JP6893730B2 - 被加工物の加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、板状の被加工物を加工するための加工方法に関する。
Low−k膜や金属膜等でなる機能層が表面側の全体に設けられているウェーハ等を複数のチップへと分割する前には、この機能層の分割予定ライン(ストリート)に重なる部分をレーザーアブレーションによって除去しておくことが多い。これにより、分割の際に機能層が剥離したり欠けたりするのを防止できる。
ところで、上述のようなレーザーアブレーションでは、被加工物の一部をレーザービームによって溶融、昇華させるので、デブリ(加工屑)が多く発生する。このデブリが被加工物に付着すると容易には除去できないので、予め被加工物の表面側を水溶性の保護膜等で覆ってデブリが付着しないようにしている(例えば、特許文献1,2等参照)。
特開2004−322168号公報 特開2005−150523号公報
近年では、半導体ウェーハ等の被加工物をレーザーアブレーションのみによって切断する機会も増えている。ところが、このような場合には、被加工物の表面側のみを除去する場合に比べて溶融、昇華させる被加工物の量が多くなるので、デブリの量もそれだけ増える。つまり、保護膜に付着するデブリの量も増加する。
その結果、被加工物の表面側からデバイス中の特徴的なパターン(キーパターン)を適切に撮像できなくなって、撮像によって得られる画像(撮像画像)を利用する処理に影響が出る。例えば、デバイス中のキーパターンを適切に撮像できないと、形成されるカーフ(切り口)とキーパターンとの位置関係も分からなくなるので、適切な位置にカーフが形成されているか否かを判定できず、加工の精度が低くなり易い。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被加工物にレーザービームを照射して加工した後でもデバイスのキーパターンを適切に検出できる被加工物の加工方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、交差する分割予定ラインによって区画される表面側の各領域にデバイスが形成された被加工物を加工する被加工物の加工方法であって、該被加工物の裏面に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、該保護部材が貼着された該被加工物の表面に液状樹脂を被覆して保護膜を形成する保護膜形成ステップと、該デバイスの特徴的なパターンであるキーパターンを含む領域を該保護膜越しに撮像し、得られる撮像画像から該キーパターンを検出するとともに、該キーパターンから所定の距離にある該分割予定ラインの位置を割り出すアライメントステップと、該アライメントステップで割り出された該分割予定ラインの位置に、該被加工物に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射し、該分割予定ラインに沿うカーフを形成する加工ステップと、該被加工物の該表面側に気体を噴射し、該加工ステップで該保護膜に付着したデブリを除去するデブリ除去ステップと、該キーパターンを含む領域を該デブリが除去された該保護膜越しに撮像し、得られる撮像画像から該キーパターンを検出するキーパターン検出ステップと、検出された該キーパターンと該カーフとの距離が予め設定された範囲内か否かを判定し、範囲外の場合にオペレータに報知する判定報知ステップと、を備える被加工物の加工方法が提供される。
本発明の一態様において、該保護膜は、該被加工物の表面に該液状樹脂をスピンコートして形成されることがある。また、該キーパターン検出ステップでは、該キーパターン及び該カーフを含む該領域を撮像し、得られる該撮像画像から更に該カーフの位置を検出することがある。
本発明の一態様に係る被加工物の加工方法では、被加工物に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射し、分割予定ラインに沿うカーフを形成した後に、被加工物の表面側に気体を噴射し、保護膜に付着したデブリを除去するので、その後、キーパターンを含む領域をデブリが除去された保護膜越しに撮像し、得られる撮像画像からキーパターンを適切に検出できる。
つまり、本発明の一態様に係る被加工物の加工方法によれば、被加工物にレーザービームを照射して加工した後でもデバイスのキーパターンを適切に検出できる。よって、検出されたキーパターンとカーフとの距離が予め設定された範囲内にない場合に、その旨をオペレータに対して報知することで、加工の精度が低下するのを防止できる。
図1(A)は、保護部材貼着ステップについて説明するための斜視図であり、図1(B)は、保護部材貼着ステップについて説明するための断面図である。 レーザー加工装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 図3(A)は、保護膜形成ステップについて説明するための一部断面側面図であり、図3(B)は、保護膜形成ステップについて説明するための断面図である。 図4(A)は、アライメントステップについて説明するための一部断面側面図であり、図4(B)は、アライメントステップで得られる画像の一例である。 図5(A)は、加工ステップについて説明するための一部断面側面図であり、図5(B)及び図5(C)は、加工ステップについて説明するための断面図である。 図6(A)は、デブリ除去ステップについて説明するための一部断面側面図であり、図6(B)は、デブリ除去ステップについて説明するための断面図である。 図7(A)は、キーパターン検出ステップについて説明するための一部断面側面図であり、図7(B)は、キーパターン検出ステップで得られる画像の一例である。 変形例に係るデブリ除去ステップについて説明するための一部断面側面図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。本実施形態に係る被加工物の加工方法は、保護部材貼着ステップ(図1(A)及び図1(B)参照)、保護膜形成ステップ(図3(A)及び図3(B)参照)、アライメントステップ(図4(A)及び図4(B)参照)、加工ステップ(図5(A)、図5(B)、及び図5(C)参照)、デブリ除去ステップ(図6(A)及び図6(B)参照)、キーパターン検出ステップ(図7(A)及び図7(B)参照)、及び判定報知ステップを含む。
保護部材貼着ステップでは、被加工物の裏面に保護部材を貼着(貼付)する。保護膜形成ステップでは、被加工物の表面に液状樹脂を被覆して保護膜を形成する。アライメントステップでは、被加工物の表面側に設けられているデバイスを保護膜越しに撮像し、得られる画像からキーパターンを検出するとともに、このキーパターンの位置から分割予定ラインの位置を割り出す。
加工ステップでは、被加工物に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射し、分割予定ラインに沿う溝(カーフ)を形成する。デブリ除去ステップでは、被加工物の表面側に気体を噴射し、保護膜に付着しているデブリを除去する。キーパターン検出ステップでは、キーパターンを含む領域を保護膜越しに撮像し、得られる画像からキーパターンを検出する。
判定報知ステップでは、検出されたキーパターンと溝との距離が予め設定された範囲内か否かを判定し、範囲内でない場合(範囲外の場合)に、その旨をオペレータに報知する。以下、本実施形態に係る被加工物の加工方法について詳述する。
本実施形態に係る被加工物の加工方法では、まず、被加工物の裏面に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップを行う。図1(A)は、保護部材貼着ステップについて説明するための斜視図であり、図1(B)は、保護部材貼着ステップについて説明するための断面図である。
図1(A)に示すように、本実施形態で加工される被加工物11は、例えば、シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハである。この被加工物11の表面11a側は、互いに交差する複数の分割予定ライン(ストリート)13によって複数の領域に区画されており、各領域には、IC(Integrated Circuit)等のデバイス15が形成されている。各デバイス15中には、特徴的なパターンであるキーパターンが含まれている。
また、図1(B)に示すように、被加工物11の表面11a側には、上述したデバイス15の配線として機能する金属膜や、TEG(Test Elements Group)を構成する金属膜、配線間を絶縁する絶縁膜(代表的には、Low−k膜)等が積層されてなる機能層17が設けられている。この機能層17の表面は、被加工物11の表面11a側に露出している。
なお、本実施形態では、シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハを被加工物11としているが、被加工物の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば、他の半導体、セラミックス、樹脂、金属等の材料でなる被加工物を用いることもできる。また、デバイス15や機能層17の種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はない。
保護部材貼着ステップでは、図1(A)及び図1(B)に示すように、この被加工物11の裏面11b側に保護部材21を貼着する。保護部材21は、例えば、被加工物11よりも径の大きい円形の樹脂フィルム(シート、テープ)であり、その一方の面には、粘着力のある糊層(粘着材層)が設けられている。
そのため、この保護部材21の一方の面を被加工物11の裏面11b側に密着させることで、保護部材21を被加工物11の裏面11b側に貼着できる。被加工物11に保護部材21を貼着することで、被加工物11に加わる衝撃を緩和して表面11a側のデバイス15等を保護できる。なお、保護部材21の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。また、保護部材21の外周部分には、アルミニウム等の金属でなる環状のフレーム23が固定される。
保護部材貼着ステップの後には、被加工物11の表面11aに液状樹脂を被覆して保護膜を形成する保護膜形成ステップを行う。図2は、保護膜形成ステップ以降の各ステップに用いられるレーザー加工装置2の構成例を模式的に示す斜視図である。なお、図2では、レーザー加工装置2の一部の構成要素を機能ブロックで示している。
図2に示すように、レーザー加工装置2は、各構成要素を支持する基台4を備えている。基台4の後端部には、Z軸方向(鉛直方向)に延びる支持構造6が設けられている。支持構造6から離れた基台4の前方の角部には、上方に突き出た突出部4aが設けられている。
突出部4aの内部には空間が形成されており、この空間には、昇降するカセットエレベータ8が設けられている。カセットエレベータ8の上面には、複数の被加工物11を収容可能なカセット10が載せられる。なお、被加工物11は、上述した保護部材貼着ステップの後に、保護部材21を介して環状のフレーム23に支持された状態でカセット10に収容される。
突出部4aに隣接する位置には、被加工物11を支持するフレーム23の大まかな位置を合わせるための位置合わせユニット12が配置されている。位置合わせユニット12は、例えば、X軸方向(加工送り方向)に平行な状態を維持しながら接近、離隔される一対のガイドレールを含む。各ガイドレールは、フレーム23を支持する支持面と、支持面に垂直な側面とを有している。
例えば、カセット10から搬出されたフレーム23を位置合わせユニット12のガイドレールに乗せ、このガイドレールによってフレーム23をY軸方向(割り出し送り方向)に挟み込むことで、フレーム23を所定の位置に合わせることができる。位置合わせユニット12の上方には、フレーム23(被加工物11)を搬送するための搬送ユニット14が配置されている。
カセットエレベータ8及び位置合わせユニット12に隣接する位置には、液状樹脂をスピンコートするためのスピンコーター16が設けられている。スピンコーター16は、被加工物11を保持するためのスピンナテーブル18を備えている。スピンナテーブル18は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、Z軸方向に概ね平行な回転軸の周りに回転する。
スピンナテーブル18の上面は、被加工物11を保持するための保持面18a(図3(A)参照)になっている。この保持面18aは、X軸方向及びY軸方向に対して概ね平行に形成されており、スピンナテーブル18の内部に形成された吸引路18b(図3(A)参照)等を介して吸引源(不図示)に接続されている。
また、スピンナテーブル18の周囲には、被加工物11を支持するフレーム23を四方から固定するための4個のクランプ18c(図3(A)参照)が設けられている。スピンナテーブル18の上方には、被加工物11に向けて保護膜の原料である液状樹脂を滴下するためのノズル20が配置されている。
基台4の中央には、移動機構(加工送り機構、割り出し送り機構)22が設けられている。移動機構22は、基台4の上面に配置されY軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール24を備えている。Y軸ガイドレール24には、Y軸移動テーブル26がスライド可能に取り付けられている。
Y軸移動テーブル26の裏面側(下面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Y軸ガイドレール26に平行なY軸ボールネジ28が螺合されている。Y軸ボールネジ28の一端部には、Y軸パルスモータ30が連結されている。Y軸パルスモータ30でY軸ボールネジ28を回転させれば、Y軸移動テーブル26は、Y軸ガイドレール24に沿ってY軸方向に移動する。
Y軸移動テーブル26の表面(上面)には、X軸方向に平行な一対のX軸ガイドレール32が設けられている。X軸ガイドレール32には、X軸移動テーブル34がスライド可能に取り付けられている。
X軸移動テーブル34の裏面側(下面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、X軸ガイドレール32に平行なX軸ボールネジ36が螺合されている。X軸ボールネジ36の一端部には、X軸パルスモータ(不図示)が連結されている。X軸パルスモータでX軸ボールネジ36を回転させれば、X軸移動テーブル34は、X軸ガイドレール32に沿ってX軸方向に移動する。
X軸移動テーブル34の表面側(上面側)には、テーブルベース38が設けられている。テーブルベース38の上部には、被加工物11を保持するためのチャックテーブル40が配置されている。このチャックテーブル40は、テーブルベース38を介してモータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、Z軸方向(鉛直方向)に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、チャックテーブル40及びテーブルベース38は、上述した移動機構22によってX軸方向及びY軸方向に移動する(加工送り、割り出し送り)。
チャックテーブル40の上面は、被加工物11保持するための保持面40aになっている。保持面40aは、X軸方向及びY軸方向に対して概ね平行に形成され、チャックテーブル40の内部に形成された吸引路40b(図5(A)等参照)等を介して吸引源(不図示)に接続されている。また、チャックテーブル40の周囲には、被加工物11を支持する環状のフレーム23を四方から固定するための4個のクランプ42が設けられている。
支持構造6には、表面(前面)から突出する支持アーム6aが設けられており、この支持アーム6aの先端部には、下方に向けてレーザービームを照射するレーザー照射ユニット44が配置されている。また、レーザー照射ユニット44に隣接する位置には、被加工物11の上面側(表面11a側)を撮像するための撮像ユニット(カメラ)46が設けられている。レーザー照射ユニット44及び撮像ユニット46の近傍には、気体を噴射するためのノズル48(図6(A)参照)が配置されている。
レーザー照射ユニット44は、被加工物11に対して吸収性を示す波長のレーザービームをパルス発振するレーザー発振器(不図示)を備えている。例えば、被加工物11がシリコン等の半導体材料でなるウェーハの場合には、Nd:YAG等のレーザー媒質を用いて波長が355nmのレーザービームをパルス発振するレーザー発振器等を用いることができる。
また、レーザー照射ユニット44は、レーザー発振器からパルス発振されたレーザービームを集光する集光器を備えており、チャックテーブル40に保持される被加工物11に対してこのレーザービームを照射、集光する。例えば、レーザー照射ユニット44でレーザービームを照射しながら、チャックテーブル40をX軸方向に移動させることで、被加工物11をX軸方向に沿ってアブレーション加工して溝(カーフ)を形成できる。
加工後の被加工物11は、例えば、搬送ユニット14によってチャックテーブル40から洗浄ユニット50へと搬送される。洗浄ユニット50は、筒状の洗浄空間内で被加工物11を保持するための保持テーブル52を備えている。保持テーブル52の下部には、保持テーブル52を所定の速さで回転させる回転駆動源(不図示)が連結されている。
保持テーブル52の上方には、被加工物11に向けて洗浄用の流体(代表的には、水とエアーとが混合された二流体)を噴射するノズル54が配置されている。被加工物11を保持した状態の保持テーブル52を回転させて、ノズル54から洗浄用の流体を噴射することで、被加工物11を洗浄できる。洗浄ユニット50で洗浄された被加工物11は、例えば、搬送ユニット14で位置合わせユニット12に載せられた後に、カセット10に収容される。
搬送ユニット14、スピンコーター16、移動機構22、チャックテーブル44、レーザー照射ユニット44、撮像ユニット46、ノズル48、洗浄ユニット50等の構成要素は、それぞれ、制御ユニット56に接続されている。この制御ユニット56は、被加工物11の加工に必要な一連の工程に合わせて、上述した各構成要素を制御する。また、制御ユニット56には、ユーザインタフェースとなるタッチパネル式のモニタ(報知ユニット)58が接続されている。
図3(A)は、保護膜形成ステップについて説明するための一部断面側面図であり、図3(B)は、保護膜形成ステップについて説明するための断面図である。図3(A)及び図3(B)に示すように、保護膜形成ステップは、上述したレーザー加工装置2のスピンコーター16を用いて行われる。
具体的には、まず、搬送ユニット14で被加工物11(フレーム23)をカセット10から搬出し、位置合わせユニット12でフレーム23の位置を合わせた後に、被加工物11に貼着されている保護部材21をスピンナテーブル18の保持面18aに接触させる。この状態で吸引源の負圧を作用させることにより、被加工物11は、表面11a側が上方に露出した状態でスピンナテーブル18に保持される。
次に、図3(A)に示すように、被加工物11の上方に移動させたノズル20から被加工物11に向けて液状樹脂31を滴下する。また、スピンナテーブル4を回転させて、被加工物11の表面11a側に液状樹脂31を被覆する。これにより、図3(B)に示すような保護膜33が完成する。この保護膜33の表面は、レーザービームを照射して被加工物11を加工する前にはやや乾いた状態となる。なお、スピンナテーブル4を回転させると、フレーム23はクランプ18cによって固定される。
保護膜33の原料である液状樹脂31の種類等に特段の制限はない。本実施形態では、後のアライメントステップやキーパターン検出ステップでキーパターンを容易に検出できるように、例えば、可視域で概ね透明な液状樹脂31を用いる。また、本実施形態では、後の洗浄によって保護膜33を容易に除去できるように、水溶性の液状樹脂31を用いる。
被加工物11に滴下する液状樹脂31の分量は、例えば、5μm以下の厚みの保護膜33を形成できる範囲で調整される。被加工物11の直径が4インチの場合には、10〜15ml、代表的には12ml程度の液状樹脂31を被加工物11に滴下すれば良い。スピンナテーブル4の回転数は、例えば、2000rpm〜3000rpm、スピンナテーブルの回転時間は、例えば、20秒〜40秒、代表的には、30秒程度にすると良い。
保護膜形成ステップの後には、デバイス15を保護膜33越しに撮像ユニット46で撮像し、得られる画像(撮像画像)からキーパターンを検出するとともに、このキーパターンの位置から分割予定ライン13の位置を割り出すアライメントステップを行う。図4(A)は、アライメントステップについて説明するための一部断面側面図であり、図4(B)は、アライメントステップで得られる画像の一例である。
アライメントステップでは、まず、被加工物11に貼着されている保護部材21をチャックテーブル40の保持面40aに接触させる。この状態で吸引源の負圧を作用させることにより、被加工物11は、表面11a側が上方に露出した状態でチャックテーブル40に保持される。併せて、フレーム23をクランプ42によって固定する。
次に、チャックテーブル40を移動、回転させて、例えば、チャックテーブル40の所定の領域を撮像ユニット46の直下に位置付ける。より具体的には、デバイス15のキーパターンを含む領域が撮像ユニット46によって撮像されるように、撮像ユニット46に対するチャックテーブル40の位置を調節する。
その後、図4(A)に示すように、デバイス15のキーパターンを含む領域を保護膜33越しに撮像ユニット46で撮像する。これにより、図4(B)に示すような画像(撮像画像)が得られる。この画像が得られた後には、例えば、制御ユニット54がパターンマッチング等の方法を用いて画像中のキーパターン15aを見つけ出す。
キーパターン15aから分割予定ライン13までの距離は予め決まっており、制御ユニット54にとって既知である。よって、制御ユニット54は、見つけ出されたキーパターン15aの位置から、分割予定ライン13の位置を割り出す(求める)ことができる。割り出された分割予定ライン13の位置は、次の加工ステップ等で用いられる。
アライメントステップの後には、被加工物11に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射し、分割予定ライン13に沿う溝を形成する加工ステップを行う。図5(A)は、加工ステップについて説明するための一部断面側面図であり、図5(B)及び図5(C)は、加工ステップについて説明するための断面図である。
加工ステップでは、まず、チャックテーブル40を回転させて、加工の対象となる分割予定ライン13の向きをX軸方向に合わせる。また、チャックテーブル40を移動させて、加工の対象となる分割予定ライン13の延長線上にレーザー照射ユニット44の位置を合わせる。なお、チャックテーブル40の回転量及び移動量は、例えば、上述のアライメントステップで割り出された分割予定ライン13の位置に基づき決定される。
その後、図5(A)及び図5(B)に示すように、レーザー照射ユニット44から被加工物11の表面11a側に向けてレーザービーム35を照射しながら、チャックテーブル40をX軸方向に移動させる。なお、ここでは、例えば、被加工物11の表面11aの近傍にレーザービーム35を集光させる。また、レーザービーム35の照射条件(パワー、スポット径、繰り返し周波数等)は、被加工物11を切断しない範囲で調整される。
これにより、対象の分割予定ライン13に沿ってレーザービーム35を照射し、被加工物11を切断しない深さの溝(カーフ)19aを形成できる。上述の動作を繰り返し、例えば、全ての分割予定ライン13に沿って溝19aが形成されると、加工ステップは終了する。
なお、この加工ステップでは、図5(C)に示すように、溝19aの近傍に存在する保護膜33の表面にデブリ19bが付着する。その結果、被加工物11の表面11a側からデバイス15中のキーパターン15aを適切に撮像できなくなって、後のキーパターン検出ステップに影響が出る。
そこで、本実施形態に係る被加工物の加工方法では、加工ステップの途中の任意のタイミングで、被加工物11の表面11a側に気体を噴射し、保護膜33に付着しているデブリ19bを除去するデブリ除去ステップを行う。図6(A)は、デブリ除去ステップについて説明するための一部断面側面図であり、図6(B)は、デブリ除去ステップについて説明するための断面図である。
図6(A)に示すように、デブリ除去ステップでは、ノズル48で被加工物11の表面11a側に気体37を噴射し、デブリ19bを除去する。気体の種類に制限はないが、例えば、圧縮エアーを用いることができる。この場合には、圧縮エアーの圧力を0.2MPa〜0.4MPa、ノズルの噴出口の径を3mm〜8mm程度にすると、保護膜33に付着しているデブリ19bを適切に除去できる。
なお、ノズル48の態様等に特段の制限はない。例えば、気体を噴射する機能を持つエアーカーテンやエアブローノズル等をノズル48として用いることもできる。図6(B)に示すように、例えば、次のキーパターン検出ステップでキーパターン15aを検出できる程度にまでデブリ19bが除去されると、デブリ除去ステップは終了する。
デブリ除去ステップの後には、キーパターン15aを含む領域を保護膜33越しに撮像し、得られる画像(撮像画像)からキーパターン15aを検出するキーパターン検出ステップを行う。図7(A)は、キーパターン検出ステップについて説明するための一部断面側面図であり、図7(B)は、キーパターン検出ステップで得られる画像の一例である。
キーパターン検出ステップでは、まず、チャックテーブル40を移動、回転させて、例えば、チャックテーブル40の所定の領域を撮像ユニット46の直下に位置付ける。より具体的には、デバイス15のキーパターン15aを含む領域が撮像ユニット46によって撮像されるように、撮像ユニット46に対するチャックテーブル40の位置を調節する。
その後、図7(A)に示すように、デバイス15のキーパターン15aを含む領域を保護膜33越しに撮像ユニット46で撮像する。これにより、図7(B)に示すような画像(撮像画像)が得られる。この画像が得られた後には、例えば、制御ユニット54がパターンマッチング等の方法を用いて画像中のキーパターン15aを見つけ出す。見つけ出されたキーパターン15aは、次の判定報知ステップで用いられる。
本実施形態では、キーパターン検出ステップの前に行われるデブリ除去ステップで保護膜33に付着したデブリ19bを除去しているので、適切な画像を得てキーパターン15aを検出できる。
キーパターン検出ステップの後には、検出されたキーパターン15aと溝19aとの距離が予め設定された範囲内か否かを判定し、範囲内でない場合(範囲外の場合)に、その旨をオペレータに報知する判定報知ステップを行う。この判定報知ステップでは、まず、制御ユニット54がキーパターン15aと溝19aとの距離を求める。
なお、溝19aが形成された直後であれば、制御ユニット54が認識している溝19aの位置と、実際の溝19aの位置とにずれがないと考えられる。よって、制御ユニット54は、キーパターン検出ステップで検出されたキーパターン15aと制御ユニット54が認識している溝19aとからその距離を求める。
キーパターン検出ステップでキーパターン15a及び溝19aを含む領域を撮像し、得られる画像から溝19aの位置を検出しておいても良い。この場合には、制御ユニット54は、キーパターン検出ステップで検出されたキーパターン15aと溝19aとからその距離を求める。
キーパターン15aと溝19aとの距離を求めた後には、制御ユニット54は、この距離を予め設定されている範囲と比較する。比較の基準となる範囲は、例えば、許容される溝19aのずれ等に基づいて設定される。キーパターン15aと溝19aとの距離が予め設定された範囲内の場合には、制御ユニット54は、被加工物11の加工を続けるように各構成要素に指示を出す。
一方で、キーパターン15aと溝19aとの距離が予め設定された範囲内でない場合(範囲外の場合)には、制御ユニット54は、その旨をオペレータに報知する。報知の方法に特段の制限はないが、例えば、モニタ58への表示、警告音の発生、警告灯の点灯(点滅)等を採用できる。報知を受けたオペレータは、例えば、レーザー加工装置2の各構成要素を調整することで、加工の精度が低下するのを防止できる。
以上のように、本実施形態に係る被加工物の加工方法では、被加工物11に対して吸収性を有する波長のレーザービーム35を照射し、分割予定ライン13に沿う溝(カーフ)19aを形成した後に、被加工物11の表面11側に気体37を噴射し、保護膜33に付着したデブリ19bを除去するので、その後、キーパターン15aを含む領域をデブリ19bが除去された保護膜33越しに撮像ユニット46で撮像し、得られる画像(撮像画像)からキーパターン15aを適切に検出できる。
つまり、本実施形態に係る被加工物の加工方法によれば、被加工物11にレーザービーム35を照射して加工した後でもデバイス15のキーパターン15aを適切に検出できる。よって、検出されたキーパターン15aと溝19aとの距離が予め設定された範囲内にない場合に、その旨をオペレータに対して報知することで、加工の精度が低下するのを防止できる。
なお、本発明は、上記実施形態等の記載に制限されず種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態の加工ステップでは、被加工物11を切断しない深さの溝(カーフ)19aを形成しているが、被加工物11を切断するカーフを形成することもできる。
また、上記実施形態では、ノズル48から噴射される気体37によってデブリ19bを周辺に飛散させることでデブリ19bを保護膜33から除去しているが、デブリ19bを周辺に飛散させずに捕集してもよい。図8は、変形例に係るデブリ除去ステップについて説明するための一部断面側面図である。図8に示すように、ノズル48から噴射される気体37の流れの下流側に集塵用のダクト60を配置することで、保護膜33から除去されたデブリ19bを周辺に飛散させずに捕集できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 被加工物
11a 表面
11b 裏面
13 分割予定ライン(ストリート)
15 デバイス
15a キーパターン
17 機能層
19a 溝(カーフ)
19b デブリ
21 保護部材
23 フレーム
31 液状樹脂
33 保護膜
35 レーザービーム
37 気体
2 レーザー加工装置
4 基台
4a 突出部
6 支持構造
6a 支持アーム
8 カセットエレベータ
10 カセット
12 位置合わせユニット
14 搬送ユニット
16 スピンコーター
18 スピンナテーブル
18a 保持面
18b 吸引路
18c クランプ
20 ノズル
22 移動機構(加工送り機構、割り出し送り機構)
24 Y軸ガイドレール
26 Y軸移動テーブル
28 Y軸ボールネジ
30 Y軸パルスモータ
32 X軸ガイドレール
34 X軸移動テーブル
36 X軸ボールネジ
38 テーブルベース
40 チャックテーブル
40a 保持面
40b 吸引路
42 クランプ
44 レーザー照射ユニット
46 撮像ユニット(カメラ)
48 ノズル
50 洗浄ユニット
52 保持テーブル
54 噴射ノズル
56 制御ユニット
58 モニタ(報知ユニット)
60 ダクト

Claims (3)

  1. 交差する分割予定ラインによって区画される表面側の各領域にデバイスが形成された被加工物を加工する被加工物の加工方法であって、
    該被加工物の裏面に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、
    該保護部材が貼着された該被加工物の表面に液状樹脂を被覆して保護膜を形成する保護膜形成ステップと、
    該デバイスの特徴的なパターンであるキーパターンを含む領域を該保護膜越しに撮像し、得られる撮像画像から該キーパターンを検出するとともに、該キーパターンから所定の距離にある該分割予定ラインの位置を割り出すアライメントステップと、
    該アライメントステップで割り出された該分割予定ラインの位置に、該被加工物に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射し、該分割予定ラインに沿うカーフを形成する加工ステップと、
    該被加工物の該表面側に気体を噴射し、該加工ステップで該保護膜に付着したデブリを除去するデブリ除去ステップと、
    該キーパターンを含む領域を該デブリが除去された該保護膜越しに撮像し、得られる撮像画像から該キーパターンを検出するキーパターン検出ステップと、
    検出された該キーパターンと該カーフとの距離が予め設定された範囲内か否かを判定し、範囲外の場合にオペレータに報知する判定報知ステップと、を備えることを特徴とする被加工物の加工方法。
  2. 該保護膜は、該被加工物の表面に該液状樹脂をスピンコートして形成されることを特徴とする請求項1に記載の被加工物の加工方法。
  3. 該キーパターン検出ステップでは、該キーパターン及び該カーフを含む該領域を撮像し、得られる該撮像画像から更に該カーフの位置を検出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の被加工物の加工方法。
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