣り糸が挟持される関係である、
ことを特徴とする。
第3発明は、リール本体の左右側板間に釣り糸を巻き取るスプールが回転可能に支持された両軸受け型魚釣り用リールにおいて、
前記スプールの前面側に位置し前記左右側板を連結する連結部11Cを備え、
前記連結部11Cには、前記スプールに巻き上げた前記釣り糸の残り部分を着脱自在に保持する釣り糸保持部を備え、
前記釣り糸保持部は、
前記連結部11Cの表面に前記スプールの糸巻部分に対応し前記連結部11Cに長さ方向に沿って長く形成された凹部と、前記凹部に長さ方向に沿って収容され、中間の軸支持部にて回動可能に支持され、前記軸支持部に対する一方側が前記凹部外方向に向けてバネにて付勢され、前記バネにて付勢された状態で、前記軸支持部に対する他方側が前記凹部内に入り込んだ第1状態を保つラインストッパを備え、
前記ラインストッパは、前記バネの付勢に抗した前記軸支持部に対する一方側の押圧力にて、前記軸支持部に対する他方側の裏面が前記凹部の外へ進出し前記連結部11Cとの間に前記釣り糸の挿入間隔が形成される第2状態へ移動可能であり、
前記押圧力の解除にて前記ラインストッパと前記凹部との間に前記釣り糸が挟持される関係である、
ことを特徴とする。
第4発明は、第3発明において、
前記軸支持部は前記ラインストッパから裏側へ突出形成され、前記凹部は前記連結部11Cの長さ方向に沿った略均一な底面と前記軸支持部及び前記バネが収容される窪みを有し、
前記第1状態において前記軸支持部に対する他方側の裏面が前記底面に長さ方向に沿った当接状態を保つ、
ことを特徴とする。
第5発明は、第3発明または第4発明において、
前記ラインストッパの表面は長さ方向に沿って略均一な平面または上方に凸の湾曲面をなし、前記両軸受け型魚釣り用リールが釣り竿に取り付けられた状態で、前記第1状態において前記ラインストッパの表面が前記凹部の外側に略均一に突出した状態であり、前記スプールに対する繰り出し時及び巻き取り時の緊張した前記釣り糸が前記ラインストッパの表面から離れた状態となる関係に前記連結部11C及び前記ラインストッパが配置された、
ことを特徴とする。
第6発明は、第2発明乃至第5発明のいずれかにおいて、
前記ラインストッパと前記連結部11Cとで前記釣り糸を挟持する部分は、前記釣り糸が弧状の面または少なくとも2個所以上の角部で挟持される形態である、
ことを特徴とする。
第7発明は、第1発明乃至第6発明のいずれかにおいて、
前記スプールに前記釣り糸を巻き上げ操作するハンドル12を備え、前記ハンドル12側の前記リール本体の後部と底部の間に、前記釣り針を引っ掛ける釣り針引っ掛け部を設けた、
ことを特徴とする。
本発明によれば、スプールの前面側に位置し左右側板を連結する連結部11Cに、スプールに巻き上げた釣り糸の残り部分を着脱自在に保持する釣り糸保持部を備えたことにより、通常の釣りに支障がなく、またスプールに巻き上げた釣り糸の残り部分を保持し易い。このため、スプールに巻き上げた釣り糸が自然に緩み出る(ほどけ出る)ことを防止できる。
また、釣り糸保持部が連結部11Cとラインストッパとの構成であることによって、スプールに巻き上げた釣り糸は、連結部11Cとラインストッパとの間に挟持されることにより安定に保持され、釣り糸の持つ緊張力や糸癖などによって、釣り糸がスプールから自然に緩み出る(ほどけ出る)ことを防止でき、釣りを再開する場合はその保持を容易に解除できる。また、ラインストッパはスプールの前面側で連結部11Cに配置されるため、操作がし易く、釣りを支障なく行える。
また、ラインストッパの表面は、釣り糸の送り出し時及び巻き取り時に釣り糸から離れた状態であることにより、釣り糸の送り出し時及び巻き取り時の動作の邪魔にならず、安定した釣り操作ができる。
また、連結部11Cに長さ方向に沿って連結部11Cの表面に長く形成された凹部にラインストッパが収容される構成によって、ラインストッパと凹部との間に挟持された釣り糸は、少なくとも2か所以上で屈曲状態となるため、ラインストッパを付勢するバネ力は比較的小さくても釣り糸の挟持が確実となり、る。このため、ラインストッパの一方側を押してラインストッパを開く操作力と、挟持を解除する操作力も小さくて済み、ラインストッパの操作がし易くなる。
また、釣り針付きのルアーを取り付けた釣り糸をラインストッパによって保持した状態では釣り針がフリーの状態であるため、釣り針に引っ掛かる危険があるが、釣り針引っ掛け部に釣り針を引っ掛ければその危険が少なくなる。本発明ではそれだけでなく、釣り針引っ掛け部をリールのハンドル側のリールの下部に設けることにより、釣り針引っ掛け部は、ハンドルによってカバーされる安全領域に配置されることとなり、釣り針に釣り人が触れる危険度が更に減少し、より一層の安全確保ができると共に、釣りを行う場合にも釣り針引っ掛け部が邪魔にならず安全である。
本発明に係るレバードラグ式リールの左側を握った状態の説明図である。 本発明の実施形態に係るレバードラグ式リールを上面から見た平面図である。 本発明の実施形態に係るレバードラグ式リールを正面から見た正面図である。 本発明の実施形態に係るレバードラグ式リールの左側面である。 本発明の実施形態に係るレバードラグ式リールの背面図である。 本発明に係るレバードラグ式リールの内部構造を示す要部断面図である。 本発明に係る第1カムの図であり、(イ)は第1カムの側面図、(ロ)は第1カムのカム面の平面図、(ハ)は第1カムのカム面の展開図である。 本発明に係る第2カムの図であり、(イ)は第2カムのカム面の平面図、(ロ)は(イ)のB−B断面図である。 本発明に係るラインストッパ部分の正面図である。 本発明に係るラインストッパと関連部品との関係を示すラインストッパ部分の正面図である。 本発明に係るラインストッパと関連部品との関係を示すラインストッパ部分を下方から見た図である。 本発明に係るラインストッパと関連部品との関係を示すラインストッパ部分の側面図である。 本発明に係るラインストッパが閉じた状態を断面で示す説明図である。 本発明に係るラインストッパが開いた状態を断面で示す説明図である。 本発明に係るラインストッパにて釣り糸を挟んだ状態を説明する断面図である。 本発明に係る釣り針引っ掛け部を示すためにハンドルの図示を省略した状態のレバードラグ式リールの一部を切り欠いた右側面図である。
本発明の好ましい一つの形態として、リール本体の左右側板間に釣り糸を巻き取るスプールが回転可能に支持された両軸受け型魚釣り用リールにおいて、
前記スプールの前面側に位置し前記左右側板を連結する連結部11Cを備え、
前記連結部11Cには、前記スプールに巻き上げた前記釣り糸の残り部分を着脱自在に保持する釣り糸保持部を備え、
前記釣り糸保持部は、前記連結部11Cにその長さ方向に沿って配置され、バネ力にて前記連結部11Cとの間に前記釣り糸が侵入できない第1状態に保持され、前記バネ力に抗した作用力にて前記第1状態から移動し前記連結部11Cとの間に前記釣り糸の挿入間隔が形成される第2状態となるラインストッパを備え、
前記作用力の解除にて前記ラインストッパと前記連結部11Cとの間に前記釣り糸が挟持される関係であり、以下にその実施例を記載する。
本発明に係る以下に記載する実施例は、両軸受け型魚釣り用リール1の一つの形態であるレバードラグ式リール1について、図を参照して説明する。レバードラグ式リール1は、その下側部に設けた金属製の取付け脚2を釣竿60の上側部に形成した取付け部に装着して取り付けられ、その取り付け状態において、多くの使用状態として採用される右側ハンドル操作の場合について説明する。
本発明に係るレバードラグ式リール1は、釣竿60に取り付けた状態で、釣竿60の竿先(図1の左方向、図3の手前方向))に向かって右側に、釣糸62をスプール15に巻き取り操作するハンドル12及びドラグ機構13のドラグ力を調整するドラグレバー14が配置され、操作者のハンドル側の手(右手)でハンドル12を操作し、図1に示すように、レバードラグ式リール1の反ハンドル側となる左側面に沿わせた操作者の反ハンドル側の手(左手LH)によって、釣竿60を下方から支えると共に左手LHの親指LH1によって、ドラグレバー14を操作可能とする小型のレバードラグ式リール1を構成している。
このレバードラグ式リール1は、ジグと称される錘式のルアーを使用し、釣り竿60竿先から釣糸62を略真下へ向けて、例えば海中50m乃至それ以上の深さまで垂らし、比較的大きな魚を狙うジギング釣りとして好適なものである。
以下、本発明に係るレバードラグ式リール1の構成について更に詳細に記載する。以下の説明において、レバードラグ式リール1の取付け脚2を釣竿60の上側部に形成した取付け部60Aに装着した状態において、レバードラグ式リール1を後方から釣竿60の竿先に向かって見た状態で、右側及び左側と呼称して説明することとする。
図6に示すように、本発明に係るレバードラグ式リール1は、リール本体11と、リール本体11に支持されたスプール軸16に回転自在に支持されたスプール15と、スプール15の釣り糸繰り出し方向回転(または釣り糸送り出し方向回転ともいう)のドラグ力を調整するドラグ機構13と、ドラグ機構13を介してスプール15を回転駆動する歯車装置GAと、歯車装置GAを回転駆動するハンドル軸を回転させるためのハンドル12と、ドラグ機構13のドラグ力を調整するドラグレバー14を備えている。また、ドラグ機構13は、ドラグ力の強弱調整範囲をプリセットするドラグ調整装置50を備えている。
金属製のリール本体11は、円形状のスプール15の左側面を覆う側面視円形状の左側の第1側板11Aと、円形状のスプール15の右側面を覆う側面視円形状の右側の第2側板11Bが、複数の連結部11Cにて連結された状態で対向配置された構成を主体部とし、これに第1側板11Aの外側を覆うように第1側板11Aにネジ11Hで固定された側面視円形状の金属製の第1側板カバー11Dと、第2側板11Bの外側を覆うように第2側板11Bにネジ11Gで固定された金属製の第2側板カバー11Eを備えて構成である。ネジ11Hは、操作者の左手LHの手のひらが接触しないように、第1側板カバー11Dの外表面から突出しないように窪みに配置されている。
連結部11Cのうち、レバードラグ式リール1の前面側となるスプール15の前面側に位置する連結部11Cは、図1に示すように、スプール15から送り出される釣り糸62よりも低位置に配置されており、スプール15から送り出される釣り糸62が接触しない位置である。
第1側板カバー11Dの左側面は、操作者の左手LHの手のひらが沿い易いように、周縁部から中央部に向けて左外方へ大きな曲率で突出した曲面11D1をなし、略球面状に膨らんだ丸み形状を呈している。第2側板カバー11Eは、円形状のスプール15の右側面を覆う側面視円形状部分と、金属製のハンドル取り付け部12Tに連結された金属製のメインギア22を収容する部分とを一体形成した金属製の第2側板内カバー11E1と、ハンドル取り付け部12Tを収容する金属製の第2側板外カバー11E2とで構成している。第2側板内カバー11E1がネジ11Gで第2側板11Bに固定されており、第2側板内カバー11E1と第2側板外カバー11E2は、ハンドル取り付け部12Tがメインギア22と連結される部分で連通する状態にネジ11Jで結合されている。なお、第2側板内カバー11E1内のメインギア22を覆うために、ギアカバー11E3を備えており、ギアカバー11E3は、外側端が第2側板内カバー11E1に連接し内側端がネジ11Kで第2側板11Bに取り付けられた構成である。
リール本体11には、スプール軸16の左右両側部が、第1側板11Aの一部である第1側板カバー11Dに設けた軸支持部11D2と、第2側板11Bの一部である第2側板カバー11Eに設けた軸支持部11D3に支持されており、それによって、リール本体11に対して金属製のスプール軸16が、回転不能且つスプール軸16の軸方向へ移動可能(図6において左右方向に移動可能)である。実施例では、第2側板カバー11Eの外面部(具体的には第2側板内カバー11E1の外面部)に、スプール軸16と同軸に膨出形成した膨出部11E1Bが形成されており、膨出部11E1Bを貫通してスプール軸16が、その軸方向に移動可能且つ回転不能に延出するように、膨出部11E1Bに軸支持部11D3が形成されている。軸支持部11D2の一部には、スプール軸16から突出した回り止めピン16Pが嵌まり込む溝11D21が形成されており、回り止めピン16Pが溝11D21に嵌まり込んだ状態で、スプール軸16が回転不能且つ軸方向へ移動可能(左右移動可能)である。
釣り糸62を巻き取る金属製のスプール15は、釣り糸62を巻き取る円筒状の小径の糸巻き胴部15Aと、糸巻き胴部15Aの左右両側に設けた円形状の大径のフランジ部15B、15Cを一体形成している。これによって、フランジ部15Bと15Cの間の胴部15Aの部分が、スプール15の糸巻部分に相当する。
スプール15は、左右両側部が軸受け17A、17Bを介してスプール軸16対して回転可能に支持されている。この状態で、左側のフランジ部15Bは、リール本体11の第1側板11Aの内側に入り込んだ状態で配置され、右側のフランジ部15Cは、リール本体11の第2側板11Bの内側に入り込んだ状態で配置される。
軸受け17Aは、スプール15の左側の第1凹部に装着されており、スプール軸16に取付けたワッシャ16Wと軸受け17Aとに付勢力が働く4枚の皿バネからなる第1付勢部材27によって、図6で右方向となる内方へ付勢され、スプール15の第1凹部に押し圧されている。軸受け17Bは、スプール15の右側の第2凹部に装着されており、後述の軸受け25との間のスプール軸16の周囲に配置したコイルバネからなる第2付勢部材28によって、スプール軸16の内方(図6で左方)に付勢されている。この第2付勢部材28によって、ドラグフリー状態において、第2摩擦板13Bから第1摩擦板13Aが離間するように、スプール15をスプール軸16の内方(図6で左方)に付勢する。
スプール15は、リール本体11に回転自在に取り付けたハンドル12の回転操作によって、釣り糸62がスプール15に巻き取られる。釣糸62は、2号撚り糸(PEラインと称する)の先にPEラインよりも太いリーダーと称される長さ数メートルの糸が接続された構成であり、このリーダーの先に仕掛けとして釣り針付きのルアー(疑似餌)が取り付けられており、略200m乃至600mの長さを有する。スプール15は、略600mの長さまでの釣り糸62を安定に巻回できるように、糸巻き胴部15A及び左右両側のフランジ部15B、15Cが形成されている。
ハンドル12は、板状の金属製のハンドルアーム12Bと、ハンドルノブとして若干の弾力を有するゴムや合成樹脂などで形成した握り部12Dを備えており、ハンドル取り付け部12Tにてリール本体11に回転自在に取付けられている。具体的には、ハンドル取り付け部12Tは、第2側板カバー11E内(図示では第2側板外カバー11E2内)に設けた軸受け18A、18Bによって、スプール軸16の軸線16Sに平行な軸線12AS(ハンドル回転軸線12ASという)でもって金属製のハンドル軸12Aが回転自在に支持され、第2側板カバー11Eを貫通したハンドル軸12Aの外側端部(図示では右側端部)に、ネジ19によってハンドルアーム12Bの基部が固定され、ハンドルアーム12Bの先端部に握り部12Dをハンドルノブ支持軸部12Eによって回転自在に支持している。ハンドルノブ支持軸部12Eは、ハンドルアーム12Bに略直角に交差するように、ハンドルアーム12Bの先端部に固定したハンドルノブ軸12Cに、軸受け20A、20Bを介して握り部12Dと一体の筒部12D1が回転自在に支持された構成である。これによって、握り部12Dを操作者の右手によって握持した状態で、スプール15へ釣り糸62の巻き取りを行なう場合、ハンドル軸12Aを中心として握り部12Dを釣り糸巻き取り方向(レバードラグ式リール1の右側面視で時計方向)に回転させることに伴って、ハンドルノブ軸12Cを中心として握り部12Dが回転するため、スプール15へ釣り糸62の巻き取りを連続して行なうことができる。
図6に示すように、ハンドルノブ(握り部)12Dは、両端間の中間部がハンドルノブ支持軸部12Eの先端にハンドルノブ支持軸部12Eと交差状態を保ちつつ、ハンドルノブ軸12Cを中心として回転可能に結合された棒状体を構成し、ハンドルノブ支持軸部12Eは、ハンドルノブ(握り部)12Dを握持する右手の親指と人差し指にて挟み持つことが可能な大きさと長さを備え、ハンドルノブ支持軸部12Eのハンドルアーム12Bに近接する部分の外周に、釣り糸巻き取り回転中常時ハンドルアーム12Bの先端12B1の弧状部よりも外方へ張り出す大きさに拡大する環状の指移動阻止部12Hを形成している。
ハンドル12は、スプール15へ釣り糸62を巻き取る方向(図1に矢印Yで示す正方向回転という)へは回転できるがその逆方向回転はできないようにするために、第2側板カバー11E内(具体的には第2側板外カバー11E2内)において、軸受け18A、18B間にワンウェイクラッチ21が設けられている。ワンウェイクラッチ21は周知の構成であり、第2側板カバー11E側のアウターハウジングと、ハンドル軸12A側のインナーハウジングとの間に介在したローラの作用によって、ハンドル軸12Aが前記正方向回転のみ許容される周知の仕組みである。このため、ハンドル12の正方向回転によってハンドル軸12Aが正方向回転し、後述のドラグ機構13を介してスプール15が釣り糸62を巻き取る方向へ回転する。この場合、スプール15が釣り糸62を巻き取る方向とは逆方向の回転である釣り糸送り出し(繰り出しともいう)方向回転しようとすれば、その回転力が後述のドラグ機構13及びメインギア22等を介してハンドル軸12Aへ伝達されるが、ワンウェイクラッチ21の作用によってハンドル軸12Aは回転せず、従ってハンドル12も逆方向回転(釣り糸62を巻き取る方向Y方向とは逆方向の回転)しないように動作する。
ハンドル12の正方向回転をスプール15へ伝達するために、ハンドル軸12Aの左端部に固定したメインギア22に噛み合うようにスプール軸16に装着した金属製のピニオンギア23を備えている。軸受け24は、周知のボールベアリング型式の軸受けであり、その外輪が第2側板カバー11E内(具体的には第2側板内カバー11E1の膨出部11E1B内)の凹部に装着され内輪がピニオンギア23の外側端部外周に装着されている。それによって、ピニオンギア23が第2側板カバー11E内に回転自在に支持され、ピニオンギア23は、スプール軸16に対しては回転自在且つスプール軸16が軸方向移動自在なるように装着されている。この状態で、スプール軸16の軸方向移動は許容するが、メインギア22の回転に伴ってピニオンギア23が回転する関係である。また、ピニオンギア23の内側端部には、後述のドラグ機構13の第2摩擦板13Bと一体の取付け板13B1の内周部分が嵌合し、ピニオンギア23と第2摩擦板13Bが一体化されている。
ドラグ機構13は、魚が仕掛けに掛った状態で、リール本体11に回転しない状態に取り付けられたスプール軸16に対して、回転自在に装着されたスプール15に釣り糸62を巻き取る場合、巻き取り操作するハンドル12の回転をスプール15に伝達するための回転伝達力の強弱を調整すると共に、魚の引きによってスプール15の釣り糸繰り出し方向回転が生じる場合、この回転に制動力を加え、この制動力を調整し、また変更するためのものである。
このためドラグ機構13は、ドラグ力の強弱を揺動動作にて調整する金属製のドラグレバー14と、スプール15と共に回転するようにスプール15の一側面であるハンドル側(図示では竿先方向に向かって右側)の円形状のフランジ部15Cの側面に固定した円板状の第1摩擦板13A(受動側ブレーキ板に相当)と、第1摩擦板13Aに当接可能に対峙しハンドル12の回転に伴って回転する円板状の第2摩擦板13B(能動側ブレーキ板に相当)と、スプール軸16に対してスプール15をスプール軸16の軸方向(ハンドル側となる図示では右側)に向けて付勢する4枚の皿バネからなる第1付勢部材27と、ドラグフリー状態で第2摩擦板13Bから第1摩擦板13Aが離間するようにスプール15をスプール軸16の軸方向(反ハンドル側となる図示では左側)に付勢するコイルバネからなる第2付勢部材28と、ドラグレバー14の揺動動作にてスプール軸16の軸方向移動を制御するカム機構30と、ドラグレバー14の揺動によるドラグ力の強弱調整範囲を予め所定の範囲に設定する(プリセットという)ドラグ調整装置50とを備えている。これによって、ドラグレバー14の揺動動作にて第1摩擦板13Aと第2摩擦板13Bとの摩擦係合力(ドラグ力)の強弱が調整され、スプール15の釣り糸送り出し方向回転に加える制動力が調整される。
なお、第1付勢部材27の付勢力(バネ力)は、第2付勢部材28の付勢力(バネ力)よりも大きく設定されている。また、第1付勢部材27と第2付勢部材28によって、スプール15の自由回転時のガタツキを防止している。
第2摩擦板13Bは、スプール軸16に対して、ピニオンギア23の回転に伴って回転するが、スプール軸16が軸方向へ移動しても移動しないように移動不能且つ回転可能である。このため、第2摩擦板13Bは、軸受け25を介してスプール軸16に遊転可能に支持され且つスプール軸16の移動自在に支持される。この軸受け25は、周知のボールベアリング型式であり、その外輪が第2摩擦板13Bの凹部に装着され、内輪がスプール軸16に遊嵌されている。これによってスプール軸16に対して、ピニオンギア23と共に第2摩擦板13Bが回転自在であり、且つスプール軸16はその軸方向移動自在である。
第2側板カバー11Eの外面部(具体的には第2側板内カバー11E1の外面部)に、スプール軸16と同軸に膨出形成した膨出部11E1Bは、スプール軸16のピニオンギア23よりもハンドル12側へ延出する部分を取り囲んで二段階に膨出形成されており、その二段階の二段目が軸受け部11D3を形成し、この軸受け部11D3を貫通してスプール軸16が、その軸方向に移動可能に延出するように、軸受け部11D3で支持されている。
ドラグレバー14は、第2側板カバー11Eの外面部(具体的には第2側板内カバー11E1の外面部)の膨出部11E1Bに揺動自在(回動自在ともいう)に支持されている。具体的には、ドラグレバー14の基部に形成した円筒状の支持部14Aが、膨出部11E1Bの一段目の円筒状外面に揺動自在(回動自在ともいう)に組み合わされ、支持部14Aの内周の一部に形成した環状の係止部14Bが、膨出部11E1Bの二段目の外周面に取り付けたC形リングまたはE形リングの抜け止め部材141によって抜け止め保持されている。この状態でドラグレバー14は、第2側板内カバー11E1に対してスプール軸16を中心として揺動自在(回動自在ともいう)に保持される。なお、ドラグレバー14の揺動(回動ともいう)範囲は、略130度である。
図7及び図8に示すように、カム機構30は、ドラグレバー14側の第1カム31と、第1カム31に噛み合うリール本体11側の第2カム32とで構成される。第1カム31は、環状の係止部14B の外側面に沿って配置され、筒状の膨出部11E1Bを取り囲む円筒状の支持部14Aの内側に回り止め状態に取り付けた傾斜カムである。第1カム31は傾斜カムと称するように、ハンドル12側へ向けて徐々に高く傾斜した円弧状のカム面31Aを形成している。製作のし易さ、取り付けのし易さ、ドラグ動作の安定化のために、第1カム31は図7(ロ)に示すように円形状リングをなし、カム面31Aは、スプール15の軸線16Sを中心とした半径方向の対称位置に形成された対称カム面31Aの構成であり、この対称のカム面31Aは、ハンドル12側から見て反時計回りに傾斜が徐々に強くなる(ハンドル12側へ近づくように高くなる)形状である。これによって第1カム31は、スプール軸16を中心としてドラグレバー14と共に揺動(回動)する。なお、第1カム31は、支持部14Aの内側に支持部14Aと一体形成でもよい。
第2カム32は、第1カム31に対向配置したリール本体側カムであり、第1カム31のカム面31Aと相互摺動するカム部32Aを備えている。膨出部11E1Bの二段目の外周は、六角形のような多角形部11EB6を有し、第2カム32は、図8に示すように、この多角形部11EB6に嵌合する内周面32B1と、ドラグレバー14の支持部14Aの先端部分の円形状の内周面に沿う円形状の外周面とを形成した環状のカム体32Bと、カム体32Bのスプール軸16を中心とした半径方向の180度対称位置において外方へ突出するように取付けた棒状の突起カム形態のカム部32Aとで構成されている。
カム機構30として、第1カム31と第2カム32のいずれか一方が傾斜カム形態であり、他方が突起カム形態である技術は、例えば、特開平11−155442号公報で公知であるため、この基本的な技術のみは新規技術ではないが、安定動作を達成するための構成については、本発明によって新規に得られたものである。
これによって、第2カム32は、膨出部11E1Bの多角形部11EB6に回転不能状態で且つスプール軸16の軸方向へ移動可能状態であり、ドラグレバー14は、スプール軸16の軸方向へ移動不能状態であって第2カム32に対して揺動(回動)自在である。
第1カム31のカム面の具体的な構成を図7の(イ)〜(ハ)に示す。図7の(イ)は第1カム31の側面図、図7の(ロ)は第1カム31の平面図、図7の(ハ)は第1カム31のカム面31Aの展開図である。これらの図において、スプール軸16の軸線16Sを中心とした半径方向の180度対称位置であるP及びQの範囲に、同じ形状でカム面31Aが形成されている。Aの範囲が平坦カム面であり、Bの範囲がきつい傾斜の第1傾斜カム面であり、Cの範囲が緩い傾斜の第2傾斜カム面であり、Dの範囲が更に緩い傾斜の第3傾斜カム面である。第2カム32のカム部は、図8の(イ)(ロ)に示すように、第2カム32の180度対称位置に設けた突起カム形態のカム部32Aが、P及びQの範囲でカム面31Aと相互摺動する。
ドラグレバー14を手動操作することによって、ドラグ機構13の摩擦係合力(ドラグ力)の強弱を調整するが、その場合のドラグ力の強弱調整範囲の初期設定は、ドラグ調整装置50によって行なわれる。ドラグ調整装置50は、ドラグレバー14を揺動自在(回動自在ともいう)に支持する膨出部11E1Bの先端の多角形部11EB6よりも、ハンドル12側へ延出するスプール軸16の先端部分に形成した雄ネジ16A(図6の右端部外周面に二つの平行線で描いた部分)と、この雄ネジ16Aに螺合する雌ネジ51Aを内側に形成した有底円筒状をなし第2カム32に相対回転可能に当接したドラグ調整部材51を備えている。
ハンドル12側から見て、ドラグ調整部材51を時計回りに回動させることにより第2付勢部材28が圧縮されつつ、ドラグ調整部材51の前記雌ネジ51Aとスプール軸16の前記雄ネジ16Aの螺合長さが長くなり、スプール軸16がスプール15及び第1摩擦板13Aを伴ってハンドル12側(図6で右側)へ僅かに移動し、第1摩擦板13Aと第2摩擦板13Bの間隔が狭まり、ドラグ力強設定状態となる。また、ハンドル12側から見て、ドラグ調整部材51を反時計回りに回動させることにより第2付勢部材28の圧縮が弱まり、前記雌ネジ51Aと前記雄ネジ16Aの螺合長さが短くなり、スプール軸16がスプール15及び第1摩擦板13Aを伴ってハンドル12側から離れる方向(図6で左側)へ僅かに移動し、第1摩擦板13Aと第2摩擦板13Bの間隔が広がり、ドラグ力弱設定状態となる。このようにドラグ調整装置50によって、ドラグ力の強弱調整範囲の初期設定がなされる。
ドラグ調整装置50にて一つの調整範囲に設定した場合、図6のスプール軸16の軸線16Sより上半分は、第1摩擦板13Aと第2摩擦板13Bの当接力が強い状態、即ちドラグ機構13による強ドラグ状態を示すものであり、図6のスプール軸16の軸線16Sより下半分が、第1摩擦板13Aと第2摩擦板13Bが離間した状態、即ちドラグ機構13によるドラグ力がゼロのドラグフリー状態を示すものである。
ドラグレバー14の揺動によって第1摩擦板13Aと第2摩擦板13Bとの当接力の強弱が調整されることにより、ドラグ力が調整されるため、この動作を安定させるために、第1摩擦板13Aは耐熱性と耐磨耗性を備えたコルク、合成樹脂等で構成された僅かに弾性を備えたドーナツ状ディスクである。また、第2摩擦板13Bはステンレス等の金属製の円盤状である。
ドラグレバー14の揺動によってドラグ力を調整する場合について説明する。ドラグレバー14をドラグフリーの状態とするためには、ドラグレバー14を図6の手前側(反時計回り)いっぱいまで(スタート位置まで)揺動(回動)する。これによって、第2カム32の180度対称位置に設けたそれぞれのカム部32Aが、第1カム31のカム面31Aの180度対称位置に設けたそれぞれのAの範囲(ドラグレバー14の揺動(回動)角度が10度の範囲)に位置し、第2付勢部材28の付勢によってスプール軸16がスプール15を伴って図6の左方向へ移動させるため、それによって第1摩擦板13Aが図3の左方向へ移動し、第1摩擦板13Aが第2摩擦板13Bから離れた状態となる。これは、釣糸62を竿先方向へ引っ張る作用に対してドラグ力は掛からないゼロの状態である。即ち、スプール15の釣り糸繰り出し方向回転に対して、ドラグ機構13によるドラグ力が掛からない状態(ドラグフリー状態)となり、スプール15が自由回転状態となるため、キャスティングを行なえる状態となる。
このAの状態からドラグレバー14を図6の前方側(時計回り)へ揺動(回動)することにより生じる相対運動によって、第2カム32の180度対称位置に設けたそれぞれのカム部32Aが、第1カム31のカム面31AのAの範囲からカム面31AのBの範囲へ移行し、180度対称位置に設けたそれぞれのBの範囲(ドラグレバー14の揺動(回動)角度が20度の範囲)のカム面を第2カム32のカム部32Aが登ることにより、第2カム32が図6の右方向へ移動し、それに伴ってドラグ調整部材51が図6の右方向へ押されるため、ドラグ調整部材51によってスプール軸16が第2付勢部材28の付勢に抗してハンドル12側(図6で右側)へ引き寄せられて移動し、それに伴ってスプール15も第1付勢部材27を介して同じ方向へ移動する。このため、それぞれのカム部32Aがカム面31AのBの範囲の略中間位置から第1摩擦板13Aが第2摩擦板13Bに当接し、ドラグ力が掛かり始める状態となり、且つ、ハンドル12の回転によってスプール15が釣り糸62を巻き取る巻き取り方向へ回転可能となる。
このように第1摩擦板13Aと第2摩擦板13Bの当接が始まった状態から更にドラグレバー14を図6の前方側(時計回り)へ揺動(回動)することにより、第2カム32の180度対称位置に設けたそれぞれのカム部32Aが第1カム31のカム面31AのCの範囲へ移行し、180度対称位置に設けたそれぞれのCの範囲(ドラグレバー14の揺動(回動)角度が70度の範囲)のカム面を第2カム32のカム部32Aが登ることにより、第2カム32が図6の右方向へ移動し、それに伴ってドラグ調整部材51が図3の右方向へ移動するため、上記同様にドラグ調整部材51によってスプール軸16及びスプール15がハンドル12側(図6で右側)へ引き寄せられて移動し、第1摩擦板13Aが第2摩擦板13Bに当接する当接力が徐々に強くなる。即ち、ドラグ力が徐々に強くなる。
Bの範囲のカム面の傾斜をCの範囲のカム面の傾斜よりも強くしているのは、Aの範囲のドラグフリーの状態から速やかにドラグ作用開始状態へ移行できるようにするためであり、Bの範囲のカム面の傾斜の中間位置からドラグ作用が開始し、それ以降はCの範囲のカム面の傾斜に沿ってドラグ力が徐々に強くなるようにしている。
Cの範囲を越えてドラグレバー14を図6の前方側(時計回り)へ揺動(回動)することにより、第2カム32のカム部32Aが第1カム31のカム面31AのCの範囲からDの範囲へ移行し、Dの範囲(ドラグレバー14の揺動(回動)角度が30度の範囲)のカム面を第2カム32のカム部32Aが登ることにより、第2カム32が図6の右方向へ移動し、それに伴ってドラグ調整部材51が図6の右方向へ移動するため、上記同様にドラグ調整部材51によってスプール軸16及びスプール15がハンドル12側(図6で右側)へ引き寄せられて移動し、第1摩擦板13Aが第2摩擦板13Bに当接する当接力が更に強くなる。Dの範囲の最終部がドラグレバー14の揺動(回動)動作の終点であり、このときドラグ力が最大となる。
また、ドラグレバー14を図6の手前側(反時計回り)へ揺動(回動)することによって、第2カム32のカム部32Aが第1カム31のDの範囲、Cの範囲、Bの範囲を順次経ることに伴って、第1摩擦板13Aが図6の左方向へ移動してドラグ力が徐々に弱まる。
上記のように、ドラグレバー14を、図6の前方側(時計回り)及び図6の手前側(反時計回り)への揺動(回動)動作によって、ドラグ力の強弱を調整できるため、実釣中のハンドル12の操作並びにドラグレバー14の操作を適宜行なうことにより、実釣効果を得ることができる。
そして、第2カム32の180度対称位置に設けたそれぞれのカム部32Aが、第1カム31の180度対称位置に設けたそれぞれのAの範囲に位置したとき、上記のように、第1摩擦板13Aが図6の左方向へ移動して、第1摩擦板13Aが第2摩擦板13Bから離れた状態となるため、釣糸62を竿先方向へ引っ張る作用に対してドラグ力は掛からないゼロの状態である。
上記の記載から明らかなように、第2カム32のカム部32Aが第1カム31のAの範囲に位置した状態では、スプール15は、ドラグ機構13との連繋やハンドル取り付け部12Tを含むハンドル12側との連繋も外れた状態であるため、スプール15の釣り糸繰り出し方向回転に対して殆んど抵抗がない状態となる。この状態で、キャスティングを行なう、即ち、ジグと称される錘式のルアーを使用した釣り糸62を釣り竿60から略真下へ向けて、例えば海中50m乃至それ以上の深さまで垂らした後、ドラグレバー14を図6の前方側(時計回り)へ揺動(回動)することにより、上記のように、ドラグ機構13が作動してドラグが掛かる。このため、ドラグレバー14の図6の前方側(時計回り)及び図6の手前側(反時計回り)への揺動(回動)動作と、ハンドル12の回転操作とを適宜行うことによって、釣り糸62を所望の状態に送り出した状態にて実釣動作を行なうことができる。
ドラグレバー14を安定して回動させるために、ドラグレバー14の一部である操作部14Dから下方へ突出するように操作部14Dに取り付けた突起部14D1が、第2側板11Bの円弧状上面に形成した円弧上溝70に嵌り合って、ドラグレバー14の回動と共に前後に回動可能である。そして、ドラグレバー14の回動を段階的に行うための発音装置65をこの部分に設けている。
レバードラグ式リール1(両軸受け型魚釣り用リール1)は、図3に示すように、その下側部に設けた金属製の取付け脚2を釣竿60の上側部に形成した取付け部60Aに装着して取り付けられ、その取り付け状態において、レバードラグ式リール1の左側面に沿わせた操作者の左手LHの中指や薬指などによって釣竿60を下方から支えると共に、その左手LHによってレバードラグ式リール1を握持し、左手LHの親指LH1によってドラグレバー14を操作可能とし、操作者の右手でハンドル12を操作可能とする構成である。また、左手LHの親指LH1は、ドラグレバー14から離した状態で、釣り糸62がスプール15へ略均等状態に巻き取られるように釣り糸62を案内するように操作することができる。
また、レバードラグ式リール1の右側に配置されるドラグ調整部材51の回動位置を操作者に音で認識させるためと、ドラグ調整部材51の回動を段階的に行えるようにするために、図6に拡大図にて示すように、発音装置95を設けている。発音装置95は、ドラグ調整部材51に対向するカム体32Bの外側面に、球面状の窪み96が円形状に等間隔で形成され、ドラグ調整部材51からこの窪み96へ向けて、バネ98で付勢された球体97によって構成されている。
実釣中に釣針が岩等の異物に引っ掛かったときなどの異常時に、釣り竿60の強い引き上げ操作によってその引っ掛かりを外す、または釣り糸62を切る操作を行なうために、釣り糸62の繰り出し方向へのスプール15の回転を停止させるストップ装置85が、図6に示すように、レバードラグ式リール1の左側の第1側板11A内に収容されている。
ストップ装置85は、スプール15の左側面に取り付けたラチェット車(つめ車)86の歯に対して係止と離脱を行なうロック部材87と、ロック部材87を操作するロック操作部88を備えており、通常時はロック部材87がラチェット車(つめ車)86の歯に係止状態ではなく、ロック操作部88が第1側板11Aの下部に露出するようにバネ付勢されている。そして、上記異常時には、ロック部材87がラチェット車86の歯に係止してスプール15の回転を停止させるように、ロック操作部88を回動操作する。
このようなレバードラグ式リール1(両軸受け型魚釣り用リール1)では、釣り糸62をスプール15へ巻き上げ、ドラグ機構13によってスプール15の釣り糸送り出し方向回転を阻止した状態において、釣り糸62の持つ緊張力や糸癖などによって、釣り糸62がスプール15から自然に緩み出る(ほどけ出る)ことがある。特に、前述のように釣り糸62として、PEラインの先にリーダーが接続された状態では、リーダーは腰がある糸であるため、これがスプール15から自然に緩み出され(ほどけ出され)易い。
本発明は、このようにスプール15から釣り糸62が自然に緩み出る(ほどけ出る)ことを抑制するための釣り糸保持部(釣り糸保持装置ともいう)THを提供するものであり、以下、その構成を説明する。
本発明は、リール本体11の左側板である第1側板11Aと、右側板である第2側板11Bとの間に釣り糸62を巻き取るスプール15が回転可能に支持された両軸受け型魚釣り用リール1において、スプール15の前面側に位置し左右側板11A、11Bを連結する連結部11Cを備え、この連結部11Cに、スプール15に巻き上げた釣り糸62の残り部分(仕掛けが取り付けられるリーダーの先の部分に相当し、スプール15に巻き上げられずに残る部分)を着脱自在に保持する釣り糸保持部THを備える。
この釣り糸保持部THの一つの実施形態として、スプール15の前面側に位置し左右側板11A、11Bを連結する連結部11Cに、その左右方向である長さ方向に沿ってラインストッパ100が配置されている。ラインストッパ100は、バネ力にて釣り糸62が侵入できない第1状態を保持し、このバネ力に抗した作用力にて釣り糸62を挟持可能な第2状態へ動く構成である。
このようなラインストッパ100を備えた釣り糸保持部の好ましい実施形態を以下に説明する。
上記のように、連結部11Cのうち、レバードラグ式リール1の前面側となるスプール15の前面側に位置する連結部11Cは、図1に示すように、スプール15から送り出される釣り糸62よりも低位置に配置されており、釣りを行う際にスプール15から送り出される釣り糸62及びスプーツ15に巻き取られる釣り糸62が接触しない位置である。
スプール15の前面側に位置する連結部11Cには、その長さ方向となる左右方向に沿って配置され、バネ105のバネ力にて連結部11Cとの間に釣り糸62が侵入できない第1状態に保持され、前記バネ力に抗した作用力にて前記第1状態から移動し連結部11Cとの間に釣り糸62の挿入間隔が形成される第2状態となるラインストッパ100を備え、前記作用力の解除にてラインストッパ100と連結部11Cとの間に釣り糸62が挟持される構成である。
連結部11Cの表面には、スプール15の糸巻部分に相当するフランジ部15Bと15Cの間の胴部15Aの部分に対応して、連結部11Cには、連結部11Cの長さ方向に沿って長く形成された収容凹部102を有する。収容凹部102には、その長さ方向に沿ってラインストッパ100が収容される。ラインストッパ100は、その中間の軸支持部103が連結部11Cに挿通された軸104に回動可能に支持され、軸支持部103に対する一方側100A(実施例では、図13に示すように、釣り竿60の竿先に向かってレバードラグ式リール1の左側、即ちハンドル12の反対側)が、収容凹部102の外方向に向けてコイルバネ105にて付勢され、このようにバネ105にて付勢された状態で、図13に示すように、軸支持部103に対する他方側100B(実施例では、図13に示すように、釣り竿60の竿先に向かってレバードラグ式リール1の右側、即ちハンドル12の配置側)が収容凹部102内に入り込んだ第1状態を保つ。
通常の釣りを行う場合、ラインストッパ100がスプール15から送り出される釣り糸62に接触しない状態が好ましい。このため、前記第1状態において、ラインストッパ100は連結部11Cからの突出が制限され、連結部11Cの表面と略並行な配置であることが望ましい。
この達成のために軸支持部103はラインストッパ100から裏側へ突出形成され、収容凹部102は、連結部11Cの左右方向である長さ方向に沿った略均一な平坦な底面102Aと、軸支持部103及びバネ105が収容される一段深い窪み102Pを有する。
図10及び図12に示すように、軸支持部103が収容凹部102に収容された状態で、先端が塞がれ連結部11Cの一側面に開口する軸孔に軸104が挿入され、この軸104にラインストッパ100は回動可能に支持される。連結部11Cの側面にネジ止めされる留めネジ107の頭部107Tが軸104の露出端部104Aを抑えることにより、軸104の抜け止めとなる。
このような構成とするのは、連結部11Cの幅が狭いためであり、連結部11Cの幅が広い場合は、軸104の先端部を連結部11Cにねじ込み固定することにより、留めネジ107を省略できる。
このような構成によって、ラインストッパ100の連結部11Cからの突出程度は、図13に示すように、釣り人がラインストッパ100の一方側100Aを前記第2状態となるように押圧することが可能な程度の突出とし、且つラインストッパ100の表面は、図11及び図13に示すように、連結部11Cから若干突出した状態で連結部11Cの表面と略並行な配置となる。
図11及び図13に示すように、このような状態を維持するために、ラインストッパ100の他方側100Bの裏面は平坦面に形成され、他方側100Bに対応する収容凹部102の底面も略均一な平坦面であり、第1状態において、図13に示すように他方側100Bの裏面は対応する収容凹部102の底面102Aに面接触状態に保持される。
ラインストッパ100は、軸支持部103に対する一方側100Aを釣り人がバネ105の付勢に抗して押圧することにより、その押圧力にて図14に示すように、連結部11Cに対して収容凹部102の外へ斜めに進出し、軸支持部103に対するラインストッパ100の他方側100Bの裏面が、ラインストッパ100と連結部11Cとの間に釣り糸62を挿入できる挿入間隔が形成される第2状態となる。このため、釣り糸62をラインストッパ100と略直交状態にこの挿入間隔へ挿入した状態で、前記押圧力を解除することによって、バネ105の付勢によりラインストッパ100の他方側100Bが収容凹部102へ向けて復帰する。これによって、ラインストッパ100が連結部11Cに対して斜め状態において、図15に示すように、ラインストッパ100と略直交状態において、ラインストッパ100の他方側100Bと連結部11Cとの間に釣り糸62が挟持される。
このような関係によって、ラインストッパ100の表面(収容凹部102の外へ進出する面)は長さ方向に沿って略均一な平面または上方に凸の湾曲面をなし、両軸受け型魚釣り用リール1が釣り竿60に取り付けられた状態で、前記第1状態においてラインストッパ100の表面が収容凹部102の外側に略均一に突出した状態であり、図1に示すように、スプール15に対する釣り糸62の送り出し時及び巻き取り時の緊張した釣り糸62がラインストッパ100の表面から離れた状態となる関係に、連結部11C及びラインストッパ100が配置された構成である。
ラインストッパ100と連結部11Cとで釣り糸62を挟持する部分は、釣り糸62が少なくとも2個所以上の角部で挟持される形態が望ましい。その一つの構成として、図15には、釣り糸62がA、B、C、Dの4個所で挟持される構成を示す。図15に示す構成は、収容凹部102の長さ方向の対向壁が2段階に形成され、これに対応してラインストッパ100の長さ方向の対向壁が2段階に形成されている。2段階に形成しない一つの角の場合は、ラインストッパ100と略直交状態に挟持される釣り糸62の挟持箇所は、ラインストッパ100の裏側の角部2個所となる。
また、ラインストッパ100と連結部11Cとで釣り糸62を挟持する部分は、釣り糸62が弧状の面で挟持される構成でもよい。その場合、ラインストッパ100の裏面は蒲鉾状に凸曲面をなし、これに対応して収容凹部102の底面も弧状の曲面をなす。
スプール15に釣り糸62を巻き上げた状態で、仕掛けの釣り針を引っ掛ける釣り針引っ掛け部110を、ハンドル12側のリール本体11の後部と底部の間に設けている。実施例では、図16に示すように、リール本体11の水平軸線と垂直軸線の略中間の位置に、リール本体11から略45度で後斜め下方向に突出するように釣り針引っ掛け部110をリール本体11にネジ止めしている。
釣り針引っ掛け部110の実質的取り付けは、第2側板11Bの外側面に形成した取り付け凹部に、平板状の釣り針引っ掛け部110の基部を嵌合しネジNJTで固定した後、ネジNJTを外側からギアカバー11E3で覆う状態に構成されている。この取り付けによって、釣り針引っ掛け部110の釣り糸引っ掛け孔110Pが、ハンドルアーム12の回転半径内でリール本体11から露出状態となる。
上記の構成によって、釣り糸62をスプール15に巻き上げ、スプール15に巻き上げた釣り糸62の残り部分を着脱自在に保持する釣り糸保持部によって保持する。この場合、スプール15に巻き上げた釣り糸62の残り部分を釣り糸保持部によって保持した後、釣り糸62の弛みをなくするようにハンドル12によってスプール15を巻き上げ方向へ回転させ、その状態でドラグ機構13によってスプール15の回転を阻止する状態とすれば、釣り糸62がスプール15から自然に緩み出る(ほどけ出る)ことが防止できる。
また、釣り糸62をスプール15に巻き上げ、その状態でドラグ機構13によってスプール15の回転を阻止する状態とした後、スプール15に巻き上げた釣り糸62の残り部分をスプール15の前方側へ引っ張って緊張状態とし、その状態で釣り糸62の残り部分を釣り糸保持部によって保持する。これによって、釣り糸62はスプール15と釣り糸保持部との間で緊張状態を維持し、釣り糸62がスプール15から自然に緩み出る(ほどけ出る)ことが防止できる。
釣り糸保持部が連結部11Cとラインストッパとの間に釣り糸62が挟持される構成によって、釣り糸62が安定に保持され、釣り糸62の持つ緊張力や糸癖などによって、釣り糸62がスプール15から自然に緩み出る(ほどけ出る)ことを防止でき、また釣りを再開する場合はその保持を容易に解除できる。また、ラインストッパ100はスプール15の前面側で連結部11Cに配置されるため、操作がし易く、釣りを支障なく行える。
また、連結部11Cの表面は勿論釣り糸62の送り出し時及び巻き取り時に釣り糸62から離れた状態であり、ラインストッパ100の表面も、図1に示すように、釣り糸62の送り出し時及び巻き取り時に釣り糸62から離れた状態であることにより、釣り糸62の送り出し時及び巻き取り時の動作の邪魔にならず、安定した釣り操作ができる。
また、連結部11Cに長さ方向に沿って連結部11Cの表面に長く形成された収容凹部102にラインストッパ100が収容される構成によって、ラインストッパ100と収容凹部102との間に挟持された釣り糸62は、少なくとも2か所以上で屈曲状態となるため、ラインストッパ100を付勢するバネ105の作用力は比較的小さくても釣り糸62の挟持が確実となり、る。このため、ラインストッパ100の一方側を押してラインストッパ100を開く操作力と、挟持を解除する操作力も小さくて済み、ラインストッパ100の操作がし易くなる。
上記のように、ラインストッパ100の軸支持部103に対する一方側100Aは、釣り人がバネ105の付勢に抗して押圧する部分であるため、所定の押圧が達成でき、この押圧によってラインストッパ100と連結部11Cとの間に釣り糸62を挿入できる挿入間隔が形成されればよい。
上記の場合、通常状態では、バネ105の付勢によってラインストッパ100の表面が、収容凹部102から若干突出した状態で連結部11Cの表面と略並行な配置であるが、これに替わる構成として、通常状態において、少なくとも釣り人が押圧するラインストッパ100の一方側100Aのみ収容凹部102から連結部11Cの表面に対して所定の高さまで突出した状態とし、ラインストッパ100の他方側100Bの表面は、収容凹部102の上端である連結部11Cの表面と略同一レベルとなる平坦な平面、または連結部11Cの表面よりも若干外方向へ膨らんだ曲面とする構成でもよい。
本発明は、スプールの前面側に位置した連結部11Cにラインストッパ100を配置する構成に一つの特徴があり、このため、通常の魚釣り状態において釣り糸62がラインストッパ100に接触せず安定な釣りが行えるものである。
この点に鑑み、上記以外の他の形態として、ラインストッパ100を連結部11Cにその長さ方向に沿って連結部11Cの表面に重ね合わせ状態に配置し、中間部の軸支持部103を連結部11Cに回動可能に支持し、一方側100Aの裏側と連結部11Cの間に配置したバネ105で付勢し、他方側100Bが連結部11Cの表面に釣り糸62が入り込まない状態で当接し、一方側100Aを釣り人がバネ105の付勢に抗して押圧することにより、他方側100Bが連結部11Cの表面から離れて、他方側100Bと連結部11Cとの間に釣り糸62が挟持できる構成とすることができる。
更に他の構成として、スプール15の前面側に位置する連結部11Cに、その長さ方向に沿って配置され、ラインストッパ100自体がバネ材で形成され、通常状態ではそのバネの付勢力にて釣り糸62が侵入できない第1状態を保持し、バネの付勢力に抗した作用力にて釣り糸62を挟持可能な第2状態へ動き、この作用力の解除にて釣り糸が挟持される形態とすることも可能である。
この場合、上記のようにラインストッパ100の軸支持部103に対する一方側100Aを押圧する形態に比して、釣り糸62を挟持可能な第2状態とする作業が若干面倒である。
また、釣り針付きのルアーを取り付けた釣り糸62をラインストッパ100によって保持した状態では釣り針がフリーの状態であれば釣り針に引っ掛かる危険があるが、釣り針引っ掛け部110に釣り針を引っ掛ければその危険が少なくなる。本発明はそれだけでなく、釣り針引っ掛け部110をリール本体11のハンドル側のリール本体11の下部に設けることにより、釣り針引っ掛け部110は、ハンドルによってカバーされる安全領域に配置されることとなり、釣り針に釣り人が触れる危険度が更に減少し、より一層の安全確保ができると共に、釣りを行う場合にも釣り針引っ掛け部が邪魔にならず安全である。
1・・・・・・・両軸受けリール(レバードラグ式リール)
2・・・・・・・取付け脚
11・・・・・・リール本体
11A・・・・・第1側板
11B・・・・・第2側板
11C・・・・・連結部
11D・・・・・第1側板カバー
11D2・・・・軸支持部
11D3・・・・軸支持部
11E・・・・・第2側板カバー
11E1・・・・第2側板内カバー
11E1B・・・膨出部
11E2・・・・第2側板外カバー
12・・・・・・ハンドル
12A・・・・・ハンドル軸
12B・・・・・ハンドルアーム
12C・・・・・ハンドルノブ軸
12D・・・・・ハンドルノブ(握り部)
12D1・・・・筒部
12E・・・・・ハンドルノブ支持軸部
12H・・・・・指移動阻止部
13・・・・・・ドラグ機構
13A・・・・・第1摩擦板
13B・・・・・第2摩擦板
14・・・・・・ドラグレバー
15・・・・・・スプール
16・・・・・・スプール軸
17A、17B・・・・軸受け
20A、20B・・・・軸受け
22・・・・・・・メインギア
23・・・・・・・ピニオンギア
24、25・・・・軸受け
27・・・・・・第1付勢部材
28・・・・・・第2付勢部材
30・・・・・・カム機構
31・・・・・・第1カム
31A・・・・・カム面
32・・・・・・第2カム
32A・・・・・カム部
32B・・・・・カム体
50・・・・・・ドラグ調整装置
51・・・・・・ドラグ調整部材
60・・・・・・釣り竿
62・・・・・・釣り糸
70・・・・・・円弧状溝部
75・・・・・・ブレーキ装置
85・・・・・・ストップ装置
95・・・・・・発音装置
100・・・・・ラインストッパ
100A・・・・ラインストッパの一方側
100B・・・・ラインストッパの他方側
102・・・・・収容凹部
102P・・・・収容凹部の底面
103・・・・・軸支持部
104・・・・・軸
110・・・・・釣り針引っ掛け部 LH・・・・・左手
LH1・・・・左手の親指
TH・・・・・釣り糸保持部(釣り糸保持装置ともいう)

Claims (5)

  1. リール本体の左右側板間に釣り糸を巻き取るスプールが回転可能に支持された両軸受け型魚釣り用リールにおいて、
    前記スプールの前面側に位置し前記左右側板を連結する連結部を備え、
    前記連結部には、前記スプールに巻き上げた前記釣り糸の残り部分を着脱自在に保持する釣り糸保持部を備え、
    前記釣り糸保持部は、前記連結部にその長さ方向に沿って配置され、バネ力にて前記連結部に対して閉じた第1状態に保持され、前記バネ力に抗した作用力にて前記第1状態から開き前記連結部との間に前記釣り糸の挿入間隔が形成される第2状態となるラインストッパを備え、前記作用力の解除にて前記ラインストッパと前記連結部との間に前記釣り糸が挟持される関係である、
    ことを特徴とする両軸受け型魚釣り用リール。
  2. リール本体の左右側板間に釣り糸を巻き取るスプールが回転可能に支持された両軸受け型魚釣り用リールにおいて、
    前記スプールの前面側に位置し前記左右側板を連結する連結部を備え、
    前記連結部には、前記スプールに巻き上げた前記釣り糸の残り部分を着脱自在に保持する釣り糸保持部を備え、
    前記釣り糸保持部は、
    前記連結部の表面に前記スプールの糸巻部分に対応し前記連結部11Cに長さ方向に沿って長く形成された凹部と、前記凹部に長さ方向に沿って収容され、中間の軸支持部にて回動可能に支持され、前記軸支持部に対する一方側が前記凹部外方向に向けてバネにて付勢され、前記バネにて付勢された状態で、前記軸支持部に対する他方側が前記凹部内に入り込んだ第1状態を保つラインストッパを備え、
    前記ラインストッパは、前記バネの付勢に抗した前記軸支持部に対する一方側の押圧力にて、前記軸支持部に対する他方側の裏面が前記凹部の外へ進出し前記連結部との間に前記釣り糸の挿入間隔が形成される第2状態へ移動可能であり、
    前記押圧力の解除にて前記ラインストッパと前記凹部との間に前記釣り糸が挟持される関係である、
    ことを特徴とする両軸受け型魚釣り用リール。
  3. 前記軸支持部は前記ラインストッパから裏側へ突出形成され、前記凹部は前記連結部の長さ方向に沿った略均一な底面と前記軸支持部及び前記バネが収容される窪みを有し、
    前記第1状態において前記軸支持部に対する他方側の裏面が前記底面に長さ方向に沿った当接状態を保つ、
    ことを特徴とする請求項2に記載の両軸受け型魚釣り用リール。
  4. 前記ラインストッパの表面は長さ方向に沿って略均一な平面または上方に凸の湾曲面をなし、前記両軸受け型魚釣り用リールが釣り竿に取り付けられた状態で、前記第1状態において前記ラインストッパの表面が前記凹部の外側に略均一に突出した状態であり、前記スプールに対する繰り出し時及び巻き取り時の緊張した前記釣り糸が前記ラインストッパの表面から離れた状態となる関係に前記連結部及び前記ラインストッパが配置された、
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の両軸受け型魚釣り用リール。
  5. 前記ラインストッパと前記連結部とで前記釣り糸を挟持する部分は、前記釣り糸が弧状の面または少なくとも2個所以上の角部で挟持される形態である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の両軸受け型魚釣り用リール。
JP2017092346A 2017-05-08 2017-05-08 両軸受け型魚釣り用リール Active JP6894116B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017092346A JP6894116B2 (ja) 2017-05-08 2017-05-08 両軸受け型魚釣り用リール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017092346A JP6894116B2 (ja) 2017-05-08 2017-05-08 両軸受け型魚釣り用リール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018186758A JP2018186758A (ja) 2018-11-29
JP6894116B2 true JP6894116B2 (ja) 2021-06-23

Family

ID=64477491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017092346A Active JP6894116B2 (ja) 2017-05-08 2017-05-08 両軸受け型魚釣り用リール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6894116B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102299617B1 (ko) 2020-05-13 2021-09-09 후지코교 가부시기가이샤 낚시용 걸이구 및 이를 포함하는 낚싯대

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018186758A (ja) 2018-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5755044B2 (ja) 両軸受リールのドラグ機構
JP2013000085A5 (ja)
CN105265401B (zh) 双轴承绕线轮和双轴承绕线轮的离合器机构
US20160270381A1 (en) Spinning reel
USRE47184E1 (en) Fishing reel with improved line management and control system and clicker mechanism
US20130020424A1 (en) Spinning reel
TWI629003B (zh) 雙軸承捲線器
KR20150056031A (ko) 양 베어링 릴
JP6894116B2 (ja) 両軸受け型魚釣り用リール
KR101694486B1 (ko) 스피닝 릴의 드래그 손잡이
KR102219552B1 (ko) 줄 계지구 및 줄 계지구가 장착된 스피닝 릴의 스풀
JPS6363167B2 (ja)
AU6359301A (en) Dual-bearing reel anti-reverse mechanism
TWI615093B (zh) 釣魚用紡車式捲線器及其轉子制動裝置之制動操作桿
JP5997985B2 (ja) レバードラグ式リール
JP6360861B2 (ja) レバードラグ式リール
JP2010187544A (ja) 魚釣用リール
JP6842756B2 (ja) 魚釣り用リール
JP5997994B2 (ja) 魚釣り用リールのハンドル
TWI630867B (zh) Spinning wheel reel
US5064139A (en) Fishing reel with click-free anti-reverse mechanism
TW201336407A (zh) 紡車式捲線器及紡車式捲線器的牽引力切換裝置
JP5986876B2 (ja) 魚釣り用リールのハンドル装置
JP3980483B2 (ja) 固定巻き枠釣りリール
JP2000333567A (ja) 魚釣用スピニングリール

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20190801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190830

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200116

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20201102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210527

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6894116

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250